JP3662509B2 - 押出発泡複合体の製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,土木,建材等の分野,例えばコンクリート型枠,壁材,床材,天井材,棚材,パーテーション等に使用される発泡複合体,即ち発泡状態にある発泡芯材(発泡芯材)に表皮材を被覆してなる発泡複合体の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂を押出機から押し出し,発泡させて発泡芯材とし,該発泡芯材の外周に表皮材を被覆して,発泡複合体とする方法が知られている。押し出し発泡は連続的に発泡体を製造することができるので生産量,製造コスト面で有利で有り,広く行われている。
【0003】
ところが,押し出し発泡によって,厚みの大きい発泡芯材を所望の形状どおりに作ること,またその発泡芯材に表皮材を被覆することは困難である。
それは,発泡剤を含んだ発泡芯材用発泡性樹脂を正確に板状等の形状に押し出しても,押し出された発泡芯材用発泡性樹脂は押出機のダイスを出た直後に発泡するために,押し出し物は,三次元的に膨れて,目的とする形状から大きく変形湾曲するからである。そこで,発泡しつつある表皮材の表面に表皮材を押出し,被覆し,これらを冷却サイジングダイに導いて所望形状に冷却賦形する方法がある(実施例参照)。
【0004】
ところが,外表面に表皮を一体的に結合させてなる押出発泡複合体は,上記表皮がある。また,発泡芯材の発泡体が7〜50倍という高い発泡倍率の場合には,冷却途上でも発泡が進行し,表皮材と冷却サイジングダイ内面との間の滑り抵抗が大きくなり,押出発泡複合体を引き取る力が非常に大きくなる。
従って,引き取り機の能力が大きくなるばかりでなく,引き取り機のキャタピラで挟む力を上げて引き取ることになり,そのために表皮材の表面にキャタピラの跡がついたり,ラインの流れがスムーズにならない。また,高負荷のために引き取り機が停止してしまうことさえある。
【0005】
また,冷却サイジングダイの温度を,押し出されてくる表皮材の温度よりも極端に低くして画一的に冷却をしようとすると,押出発泡複合体の表皮と冷却サイジングダイの内面との間で表皮材が局部的に急激に冷却固化する。そのため,押出発泡複合体の表皮の外観が悪く凹凸,スジ傷等生じることがあり,著しく製品価値を低下させることになる。
【0006】
【解決しようとする課題】
そこで,上記問題の対応策として,上記表皮材の被覆に滑材を加えて表皮材と冷却サイジングダイとの間の滑りを向上させることも考えられる。
しかし,滑剤はその濃度を増すと,製造した押出発泡複合体の表面が滑り易くなり,積み重ね時に滑ったり,製品を使用して組み付けするときに滑り易く,その取扱いが不便である。また,滑材を拭き取る工程も必要となる。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,表皮材と冷却サイジングダイとの間の滑り抵抗が低く,表皮材に凹凸,スジ傷等の発生がなく,きれいな表面を有する押出発泡複合体の製造方法及び装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
本願における第1発明は,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂を第1押出機の第1ダイスから押出し,一方非発泡性熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材を第2押出機の第2ダイスから押出し,かつ上記第1ダイスから上記発泡芯材用発泡性樹脂を押出すと共に発泡させて発泡芯材を形成しながら,上記第2ダイスからは上記表皮材を上記発泡芯材の外側に押出すと共に該表皮材を上記発泡芯材の表面に被覆して押出中間体となし,
また該押出中間体を直ちに冷却サイジングダイに導き,所望の形状に冷却賦形し,上記発泡芯材の表面に上記表皮材を被覆してなる押出発泡複合体を製造する方法であって,
上記冷却サイジングダイの温度は,少なくとも2段階に,上記第1ダイスに近い側の入口側が高く,出口側が低く温度制御しながら,上記冷却賦形を行ない,
かつ上記冷却サイジングダイは,上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,
一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してあることを特徴とする押出発泡複合体の製造方法である。
【0009】
本発明においては,押出し発泡されている発泡芯材の表面に表皮材を被覆した押出中間体を,冷却サイジングダイにより冷却するに当って,冷却サイジングダイの温度を少なくとも2段階に温度制御している。つまり,冷却サイジングダイにおける上記第1ダイスに近い側の入口側の温度が高く,一方冷却サイジングダイの出口側の温度が低くなるように冷却サイジングダイを温度制御している。
【0010】
そのため,第1ダイスから押し出されると共に発泡しつつある発泡芯材と,その表面に第2ダイスから押し出された表皮材を被覆してなる押出中間体は,表皮材の種類によっては例えば180〜230℃という高温度にあるが,この押出中間体は上記のごとく,少なくとも2段階の温度制御によって,徐々に冷却されることになる。
