JP3660135B2 - バルブの駆動部の固定構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブの駆動部の固定構造に関し、一層詳細には、例えば、排気ガス再循環バルブの駆動部と、該駆動部が収容されるハウジングと、センサ装置が収容されるセンサケースとを一体的に固定するバルブの駆動部の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、内燃機関から排出される有害成分を除去するために、排気ガス再循環バルブが用いられている。この排気ガス再循環バルブは、内燃機関から排出される排気ガスを吸気系に再循環させ、前記排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を減少させるために、前記内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる機能を有する。
【0003】
一般的に、排気ガス再循環バルブは、内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる再循環路を弁本体によって開閉する弁と、前記弁を駆動する駆動装置と、前記弁の開閉状態を測定するセンサ装置とから構成される。前記駆動装置は、上側及び下側のステータと、該上側及び下側のステータの間に配されるコイルボビンとを有する。そして、前記駆動装置は金属製のハウジングに収容され、また、前記センサ装置は樹脂製のケースに収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した排気ガス再循環バルブにおける上側及び下側のステータは、例えば、ハウジングの内壁面に形成された段部に載置され、固定される。このため、前記ステータや段部を加工する際に寸法誤差が生じた場合、前記上側及び下側のステータとコイルボビンとの間に振動が生じるおそれがある。また、ステータ、コイルボビン及びハウジングは、それぞれ、異なる材質の材料(例えば、ステータはFe、コイルボビンは合成樹脂、ハウジングはAl)から形成されているため、排気ガス再循環バルブが高温となった場合、前記ステータ、コイルボビン及びハウジングの間に発生する振動が増大されたり、クリープによる変形や亀裂が生じるおそれがある。
【0005】
これに関連する従来技術として、米国特許第5460146号公報を掲げる。この公報の第3図に開示されている例では、金属製のハウジングと樹脂製のケースとがコイルボビンごと樹脂製のケースでインモールド成形されている。この場合、ステータ、コイルボビン及びハウジングの間に振動が発生することはない。しかし、金属と樹脂の熱膨張率の差によってハウジングまたは樹脂製のケースに亀裂やクリープが生じるおそれがあるとともに、組立作業が煩雑になるという問題や、一度接続された金属製のハウジングと樹脂製のケースを分解し、再利用することが困難であるという問題がある。
【0006】
また、米国特許第5588414号公報の第1図に開示されている例では、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの接合部分にそれぞれフランジ部分を形成し、このフランジ部分を、前記樹脂製のケースに食い込ませる爪部分を有するかしめ部材で固定することによって、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの固定接続を行っている。ここで、コイルボビンと下側のステータとの間にはスプリングワッシャが介在しており、前記コイルボビンと上側及び下側のステータとは前記スプリングワッシャの弾発力によって固定されている。
【0007】
この場合、金属製のハウジングと樹脂製のケースのフランジ部分は、前記金属製のハウジングと前記樹脂製のケースの熱膨張に備えて、前記かしめ部材に大きな荷重を付加しながら固定する必要がある。従って、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの固定接続作業が煩雑となる。また、上述した金属製のハウジングと樹脂製のケースの熱膨張によってかしめ部材にクリープが生じ、その挟持力が低下する懸念がある。さらに、前記かしめ部材は、その爪部分を食い込ませることによって樹脂製のケースに固定されているため、該樹脂製のケースの分解後に再利用することは困難である。
【0008】
本発明は、前記の不都合を解決するためになされたものであり、バルブの優れた動作性能及び耐久性を維持するとともに、部品点数を削減してバルブの低廉化を実現することが可能なバルブの駆動部の固定構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冠状弾性部材によりハウジングとセンサケースとを固定するとともに、ステータとコイルボビンとを前記ハウジングと前記センサケースとの間に挟んで固定するように構成している。このように構成することによって、ステータとコイルボビンとをハウジング内に固定するためにスプリングワッシャ等を用いる必要がなくなるため、バルブの低廉化が実現される。また、この場合、コイルボビン等に発生した振動は冠状弾性部材によって吸収されるため、スプリングワッシャ等を用いた場合と同等以上のバルブの動作性能を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るバルブの駆動部の固定構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
先ず、本発明の第1の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ310について説明する。
【0012】
図1に示すように、排気ガス再循環バルブ310は、該排気ガス再循環バルブ310に結合される図示しない内燃機関の、排気系から吸気系への排気ガスの循環を制御する弁部20と、ガイド部50と、前記弁部20を駆動する駆動部390と、前記弁部20の開閉状態を計測するセンサ部460とから構成される。
【0013】
弁部20は、弁基体22を備え、該弁基体22の、例えば、下面には、内燃機関の排気系と連結される入口ポート26と、前記内燃機関の吸気系と連結される出口ポート28とが画成され、この入口ポート26と出口ポート28は、該入口ポート26の上部に画成された上孔30と、前記弁基体22内に画成された再循環路32とによって連通される。上孔30は、入口ポート26の上部から弁基体22の上面に開口するように形成される。入口ポート26には円環状の弁座34が配設され、この弁座34には、前記入口ポート26および上孔30を介して弁基体22を貫通する弁軸38が挿入される。弁軸38の先端には弁本体36が連結され、この弁本体36は、弁座34の下端に当接することによって入口ポート26の開閉を行うことが可能である。弁基体22の上面は、後述するシール部材78を介してハウジング340の下面に当接され、例えば、複数のねじ76によって、このハウジング340に固定される。
【0014】
ハウジング340は、例えば、金属材料から形成され、円筒状の側壁342と、この側壁342の下端から一体的且つ図において水平方向に延在する底壁44とを有する。また、前記ハウジング340には、側壁342と底壁44に跨って窓部45が形成され、この窓部45を介して前記ハウジング340の内部と外部(大気側)とが連通している。さらに、底壁44の略中心には、孔部46が画成され、この孔部46に嵌合するガイド部材52を貫通して前記弁軸38が同軸的に挿通される。すなわち、前記ハウジング340内に挿入された弁軸38は、ガイド部50によって支持される。
【0015】
ガイド部50は、弁軸38を支持するための耐熱性材料(例えば、カーボン焼結体)で形成された前記ガイド部材52を備え、このガイド部材52は、内部に軸挿通孔54が画成された略円筒形状を呈し、上部が大径部58で下部が小径部56である大小異径の一体形成物で構成されている。前記ガイド部材52は、前記弁軸38に同軸的に配設される耐熱性材料で形成された第1ガイドカバー60および第2ガイドカバー66によってその内部に挟持されるとともに、外部から遮蔽される。この場合、第1ガイドカバー60とガイド部材52の上面との間および第2ガイドカバー66とガイド部材52の下面との間には、それぞれ空間が形成される。
【0016】
第1ガイドカバー60は、ガイド部材52の小径部56に対応した内径の略カップ状に形成され、開口された上端には、第1フランジ部62が外方に指向して一体的に設けられる。また、第1ガイドカバー60の閉塞された底面には、弁軸38を挿通するための第1孔64が画成される。そして、第1ガイドカバー60は、第1フランジ部62側を上にして弁部20の上孔30に挿入され、前記第1フランジ部62によって、弁基体22の上面中央に画成された環状溝63に嵌合係止される。
【0017】
第2ガイドカバー66は略カップ状に形成され、その上部側は下部側に比べて小径な小径部68とされ、その下部側はガイド部材52の大径部58に対応した大径部70とされる。また、第2ガイドカバー66の閉塞された上面には、弁軸38を挿通するための第2孔74が画成され、開口された下端には、第2フランジ部72が外方に指向して一体的に設けられる。そして、第2ガイドカバー66は、第2フランジ部72を下にして孔部46からハウジング340に挿入され、この第2フランジ部72によって前記ハウジング340の下面に係止される。このように構成することにより、ガイド部材52は第2ガイドカバー66によってハウジング340の底部分から遮蔽され、該ハウジング340内に浸入した汚染水等がこのガイド部材52に浸入することが回避される。
【0018】
第1フランジ部62と第2フランジ部72は、その間にシール部材78が介在された状態で、ハウジング340の下面と弁基体22の上面によって挟持され、前記の通り、複数のねじ76によって固定される。ここで、ガイド部50には、ガイド部材52の軸挿通孔54、第1ガイドカバー60の第1孔64および第2ガイドカバー66の第2孔74を介して弁軸38が挿入され、軸線方向に沿って変位自在に支持されている。
【0019】
カバー部80は、略カップ形状のカバー部材82を備え、該カバー部材82の開口された上端にはフランジ部84が外側に指向して一体的に設けられる。また、カバー部材82の略中心には、第2ガイドカバー66の小径部68に対応した直径の孔部86が画成され、その周辺には、複数の通気孔88が画成される。ここで、カバー部材82の底面は、その中心部分が上に傾斜した凸状に形成されることが好ましい。そして、カバー部材82のフランジ部84が溶接等によって後述する第2支持部材94に固着され、孔部86に第2ガイドカバー66の小径部68が嵌入される。
