JP3593217B2 - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はイオン電流による内燃機関のノッキング検出装置に係わり、特にスパイクノイズもしくは低負荷域において火炎の乱れに起因するノイズが発生した場合にも誤ってノッキング発生と検出することを防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンを燃料とする内燃機関では、ピストンで圧縮した混合気に点火栓で着火し、混合気を燃焼させることによって出力を得ている。即ち正常な燃焼においては、点火栓のギャップの近傍に混合気の火炎核が形成され、この火炎核が燃焼室全体に伝播する。
【0003】
点火栓による点火時期は内燃機関出力と密接に関係しており、点火時期が遅すぎると火炎伝播速度も遅くなるため燃焼は緩慢となり燃焼効率の低下を招き、ひいては内燃機関出力も低下する。
逆に点火時期を早めると火炎の伝播が早まり燃焼最大圧力が上昇して内燃機関出力は増加する。しかし点火時期を過度に早めると、混合気が火炎の伝播を待たずに自己着火するノッキングが発生し、内燃機関を損傷するおそれも生じる。
【0004】
即ち、点火時期をノッキングが発生する直前の領域(MBT=Minimum Spark Advance for Best Torque )として内燃機関を運転することが燃費、出力の点で有利であり、ノッキングの発生を確実に検出することは極めて重要である。
従来からノッキングを検出するために振動センサの一種であるノックセンサが使用されてきたが、混合気の燃焼により燃焼室内にイオンが発生し、イオン電流が流れることを利用したノッキング検出装置も検討されている。
【0005】
図1は内燃機関の点火回路の概略図であって、イグニッションコイル11の1次コイル111の一端はバッテリ12の正電極に接続されている。そして他の一端はイグナイタに含まれるスイッチング用のトランジスタ13のコレクタ、エミッタを介して接地される。
なお、トランジスタ13のベースは点火時期制御部14に接続され、点火時期制御部14からイグニッション信号IGTが出力されたときに導通する。
【0006】
イグニッションコイル11の2次コイル112の一端もバッテリ12の正電極に接続されているが、他端は逆流防止用ダイオード15、ディストリビュータ(図示せず)およびハイテンションケーブル18を介して点火栓16に接続される。
イオン電流検出部17は逆流防止用ダイオード15のカソード端に点火栓16と並列に接続される。
【0007】
イオン電流は、保護ダイオード171を介して電流−電圧変換抵抗172、バイアス電源173の直列回路に導かれる。電流−電圧変換抵抗172と保護ダイオード171との接続点に発生する電圧は直流成分カット用のコンデンサ174を介して、演算増幅器と抵抗とで構成される増幅回路175に導かれる。
従ってイオン電流検出部17の出力端子176にはイオン電流の交流成分に比例した電圧信号が出力される。
【0008】
図2は点火回路(図1)の各部の電圧波形図であって、上から順に、イグニッション信号IGT、1次コイル接地端側(P点)電圧、2次コイル高電圧側(S点)電圧、増幅回路(I点)電圧を表す。なお、横軸は時間を表す。
時刻t1 においてイグニッション信号IGTが“H”レベルとなりトランジスタ13が導通状態となると、イグニッションコイル11の1次コイル111の接地側端子Pの電圧は低下する。2次コイルの高電圧端子Sには時刻t1 の直後に負の高電圧パルスが発生するが、点火栓16およびイオン電流検出部17への流れ込みは逆流防止用ダイオード15に阻止される。
【0009】
時刻t2 においてイグニッション信号IGTが“L”レベルとなりトランジスタ13が遮断状態となると、1次コイル111の接地側端子Pの電圧は急激に上昇し、2次コイルの接地側端子Sに正の高電圧パルスが発生する。
この正の高電圧パルスは逆流防止用ダイオード15に阻止されることなく点火栓16に流れ込み放電するが、イオン検出部17への流れ込みは保護ダイオード171によって阻止される。
【0010】
さらに、点火栓16の放電後の時刻t3 〜t4 にかけて、ハイテンションケーブル18等が浮遊インダクタンスおよび浮遊キャパシタンスを有することに起因してイグニッションコイル11に残留しているエネルギによるLC共振が発生する。
気筒内の混合気は点火栓16の放電により着火し、火炎が拡散するに応じて気筒内にイオンが発生するためイオン電流が流れ始める。イオン電流は気筒内圧力の上昇に応じて増加し、気筒内圧力の低下とともに減少する。
【0011】
そして、内燃機関にノッキングが発生した場合には、イオン電流がピークに到達した後の減少時期に特定の周波数(約6KHz)のノッキング信号が重畳する。
従って、イオン電流によってノッキングを検出するためには、この特定周波数のノッキング信号だけを検出し他の信号(例えばLC共振波形)は除去することが好ましいため、余分な信号がなくなる時刻以後の時刻t5 で開となりイオン電流減少後の適当な時刻(例えばATDC60゜)t6 で閉となるノッキングウインドを設け、ノッキングウインドが開となっている期間のイオン電流検出部17の出力に基づきノッキングを検出することが好ましい。
【0012】
図3はイオン電流によるノッキング検出装置の構成図であって、イオン電流検出部17の出力はバンドパスフィルタ(BPF)部32、積分(あるいはピークホールド)部33を介して処理部34に取り込まれる。なお積分(あるいはピークホールド)部33の動作は、点火後内燃機関回転数および負荷に応じて定まる所定時間後に開となり、開後クランク角度に換算して約50°CAに相当する時間後に閉となるウインドによって制御される。
【0013】
ここで、イオン電流を検出する際の条件によらずノッキング検出精度を維持するためにイオン電流信号をノッキング周波数が比較的多量に含まれる帯域とノッキング周波数が比較的少量含まれる帯域とに分離し、それぞれの帯域の出力の比と予め定めた基準レベルとを比較することによりノッキングの発生を検出する「異常燃焼判定方法および装置」がすでに提案されている(特開昭61−57830公報参照)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点火栓16のコロナ放電等に起因するスパイクノイズは広い周波数スペクトルを有するためノッキング周波数にも影響を及ぼし、燃焼不安定に起因するノイズはノッキング周波数に極めて近接した周波数成分を有するため、単にノッキング周波数が比較的多量に含まれる帯域とノッキング周波数が比較的少量含まれる帯域とに分離することによってはノッキングを精度よく検出することはできない。
