JP2004011422A - 排気ガス再循環バルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性能あるいは冷却性能を向上させるとともに、安価で且つ剛性に優れた弁軸ガイドを備えることにより、弁軸の摺動性能をより長期にわたって保持させる。
【解決手段】ガイド部50は、弁軸38を支持するための弁軸ガイド52を備え、この弁軸ガイド52の周面56には、環状膨出部58が形成される。弁軸ガイド52は、アンダーカバー60によりその下方側からの排気ガスによる熱が遮蔽されるとともに、環状膨出部58を含む弁軸ガイド52の下方側からの放熱作用により、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑制される。
【選択図】図1
【解決手段】ガイド部50は、弁軸38を支持するための弁軸ガイド52を備え、この弁軸ガイド52の周面56には、環状膨出部58が形成される。弁軸ガイド52は、アンダーカバー60によりその下方側からの排気ガスによる熱が遮蔽されるとともに、環状膨出部58を含む弁軸ガイド52の下方側からの放熱作用により、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑制される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス再循環バルブに関し、一層詳細には、排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、内燃機関から排出される有害成分を除去するために、排気ガス再循環バルブが用いられている。この排気ガス再循環バルブは、内燃機関から排出される排気ガスを吸気系に再循環させ、前記排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を減少させるために、前記内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる機能を有する。
【0003】
一般的に、排気ガス再循環バルブは、内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる再循環路を開閉する弁本体と、前記弁本体に連結される弁軸を駆動して変位動作を行う駆動装置とから構成される。この場合、前記弁軸は弁軸ガイドによって変位自在に支持される。そして、前記弁軸ガイドと前記駆動装置との間には、弁本体から導入された排気ガスの熱が前記駆動装置に伝達されることを回避するための空間が設けられている。
【0004】
ところで、この弁軸ガイドは、概ね前記再循環路と前記空間との間に配設されており、排気ガスの熱を直接的に受けるような構造となっている。また、最近の内燃機関を構成する排気ガス再循環バルブにおいては、排気ガスの温度が500℃を超えるものもあり、このため、排気ガスの熱によって、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の温度がより高温となる場合がある。このような状況下において、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部が昇温されることにより該弁軸の摺動性能が低下することを回避するために、例えば、水冷式排気ガス再循環バルブ、あるいは空冷式排気ガス再循環バルブ等のように昇温を抑制する手段が施された技術が提案されるに至っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記水冷式排気ガス再循環バルブでは、冷却性能、すなわち、被冷却体の温度の安定性という面では利点があるが、冷却水を循環させるための循環機構や配管等が必要となるため、その構造自体が複雑となり且つ高価とならざるを得ない。
【0006】
また、前記空冷式排気ガス再循環バルブでは、水冷式排気ガス再循環バルブより簡素化された構造となるが、被冷却体である弁軸ガイドに複数の冷却フィンを設ける必要がある。しかも、この弁軸ガイドの冷却性能をより向上させるためには、前記冷却フィンの厚さを極力抑え且つ多数設けるようにしなければならない。この種の弁軸ガイドを形成するために、冷却フィンが弁軸ガイドの本体とは別に用意され、該冷却フィンは、ろう付けや溶接等の工法により接合される。
【0007】
このように、冷却フィンが接合された弁軸ガイドでは、該冷却フィンが別に用意され、且つ接合するための装置等やその接合工程が必要となり、その結果、弁軸ガイド自体が高価なものとなる。しかも、この弁軸ガイドでは、排気ガス再循環バルブに装着された際、外部から浸入した塵埃、泥や砂の付着等により冷却性能が低下し、さらに、所謂、通常の円筒状に形成された弁軸ガイドに比較して冷却フィンを含む弁軸ガイド自体の剛性を長期的に保持することが困難である。
【0008】
本発明は、前記の問題点に鑑みなされたものであり、放熱性能あるいは冷却性能を向上させるとともに、安価で且つ剛性に優れた弁軸ガイドを備えることにより、弁軸の摺動性能をより長期にわたって保持させることが可能な排気ガス再循環バルブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の排気ガス再循環バルブは、弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、前記弁軸ガイドの周面に少なくとも1つの放熱手段を形成することを特徴とする(請求項1の発明)。
【0010】
この場合、前記弁軸ガイドに設けられる放熱手段は、環状膨出部または直方体状の突出部である(請求項2の発明)。
【0011】
本発明に係る排気ガス再循環バルブによれば、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、アンダーカバーによって排気ガスの循環流路から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0012】
また、弁軸ガイドの周面には、周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部が形成され、あるいは、軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出した少なくとも1つの直方体状の突出部が形成されることにより、該弁軸ガイドの表面積が増加されるので、弁軸ガイドの放熱性能をも向上させることができる。
【0013】