そのため,表皮材及びその内側の発泡芯材は,冷却サイジングダイの冷却賦形型面によって急激に冷却固化されることなく,徐々に固化していく。それ故,表皮材と冷却サイジングダイとの間の滑り抵抗も低く,表皮材の表面に凹凸,スジ傷等の発生がない。
【0011】
即ち,冷却サイジングダイの入口側付近では,第1ダイスから押出されてくる発泡芯材がまだ発泡途中にあるため,その発泡圧によって表皮材が冷却サイジングダイの冷却賦形型面に押し付けられることになる。しかし,本発明では,入口側の温度は出口側の温度よりも低くしてあるので,第2ダイスから出て表皮材は急激に冷却されず軟化状態にあって,徐々に冷却固化する。
【0012】
そのため,表皮材の表面と冷却サイジングダイの冷却賦形型面との間の滑り抵抗も低く,表皮材に凹凸や傷がつくこともない。そして,発泡芯材も第1ダイスから遠ざかるにつれて冷却固化すると共に発泡圧力も小さくなる。
そのため,押出中間体は,冷却サイジングダイの出口側に近づくにつれて冷却サイジングダイの冷却賦形型面への押圧力も小さくなる。それ故,表皮材と冷却サイジングダイの冷却賦形型面との滑り抵抗も低くなる。また,表皮材は徐々に冷却固化している。
【0013】
そのため,表皮材に凹凸やスリ傷等が発生せず,表面がきれいである。また,本発明は,発泡芯材用発泡性樹脂の発泡倍率が7〜50倍の場合に特にその効果を発揮する。
【0014】
したがって,第1発明によれば,表皮材と冷却サイジングダイとの間の滑り抵抗が低く,表皮材に凹凸,スジ傷等の発生がなく,きれいな表面を有する押出発泡複合体の製造方法を提供することができる。
【0015】
次に,第2発明は,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂を第1押出機の第1ダイスから押出し,一方非発泡性熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材を第2押出機の第2ダイスから押出し,かつ上記第1ダイスから上記発泡芯材用発泡性樹脂を押出すと共に発泡させて発泡芯材を形成しながら,上記第2ダイスからは上記表皮材を上記発泡芯材の外側に押出すと共に該表皮材を上記発泡芯材の表面に被覆して押出中間体となし,また該押出中間体を直ちに冷却サイジングダイに導き,所望の形状に冷却賦形し,上記発泡芯材の表面に上記表皮材を被覆してなる押出発泡複合体を製造する装置であって,
上記冷却サイジングダイは,上記第1ダイスに近い側の入口側の温度が高く,出口側が低くなるように,2段階に温度制御できるよう構成してあり,
かつ,上記冷却サイジングダイは上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,
一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置である。
【0016】
第2発明は,上記第1発明の製造方法に用いることができる製造装置である。第2発明によれば,表皮材と冷却サイジングダイとの間の滑り抵抗が低く,表皮材に凹凸,スジ傷等の発生がなく,きれいな表面を有する押出発泡複合体を製造するための製造装置を提供することができる。
また,その作用効果は上記第1発明と同様である。
【0017】
【発明の実施の形態】
上記第1発明において,上記冷却サイジングダイは,所望の形状を得るための冷却型である。
また,所望形状に冷却賦形とは,表皮材を冷却サイジングダイで冷却しながら,発泡芯材用発泡性樹脂の発泡圧で,押出中間体を冷却サイジングダイの冷却賦形型面へ押圧すると共に冷却しながら賦形することをいう。
【0018】
上記の表皮材としては,非発泡性又は低発泡性の熱可塑性樹脂を用いる。上記非発泡性熱可塑性樹脂は発泡剤を用いず,低発泡性熱可塑性樹脂は少量の発泡剤を用いる。
そして,上記熱可塑性樹脂としては,ポリスチレン,アクリル・ブタジェン・スチレン(ABS)樹脂等のスチレン系樹脂,各種ポリエチレン,ポリプロピレン樹脂,ポリプロとαオレフィンとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,各種ナイロン樹脂,各種アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂,及びこれらの混合樹脂がある。
また,これらの樹脂に充填剤,例えばタルク,炭酸カルシュウム,マイカ等を添加したり,各種顔料を添加して用いることができる。
【0019】
特に効果を発揮するのは,スチレン系樹脂,或いはポリプロピレン樹脂に充填剤を添加した樹脂である。この場合には,剛性が高く,比較的安価である。また,製品の外観を良好にするために,前述した表皮材に少量の発泡剤を添加して,低発泡体とすることが好ましい。
【0020】
また,上記の発泡芯材用発泡性樹脂としては,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂を用いる。該熱可塑性樹脂としては,上記表皮材について示した熱可塑性樹脂と同様のものを用いることができる。発泡剤の含有は,押出機中で熱可塑性樹脂に注入添加させてもよい。
