JP3661397B2 - マルチワイヤ配線板用接着剤及びこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板とその製造法 - Google Patents

マルチワイヤ配線板用接着剤及びこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板とその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチワイヤ配線板に用いる接着剤及びこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板とその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に接着層を設け、導体回路形成のための絶縁被覆ワイヤを布線、固定し、スルーホールによって層間を接続するマルチワイヤ配線板は、米国特許第4,097,684号公報、3,646,572号公報、3,674,914号公報及び、3,674,602号公報により開示され、高密度の配線ができ、さらに特性インピーダンスの整合やクロストークの低減に有利なプリント配線板として知られている。
【0003】
前記米国特許公報には、熱硬化性樹脂と硬化剤とゴム成分から成る接着層を用いたマルチワイヤ配線板の製造工程として、(1)内層回路の作製、(2)内層回路板上に接着剤のラミネート、(3)数値制御式自動布線機による絶縁被覆ワイヤの固定、(4)プリプレグのラミネート、(5)スルーホールの穴あけ、(6)スルーホール内壁の銅めっき、を行うことが記載されている。
この工程(4)にプリプレグを用いる理由は、ドリル等に穴あけ時に、絶縁被覆ワイヤが剥がれてしまうのを防止したり、その後のめっき工程において、絶縁被覆ワイヤが損傷を受けて信頼性が低下することを防止するためである。
【0004】
ところで、マルチワイヤ配線板を含むプリント配線板は、高密度実装に対応するため、高密度化、微細化が進んでおり、マルチワイヤ配線板にこの高密度化を行う場合、絶縁被覆ワイヤ〜絶縁被覆ワイヤの絶縁抵抗、絶縁被覆ワイヤ〜内層回路層の絶縁抵抗、及び絶縁被覆ワイヤの位置精度とが極めて重要であり、隣接した導体間の絶縁抵抗を大きく保こと、及び絶縁被覆ワイヤが布線あるいは布線後の工程で動かないようにすることが必要である。
従来の技術での、ワイヤの位置精度は、設計値に対して約0.2mm程度の移動(以下、ワイヤスイミングという。)はあったものの、配線密度が小さく穴径が大きかったため実用に供するものであった。
しかし、配線密度が高くなってくると、ゴム成分を用いた接着剤では極端に絶縁抵抗が低下し、また、高密度化に伴い、穴径も小さくなり、ワイヤスイミングが大きいと、スルーホールとなるべき位置の絶縁被覆ワイヤが移動し、接続されず接続不良を起こすという問題が生じた。
この原因は、ゴム成分そのものの絶縁抵抗が低いこと、及び布線した後に接着剤中のゴム成分の流動が残ったままプリプレグ等を積層接着するため、ワイヤスイミングが発生するというものであった。
【0005】
そこで、特開平7−22751号公報に開示されているように、接着剤としてフェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂変性ポリブタジエン等を成分とするUV硬化型接着シートが開発された。
この接着剤は、布線の後に、紫外線により接着剤を若干硬化させた後、積層を行うため、ワイヤスイミングを抑制でき、上記接着剤のゴム成分に変えて絶縁抵抗の高いポリマー成分を導入したことで、絶縁抵抗の低下を抑制したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、マルチワイヤ配線板には、さらなる高密度実装に対応することが要求され、高多層化が進んでおり、マルチワイヤ配線板を高多層化するために、接着剤において考慮しなければならないことは、絶縁抵抗の低下を抑制するためにゴム成分を添加しないこと、絶縁被覆ワイヤの位置精度を高めなければならないこと、隣接する絶縁層とのガラス転移温度等の硬化物特性を近似させること、従来の製造装置をできるだけ使用するために可撓性を有すること、皮膜形成ができること、布線時以外の非粘着性を維持できること、及び溶媒の除去が低温でかつ短時間で行えること等である。
【0007】
例えば、特開平7−22751号公報に開示された接着剤は、上記要請のうち、絶縁抵抗の低下を抑制するためにゴム成分に変えてポリマー成分を採用し、さらに可撓性と皮膜形成を可能にするために可塑剤、溶剤、あるいは反応性希釈剤等を用いている。
この接着剤を用いたときには、布線工程と積層工程の間に紫外線による予備硬化工程を追加している。というのも、従来では絶縁被覆ワイヤを布線した後にすぐにプリプレグを積層していたが、この接着剤を使用したときに布線後にプリプレグを積層すると、ワイヤスイミングが大きいからである。
