JP3660700B2 - 複写撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、複写撮影装置に係り、詳しくは、証明書を作成するための情報を取り込む複写撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、証明書として、学生証、身分証明証、クレジットカード、運転免許証、登録証明書等があり、この証明書には、顔写真等の画像情報及び氏名、住所その他の文字、記号、符号等の可視情報を記録体に撮影して作成される。
【0003】
例えば、従来の運転免許証の作成は銀塩写真方式であるため、申請者から提出された申請書を基に、1枚ずつ免許番号の照会登録後、申請書をプリンタに挿入することで申請書上の免許証フォーマットが印刷された部分に免許番号等の必要情報が印字される。又は連続的に免許番号の照会登録を行なうことで、免許証フォーマットが印刷された撮影台紙に免許番号等の必要情報が印字されて連続台紙となって発行される。
【0004】
免許番号等の必要情報が印字された申請又は撮影台紙の所定部分に顔写真を張り替え、1枚ずつ人手で複写カメラにセット撮影して、写真感光材料に露光している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、申請書内の撮影台紙の所定の場所、または連続台紙への顔写真の貼替だけで人手がかかる。更に、現在の複写撮影装置では、撮影台紙を1枚ずつ撮影機に人手でセットして撮影する方式のため人手がかかる。
【0006】
電子写真システムにより所定位置への顔写真の貼替は本来なら不要になるが、自動搬送で免許番号と顔画像を読取り免許を作成する場合、連続台紙を使用する地域では、顔写真の貼られている申請書側には、免許番号が自動免番読取り機で読めるような文字フォントにより印字するようなシステムとなっていないため、自動搬送をする場合申請書から台紙への写真の貼替が必要であり、同様に人手がかかる。
【0007】
また、電子写真システムにより写真を撮影台紙の所定位置に貼替る必要が無くなり、更に自動フィード撮影を行えるようにすることで従来の問題点を解決することが可能になるが、免許番号の自動読取りに伴うエラーや写真剥がれが発生する時に処理を停止してしまう等の問題点が発生した。
【0008】
さらに、電子写真システムにより写真を撮影台紙の所定位置に貼替る必要が無くなり、自動フィード撮影を行えるようにすることで従来の問題点を解決することが可能になるが、申請書の自動搬送時に写真剥がれが発生する可能性があり、剥がれた写真を装置内で見つけるのは非常に手間がかかり、また、場合によっては搬送ローラ等に写真が巻込まれて破損する場合も考えられる。
【0009】
この発明は、前記の点に鑑みてなされたもので、請求項1記載の発明は、台紙に証明番号を記録するシステムを採用している場合でも、自動的に複写撮影が可能になる複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項2記載の発明は、登録番号から証明番号とスキャナー情報のマッチングが可能であり、また台紙を早めに排出する搬送路とすることで、搬送部の構造を簡単にする複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項3記載の発明は、申請書及び台紙を自由な位置に停止させることができる複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項4記載の発明は、無人での自動連続処理が途中で中断することなく次の申請書の処理に進むことが可能で、申請書供給部にセットした申請書がなくなるまで処理が続行可能で、またスキャナー部の故障時にもリジェクト口ヘ搬送可能で少なくとも証明書作成は可能である複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項5記載の発明は、リジェクトされた申請書を次にどう処理すべきかの判断が容易にできる複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項6記載の発明は、申請書を専用トレーに詰め替えることなく、専用トレーを申請書供給部へセットするだけで再処理が可能である複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項7記載の発明は、証明番号を複数回読取ることで誤読を防ぐことができる複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項8記載の発明は、剥がれた写真を装置内で容易に見つけることができ、また搬送ローラ等に写真が巻込まれて破損することを防止できる複写撮影装置を提供することを目的としている。