【0020】
この場合、ハウジング340の底部分と駆動部390および第2ガイドカバー66の第2孔74との間にはカバー部材82が介在することとなる。また、カバー部材82の底面は、上記したように、その中心部分が上に傾斜した凸状に形成されているため、通気孔88を介してカバー部材82内に浸入した汚染水等は、凸状部分の周囲に形成される凹状部分に溜まり、再び前記通気孔88を通って排出される。従って、窓部45を介してハウジング340内に浸入した汚染水等が、第2ガイドカバー66の内部(ガイド部材52)や駆動部390に浸入することが回避される。また、弁軸38に沿って、第1ガイドカバー60の第1孔64、ガイド部材52の軸挿通孔54および第2ガイドカバー66の第2孔74を介してハウジング340内に侵入した排気ガスは、通気孔88および窓部45を介して該ハウジング340の外部に排出される。
【0021】
駆動部390は、略円柱形状の内孔を有する第1支持部材(第1のステータ)392および第2支持部材(第2のステータ)94を備え、前記第1支持部材392が上部に、前記第2支持部材94が下部に位置するようにハウジング340内に配設されて一組の磁極部材を構成する。
【0022】
第1支持部材392は、弁軸38に直交するように延在してハウジング340の上部に端部が接する第1フランジ部396と、前記弁軸38に沿って延在する第1円筒部93とを含む。
【0023】
一方、第2支持部材94は、弁軸38に直交するように延在してハウジング340の下部に端部が接する第2フランジ部98と、前記弁軸38に沿って延在し、且つ前記第1支持部材392の第1円筒部93と対向する第2円筒部97とを含む。ここで、第2円筒部97は、その外径が上にいくに従って小さくなるテーパ状に形成されている。このような構造とすることによって、後述するプランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0024】
図2に示すように、第2支持部材94の第2フランジ部98は、ハウジング340の内壁面に形成された段部395に接しており、これによって前記第2支持部材94の下方向への変位が規制される。一方、第1支持部材392は、該第1支持部材392、第2支持部材94およびハウジング340から形成された空所100に配されるコイル(コイルボビン)102と接し、前記コイル102及び前記第2支持部材94を介して下方向への変位が規制される。この場合、第1支持部材392の第1フランジ部396と、ハウジング340の内壁面に形成された段部397との間には所定間隔δ′の隙間が設けられており、前記第1支持部材392と前記ハウジング340とは直接は固定されていない。また、コイル102には、図示しない電源装置が接続されている。
【0025】
第2フランジ部98の下面には、図1に示すように、前記カバー部材82のフランジ部84が固着される。ここで、第2支持部材94、ハウジング340の側壁342および底壁44とによって空間が形成され、この空間は窓部45を介して外部と連通している。この場合、弁部20およびガイド部50を介してハウジング340内に伝達された排気ガスの熱は、窓部45を通って外部に排出されるため、前記熱が駆動部390に伝達されることが阻止される。
【0026】
第1支持部材392および第2支持部材94の内孔には、非磁性体材料からなる略カップ形状のスリーブ部材106が、その底面を下にして挿入され、開口された該スリーブ部材106の上端を外方向に湾曲して形成された突起部108によって前記第1支持部材392の上端に係止される。このスリーブ部材106の底面には、後述する第1弾性部材132のガイドとして機能する、下に凸のカップ状の凹部116が形成され、その略中心には、前記ハウジング340内に挿入された弁軸38が挿通される孔が画成される。
【0027】
スリーブ部材106の内部には、磁性体からなる略円筒状のプランジャ110が、該スリーブ部材106の内面を摺動自在に、且つ前記弁軸38と同軸的に挿入される。そして、このプランジャ110と弁軸38は、該プランジャ110の内面に形成された突起部112を介して連結手段120によって連結される。
【0028】
すなわち、連結手段120は、第1リテーナ122を備え、この第1リテーナ122は、スリーブ部材106の底面に形成された凹部116に対応した、プランジャ110の内径より小さい径の略円盤状に形成され、その外周端には、下方向に湾曲した第1湾曲部123が設けられる。また、第1リテーナ122の略中心には、第1係着用孔124が画成され、この第1係着用孔124を弁軸38の外周面に画成された第1環状溝130にはめ込むことによって、前記弁軸38に係着され、第1弾性部材132および/または第2弾性部材134による上方向への付勢によって固定される。
【0029】
第1弾性部材132は、第1リテーナ122およびスリーブ部材106の凹部116に対応した直径の略円筒形状に形成され、前記第1リテーナ122と凹部116の間に、弁軸38と同軸的に配設される。このとき、第1弾性部材132は、第1リテーナ122の第1湾曲部123と凹部116の周囲の傾斜構成によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0030】
第2弾性部材134は、第1弾性部材132より小さい径の略円筒形状に形成され、前記第1弾性部材132の内側に、弁軸38と同軸的に配設される。また、第2弾性部材134は、上端が第1リテーナ122に、下端が第2リテーナ136に当接し、前記第1リテーナ122を上方向に、前記第2リテーナ136を下方向に付勢する。このとき、第2弾性部材134は、弁軸38および第2リテーナ136の第2湾曲部138によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0031】
第2リテーナ136は、第1リテーナ122より下方向に所定間隔離間した弁軸38上に配設される。この第2リテーナ136は、第2弾性部材134に対応して、前記第1リテーナ122より小さい径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第2湾曲部138が設けられる。この第2湾曲部138によって、第2弾性部材134は、図1において水平方向の変位が規制される。また、第2リテーナ136の略中心には、第2係着用孔140が画成され、この第2係着用孔140を、弁軸38に形成された第2環状溝144にはめ込むことによって前記弁軸38に係着され、第2弾性部材134による下方向の付勢によって固定される。この場合、この第2リテーナ136は、スリーブ部材106の凹部116に当接することによって、プランジャ110の下限を規制する。
【0032】
弁軸38に沿った第1リテーナ122の上部側には、第3リテーナ146が該弁軸38に対して摺動自在に配設される。この第3リテーナ146は、第1リテーナ122と略同一の径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第3湾曲部148が設けられる。この第3リテーナ146の略中心には、弁軸38を挿入するための摺動孔150が画成される。そして、第3リテーナ146は、第3弾性部材154によって下方向に付勢される。
【0033】
第3弾性部材154は、第3リテーナ146に対応した、第1弾性部材132と略同一の径の略円筒形状に形成され、前記第3リテーナ146とセンサケース462の間に、弁軸38と同軸的に配設される。そして、第3弾性部材154は、第3リテーナ146の第3湾曲部148と、センサケース462の下端に形成された軸受166の外周面によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0034】
プランジャ110には、弁軸38側に突出する突起部112が形成されており、この突起部112の上面には第3リテーナ146が、下面には第1リテーナ122が当接する。そして、コイル102に電流または電圧が印加されていない状態では、プランジャ110は、第1弾性部材132による上方向の付勢によって、上限位置に停止される。このとき、弁本体36は、弁座34に着座している(閉弁状態)。ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース462の下面への衝突および弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃を緩衝する。また、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、前記第1リテーナ122が前記突起部112から離間して発生する懸念のある振動が阻止される。
【0035】
センサ部460は、該センサ部460を収容する、例えば、樹脂材料で形成されたセンサケース462を備え、このセンサケース462は、ハウジング340の上部に接続される。この場合、センサケース462とハウジング340との間は、Oリング163によって密閉される。
【0036】
図示しないセンサに連結されたセンサ部460のセンサロッド164は軸受166に支持され、該センサロッド164の先端は、弁軸38の後端に連結される。そして、弁本体36による弁部20の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介してセンサに伝達され、該センサによって測定される。この測定結果は、センサケース462内に配設された図示しないコネクタを介して図示しない制御回路に送られる。また、このセンサケース462内には、コイル102と図示しない電源装置とを接続するための図示しないコネクタが配設される。そして、センサケース462とハウジング340との接続部分は、固定手段170によって固定される。
【0037】
固定手段170は、ハウジング340の上端外周面に画成された断面略コ字状の環状溝190と、センサケース462の下部側外周面に形成された段部192とを介して前記センサケース462とハウジング340との接合部分に装着される冠状弾性体(冠状弾性部材)172とを有する。
【0038】
冠状弾性体172は、図3に示すように、該冠状弾性体172が取着されるセンサケース462およびハウジング340の外周面の形状に対応した環状の円筒部174を有し、この円筒部174の上端には、内側に指向してフランジ部176が一体的に設けられる。ここで、冠状弾性体172は、金属材料等からなる弾性部材で形成される。円筒部174には、ハウジング340の環状溝190に対応した位置に、複数の切り起こし部180が設けられ、この切り起こし部180は、下部側の第1爪部182と、上部側の第2爪部184とから構成される。