また,上記発泡剤としては,プロパン,n−ブタン,i−ブタン,ペンタン,ヘキサン等の脂肪族炭化水素系,或いはシクロブタン,シクロペンタン,シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素系などの揮発性発泡剤,アゾジカルボンアミド,アゾビスイソブチルニトリル,重炭酸ナトリュム等の分解型発泡剤がある。また,更には無機発泡剤として空気,二酸化炭素,窒素等を用いることができる。又これらの発泡剤を適宜混合して用いることができる。
【0021】
また,発泡芯材用発泡性樹脂に対する発泡剤の添加量は,好ましくは3〜15wt%である。また揮発性の発泡剤の添加の仕方には,含有された発泡樹脂ビーズを用いることもできるし,例えば押出機中で発泡剤を注入することもできる。なお,発泡体の倍率の調整は,発泡剤の添加量,ノズルの口径,押出機の回転数,温度,引き取り速度によって自由に変えることができる。
【0022】
また,より均一性のある発泡セルを得るために用いる核剤としては,ポリエチレンワックス,エチレンビスアミド,ヘキサブロモシクロドデカン,及びメタクリル酸低級アルキルエステル単位を5重量%以上含むメタクリル酸低級アルキルエステル系重合体等の有機系核剤,タルク,シリカ等の無機系核剤及び水から選ばれる1種以上を用いる。これらの核剤は,発泡芯材用発泡性樹脂に対して0.2〜5wt%好ましくは,0.4〜2.0wt%含有することが好ましい。
【0023】
また,例えば7〜50倍という高い発泡倍率の発泡芯材を得ようとする場合には,発泡芯材用発泡性樹脂の押出出口と表皮材の押出出口の間に間隙を設けておくことが好ましい。
【0024】
また,上記の温度制御を行なう方法としては,冷却サイジングダイの内部に,例えば入口側である前半部分には,例えば80〜50℃の温かい目の冷却水を,出口側である後半部分には前半部分よりも温度が低い冷却水を供給する方法がある。
また,冷却サイジングダイの温度制御は,2段階のみならず,例えば3段階,5段階などに,徐々に温度を低くいていく方法がある。
【0025】
上記冷却サイジングダイの冷却賦形型面は,例えばスチール,真鍮,アルミニウム等の金属を用いることが好ましい。これにより冷却効率及び成形性が向上する。また,上記冷却賦形型面の表面は,例えばサンドブラスト#150〜400により研磨加工し,必要に応じメッキを施し,摩耗抵抗を低くすることが望ましい。
【0026】
次に,上記冷却サイジングダイは,上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してある。
この場合には,表皮材が平滑で一層美しい押出発泡複合体を得ることができる。
【0027】
第1サイジング部における上記温度差が10℃未満では,表皮材の冷却が遅くなり,スティックスリップ,部分的なベタツキ,表皮材の厚みのバラツキを発生するおそれがある。
一方,上記温度差が30℃を越えると,表皮材が急速に冷却されるため,表皮材と発泡芯材との融着が不充分となるおそれがある。
また,第2サイジング部における上記温度差が30℃未満であると,表皮材及び発泡芯材の冷却が遅れ生産性が低下するおそれがある。
一方,上記温度差が50℃を越えると冷却が速すぎて,表皮材と発泡芯材との融着が不充分となるおそれがある。
また,上記第1サイジング部及び第2サイジング部における温度は,各サイジング部の中央付近における外側表面の温度により規定することが好ましい。
【0028】
次に,上記冷却サイジングダイの後方において,上記押出中間体に対して冷却ロールを上下方向から圧着しながら冷却賦形を行なうことが好ましい(請求項)。
この場合には,押出中間体を上下方向から効率的に冷却することができるので,冷却サイジングダイにおいて冷却された押出中間体を一層厚み方向の中心部まで冷却することができる。
【0029】
次に,上記冷却サイジングダイの後方において,上記押出中間体に対して冷却ロールを幅方向から圧着しながら冷却賦形を行なうことが好ましい(請求項)。
この場合には,押出中間体を幅方向から効率的に冷却することができるので,冷却サイジングダイにおいて冷却された押出中間体の幅方向の形状を一層精度よく成形することができる。
【0030】
次に,上記冷却サイジングダイの後方において上記押出中間体,上記冷却ロールのいずれか一方又は双方に対して,冷却水を吹きつけてこれらを冷却することが好ましい(請求項)。
この場合には,押出中間体に対して直接に,又は押出中間体を上下方向又は幅方向又はこの両方向より,冷却水を吹き付けるので,押出中間体を効率的に冷却することができる。
【0031】
次に,上記冷却ロールの内部に冷却水を流通させることが好ましい(請求項)。
この場合には,冷却ロール自体をその内部から直接に冷却するので,押出中間体を効率的に冷却することができる。
【0032】
次に,上記冷却ロールは,冷却水を入れた水槽の中に配設して上記冷却ロールにより上記押出中間体を圧着しながら冷却することが好ましい(請求項)。
この場合には,押出中間体を水槽内に浸漬すると共に冷却ロールにより押出中間体を圧着するので,押出中間体を効率的に冷却することができる。