請求項9記載の発明は、写真が剥がれ落ちるのを防ぐことができる複写撮影装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、帳票に記載された証明番号等を読取ると共に、帳票に貼付された顔写真を読取ることで証明書を作成するための情報を取り込む複写撮影装置において、カード状の帳票である申請書を供給する申請書供給部と、短冊状の帳票である台紙を供給する台紙供給部と、前記申請書供給部からの申請書と前記台紙供給部からの台紙を搬送する共通の搬送路を有する搬送部と、前記搬送路に沿って配置され証明番号等を読み取る番号読取部と、顔写真を読取る顔写真読取部とを備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の発明の複写撮影装置は、前記証明番号等及び顔写真の読取り後、前記申請書の記録情報を読み取るスキャナー部と、前記台紙を前記スキャナー部の手前で分岐し排出する台紙排出部とを備えることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明の複写撮影装置は、前記搬送部が、前記搬送路を搬送ローラによって形成し、この搬送ローラはステッピングモータを駆動源とする動力伝達手段により駆動可能に構成したことを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明は、証明番号等の必要事項が記録された申請書から証明番号等と貼付された顔写真から顔画像を撮影することで証明書を作成するための情報を取り込む複写撮影装置において、前記申請書を供給する申請書供給部と、この申請書供給部からの申請書を搬送する搬送路を有する搬送部と、前記搬送路に沿って配置された証明番号等を読み取る番号読取部と、顔写真を読取る顔写真読取部と、前記申請書の記録情報を読み取るスキャナー部と、前記証明番号等の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出しリジェクト口へ送り次の申請書の処理を続行する申請書排出部とを備えることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明の複写撮影装置は、前記申請書排出部で、前記申請書をリジェクト口に送る際にリジェクト理由を前記申請書に印字又はマーキングすることを特徴としている。
【0015】
請求項6記載の発明の複写撮影装置は、前記リジェクト口が専用トレーになっており、リジェクトされた申請書を再度搬送するために前記専用トレーを前記申請書供給部へセット可能に構成したことを特徴としている。
【0016】
請求項7記載の発明の複写撮影装置は、前記搬送部が、前記申請書の逆転搬送が可能で証明番号等を複数回読取ることを可能に構成したことを特徴としている。
【0017】
請求項8記載の発明の複写撮影装置は、前記搬送中に写真が剥がれた場合、その剥がれた写真はある一定の場所に排出する写真排出部を備えることを特徴としている。
【0018】
請求項9記載の発明の複写撮影装置は、前記申請書に貼付した写真が申請書を搬送中に剥がれないように、前記搬送路ヘの入口において前記申請書表面に写真部分を覆う保護層を設ける保護層形成部を備えることを特徴としている。
【0019】
【作用】
請求項1記載の発明では、申請書供給部からの申請書と、台紙供給部からの台紙が共通の搬送路を搬送され、台紙から証明番号を読み取り、申請書から顔写真を読取り、証明書を作れるように申請書と台紙が両方搬送することができる。従って、顔写真の貼付された申請書に証明番号が記録されておらず、台紙に証明番号を記録するシステムを採用している場合でも、登録番号を申請書に記録することで、この登録番号を頼りにして顔写真の貼替をすることなく自動的に複写撮影が可能になる。
【0020】
請求項2記載の発明では、証明番号等及び顔写真の読取り後、申請書の記録情報をスキャナー部により読み取り、台紙はスキャナー部の手前で台紙排出部により分岐し排出する。申請書の記録情報をスキャナー部で読取る場合に、登録番号から証明番号とスキャナー情報のマッチングが可能になる。また、台紙を早めに排出する搬送路とすることで、例えば搬送ローラのローラピッチを短くすることが必要な部分を少なくすることができ、搬送ローラ本数の減少がはかれる。
【0021】
請求項3記載の発明では、搬送部が、搬送路を搬送ローラによって形成し、この搬送ローラはステッピングモータを駆動源とする動力伝達手段により駆動可能に構成しており、申請書及び台紙を自由な位置に停止させることができる。