【0039】
第1爪部182は、図4に示すように、例えば、円筒部174を構成する部材を、ハウジング340の環状溝190の高さより短くなるように内方向に屈曲して形成される。また、図5に示すように、円筒部174を構成する部材を上方に向けて且つ内方へと切り欠いて形成された第1爪部252を有する冠状弾性体250を前記冠状弾性体172に代替して設けるようにしてもよい。そして、この第1爪部182(または252)は、前記環状溝190に弾性的に係着され、冠状弾性体172(または250)の抜け落ちを防止する。
【0040】
円筒部174の、第1爪部182より上方に所定間隔離間した部分には、第2爪部184が設けられる。この第2爪部184は、図4に示すように、円筒部174を構成する部材の頂部近傍を下方に向け且つ内方へと切り欠かれ、その先端部は前記第1爪部182の先端部に対峙する。そして、第2爪部184は、センサケース462の外面に当接して、冠状弾性体172のそれ以上の押し込みを阻止する。ここで、図6に示すように、センサケース462の前記第2爪部184に対応する位置にスリット202を設けるようにしてもよい。この場合、前記第2爪部184はセンサケース462に直接接触していない。
【0041】
図4に示すように、第2爪部184の上部は断面が湾曲した第1湾曲部185として形成され、また、この第1湾曲部185の終端部から内方へと延在し且つ前記第1湾曲部185とは逆方向へと緩やかに湾曲する第2湾曲部186が形成される。この第2湾曲部186は、実質的にフランジ部176を形成する。第2湾曲部186は、センサケース462の段部192に当接し、第1湾曲部185と第2湾曲部186によって生ずる弾発力によってこのセンサケース462を押圧する。すなわち、冠状弾性体172は、切り起こし部180の環状溝190への係着と、第1、第2湾曲部185、186による押圧作用によって、センサケース462とハウジング340の接合部分を固定する。
【0042】
この場合、図2に示すように、センサケース462の下端は第1支持部材392の第1フランジ部396に直接接している。また、ハウジング340の上端とセンサケース462との間には、所定間隔δの隙間が設けられている。従って、前記冠状弾性体172による押圧力は、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94を介して前記センサケース462と前記ハウジング340との間に加わるため、該センサケース462と該ハウジング340とが固定されると同時に、前記第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94が前記ハウジング340内に固定される。
【0043】
ここで、第1爪部182の上端と第2湾曲部186の下面との間の軸線方向の寸法は、環状溝190の上面と段部192の上面との間の幅寸法より小さいものとする。また、第1爪部182の上端と第2爪部184の下端との間隔は、環状溝190の上面から前記第2爪部184が当接するセンサケース462の外周面の間隔より大きいものとする。
【0044】
本実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ310は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
【0045】
まず、固定手段170の組付作業について説明する。
【0046】
ハウジング340とセンサケース462の固定は、図7に示すように、該ハウジング340とセンサケース462とを接続し、その接続部分を冠状弾性体172によって固定することにより行われる。
【0047】
すなわち、ハウジング340とセンサケース462の接続部分に、冠状弾性体172を前記センサケース462側から挿入し(図4(a))、この冠状弾性体172の上面に押圧部材198を当接させて下方向に押し込む。このとき、第1爪部182は、ハウジング340およびセンサケース462の外周面に接触し、外方向に押圧されるため、外方向に弾性変形する(図4(b))。
【0048】
次いで、第2湾曲部186が段部192に当接すると(図4(c))、前記第1、第2湾曲部185、186を弾性変形させながら、この冠状弾性体172をさらに押し込む。そして、第1爪部182が、環状溝190と対向する位置に到達すると、この第1爪部182は、前記環状溝190が形成する空間によって外方向に対する押圧力から解放され、元の状態に戻る。ここで、押圧部材198を離間させると、冠状弾性体172には、フランジ部176の弾発力によって上方向に変位する力が働く。しかしながら、第1爪部182の上端が、環状溝190の上面に当接することにより、この冠状弾性体172は、上方向への変位が規制される。従って、冠状弾性体172は、第2湾曲部186と第1爪部182との間に働く挟持力によって、センサケース462とハウジング340の接合部分を固定する(図4(d))。このとき、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94もハウジング340内に固定される。なお、以下の説明において、このような冠状弾性体172の装着位置を、適正セット位置と記す。
【0049】
ところで、押圧部材198による冠状弾性体172の押し込みをさらに継続した後(図4(e))、前記押圧部材198をこの冠状弾性体172から離間させると、該冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって、適正セット位置まで戻る(図4(d))。また、冠状弾性体172をさらに下まで押し込むと、第2爪部184がセンサケース462の外面に接触する(図4(f))。ここで、第2爪部184は、円筒部174を構成する部材を一辺のみ切り欠いて、断面半球状に塑性変形させて形成されているため、外力による弾性変形を生じにくい。従って、冠状弾性体172は、第2爪部184による規制によって、それ以上押し込まれることが阻止される。そして、押圧部材198が離間すると、冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって適正セット位置まで戻る(図4(d))。
【0050】
このように、冠状弾性体172は、ハウジング340とセンサケース462の接合部分への押し込み時に、第1爪部182が弾性変形するため、センサケース462またはハウジング340が該第1爪部182によって損傷されることがない。また、低荷重で押し込みを行うことができるため、ハウジング340とセンサケース462を固定するために、大型の固定装置を用いる必要がなくなる。従って、ハウジング340とセンサケース462の固定を容易に行うことが可能である。
【0051】
また、冠状弾性体172を適正セット位置を超えて押し込んだ場合であっても、この冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって適正セット位置まで戻る。また、冠状弾性体172のさらなる押し込みは、第2爪部184によって規制される。従って、冠状弾性体172の装着作業を容易に行うことができる。
【0052】
次に、排気ガス再循環バルブ310の動作について説明する。
【0053】
この排気ガス再循環バルブ310においては、駆動部390のコイル102に電流または電圧を印加することによって弁部20の開弁動作が行われ、前記コイル102への電流または電圧の印加を停止することによって前記弁部20の閉弁動作が行われる。
【0054】
すなわち、図示しない制御回路の指示に基づいて、図示しない電源装置からコイル102に所定値の電流または電圧が印加されると、該コイル102から磁界が発生し、プランジャ110が下方向の電磁力を受ける。ここで、第2支持部材94の第2円筒部97は、その外径が上にいくに従って小さくなるテーパ状に形成されているため、プランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0055】
そして、プランジャ110が、突起部112を介して第1リテーナ122を押圧し、第1弾性部材132の弾発力に対抗しながら下方向に変位すると、前記第1リテーナ122と連結する弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に下方向に変位する。このとき、この弁軸38に結合された弁本体36が下方向に変位し、弁座34から離間することによって、入口ポート26と出口ポート28の間が連通される(開弁状態)。そして、このプランジャ110は、前記した電磁力と第1弾性部材132の弾発力がつり合う位置で停止する。すなわち、弁部20の開閉量は、コイル102に印加される電流または電圧の強弱によって決定される。
【0056】
ここで、プランジャ110は、第2リテーナ136によってその下限位置が規制されている。従って、プランジャ110がスリーブ部材106の底面に衝突し、損傷することが回避される。
【0057】
次いで、コイル102への電流または電圧の印加を停止すると、第1弾性部材132の弾発力による上方向の付勢によってプランジャ110が上昇し、これに伴って弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に上方向に変位する。そして、この弁軸38に結合された弁本体36が弁座34に着座し、入口ポート26が閉塞される(閉弁状態)。
【0058】
ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース462の下面への衝突の際の衝撃を緩衝するとともに、第2リテーナ136および弁軸38を介して、弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃をも緩衝する。また、この第3弾性部材154による下方向の付勢によって、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、これらの離間による振動の発生が阻止される。また、プランジャ110と第1リテーナ122は直接結合されていないため、閉弁動作時に前記プランジャ110の慣性力が弁軸38に加わらない。従って、弁本体36の弁座34への衝突時に、該弁本体36または弁座34が損傷することが回避される。
【0059】
このような、弁本体36による入口ポート26の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して図示しないセンサに伝達され、該センサによる測定結果は、前記した制御回路にフィードバックされる。
【0060】