【0033】
次に,上記第1ダイスから押出した発泡芯材用発泡性樹脂は,発泡倍率7〜50倍に発泡させて上記発泡芯材に形成することが好ましい(請求項)。
この場合には,軽量で強度の高い押出発泡複合体を得ることができる。
上記の発泡率が7倍未満の場合には,押出発泡複合体の軽量化が不充分となり,コスト高となるおそれがある。
一方,50倍を越えると独立気泡性が低下し,強度の弱い発泡体となるおそれがある。
【0034】
次に,上記冷却サイジングダイは,上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してある。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0035】
次に,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体を上下方向から圧着する冷却ロールを設けてあることが好ましい(請求項)。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0036】
次に,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体を幅方向から圧着する冷却ロールを設けてあることが好ましい(請求項10)。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0037】
次に,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体,上記冷却ロールのいずれか一方又は双方に対して冷却水を吹き付ける冷却水噴出機を設けてあることが好ましい(請求項11)。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0038】
次に,上記冷却ロールは,その内部に冷却水を流通させる冷却水流通穴を有することが好ましい(請求項12)。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0039】
次に,上記冷却ロールは冷却水を入れた水槽内に配設してあることが好ましい(請求項13)。
この場合には,上記請求項と同様の効果を得ることができる。
【0040】
【実施例】
実施例1
本発明の実施例にかかる押出発泡複合体の製造方法及び装置につき,図1〜図8を用いて説明する。
本例の製造方法においては,図1〜図3に示すごとく,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂10を第1押出機1の第1ダイス2から押出し,一方非発泡性熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材30を第2押出機3の第2ダイス33から押出す。
【0041】
そして,上記第1ダイス2から上記発泡芯材用発泡性樹脂10を押出すと共に発泡させて発泡芯材100を形成しながら,上記第2ダイス33からは上記表皮材30を上記発泡芯材100の外側に押出すと共に該表皮材30を上記発泡芯材100の表面に被覆して押出中間体80となす。
【0042】
そして,また該押出中間体80を直ちに冷却サイジングダイ4に導き,所望の形状に冷却賦形し,上記発泡芯材100の表面に上記表皮材33を被覆してなる押出発泡複合体8を製造する。
上記冷却サイジングダイ4の温度は,上記第1ダイス2に近い側の入口側が高く,その反対の出口側が低く温度制御しながら,上記冷却賦形を行なう。
【0043】
また,上記冷却サイジングダイ4は上記入口側に位置する第1サイジング部41の温度は,上記表皮材30の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,一方該第1サイジング部41よりも後方側の第2サイジング部42の温度は,上記第1サイジング部41の温度よりも30℃以上低く設定してある。
【0044】
また,図2及び図3に示すごとく,上記冷却サイジングダイ4の後方において,ロール冷却部5を設け,上記押出中間体80に対して冷却ロール541,542を上下方向から圧着しながら冷却賦形を行なう。
【0045】
次に,上記製造方法及びこれに用いる装置につき具体的に説明する。
まず,本例において得ようとする押出発泡複合体8は,図8に示すごとく,発泡芯材用発泡性樹脂を発泡させてなる複数列かつ複数段,即ち12列,2段の単位芯材104よりなる発泡芯材100と,これらの周囲を一体的に被覆してなる非発泡熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材30とよりなる。
【0046】
また,上記複数列かつ複数段の各単位芯材104は,その隣接部分のスキン層15が互いに融着している。即ち,各単位芯材104は,多数の発泡粒子101からなり,その周囲はスキン層15により囲まれている。そして,各スキン層15は互いに融着している。これによって,複数列かつ複数段の単位芯材104が一体化された発泡芯材100を形成している。上記のスキン層15は,成形時に第1ダイス2のノズルから吐出される際に形成される。