【0022】
請求項4記載の発明では、証明番号等の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出しリジェクト口へ送り、次の申請書の処理を続行する。このように、証明番号等読取り不可時、照会エラー時等、写真剥がれ時に、その申請書をリジェクト口ヘ搬送することにより、無人での自動連続処理が途中で中断することなく次の申請書の処理に進むことが可能で、申請書供給部にセットした申請書がなくなるまで処理が続行可能である。また、スキャナー部の故障時にもリジェクト口ヘ搬送可能で少なくとも証明書の作成は可能である。
【0023】
請求項5記載の発明では、申請書排出部で、申請書をリジェクト口に送る際にリジェクト理由を申請書に印字又はマーキングし、リジェクト理由が申請書に記録されるため、オペレータはそのリジェクトされた申請書を次にどう処理すべきかの判断が容易にできる。
【0024】
請求項6記載の発明では、リジェクト口は専用トレーになっており、リジェクトされた申請書を再度搬送するために、専用トレーを申請書供給部へセット可能である。このように、証明番号等読取り不可時にもう一度処理する場合や例えばスキャナー部が故障して一時的にリジェクト口に貯めた場合、リジェクト口が専用トレーになっていることにより、申請書を専用トレーに詰め替えることなく、専用トレーを申請書供給部へセットするだけで再処理が可能となる。
【0025】
請求項7記載の発明では、搬送部が、申請書の逆転搬送が可能で証明番号等を複数回読取るから、証明番号を複数回読取ることで誤読を防ぐことができる。
【0026】
請求項8記載の発明では、搬送中に写真が剥がれた場合、その剥がれた写真はある一定の場所に排出するため、剥がれた写真を装置内で容易に見つけることができる。また、場合によっては搬送ローラ等に写真が巻込まれて破損することを防止できる。
【0027】
請求項9記載の発明では、申請書に貼付した写真が申請書を搬送中に剥がれないように、搬送路ヘの入口において申請書表面に写真部分を覆う保護層を設けており、この保護層により写真が剥がれ落ちるのを防ぐことができる。
【0028】
【実施例】
以下、この発明の複写撮影装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。この実施例では、証明書として運転免許証を作成する場合について説明するが、証明書としては、学生証、身分証明証、クレジットカード、登録証明書等があり、これらの証明書の作成についても同様に適用される。
【0029】
図1は運転免許証を作成する場合のフローを説明する概略図である。運転免許証の交付を受ける申請者1は、警察署2において申請書3に所定事項を記入し、写真4を貼付して提出する。申請書3を各警察署2で受付ける時、専用スタンプで申請書3の所定位置に登録番号12を押印して免許センター5へ送付する。
【0030】
免許センター5において、番号登録装置6で免許番号を登録し、プリンタ7に申請書を挿入して所定位置に免許番号8を印字する。免許番号8が印字された申請書3を複写撮影装置10にセットし、この複写撮影装置10において免許番号と貼付された顔写真4から顔画像を撮影することで、運転免許証を作成するための情報を取り込む。
【0031】
また、台紙9を使用する場合には、免許センター5での登録時に免許番号8と登録番号12を入力することで、免許番号及び登録番号が印字された台紙9が連続台紙で発行される。顔写真4の貼られた申請書3及び台紙9(台紙ごとにミシン目で切り離し)を複写撮影装置10にセットし、申請書3から顔画像と登録番号、台紙9から免許番号と登録番号を読取り、登録番号を介して免許番号で顔画像をマッチングさせる。また、台紙9を使用する場合、申請書3から顔写真4を張り替えれば、台紙9のみを複写撮影装置10にセットし、免許番号と顔画像から運転免許証を作成するための情報を取り込むことも可能である。
【0032】
複写撮影装置10から読み込まれた情報を免許証プリンタ11へ出力し、免許証プリンタ11で運転免許証の作成を行なう。
【0033】
免許センター5で作成された運転免許証は、警察署2へ送付され、警察署2で申請者1は運転免許証を受け取る。
【0034】
次に、この発明の複写撮影装置の実施例について説明する。図2は複写撮影装置の構成図である。
【0035】
複写撮影装置20は、帳票に記載された証明番号等を読取ると共に、帳票に貼付された顔写真を読取ることで証明書を作成するための情報を取り込む。複写撮影装置20には、上部に自動供給部30が、その下部に番号読取部40が、その下部に顔写真撮影部50が、その下部に情報読取部60が配置されている。