その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0014】
しかも、この排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドは、通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブの軽量化にも寄与することができる。また、この弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。
【0015】
さらに、本発明において、前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD2とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5とするとよい(請求項3の発明)。これにより、弁軸ガイドの剛性を低下させることなく該弁軸ガイドの放熱性能をより向上させることができる。
【0016】
さらにまた、本発明において、前記弁軸ガイドに対する前記弁軸の摺動部にはフッ素系樹脂コーティングが施されるとよい(請求項4の発明)。これにより、前述した発明において、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温が抑えられ、フッ素系樹脂コーティングによる摺動性能を保持する機能が十分に発揮されるので、弁軸の摺動性能をより長期にわたって保持することが可能となる。
【0017】
また、本発明において、前記駆動部と前記弁軸ガイドの間にはカバー部材が配設され、前記弁軸ガイドは、前記カバー部材と前記基部とにより支持されるとよい(請求項5の発明)。これにより、弁軸ガイドが確実に固定支持されるとともに、弁軸ガイドの周面において、より放熱性能を考慮した形状に設計することができる。しかも、前記カバー部材により、弁軸ガイド上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明の排気ガス再循環バルブは、弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、
前記駆動部と前記弁軸ガイドとの間にカバー部材を配設して、該カバー部材と前記基部とにより前記弁軸ガイドを支持することを特徴とする(請求項6の発明)。
【0019】
この発明によれば、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、アンダーカバーによって排気ガスの循環流路から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0020】
しかも、この排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。また、前記弁軸ガイドは、カバー部材と基部とにより支持されるので、確実に固定支持されるとともに、該弁軸ガイドの周面においてより放熱性能を考慮した形状に設計することができる。さらに、前記カバー部材により、弁軸ガイド上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0021】
また、この発明において、前記弁軸ガイドの周面に、該周面の周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部または該弁軸ガイドの軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出する少なくとも1つの直方体状の突出部を形成し、前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD4とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5とするとよい(請求項7の発明)。
【0022】
これにより、排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの周面に、周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部が形成されあるいは軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出した少なくとも1つの直方体状の突出部が形成され、該弁軸ガイドの表面積が増加されるので、前記弁軸ガイドの放熱性能を向上させることができる。また、この弁軸ガイドは、通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブの軽量化にも寄与することができる。
【0023】
さらに、この弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。さらにまた、弁軸ガイドの剛性を低下させることなく該弁軸ガイドの放熱性能をより向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係る排気ガス再循環バルブについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10を示す。この排気ガス再循環バルブ10は、図示しない内燃機関の排気系から吸気系への排気ガスの循環を制御する弁部20と、ガイド部50と、前記弁部20を駆動する駆動部90と、前記弁部20の開閉状態を計測するセンサ部160とから構成される。
【0026】
弁部20は、基部22を備え、該基部22の、例えば、下部には、内燃機関の排気系と連結される入口ポート26と、前記内燃機関の吸気系と連結される出口ポート28とが画成され、この入口ポート26と出口ポート28は、該入口ポート26の上部に画成された孔部30と、前記基部22内に画成された再循環路32とによって連通される。
【0027】
孔部30は、入口ポート26の上部から基部22の上面に開口するように形成される。前記入口ポート26には円環状の弁座34が配設され、この弁座34には、前記入口ポート26および孔部30を介して基部22を貫通する弁軸38が挿入される。
【0028】
弁軸38の一方の端部には弁本体36が連結され、この弁本体36は、弁座34の下端に当接することによって入口ポート26の開閉を行うことが可能である。この弁軸38には、ガイド部50によって摺動支持される部分の表面にフッ素系樹脂コーティング48が施されている。
【0029】