ところで、ハウジング340およびセンサケース462に排気ガスの熱が伝わると、この熱によって該ハウジング340およびセンサケース462は熱膨張を生じる。ここで、この熱膨張によって冠状弾性体172による挟持幅が変化した場合であっても、この変化は、フランジ部176によって吸収される。従って、ハウジング340および/またはセンサケース462の接合部分に、クラック等が発生する問題を回避することができる。また、センサケース462および/または冠状弾性体172自体にクリープが生じることも阻止される。
【0061】
このように、排気ガス再循環バルブ310では、冠状弾性体172は、ハウジング340の環状溝190に係着し、該冠状弾性体172の抜け落ちを防止する第1爪部182と、優れた弾発力によって、センサケース462を下方向に押圧するフランジ部176とを有し、前記第1爪部182とフランジ部176の間に働く挟持力によって、ハウジング340とセンサケース462の接合部分を固定する。従って、固定手段170を簡易な構造で構成することができるとともに、ハウジング340とセンサケース462を確実に固定することができる。また、冠状弾性体172の取り外しも可能となる。
【0062】
さらに、冠状弾性体172の円筒部174の内径は、センサケース462およびハウジング340の接合部分の外径と略同一であるため、この円筒部174によって、センサケース462とハウジング340の横方向の相対変位を規制することができる。
【0063】
さらにまた、冠状弾性体172は、略カップ状に形成されるため、プレス加工等によって容易に製造することができる。また、ハウジング340およびセンサケース462に固定用のフランジ部分等を設ける必要がないため、排気ガス再循環バルブ310の小型化が実現される。
【0064】
またさらに、冠状弾性体172によってセンサケース462とハウジング340とが固定されると同時に、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94も前記ハウジング340内に固定される。すなわち、冠状弾性体172は、センサケース462とハウジング340とを固定するための手段と、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94を前記ハウジング340内に固定するための手段とを兼ねる。この場合、コイル102と第1支持部材392または第2支持部材94との間にスプリングワッシャ等を介在させる必要がないため、部品点数が削減され、排気ガス再循環バルブ310の低廉化が実現される。
【0065】
また、コイル102等に発生した振動は冠状弾性体172によって吸収されるため、排気ガス再循環バルブ310においては、スプリングワッシャを用いた場合と同等以上の動作性能を得ることができる。
【0066】
さらに、第1支持部材392はハウジング340に直接固定されていないため、前記第1支持部材392を前記ハウジング340に圧入する作業が不要であるとともに、前記ハウジング340内の段部397近傍に精密な加工を施す必要がない。
【0067】
さらにまた、コイル102は第2支持部材94の第2フランジ部98の上面に載置され、固定されているため、前記コイル102のハウジング340に対する位置決めを正確に行うことができる。
【0068】
またさらに、ハウジング340内の駆動部390等から発生した振動は、ハウジング340側に伝わる際、冠状弾性体172によるダンパ作用によって減衰されるため、センサ部460における測定結果に誤差が生じることを回避することができる。
【0069】
次に、本発明の第2の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ610について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。以下、後述する第3の実施の形態についても同様とする。
【0070】
図8に示すように、第1支持部材692は、第1フランジ部696を介してハウジング640の内壁面に設けられた段部693に固定されるように、前記ハウジング640内に圧入されている。また、第1フランジ部696には孔部697が形成され、この孔部697には、コイル702に一体的に設けられた突部703が挿通している。さらに、センサケース762の下面は、前記突部703と当接可能なように幅広に形成されている。この場合、第1支持部材692とセンサケース762との間及び前記第1支持部材692とコイル702の上面との間には所定間隔の隙間が設けられている。
【0071】
そして、センサケース762とハウジング640との接合部分に冠状弾性体172が取り付けられると、該冠状弾性体172よる弾発力は、前記センサケース762と接する突部703、コイル702、第2支持部材94、段部395を介して前記センサケース762と前記ハウジング640との間に加わる。このとき、センサケース762とハウジング640とが固定されるとともに、コイル702と第2支持部材94とが前記ハウジング640内に固定される。
【0072】
この場合、第1支持部材692はハウジング640に直接固定されているため、コイル702の高さ方向の寸法に誤差が含まれている場合でも、第1支持部材692と第2支持部材94との位置関係を一定に保つことができる。
【0073】
次に、本発明の第3の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ810について説明する。
【0074】
図9に示すように、センサケース962の下端には、該センサケース962と一体的に突部963が形成されている。そして、この突部963は、センサケース962をハウジング640に装着した状態において、第1支持部材692の第1フランジ部696に形成された孔部697に挿通している。この場合、突部963の下端は、コイル102に当接する。また、第1支持部材692とセンサケース962の下面との間及び前記第1支持部材692とコイル102の上面との間には所定間隔の隙間が設けられている。
【0075】
そして、センサケース962とハウジング640との接合部分に冠状弾性体172が取り付けられると、該冠状弾性体172による弾発力は、前記センサケース962の突部963と接するコイル102、第2支持部材94、段部395を介して前記センサケース962とハウジング640との間に加わる。このとき、センサケース962とハウジング640とが固定されるとともに、コイル102と第2支持部材94とが前記ハウジング640内に固定される。
【0076】
この第3の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、第1支持部材692がハウジング640に直接固定されているため、コイル102の高さ方向の寸法に誤差が含まれている場合でも、第1支持部材692と第2支持部材94との位置関係を一定に保つことができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明に係るバルブの駆動部の固定構造によれば、ハウジングとセンサケースとを固定するための手段が駆動部のステータとコイルボビンとを固定するための手段を兼ねるように構成されているため、部品点数が削減され、前記バルブの低廉化が実現される。この場合、コイルボビン等に発生した振動は前記手段によって吸収されるため、バルブの優れた動作性能及び耐久性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造が適用される排気ガス再循環バルブを示す断面図である。
【図2】前記バルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【図3】ハウジングとセンサケースとを固定する冠状弾性体を示す斜視図である。
【図4】前記冠状弾性体の詳細な構造を示す部分断面図である。
【図5】前記冠状弾性体の詳細な構造を示す部分断面図である。
【図6】スリットを有するセンサケースとハウジングとの接合部分に冠状弾性体が装着された状態を示す断面図である。
【図7】固定手段の組付作業を示す工程説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【図9】第3の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
94…第2支持部材 98…第2フランジ部
102…コイル 170…固定手段
172…冠状弾性体 174…円筒部
176…フランジ部 180…切り起こし部
182、252…第1爪部 184…第2爪部
190…環状溝 192…段部
310、610、810…排気ガス再循環バルブ
340、640…ハウジング 390…駆動部
392、692…第1支持部材 395、397…段部
396、696…第1フランジ部
462、762、962…センサケース
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブの駆動部の固定構造に関し、一層詳細には、例えば、排気ガス再循環バルブの駆動部と、該駆動部が収容されるハウジングと、センサ装置が収容されるセンサケースとを一体的に固定するバルブの駆動部の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、内燃機関から排出される有害成分を除去するために、排気ガス再循環バルブが用いられている。この排気ガス再循環バルブは、内燃機関から排出される排気ガスを吸気系に再循環させ、前記排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を減少させるために、前記内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる機能を有する。
【0003】
一般的に、排気ガス再循環バルブは、内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる再循環路を弁本体によって開閉する弁と、前記弁を駆動する駆動装置と、前記弁の開閉状態を測定するセンサ装置とから構成される。前記駆動装置は、上側及び下側のステータと、該上側及び下側のステータの間に配されるコイルボビンとを有する。そして、前記駆動装置は金属製のハウジングに収容され、また、前記センサ装置は樹脂製のケースに収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した排気ガス再循環バルブにおける上側及び下側のステータは、例えば、ハウジングの内壁面に形成された段部に載置され、固定される。このため、前記ステータや段部を加工する際に寸法誤差が生じた場合、前記上側及び下側のステータとコイルボビンとの間に振動が生じるおそれがある。また、ステータ、コイルボビン及びハウジングは、それぞれ、異なる材質の材料(例えば、ステータはFe、コイルボビンは合成樹脂、ハウジングはAl)から形成されているため、排気ガス再循環バルブが高温となった場合、前記ステータ、コイルボビン及びハウジングの間に発生する振動が増大されたり、クリープによる変形や亀裂が生じるおそれがある。