【0047】
次に,上記押出発泡複合体8を製造するに当っては,図1,図5に示すごとく,発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂10を第1押出機1の第1ダイス2から押し出し,一方非発泡熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材30を第2押出機3の第2ダイス33から押し出す。
そして,両押出機の先端に設けた上記第1ダイス2及び第2ダイス33の外部において,上記発泡芯材用発泡性樹脂からなる発泡芯材100の外周に上記表皮材30を被覆する。
【0048】
そして,図5に示すごとく,上記第1ダイス2からは,複数列かつ複数段に配置したノズル25より,上記発泡芯材用発泡性樹脂10を押出すと共に発泡させて発泡芯材100を形成しながら,一方上記第2ダイス33から上記表皮材30を上記複数列かつ複数段の発泡芯材100の外側に押出すと共にこれらを直ちに冷却サイジング4に導く。
このとき,上記発泡芯材用発泡性樹脂の発泡力によって,上記表皮材30を上記冷却サイジング4の内面に押し当てて,上記発泡芯材用発泡性樹脂によって形成された発泡芯材100の外表面に上記表皮材30を被覆する。
【0049】
上記冷却サイジングダイ4は,上記のごとく,第1サイジング部41と第2サイジング部42とよりなる。
そして,冷却サイジングダイ4の後方には,図2,図3に示すごとく,上記押出中間体80を更に冷却賦形するロール冷却部5が,更にその後方には押出中間体80を引き取る引取機6が配設してある。該引取機6は,上部に配設したキャタピラー引取機62と下部に配設したキャタピラー引取機61とを有する。
【0050】
また,引取機6の後方には,冷却賦形された押出中間体80を所望長さに切断するための切断機65を有する。
そして,第1ダイス2,第2ダイス3より押出され,芯材用発泡性樹脂10とその表面を被覆した表皮材30とからなる押出中間体は,冷却サイジングダイ4において第1サイジング部41と第2サイジング部42とによって徐々に冷却賦形され,更にロール冷却部5により冷却されながら,キャタピラー引取機61によって,冷却サイジングダイ4及びロール冷却部5から引き出される。
そして,押出中間体80は切断機65により切断され,所望長さの押出発泡複合体8とされる。
【0051】
次に,上記冷却サイジングダイ4について詳しく説明する。
上記冷却サイジングダイ4は,図1,図4,図5に示すごとく,断面長方形の長いトンネル形状を有し第1サイジング部41と第2サイジング部42とに区分されている。第1サイジング部41,第2サイジング部42は,その内側にそれぞれ,上記押出中間体80に表皮材30と接触し,押出中間体80を冷却賦形するための冷却賦形型面400を有する。
【0052】
また,第1サイジング部41,第2サイジング部42は,押出中間体80の進行方向(図1の左方向)に順次設けてあり,その内部には冷却水を通すための冷却パイプ410,420が配設されている(図1,図4)。冷却パイプ410,420は,押出中間体80の進行方向と直交する方向に配設され,冷却水は図4に示す矢印の方向へ,ジグザグ状に流れる。
【0053】
そして,第1サイジング部41の冷却パイプ410に流す冷却水の温度は,第2サイジング部42の冷却パイプ420に流す冷却水の温度よりも高く温度制御してある。第1サイジング部41,第2サイジング部42の温度は,図4に示すごとく,それぞれの中央部分に配置した温度センサ415,425により検出し,温度制御装置により,各冷却水の温度をコントロールする。
【0054】
また,ロール冷却部5は,下側冷却ロール541と上側冷却ロール542とよりなり,両者により,押出中間体80を圧着しながら冷却賦形する。押出中間体80の圧着の強さは上側冷却ロール542の昇降装置52をコントロールすることにより行なう。
【0055】
第1ダイス2は,図5〜図7に示すごとく,発泡芯材用発泡性樹脂10を押し出す,多数のノズル25と,該ノズル25へ発泡芯材用発泡性樹脂10をガイドするガイド部24とを有する。ガイド部24の間には,これらを区画するマニホールド23が設けてある。
また,図5,図7に示すごとく,ノズル25の周囲には,これらを取り囲むように,表皮材出口としての環状長方形の,表皮材形成用のスリット28が設けてある。そして,スリット28と第1ダイス2との間には,間隙29が設けてある。
【0056】
また,第2押出機3は,表皮材30を上記スリット28へガイドするための流路32を有する。
また,図6に示すごとく,第1ダイス2は,第2押出機3の第2ダイス33における装着穴35内に挿入配置される。これにより,第1ダイス2と第2ダイス33との間に上記スリット28が形成される。
【0057】
また,図6に示すごとく,上記第1ダイス2は,上記第2押出機3の第2ダイス33との間に,上記第1ダイス2内における上記発泡芯材用発泡性樹脂10の温度が上記表皮材30の温度よりも20℃以上低い温度となるように調節するための,断熱機構としてのチャンバー22を有する。このチャンバー22は,熱媒流路構造を有し,その内部に熱媒が流通するようになっている。