この場合、前記フッ素系樹脂コーティング48が弁軸38に施される範囲は、少なくとも後述する弁軸ガイド52の軸挿通孔54を画成する壁部の長さと前記弁軸38の変位長さを加えた長さとする。代案として、このフッ素系樹脂コーティング48は、前記ガイド部50側に設けられる軸挿通孔54を画成する壁部に施されていてもよい。基部22の上面は、後述するシール部材78を介してハウジング40の下面に当接され、例えば、複数のねじ76によってこのハウジング40に固定される。
【0030】
ハウジング40は、例えば、金属製材料から形成され、円筒状の側壁42と、この側壁42の下端から一体的且つ図1において水平方向に延在する底壁44とを有する。また、ハウジング40には、側壁42と底壁44に跨って窓部45が形成され、この窓部45を介して前記ハウジング40の内部と外部(大気側)とが連通している。さらに、底壁44の略中心には孔部46が画成され、この孔部46に嵌合する弁軸ガイド52を貫通して前記弁軸38が同軸的に挿通される。すなわち、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38はガイド部50によって、図1において上下方向に摺動自在に支持される。
【0031】
ガイド部50は、弁軸38を支持するための耐熱性材料(例えば、カーボン焼結体またはステンレス鋼等)で形成された弁軸ガイド52を備える。この弁軸ガイド52は、図2に示すように、その内部に軸挿通孔54および軸受逃げ部55が画成され、その周面56には、周方向に沿って環状膨出部58が形成される。この環状膨出部58は、弁軸ガイド52からの放熱作用を考慮しながらその剛性を保持するために、該弁軸ガイド52と一体形状に形成される。このように環状膨出部58を1以上、好ましくは複数設けて、弁軸ガイド52の表面積を増加させることにより、この部位からの放熱作用を促進させるとともに弁軸ガイド52自体の剛性を保持することが可能となる。
【0032】
また、弁軸ガイド52は、その下方側(基部22側)に、前記環状膨出部58と略同一径に形成されたガイドフランジ部59を有する。前記ガイドフランジ部59は、ハウジング40の底壁44に画成された孔部46に嵌挿され、これにより、弁軸ガイド52の図1における水平方向の位置が規制される。
【0033】
さらに、前記弁軸ガイド52は、前記弁軸38に同軸的に配設される耐熱性材料で形成されたアンダーカバー60が嵌入され、弁軸ガイド52の下方側が遮蔽される。
【0034】
アンダーカバー60は、図2に示すように、弁軸ガイド52の下方部を囲繞する略カップ状に形成され、開口された上端からフランジ部62が半径方向外方に指向して延在するように一体的に設けられる。
【0035】
このアンダーカバー60の底面には、弁軸38を挿通するための孔64が画成される。前記アンダーカバー60は、フランジ部62側を上にして弁部20の孔部30に挿入され、前記フランジ部62によって基部22の上面中央に画成された環状溝63に嵌合係止される。
【0036】
フランジ部62は、ハウジング40の下面との間にシール部材78が介在された状態で、基部22の上面とによって挟持され、前記の通り、複数のねじ76によって固定される。シール部材78には、前記ねじ76を挿通するための、複数(例えば、3つ)のねじ穴79が画成される。ここで、ガイド部50には、弁軸ガイド52の軸挿通孔54およびアンダーカバー60の孔64を介して弁軸38が挿入され、このため、前記弁軸38は軸線方向に沿って変位自在に支持されている。
【0037】
カバー部80は、図1に示すように、底部が上方へと膨出した略カップ形状のカバー部材82を備え、該カバー部材82の開口された上端には、フランジ部84が半径方向外方に指向して延在するように一体的に設けられる。前記カバー部材82の中央部には、弁軸ガイド52に当接して該弁軸ガイド52を上方から押さえながら固定支持するための冠状押え部85が設けられる。この冠状押え部85は、例えば、バーリング加工等により形成され、その中心には、孔部86が画成される。冠状押え部85の周辺には、複数の通気孔88が画成される。この場合、カバー部材82のフランジ部84は溶接等によって後述する第2支持部材94に固着される。
【0038】
駆動部90は、略円柱形状の内孔を有する第1支持部材92および第2支持部材94を備え、前記第1支持部材92が上部に位置し、前記第2支持部材94が下部に位置するようにハウジング40内に配設されて一組の磁極部材を構成する。
【0039】
第1支持部材92は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の上部に端部が固定される第1フランジ部96と、前記弁軸38に沿って延在する筒状の第1膨出部93とを含む。一方、第2支持部材94は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の下部に端部が固定される第2フランジ部98と、前記弁軸38に沿って延在し、且つ前記第1支持部材92の第1膨出部93と対向する筒状の第2膨出部97とを含む。ここで、第2膨出部97は、その外周が上方に延在するに従って小径となるテーパ状に形成されている。
【0040】
第1支持部材92および第2支持部材94は、各外周面に形成された第1フランジ部96および第2フランジ部98によって、前記の通り、それぞれ側壁42の内面に固定され、前記第2フランジ部98の下面には、前記したカバー部材82のフランジ部84が固着される。ここで、第2支持部材94、ハウジング40の側壁42および底壁44とから空間が形成され、この空間は前記窓部45を介して外部と連通される。
【0041】
第1支持部材92、第2支持部材94およびハウジング40から形成された空所100には、弁軸38を駆動するためのコイル102が配設される。前記コイル102は非金属製材料からなるボビン101に巻回され、このボビン101は、第2支持部材94上のスプリングワッシャ104によって、第1支持部材92に指向して弾性的に固定される。このコイル102には、図示しない電源装置が接続される。
【0042】
第1支持部材92および第2支持部材94の内孔には、非磁性体材料で略カップ形状に形成されたスリーブ部材106がその底面を下にして挿入され、開口された該スリーブ部材106の上端を外方向に湾曲して形成された突起部108によって前記第1支持部材92の上端に係止される。このスリーブ部材106の底面には、下に凸のカップ状で、後述する第1弾性部材132のガイドとして機能する突出部116が形成され、その略中心には、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38が挿通される孔が画成される。
【0043】
