JP3661346B2 - 便検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は糞便の成分を測定して健康状態を知らせる便検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、成人病予防、病気の早期発見、あるいは健康に気をつけるための様々な検査が行われるようになってきた。その中で特に最近普及してきているのが大腸癌のスクリーニング検診である。
【0003】
図5は従来大腸癌のスクリーニング検診で使われている特開平6−186227号公報に記載してある便潜血検査用具である。図5(a)は採便用具101で、採便スティック102と一体になっている状態を示し、図5(b)は採便用具101と採便スティック102が分離している状態を示す。検診を受ける人は採便用具101に糞便を採取する。採便用具101には採便スティック102と採便用具101中に採便した糞便を所定の濃度に希釈する緩衝液103が封入してある。採便スティック102には溝104が刻んであり、採便スティック102を採便用具101に挿入するときにその溝104の部分に付着している糞便と溝104以外の部分に付着している糞便とに別れ、余分な糞便は採便用具101中の緩衝液103に入らず、溝104のところに付着している糞便のみが緩衝液103中に定量挿入されることになる。
【0004】
緩衝液103はあらかじめ定量入っているため、糞便は一定割合で希釈される。通常ここまでが家庭で行われ、その採便用具101を検査機関に持って行き検査する。検査機関では、この希釈された懸濁液と反応することにより凝集するように形成したバイオセンサ(図示せず)があり、このバイオセンサに上述した採便用具101中の懸濁液を滴下してその凝集度合いにより糞便中にヘモグロビンが存在したか否かを判定してその結果を用いて便潜血検査とするようにしてある。これにより大腸癌検診のスクリーニングとしている。そして、後日その結果を検査した人に通知することにより健康診断を行うものである。
【0005】
また、O157等の糞便中の細菌検査も行われ、その他、糞便成分中の中にはいろいろな情報が含まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、従来から行われている糞便中の成分の一つであるヘモグロビンを測定する場合には、糞便中のいずれかに付着しているヘモグロビンを検出するために糞便を数箇所擦過するように指示してあるが、糞便には固いものや柔らかいものがあり、固いものは擦過し難いという問題があった。
【0007】
また、採便する採便棒に付着する糞便は、その糞便の性状により、即ち下痢便や固いころころ便の時のように非常に大きな差があるため、定量の採便を目指しているものの、少しの誤差は容認するような方法で行われていた。
【0008】
そして、この定量採便を行っていても糞便中成分(ここではヘモグロビンを例としてあげる)が付着していない所をいくら擦過しても、本来陽性の人からヘモグロビンの検出が行われないという問題があった。
【0009】
一方、糞便の検査の場合は採便行為が非常に煩わしく、臭いに悩まされるという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題を解消することを課題とし、糞便を希釈する緩衝液を糞便に散布することにより軟便化した糞便から糞便中の成分あるいは便中の異常成分を検出するようにしたものである。これにより特に、家庭で簡易に検査できるようにしたものである。
【0011】
上記本発明によれば、糞便に対して緩衝液を散布することにより糞便を軟便化させて、採便を行いやすくし、軟便化した糞便の糞便中の成分を容易に抽出して検査することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、各請求項に記載の形態によって、実施できるもので請求項1記載のように糞便を希釈する緩衝液を糞便に散布し軟便化した糞便から糞便中の成分を検出することにより、軟便化した糞便は一定量の糞便が採取しやすくなり、糞便成分を容易に、確実に検出することができる。