【0036】
自動供給部30には、カード状の帳票である申請書を供給する申請書供給部31と、短冊状の帳票である台紙を供給する台紙供給部32とが備えられている。申請書供給部31には申請書トレー33がセットされ、台紙供給部32には台紙トレー34がセットされる。申請書トレー33からの申請書と、台紙トレー34からの台紙を搬送する共通の搬送部70が備えられ、この搬送部70の搬送路71に沿って証明番号等を読み取る番号読取部40と、顔写真を読取る顔写真読取部50とが配置されている。
【0037】
番号読取部40には、OCRリーダ41が備えられ、OCRリーダ41により証明番号等を読み取り、この読取情報は解読部42で解読されてCPU54に送られ、CPU54から処理部21へ送られる。
【0038】
顔写真読取部50には、CCDカメラ51が備えられ、CCDカメラ51により顔写真を読取り、アナログ色信号を画像処理部52へ送り、画像処理部52で画像処理されて処理部21へ送る。CCDカメラ51には照明灯53が備えられ、CCDカメラ51はCPU54で制御される。顔写真読取部50には、台紙を情報読取部60のスキャナー部61の手前で分岐し排出する台紙排出部55を備えており、切り替え弁56の操作で搬送路71を切り替え台紙をスキャナー部61の手前で分岐し、台紙バケット57へ排出する。
【0039】
搬送部70は、搬送路71を搬送ローラ72によって形成し、この搬送ローラ72はステッピングモータ73を駆動源とする動力伝達手段74により駆動可能になっている。動力伝達手段74は、例えばベルトで構成される。
【0040】
情報読取部60には、証明番号等及び顔写真の読取り後、申請書の記録情報を読み取るスキャナー部61が備えられ、スキャナー部61はCPU62で制御され、読取情報はCPU62により処理部21へ送られる。スキャナー部61により読取が終了した申請書は申請書バケット63へ排出される。制御部21では、証明番号を読取ると共に、顔写真を読取ることで証明書を作成するための情報を取り込み、免許証プリンタ22へ出力して運転免許証を作成する。
【0041】
従って、この複写撮影装置20では、申請書の入った申請書トレー33を申請書供給部31にセットし、また台紙の入った台紙トレー34を台紙供給部32にセットし、このようにして申請書及び台紙をオートフィーダにセットすることができる。
【0042】
例えば、申請書に免許番号を印字する場合は、申請書の入った申請書トレー33を申請書供給部31にセットし、申請書のみ搬送すれば良い。また、台紙に顔写真を張り替える場合は、台紙の入った台紙トレー34を台紙供給部32にセットし、台紙のみを搬送すれば良い。
【0043】
台紙に顔写真を張り替えない場合のみ、申請書の入った申請書トレー33を申請書供給部31にセットし、また台紙の入った台紙トレー34を台紙供給部32にセットする。
【0044】
そして、複写スタート指令により、申請書が1枚ずつフィードされ、搬送ローラ72によって登録番号の印刷されている位置がOCRリーダ41に到達する迄搬送される。その位置で停止し、OCRリーダ41により登録番号が読取られる。その後、顔写真位置がCCDカメラ51に到達する迄搬送され、停止して、CCDカメラ51により顔画像が読込まる。
【0045】
申請書トレー33内の申請書である帳票が空になったら、台紙トレー34から台紙が1枚ずつフィードされ、搬送ローラ72によって免許番号の印刷されている位置がOCRリーダ41に到達する迄搬送される。その位置で台紙を停止し、OCRリーダ41により免許番号が読取られ、再び搬送して登録番号の印刷されている位置がOCRリーダ41に到着したら停止して登録番号が読取られる。これにより、登録番号を頼りに顔画像と免許番号がマッチングでき、運転免許証作成に必要な情報を取込むことができる。この場合、申請書を各警察署2で受付ける時、専用スタンプで申請書の所定位置に押印し、免許センター5での登録時に免許番号と登録番号を入力して、台紙にプリントアウトすることが必要であり、これにより台紙を使用する場合に、申請書からの写真張替作業をなくすことができる。
【0046】
また、この場合、申請書供給部31と台紙供給部32とは、オートフィーダ1箇所で構成し、申請書トレー33と台紙トレー34の両方が装着できるような構造も有り得る。
【0047】
申請書は顔画像読取り後、スキャナー部61ヘ搬送され、申請書に記載されている内容が読込まれて申請書バケット63に収納される。台紙はスキャナー部61の手前で分岐され、台紙バケット57に収納される。これにより、台紙を分岐した後の搬送ローラ72のローラピッチは広げることが可能になり、搬送ローラ72の本数を減少することができる。