スリーブ部材106の内部には、磁性体からなる略円筒状のプランジャ110が、該スリーブ部材106の内面を前記弁軸38と同軸的に且つ摺動自在に挿入される。そして、このプランジャ110と弁軸38は、該プランジャ110の内面に形成された突起部112を介して連結手段120によって連結される。ここで、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられている。
【0044】
前記連結手段120は、第1リテーナ122を備え、この第1リテーナ122は、スリーブ部材106の底面に形成された突出部116に対応したプランジャ110の内径より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、下方向に湾曲した第1湾曲部123が設けられる。また、第1リテーナ122の略中心には第1係着用孔124が画成され、この第1係着用孔124を弁軸38の外周面に画成された第1環状溝130に嵌め込むことによって前記弁軸38に係着され、第1弾性部材132および(または)第2弾性部材134による上方向への付勢によって固定される。
【0045】
第1弾性部材132は、第1リテーナ122およびスリーブ部材106の突出部116に対応した直径の略円筒形状に形成され、前記第1リテーナ122と突出部116の間に、弁軸38と同軸的に配設される。このとき、第1弾性部材132は、第1リテーナ122の第1湾曲部123と前記突出部116の周囲の傾斜構成によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0046】
第2弾性部材134は、第1弾性部材132より小径の略円筒形状に形成され、前記第1弾性部材132の内側に、弁軸38と同軸的に配設される。また、第2弾性部材134は、上端が第1リテーナ122に当接し、下端が第2リテーナ136に当接し、これによって前記第1リテーナ122を上方向に付勢し、前記第2リテーナ136を下方向に付勢する。このとき、第2弾性部材134は、弁軸38および第2リテーナ136の第2湾曲部138によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0047】
第2リテーナ136は、第1リテーナ122より下方向に所定間隔離間した弁軸38上に配設される。この第2リテーナ136は、第2弾性部材134に対応して前記第1リテーナ122より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第2湾曲部138が設けられる。この第2湾曲部138によって、第2弾性部材134は、図1において水平方向の変位が規制される。また、第2リテーナ136の略中心には、第2係着孔140が画成され、この第2係着孔140を、弁軸38に形成された第2環状溝144に嵌め込むことによって前記弁軸38に係着され、第2弾性部材134による下方向の付勢によって固定される。この場合、この第2リテーナ136は、スリーブ部材106の突出部116に当接することによって、プランジャ110の移動範囲の下限を規制する。
【0048】
弁軸38に沿った第1リテーナ122の上部側には、第3リテーナ146が該弁軸38に対して摺動自在に配設される。この第3リテーナ146は、第1リテーナ122と略同一の直径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第3湾曲部148が設けられる。この第3リテーナ146の略中心部分には、弁軸38を挿入するための摺動孔150が画成される。そして、第3リテーナ146は、第3弾性部材154によって下方向に付勢される。
【0049】
第3弾性部材154は、第3リテーナ146に対応した第1弾性部材132と略同一の直径の略円筒形状に形成され、前記第3リテーナ146とセンサケース162の間に、弁軸38と同軸的に配設される。そして、第3弾性部材154は、第3リテーナ146の第3湾曲部148と、センサケース162の下端に形成された軸受166の外周面によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0050】
プランジャ110には、弁軸38側へと突出する突起部112が形成されており、この突起部112の上面には第3リテーナ146が当接し、その下面には第1リテーナ122が当接する。そして、コイル102に電流または電圧が印加されていない状態では、プランジャ110は、第1弾性部材132による上方向の付勢によって上限位置に停止される。このとき、弁本体36は、弁座34に着座している(閉弁状態)。
【0051】
センサ部160は、例えば、樹脂材料で形成されたセンサケース162を備え、このセンサケース162は、ハウジング40の上部に接続される。図示しないセンサに連結されたセンサ部160のセンサロッド164は軸受166に支持され、該センサロッド164の先端は弁軸38の後端に連結される。そして、弁本体36による弁部20の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して前記センサに伝達され、該センサによって測定される。この測定結果は、センサケース162内に配設されたコネクタ部168を介して図示しない制御回路に送られる。また、このセンサケース162内には、コイル102と図示しない電源装置とを接続するためのコネクタ部168が配設され、センサケース162とハウジング40との接続部分は、固定手段170によって固定される。
【0052】
前記固定手段170は、ハウジング40の上端側外周面に画成された断面略コ字状の環状溝190と、センサケース162の下部側外周面に形成された段部192とを備え、センサケース162とハウジング40との接合部分には、この環状溝190と段部192を介して、該センサケース162とハウジング40の接合面を固定する冠状弾性体172が取着される。
【0053】
冠状弾性体172は、該冠状弾性体172が取着されるセンサケース162およびハウジング40の外周面の形状に対応した環状の円筒部174を有し、この円筒部174の上端には、内側に指向したフランジ部176が一体的に設けられる。ここで、冠状弾性体172は、弾性に優れた、例えば、金属製材料で形成される。そして、フランジ部176は、センサケース162の段部192に当接し、その弾性力によってこのセンサケース162を押圧する。
【0054】