【0015】
図4は課題の説明図であって、高負荷時正常燃焼状態、中負荷時正常燃焼状態、ノッキング発生時、スパイクノイズ発生時および低負荷時正常燃焼状態におけるイオン電流信号の波形を時間領域および周波数領域について示したものである。
即ち、高負荷および中負荷における正常燃焼状態においては、ノッキングウインドが開となっている間は時間領域ではイオン電流信号はゆっくりと上昇した後ゆっくりと下降する。従って、周波数領域では低周波数帯域でレベルが高くなりり高周波数帯域ではレベルは低くなる。
【0016】
ノッキングが発生するとノッキングウインド開期間において約6KHzの振動成分が重畳するため、周波数領域において6KHz近傍にピークが発生する。
ノッキングウインド開期間にスパイクノイズが発生した場合には、周波数領域のレベルは全体的に上昇しノッキング信号のピークとの分離が困難となる。
また、低負荷運転中は燃焼室内の火炎が乱れるため、比較的低周波数のノイズがイオン電流に重畳する。従って周波数領域では低周波数帯域のレベルが上昇しノッキング信号のピークとの分離が困難となる。
【0017】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、スパイクノイズもしくは低負荷域において火炎の乱れに起因するノイズが発生した場合にも誤ってノッキング発生と検出することを防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る内燃機関のノッキング検出装置は、内燃機関の燃焼室内に設置される一対の電極に電圧を印加し、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽出手段と、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分に基づいてノッキングが発生しているか否かを判定するノッキング発生判定手段と、イオン電流検出手段の出力信号から低負荷時の燃焼不安定に起因するノイズの発生を表す低負荷時ノイズ周波数成分を抽出する低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段と、低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大であるときにはノッキング発生判定手段によるノッキングが発生しているか否かの判定を禁止するノッキング発生判定禁止手段と、を具備する。
【0019】
本装置にあっては、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数成分の信号に基づいてノッキングが発生しているか否かが判定されるが、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数より低い周波数を有する低負荷時ノイズ周波数成分が所定レベルより高いときはノッキングが発生しているとする誤判定を防止するためにノッキングが発生しているか否かの判定が禁止される。
【0020】
第2の発明に係る内燃機関のノッキング検出装置は、ノッキング発生判定手段が、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大でありかつノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルと低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルとの比が予め定められた基準値よりも大であるときにノッキング発生と判定するものである。
【0021】
本装置にあっては、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数成分が所定レベル以上であり、かつノッキング周波数成分と低負荷時ノイズ周波数成分との比が所定値以上であるときにノッキングが発生したものと判定される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図5は本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図であって、内燃機関5においてピストン500、吸気弁510および排気弁520で画成される燃焼室501には、エアクリーナ511から吸入される吸入空気と燃料噴射弁515から噴射される燃料の混合気が供給される。
【0023】
なお吸入空気量はエアフローメータ512で計測され、吸気管513の途中に配置されるスロットル弁514で調整される。
ピストン500で圧縮された混合気は、ピストン500の上死点近傍において点火栓16の放電により着火し、燃焼により膨張してピストン500を押し下げ駆動力を発生する。
【0024】
燃焼後の排気ガスは排気弁520から排気管521に排出されるが、排気ガス中の酸素濃度は排気管521に設置される空燃比センサ522によって検出される。
また内燃機関5を冷却する冷却水の温度はウオータジャケット502に挿入された冷却水温度センサ503によって検出される。
【0025】
燃焼室501内を流れるイオン電流は点火栓16、イオン検出部17を介してLC共振マスク部31に導かれる。LC共振マスク部31の出力は、ノッキングに特有の周波数成分(6KHz)だけを通過させるバンドパフィルタ32を介してバンドパフィルタ32の出力のピーク値を保持するピークホールド部33に供給されるだけでなく、低負荷時に火炎が不安定となることに起因して発生するノイズに特有の周波数成分(約4KHz)の周波数成分だけを通過させる低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321を介して低負荷時ノイズピークホールド部331にも供給される。なおスパイクノイズは広帯域の周波数スペクトルを有するため、スパイクノイズが発生した場合にも低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321に出力は上昇する。即ち、低負荷時ノイズピークホールド部331の出力を取り込むことによってスパイクノイズも検出することが可能である。
【0026】
ピークホールド部33および低負荷時ノイズピークホールド部331はそれぞれ処理部55に接続される。
処理部55はマイクロコンピュータシステムであって、バス550を中心として、アナログ入力インターフェイス(I/F)551、ディジタル入力I/F552、出力I/F553、CPU554およびメモリ555から構成される。