【0005】
これに関連する従来技術として、米国特許第5460146号公報を掲げる。この公報の第3図に開示されている例では、金属製のハウジングと樹脂製のケースとがコイルボビンごと樹脂製のケースでインモールド成形されている。この場合、ステータ、コイルボビン及びハウジングの間に振動が発生することはない。しかし、金属と樹脂の熱膨張率の差によってハウジングまたは樹脂製のケースに亀裂やクリープが生じるおそれがあるとともに、組立作業が煩雑になるという問題や、一度接続された金属製のハウジングと樹脂製のケースを分解し、再利用することが困難であるという問題がある。
【0006】
また、米国特許第5588414号公報の第1図に開示されている例では、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの接合部分にそれぞれフランジ部分を形成し、このフランジ部分を、前記樹脂製のケースに食い込ませる爪部分を有するかしめ部材で固定することによって、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの固定接続を行っている。ここで、コイルボビンと下側のステータとの間にはスプリングワッシャが介在しており、前記コイルボビンと上側及び下側のステータとは前記スプリングワッシャの弾発力によって固定されている。
【0007】
この場合、金属製のハウジングと樹脂製のケースのフランジ部分は、前記金属製のハウジングと前記樹脂製のケースの熱膨張に備えて、前記かしめ部材に大きな荷重を付加しながら固定する必要がある。従って、金属製のハウジングと樹脂製のケースとの固定接続作業が煩雑となる。また、上述した金属製のハウジングと樹脂製のケースの熱膨張によってかしめ部材にクリープが生じ、その挟持力が低下する懸念がある。さらに、前記かしめ部材は、その爪部分を食い込ませることによって樹脂製のケースに固定されているため、該樹脂製のケースの分解後に再利用することは困難である。
【0008】
本発明は、前記の不都合を解決するためになされたものであり、バルブの優れた動作性能及び耐久性を維持するとともに、部品点数を削減してバルブの低廉化を実現することが可能なバルブの駆動部の固定構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冠状弾性部材によりハウジングとセンサケースとを固定するとともに、ステータとコイルボビンとを前記ハウジングと前記センサケースとの間に挟んで固定するように構成している。このように構成することによって、ステータとコイルボビンとをハウジング内に固定するためにスプリングワッシャ等を用いる必要がなくなるため、バルブの低廉化が実現される。また、この場合、コイルボビン等に発生した振動は冠状弾性部材によって吸収されるため、スプリングワッシャ等を用いた場合と同等以上のバルブの動作性能を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るバルブの駆動部の固定構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
先ず、本発明の第1の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ310について説明する。
【0012】
図1に示すように、排気ガス再循環バルブ310は、該排気ガス再循環バルブ310に結合される図示しない内燃機関の、排気系から吸気系への排気ガスの循環を制御する弁部20と、ガイド部50と、前記弁部20を駆動する駆動部390と、前記弁部20の開閉状態を計測するセンサ部460とから構成される。
【0013】
弁部20は、弁基体22を備え、該弁基体22の、例えば、下面には、内燃機関の排気系と連結される入口ポート26と、前記内燃機関の吸気系と連結される出口ポート28とが画成され、この入口ポート26と出口ポート28は、該入口ポート26の上部に画成された上孔30と、前記弁基体22内に画成された再循環路32とによって連通される。上孔30は、入口ポート26の上部から弁基体22の上面に開口するように形成される。入口ポート26には円環状の弁座34が配設され、この弁座34には、前記入口ポート26および上孔30を介して弁基体22を貫通する弁軸38が挿入される。弁軸38の先端には弁本体36が連結され、この弁本体36は、弁座34の下端に当接することによって入口ポート26の開閉を行うことが可能である。弁基体22の上面は、後述するシール部材78を介してハウジング340の下面に当接され、例えば、複数のねじ76によって、このハウジング340に固定される。
【0014】
ハウジング340は、例えば、金属材料から形成され、円筒状の側壁342と、この側壁342の下端から一体的且つ図において水平方向に延在する底壁44とを有する。また、前記ハウジング340には、側壁342と底壁44に跨って窓部45が形成され、この窓部45を介して前記ハウジング340の内部と外部(大気側)とが連通している。さらに、底壁44の略中心には、孔部46が画成され、この孔部46に嵌合するガイド部材52を貫通して前記弁軸38が同軸的に挿通される。すなわち、前記ハウジング340内に挿入された弁軸38は、ガイド部50によって支持される。
【0015】
ガイド部50は、弁軸38を支持するための耐熱性材料(例えば、カーボン焼結体)で形成された前記ガイド部材52を備え、このガイド部材52は、内部に軸挿通孔54が画成された略円筒形状を呈し、上部が大径部58で下部が小径部56である大小異径の一体形成物で構成されている。前記ガイド部材52は、前記弁軸38に同軸的に配設される耐熱性材料で形成された第1ガイドカバー60および第2ガイドカバー66によってその内部に挟持されるとともに、外部から遮蔽される。この場合、第1ガイドカバー60とガイド部材52の上面との間および第2ガイドカバー66とガイド部材52の下面との間には、それぞれ空間が形成される。
【0016】
第1ガイドカバー60は、ガイド部材52の小径部56に対応した内径の略カップ状に形成され、開口された上端には、第1フランジ部62が外方に指向して一体的に設けられる。また、第1ガイドカバー60の閉塞された底面には、弁軸38を挿通するための第1孔64が画成される。そして、第1ガイドカバー60は、第1フランジ部62側を上にして弁部20の上孔30に挿入され、前記第1フランジ部62によって、弁基体22の上面中央に画成された環状溝63に嵌合係止される。
【0017】
第2ガイドカバー66は略カップ状に形成され、その上部側は下部側に比べて小径な小径部68とされ、その下部側はガイド部材52の大径部58に対応した大径部70とされる。また、第2ガイドカバー66の閉塞された上面には、弁軸38を挿通するための第2孔74が画成され、開口された下端には、第2フランジ部72が外方に指向して一体的に設けられる。そして、第2ガイドカバー66は、第2フランジ部72を下にして孔部46からハウジング340に挿入され、この第2フランジ部72によって前記ハウジング340の下面に係止される。このように構成することにより、ガイド部材52は第2ガイドカバー66によってハウジング340の底部分から遮蔽され、該ハウジング340内に浸入した汚染水等がこのガイド部材52に浸入することが回避される。
【0018】
第1フランジ部62と第2フランジ部72は、その間にシール部材78が介在された状態で、ハウジング340の下面と弁基体22の上面によって挟持され、前記の通り、複数のねじ76によって固定される。ここで、ガイド部50には、ガイド部材52の軸挿通孔54、第1ガイドカバー60の第1孔64および第2ガイドカバー66の第2孔74を介して弁軸38が挿入され、軸線方向に沿って変位自在に支持されている。
【0019】
カバー部80は、略カップ形状のカバー部材82を備え、該カバー部材82の開口された上端にはフランジ部84が外側に指向して一体的に設けられる。また、カバー部材82の略中心には、第2ガイドカバー66の小径部68に対応した直径の孔部86が画成され、その周辺には、複数の通気孔88が画成される。ここで、カバー部材82の底面は、その中心部分が上に傾斜した凸状に形成されることが好ましい。そして、カバー部材82のフランジ部84が溶接等によって後述する第2支持部材94に固着され、孔部86に第2ガイドカバー66の小径部68が嵌入される。
【0020】
この場合、ハウジング340の底部分と駆動部390および第2ガイドカバー66の第2孔74との間にはカバー部材82が介在することとなる。また、カバー部材82の底面は、上記したように、その中心部分が上に傾斜した凸状に形成されているため、通気孔88を介してカバー部材82内に浸入した汚染水等は、凸状部分の周囲に形成される凹状部分に溜まり、再び前記通気孔88を通って排出される。従って、窓部45を介してハウジング340内に浸入した汚染水等が、第2ガイドカバー66の内部(ガイド部材52)や駆動部390に浸入することが回避される。また、弁軸38に沿って、第1ガイドカバー60の第1孔64、ガイド部材52の軸挿通孔54および第2ガイドカバー66の第2孔74を介してハウジング340内に侵入した排気ガスは、通気孔88および窓部45を介して該ハウジング340の外部に排出される。
【0021】
駆動部390は、略円柱形状の内孔を有する第1支持部材(第1のステータ)392および第2支持部材(第2のステータ)94を備え、前記第1支持部材392が上部に、前記第2支持部材94が下部に位置するようにハウジング340内に配設されて一組の磁極部材を構成する。
【0022】
第1支持部材392は、弁軸38に直交するように延在してハウジング340の上部に端部が接する第1フランジ部396と、前記弁軸38に沿って延在する第1円筒部93とを含む。
【0023】
一方、第2支持部材94は、弁軸38に直交するように延在してハウジング340の下部に端部が接する第2フランジ部98と、前記弁軸38に沿って延在し、且つ前記第1支持部材392の第1円筒部93と対向する第2円筒部97とを含む。ここで、第2円筒部97は、その外径が上にいくに従って小さくなるテーパ状に形成されている。このような構造とすることによって、後述するプランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0024】