【0048】
搬送ローラ72の駆動はステッピングモータ73で行なっており、これにより申請書及び台紙を自由な位置に停止させることができるため、申請書及び台紙のフォーマットの違いに対しても対応が可能になる。
【0049】
このように、申請書供給部31からの申請書と、台紙供給部32からの台紙が共通の搬送路71を搬送され、台紙から証明番号及び登録番号を読み取り、申請書から顔写真を読取り、運転免許証を作れるように申請書と台紙が両方搬送することができる。従って、顔写真の貼付された申請書に証明番号が記録されておらず、台紙に証明番号を記録するシステムを採用している場合でも、登録番号を申請書に記録することで、この登録番号を頼りにして顔写真の貼替をすることなく自動的に複写撮影が可能になる。
【0050】
また、証明番号等及び顔写真の読取り後、申請書の記録情報をスキャナー部61により読み取り、台紙はスキャナー部61の手前で台紙排出部55により分岐し排出する。申請書の記録情報をスキャナー部61で読取る場合に、登録番号から証明番号とスキャナー情報のマッチングが可能になる。また、台紙を早めに排出する搬送路とすることで、例えば搬送ローラ72のローラピッチを短くすることが必要な部分を少なくすることができ、搬送ローラ本数の減少がはかれる。
【0051】
さらに、搬送部70は、搬送路71を搬送ローラ72によって形成し、この搬送ローラ72はステッピングモータ73を駆動源とする動力伝達手段74により駆動可能に構成しており、申請書及び台紙を自由な位置に停止させることができる。
【0052】
次に、この発明の複写撮影装置の他の実施例について説明する。図3は複写撮影装置の構成図である。この実施例において、前記第1実施例と同一構成部分は同一の符号を付してその説明は省略する。
【0053】
複写撮影装置20は、申請書を供給する申請書供給部31と、この申請書供給部31からの申請書を搬送する搬送部70と、この搬送部70の搬送路71に沿って配置された証明番号等を読み取る番号読取部40と、顔写真を読取る顔写真読取部50と、申請書の記録情報を読み取るスキャナー部61と、証明番号等の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出しリジェクト口へ送り次の申請書の処理を続行する申請書排出部80とを備えている。
【0054】
申請書排出部80には、申請書をリジェクト口81に送る際にリジェクト理由を申請書に印字又はマーキングする記録部82が設けられている。リジェクト口81は専用トレー83になっており、切り替え弁56及び切り替え弁84により搬送路71を切り替えて申請書を専用トレー83に排出する。このリジェクトされた申請書を再度搬送するために専用トレー83は、申請書供給部31へセット可能になっている。搬送部70が、CPU54の制御によりステッピングモータ73の作動で申請書の逆転搬送が可能であり、証明番号等を複数回読取ることを可能になっている。
【0055】
通常の作業時
CPU54により申請書の搬送部70を制御する。専用トレー33にセットされた申請書は、オペレータの複写スタート指令により1枚ずつフィード搬送され、OCRリーダ41に送られる。OCRリーダ41で読み取られた免許番号はCPU54を経由して制御部21に送られる。制御部21はネットワークで接続しているホストコンピュータ23に免許番号を送り、照会OKなら顔写真読取部50に送られ、CCDカメラ51により顔画像を読み込む。免許番号と顔画像は制御部21に取り込まれ、ホストコンピュータ23からの申請者の免許情報と共に免許証プリンタ22に送られ、運転免許証が発行される。
【0056】
異常時
OCRリーダ41での免許番号読取時に誤読があった場合は、ホストコンピュータ23への照会時に照会エラーとなり、制御部21から照会エラーがCPU54に送られ、CPU54は切り替え弁56,84を制御して搬送路71を切り替えて、申請書をリジェクト口81へ搬送する。OCRリーダ41での免許番号が読めなかった場合は、CPU54で読取不能を判断して、搬送路71を切り替え申請書をリジェクト口81に搬送する。写真が剥れていた場合は、顔画像の読み込み時に画像データから判断してエラー信号をCPU54に送り、搬送路71を切り替えて申請書をリジェクト口81に搬送する。
【0057】
