JP3661484B2 - 電磁パイロット機構を駆動部とする駆動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁式パイロット機構を駆動部とする駆動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パイロット機構はアクチュエータの駆動部をなすもので、その一形式として、電磁コイルへの通電により発生するトルクをアクチュエータの駆動力とする形式の電磁式パイロット機構がある。特開平3−219123号公報には、当該形式の電磁式パイロット機構を駆動部とする連結装置が示されている。当該連結装置で採用している電磁式パイロット機構は、電磁コイル、摩擦クラッチ、およびアーマチャを構成部材とする電磁式のパイロットクラッチであり、電磁コイルへの通電により、電磁コイル、摩擦クラッチ、およびアーマチャ間を循環する磁路が形成されて磁力が発生し、アーマチャが磁気誘導作用により電磁コイル側に吸引されて、摩擦クラッチを押圧して摩擦係合させて、駆動力であるトルクを発生させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
当該パイロットクラッチは、電磁コイルに生じる磁力に伴ったトルクを発生させるもので、その機能上から、摩擦クラッチには摩擦材としての機能と磁性体としての機能の両機能が要求される。このため、摩擦クラッチを構成する部材の材質としては、摩擦材としての最高機能と磁性体としての最高機能の特性を有する材料を選定することが好ましい。しかしながら、これら両機能が最高となる特性の材料は存在せず、これらの2つの特性とも最高レベルよりも或程度低いレベルの特性の材料を使用せざる得ない。このため、当該パイロットクラッチにおいては、その使用条件が厳しくなると、摩擦に伴う振動、異音等が発生することがある。
【0004】
また、当該パイロットクラッチにおいては、そのインナクラッチプレートおよびアウタクラッチプレート間に相対回転が生じないない場合には、トルクを発生させることができない。
【0005】
従って、本発明の目的は、摩擦クラッチを構成部材としない電磁式パイロット機構を構成することにより、摩擦クラッチに起因する上記した不具合を解消することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電磁式パイロット機構を駆動部とする駆動力伝達装置に関するものである。本発明に係る駆動力伝達装置は、相対回転可能な内外両回転部材間に電磁式パイロット機構、クラッチ機構、および推力変換機構を備え、前記電磁式パイロット機構への通電により同電磁式パイロット機構で発生するトルクを前記推力変換機構にて推力に変換して前記クラッチ機構に伝達し、同クラッチ機構を作動させて前記内外両回転部材間でトルク伝達を行う駆動力伝達装置である。
【0007】
しかして、本発明に係る駆動力伝達装置を構成する電磁式パイロット機構は、電磁コイルと、前記両回転部材の一方と一体回転する第1の回転子と、同第1の回転子に同軸的で相対回転可能に位置する第2の回転子を備え、かつ、前記両回転子は周方向に所定間隔を保持して設けられて所定の隙間を介して互いに対向する複数の凸部を備え、前記電磁コイルへの通電にて生じる磁力の作用により、前記両回転子の凸部間での互いの吸引作用にてトルクを発生させるように構成され、かつ、前記推力変換機構は前記両回転子の相対回転により同両回転子を互いに離間させて推力に変換するように構成され、同推力を前記第2の回転子およびベアリングを介して前記クラッチ機構に伝達するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る駆動力伝達装置を構成する電磁式パイロット機構においては、前記第1の回転子は外側回転子であってその内周面側に前記各凸部を備え、かつ、前記第2の回転子は内側回転子であって前記第1の回転子に同軸的で相対回転可能に嵌合しその外周面側に前記各凸部を備えている構成とすることができる。
【0009】
また、本発明に係る駆動力伝達装置を構成する前記電磁式パイロット機構においては、電磁コイルを、前記第1の回転子に回転可能に支持するようにすることができる。
【0011】