【0027】
即ちピークホールド部33および低負荷時ノイズピークホールド部331の出力はアナログ入力I/F551に接続されるが、アナログ入力I/F551にはエアフローメータ512、冷却水温度センサ503および空燃比センサ522も接続される。
出力I/F553からは燃料噴射弁515に対する開弁指令が出力されるほか、点火指令信号IGTおよびイオン電流取り込み制御信号が出力される。
【0028】
即ち点火指令信号IGTはイグニッションコイル11で昇圧され、ディストリビュータ504を介して点火栓16に送られる。なお、ディストリビュータ504は例えば30°CA(クランク角)ごとにパルス信号を発生するクランク角センサ505および例えば720°CAごとにパルス信号を発生する基準角センサ506を内蔵し、それぞれの出力はディジタル入力I/F552を介して処理部55に取り込まれ、内燃機関回転数Neの算出、燃料噴射弁515の開閉時期制御および点火指令信号IGTの出力時期制御に使用される。
【0029】
また、イオン電流取り込み制御信号はLC共振マスク部31をLC共振が発生している間オフとしてLC共振波形が取り込まれることを防止するほか、ピークホールド部33、低負荷時ノイズピークホールド部331にも供給され前記のノッキングウインドの期間内のピークホールド部33、低負荷時ノイズピークホールド部331の動作を許容する。
【0030】
図6は、処理部55のCPU554で実行されるノッキング制御ルーチンのフローチャートであって、内燃機関5の各気筒の点火時期演算タイミング毎に実行される。即ち各変数は気筒毎に定められる。
ステップ60でピークホールド部33にホールドされたノッキング周波数ピーク値VKNおよび低負荷時ノイズピークホールド部331にホールドされたノイズ周波数ピーク値VNNを読み込む。
【0031】
ステップ61においてノイズ周波数ピーク値VNNが予め定められた所定しきい値レベルVTHより大きいか、即ちイオン電流中に予め定めた所定レベル以上のノイズ周波数成分が検出されたかを判定する。
ステップ61で否定判定されたとき、即ちイオン電流中に予め定めた所定レベル以上のノイズ周波数成分が検出されないときはステップ62に進み、ノッキング周波数ピーク値VKNとノイズ周波数ピーク値VNNの比(VKN/VNN)が所定比率RTH以上であるかを判定する。
【0032】
ここで所定比率RTHは内燃機関回転数Neおよび点火時期TIの関数として定められるが、内燃機関回転数が高になるほど、点火時期が進角するほど小となる。
RTH←RTH(Ne,TI)
ここで、所定比率RTHが内燃機関回転数が高になるほど、点火時期が進角するほど小となる理由は以下の通りである。
【0033】
図7は回転数および点火時期がイオン電流信号に及ぼす影響の説明図であって、(イ)は時間領域の波形を、(ロ)は周波数領域の波形を示す。また破線は低回転数(例えば2000rpm)時もしくは点火時期遅角時を、実線は高回転数(例えば6000rpm)時もしくは点火時期進角時を表す。
即ち時間領域では、回転数が高となるほど、あるいは点火時期が進角するほど混合気の着火後に生じるイオン電流信号のピークは高くなりかつ早期に生じるようになる。なお、ノッキングが発生するとイオン電流信号のピーク後の減少時に約6KHzの振動が重畳する。
【0034】
周波数領域においては周波数が高になるほどレベルが減少するが、6KHzにノッキングのピークが発生する。なおノッキング強度が同じであれば6KHzのピークの高さは同じとなる。そして回転数が高となるほど、あるいは点火時期が進角するほど周波数スペクトルは周波数の高い方向に移動する。
従って、回転数が低であるとき、あるいは点火時期が遅角しているときの6KHzのピークVKNL と4KHz成分VNNL との比VKNL /VNNL よりも回転数が高であるとき、あるいは点火時期が進角しているときの6KHzのピークVKNH と4KHz成分VNNH との比VKNH /VNNH は小となる。
【0035】
ステップ62で肯定判定されたときは、ノッキングの発生を検出できるものとしてステップ63に進みバックグランドVBG算出処理を実行するが、処理の内容は後述する。
ステップ64において、イオン電流のピークVKNがバックグランドVBGの予め定められた第1の係数(K1)倍以上であるかを判定する。そして肯定判定されたときは、ステップ65においてイオン電流のピークVKNがバックグランドVBGの予め定められた第2の係数(K2)倍以上であるかを判定する。ここで、0<K1<K2とする。
【0036】
ステップ65で肯定判定されたとき、即ちノッキングが大きいときには、ステップ66で点火時期補正値ΔTIを予め定められた大遅角量(−DTH)に設定してステップ69に進む。
ステップ65で否定判定されたとき、即ちノッキングは発生しているものの小さいと判断されるときは、ステップ67で点火時期補正値ΔTIを予め定められた小遅角量(−DTL)に設定してステップ69に進む。
【0037】
なお、ステップ61で肯定判定されたときあるいはステップ62で否定判定されたときは、ノイズ周波数成分が大きくノッキング周波数成分が埋没してしまうときは、ノッキングが発生しているか否かの判定に誤りが生じるおそれがあるためノッキングは発生していないものとみなしてステップ68で点火時期補正値ΔTIを予め定められた進角量LTに設定してステップ69に進む。
【0038】
さらに、ステップ64で否定判定されたとき、即ち実際にノッキングが発生していないと判断されるときもステップ68に進む。
ここで0<LT<<DTL<DTHとするが、これはノッキングが発生していないときに徐々に点火時期を進角し、ノッキングが発生したときには一挙に点火時期を遅角させてノッキングを抑制するためである。さらに本実施例においてはノッキングレベルが高いときには遅角量を大きくして抑制効果を高めている。
【0039】
そして、ステップ69で点火時期制御処理を実行してこのルーチンを終了するが、点火時期制御処理については後述する。
図8はノッキング制御ルーチンのステップ63で実行されるバックグランド算出処理のフローチャートであって、ステップ630で次式に基づいて更新量DLBGが算出される。
【0040】
DLBG←|VBGi−1 −VKN|/4
ここでVBGi−1 は前回の演算で算出されたバックグランドであり、更新量DLBGは前回の演算までのバックグランドと今回のピーク値VKNとの差の絶対値の1/4の値として算出される。
