JP3662364B2 - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関のノッキング検出装置に係わり、特に燃焼不安定に起因するノイズによるノッキング状態とする誤判定の発生を防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンを燃料とする内燃機関では、ピストンで圧縮した混合気に点火栓で着火し、混合気を燃焼させることによって出力を得ている。即ち正常な燃焼においては、点火栓のギャップの近傍に混合気の火炎核が形成され、この火炎核が燃焼室全体に伝播する。
【0003】
点火栓による点火時期は内燃機関出力と密接に関係しており、点火時期が遅すぎると火炎伝播速度も遅くなるため燃焼は緩慢となり燃焼効率の低下を招き、ひいては内燃機関出力も低下する。
逆に点火時期を早めると火炎の伝播が早まり燃焼最大圧力が上昇して内燃機関出力は増加する。しかし点火時期を過度に早めると、混合気が火炎の伝播を待たずに自己着火するノッキングが発生し、内燃機関を損傷するおそれも生じる。
【0004】
即ち、点火時期をノッキングが発生する直前の領域(MBT=Minimum Spark Advance for Best Torque )として内燃機関を運転することが燃費、出力の点で有利であり、ノッキングの発生を確実に検出することは極めて重要である。
従来からノッキングを検出するために振動センサの一種であるノックセンサが使用されてきたが、混合気の燃焼により燃焼室内にイオンが発生し、イオン電流が流れることを利用したノッキング検出装置も検討されている。
【0005】
図1は内燃機関の点火回路の概略図であって、イグニッションコイル11の1次コイル111の一端はバッテリ12の正電極に接続されている。そして他の一端はイグナイタに含まれるスイッチング用のトランジスタ13のコレクタ、エミッタを介して接地される。
なお、トランジスタ13のベースは点火時期制御部14に接続され、点火時期制御部14からイグニッション信号IGTが出力されたときに導通する。
【0006】
イグニッションコイル11の2次コイル112の一端もバッテリ12の正電極に接続されているが、他端は逆流防止用ダイオード15、ディストリビュータ16、ハイテンションケーブル17を介して点火栓18に接続される。
イオン電流検出部19はイグニッションコイル11の2次コイル112の他端に点火栓18と並列に接続される。
【0007】
イオン電流は、保護ダイオード191を介して電流−電圧変換抵抗192、バイアス電源193の直列回路に導かれる。電流−電圧変換抵抗192と保護ダイオード191との接続点に発生する電圧は直流成分カット用のコンデンサ194を介して、演算増幅器と抵抗とで構成される増幅回路195に導かれる。
従ってイオン電流検出部19の出力端子196にはイオン電流の交流成分に比例した電圧信号が出力される。
【0008】
図2は点火回路(図1)の各部の電圧波形図であって、上から順に、イグニッション信号IGT、1次コイル接地端側(P点)電圧、2次コイル高電圧端側(S点)電圧、増幅回路(I点)電圧を表す。なお、横軸は時間を表す。
時刻t1 においてイグニッション信号IGTが“H”レベルとなりトランジスタ13が導通状態となると、イグニッションコイル11の1次コイル111の接地側端子Pの電圧は低下する。2次コイルの接地側端子Sには時刻t1 の直後に負の高電圧パルスが発生するが、点火栓18への流れ込みは逆流防止用ダイオード15に阻止される。
【0009】
時刻t2 においてイグニッション信号IGTが“L”レベルとなりトランジスタ13が遮断状態となると、1次コイル111の接地側端子Pの電圧は急激に上昇し、2次コイルの高電圧側端子Sに正の高電圧パルスが発生する。
この正の高電圧パルスは逆流防止用ダイオード15に阻止されることなく点火栓18に流れ込み放電するが、イオン検出部17への流れ込みは保護ダイオード191によって阻止される。
【0010】
さらに、点火栓18の放電後の時刻t3 〜t4 にかけて、ハイテンションケーブル17等が浮遊インダクタンスおよび浮遊キャパシタンスを有することに起因してイグニッションコイル11に残留しているエネルギによるLC共振が発生する。
気筒内の混合気は点火栓18の放電により着火し、火炎が拡散するに応じて気筒内にイオンが発生するためイオン電流が流れ始める。イオン電流は気筒内圧力の上昇に応じて増加し、気筒内圧力の低下とともに減少する。
【0011】
そして、内燃機関にノッキングが発生した場合には、イオン電流がピークに到達した後の減少時期に特定の周波数(約6KHz)のノッキング信号が重畳する。
従って、イオン電流によってノッキングを検出するためには、この特定周波数のノッキング信号だけを検出し他の信号(例えばLC共振波形)は除去することが好ましいため、余分な信号がなくなる時刻以後の時刻t5 で開となりイオン電流減少後の適当な時刻(例えばATDC60゜)t6 で閉となるノッキングウインドを設け、ノッキングウインドが開となっている期間のイオン電流検出部19の出力に基づきノッキングを検出することが好ましい。