また、本発明に係る駆動力伝達装置を構成する前記推力変換機構は、カム機構であって、同カム機構を前記両回転子間に配設するように構成することができる。また、同カム機構については、前記両回転子に互いに対向して設けたカム溝と、これら両カム溝間に介在させたカムフォロアにより構成して、同カムフォロアを前記両回転子間に生じるトルクにより同回転子を互いに離間させるように構成することができる。
【0012】
【発明の作用・効果】
本発明に係る駆動力伝達装置を構成する電磁式パイロット機構においては、電磁コイルへの通電により電磁コイルに磁力が発生し、両回転子間に磁路が形成されてトルクを発生させる。これにより、当該電磁式パイロット機構は、電磁コイルへ通電する電流に応じたトルクを発生し、発生したトルクは推力変換機構によって推力に変換される。当該推力は、クラッチ機構に伝達されてクラッチを作動させ、内外両回転部材間でのトルク伝達を発生させる。しかして、当該電磁式パイロット機構においては、トルクを発生させる手段として両回転子を採用して摩擦クラッチを使用していないため、摩擦クラッチに起因する振動、異音等の発生を防止することができるとともに、両回転部材間に相対回転が生じていなくても、トルクを発生させることができる。
【0013】
本発明に係る駆動力伝達装置においては、特に、推力変換機構を電磁パイロット機構との関係で、電磁パイロット機構を構成する両回転子の相対回転により、同両回転子を互いに離間させて推力に変換するように構成して、同推力を前記第2の回転子およびベアリングを介して前記クラッチ機構に伝達するようにしている。このため、当該回転子とクラッチ機構の一側間での相対回転に伴う摩擦の発生を大きく抑制して、クラッチ機構に対して的確に推力を付与することができる。かかる構成により、特殊な構成の当該電磁パイロット機構を、その動作に悪影響を及ぼすことなく的確に作動させて、当該駆動力伝達装置でのトルク伝達を的確に制御することができる。
【0014】
この場合、第1の回転子を、外側回転子に構成してその内周面側に各凸部を設けること、第2の回転子を内側回転子に構成して第1の回転子に同軸的で相対回転可能に嵌合させるとともに、その外周面側に各凸部を形成する構成とすることが好ましい。また、当該電磁式パイロット機構においては、電磁コイルを第1の回転子に回転可能に支持する構成とすることができ、これにより、両回転部材間のシールを容易に行うことができる。
【0016】
この場合、推力変換機構をカム機構に構成すれば、パイロット機構で発生したトルクを増幅して軸方向力に変換して、この増幅された推力にてクラッチ機構を押圧して作動させることができる。カム機構は、両回転子間に配設するようにして、両回転子に互いに対向して設けたカム溝と、これら両カム溝間に介在させたカムフォロアにより構成して、同カムフォロアを両回転子間の生じるトルクにより同回転子を互いに離間させるようにすることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明すると、図1には本発明に係る駆動力伝達装置の一例が示されている。当該駆動力伝達装置は、本発明の一例に係る電磁式パイロット機構を主要構成部品とするもので、当該駆動力伝達装置Aは、図4に示すように、四輪駆動車における後輪側への駆動力伝達経路に配設される。
【0018】
当該車両において、トランスアクスル21はトランスミッションおよびトランスファを備えていて、エンジン22の駆動力をトランスファからフロントディファレンシャル23を介して両アクスルシャフト24aに出力して両前輪24bを駆動させるとともに、第1プロペラシャフト25に出力する。第1プロペラシャフト25は、駆動力伝達装置Aを介して第2プロペラシャフト26に連結しており、駆動力伝達装置Aが第2プロペラシャフト26にトルク伝達可能に連結された場合には、駆動力は第2プロペラシャフト26からリヤディファレンシャル27を介して両アクスルシャフト28aへ出力されて両後輪28bを駆動させる。
【0019】
駆動力伝達装置Aは、図1に示すように、外側回転部材であるアウタハウジング10a、内側回転部材であるインナシャフト10b、摩擦クラッチ10c、パイロット機構10d、およびカム機構10eを備えている。
【0020】