【0058】
次に図1〜図6を用いて押出発泡複合体の製造方法について詳しく説明する。まず図5に示すごとく,第1押出機1から押し出された発泡芯材用発泡性樹脂10は,第1押出機1と第1ダイス2を接続するジョイント11を通り第1ダイス2に導かれる。第1ダイス2の空間部21は,幅方向に溶融樹脂を均一に広げるためのコートハンガー形状部で,しかも中央部は外周部に比べ樹脂流路間隙を狭めてある。発泡芯材用発泡性樹脂10は,後方部のマニホールド23に流れ,より均一化され,各ノズル25に導かれ,最終的に第1ダイス2の先端に設けたノズル25から冷却サイジングダイ4内へ押し出されて発泡して行く。
【0059】
一方,表皮材30は,図5に示すごとく,第2押出機3の第2ダイス33から押し出され,流路32で幅方向に広げられ上下両側面に均一に肉厚が分流され,第1ダイス2の出口に導かれる。
【0060】
そして,上記複数列かつ複数段の各ノズル25から押し出された発泡芯材用発泡性樹脂10は,そこで発泡して合計10個の単位芯材104よりなる発泡芯材100となる。発泡芯材100の各スキン層15は互いに融着する。そして,発泡芯材100の外周を上記表皮材30が覆った押出中間体80が得られる。
【0061】
また,上記発泡芯材10の発泡力によって,上記表皮材30は冷却サイジング4の冷却賦形型面400に押し当てられる。
なお,上記発泡芯材用発泡性樹脂10の発泡は,上記スリット28により形成された角筒箱状の上記表皮材30の中で行なわれる。押出中間体80は,上記のごとく,冷却サイジング4の内部,ロール冷却部5を経てキャタピラ式の引取機6により引き取られていく。
【0062】
次に,作用効果につき説明する。
本例においては,押出し発泡されている発泡芯材100の表面に表皮材30を被覆した押出中間体80を冷却サイジングダイ4により冷却するに当って,冷却サイジングダイ4の温度を,第1サイジング部41及び第2サイジング部42によって,2段階に温度制御している。つまり,冷却サイジングダイ4における上記第1ダイス2に近い側の入口側に設けた第1サイジング部41の温度が高く,一方出口側に設けた第2サイジング部42の温度が低くなるように冷却サイジングダイを温度制御している。
【0063】
そのため,第1ダイス2から押し出されると共に発泡しつつある発泡芯材100と,その表面に第2ダイスから押し出された表皮材30からなる押出中間体80は,高温度にあるが,この押出中間体80は上記のごとく,2段階の温度制御によって,徐々に冷却されることになる。
そのため,表皮材30及びその内側の発泡芯材100は,冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面によって急激に冷却固化されることなく,徐々に固化していく。それ故,表皮材30と冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面400との間の滑り抵抗も低く,表皮材30の表面に凹凸,スジ傷等の発生がない。
【0064】
即ち,冷却サイジングダイ4の入口側付近では,第1ダイス2から押出されてくる芯材用発泡性樹脂10がまだ発泡途中にあるため,その発泡圧によって表皮材30が冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面400に押し付けられることになる。しかし,本例では,入口側の第1サイジング部41の温度は出口側の第2サイジング部42の温度よりも高くしてあるので,第2ダイス33から出て表皮材30は急激に冷却されず軟化状態にあって,徐々に冷却固化する。
【0065】
そのため,表皮材30の表面と冷却サイジングダイの冷却賦形型面400との間の滑り抵抗も低く,表皮材30に凹凸や傷がつくこともない。そして,発泡芯材100も第1ダイス2から遠ざかるにつれて冷却固化すると共に発泡圧力も小さくなる。
そのため,押出中間体80は,冷却サイジングダイ4の出口側に近づくにつれて冷却サイジングダイの冷却賦形型面400への押圧力も小さくなる。それ故,表皮材30と冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面400との滑り抵抗も低くなる。また,表皮材30は徐々に冷却固化している。
そのため,表皮材30に凹凸やスリ傷が発生しない。
【0066】
したがって,本例によれば,表皮材30と冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面400との間の滑り抵抗が低く,表皮材30に凹凸,スジ傷等の発生がなく,きれいな表面を有する押出発泡複合体8の製造方法を提供することができる。
【0067】
実施例2
次に,本発明の具体的な実施例について,更に詳細に説明する。
製造方法及び装置は実施例1と同様である。
表皮材30用の表皮樹脂として,アクリル・ブタジェン・スチレン(ABS)樹脂を用い,第2押出機3は,30mm口径のフルフライトのスクリューを2台用い,第2ダイス33の出口の樹脂の温度は200℃であった。
【0068】