従って、この複写撮影装置20では、申請書は申請書トレー33に入れられ、申請書供給部31のオートフィーダにセットされる。複写スタート指令により申請書が1枚ずつフィードされ、搬送ローラ72により免許番号の印刷位置がOCRリーダ41に到達したら搬送停止し、OCRリーダ41により免許番号が読取られる。免許番号が読取られ、照会OKであれば搬送が始まり、顔写真位置がCCDカメラ51迄到着したら停止し、CCDカメラ51によって顔画像が読込まれる。顔画像の読込みが終了した後再び搬送が始まり、スキャナー部61に送られ申請書の内容が読込まれながら申請書バケット63に収納される。
【0058】
また、この複写撮影装置20では、申請書以外にも台紙と呼ばれる短冊状の帳票も処理可能で、申請書供給部31のオートフィーダからCCDカメラ51迄の流れは申請書と同じであるが、台紙はスキャナー部61には送る必要がなく、またスキャナー部61のローラーピッチは広過ぎるため台紙の搬送ができない。そのため、スキャナー部61の手前で分岐され、専用の台紙バケット57に収納される。
【0059】
OCRリーダ41での免許番号読取りにエラーがあった場合、申請書、台紙共に搬送路71を切替てリジェクト口81に排出される。そのため、連続自動処理を無人で行っている場合でも免番読取りエラー発生時に処理停止することなく、次の申請書の処理が行われて行く。
【0060】
リジェクト口81へ搬送される時、リジェクト理由が記録部82を構成するマーカーによって申請書又は台紙の後端部に印字またはマーキングされる。このことにより、オペレータはリジェクト理由を容易に知ることができ、次にどのような処理をすればよいかの判断が容易にできる。
【0061】
さらに、スキャナー部61が故障した場合でもリジェクト側へ搬送路71を切替えることで、運転免許証発行に必要な免許番号読取り、顔画像読取りが可能である。また、リジェクト口81は専用トレー83が装填される形になっているためスキャナー部61の故障修理後そのまま専用トレー83をオートフィーダヘ差替えることで、スキャナー部61での読取りが可能になる。
【0062】
また、搬送部70は逆転可能になっており、OCRリーダ41で1回免許番号を読んだ後免許番号がOCRリーダ41の読取り範囲から外れるまで逆転し、再び正転してOCRリーダ41で免許番号をもう一度読み込むことで、免許番号の誤読を防ぐことが可能になる。逆転しなくても、OCRリーダ41にシャッターを取り付けることでも複数回の読み取りが可能となる。
【0063】
このように、証明番号の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出し、リジェクト口81へ送り、次の申請書の処理を続行する。このように、証明番号読取り不可時、照会エラー時、写真剥がれ時等に、その申請書をリジェクト口81ヘ搬送することにより、無人での自動連続処理が途中で中断することなく次の申請書の処理に進むことが可能で、申請書供給部31にセットした申請書がなくなるまで処理が続行可能である。また、スキャナー部61の故障時にもリジェクト口81ヘ搬送可能で少なくとも運転免許証の作成が可能である。
【0064】
また、申請書排出部80で、申請書をリジェクト口81に送る際にリジェクト理由を申請書に印字又はマーキングする。このように、リジェクト理由が申請書に記録されるため、オペレータはそのリジェクトされた申請書を次にどう処理すべきかの判断が容易にできる。
【0065】
また、リジェクト口81は専用トレー83になっており、リジェクトされた申請書を再度搬送するために、専用トレー83を申請書供給部31へセット可能である。このように、証明番号読取り不可時にもう一度処理する場合や例えばスキャナー部61が故障して一時的にリジェクト口81に貯めた場合、リジェクト口81が専用トレー83になっていることにより、申請書を専用トレー83に詰め替えることなく、専用トレー83を申請書供給部31へセットするだけで再処理が可能となる。
【0066】
また、搬送部70が、申請書の逆転搬送が可能で証明番号を複数回読取るから、証明番号を複数回読取ることで誤読を防ぐことができる。
【0067】
次に、この発明の複写撮影装置の他の実施例について説明する。図4は複写撮影装置の要部の側面図、図5は複写撮影装置の要部の正面図である。この実施例において、前記第1実施例と同一構成部分は同一の符号を付してその説明は省略する。複写撮影装置20には、搬送中に申請書3の写真4が剥がれた場合、その剥がれた写真4はある一定の場所に排出する写真排出部90を備えている。
【0068】
この複写撮影装置20では、顔写真の貼付された申請書3が、搬送ローラ72で搬送され、OCRリーダ41にて免許番号が読取られ、CCDカメラ51で顔画像を取込んで申請書バケットに排出される。その際、搬送部70の搬送路71は、上から下に向かって、やや斜めに構成されている。