円筒部174には、ハウジング40の環状溝190に対応した位置に複数の切り起こし部180が設けられる。この切り起こし部180が環状溝190に係着され、冠状弾性体172の抜け落ちが防止される。すなわち、冠状弾性体172は、切り起こし部180の環状溝190への係着と、フランジ部176による段部192の押圧の相互作用によって、センサケース162とハウジング40の接合面を固定する。
【0055】
本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その組付作業、動作並びに作用効果について説明する。
【0056】
まず、ガイド部50の組付作業について説明する。
【0057】
基部22の上面中央に画成された環状溝63にアンダーカバー60のフランジ部62が当接するように、該アンダーカバー60が取着される。次いで、ハウジング40が、シール部材78を介して基部22の上面略中央に置かれる。
【0058】
そして、弁軸ガイド52が、その下端部側から該ハウジング40の孔部46に該弁軸ガイド52のガイドフランジ部59が嵌挿されるように取着されて、アンダーカバー60内に挿入される。この状態で、複数のねじ76を締め付けることによって、ハウジング40がシール部材78とアンダーカバー60を挟持しながら基部22の上面に固定される。
【0059】
次いで、第2支持部材94とともにカバー部材82がハウジング40内に取着されることにより、弁軸ガイド52が、その上方側から該カバー部材82の冠状押え部85によって押さえられながら固定支持される。
【0060】
その後、基部22、アンダーカバー60の孔64および弁軸ガイド52の軸挿通孔54を介して弁軸38が挿入され、支持される。
【0061】
このように、ガイド部50は、弁軸ガイド52のガイドフランジ部59をハウジング40の孔部46に嵌挿させながら、該弁軸ガイド52をその下端部側からアンダーカバー60の内部に挿入し、第2支持部材94とともにカバー部材82をハウジング40内に取着し、弁軸ガイド52をその上方側から該カバー部材82の冠状押え部85によって押さえながら固定支持する。従って、ガイド部50は、その組付作業を容易に行うことが可能である。
【0062】
次に、ガイド部50の動作並びに作用効果について、排気ガス再循環バルブ10の動作を含めて説明する。
【0063】
駆動部90のコイル102に電流または電圧を印加することによって弁部20の開弁動作が行われ、前記コイル102への電流または電圧の印加を停止することによって前記弁部20の閉弁動作が行われる。
【0064】
すなわち、図示しない制御回路の指示に基づいて、図示しない電源装置からコイル102に所定値の電流または電圧が印加されると、該コイル102から磁界が発生し、プランジャ110が下方向に移動するように電磁力を受ける。ここで、第2支持部材94の第2膨出部97は、その外周が上方に延在するに従って小径となるテーパ状に形成されているため、プランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が該プランジャ110の位置に比例して発生する。
【0065】
そして、プランジャ110が突起部112を介して第1リテーナ122を押圧し、第1弾性部材132の弾発力に抗しながら下方向に変位すると、前記第1リテーナ122と連結する弁軸38は、弁軸ガイド52のガイド作用下に下方向に変位する。このとき、この弁軸38に結合された弁本体36が下方向に変位し、弁座34から離間することによって、入口ポート26と出口ポート28の間が連通される(開弁状態)。そして、このプランジャ110は、前記した電磁力と第1弾性部材132の弾発力がつり合う位置で停止する。すなわち、弁部20の開閉量は、コイル102に印加される電流または電圧の強弱によって決定される。
【0066】
ここで、プランジャ110は、第2リテーナ136によってその下限位置が規制されている。従って、プランジャ110がスリーブ部材106の底面に衝突し、損傷することが回避される。
【0067】
次いで、コイル102への電流または電圧の印加を停止すると、第1弾性部材132の弾発力による上方向の付勢によってプランジャ110が上昇し、これに伴って弁軸38は、弁軸ガイド52のガイド作用下に上方向に変位する。そして、この弁軸38に結合された弁本体36が弁座34に着座し、入口ポート26が閉塞される(閉弁状態)。
【0068】
ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース162の下面への衝突の際の衝撃を緩衝するとともに、弁軸38および第2リテーナ136を介して、弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃をも緩衝する。また、この第3弾性部材154による下方向の付勢によって、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、これらの離間による振動の発生が阻止される。また、プランジャ110と第1リテーナ122は直接結合されていないため、閉弁動作時に前記プランジャ110の慣性力が弁軸38に加わらない。従って、弁本体36の弁座34への衝突時に、該弁本体36または弁座34が損傷することが回避される。
【0069】
また、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられているため、前記プランジャ110と前記弁軸38との軸線に直交する方向の相対変位が許容され、前記プランジャ110のミスアライメントまたは前記弁軸38の前記軸線に直交する方向の変動に起因して前記弁軸38の駆動が阻害されることがない。
【0070】
このような弁本体36による入口ポート26の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して図示しないセンサに伝達され、該センサによる測定結果は、前述した図示しない制御回路にフィードバックされる。
【0071】
ところで、弁部20、弁本体36および弁軸38を介してガイド部50に伝達された排気ガスの熱は、図3または図4に示す矢印の方向に伝熱作用および放熱作用が働き、ハウジング40内の空間を介して窓部45から外部に放熱される。この場合、黒の矢印は主として伝熱方向を示し、白抜きの矢印は主として放熱方向を示す。なお、図3は、ガイド部50下方の断熱が十分なときの伝熱方向および放熱方向を示し、一方、図4は、ガイド部50下方の断熱が十分でないときの伝熱方向および放熱方向を示す。
【0072】