【0013】
また、請求項2記載のように、糞便を受ける便受け部と、便受け部で受けた糞便に緩衝液を散布する散布手段と、散布手段により緩衝液を糞便に散布した糞便から糞便中の成分を検出するようにすることにより、便受け部で糞便を受け、便受け部で受けた糞便に散布手段により緩衝液を散布し、散布した緩衝液により糞便を軟便化して、軟便化した後の糞便により、糞便中の成分の検査を行うことができる。
【0014】
また、請求項3記載のように、糞便を受ける便受け部と、便受け部で受けた糞便に緩衝液を散布する散布手段と、散布手段により緩衝液を散布した糞便を定量採便する採便手段と、採便手段で採便した糞便を希釈する希釈部と、希釈部で希釈攪拌した懸濁液を検出センサにより糞便中の成分を検出するようすることにより、便受け部で糞便を受け、受けた糞便に散布手段により緩衝液を散布し、散布することにより糞便表面の便成分を均一に取り出したり、糞便を軟便化し、その後の糞便を採便手段で定量採便し、定量採便した糞便を希釈部で希釈攪拌し、希釈攪拌した懸濁液を検出センサに滴下して糞便中の成分を検出することができる。
【0015】
また、請求項4記載のように、糞便を受ける便受け部と、便受け部で受けた糞便を定量採便する採便手段と、採便手段に糞便が採取されているか否かを判別する採便検出部と、採便検出部で採便がされていない場合に散布手段により緩衝液を糞便に散布した後に採便手段で採便した糞便から糞便中の成分を検出することにより、便受け部で糞便を受け、便受け部で受けた糞便を採便手段により定量採便を行ってから採便検出部により糞便が採便手段で採便されたか否かを判別し、糞便が採取されていれば糞便を緩衝液で希釈して得た懸濁液から糞便中の成分を検出し、糞便が採取されていない時には便受け部にある糞便に緩衝液を散布して糞便表面の便成分を均一に取り出し、糞便を軟便化し、その後に採便手段にて再度定量採便を行って糞便を確保し、この糞便を希釈して得られた懸濁液から糞便中の成分を検出することができる。
【0016】
また、請求項5記載のように、採便手段は便受け部上にある糞便の下方を採便することにより、柔らかくなった糞便を採取しやすくすることができる。
【0017】
また、請求項記載のように、糞便検知センサの出力により糞便を検出することにより、糞便に緩衝液の散布を行うことで糞便を柔らかくして糞便中の成分の検査を開始することができる。
【0018】
また、請求項記載のように、糞便検知センサは温度センサで構成することにより、糞便の温度を検知して糞便の有無を検出することができる。
【0019】
また、請求項記載のように、糞便中の成分は糞便中ヘモグロビンで、糞便中ヘモグロビンの検出は免疫センサを用いることにより、糞便中ヘモグロビンが抗ヘモグロビン抗体結合ラテックスに捕捉されて変化する色変化で検出することができる。
【0020】
また、請求項記載のように、糞便中成分はO157等の細菌と接触することによる色変化によって細菌検出とすることができる。
【0021】
以下本発明の一実施例について図を用いて説明する。
【0022】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における便検査装置の構成を示す概略図である。本実施例では糞便中の成分として糞便中ヘモグロビンを検出する場合について説明する。
【0023】
図1において、1は人2が排泄する糞便3を採便するために便座本体4から便器5内の空間に突出させた採便手段、6は採便手段1で採取した糞便3の成分を検出する検出センサ、7は検出センサ6の変化を読み取る読み取り手段である。8は便器5内の空間で糞便3を受ける便受け部、9は便受け部8を支持する支持部、10は採便手段1で採便した糞便3を緩衝液11で希釈する希釈部で、支持部9と兼ねてある。
【0024】
12は糞便3に緩衝液11を散布する散布手段で緩衝液タンク13から散布ノズル14を経て散布する構成になっている。
【0025】