しかし、このように、ゴム成分を添加しないで絶縁抵抗の低下を抑制することはできても、隣接する絶縁層とのガラス転移温度等の硬化物特性の差が大きく、配線板としての加工工程における加熱工程後の冷却過程における収縮差による、ボイドや剥離だけでなく、電子部品を実装する過程での加熱・冷却によるボイドや剥離が発生することを抑制できないという課題がある。
【0008】
本発明は、絶縁抵抗の低下の抑制に優れ、絶縁被覆ワイヤの位置精度に優れ、隣接する絶縁層とのガラス転移温度等の硬化物特性に近似し、可撓性に優れ、皮膜形成に優れ、布線時以外の非粘着性を維持でき、かつ溶媒の除去が低温でかつ短時間で行えるマルチワイヤ配線板用接着剤とこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のマルチワイヤ配線板用接着剤は、Bステージ状態での軟化温度が20〜100℃の接着剤であり、硬化物のガラス転移温度が170℃以上で、ガラス転移温度〜350℃での線膨張係数が1000ppm/℃以下、かつ、300℃での貯蔵弾性率が30MPa以上であって、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性成分から成ることを特徴とする。
【0010】
Bステージ状態での軟化温度が100℃を超えると、絶縁被覆ワイヤを布線すると接着力不足による剥がれが発生し、また、20℃より低い場合、接着剤が粘着性を持つため取り扱いが悪くなる。
さらに、接着剤の硬化物のガラス転移温度が170℃未満であるか、ガラス転移温度〜350℃での線膨張係数が1000ppm/℃を超えるか、あるいは、300℃での貯蔵弾性率が30MPa未満の場合には、この接着剤を用いて作製したマルチワイヤ配線板のはんだ耐熱性が低下する。
【0011】
また、一般的な芳香族ポリアミドイミド樹脂に比べ、シロキサンで変性したポリアミドイミド樹脂を用いることによって、低温でかつ短時間で接着剤中の溶媒を除去でき、製造工程の短縮が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、分子量が40000以上であることが好ましく、分子量が40000未満であると、接着剤の可撓性が低下し取り扱いが悪くなり、また、布線の直後に加熱プレスを行うとワイヤスイミングが発生する。
【0013】
また、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、熱硬化性成分が10〜150重量部であることが好ましく、熱硬化性成分が10重量部未満であると、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の特性がそのまま現れ、線膨張係数が改善されず、また、150重量部を超えると、配合攪拌時にゲル化してしまったり、接着剤の可撓性が低下し、取り扱いが悪くなる。
【0014】
また、熱硬化性成分は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤もしくは硬化促進剤であり、エポキシ樹脂には、グリシジル基を2つ以上有しているものであればどのようなものでも使用でき、グリシジル基が3つ以上であればさらに好ましい。このエポキシ樹脂は、室温で液状でも固形でもよい。
液状のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型のYD8125(東都化成株式会社製、商品名)、YD128(東都化成株式会社製、商品名)、Ep815(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、Ep828(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、DER337(ダウケミカル日本株式会社製、商品名)、ビスフェノールF型のYDF170(東都化成株式会社製、商品名)、YDF2004(東都化成株式会社製、商品名)等が挙げられる。
また、固形エポキシ樹脂としては、YD907(東都化成株式会社製、商品名)、YDCN704S(東都化成株式会社製、商品名)、YDPN172(東都化成株式会社製、商品名)、YP50(東都化成株式会社製、商品名)、Ep1001(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、Ep1010(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、Ep180S70(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、ESA019(住友化学工業株式会社製、商品名)、ESCN195(住友化学工業株式会社製、商品名)、DER667(ダウケミカル日本株式会社製、商品名)、DEN438(ダウケミカル日本株式会社製、商品名)、EOCN1020(日本化薬株式会社製、商品名)等が挙げられる。