図2に示すように、第2支持部材94の第2フランジ部98は、ハウジング340の内壁面に形成された段部395に接しており、これによって前記第2支持部材94の下方向への変位が規制される。一方、第1支持部材392は、該第1支持部材392、第2支持部材94およびハウジング340から形成された空所100に配されるコイル(コイルボビン)102と接し、前記コイル102及び前記第2支持部材94を介して下方向への変位が規制される。この場合、第1支持部材392の第1フランジ部396と、ハウジング340の内壁面に形成された段部397との間には所定間隔δ′の隙間が設けられており、前記第1支持部材392と前記ハウジング340とは直接は固定されていない。また、コイル102には、図示しない電源装置が接続されている。
【0025】
第2フランジ部98の下面には、図1に示すように、前記カバー部材82のフランジ部84が固着される。ここで、第2支持部材94、ハウジング340の側壁342および底壁44とによって空間が形成され、この空間は窓部45を介して外部と連通している。この場合、弁部20およびガイド部50を介してハウジング340内に伝達された排気ガスの熱は、窓部45を通って外部に排出されるため、前記熱が駆動部390に伝達されることが阻止される。
【0026】
第1支持部材392および第2支持部材94の内孔には、非磁性体材料からなる略カップ形状のスリーブ部材106が、その底面を下にして挿入され、開口された該スリーブ部材106の上端を外方向に湾曲して形成された突起部108によって前記第1支持部材392の上端に係止される。このスリーブ部材106の底面には、後述する第1弾性部材132のガイドとして機能する、下に凸のカップ状の凹部116が形成され、その略中心には、前記ハウジング340内に挿入された弁軸38が挿通される孔が画成される。
【0027】
スリーブ部材106の内部には、磁性体からなる略円筒状のプランジャ110が、該スリーブ部材106の内面を摺動自在に、且つ前記弁軸38と同軸的に挿入される。そして、このプランジャ110と弁軸38は、該プランジャ110の内面に形成された突起部112を介して連結手段120によって連結される。
【0028】
すなわち、連結手段120は、第1リテーナ122を備え、この第1リテーナ122は、スリーブ部材106の底面に形成された凹部116に対応した、プランジャ110の内径より小さい径の略円盤状に形成され、その外周端には、下方向に湾曲した第1湾曲部123が設けられる。また、第1リテーナ122の略中心には、第1係着用孔124が画成され、この第1係着用孔124を弁軸38の外周面に画成された第1環状溝130にはめ込むことによって、前記弁軸38に係着され、第1弾性部材132および/または第2弾性部材134による上方向への付勢によって固定される。
【0029】
第1弾性部材132は、第1リテーナ122およびスリーブ部材106の凹部116に対応した直径の略円筒形状に形成され、前記第1リテーナ122と凹部116の間に、弁軸38と同軸的に配設される。このとき、第1弾性部材132は、第1リテーナ122の第1湾曲部123と凹部116の周囲の傾斜構成によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0030】
第2弾性部材134は、第1弾性部材132より小さい径の略円筒形状に形成され、前記第1弾性部材132の内側に、弁軸38と同軸的に配設される。また、第2弾性部材134は、上端が第1リテーナ122に、下端が第2リテーナ136に当接し、前記第1リテーナ122を上方向に、前記第2リテーナ136を下方向に付勢する。このとき、第2弾性部材134は、弁軸38および第2リテーナ136の第2湾曲部138によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0031】
第2リテーナ136は、第1リテーナ122より下方向に所定間隔離間した弁軸38上に配設される。この第2リテーナ136は、第2弾性部材134に対応して、前記第1リテーナ122より小さい径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第2湾曲部138が設けられる。この第2湾曲部138によって、第2弾性部材134は、図1において水平方向の変位が規制される。また、第2リテーナ136の略中心には、第2係着用孔140が画成され、この第2係着用孔140を、弁軸38に形成された第2環状溝144にはめ込むことによって前記弁軸38に係着され、第2弾性部材134による下方向の付勢によって固定される。この場合、この第2リテーナ136は、スリーブ部材106の凹部116に当接することによって、プランジャ110の下限を規制する。
【0032】
弁軸38に沿った第1リテーナ122の上部側には、第3リテーナ146が該弁軸38に対して摺動自在に配設される。この第3リテーナ146は、第1リテーナ122と略同一の径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第3湾曲部148が設けられる。この第3リテーナ146の略中心には、弁軸38を挿入するための摺動孔150が画成される。そして、第3リテーナ146は、第3弾性部材154によって下方向に付勢される。
【0033】
第3弾性部材154は、第3リテーナ146に対応した、第1弾性部材132と略同一の径の略円筒形状に形成され、前記第3リテーナ146とセンサケース462の間に、弁軸38と同軸的に配設される。そして、第3弾性部材154は、第3リテーナ146の第3湾曲部148と、センサケース462の下端に形成された軸受166の外周面によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0034】
プランジャ110には、弁軸38側に突出する突起部112が形成されており、この突起部112の上面には第3リテーナ146が、下面には第1リテーナ122が当接する。そして、コイル102に電流または電圧が印加されていない状態では、プランジャ110は、第1弾性部材132による上方向の付勢によって、上限位置に停止される。このとき、弁本体36は、弁座34に着座している(閉弁状態)。ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース462の下面への衝突および弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃を緩衝する。また、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、前記第1リテーナ122が前記突起部112から離間して発生する懸念のある振動が阻止される。
【0035】
センサ部460は、該センサ部460を収容する、例えば、樹脂材料で形成されたセンサケース462を備え、このセンサケース462は、ハウジング340の上部に接続される。この場合、センサケース462とハウジング340との間は、Oリング163によって密閉される。
【0036】
図示しないセンサに連結されたセンサ部460のセンサロッド164は軸受166に支持され、該センサロッド164の先端は、弁軸38の後端に連結される。そして、弁本体36による弁部20の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介してセンサに伝達され、該センサによって測定される。この測定結果は、センサケース462内に配設された図示しないコネクタを介して図示しない制御回路に送られる。また、このセンサケース462内には、コイル102と図示しない電源装置とを接続するための図示しないコネクタが配設される。そして、センサケース462とハウジング340との接続部分は、固定手段170によって固定される。
【0037】
固定手段170は、ハウジング340の上端外周面に画成された断面略コ字状の環状溝190と、センサケース462の下部側外周面に形成された段部192とを介して前記センサケース462とハウジング340との接合部分に装着される冠状弾性体(冠状弾性部材)172とを有する。
【0038】
冠状弾性体172は、図3に示すように、該冠状弾性体172が取着されるセンサケース462およびハウジング340の外周面の形状に対応した環状の円筒部174を有し、この円筒部174の上端には、内側に指向してフランジ部176が一体的に設けられる。ここで、冠状弾性体172は、金属材料等からなる弾性部材で形成される。円筒部174には、ハウジング340の環状溝190に対応した位置に、複数の切り起こし部180が設けられ、この切り起こし部180は、下部側の第1爪部182と、上部側の第2爪部184とから構成される。
【0039】
第1爪部182は、図4に示すように、例えば、円筒部174を構成する部材を、ハウジング340の環状溝190の高さより短くなるように内方向に屈曲して形成される。また、図5に示すように、円筒部174を構成する部材を上方に向けて且つ内方へと切り欠いて形成された第1爪部252を有する冠状弾性体250を前記冠状弾性体172に代替して設けるようにしてもよい。そして、この第1爪部182(または252)は、前記環状溝190に弾性的に係着され、冠状弾性体172(または250)の抜け落ちを防止する。
【0040】
円筒部174の、第1爪部182より上方に所定間隔離間した部分には、第2爪部184が設けられる。この第2爪部184は、図4に示すように、円筒部174を構成する部材の頂部近傍を下方に向け且つ内方へと切り欠かれ、その先端部は前記第1爪部182の先端部に対峙する。そして、第2爪部184は、センサケース462の外面に当接して、冠状弾性体172のそれ以上の押し込みを阻止する。ここで、図6に示すように、センサケース462の前記第2爪部184に対応する位置にスリット202を設けるようにしてもよい。この場合、前記第2爪部184はセンサケース462に直接接触していない。
【0041】
図4に示すように、第2爪部184の上部は断面が湾曲した第1湾曲部185として形成され、また、この第1湾曲部185の終端部から内方へと延在し且つ前記第1湾曲部185とは逆方向へと緩やかに湾曲する第2湾曲部186が形成される。この第2湾曲部186は、実質的にフランジ部176を形成する。第2湾曲部186は、センサケース462の段部192に当接し、第1湾曲部185と第2湾曲部186によって生ずる弾発力によってこのセンサケース462を押圧する。すなわち、冠状弾性体172は、切り起こし部180の環状溝190への係着と、第1、第2湾曲部185、186による押圧作用によって、センサケース462とハウジング340の接合部分を固定する。