また、糞便中ヘモグロビンを検出するために採便手段1で採便した糞便3を希釈部10で希釈するための緩衝液11も緩衝液タンク13からパイプ15を通過して供給するようになっている。
【0026】
また、採便手段1は希釈部10を貫通するようにした採便棒16と、採便棒16駆動する駆動部17とから構成してある。採便棒16の先端部は便受け部8に配置するようにしてある。
【0027】
読み取り手段7は光を検出センサ6に照射する照射部18と検出センサ6からの反射光を受光する受光部19とを有する光検出手段20とからなっている。
【0028】
21は便座であり、この便座21は家庭において温水洗浄便座で使用する場合を想定してある。
【0029】
次に動作、作用について説明する。人2が便座21に座り、スイッチ(図示せず)操作により糞便中の成分の検出を開始する。ここでは便受け部8はすでに便器5内の空間に設置してある場合について説明する。
【0030】
検査をしようとする人2は最初に排便をする。人2の肛門から排便した糞便3は便器5内の空間に落下し、便受け部8で捕らえられる。この便受け部8は糞便中の成分の検査に必要な量以上の糞便3を確保するために一部凹部を設けた形状にしてある。この捕らえた糞便3は全糞便の一部であり、他は便器5内に落下する。便受け部8で糞便3を確保した後にこの糞便3に緩衝液タンク13より供給される緩衝液11を散布手段12の散布ノズル14を経て散布する。
【0031】
散布ノズル14から糞便3の上方に緩衝液11を散布すると、糞便3の上部から全体に緩衝液11がかかり、糞便3の表面を覆いながら下方に流れていく。この糞便3と緩衝液11とが混ざって糞便は柔らかくなる。また、糞便の表面にばらばらに付着しているヘモグロビンが全体的に糞便3の下方に集まってくる。通常、糞便3の希釈は2桁程度薄めるように希釈するため、若干の緩衝液11を糞便3に散布しても希釈割合に大きな影響を与えない。或いはその後の希釈量を減らすことにより調整してもよい。
【0032】
このようにして糞便3の下方が柔らかくなり、糞便3表面のヘモグロビンが集中する下方に採便手段1の採便棒16を突き刺すことにより、確実に糞便中に存在する場合の糞便中ヘモグロビンを採取することが可能となる。
【0033】
その後、採便棒16に付着した糞便3を駆動部17により駆動して採便棒16を引き上げ定量採便し、希釈部10に入れることにより希釈部10にて緩衝液11で希釈し、希釈した糞便3を含む懸濁液を検出センサ6に滴下する。検出センサ6は免疫センサであり、ヘモグロビンが存在すると抗ヘモグロビン抗体結合ラテックスに捕捉され色変化を起こす試験紙で構成してある。この懸濁液の滴下により試験紙の色変化が起こり、この色変化を読み取り手段7の光で検出する。即ち、試験紙である検出センサ6に照射部18から光を照射し、検出センサ6からの反射光を受光部19で受光し、ヘモグロビンが存在すると受光した光信号に変化が生ずることを利用して検査を行う。受光した光の変化を見ることにより、変化すれば陽性であり、変化しなければ陰性であると判定する。
【0034】
なお、ここでは便成分としてヘモグロビンを、検出センサ6としては免疫反応により色変化する試験紙とし、この試験紙の色変化を読み取って光で検出する方法について述べたが、糞便中の成分としてO157などのような細菌検査や便成分中の脂肪や繊維などを検出する場合でも試薬や緩衝液を散布することにより散布した散布液が糞便中の成分を溶かして懸濁液をつくり、その懸濁液を試薬により検査する場合でも同様の効果を持つ。
【0035】
以上説明したように便受け部8で受けた糞便3に緩衝液11を散布することにより糞便中に付着している糞便中の成分或いは異常成分を溶かして、また、糞便3を軟化させて懸濁液を作り、この懸濁液から糞便中の成分等を検出するようにしたものである。
【0036】
また、散布手段12による散布は散布ノズル14を糞便の近傍に設けるようにすれば散布ミスを少なくすることができる。
【0037】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2における便検査装置の構成を示す概略図である。本実施例では糞便中成分として糞便中ヘモグロビンを検出する場合について説明する。