さらに、難燃性を向上するためには、臭素化エポキシ樹脂を用いても良く、例えば、YDB400(東都化成株式会社製、商品名)、Ep5050(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、ESB400(住友化学工業株式会社製、商品名)等が挙げられる。
また、これらは単独で用いてもよいが、必要に応じて複数のエポキシ樹脂を選択してもよい。
【0015】
エポキシ樹脂の硬化剤もしくは硬化促進剤としては、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物等が使用できる。
アミン類としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等があり、イミダゾール類としては、アルキル置換イミダゾール、ベンズイミダゾール等があり、多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びそのハロゲン化合物、さらにこれらの多官能フェノール類とアルデヒドとの付加縮合物であるノボラック、レゾール樹脂等があり、酸無水物としては、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等がある。
【0016】
これらの硬化剤の必要な量は、アミン類の場合は、アミンの活性水素の当量とエポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量が好ましい。例えば、1級アミンの場合は、水素が2つであり、エポキシ樹脂1当量に対して、この1級アミンは0.5当量必要であり、2級アミンの場合は1当量必要である。
次に、イミダゾール類の場合は、単純に活性水素との当量比とならず、経験的にエポキシ樹脂100重量部に対して、1〜10重量部必要となる。
多官能フェノール類や酸無水物の場合は、エポキシ樹脂1当量に対して、0.8〜1.2当量必要である。
【0017】
この他に、必要に応じてスルーホール内壁等のめっき密着性を上げること、及びアディティブ法で配線板を製造するため、無電解めっき用触媒を加えることもできる。
【0018】
本発明では、これらの組成物を有機溶媒中で混合し、接着剤ワニスとする。有機溶媒としては、溶解性が得られればどのようなものでもよく、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、トルエン、シクロヘキサノン、スルホラン等が例示できる。
【0019】
この接着剤を用いたマルチワイヤ配線板の製造法は、一例を示すと、以下のようになる。
まず、図1(a)に示すように、絶縁板1の表面に、電源、グランド等の導体回路2を予め設けた内層回路板を準備する。この導体回路2は、ガラス布エポキシ樹脂銅張積層板やガラス布ポリイミド樹脂銅張積層板等の不要な銅箔をエッチング除去して形成する。また、必要に応じてこの内層回路板には多層回路板を用いることもでき、また絶縁基板であってもよい。
【0020】
次に、図1(b)に示すように、前記の内層回路板の上にアンダーレイ層3として絶縁層を形成する。これは耐電食性を向上させたり、特性インピーダンスを調整するために設けられるが、例えば前記の内層回路板を絶縁基板としたときのように必ずしも必要としない場合がある。このアンダーレイ層3には、通常のガラス布エポキシ樹脂やガラス布ポリイミド樹脂のBステージのプリプレグ、あるいはガラスクロスを含まないBステージの樹脂シート等が使用できる。
これらの樹脂層は、基板にラミネートした後、必要に応じて熱処理あるいは積層による硬化等を行う。
【0021】
次に、図1(c)に示すように、絶縁化した内層回路板の表裏両面または絶縁基板の表裏両面に、本発明の接着剤を、スプレーコーティング、スクリーン印刷法等で直接基板に塗布、乾燥する方法や、ポリプロピレンやポリエチレンテレタレート等のキャリアフィルムに、一旦ロールコートして塗工乾燥しドライフィルムとした後、絶縁基板にホットロールラミネートまたはプレスラミネートする方法によって、接着層4を設ける。
なかでも、ドライフィルム化した接着剤を用いるのは、均一な膜厚が得られ、特性インピーダンスが均一となり好ましい。
【0022】
次に、図1(d)に示すように、絶縁被覆ワイヤ5を、布線機により超音波振動等を加えながら加圧して行う。この超音波振動により、接着層4が軟化し、接着力が活性化されて、圧力により絶縁被覆ワイヤ5が接着層4中に埋め込まれ、固定される。
【0023】
布線に用いられる絶縁被覆ワイヤ5の芯材には、銅または銅合金を使用し、その上に、同一平面上に交差布線されてもショートしないように、ポリイミド樹脂等で被覆したものが用いられる。
また、絶縁被覆ワイヤ5と絶縁被覆ワイヤ5との間の交差部の密着力を高めるために、絶縁被覆層の外側にさらにワイヤ接着層を設けることが好ましく、このワイヤ接着層には、熱可塑、熱硬化、光硬化タイプの材料が適用できるが、前記接着剤と同系の組成であることが好ましい。