ところで、弁軸ガイド52の上方側(駆動部90側)は、その内部に軸挿通孔54を有し、この軸挿通孔54の壁部は弁軸38を摺動支持するために接触しており、前記排気ガスの熱が弁軸38を介して直接伝達されるので、高温になる可能性がある。これに対して、前記弁軸ガイド52の下方側(基部22側)内部に軸受逃げ部55を設け、前記弁軸38と接触しないようにしているので、前記排気ガスの熱が直接伝達されない。その結果、ガイド部50下方の断熱が十分なときは、図3の黒の矢印で示すように、前記下方側は前記上方側より低温となり、前記上方側から前記下方側への伝熱作用が促進される。
【0073】
すなわち、前記下方側は、弁軸ガイド52の低温側ヒートマスとして機能させることで、前記上方側から前記下方側へと伝熱作用がより促進される。さらに、前記下方側は、弁軸ガイド52の周面56に形成された環状膨出部58が設けられ、ハウジング40内の空間と接する表面積も大きくなることからヒートシンクとしての機能をも併せ持ち、前記弁軸38から前記ガイド部50に伝達された熱をより効率的に前記ハウジング40内の空間へ放熱させることができる。
【0074】
ここで、図5に示すように、前記弁軸ガイド52は、さらに効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD2、前記周面56の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5となるように構成すると好適である。
【0075】
すなわち、前記D1/D2の値が2.5を超えると、前記上方側でのヒートマスとしての作用が大きくなるため、この部位での放熱作用が低下してくる。また、D1/D2の値が2.0より小さくなると、前記弁軸ガイド52の剛性が不足するので、D1/D2≧2.0とするのが望ましい。ヒートマスに対する周面56からの放熱作用は、通常の円筒形状の場合、外周サイズ(外径)が小さい程効果が大きいからである。
【0076】
一方、図4に示すように、ガイド部50下方の断熱が十分でないときは、前記下方側は前記上方側より高温となるが、前述した通り、弁軸ガイド52の上方側の放熱効果および環状膨出部58が形成されることによる弁軸ガイド52の下方側の放熱効果により弁軸ガイド52および弁軸52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられる。
【0077】
これらのことから、前記弁軸ガイド52全体として伝熱作用および放熱作用を考慮した場合に、環状膨出部58を形成するとともに、前記軸挿通孔54の内径D2に対する前記周面56の外径D1を、前記の値の範囲にすることによって前記弁軸ガイド52の剛性と放熱効果が得られるものである。
【0078】
この間、弁軸38の変位によって弁本体36は開閉動作を営むが、前記弁軸38は軸挿通孔54を画成する壁部に対してフッ素系樹脂コーティング48を介して接する。
【0079】
なお、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱は、カバー部材82の通気孔88より放出される。
【0080】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ12について、図6を参照しながら説明する。
【0081】
なお、以下の説明において、図1に示す第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0082】
この第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52は、その上方側内部に軸挿通孔54が形成され、その下方側内部に軸受逃げ部55が形成される。弁軸ガイド52の周面56には、その軸線方向に沿って延在し且つ該周面56から外方に突出する直方体状の突出部61が形成される。この直方体状の突出部61は、弁軸ガイド52からの放熱作用を考慮しながらその剛性を保持するために、該弁軸ガイド52と一体的に形成される。このように直方体状の突出部61を好ましくは複数設けて、弁軸ガイド52の全体としての表面積を増加させることにより、この部位からの放熱作用を促進させるとともに弁軸ガイド52自体の剛性を保持することが可能となる。
【0083】
この場合、ガイド部50における伝熱作用および放熱作用は、図7および図8に示す矢印のように働く。すなわち、ガイド部50下方の断熱が十分なときは、図7の黒の矢印に示す伝熱方向のように、前記下方側は前記弁軸ガイド52の低温側ヒートマスとして機能するので、その上方側より低温となる。このため、前記上方側から前記下方側への伝熱作用が促進される。さらに、前記下方側は、弁軸ガイド52の軸線方向に沿って形成された直方体状の突出部61により、ハウジング40内の空間と接する表面積も大きくなることからヒートシンクとしての機能をも併せ持ち、前記弁軸38から前記ガイド部50に伝達された熱をより効率的に前記ハウジング40内の空間へ放熱させることができる。
【0084】
一方、図8に示すように、ガイド部50下方の断熱が十分でないときは、前記下方側は前記上方側より高温となるが、前述した通り、弁軸ガイド52の上方側の放熱効果および直方体状の突出部61が形成されることによる弁軸ガイド52の下方側の放熱効果により、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられる。
【0085】
なお、この第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD2、前記周面56の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5となるように構成すると好適である(図5参照)。
【0086】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ14について、図9、図10Aおよび図10Bを参照しながら説明する。
【0087】
この場合、弁軸ガイド52には、その周面56に対して周方向に沿った複数の環状膨出部58が形成され、該弁軸ガイド52の表面積をより増加させるようにしている。このことにより、弁軸ガイド52からの放熱作用がより促進される。また、カバー部材82には、複数の通気孔88および孔部86が画成される。この孔部86は、前述したバーリング加工とは異なり打ち抜き加工等により形成される。
【0088】
さらに、カバー部材82には、フランジ部84と該孔部86との間において、ハウジング40の底壁44側に指向して突出形成された屈曲部87が設けられる。この屈曲部87は、窓部45を通して外部より浸入した泥または塵埃等が弁軸ガイド52に付着して放熱作用が低下することを抑制し、且つ砂または石等が直接的に接触して弁軸ガイド52が破損することを回避させるものである。