【0069】
また、ガイド91は柵状になっており、写真4が下面になるような形で申請書3が搬送される。この搬送部70の下側には写真排出部90の受け皿92が取付けられており、この受け皿92は写真集合部93に向かって傾斜が付けられている。そのため、申請書3の搬送中に写真4が剥がれた場合、写真4は柵状のガイド91の間から受け皿92上へ落下する。その後、受け皿92の傾斜によって写真4は、写真集合部93に向かって滑り落ちてくる。これにより、剥がれた写真4はある決まった場所に集めることが可能である。
【0070】
このように、搬送中に申請書3から写真4が剥がれた場合、その剥がれた写真4はある一定の場所に排出するため、剥がれた写真4を装置内で容易に見つけることができ、また、場合によっては搬送ローラ72等に写真4が巻込まれて破損することを防止できる。
【0071】
次に、この発明の複写撮影装置の他の実施例について説明する。図6は複写撮影装置の要部の側面図、図7は複写撮影装置の要部の正面図である。この実施例において、前記第1実施例と同一構成部分は同一の符号を付してその説明は省略する。
【0072】
複写撮影装置20は、申請書3に貼付した写真4が申請書3を搬送中に剥がれないように、搬送部70の搬送路71ヘの入口において申請書表面に写真部分を覆う保護層を設ける保護層形成部95を備えている。保護層形成部95は、申請書3が搬送ローラ72に入る手前にラミネート装置96を設けており、申請書3が搬送される間に、ラミネーターロール97を加熱圧着して顔写真部より少し手前から、写真幅より若干広目のラミネート98をかけ、ラミネート加工により写真剥がれの心配がなくなる。
【0073】
申請書3にラミネート加工する場合、好ましくはラミネート加工に用いる樹脂としては、CCDカメラ51で撮影するとき反射しない樹脂がよい。申請書表面に写真部分を覆う保護層を形成する場合、コーティング加工保護層の設け方としてはラミネート加工やコーティング加工がある。
【0074】
このように、申請書3に貼付した写真4が申請書3を搬送中に剥がれないように、搬送路71ヘの入口において申請書表面に写真部分を覆う保護層を設けることで、写真4が剥がれ落ちるのを防ぐことができる。
【0075】
【発明の効果】
前記のように、請求項1記載の発明は、申請書供給部からの申請書と、台紙供給部からの台紙が共通の搬送路を搬送され、台紙から証明番号を読み取り、申請書から顔写真を読取り、証明書を作れるように申請書と台紙が両方搬送することができるから、顔写真の貼付された申請書に証明番号が記録されておらず、台紙に証明番号を記録するシステムを採用している場合でも、登録番号を申請書に記録することで、この登録番号を頼りにして顔写真の貼替をすることなく自動的に複写撮影が可能になる。
【0076】
請求項2記載の発明は、証明番号及び顔写真の読取り後、申請書の記録情報をスキャナー部により読み取り、台紙はスキャナー部の手前で台紙排出部により分岐し排出するから、申請書の記録情報をスキャナー部で読取る場合に、登録番号から証明番号とスキャナー情報のマッチングが可能になる。また、台紙を早めに排出する搬送路とすることで、例えば搬送ローラのローラピッチを短くすることが必要な部分を少なくすることができ、搬送ローラ本数の減少がはかれる。
【0077】
請求項3記載の発明は、搬送部が、搬送路を搬送ローラによって形成し、この搬送ローラはステッピングモータを駆動源とする動力伝達手段により駆動可能に構成したから、申請書及び台紙を自由な位置に停止させることができる。
【0078】
請求項4記載の発明は、証明番号の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出しリジェクト口へ送り、次の申請書の処理を続行するから、証明番号読取り不可時、照会エラー時等、写真剥がれ時に、その申請書をリジェクト口ヘ搬送することにより、無人での自動連続処理が途中で中断することなく次の申請書の処理に進むことが可能で、申請書供給部にセットした申請書がなくなるまで処理が続行可能である。また、スキャナー部の故障時にもリジェクト口ヘ搬送可能で少なくとも免許作成は可能である。
【0079】
請求項5記載の発明は、申請書排出部で、申請書をリジェクト口に送る際にリジェクト理由を申請書に印字又はマーキングするから、リジェクト理由が申請書に記録されるため、オペレータはそのリジェクトされた申請書を次にどう処理すべきかの判断が容易にできる。
【0080】