【0024】
この布線を終了した後には、他方の面の布線も同様にして行った後、加熱プレスを行うが、これは、基板表面の凹凸を低減し、接着層4内に残存しているボイドを除去するためで、接着層4内のボイドは、布線時に絶縁被覆ワイヤ5を超音波加熱しながら布線する際に発生したり、あるいは絶縁被覆ワイヤ5と絶縁被覆ワイヤ5の交差部付近に生じる空間に起因するものであるため、加熱プレスによる布線した基板面の平滑化及び接着層4中のボイド除去が不可欠である。
この加熱プレス後、さらに加熱処理により接着層4を完全に硬化させることが好ましいが、必要に応じて省くことができる。
【0025】
次に、図1(e)に示すように、布線した絶縁被覆ワイヤ5を保護するためのオーバーレイ層6が設けられ、このオーバーレイ層6には、通常のガラス布エポキシ樹脂やガラス布ポリイミド樹脂のBステージのプリプレグ、あるいはガラスクロスを含まないBステージの樹脂シート等が適用され、最終的に硬化する。
【0026】
次に、図1(f)に示すように、必要な箇所に穴7をあけた後、図1(g)に示すように、めっきを行う。ここで、穴あけ前のオーバーレイ層6形成時に、プリプレグを介して表面に銅箔を貼り合あわせ、不要な銅箔をエッチング除去して、表面回路8を形成することができ、布線層が2層のマルチワイヤ配線板が完成する。
【0027】
さらには、次に、完成した2枚のマルチワイヤ配線板を、図1(h)に示すように、層間絶縁層9としてガラス布エポキシ樹脂やガラス布ポリイミド樹脂のBステージのプリプレグ、あるいはガラスクロスを含まないBステージの樹脂シート等を介して、積層接着し、必要な箇所にスルーホール10をあけた後めっきを行い、布線層が4層のマルチワイヤ配線板が完成する。
また、2層布線のマルチワイヤ配線板を3枚以上絶縁層を介して積層接着することにより、布線層が6層以上のマルチワイヤ配線板とすることもできる。
また、必要に応じて、2枚以上の2層布線マルチワイヤ配線板の間に、回路を形成した層を、絶縁層を介して含ませることもできる。
【0028】
(作用)
本発明のマルチワイヤ配線板用接着剤に、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を主成分とする樹脂を用いることにより、溶媒の揮発性が向上することにより、製造工程を短縮でき、接着剤のBステージ状態での軟化温度を20〜100℃にすることで、高密度に布線する時の絶縁被覆ワイヤの接着層と、基板上に設けた接着剤間の密着力を保持できることにより、布線性は良好となり、またさらに取り扱い性を良好とすることができる。
また、接着剤の硬化物のガラス転移温度を170℃以上、ガラス転移温度〜350℃での線膨張係数を1000ppm/℃以下、300℃での貯蔵弾性率を30MPa以上とすることで、この接着剤を用いたマルチワイヤ配線板のはんだ耐熱性を向上させることができる。
【0029】
また、本発明では、分子量が40000以上のシロキサン変性ポリイミド樹脂を用いているため、樹脂の流動が小さく、布線後、加熱プレスを行ってもワイヤスイミングが殆ど見られないため、加熱プレスにより絶縁被覆ワイヤを固定し、接着剤を硬化できる。
【0030】
また、本発明では、布線後の加熱プレスにより、布線工程までに発生した接着剤中の気泡やワイヤの交差部付近に生じる空間を除去し、基板表面の凹凸を低減でき、また、接着剤中の溶媒の除去も、低温でかつ短時間で行うことができるので、図1(e)に示すようなオーバーレイ層を設けた後でも気泡や空間の無い、耐熱性の高いマルチワイヤ配線板を製造することが可能となる。
【0031】
【実施例】
(接着剤用ワニス)
以下に示す製造方法で作製した芳香族ポリアミドイミド樹脂(以下、PAIという。)、及びシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂(以下、SPAIという。)を用い、表1に示す配合で各種配合し、接着剤用ワニスとした。
【0032】
(PAIの製造)
還流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌機を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、芳香族環を3個有するジアミンとして、BAPP(2,2−ビス−〔4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン)123.2g(0.3mol)、無水トリメリット酸115.3g(0.6mol)を、溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)716gを仕込み、80℃で30分攪拌した。
そして、水と共沸可能な芳香族炭化水素として、トルエン143gを投入してから、温度を上げ約160℃で2時間還流させた。