アウタハウジング10aは、有底筒状のケーシング11aと、ケーシング11aの後端開口部に螺着されて同開口部を覆蓋するカバー体11bからなるもので、インナシャフト10bはカバー体11bの中央部を液密的に貫通してケーシング11a内に延びていて、軸方向の移動を規制された状態で回転可能に支持されている。カバー体11bは、後述する外側回転子を兼ねている。アウタハウジング10aにおけるケーシング11aの前端部には、第1プロペラシャフト25がトルク伝達可能に連結され、かつインナシャフト10bには、第2プロペラシャフト26がトルク伝達可能に連結される。
【0021】
摩擦クラッチ10cは、多数のインナクラッチプレート12aとアウタクラッチプレート12bを備えた湿式多板の摩擦クラッチで、各インナクラッチプレート12aはインナシャフト10bの外周側にスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられ、かつ各アウタクラッチプレート12bはケーシング11aの内周側にスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられている。各インナクラッチプレート12aと各アウタクラッチプレート12bとは交互に位置していて、互いに当接して摩擦係合するとともに互いに離間して自由状態となる。
【0022】
パイロット機構10dは、電磁石13、外側回転子14および内側回転子15を備えている。電磁石13は、電磁コイル13aをボビン13bに巻回してなるもので、ヨーク13cに組み付けられた状態でカバー体11bに回転可能に支持されている。電磁コイル13aに接続するリード線13dは、電磁コイル13aを埋設している合成樹脂体から導出されている。
【0023】
外側回転子14は、カバー体11bと一体に形成されているもので、アウタハウジング10aにおけるケーシング11aの開口端部に螺着されていて、その内端部が摩擦クラッチ10cの近傍に臨んでいる。内側回転子15は環状を呈するもので、外側回転子14の内端部とインナシャフト10b間にて、これら両者に対して回転可能に位置している。外側回転子14の内端部の内周面、および内側回転子15の外周面には、図2に示すように、周方向に所定間隔を保持して位置する複数の凹部14a,15aおよび凸部14b,15bが形成されている。これらの凹部14a,15aおよび凸部14b,15bは互いに対向し得る位置にあり、凸部14b,15b同士は所定の最小隙間が介在して対向し得るようになっている。
【0024】
カム機構10eは、外側回転子14(カバー体11b)および内側回転子15を構成部材とするもので、外側回転子14の内周側にて周方向に所定間隔を保持して形成された複数のカム溝16aと、内側回転子15の内周側にて周方向に所定間隔を保持して形成された複数のカム溝16bと、互いに対向するカム溝16a,16b間に介在する複数のカムフォロア16cにて構成されている。カム機構10eは、内側回転子15を外側回転子14に対して位置決めする機能を有しており、ニードルベアリング17を介して摩擦クラッチ10cに支持されている内側回転子15を、両回転子14,15の凸部14b,15b同士が図2に示すように周方向に所定量ずれた状態に位置決めしている。
【0025】
かかる構成の駆動力伝達装置Aにおいては、パイロット機構10dを構成する電磁石13の電磁コイル13aが非通電状態にある場合には磁路は形成されず、パイロット機構10dおよびカム機構10eは非作動の状態にある。このため、両回転子14,15はカムフォロア16cを介して一体回転可能であり、摩擦クラッチ10cは非作動の状態にある。このため、車両は二輪駆動の駆動モードを構成する。
【0026】
一方、電磁石13の電磁コイル13aへ通電されると、パイロット機構10dに磁路が形成されて、図2の1点鎖線で示すように、両回転子14,15は互いの凸部14b,15b間で凸部14b,15bが完全に対向すべく吸引しあって、内側回転子15を1点鎖線で示す周方向へわずかに回転させる。これにより、両回転子14,15にはトルクが発生する。内側回転子15の回転によりカム機構10eが作動して、カムフォロア16cの押圧作用にて内側回転子15を摩擦クラッチ10c側へ押動する。この結果、摩擦クラッチ10cは内側回転子15からの押圧力に応じて摩擦係合して、アウタハウジング10aとインナシャフト10b間のトルク伝達を行う。このため、車両は両プロペラシャフト25,26が二輪駆動の結合状態でリアルタイムの四輪駆動の駆動モードを構成する。
【0027】