【0012】
しかしながら、イオン電流検出部19は極く微小なイオン電流を検出するために増幅回路195の入力インピーダンスおよびゲインを極めて高くする必要があり、点火栓18のコロナ放電等によるノイズを拾いやすいものとなることは避けることができない。
上記課題を解決するためにバンドパスフィルタによりイオン電流検出部の出力からノッキング周波数成分だけを抽出し、このノッキング周波数成分を積分することによりノイズの影響を取り除くノッキング検出方法がすでに提案されている(特開平6−159129公報参照)。
【0013】
図3は従来のノッキング検出装置の構成図であって、イオン電流検出部17の出力はバンドパスフィルタ(BPF)部32、積分部33を介して処理部34に取り込まれる。なお積分部33の動作は、点火後内燃機関回転数および負荷に応じて定まる所定時間後に開となり、開後クランク角度に換算して約50°CAに相当する閉鎖時間後に閉となるノッキングウインドによって制御される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内燃機関がNOx の排出量を抑制するために排気ガス再循環(EGR=Exhaust Gas Recircuration )が行われる運転状態においては内燃機関燃焼室内の燃焼が不安定となりイオン電流にノイズが重畳するが、このノイズはノッキングに近接した周波数成分を有するためこのノイズにより積分部の出力が大きくなり、ノッキングが発生しているとする誤判定を回避することはできない。
【0015】
図4は課題の説明図であって、(イ)は内燃機関最大負荷(WOT=Wide Open Throttle)で運転中のイオン電流を、(ロ)はEGR中のイオン電流を示す。なお(イ)(ロ)とも上から順にイオン電流検出部出力、バンドパスフィルタ部出力、積分部を表す。
即ちLC共振マスクの開後のイオン電流検出部出力には、最大負荷運転中であれば火炎の発生による第1のピークと気筒内圧力の上昇による第2のピークが明確に表れるが、EGR中であれば燃焼が不安定であるために波形は不規則となりノッキングウインドが開となった後に積分部33の出力を増加させ誤判定の原因となる。
【0016】
ここでEGRが行われるのは低負荷域であるが、低負荷域であっても燃焼が不安定にならない状態もなる。
図5は負荷とイオン電流検出部出力との関係図であって、横軸に吸気管圧力(負荷に相当する。)、縦軸にイオン電流検出部出力をとる。また、各点から上方に延びる矢印の長さはノイズの3σ(振幅の分散の3倍)を表す。
【0017】
即ちWOT状態を基準とすると、EGR中であればイオン電流の平均値は吸気管圧力が高負圧となるほど、即ち負荷が低くなるほど大きくなり、かつ3σも大きくなる。しかしEGR中であっても点火角を進角すればイオン電流の平均値および3σは小さくなり、またEGRを停止してもイオン電流の平均値および3σは小さくなる。
【0018】
従って、WOT状態におけるイオン電流の平均値に基づいてノッキング判定レベルを定めた場合には運転状況によっては燃焼不安定に基づきノッキングが発生したとする誤判定が発生し、その結果点火時期が遅角側に制御され出力が低下あるいはドライバビリティが悪化することは避けることができない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、燃焼不安定に起因するノイズによるノッキング状態とする誤判定の発生を防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置は、内燃機関の燃焼室内に設置される一対の電極に電圧を印加し燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽出手段と、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分がしきい値以上であるか否かを判定することによってノッキングが発生しているか否かを判定するノッキング発生判定手段と、高負荷運転時に求められるイオン電流検出手段の出力信号に基づく学習値とイオン電流の積分値の移動平均値とを比較することにより内燃機関の気筒内の燃焼安定度合を検出する燃焼度合検出手段と、燃焼度合検出手段により検出された燃焼安定度合に応じてノッキング発生判定手段で使用されるしきい値を変更するしきい値変更手段と、を具備する。
【0020】
本装置にあっては、気筒内における燃焼の安定度合に基づいてノッキング発生とするしきい値が変更されるため、燃焼が不安定となってもノッキングが発生したとする誤判定が防止され、誤って遅角制御がなされることがない。
【0021】
【発明の実施の形態】