ステップ631およびステップ632において更新量DLBGが予め定められた上限ガード値GDLBG以下に制限される。
【0041】
ステップ633およびステップ634において今回のピーク値VKNがVBGi−1 ×1以上の所定係数(例えば1.5)以上であるか、VBGi−1 ×所定係数以下VBGi−1 以上であるか、VBGi−1 以下であるかが判定される。
そしてVBGi−1 ×所定係数以上であるときは、ステップ635で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0042】
VBG←VBGi−1 +DLBG
VBGi−1 ×所定係数以下VBGi−1 以上であるときは、ステップ636で次式によりバックグランドVBGを更新する。
VBG←VBGi−1 +DLBG+α
VBGi−1 以下であるときは、ステップ637で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0043】
VBG←VBGi−1 +DLBG−α
ここで、αはバックグランドVBGを適切な範囲の値とするための調整係数である。
最後に、ステップ638において次回の演算に備えてVBGi−1 を今回算出されたバックグランドVBGに設定してこの処理を終了する。
【0044】
図9はノッキング制御ルーチンのステップ69で実行される点火時期制御処理のフローチャートであって、ステップ690でクランク角センサ505から出力されるパルスに基づいて決定される内燃機関回転数Neおよびエアフローメタ512で検出される吸入空気量Qaを読み込み、ステップ691で内燃機関回転数Neおよび吸入空気量Qaの関数として次式により基準点火時期TBが算出される。
【0045】
TB←TB(Ne,Qa)
ステップ692で前回算出された点火時期TIi−1 に点火時期補正値ΔTIを加算して今回の点火時期TIを算出する。
TI←TIi−1 +ΔTI
なお、本実施例においては正数を加算したときに点火時期は進角し、正数を減算したときに点火時期は遅角するものとする。
【0046】
そして、ステップ693および694で今回の点火時期TIが最進角点火時期である基準点火時期TBと予め定められた最遅角点火時期TDの間にあるかが判定される。
即ち、今回の点火時期TIが基準点火時期TB以上であればステップ693で肯定判定され、ステップ695で今回の点火時期TIを基準点火時期TBに置き換えてステップ697に進む。
【0047】
逆に、今回の点火時期TIが最遅角点火時期TD以下であればステップ694で肯定判定され、ステップ696で今回の点火時期TIを最遅角点火時期TDに置き換えてステップ697に進む。なお、今回の点火時期TIが基準点火時期TBと最遅角点火時期TDの間にあるときは直接ステップ697に進む。
そして、ステップ697で出力I/F553を介してイグニッションコイル11に点火指令信号IGTを出力し、ステップ698で次回の演算に備えて前回算出された点火時期TIi−1 を今回の点火時期TIに更新してこの処理を終了する。
【0048】
上記実施例においては、バンドパスフィルタ32、ピークホールド部33、低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321および低負荷時ノイズピークホールド部331等ハードウエアによって内燃機関のノッキング検出装置を使用しているが、LC共振マスク部31の出力を直接コンピュータに取り込みFFT等を使用して周波数分析し、周波数スペクトルパターンに基づいてノイズ成分とノッキング成分とに分割することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置によれば、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数より低い周波数を有する低負荷時ノイズ周波数成分が所定レベルより高いときはノッキングが発生しているか否かの判定を禁止することにより、低負荷時の燃焼不安定に起因するノイズあるいはスパイクノイズが発生した場合にもノッキングが発生しているとする誤判定を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の点火回路の概略図である。
【図2】点火回路の各部の電圧波形図である。
【図3】イオン電流によるノッキング検出装置の構成図である。
【図4】課題の説明図である。
【図5】本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図である。
【図6】ノッキング制御ルーチンのフローチャートである。
【図7】回転数および点火時期がイオン電流信号に及ぼす影響の説明図である。
【図8】バックグランド算出処理のフローチャートである。
【図9】点火時期制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
5…内燃機関
11…イグニッションコイル
16…点火栓
17…イオン電流検出部
31…LC共振マスク部
32…バンドパスフィルタ
321…低負荷時ノイズバンドパスフィルタ
33…ピークホールド部
331…低負荷時ノイズピークホールド部
500…ピストン
501…燃焼室
502…ウオータジャケット
503…冷却水温度センサ
504…ディストリビュータ
505…クランク角センサ
506…基準角センサ
510…吸気弁
511…エアクリーナ
512…エアフローメータ
513…吸気管
514…スロットル弁
515…燃料噴射弁
520…排気弁
521…排気管
522…空燃比センサ
55…処理部
550…バス
551…アナログ入力I/F
552…ディジタル入力I/F
553…出力I/F
554…CPU
555…メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明はイオン電流による内燃機関のノッキング検出装置に係わり、特にスパイクノイズもしくは低負荷域において火炎の乱れに起因するノイズが発生した場合にも誤ってノッキング発生と検出することを防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンを燃料とする内燃機関では、ピストンで圧縮した混合気に点火栓で着火し、混合気を燃焼させることによって出力を得ている。即ち正常な燃焼においては、点火栓のギャップの近傍に混合気の火炎核が形成され、この火炎核が燃焼室全体に伝播する。
【0003】
点火栓による点火時期は内燃機関出力と密接に関係しており、点火時期が遅すぎると火炎伝播速度も遅くなるため燃焼は緩慢となり燃焼効率の低下を招き、ひいては内燃機関出力も低下する。