請求項6記載の発明は、リジェクト口は専用トレーになっており、リジェクトされた申請書を再度搬送するために、専用トレーを申請書供給部へセット可能であるから、証明番号読取り不可時にもう一度処理する場合や例えばスキャナー部が故障して一時的にリジェクト口に貯めた場合、リジェクト口が専用トレーになっていることにより、申請書を専用トレーに詰め替えることなく、専用トレーを申請書供給部へセットするだけで再処理が可能となる。
【0081】
請求項7記載の発明は、搬送部が、申請書の逆転搬送が可能で証明番号を複数回読取るから、証明番号を複数回読取ることで誤読を防ぐことができる。
【0082】
請求項8記載の発明は、搬送中に写真が剥がれた場合、その剥がれた写真はある一定の場所に排出するため、剥がれた写真を装置内で容易に見つけることができ、また、場合によっては搬送ローラ等に写真が巻込まれて破損することを防止できる。
【0083】
請求項9記載の発明は、申請書に貼付した写真が申請書を搬送中に剥がれないように、搬送路ヘの入口において申請書表面に写真部分を覆う保護層を設けたから、写真が剥がれ落ちるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転免許証を作成する場合のフローを説明する概略図である。
【図2】複写撮影装置の構成図である。
【図3】複写撮影装置の構成図である。
【図4】複写撮影装置の要部の側面図である。
【図5】複写撮影装置の要部の正面図である。
【図6】複写撮影装置の要部の側面図である。
【図7】複写撮影装置の要部の正面図である。
【符号の説明】
3 申請書
9 台紙
20 複写撮影装置
31 申請書供給部
32 台紙供給部
40 番号読取部
50 顔写真読取部
70 搬送部
71 搬送路

Claims (9)

  1. 帳票に記載された証明番号等を読取ると共に、帳票に貼付された顔写真を読取ることで証明書を作成するための情報を取り込む複写撮影装置において、カード状の帳票である申請書を供給する申請書供給部と、短冊状の帳票である台紙を供給する台紙供給部と、前記申請書供給部からの申請書と前記台紙供給部からの台紙を搬送する共通の搬送路を有する搬送部と、前記搬送路に沿って配置され証明番号等を読み取る番号読取部と、顔写真を読取る顔写真読取部とを備えることを特徴とする複写撮影装置。
  2. 前記証明番号等及び顔写真の読取り後、前記申請書の記録情報を読み取るスキャナー部と、前記台紙を前記スキャナー部の手前で分岐し排出する台紙排出部とを備えることを特徴とする請求項1記載の複写撮影装置。
  3. 前記搬送部は、前記搬送路を搬送ローラによって形成し、この搬送ローラはステッピングモータを駆動源とする動力伝達手段により駆動可能に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の複写撮影装置。
  4. 証明番号等の必要事項が記録された申請書から証明番号等と貼付された顔写真から顔画像を撮影することで証明書を作成するための情報を取り込む複写撮影装置において、前記申請書を供給する申請書供給部と、この申請書供給部からの申請書を搬送する搬送路を有する搬送部と、前記搬送路に沿って配置された証明番号等を読み取る番号読取部と、顔写真を読取る顔写真読取部と、前記申請書の記録情報を読み取るスキャナー部と、前記証明番号等の読取り不良や写真剥がれの有った申請書を排出しリジェクト口へ送り次の申請書の処理を続行する申請書排出部とを備えることを特徴とする複写撮影装置。
  5. 前記申請書排出部で、前記申請書をリジェクト口に送る際にリジェクト理由を前記申請書に印字又はマーキングすることを特徴とする請求項4記載の複写撮影装置。
  6. 前記リジェクト口は専用トレーになっており、リジェクトされた申請書を再度搬送するために前記専用トレーを前記申請書供給部へセット可能に構成したことを特徴とする請求項5記載の複写撮影装置。
  7. 前記搬送部は、前記申請書の逆転搬送が可能で証明番号等を複数回読取ることを可能に構成したことを特徴とする請求項5または請求項6記載の複写撮影装置。
  8. 前記搬送中に写真が剥がれた場合、その剥がれた写真はある一定の場所に排出する写真排出部を備えることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の複写撮影装置。
  9. 前記申請書に貼付した写真が申請書を搬送中に剥がれないように、前記搬送路ヘの入口において前記申請書表面に写真部分を覆う保護層を設ける保護層形成部を備えることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の複写撮影装置。
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