水分定量受器に水が約10.8ml以上溜まっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器に溜まっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。
その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート75.1g(0.3mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、PAIのNMP溶液樹脂を得た。
【0033】
(SPAIの製造)
還流冷却を連結したコック付き25molの水分定量受器、温度計、攪拌機を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、芳香族環を3個以上を有するジアミンとして、2,2−ビス−〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン65.7g(0.16mol)、シロキサンジアミンとして161AS(信越化学工業株式会社製、製品名)33.3g(0.04mol)無水トリメリット酸80.7g(0.42mol)を溶媒としてNMP560gを仕込み、80℃で30分攪拌した。
そして、水と共沸可能な芳香族炭化水素として、トルエン100gを投入してから、温度を上げ約160gで2時間還流させた。
水分定量受器に水が約7.2ml以上溜まっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器に溜まっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。
その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、SPAIのNMP溶液樹脂を得た。
【0034】
以上のようにして作製した絶縁ワニスを、乾燥後の膜厚が80μmとなるように転写用基材であるテトロンフィルムS−31(帝人株式会社製、商品名)に塗布し、Bステージでの軟化点が50℃になるよう乾燥し、接着剤シートを作製し、諸特性を以下のようにして測定した。結果を、表1に示す。
(1)ガラス転移温度(Tg)
MAC SCIENCE製TMAを用い、治具:引っ張り、チャック間距離:15mm、測定温度:室温〜350℃、昇温速度:10℃/min、引っ張り荷重:5g、サンプルサイズ:5mm幅×25mm長で測定した。
(2)線膨張係数
(1)と同じ装置、測定条件で測定した。
(3)貯蔵弾性率
レオロジー社製DVE(DVE−V4型)を用い、治具:引っ張り、チャック間距離:20mm、測定温度:室温〜350℃、昇温速度:5℃/min、サンプルサイズ:5mm幅×30mm長で測定した。
【0035】
【表1】
Figure 0003661397
【0036】
上記接着剤を用いて、以下に示す方法でマルチワイヤ配線板を作製した。
(接着剤の塗工)
上記組成の接着剤用ワニスを、乾燥後の膜厚が80μmとなるように転写用基材であるテトロンフィルムS−31(帝人株式会社製、商品名)に塗布し、Bステージでの軟化点が50℃になるよう乾燥し、接着剤シートとした。
【0037】
(接着剤塗膜付き基板)
ガラス布ポリイミド樹脂両面銅張積層板MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)の不要な箇所の銅箔を選択的にエッチング除去して回路を形成し、ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)をその基板の両面に加熱プレスにより硬化させアンダーレイ層を形成し、上記接着剤シートを基板の両面に加熱プレスで接着させた。
【0038】
(布線)
続いて、該基板にフェノキシ樹脂系の接着剤を塗布した絶縁被覆ワイヤHAW−216C(日立電線株式会社製、商品名)を布線機により、超音波加熱を行いながら布線した。
【0039】
(加熱プレス)
次に、ポリエチレンシートをクッション材として、175℃、30分、25kgf/cm2の条件で加熱プレスした。
【0040】
(溶媒の除去)
次に、150℃−30分の条件で熱処理を行い、残存溶媒の除去及び接着層の硬化を行った。
【0041】
(表面回路層形成)
次に、ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)を該基板の両面に、さらにその上に18μm銅箔を加熱プレスにより硬化させ、表面回路層を形成した。
【0042】
(穴あけ/スルーホール形成)
続いて、該基板の必要な箇所に穴をあけた。その後、ホールクリーニング等の前処理を行い、スミア等を除去した後、無電解銅めっき液に浸漬し、30μmの厚さにめっきを行った後、片面の銅めっき面の不要な箇所を選択的にエッチング除去して表面回路を形成し、2層のマルチワイヤ配線板とした。
【0043】
(4層布線構造マルチワイヤ配線板の作製)