【0042】
この場合、図2に示すように、センサケース462の下端は第1支持部材392の第1フランジ部396に直接接している。また、ハウジング340の上端とセンサケース462との間には、所定間隔δの隙間が設けられている。従って、前記冠状弾性体172による押圧力は、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94を介して前記センサケース462と前記ハウジング340との間に加わるため、該センサケース462と該ハウジング340とが固定されると同時に、前記第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94が前記ハウジング340内に固定される。
【0043】
ここで、第1爪部182の上端と第2湾曲部186の下面との間の軸線方向の寸法は、環状溝190の上面と段部192の上面との間の幅寸法より小さいものとする。また、第1爪部182の上端と第2爪部184の下端との間隔は、環状溝190の上面から前記第2爪部184が当接するセンサケース462の外周面の間隔より大きいものとする。
【0044】
本実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ310は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
【0045】
まず、固定手段170の組付作業について説明する。
【0046】
ハウジング340とセンサケース462の固定は、図7に示すように、該ハウジング340とセンサケース462とを接続し、その接続部分を冠状弾性体172によって固定することにより行われる。
【0047】
すなわち、ハウジング340とセンサケース462の接続部分に、冠状弾性体172を前記センサケース462側から挿入し(図4(a))、この冠状弾性体172の上面に押圧部材198を当接させて下方向に押し込む。このとき、第1爪部182は、ハウジング340およびセンサケース462の外周面に接触し、外方向に押圧されるため、外方向に弾性変形する(図4(b))。
【0048】
次いで、第2湾曲部186が段部192に当接すると(図4(c))、前記第1、第2湾曲部185、186を弾性変形させながら、この冠状弾性体172をさらに押し込む。そして、第1爪部182が、環状溝190と対向する位置に到達すると、この第1爪部182は、前記環状溝190が形成する空間によって外方向に対する押圧力から解放され、元の状態に戻る。ここで、押圧部材198を離間させると、冠状弾性体172には、フランジ部176の弾発力によって上方向に変位する力が働く。しかしながら、第1爪部182の上端が、環状溝190の上面に当接することにより、この冠状弾性体172は、上方向への変位が規制される。従って、冠状弾性体172は、第2湾曲部186と第1爪部182との間に働く挟持力によって、センサケース462とハウジング340の接合部分を固定する(図4(d))。このとき、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94もハウジング340内に固定される。なお、以下の説明において、このような冠状弾性体172の装着位置を、適正セット位置と記す。
【0049】
ところで、押圧部材198による冠状弾性体172の押し込みをさらに継続した後(図4(e))、前記押圧部材198をこの冠状弾性体172から離間させると、該冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって、適正セット位置まで戻る(図4(d))。また、冠状弾性体172をさらに下まで押し込むと、第2爪部184がセンサケース462の外面に接触する(図4(f))。ここで、第2爪部184は、円筒部174を構成する部材を一辺のみ切り欠いて、断面半球状に塑性変形させて形成されているため、外力による弾性変形を生じにくい。従って、冠状弾性体172は、第2爪部184による規制によって、それ以上押し込まれることが阻止される。そして、押圧部材198が離間すると、冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって適正セット位置まで戻る(図4(d))。
【0050】
このように、冠状弾性体172は、ハウジング340とセンサケース462の接合部分への押し込み時に、第1爪部182が弾性変形するため、センサケース462またはハウジング340が該第1爪部182によって損傷されることがない。また、低荷重で押し込みを行うことができるため、ハウジング340とセンサケース462を固定するために、大型の固定装置を用いる必要がなくなる。従って、ハウジング340とセンサケース462の固定を容易に行うことが可能である。
【0051】
また、冠状弾性体172を適正セット位置を超えて押し込んだ場合であっても、この冠状弾性体172は、フランジ部176の弾発力によって適正セット位置まで戻る。また、冠状弾性体172のさらなる押し込みは、第2爪部184によって規制される。従って、冠状弾性体172の装着作業を容易に行うことができる。
【0052】
次に、排気ガス再循環バルブ310の動作について説明する。
【0053】
この排気ガス再循環バルブ310においては、駆動部390のコイル102に電流または電圧を印加することによって弁部20の開弁動作が行われ、前記コイル102への電流または電圧の印加を停止することによって前記弁部20の閉弁動作が行われる。
【0054】
すなわち、図示しない制御回路の指示に基づいて、図示しない電源装置からコイル102に所定値の電流または電圧が印加されると、該コイル102から磁界が発生し、プランジャ110が下方向の電磁力を受ける。ここで、第2支持部材94の第2円筒部97は、その外径が上にいくに従って小さくなるテーパ状に形成されているため、プランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0055】
そして、プランジャ110が、突起部112を介して第1リテーナ122を押圧し、第1弾性部材132の弾発力に対抗しながら下方向に変位すると、前記第1リテーナ122と連結する弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に下方向に変位する。このとき、この弁軸38に結合された弁本体36が下方向に変位し、弁座34から離間することによって、入口ポート26と出口ポート28の間が連通される(開弁状態)。そして、このプランジャ110は、前記した電磁力と第1弾性部材132の弾発力がつり合う位置で停止する。すなわち、弁部20の開閉量は、コイル102に印加される電流または電圧の強弱によって決定される。
【0056】
ここで、プランジャ110は、第2リテーナ136によってその下限位置が規制されている。従って、プランジャ110がスリーブ部材106の底面に衝突し、損傷することが回避される。
【0057】
次いで、コイル102への電流または電圧の印加を停止すると、第1弾性部材132の弾発力による上方向の付勢によってプランジャ110が上昇し、これに伴って弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に上方向に変位する。そして、この弁軸38に結合された弁本体36が弁座34に着座し、入口ポート26が閉塞される(閉弁状態)。
【0058】
ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース462の下面への衝突の際の衝撃を緩衝するとともに、第2リテーナ136および弁軸38を介して、弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃をも緩衝する。また、この第3弾性部材154による下方向の付勢によって、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、これらの離間による振動の発生が阻止される。また、プランジャ110と第1リテーナ122は直接結合されていないため、閉弁動作時に前記プランジャ110の慣性力が弁軸38に加わらない。従って、弁本体36の弁座34への衝突時に、該弁本体36または弁座34が損傷することが回避される。
【0059】
このような、弁本体36による入口ポート26の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して図示しないセンサに伝達され、該センサによる測定結果は、前記した制御回路にフィードバックされる。
【0060】
ところで、ハウジング340およびセンサケース462に排気ガスの熱が伝わると、この熱によって該ハウジング340およびセンサケース462は熱膨張を生じる。ここで、この熱膨張によって冠状弾性体172による挟持幅が変化した場合であっても、この変化は、フランジ部176によって吸収される。従って、ハウジング340および/またはセンサケース462の接合部分に、クラック等が発生する問題を回避することができる。また、センサケース462および/または冠状弾性体172自体にクリープが生じることも阻止される。
【0061】
このように、排気ガス再循環バルブ310では、冠状弾性体172は、ハウジング340の環状溝190に係着し、該冠状弾性体172の抜け落ちを防止する第1爪部182と、優れた弾発力によって、センサケース462を下方向に押圧するフランジ部176とを有し、前記第1爪部182とフランジ部176の間に働く挟持力によって、ハウジング340とセンサケース462の接合部分を固定する。従って、固定手段170を簡易な構造で構成することができるとともに、ハウジング340とセンサケース462を確実に固定することができる。また、冠状弾性体172の取り外しも可能となる。
【0062】
さらに、冠状弾性体172の円筒部174の内径は、センサケース462およびハウジング340の接合部分の外径と略同一であるため、この円筒部174によって、センサケース462とハウジング340の横方向の相対変位を規制することができる。
【0063】
さらにまた、冠状弾性体172は、略カップ状に形成されるため、プレス加工等によって容易に製造することができる。また、ハウジング340およびセンサケース462に固定用のフランジ部分等を設ける必要がないため、排気ガス再循環バルブ310の小型化が実現される。
【0064】