逆に点火時期を早めると火炎の伝播が早まり燃焼最大圧力が上昇して内燃機関出力は増加する。しかし点火時期を過度に早めると、混合気が火炎の伝播を待たずに自己着火するノッキングが発生し、内燃機関を損傷するおそれも生じる。
【0004】
即ち、点火時期をノッキングが発生する直前の領域(MBT=Minimum Spark Advance for Best Torque )として内燃機関を運転することが燃費、出力の点で有利であり、ノッキングの発生を確実に検出することは極めて重要である。
従来からノッキングを検出するために振動センサの一種であるノックセンサが使用されてきたが、混合気の燃焼により燃焼室内にイオンが発生し、イオン電流が流れることを利用したノッキング検出装置も検討されている。
【0005】
図1は内燃機関の点火回路の概略図であって、イグニッションコイル11の1次コイル111の一端はバッテリ12の正電極に接続されている。そして他の一端はイグナイタに含まれるスイッチング用のトランジスタ13のコレクタ、エミッタを介して接地される。
なお、トランジスタ13のベースは点火時期制御部14に接続され、点火時期制御部14からイグニッション信号IGTが出力されたときに導通する。
【0006】
イグニッションコイル11の2次コイル112の一端もバッテリ12の正電極に接続されているが、他端は逆流防止用ダイオード15、ディストリビュータ(図示せず)およびハイテンションケーブル18を介して点火栓16に接続される。
イオン電流検出部17は逆流防止用ダイオード15のカソード端に点火栓16と並列に接続される。
【0007】
イオン電流は、保護ダイオード171を介して電流−電圧変換抵抗172、バイアス電源173の直列回路に導かれる。電流−電圧変換抵抗172と保護ダイオード171との接続点に発生する電圧は直流成分カット用のコンデンサ174を介して、演算増幅器と抵抗とで構成される増幅回路175に導かれる。
従ってイオン電流検出部17の出力端子176にはイオン電流の交流成分に比例した電圧信号が出力される。
【0008】
図2は点火回路(図1)の各部の電圧波形図であって、上から順に、イグニッション信号IGT、1次コイル接地端側(P点)電圧、2次コイル高電圧側(S点)電圧、増幅回路(I点)電圧を表す。なお、横軸は時間を表す。
時刻t1 においてイグニッション信号IGTが“H”レベルとなりトランジスタ13が導通状態となると、イグニッションコイル11の1次コイル111の接地側端子Pの電圧は低下する。2次コイルの高電圧端子Sには時刻t1 の直後に負の高電圧パルスが発生するが、点火栓16およびイオン電流検出部17への流れ込みは逆流防止用ダイオード15に阻止される。
【0009】
時刻t2 においてイグニッション信号IGTが“L”レベルとなりトランジスタ13が遮断状態となると、1次コイル111の接地側端子Pの電圧は急激に上昇し、2次コイルの接地側端子Sに正の高電圧パルスが発生する。
この正の高電圧パルスは逆流防止用ダイオード15に阻止されることなく点火栓16に流れ込み放電するが、イオン検出部17への流れ込みは保護ダイオード171によって阻止される。
【0010】
さらに、点火栓16の放電後の時刻t3 〜t4 にかけて、ハイテンションケーブル18等が浮遊インダクタンスおよび浮遊キャパシタンスを有することに起因してイグニッションコイル11に残留しているエネルギによるLC共振が発生する。
気筒内の混合気は点火栓16の放電により着火し、火炎が拡散するに応じて気筒内にイオンが発生するためイオン電流が流れ始める。イオン電流は気筒内圧力の上昇に応じて増加し、気筒内圧力の低下とともに減少する。
【0011】
そして、内燃機関にノッキングが発生した場合には、イオン電流がピークに到達した後の減少時期に特定の周波数(約6KHz)のノッキング信号が重畳する。
従って、イオン電流によってノッキングを検出するためには、この特定周波数のノッキング信号だけを検出し他の信号(例えばLC共振波形)は除去することが好ましいため、余分な信号がなくなる時刻以後の時刻t5 で開となりイオン電流減少後の適当な時刻(例えばATDC60゜)t6 で閉となるノッキングウインドを設け、ノッキングウインドが開となっている期間のイオン電流検出部17の出力に基づきノッキングを検出することが好ましい。
【0012】
図3はイオン電流によるノッキング検出装置の構成図であって、イオン電流検出部17の出力はバンドパスフィルタ(BPF)部32、積分(あるいはピークホールド)部33を介して処理部34に取り込まれる。なお積分(あるいはピークホールド)部33の動作は、点火後内燃機関回転数および負荷に応じて定まる所定時間後に開となり、開後クランク角度に換算して約50°CAに相当する時間後に閉となるウインドによって制御される。
【0013】
ここで、イオン電流を検出する際の条件によらずノッキング検出精度を維持するためにイオン電流信号をノッキング周波数が比較的多量に含まれる帯域とノッキング周波数が比較的少量含まれる帯域とに分離し、それぞれの帯域の出力の比と予め定めた基準レベルとを比較することによりノッキングの発生を検出する「異常燃焼判定方法および装置」がすでに提案されている(特開昭61−57830公報参照)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点火栓16のコロナ放電等に起因するスパイクノイズは広い周波数スペクトルを有するためノッキング周波数にも影響を及ぼし、燃焼不安定に起因するノイズはノッキング周波数に極めて近接した周波数成分を有するため、単にノッキング周波数が比較的多量に含まれる帯域とノッキング周波数が比較的少量含まれる帯域とに分離することによってはノッキングを精度よく検出することはできない。
【0015】
図4は課題の説明図であって、高負荷時正常燃焼状態、中負荷時正常燃焼状態、ノッキング発生時、スパイクノイズ発生時および低負荷時正常燃焼状態におけるイオン電流信号の波形を時間領域および周波数領域について示したものである。
即ち、高負荷および中負荷における正常燃焼状態においては、ノッキングウインドが開となっている間は時間領域ではイオン電流信号はゆっくりと上昇した後ゆっくりと下降する。従って、周波数領域では低周波数帯域でレベルが高くなりり高周波数帯域ではレベルは低くなる。
【0016】
ノッキングが発生するとノッキングウインド開期間において約6KHzの振動成分が重畳するため、周波数領域において6KHz近傍にピークが発生する。
ノッキングウインド開期間にスパイクノイズが発生した場合には、周波数領域のレベルは全体的に上昇しノッキング信号のピークとの分離が困難となる。