図6は本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図であって、内燃機関6においてピストン600、吸気弁610および排気弁620で画成される燃焼室601には、エアクリーナ611から吸入される吸入空気と燃料噴射弁615から噴射される燃料の混合気が供給される。
【0022】
なお吸入空気量はエアフローメータ612で計測され、吸気管613の途中に配置されるスロットル弁614で調整される。
ピストン600で圧縮された混合気は、ピストン600の上死点近傍において点火栓18の放電により着火し、燃焼により膨張してピストン600を押し下げ駆動力を発生する。
【0023】
燃焼後の排気ガスは排気弁620から排気管621に排出されるが、排気ガス中の酸素濃度は排気管621に設置される空燃比センサ622によって検出される。
また内燃機関6を冷却する冷却水の温度はウオータジャケット602に挿入された冷却水温度センサ603によって検出される。
【0024】
燃焼室601内を流れるイオン電流は点火栓18、イオン検出部19を介してLC共振マスク部31に導かれる。LC共振マスク部31の出力は、ノッキングに特有の周波数成分(約6KHz)だけを通過させるバンドパフィルタ32を介してバンドパフィルタ32の出力を積分する積分部33に供給される。そして、積分部33は点火時期制御部14に接続される。
【0025】
点火時期制御部14はマイクロコンピュータシステムであって、バス140を中心として、アナログ入力インターフェイス(I/F)141、ディジタル入力I/F142、出力I/F143、CPU144およびメモリ145から構成される。
即ち積分部33の出力はアナログ入力I/F141に接続されるが、アナログ入力I/F141にはエアフローメータ612、冷却水温度センサ603および空燃比センサ622も接続される。
【0026】
出力I/F143からは燃料噴射弁615に対する開弁指令が出力されるほか、点火指令信号IGTおよびイオン電流取り込み制御信号が出力される。
即ち点火指令信号IGTはイグニッションコイル11で昇圧され、ディストリビュータ16、ハイテンションケーブル17を介して点火栓18に送られる。なお、ディストリビュータ16は例えば30°CA(クランク角)ごとにパルス信号を発生するクランク角センサ161および例えば720°CAごとにパルス信号を発生する基準角センサ162が内蔵し、それぞれの出力はディジタル入力I/F142を介して点火時期制御部14に取り込まれ、内燃機関回転数Neの算出、燃料噴射弁615の開閉時期制御および点火指令信号IGTの出力時期制御に使用される。
【0027】
また、イオン電流取り込み制御信号はLC共振マスク部31をLC共振が発生している間オフとしてLC共振波形が取り込まれることを防止するほか、積分部33にも供給されノッキングウインドの期間内の積分部33の動作を許容する。
図7は、点火時期制御部14のCPU144で実行されるノッキング制御ルーチンのフローチャートであって、内燃機関6の各気筒の点火時期演算タイミング毎に実行される。即ち各変数は気筒毎に定められる。
【0028】
ステップ70で積分部33の出力VKNおよび内燃機関回転数Neを読み込み、ステップ71で回転数域決定処理、ステップ72でバックグランド算出処理、そしてステップ73で係数算出処理を実行するが、処理の内容は後述する。
ステップ74において、イオン電流の積分値VKNがバックグランドVBGの係数算出処理において定められた第1の係数(K1)倍以上であるかを判定する。そして肯定判定されたときは、ステップ75においてイオン電流のピークVKNがバックグランドVBGの係数算出処理において定められた第2の係数(K2)倍以上であるかを判定する。
【0029】
ステップ75で肯定判定されたとき、即ちノッキングが大きいときには、ステップ76で点火時期補正値ΔTIを予め定められた大遅角量(−DTH)に設定してステップ79に進む。
ステップ75で否定判定されたとき、即ちノッキングは発生しているものの小さいと判断されるときは、ステップ77で点火時期補正値ΔTIを予め定められた小遅角量(−DTL)に設定してステップ79に進む。
【0030】
なお、ステップ74で否定判定されたとき、即ち実際にノッキングが発生していないと判断されるときは、ステップ78で点火時期補正値ΔTIを予め定められた進角量LTに設定してステップ79に進む。
ここで0<LT<<DTL<DTHとするが、これはノッキングが発生していないときに徐々に点火時期を進角し、ノッキングが発生したときには一挙に点火時期を遅角させてノッキングを抑制するためである。さらに本実施例においてはノッキングレベルが高いときには遅角量を大きくして抑制効果を高めている。
【0031】
そして、ステップ79で点火時期制御処理を実行してこのルーチンを終了するが、点火時期制御処理については後述する。
図8はノッキング制御ルーチンのステップ71で実行される回転数区域決定処理のフローチャートであって、ステップ710において内燃機関回転数Neの区域を示すインデックスjを初期値 “1" に設定する。
【0032】