【0089】
なお、この第3の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD4、前記周面56の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5となるように構成すると好適である(図9参照)。
【0090】
続いて、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ16について、図11Aおよび図11Bを参照しながら説明する。
【0091】
この場合、前述した第3の実施の形態において、カバー部材82には、その中央部に拡径部89と狭径部91とが交互に形成された孔が設けられる。このことにより、前記狭径部91を介して弁軸ガイド52の上方側から該弁軸ガイド52を押さえながら固定支持する。しかも、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱が、白抜きの矢印で示すように、前記拡径部89を通して放出される。
【0092】
次に、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ18について、図12、図13Aおよび図13Bを参照しながら説明する。
【0093】
この場合、前述した第2の実施の形態において、弁軸ガイド52の周面56には、軸線方向に沿って基部22側でシール部材78に当接する部位から、駆動部90側でカバー部材82に当接する部位に至るまでの範囲に直方体状の突出部65が延在して複数個形成される。すなわち、この第5の実施の形態に係る弁軸ガイド52は、前述した第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52における直方体状の突出部61を上方側へと延在させたものに類似する。これにより、弁軸ガイド52の表面積がより増加され、弁軸ガイド52からの放熱作用がより促進される。また、カバー部材82には、孔部86が画成される。この孔部86は、前述した第3の実施の形態と同様に打ち抜き加工等により形成される。
【0094】
そして、弁軸ガイド52は、その上方側からカバー部材82によって、前記直方体状の突出部65が押さえられることにより固定支持される。また、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱は、前記直方体状の突出部61と周面56と孔部86とによって形成され、前述した拡径部89に類似した孔81を通して放出される。
【0095】
なお、この第5の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD4、前記周面56の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5となるように構成すると好適である(図12参照)。
【0096】
このように、前述した各実施の形態に例示した排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18では、弁軸ガイド52の機械的強度および剛性を保持させながら、その形状および寸法等を考慮して該弁軸ガイド52の伝熱作用および放熱作用を最適化することができる。なお、前述した各実施の形態は好適な例を示したものであり、本発明に係る排気ガス再循環バルブは、これらに限定されるものではなく種々の改変が可能であることは勿論である。
【0097】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18によれば、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部は、アンダーカバー60によって排気ガスの再循環路32から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0098】
また、弁軸ガイド52の周面56には、周方向に沿って環状膨出部58が形成され、あるいは、軸線方向に沿って直方体状の突出部61または65が形成されることにより、弁軸ガイド52の表面積が増加されるので、弁軸ガイド52の放熱性能をも向上させることができる。
【0099】
その結果、排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18における弁軸38の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0100】
また、この排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18における弁軸ガイド52は、従来技術のような通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブ10の軽量化にも寄与することができる。さらに、この弁軸ガイド52は、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18を製造することができる。
【0101】
さらにまた、弁軸ガイド52の軸挿通孔54の内径をD2(D4)とし、弁軸ガイド52の周面56の外径をD1(D3)としたとき、D1(D3)/D2(D4)≦2.5とするようにしているので、弁軸ガイド52の剛性を低下させることなく弁軸ガイド52の放熱性能をより向上させることができる。
【0102】
また、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられ、その結果、フッ素系樹脂コーティングによる摺動性能を保持する機能が十分に発揮されるので、弁軸38の摺動性能をより長期にわたって保持することが可能となる。
【0103】
さらに、駆動部90と弁軸ガイド52の間にはカバー部材82が配設され、弁軸ガイド52は、カバー部材82と基部22とにより支持されるので、弁軸ガイド52が確実に固定支持されるとともに、弁軸ガイド52の周面において、より放熱性能を考慮した形状に設計することができる。さらにまた、カバー部材82により、弁軸ガイド52上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0104】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0105】
すなわち、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0106】