【0038】
図2は図1の構成に採便検出部22と、採便制御部23を設けたものである。採便検出部22は希釈部10に設けた希釈部10内の懸濁液の濁度を検出するものであり、採便ができれば希釈部10の緩衝液11が濁って懸濁液となるため、この時の濁度を見て採便の検出を行うものである。
【0039】
また、採便制御部23は採便検出部22と接続してあり、採便検出部22の信号により採便手段1の採便棒16を駆動する駆動部17と緩衝液タンク13とに接続してあり、便受け部8にある糞便3を採便するか緩衝液11を散布するかの制御を行うものである。
【0040】
次に、動作を説明する。人2が便座21に座り、スイッチ(図示せず)操作により糞便中成分の検出をする。ここでは便受け部8はすでに便器5内の空間に設置してある場合について説明する。
【0041】
実施例1の場合と同様に検査をしようとする人2は最初に排便をする。そして、排便した糞便3を便受け部8が捕らえる。採便棒16に付着した糞便3を駆動部17により駆動して採便棒16を引き上げ定量採便し、希釈部10に入れることにより希釈部10にて緩衝液11で希釈する。ここで、採便検出部22により緩衝液11の濁度を検出し、採便制御部23にて濁度判定を行う。濁っていれば採便制御部23の出力により懸濁液を検出センサ6に滴下する。
【0042】
しかし、希釈部10が濁っていない場合は採便棒16に便が付着していなく、採便が失敗したことになる。それは採便棒16で突き刺したが、便が固く採便棒16に便が付着していなかったことを示す。
【0043】
そこで、採便検出部22で濁度が低いと検出した場合は、採便制御部23にて定量採便していないと判断して、便受け部8上の糞便3に緩衝液タンク13より供給される緩衝液11を散布ノズル14から散布するように出力する。
【0044】
散布ノズル14から糞便3の上方に緩衝液11を散布すると、糞便3の上部から全体に緩衝液11がかかり、糞便3と緩衝液11とが混ざって糞便3は柔らかくなる。
【0045】
このようにして採便制御部23の出力により柔らかくなった糞便3に採便棒16を突き刺すことにより、確実に糞便中に存在する場合の糞便中ヘモグロビンを採取することが可能となる。
【0046】
即ち、駆動部17を駆動して採便棒16を引き上げ、定量採便した部分を希釈部10に入れることにより希釈部10にて緩衝液11で希釈する。
【0047】
ここで再び、採便検出部22により緩衝液11の濁度を検出し、採便制御部23で濁っているかどうかを判定し、濁っていなければ同様の操作を繰り返す。一方、濁っていれば採便が完了したことになる。
【0048】
このようにすることにより確実に採便ができるようになる。以降、希釈した糞便3を含む懸濁液を検出センサ6に滴下し、ヘモグロビンが存在すると試験紙の色変化が起こり、この色変化を読み取り手段7の光で検出する。即ち、試験紙である検出センサ6に照射部18から光を照射し、検出センサ6からの反射光を受光部19で受光し、ヘモグロビンが存在すると受光した光信号に変化が生ずることを利用して検査を行う。受光した光の変化を見ることにより、変化すれば陽性であり、変化しなければ陰性であると判定する。
【0049】
以上説明したように便受け部8で受けた糞便3に採便検出部22で測定し、その出力により濁度が低ければ緩衝液11を散布して採便しやすくし、糞便中に付着している糞便中異常成分を溶かして、糞便3を軟化させて採便し、その後緩衝液11に混ぜて懸濁液を作り、この懸濁液から糞便中の成分や異常成分を検出するようにしたものである。
【0050】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3における便検査装置の構成を示す概略図である。本実施例では糞便中の成分として糞便中ヘモグロビンを検出する場合について説明する。
【0051】