また、低負荷運転中は燃焼室内の火炎が乱れるため、比較的低周波数のノイズがイオン電流に重畳する。従って周波数領域では低周波数帯域のレベルが上昇しノッキング信号のピークとの分離が困難となる。
【0017】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、スパイクノイズもしくは低負荷域において火炎の乱れに起因するノイズが発生した場合にも誤ってノッキング発生と検出することを防止することのできる内燃機関のノッキング検出装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る内燃機関のノッキング検出装置は、内燃機関の燃焼室内に設置される一対の電極に電圧を印加し、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽出手段と、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分に基づいてノッキングが発生しているか否かを判定するノッキング発生判定手段と、イオン電流検出手段の出力信号から低負荷時の燃焼不安定に起因するノイズの発生を表す低負荷時ノイズ周波数成分を抽出する低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段と、低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大であるときにはノッキング発生判定手段によるノッキングが発生しているか否かの判定を禁止するノッキング発生判定禁止手段と、を具備する。
【0019】
本装置にあっては、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数成分の信号に基づいてノッキングが発生しているか否かが判定されるが、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数より低い周波数を有する低負荷時ノイズ周波数成分が所定レベルより高いときはノッキングが発生しているとする誤判定を防止するためにノッキングが発生しているか否かの判定が禁止される。
【0020】
第2の発明に係る内燃機関のノッキング検出装置は、ノッキング発生判定手段が、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大でありかつノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルと低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルとの比が予め定められた基準値よりも大であるときにノッキング発生と判定するものである。
【0021】
本装置にあっては、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数成分が所定レベル以上であり、かつノッキング周波数成分と低負荷時ノイズ周波数成分との比が所定値以上であるときにノッキングが発生したものと判定される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図5は本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図であって、内燃機関5においてピストン500、吸気弁510および排気弁520で画成される燃焼室501には、エアクリーナ511から吸入される吸入空気と燃料噴射弁515から噴射される燃料の混合気が供給される。
【0023】
なお吸入空気量はエアフローメータ512で計測され、吸気管513の途中に配置されるスロットル弁514で調整される。
ピストン500で圧縮された混合気は、ピストン500の上死点近傍において点火栓16の放電により着火し、燃焼により膨張してピストン500を押し下げ駆動力を発生する。
【0024】
燃焼後の排気ガスは排気弁520から排気管521に排出されるが、排気ガス中の酸素濃度は排気管521に設置される空燃比センサ522によって検出される。
また内燃機関5を冷却する冷却水の温度はウオータジャケット502に挿入された冷却水温度センサ503によって検出される。
【0025】
燃焼室501内を流れるイオン電流は点火栓16、イオン検出部17を介してLC共振マスク部31に導かれる。LC共振マスク部31の出力は、ノッキングに特有の周波数成分(6KHz)だけを通過させるバンドパフィルタ32を介してバンドパフィルタ32の出力のピーク値を保持するピークホールド部33に供給されるだけでなく、低負荷時に火炎が不安定となることに起因して発生するノイズに特有の周波数成分(約4KHz)の周波数成分だけを通過させる低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321を介して低負荷時ノイズピークホールド部331にも供給される。なおスパイクノイズは広帯域の周波数スペクトルを有するため、スパイクノイズが発生した場合にも低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321に出力は上昇する。即ち、低負荷時ノイズピークホールド部331の出力を取り込むことによってスパイクノイズも検出することが可能である。
【0026】
ピークホールド部33および低負荷時ノイズピークホールド部331はそれぞれ処理部55に接続される。
処理部55はマイクロコンピュータシステムであって、バス550を中心として、アナログ入力インターフェイス(I/F)551、ディジタル入力I/F552、出力I/F553、CPU554およびメモリ555から構成される。
【0027】
即ちピークホールド部33および低負荷時ノイズピークホールド部331の出力はアナログ入力I/F551に接続されるが、アナログ入力I/F551にはエアフローメータ512、冷却水温度センサ503および空燃比センサ522も接続される。
出力I/F553からは燃料噴射弁515に対する開弁指令が出力されるほか、点火指令信号IGTおよびイオン電流取り込み制御信号が出力される。
【0028】
即ち点火指令信号IGTはイグニッションコイル11で昇圧され、ディストリビュータ504を介して点火栓16に送られる。なお、ディストリビュータ504は例えば30°CA(クランク角)ごとにパルス信号を発生するクランク角センサ505および例えば720°CAごとにパルス信号を発生する基準角センサ506を内蔵し、それぞれの出力はディジタル入力I/F552を介して処理部55に取り込まれ、内燃機関回転数Neの算出、燃料噴射弁515の開閉時期制御および点火指令信号IGTの出力時期制御に使用される。