またさらに、冠状弾性体172によってセンサケース462とハウジング340とが固定されると同時に、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94も前記ハウジング340内に固定される。すなわち、冠状弾性体172は、センサケース462とハウジング340とを固定するための手段と、第1支持部材392、コイル102及び第2支持部材94を前記ハウジング340内に固定するための手段とを兼ねる。この場合、コイル102と第1支持部材392または第2支持部材94との間にスプリングワッシャ等を介在させる必要がないため、部品点数が削減され、排気ガス再循環バルブ310の低廉化が実現される。
【0065】
また、コイル102等に発生した振動は冠状弾性体172によって吸収されるため、排気ガス再循環バルブ310においては、スプリングワッシャを用いた場合と同等以上の動作性能を得ることができる。
【0066】
さらに、第1支持部材392はハウジング340に直接固定されていないため、前記第1支持部材392を前記ハウジング340に圧入する作業が不要であるとともに、前記ハウジング340内の段部397近傍に精密な加工を施す必要がない。
【0067】
さらにまた、コイル102は第2支持部材94の第2フランジ部98の上面に載置され、固定されているため、前記コイル102のハウジング340に対する位置決めを正確に行うことができる。
【0068】
またさらに、ハウジング340内の駆動部390等から発生した振動は、ハウジング340側に伝わる際、冠状弾性体172によるダンパ作用によって減衰されるため、センサ部460における測定結果に誤差が生じることを回避することができる。
【0069】
次に、本発明の第2の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ610について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。以下、後述する第3の実施の形態についても同様とする。
【0070】
図8に示すように、第1支持部材692は、第1フランジ部696を介してハウジング640の内壁面に設けられた段部693に固定されるように、前記ハウジング640内に圧入されている。また、第1フランジ部696には孔部697が形成され、この孔部697には、コイル702に一体的に設けられた突部703が挿通している。さらに、センサケース762の下面は、前記突部703と当接可能なように幅広に形成されている。この場合、第1支持部材692とセンサケース762との間及び前記第1支持部材692とコイル702の上面との間には所定間隔の隙間が設けられている。
【0071】
そして、センサケース762とハウジング640との接合部分に冠状弾性体172が取り付けられると、該冠状弾性体172よる弾発力は、前記センサケース762と接する突部703、コイル702、第2支持部材94、段部395を介して前記センサケース762と前記ハウジング640との間に加わる。このとき、センサケース762とハウジング640とが固定されるとともに、コイル702と第2支持部材94とが前記ハウジング640内に固定される。
【0072】
この場合、第1支持部材692はハウジング640に直接固定されているため、コイル702の高さ方向の寸法に誤差が含まれている場合でも、第1支持部材692と第2支持部材94との位置関係を一定に保つことができる。
【0073】
次に、本発明の第3の実施の形態が適用される排気ガス再循環バルブ810について説明する。
【0074】
図9に示すように、センサケース962の下端には、該センサケース962と一体的に突部963が形成されている。そして、この突部963は、センサケース962をハウジング640に装着した状態において、第1支持部材692の第1フランジ部696に形成された孔部697に挿通している。この場合、突部963の下端は、コイル102に当接する。また、第1支持部材692とセンサケース962の下面との間及び前記第1支持部材692とコイル102の上面との間には所定間隔の隙間が設けられている。
【0075】
そして、センサケース962とハウジング640との接合部分に冠状弾性体172が取り付けられると、該冠状弾性体172による弾発力は、前記センサケース962の突部963と接するコイル102、第2支持部材94、段部395を介して前記センサケース962とハウジング640との間に加わる。このとき、センサケース962とハウジング640とが固定されるとともに、コイル102と第2支持部材94とが前記ハウジング640内に固定される。
【0076】
この第3の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、第1支持部材692がハウジング640に直接固定されているため、コイル102の高さ方向の寸法に誤差が含まれている場合でも、第1支持部材692と第2支持部材94との位置関係を一定に保つことができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明に係るバルブの駆動部の固定構造によれば、ハウジングとセンサケースとを固定するための手段が駆動部のステータとコイルボビンとを固定するための手段を兼ねるように構成されているため、部品点数が削減され、前記バルブの低廉化が実現される。この場合、コイルボビン等に発生した振動は前記手段によって吸収されるため、バルブの優れた動作性能及び耐久性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造が適用される排気ガス再循環バルブを示す断面図である。
【図2】前記バルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【図3】ハウジングとセンサケースとを固定する冠状弾性体を示す斜視図である。
【図4】前記冠状弾性体の詳細な構造を示す部分断面図である。
【図5】前記冠状弾性体の詳細な構造を示す部分断面図である。
【図6】スリットを有するセンサケースとハウジングとの接合部分に冠状弾性体が装着された状態を示す断面図である。
【図7】固定手段の組付作業を示す工程説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【図9】第3の実施の形態に係るバルブの駆動部の固定構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
94…第2支持部材 98…第2フランジ部
102…コイル 170…固定手段
172…冠状弾性体 174…円筒部
176…フランジ部 180…切り起こし部
182、252…第1爪部 184…第2爪部
190…環状溝 192…段部
310、610、810…排気ガス再循環バルブ
340、640…ハウジング 390…駆動部
392、692…第1支持部材 395、397…段部
396、696…第1フランジ部
462、762、962…センサケース
Claims (7)
- 流体の流路を開閉する弁部を駆動する駆動部と、
前記駆動部を構成するステータと、
前記駆動部を構成するコイルボビンと、
前記駆動部が収容されるハウジングと、
前記弁部の開閉状態を測定するセンサ部が収容されるセンサケースと、
前記ハウジングと前記センサケースとの接合部分の外面形状に対応して冠形状に形成された、前記ハウジングと前記センサケースとを固定するための冠状弾性部材とを有し、
前記冠状弾性部材を前記接合部分に弾性的に嵌合することによって、前記ハウジングと前記センサケースとが固定されるとともに、前記ステータと前記コイルボビンとが前記ハウジングと前記センサケースとの間に挟まれて固定されることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1記載の構造において、
前記ステータは、前記ハウジングの開放端側に設けられ、前記センサケースと接する第1のステータと、
前記ハウジングの閉塞端側に設けられ、前記第1のステータとの間に前記コイルボビンを挟んで保持するとともに、前記ハウジングの内面と接して前記閉塞端側への変位が規制される第2のステータとを有し、
前記接合部分における前記ハウジングの開放端側の端面と、該端面と対向する前記センサケースとの間には、前記センサケースの前記ハウジングに対する装着方向に沿って所定間隔の隙間が設けられていることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1記載の構造において、
前記ステータは、前記ハウジングの開放端側に固定される第1のステータと、前記ハウジングの閉塞端側に設けられ、該ハウジングの閉塞端側への変位が規制されるとともに、前記センサケースとの間に前記コイルボビンを挟んで保持する第2のステータとを有し、
前記接合部分における前記ハウジングの開放端側の端面と、該端面と対向する前記センサケースとの間には、前記センサケースの前記ハウジングに対する装着方向に沿って所定間隔の隙間が設けられていることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構造において、
前記冠状弾性部材は、
前記ハウジングと前記センサケースとの接合部分の外周形状に対応して形成された円筒形状部分と、
前記接合部分の上面の形状に対応して、前記円筒形状部分の一端から内方向に延在する弾性材料で形成されたフランジ部分とを有し、
前記フランジ部分が前記接合部分の上面に当接することによって、前記冠状弾性部材の前記ハウジング側への変位が規制されることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構造において、
前記冠状弾性部材の円筒形状部分に設けられる爪部と、
前記ハウジングの上端部分の外周面に画成された溝とを有し、
前記爪部が前記溝に係合することによって、前記冠状弾性部材の前記センサケース側への変位が規制されることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の構造において、
前記冠状弾性部材の円筒形状部分における前記爪部に対する前記センサケース側に設けられる他の爪部を有し、
前記他の爪部が前記ハウジングと前記センサケースとの接合部分の上部に当接することによって、前記冠状弾性部材の前記ハウジング側への変位が規制されることを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の構造において、
前記冠状弾性部材のフランジ部分は、前記ハウジングと前記センサケースとの接合部分における該センサケースの上部に形成された段状部分に当接する突起状部分を有することを特徴とするバルブの駆動部の固定構造。
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