図3において1は人2が排泄する糞便3を採便するために便座本体4から便器5内の空間に突出させた採便手段、6は採便手段1で採取した糞便3の成分を検出する検出センサ、7は検出センサ6の変化を読み取る読み取り手段である。8は便器5内空間で糞便3を受ける便受け部、9は便受け部8を支持する支持部、10は採便手段1で採便した糞便3を緩衝液11で希釈する希釈部で、支持部9と兼ねてある。
【0052】
13は緩衝液タンクで緩衝液タンク13からパイプ15を通過して希釈部10へ緩衝液11を供給するようになっている。
【0053】
なお、採便手段1は希釈部10を貫通するようにした採便棒16と、採便棒16を駆動する駆動部17とから構成してある。採便棒16の先端部は便受け部8に配置するようにしてある。
【0054】
また、読み取り手段7は光を検出センサ6に照射する照射部18と検出センサ6からの反射光を受光する受光部19とからなる光検出手段20とからなっている。
【0055】
21は便座である。24は糞便検知センサで、糞便検知センサ24の出力により便検査を制御する便検査制御部25に接続してある。糞便検知センサ24は便受け部8に設けた糞便3を受けたかどうかを検出する温度センサである。また、便検査制御部25は便検知センサ24の信号により採便手段1の採便棒16を駆動する駆動部17に接続してあり、便受け部8にある糞便3を採便するかどうかの制御を行うものである。
【0056】
次に、動作を説明する。人2が便座21に座り、スイッチ(図示せず)操作により糞便中成分の検出を開始する。ここでは便受け部8はすでに便器5内の空間に設置してある場合について説明する。
【0057】
検査をしようとする人2は最初に排便動作をおこなう。ここで、糞便検知センサ24により便受け部8に糞便3が存在するかどうかの検出が行われる。即ち、排便動作に入っていても糞便3が便受け部8に落下していなければ、引き続き糞便3を受ける動作を持続する。その後、糞便3が便受け部8に落下して糞便3を受けた場合、糞便検知センサ24が糞便3の温度を検知して糞便3が便受け部8に乗ったことを検出する。この糞便検知センサ24の信号を便検査制御部25に伝達し、便検査制御部25により採便動作に入る。即ち、定量採便した糞便3を駆動部17を駆動して採便棒16を引き上げ、採便した部分を希釈部10に入れることにより希釈部10にて緩衝液11で希釈する。
【0058】
その後、希釈部10の緩衝液11で希釈された糞便3を含む懸濁液を検出センサ6に滴下し、ヘモグロビンが存在すると試験紙の色変化が起こり、この色変化を読み取り手段7の光で検出する。即ち、試験紙である検出センサ6に照射部18から光を照射し、検出センサ6からの反射光を受光部19で受光し、ヘモグロビンが存在すると受光した光信号に変化が生ずることを利用して検査を行う。受光した光の変化を見ることにより、変化すれば陽性であり、変化しなければ陰性であると判定する。
【0059】
以上により確実に糞便3が便受け部8に乗ったならば自動的に検査動作に入ることができ、検査を進行させることができる。このことは検査の自動進行だけではなく、人には見えないまたは見えにくい便受け部8に糞便3が乗ったかどうかを心配する必要がない。
【0060】
なお、糞便検知センサ24は温度センサとして説明したが、糞便の重量を検出するセンサでも同様の効果を有する。
【0061】
(実施例4)
図4は本発明の実施例4における便検査装置の構成を示す概略図である。本実施例では糞便中成分として糞便中ヘモグロビンを検出する場合について説明する。
【0062】
図4は図3と同様に図1の構成に糞便検知センサ24と、糞便検知センサ24の出力により便検査を制御する便検査制御部25を付加したものである。糞便検知センサ24は便受け部8に設けた糞便3を受けたかどうかを検出する温度センサである。また、便検査制御部25は糞便検知センサ24の信号により採便手段1の採便棒16を駆動する駆動部17に接続してあり、便受け部8にある糞便3を採便するかどうかの制御を行うものである。
【0063】
次に、動作を説明する。人2が便座21に座り、スイッチ(図示せず)操作により糞便中の成分の検出を開始する。ここでは便受け部8はすでに便器5内の空間に設置してある場合について説明する。
【0064】