ステップ711で現在の内燃機関回転数Neが予め定めた回転数区域のいづれに属するかを次式により判定する。
N(j)≦Ne<N(j+1)
ここで、回転数区域は例えば、N(1)=0,N(2)=1000,N(3)=2000・・・N(J)=10000のように1000回転毎に区分される。
【0033】
ステップ711で肯定判定されれば、回転数区域jが決定されたものとしてこの処理を終了する。
ステップ711で否定判定されれば、ステップ712に進みインデックスjをインクリメントしてステップ711に戻る。
図9はノッキング制御ルーチンのステップ72で実行されるバックグランド算出処理のフローチャートであって、ステップ720で次式に基づいて更新量DLBGが算出される。
【0034】
DLBG(j)←|VBGi-1 (j)−VKN|/4
ここでVBGi-1 は前回の演算で算出されたバックグランドであり、更新量DLBGは前回の演算までのバックグランドと今回のピーク値VKNとの差の絶対値の1/4の値として算出される。
ステップ721およびステップ722において更新量DLBG(j)が予め定められた上限ガード値GDLBG(j)以下に制限される。
【0035】
ステップ723およびステップ724において今回のピーク値VKNがVBGi-1 (j)×1以上の所定係数(例えば1.5)以上であるか、VBGi-1 (j)×所定係数以下VBGi-1 (j)以上であるか、VBGi-1 (j)以下であるかが判定される。
そしてVBGi-1 (j)×所定係数以上であるときは、ステップ725で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0036】
VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j)
VBGi-1 (j)×所定係数以下VBGi-1 (j)以上であるときは、ステップ726で次式によりバックグランドVBGを更新する。
VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j)+α
VBGi-1 (j)以下であるときは、ステップ727で次式によりバックグランドVBG(j)を更新する。
【0037】
VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j)−α
ここで、αはバックグランドVBG(j)を適切な範囲の値とするための調整係数である。
最後に、ステップ728において次回の演算に備えてVBGi-1 (j)を今回算出されたバックグランドVBG(j)に設定してこの処理を終了する。
【0038】
図10はノッキング制御ルーチンのステップ73で実行される係数算出処理のフローチャートであって、ステップ730で現在の運転状態がWOT近傍であるかが、例えば吸気管圧力Pmが−75mmHg以上であるかが判定される。
ステップ730で肯定判定されたとき、即ち高負荷運転状態であればステップ731で次式によりバックグランド学習値GBG(j)を算出して、ステップ733に進む。
【0039】
GBG(j)←{VBG(j)+GBGi-1 (j)}/2
ステップ730で否定判定されたとき、即ち低負荷運転であればステップ732に進み、気筒内での燃焼が安定しているかを現在のバックグランド値VBG(j)がバックグランド学習値GBG(j)より大であるかにより判定する。
VBG(j)>GBG(j)
ステップ732で否定判定されたとき、即ち燃焼が安定していると判定されるときはステップ733に進み、肯定判定されたとき、即ち燃焼が不安定であると判断されるときはステップ734に進む。
【0040】
ステップ733では、燃焼安定時の係数K1およびK2を内燃機関回転数の関数として定め、この処理を終了する。
K1←K1ST(Ne)
K2←K2ST(Ne)
ステップ734では、燃焼不安定時の係数K1およびK2を内燃機関回転数の関数として定め、この処理を終了する。
【0041】
K1←K1US(Ne)
K2←K2US(Ne)
図11は、係数K1およびK2を算出するためのマップであって、横軸に内燃機関回転数Neを、縦軸に係数K1およびK2をとる。
なお太実線は燃焼安定時のK1を、細実線は燃焼安定時のK2を、太破線は燃焼不安定時のK1を、細破線は燃焼不安定時のK2を、それぞれ表す。
【0042】
即ち、係数K1およびK2は燃焼不安定時の方が燃焼安定時よりも大に設定するが、これはノッキングが発生したとの誤判定により遅角操作が行われることを防止するためである。
さらに、係数K1およびK2は内燃機関回転数Neが高となるほど小となり、またK1<K2である。
【0043】
図12はノッキング制御ルーチンのステップ79で実行される点火時期制御処理のフローチャートであって、ステップ790でクランク角センサ161から出力されるパルスに基づいて決定される内燃機関回転数Neおよびエアフローメタ612で検出される吸入空気量Qaを読み込み、ステップ791で内燃機関回転数Neおよび吸入空気量Qaの関数として次式により基準点火時期TBが算出される。