芯材用の発泡性樹脂10としては,ブタン7wt%を含有したポリスチレン樹脂を用いた。また核剤としてタルクを発泡性樹脂に対して,1.2wt%混合した。第1押出機1は,65mm口径,のフルフライトのスクリューを用い,芯材用発泡性樹脂10のダイス出口温度即ちノズル25における温度は130℃であった。
【0069】
第1ダイス2と第2ダイス3は,実施例1の図7に示した形状とし,第1ダイス2と第2ダイス3との間は,内側45mm×595mm,外側50mm×600mmの長方形のスリット28が設けてあり,スリットの間隙は,2.5mmとした。
第1ダイス2のダイス形状は,縦方向の中央部に,2.5mmφの小径のノズル25を12個,2列配列とした。また,両方のダイスの間の間隙29は縦方向(製品の厚み方向)は2mm,横方向(製品の幅方向)は3mmとした。
【0070】
冷却サイジングダイ4の冷却賦形型面400の形状は,断面が縦52mm,横602mmの箱状とし,長さは500mmとした。また,第1サイジング部41の長さは200mm,第2サイジング部42の長さは300mmとした。
そして,第1サイジング部41の温度は,表皮材の軟化点80℃よりも10℃低い70℃,第2サイジング部42の温度はそれよりも50℃低い20℃とした。押出中間体80の引き取り速度は,0.5m/分で成形した。
【0071】
なお,ロール冷却部5における冷却ロール541,542は,ロール径60mmφ,長さ700mmのものを用いた。
その結果,外観は凹凸が無く,極めて良好で,表皮材と発泡芯材との融着も十分で,優れた押出発泡複合体が得られた。また,表皮材の平均肉厚は2mmで,発泡芯材の発泡状態は均一で,平均発泡倍率は15倍であった。
【0072】
(比較例1)
なお,実施例2において,比較のため,冷却サイジンダイ4における第1サイジング部41の温度を20℃,第2サイジング部42の温度を同じ20℃として,両者間に温度差を設けることなく押出発泡複合体を製造した。
その結果,製品外観はケロイド状になり不良になった。
【0073】
(比較例2)
実施例2において,冷却サイジンダイ4の第1サイジング部1の温度を表皮材の軟化点よりも5℃低い75℃,第2サイジング部42の温度を20℃とした以外は,同じ条件で成形した。その結果,製品外観は光沢が失われ,発泡芯材の一部が収縮し凹凸がひどく製品として不良となった。
【0074】
なお,上記実施例2では,表皮材としてABS樹脂(軟化点80℃)を用いたが,表皮材としてはポリスチレン樹脂(軟化点82℃),ポリプロピレン−ポリスチレンアロイ樹脂(軟化点80℃,融点155℃),ABS−ポリカーボネイトアロイ樹脂(軟化点180℃)などを用いることができる。
【0075】
実施例3
本例は,図9に示すごとく,実施例1において,上記冷却サイジングダイ4の後方において,上記押出中間体80,上記冷却ロール541,542の双方に対して,冷却水を吹きつけてこれらを冷却する例である。
即ち,本例においては,実施例1に示したロール冷却部5において,下側冷却ロール541の下方,及び上側冷却ロール542の上方に冷却水噴出パイプ551,552を配設した。
【0076】
そして,各冷却ロール及び押出中間体80に対して,冷却水560を吹き付けて,これらを冷却した。
そして,押出発泡複合体を実施例2の条件で製造するに当り,上記の冷却水の温度を20℃として噴出した。
その結果,実施例2と同様に優れた押出発泡複合体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる,押出発泡複合体の成形装置の,押出機及び冷却サイジングダイの説明図。
【図2】実施例1にかかる,押出発泡複合体の成形装置の全体を示す平面図。
【図3】実施例1にかかる,押出発泡複合体の成形装置の全体を示す側面図。
【図4】実施例1にかかる,冷却サイジングダイの説明図。
【図5】実施例1における,第1押出機及び第2押出機の断面説明図。
【図6】実施例1における,第2押出機に第1ダイスを組み付ける説明図。
【図7】実施例1における,第1ダイスと第2ダイスの組付状態における押出口の説明図。
【図8】実施例1において,得られた発泡複合体の断面斜視図。
【図9】実施例3における,ロール冷却部の説明図。
【符号の説明】
1..第1押出機,
10...発泡芯材用発泡性樹脂,
100...発泡芯材,
2...第1ダイス,
25...ノズル,
3...第2押出機,
30...表皮材,
4...冷却サイジングダイ,
41...第1サイジング部,
42...第2サイジング部,
5...ロール冷却部,
6...引取機,
8...押出発泡複合体,

Claims (13)

  1. 発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂を第1押出機の第1ダイスから押出し,一方非発泡性熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材を第2押出機の第2ダイスから押出し,かつ上記第1ダイスから上記発泡芯材用発泡性樹脂を押出すと共に発泡させて発泡芯材を形成しながら,上記第2ダイスからは上記表皮材を上記発泡芯材の外側に押出すと共に該表皮材を上記発泡芯材の表面に被覆して押出中間体となし,