検査をしようとする人2は最初に排便動作をおこなう。ここで、糞便検知センサ24により便受け部8に糞便3が存在するかどうかの検出が行われる。即ち、排便動作に入っていても糞便3が便受け部8に落下していなければ、引き続き糞便3を受ける動作を持続する。その後、糞便3が便受け部8に落下して糞便3を受けた場合、糞便検知センサ24が糞便3の温度を検知して糞便3が便受け部8に乗ったことを検出する。この糞便検知センサ24の信号を便検査制御部25に伝達し、便検査制御部25により採便動作に入る。
【0065】
即ち、実施例1の場合と同様に糞便3に希釈タンク13より供給される緩衝液11を散布手段12の散布ノズル14を経て散布する。
【0066】
散布ノズル14から糞便3の上方に緩衝液を散布すると、糞便3の上部から全体に緩衝液11がかかり、糞便3と緩衝液11とが混ざって糞便3は柔らかくなる。
【0067】
このようにして糞便3が柔らかくなり、糞便3に採便手段1の採便棒16を突き刺すことにより、確実に糞便中に存在する場合の糞便中ヘモグロビンを採取することが可能となる。
【0068】
その後、採便棒16に付着した糞便3を駆動部17により駆動して採便棒16を引き上げ、定量採便した部分を希釈部10に入れることにより希釈部10にて緩衝液11で希釈し、希釈した糞便3を含む懸濁液を検出センサ6に滴下する。検出センサ6は免疫センサであり、ヘモグロビンが存在すると試験紙の色変化が起こり、この色変化を読み取り手段7の光で検出する。
【0069】
即ち、試験紙である検出センサ6に照射部18から光を照射し、検出センサ6からの反射光を受光部19で受光し、ヘモグロビンが存在すると受光した光信号に変化が生ずることを利用して検査を行う。受光した光の変化を見ることにより、変化すれば陽性であり、変化しなければ陰性であると判定する。
【0070】
以上説明したように糞便3が便受け部8に乗ったならば自動的に検査動作に入ることができる。そして、便受け部8で受けた糞便3に緩衝液11を散布することにより糞便中に付着している糞便中成分や異常成分を溶かして、また、糞便3を軟化させて懸濁液を作り、この懸濁液から糞便中の成分等を検出するようにしたものである。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の便検査装置によれば次の効果が得られる。
【0072】
糞便を希釈する緩衝液を散布することにより糞便を柔らかくすることができ、糞便の採取を行い易くすることができるという有利な効果を有する。従って、このことにより、固い便の場合の便中成分の検査も容易にできるという有利な効果がある。
【0073】
また、便受け部を設け、この便受け部で受けた糞便に散布手段により緩衝液を散布することにより、糞便量を概略定量化でき、散布手段により散布する緩衝液も定量化できれば希釈度合いを把握することができるため、正確な、そして確実な糞便採取ができ、その採取した糞便から糞便中の成分を検出することができるという有利な効果を有する。
【0074】
また、便受け部を設け、便受け部で受けた糞便に散布手段により緩衝液を散布して、更に、採便手段で定量採便し、その後希釈部にて同じ緩衝液で希釈して糞便を含む一定濁度の懸濁液を検出センサに付加することにより糞便中の成分を検出するため、柔らかい便、固い便に係わらずほぼ一定量希釈できるため各種便に対応して糞便中の成分を検出できるという有利な効果を有する。
【0075】
また、採便手段で糞便が採取されているか否かを採便検出部で検出して、採便検出部で採便がされていない時に散布手段により緩衝液を糞便に散布した後に採便手段で糞便を採取するため、固い便に対しても柔らかくして採便でき、その糞便から糞便中の成分を検出するという有利な効果を有する。更に、糞便を受けたことを検知して自動化しているので早く検査ができ、臭いがする時間を短縮できるという効果を有する。
【0076】
また、便受け部での糞便の有無を判別する糞便検知センサを用い、糞便検知センサの出力により便受け部で受けた糞便成分の検査開始をするようにしてあるため、糞便を受けたことを自動的に検出するだけではなく、糞便を便受け部に落としたかどうかの心配をせずに、また排便行為中に便器の中を覗かずに採便ができるという有利な効果を有する。