また、電磁石13の電磁コイル13aへの印加電流を所定の値に高めると、両回転子14,15同士はさらに強く吸引しあって内側回転子15の回転量を増大させる。この結果、カムフォロア16cは、内側回転子15に対する押圧力を高めて摩擦クラッチ10cを結合状態とする。このため、車両は両プロペラシャフト25,26が直結した四輪駆動の駆動モードを構成する。
【0028】
このように、当該駆動力伝達装置Aを構成するパイロット機構10dにおいては、電磁コイル13aへの通電により電磁コイル13aに磁力が発生して両回転子14,15間に磁路が発生し、両回転子14,15は互いに吸引しあって相対回転してトルクが発生する。これにより、パイロット機構10dは、電磁コイル13aへ通電する電流に応じたトルクを発生し、摩擦クラッチ10cを作動させる駆動力源として機能する。
【0029】
この場合、パイロット機構10dにおいては、トルクを発生させる手段として両回転子14,15を採用して摩擦クラッチを使用していないため、摩擦クラッチに起因する振動、異音等の発生を防止することができるとともに、アウタハウジング10aとインナシャフト10b間に相対回転が生じなくても、トルクを発生させることができる。また、パイロット機構10dにおいては、電磁コイル13aを外側回転子14に回転可能に支持する構成としているため、外側回転子14をカバー体11b(アウタハウジング10a)と兼用することができる。このため、外側回転子14とインナシャフト10bの間のシールを容易に行うことができる。
【0030】
また、当該駆動力伝達装置Aにおいては、このようなパイロット機構10dを駆動部とするもので、パイロット機構10dで発生したトルクを推力変換機構であるカム機構10eにて摩擦クラッチ10cに対する推力に変換して摩擦クラッチ10cを作動させるものであり、これにより、パイロット機構10dで発生したトルクを増幅して軸方向力に変換して、摩擦クラッチ10cを作動させることができる。
【0031】
図3には、本発明に係る駆動力伝達装置の他の一例が示されている。当該駆動力伝達装置Bは、駆動力伝達装置Aに押圧力発生機構10fを付加したもので、押圧力発生機構10fを除く構成は、駆動力伝達装置Aと基本的には同一の構成である。但し、電磁石13はON/OFF作用をするものである。従って、駆動力伝達装置Bについては、主として押圧力発生機構10fおよびこれに関連する作動について詳細に説明し、その他の構成については、駆動力伝達装置Aと同一の構成部材、およぶ同一の構成部位については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0032】
押圧力発生手段10fは、アウタハウジング10aとインナシャフト10b間のパイロット機構10dとは反対側の部位に配設されているもので、作動ピストン17、ロータ18、および流体室Rに封入された粘性流体からなり、作動ピストン17はアウタハウジング10a内にて、インナシャフト10bの外周に液密的に回転可能で軸方向へ移動可能に組付けられ、かつケーシング11aに対しては液密的に一体回転可能で軸方向へ移動可能に組付けられている。
【0033】
作動ピストン17は、この状態でケーシング11aの前壁の内側面に設けた凹所を流体室Rに形成している。ロータ18は、径方向へ延びる複数の長尺のベーン部18aと短尺のベーン部18bを有するもので、インナシャフト10bの外周に固定された状態で流体室Rに収容されている。各ベーン部18aは流体室Rを複数の滞留室に区画していて、各滞留室には高粘性の粘性流体が封入されている。
【0034】
当該駆動力伝達装置Bを搭載した車両において、第1プロペラシャフト25と第2プロペラシャフト26間に差動回転が発生し、これに起因してアウタハウジング10aとインナシャフト10b間に相対回転が発生した場合には、押圧力発生手段10fを構成するロータ18は流体室R内でアウタハウジング10aに対して相対回転して、流体室R内には第1プロペラシャフト25と第2プロペラシャフト26間の差動回転速度に応じた押圧力が発生する。この押圧力は作動ピストン17を押圧して摩擦クラッチ10cに伝達され、摩擦クラッチ10cは差動回転速度に応じて摩擦係合する。
【0035】
このため、第1プロペラシャフト25は、アウタハウジング10a、摩擦クラッチ10c、インナシャフト10bを介して第2プロペラシャフト26に連結され、第1プロペラシャフト25から第2プロペラシャフト26へ差動回転速度に応じたトルクが伝達され、車両はリアルタイムの四輪駆動状態となる。