【0029】
また、イオン電流取り込み制御信号はLC共振マスク部31をLC共振が発生している間オフとしてLC共振波形が取り込まれることを防止するほか、ピークホールド部33、低負荷時ノイズピークホールド部331にも供給され前記のノッキングウインドの期間内のピークホールド部33、低負荷時ノイズピークホールド部331の動作を許容する。
【0030】
図6は、処理部55のCPU554で実行されるノッキング制御ルーチンのフローチャートであって、内燃機関5の各気筒の点火時期演算タイミング毎に実行される。即ち各変数は気筒毎に定められる。
ステップ60でピークホールド部33にホールドされたノッキング周波数ピーク値VKNおよび低負荷時ノイズピークホールド部331にホールドされたノイズ周波数ピーク値VNNを読み込む。
【0031】
ステップ61においてノイズ周波数ピーク値VNNが予め定められた所定しきい値レベルVTHより大きいか、即ちイオン電流中に予め定めた所定レベル以上のノイズ周波数成分が検出されたかを判定する。
ステップ61で否定判定されたとき、即ちイオン電流中に予め定めた所定レベル以上のノイズ周波数成分が検出されないときはステップ62に進み、ノッキング周波数ピーク値VKNとノイズ周波数ピーク値VNNの比(VKN/VNN)が所定比率RTH以上であるかを判定する。
【0032】
ここで所定比率RTHは内燃機関回転数Neおよび点火時期TIの関数として定められるが、内燃機関回転数が高になるほど、点火時期が進角するほど小となる。
RTH←RTH(Ne,TI)
ここで、所定比率RTHが内燃機関回転数が高になるほど、点火時期が進角するほど小となる理由は以下の通りである。
【0033】
図7は回転数および点火時期がイオン電流信号に及ぼす影響の説明図であって、(イ)は時間領域の波形を、(ロ)は周波数領域の波形を示す。また破線は低回転数(例えば2000rpm)時もしくは点火時期遅角時を、実線は高回転数(例えば6000rpm)時もしくは点火時期進角時を表す。
即ち時間領域では、回転数が高となるほど、あるいは点火時期が進角するほど混合気の着火後に生じるイオン電流信号のピークは高くなりかつ早期に生じるようになる。なお、ノッキングが発生するとイオン電流信号のピーク後の減少時に約6KHzの振動が重畳する。
【0034】
周波数領域においては周波数が高になるほどレベルが減少するが、6KHzにノッキングのピークが発生する。なおノッキング強度が同じであれば6KHzのピークの高さは同じとなる。そして回転数が高となるほど、あるいは点火時期が進角するほど周波数スペクトルは周波数の高い方向に移動する。
従って、回転数が低であるとき、あるいは点火時期が遅角しているときの6KHzのピークVKNL と4KHz成分VNNL との比VKNL /VNNL よりも回転数が高であるとき、あるいは点火時期が進角しているときの6KHzのピークVKNH と4KHz成分VNNH との比VKNH /VNNH は小となる。
【0035】
ステップ62で肯定判定されたときは、ノッキングの発生を検出できるものとしてステップ63に進みバックグランドVBG算出処理を実行するが、処理の内容は後述する。
ステップ64において、イオン電流のピークVKNがバックグランドVBGの予め定められた第1の係数(K1)倍以上であるかを判定する。そして肯定判定されたときは、ステップ65においてイオン電流のピークVKNがバックグランドVBGの予め定められた第2の係数(K2)倍以上であるかを判定する。ここで、0<K1<K2とする。
【0036】
ステップ65で肯定判定されたとき、即ちノッキングが大きいときには、ステップ66で点火時期補正値ΔTIを予め定められた大遅角量(−DTH)に設定してステップ69に進む。
ステップ65で否定判定されたとき、即ちノッキングは発生しているものの小さいと判断されるときは、ステップ67で点火時期補正値ΔTIを予め定められた小遅角量(−DTL)に設定してステップ69に進む。
【0037】
なお、ステップ61で肯定判定されたときあるいはステップ62で否定判定されたときは、ノイズ周波数成分が大きくノッキング周波数成分が埋没してしまうときは、ノッキングが発生しているか否かの判定に誤りが生じるおそれがあるためノッキングは発生していないものとみなしてステップ68で点火時期補正値ΔTIを予め定められた進角量LTに設定してステップ69に進む。
【0038】
さらに、ステップ64で否定判定されたとき、即ち実際にノッキングが発生していないと判断されるときもステップ68に進む。
ここで0<LT<<DTL<DTHとするが、これはノッキングが発生していないときに徐々に点火時期を進角し、ノッキングが発生したときには一挙に点火時期を遅角させてノッキングを抑制するためである。さらに本実施例においてはノッキングレベルが高いときには遅角量を大きくして抑制効果を高めている。
【0039】
そして、ステップ69で点火時期制御処理を実行してこのルーチンを終了するが、点火時期制御処理については後述する。
図8はノッキング制御ルーチンのステップ63で実行されるバックグランド算出処理のフローチャートであって、ステップ630で次式に基づいて更新量DLBGが算出される。
【0040】
DLBG←|VBGi−1 −VKN|/4
ここでVBGi−1 は前回の演算で算出されたバックグランドであり、更新量DLBGは前回の演算までのバックグランドと今回のピーク値VKNとの差の絶対値の1/4の値として算出される。
ステップ631およびステップ632において更新量DLBGが予め定められた上限ガード値GDLBG以下に制限される。
【0041】
ステップ633およびステップ634において今回のピーク値VKNがVBGi−1 ×1以上の所定係数(例えば1.5)以上であるか、VBGi−1 ×所定係数以下VBGi−1 以上であるか、VBGi−1 以下であるかが判定される。
そしてVBGi−1 ×所定係数以上であるときは、ステップ635で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0042】
VBG←VBGi−1 +DLBG
VBGi−1 ×所定係数以下VBGi−1 以上であるときは、ステップ636で次式によりバックグランドVBGを更新する。
VBG←VBGi−1 +DLBG+α
VBGi−1 以下であるときは、ステップ637で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0043】