【0044】
TB←TB(Ne,Qa)
ステップ792で前回算出された点火時期TIi-1 に点火時期補正値ΔTIを加算して今回の点火時期TIを算出する。
TI←TIi-1 +ΔTI
なお、本実施例においては正数を加算したときに点火時期は進角し、正数を減算したときに点火時期は遅角するものとする。
【0045】
そして、ステップ793および794で今回の点火時期TIが最進角点火時期である基準点火時期TBと予め定められた最遅角点火時期TDの間にあるかが判定される。
即ち、今回の点火時期TIが基準点火時期TB以上であればステップ793で肯定判定され、ステップ795で今回の点火時期TIを基準点火時期TBに置き換えてステップ797に進む。
【0046】
逆に、今回の点火時期TIが最遅角点火時期TD以下であればステップ794で肯定判定され、ステップ796で今回の点火時期TIを最遅角点火時期TDに置き換えてステップ797に進む。なお、今回の点火時期TIが基準点火時期TBと最遅角点火時期TDの間にあるときは直接ステップ797に進む。
そして、ステップ797で出力I/F143を介してイグニッションコイル11に点火指令信号IGTを出力し、ステップ798で次回の演算に備えて前回算出された点火時期TIi-1 を今回の点火時期TIに更新してこの処理を終了する。
【0047】
上記実施例においては、バックグランド値としてノッキング周波数成分の積分値の移動平均を使用しているが、中央値(メジアン)あるいはバラツキ(分散)を使用することも可能である。
また、ノッキング周波数成分の積分値に代えてピークホルダに保持されるピーク値を使用することも可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置によれば、内燃機関気筒内における燃焼安定度合に応じてイオン電流のノッキング周波数に基づくノッキング判定に使用するしきい値を変更することにより誤判定による点火時期の遅角を防止し、内燃機関出力の低下もしくはドライバビリティの悪化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の点火回路の概念図である。
【図2】点火回路の各部の電圧波形図である。
【図3】従来のイオン電流によるノッキング検出装置の構成図である。
【図4】課題の説明図である。
【図5】負荷とイオン電流検出部出力との関係図である。
【図6】本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図である。
【図7】ノッキング制御ルーチンのフローチャートである。
【図8】回転数区域決定処理のフローチャートである。
【図9】バックグランド算出処理のフローチャートである。
【図10】係数算出処理のフローチャートである。
【図11】係数を決定するためのマップである。
【図12】点火時期制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
6…内燃機関
11…イグニッションコイル
14…点火時期制御部
16…ディストリビュータ
17…ハイテンションケーブル
18…点火栓
19…イオン電流検出部
31…LC共振マスク部
32…バンドパスフィルタ部
33…ピークホールド部
140…バス
141…アナログ入力インターフェイス
142…ディジタル入力インターフェイス
143…出力インターフェイス
144…CPU
145…メモリ
161…クランク角センサ
162…基準角センサ
600…ピストン
601…燃焼室
602…ウオータジャケット
603…冷却水温度センサ
610…吸気弁
611…エアクリーナ
612…エアフローメータ
613…吸気管
614…スロットス弁
615…燃料噴射弁
620…排気弁
621…排気管
622…空燃比センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室内に設置される一対の電極に電圧を印加し、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽出手段と、
    前記ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分がしきい値以上であるか否かを判定することによってノッキングが発生しているか否かを判定するノッキング発生判定手段と、
    高負荷運転時に求められる前記イオン電流検出手段の出力信号に基づく学習値と前記イオン電流の積分値の移動平均値とを比較することにより内燃機関の気筒内の燃焼安定度合を検出する燃焼度合検出手段と、
    前記燃焼度合検出手段により検出された燃焼安定度合に応じて前記ノッキング発生判定手段で使用されるしきい値を変更するしきい値変更手段と、
    を具備する内燃機関のノッキング検出装置。
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