2枚の2層のマルチワイヤ配線板の表面回路を形成した面の間に、ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)を挟み、加熱・加圧して積層一体化し、穴をあけ、穴内壁にスルーホールめっきを行い、エッチング法により表面回路を形成していない銅めっき面の、不要な箇所を選択的にエッチング除去して、回路を形成し、4層布線構造マルチワイヤ配線板を作製した。
【0044】
(はんだ耐熱性試験)
上記4層布線構造マルチワイヤ配線板を130℃で6時間乾燥させ、基板中の水分を完全に除去し、その基板をデシケータ中で水分を吸わないように、常温まで冷却し、その直後に288℃のはんだ浴に10秒間浮かべ常温まで放冷の操作を3回繰り返し、基板の状態を観察した。
【0045】
その結果、実施例1〜4で用いた各種配合では、基板中の残存溶媒量が殆ど無い状態であり、機械的性質も良好であった。これらを用いたマルチワイヤ配線板は、はんだ耐熱性試験後も、ボイド及び剥離が発生せず良好であった。
【0046】
それに比べ比較例1及び2は、一般的なPAIを用いたものであり、150℃の低温での溶媒除去では、基板中に約10%の溶媒が残っていた。これらを用いたマルチワイヤ配線板は、はんだ耐熱性試験後に、溶剤によるボイドが発生した。また、比較例3では熱硬化性成分が150重量部以上であったため、フィルム形成が出来なかった。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によって、絶縁抵抗の低下の抑制に優れ、絶縁被覆ワイヤの位置精度に優れ、隣接する絶縁層とのガラス転移温度等の硬化物特性に近似し、可撓性に優れ、皮膜形成に優れ、布線時以外の非粘着性を維持でき、かつ溶媒の除去が低温でかつ短時間で行えるマルチワイヤ配線板用接着剤とこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、本発明の一実施例を示す各製造工程の断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁板 2.導体回路
3.アンダーレイ層 4.接着層
5.絶縁被覆ワイヤ 6.オーバーレイ層
7.穴 8.表面回路
9.層間絶縁層 10.スルーホール

Claims (8)

  1. Bステージ状態での軟化温度が20〜100℃の接着剤であり、硬化物のガラス転移温度が170℃以上で、ガラス転移温度〜350℃での線膨張係数が1000ppm/℃以下、かつ、300℃での貯蔵弾性率が30MPa以上であって、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性成分から成ることを特徴とするマルチワイヤ配線板用接着剤。
  2. シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の分子量が、40000以上であることを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ配線板用接着剤。
  3. シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、熱硬化性成分が10〜150重量部の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のマルチワイヤ配線板用接着剤。
  4. 熱硬化性成分がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマルチワイヤ配線板用接着剤。
  5. 熱硬化性成分がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化促進剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマルチワイヤ配線板用接着剤。
  6. 熱硬化性成分がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤とエポキシ樹脂の硬化促進剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマルチワイヤ配線板用接着剤。
  7. 予め導体回路を形成した基板もしくは絶縁基板の上に、請求項1〜6のいずれかに記載の接着剤から成る接着層と、その接着層に固定された絶縁被覆ワイヤと、接続に必要な箇所に設けたスルーホールとから成ることを特徴とするマルチワイヤ配線板。
  8. 予め導体回路を形成した基板もしくは絶縁基板の上に、請求項1〜6のいずれかに記載の接着剤を塗布するかあるいはキャリアフィルムに塗布したものを転写して接着層を形成し、絶縁被覆ワイヤを該接着層上に布線、固定した後、該基板を加熱プレスして該接着層とを硬化させ、さらに必要な箇所に穴をあけて、その穴内壁にめっきを行って、導体回路を形成することを特徴とするマルチワイヤ配線板の製造法。
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