VBG←VBGi−1 +DLBG−α
ここで、αはバックグランドVBGを適切な範囲の値とするための調整係数である。
最後に、ステップ638において次回の演算に備えてVBGi−1 を今回算出されたバックグランドVBGに設定してこの処理を終了する。
【0044】
図9はノッキング制御ルーチンのステップ69で実行される点火時期制御処理のフローチャートであって、ステップ690でクランク角センサ505から出力されるパルスに基づいて決定される内燃機関回転数Neおよびエアフローメタ512で検出される吸入空気量Qaを読み込み、ステップ691で内燃機関回転数Neおよび吸入空気量Qaの関数として次式により基準点火時期TBが算出される。
【0045】
TB←TB(Ne,Qa)
ステップ692で前回算出された点火時期TIi−1 に点火時期補正値ΔTIを加算して今回の点火時期TIを算出する。
TI←TIi−1 +ΔTI
なお、本実施例においては正数を加算したときに点火時期は進角し、正数を減算したときに点火時期は遅角するものとする。
【0046】
そして、ステップ693および694で今回の点火時期TIが最進角点火時期である基準点火時期TBと予め定められた最遅角点火時期TDの間にあるかが判定される。
即ち、今回の点火時期TIが基準点火時期TB以上であればステップ693で肯定判定され、ステップ695で今回の点火時期TIを基準点火時期TBに置き換えてステップ697に進む。
【0047】
逆に、今回の点火時期TIが最遅角点火時期TD以下であればステップ694で肯定判定され、ステップ696で今回の点火時期TIを最遅角点火時期TDに置き換えてステップ697に進む。なお、今回の点火時期TIが基準点火時期TBと最遅角点火時期TDの間にあるときは直接ステップ697に進む。
そして、ステップ697で出力I/F553を介してイグニッションコイル11に点火指令信号IGTを出力し、ステップ698で次回の演算に備えて前回算出された点火時期TIi−1 を今回の点火時期TIに更新してこの処理を終了する。
【0048】
上記実施例においては、バンドパスフィルタ32、ピークホールド部33、低負荷時ノイズバンドパススフィルタ321および低負荷時ノイズピークホールド部331等ハードウエアによって内燃機関のノッキング検出装置を使用しているが、LC共振マスク部31の出力を直接コンピュータに取り込みFFT等を使用して周波数分析し、周波数スペクトルパターンに基づいてノイズ成分とノッキング成分とに分割することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置によれば、イオン電流信号から抽出されたノッキング周波数より低い周波数を有する低負荷時ノイズ周波数成分が所定レベルより高いときはノッキングが発生しているか否かの判定を禁止することにより、低負荷時の燃焼不安定に起因するノイズあるいはスパイクノイズが発生した場合にもノッキングが発生しているとする誤判定を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の点火回路の概略図である。
【図2】点火回路の各部の電圧波形図である。
【図3】イオン電流によるノッキング検出装置の構成図である。
【図4】課題の説明図である。
【図5】本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の実施例の構成図である。
【図6】ノッキング制御ルーチンのフローチャートである。
【図7】回転数および点火時期がイオン電流信号に及ぼす影響の説明図である。
【図8】バックグランド算出処理のフローチャートである。
【図9】点火時期制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
5…内燃機関
11…イグニッションコイル
16…点火栓
17…イオン電流検出部
31…LC共振マスク部
32…バンドパスフィルタ
321…低負荷時ノイズバンドパスフィルタ
33…ピークホールド部
331…低負荷時ノイズピークホールド部
500…ピストン
501…燃焼室
502…ウオータジャケット
503…冷却水温度センサ
504…ディストリビュータ
505…クランク角センサ
506…基準角センサ
510…吸気弁
511…エアクリーナ
512…エアフローメータ
513…吸気管
514…スロットル弁
515…燃料噴射弁
520…排気弁
521…排気管
522…空燃比センサ
55…処理部
550…バス
551…アナログ入力I/F
552…ディジタル入力I/F
553…出力I/F
554…CPU
555…メモリ
Claims (2)
- 内燃機関の燃焼室内に設置される一対の電極に電圧を印加し、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
前記イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽出手段と、
前記ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分に基づいてノッキングが発生しているか否かを判定するノッキング発生判定手段と、
前記イオン電流検出手段の出力信号から低負荷時の燃焼不安定に起因するノイズの発生を表す低負荷時ノイズ周波数成分を抽出する低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段と、
前記低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大であるときには前記ノッキング発生判定手段によるノッキングが発生しているか否かの判定を禁止するノッキング発生判定禁止手段と、を具備する内燃機関のノッキング検出装置。 - 前記ノッキング発生判定手段が、前記ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルが予め定められたしきい値レベルよりも大であり、かつ前記ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出されたノッキング周波数成分のレベルと前記低負荷時ノイズ周波数成分抽出手段によって抽出された低負荷時ノイズ周波数成分のレベルとの比が予め定められた基準値よりも大であるときにノッキング発生と判定するものである請求項1に記載の内燃機関のノッキング検出装置。
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