【0077】
また、糞便検知センサで糞便を受けたことを検知したという出力により糞便に緩衝液の散布を行うことで自動的に糞便を柔らかくして、定量採便が空振りに終わらないようにすることができるという有利な効果を有する。
【0078】
また、糞便検知センサは温度センサにすることにより糞便の温度で糞便を検出することができるため簡単に糞便を検知することができる。
【0079】
また、糞便中の成分に含まれる糞便中ヘモグロビンの検査において、検出センサに免疫センサを用いることにより食料肉から出る血液に検出センサは反応することなく、人体から出てくる潜血にのみ反応するという有利な効果を有する。
【0080】
また、自動採便してその採便した糞便に対してO157等の細菌を検査する場合に、検出センサは細菌と接触することにより色変化したことを検出センサにて検出するようにすることにより、検査する人が手を汚すことがなく、家庭等で簡単に検査が可能となるという有利な効果を有する。
【0081】
以上のようにこれらの構成により、健康診断を行う人自らが便採取する煩わしさの解消が図れる。すなわち、どのような便状態においても糞便の採取ができ、しかも通常の座りかたで排便して家庭で簡易に健康診断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における便検査装置の概略構成図
【図2】 本発明の実施例2における便検査装置の概略構成図
【図3】 本発明の実施例3における便検査装置の概略構成図
【図4】 本発明の実施例4における便検査装置の概略構成図
【図5】 (a)従来の採便装置の側断面図
(b)同採便装置の(a)と異る状態の側断面図
【符号の説明】
1 採便手段
6 検出センサ
7 読み取り手段
8 便受け部
10 希釈部
11 緩衝液
12 散布手段
16 採便棒
17 駆動部
18 照射部
19 受光部
20 光検出手段
22 採便検出部
23 採便制御部
24 糞便検知センサ
35 便検査制御部

Claims (9)

  1. 糞便を希釈する緩衝液を糞便に散布することにより軟便化した糞便から糞便中の成分を検出する便検査装置。
  2. 糞便を受ける便受け部と、前記便受け部で受けた糞便に緩衝液を散布する散布手段と、前記散布手段により緩衝液を散布した糞便から糞便中の成分を検出する便検査装置。
  3. 糞便を受ける便受け部と、前記便受け部で受けた糞便に緩衝液を散布する散布手段と、前記散布手段により緩衝液を散布した糞便を定量採便する採便手段と、前記採便手段で採便した糞便を希釈する希釈部と、前記希釈部で糞便を希釈して生成した懸濁液を検出センサにより検出して糞便中の成分を検出する便検査装置。
  4. 糞便を受ける便受け部と、前記便受け部で受けた糞便を定量採便する採便手段と、前記採便手段に糞便が採取されているか否かを判別する採便検出部と、前記採便検出部で採便がされていない場合に散布手段で前記緩衝液を糞便に散布した後に前記採便手段で採便した糞便から糞便中の成分を検出する便検査装置。
  5. 採便手段は便受け部上にある糞便の下方を採便するように構成した請求項3又は4項のいずれか1項に記載の便検査装置。
  6. 糞便を受ける便受け部と、前記便受け部での糞便の有無を判別する糞便検知センサと、前記糞便検知センサで糞便を検知することにより糞便成分の検査を開始するように構成した請求項1ないし5項のいずれか1項に記載の便検査装置。
  7. 糞便検知センサは温度センサで構成した請求項に記載の便検査装置。
  8. 糞便中の成分にある糞便中ヘモグロビンの検出に免疫センサを用いた請求項1ないし項のいずれか1項に記載の便検査装置。
  9. 糞便中の成分にある細菌と接触することによる色変化によって細菌検出とするようにした請求項1ないし項のいずれか1項に記載の便検査装置。
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