    また該押出中間体を直ちに冷却サイジングダイに導き,所望の形状に冷却賦形し,上記発泡芯材の表面に上記表皮材を被覆してなる押出発泡複合体を製造する方法であって,
    上記冷却サイジングダイの温度は,少なくとも2段階に,上記第1ダイスに近い側の入口側が高く,出口側が低く温度制御しながら,上記冷却賦形を行ない,
    かつ上記冷却サイジングダイは,上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,
    一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してあることを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  2. 請求項1において,上記冷却サイジングダイの後方において,上記押出中間体に対して冷却ロールを上下方向から圧着しながら冷却賦形を行なうことを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  3. 請求項1又は2のいずれか一項において,上記冷却サイジングダイの後方において,上記押出中間体に対して冷却ロールを幅方向から圧着しながら冷却賦形を行なうことを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  4. 請求項1〜いずれか一項において,上記冷却サイジングダイの後方において上記押出中間体,上記冷却ロールのいずれか一方又は双方に対して,冷却水を吹きつけてこれらを冷却することを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  5. 請求項又はにおいて,上記冷却ロールの内部に冷却水を流通させることを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  6. 請求項又はにおいて,上記冷却ロールは,冷却水を入れた水槽の中に配設して上記冷却ロールにより上記押出中間体を圧着しながら冷却することを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項において,上記第1ダイスから押出した発泡芯材用発泡性樹脂は,発泡倍率7〜50倍に発泡させて上記発泡芯材に形成することを特徴とする押出発泡複合体の製造方法。
  8. 発泡剤を含有させた熱可塑性樹脂よりなる発泡芯材用発泡性樹脂を第1押出機の第1ダイスから押出し,一方非発泡性熱可塑性樹脂又は低発泡性熱可塑性樹脂よりなる表皮材を第2押出機の第2ダイスから押出し,かつ上記第1ダイスから上記発泡芯材用発泡性樹脂を押出すと共に発泡させて発泡芯材を形成しながら,上記第2ダイスからは上記表皮材を上記発泡芯材の外側に押出すと共に該表皮材を上記発泡芯材の表面に被覆して押出中間体となし,また該押出中間体を直ちに冷却サイジングダイに導き,所望の形状に冷却賦形し,上記発泡芯材の表面に上記表皮材を被覆してなる押出発泡複合体を製造する装置であって,
    上記冷却サイジングダイは,上記第1ダイスに近い側の入口側の温度が高く,出口側が低くなるように,2段階に温度制御できるよう構成してあり,
    かつ,上記冷却サイジングダイは上記入口側に位置する第1サイジング部の温度が,上記表皮材の軟化点又は結晶化温度よりも10℃〜30℃低く,
    一方該第1サイジング部よりも後方側の第2サイジング部の温度は,上記第1サイジング部の温度よりも30℃以上低く設定してあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
  9. 請求項において,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体を上下方向から圧着する冷却ロールを設けてあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
  10. 請求項8又は9のいずれか一項において,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体を幅方向から圧着する冷却ロールを設けてあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
  11. 請求項10のいずれか一項において,上記冷却サイジングダイの後方には,上記押出中間体,上記冷却ロールのいずれか一方又は双方に対して冷却水を吹き付ける冷却水噴出機を設けてあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
  12. 請求項又は10において,上記冷却ロールは,その内部に冷却水を流通させる冷却水流通穴を有することを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
  13. 請求項又は10において,上記冷却ロールは冷却水を入れた水槽内に配設してあることを特徴とする押出発泡複合体の製造装置。
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