【0036】
一方、パイロット機構10dを構成する電磁コイル13aに通電してパイロット機構10dを作動させれば、パイロット機構10dで発生したトルクがカム機構10eにて推力に変換されて摩擦クラッチ10cを押圧する。このため、第1プロペラシャフト25と第2プロペラシャフト26間に差動回転が発生した場合に、パイロット機構10dを構成する電磁コイル13aに通電すれば、摩擦クラッチ10cを瞬時に結合状態として車両を直結状態の四輪駆動状態に構成して、車両の脱輪状態からの脱出、悪路走行、砂地走行等の過酷な走行条件下での走行性能を向上させる。このため、過酷な状態に遭遇した場合には、車両をこの過酷な走行条件に適した走行性能に容易に切換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る電磁式パイロット機構を構成部品とする本発明の一例に係る駆動力伝達装置の断面図である。
【図2】同パイロット機構を構成する両回転子の一部を拡大して示す部分断面図である。
【図3】本発明の他の一例に係る駆動力伝達装置の断面図である。
【図4】駆動力伝達装置を搭載した四輪駆動車の概略構成図である。
【符号の説明】
A,B…駆動力伝達装置、R…滞留室、10a…アウタハウジング、10b…インナシャフト、10c…摩擦クラッチ、10d…パイロット機構、10e…カム機構、10f…押圧力発生機構、11a…ケーシング、11b…カバー体、12a…インナクラッチプレート、12b…アウタクラッチプレート、13…電磁石、13a…電磁コイル、13b…ボビン、13c…ヨーク、13d…リード線、14…外側回転子、15…内側回転子、14a,15a…凹部、14b,15b…凸部、16a,16b…カム溝、16c…カムフォロア、17…作動ピストン、18…ロータ、18a,18b…ベーン部、21…トランスアクスル、22…エンジン、23…フロントデファレンシャル、24a…アクスルシャフト、24b…前輪、25…第1プロペラシャフト、26…第2プロペラシャフト、27…リアデファレンシャル、28a…アクスルシャフト、28b…後輪。
Claims (5)
- 相対回転可能な内外両回転部材間に電磁式パイロット機構、クラッチ機構、および推力変換機構を備え、前記電磁式パイロット機構への通電により同電磁式パイロット機構で発生するトルクを前記推力変換機構にて推力に変換して前記クラッチ機構に伝達し、同クラッチ機構を作動させて、前記内外両回転部材間でトルク伝達を行う駆動力伝達装置であり、前記電磁式パイロット機構は、電磁コイルと、前記両回転部材の一方と一体回転する第1の回転子と、同第1の回転子に同軸的で相対回転可能に位置する第2の回転子を備え、かつ、前記両回転子は周方向に所定間隔を保持して設けられて所定の隙間を介して互いに対向する複数の凸部を備え、前記電磁コイルへの通電にて生じる磁力の作用により、前記両回転子の凸部間での互いの吸引作用にてトルクを発生させるように構成され、かつ、前記推力変換機構は前記両回転子の相対回転により同両回転子を互いに離間させて推力に変換するように構成され、同推力を前記第2の回転子およびベアリングを介して前記クラッチ機構に伝達するようにしたことを特徴とする駆動力伝達装置。
- 請求項1に記載の駆動力伝達装置であり、前記電磁式パイロット機構を構成する前記第1の回転子は外側回転子であってその内周面側に前記各凸部を備え、かつ、前記第2の回転子は内側回転子であって前記第1の回転子に同軸的で相対回転可能に嵌合しその外周面側に前記各凸部を備えていることを特徴とする駆動力伝達装置。
- 請求項1または2に記載の駆動力伝達装置であり、前記電磁式パイロット機構を構成する電磁コイルは、前記第1の回転子に回転可能に支持されていることを特徴とする駆動力伝達装置。
- 請求項1に記載の駆動力伝達装置であり、前記推力変換機構はカム機構であって、同カム機構は前記両回転子間に配設されていることを特徴とする駆動力伝達装置。
- 請求項4に記載の駆動力伝達装置であり、前記推力変換機構であるカム機構は、前記両回転子に互いに対向して設けたカム溝と、これら両カム溝間に介在させたカムフォロアにより構成されていて、同カムフォロアは前記両回転子間に生じるトルクにより同回転子を互いに離間させるように構成されていることを特徴とする駆動力伝達装置。
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