また、弁軸ガイドの周面には、周方向に沿って環状膨出部が形成され、あるいは、軸線方向に沿って直方体状の突出部が形成されることにより、前記弁軸ガイドの表面積が増加されるので、弁軸ガイドの放熱性能をも向上させることができる。
【0107】
その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0108】
また、弁軸ガイドは、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブを示す一部破断縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける他の伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける他の伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図10】図10Aは、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドを示す斜視図である。
図10Bは、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【図11】図11Aは、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
図11Bは、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図13】図13Aは、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドを示す斜視図である。
図13Bは、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【符号の説明】
10、12、14、16、18…排気ガス再循環バルブ
20…弁部 22…基部
32…再循環路(循環流路) 36…弁本体
38…弁軸 40…ハウジング
45…窓部 48…フッ素系樹脂コーティング
50…ガイド部 52…弁軸ガイド
54…軸挿通孔 55…軸受逃げ部
56…周面 58…環状膨出部
59…ガイドフランジ部 60…アンダーカバー
61、65…直方体状の突出部 80…カバー部
82…カバー部材 90…駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス再循環バルブに関し、一層詳細には、排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、内燃機関から排出される有害成分を除去するために、排気ガス再循環バルブが用いられている。この排気ガス再循環バルブは、内燃機関から排出される排気ガスを吸気系に再循環させ、前記排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を減少させるために、前記内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる機能を有する。
【0003】
一般的に、排気ガス再循環バルブは、内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる再循環路を開閉する弁本体と、前記弁本体に連結される弁軸を駆動して変位動作を行う駆動装置とから構成される。この場合、前記弁軸は弁軸ガイドによって変位自在に支持される。そして、前記弁軸ガイドと前記駆動装置との間には、弁本体から導入された排気ガスの熱が前記駆動装置に伝達されることを回避するための空間が設けられている。
【0004】
ところで、この弁軸ガイドは、概ね前記再循環路と前記空間との間に配設されており、排気ガスの熱を直接的に受けるような構造となっている。また、最近の内燃機関を構成する排気ガス再循環バルブにおいては、排気ガスの温度が500℃を超えるものもあり、このため、排気ガスの熱によって、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の温度がより高温となる場合がある。このような状況下において、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部が昇温されることにより該弁軸の摺動性能が低下することを回避するために、例えば、水冷式排気ガス再循環バルブ、あるいは空冷式排気ガス再循環バルブ等のように昇温を抑制する手段が施された技術が提案されるに至っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記水冷式排気ガス再循環バルブでは、冷却性能、すなわち、被冷却体の温度の安定性という面では利点があるが、冷却水を循環させるための循環機構や配管等が必要となるため、その構造自体が複雑となり且つ高価とならざるを得ない。
【0006】
また、前記空冷式排気ガス再循環バルブでは、水冷式排気ガス再循環バルブより簡素化された構造となるが、被冷却体である弁軸ガイドに複数の冷却フィンを設ける必要がある。しかも、この弁軸ガイドの冷却性能をより向上させるためには、前記冷却フィンの厚さを極力抑え且つ多数設けるようにしなければならない。この種の弁軸ガイドを形成するために、冷却フィンが弁軸ガイドの本体とは別に用意され、該冷却フィンは、ろう付けや溶接等の工法により接合される。
【0007】
このように、冷却フィンが接合された弁軸ガイドでは、該冷却フィンが別に用意され、且つ接合するための装置等やその接合工程が必要となり、その結果、弁軸ガイド自体が高価なものとなる。しかも、この弁軸ガイドでは、排気ガス再循環バルブに装着された際、外部から浸入した塵埃、泥や砂の付着等により冷却性能が低下し、さらに、所謂、通常の円筒状に形成された弁軸ガイドに比較して冷却フィンを含む弁軸ガイド自体の剛性を長期的に保持することが困難である。
【0008】
本発明は、前記の問題点に鑑みなされたものであり、放熱性能あるいは冷却性能を向上させるとともに、安価で且つ剛性に優れた弁軸ガイドを備えることにより、弁軸の摺動性能をより長期にわたって保持させることが可能な排気ガス再循環バルブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の排気ガス再循環バルブは、弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、前記弁軸ガイドの周面に少なくとも1つの放熱手段を形成することを特徴とする(請求項1の発明)。
【0010】
この場合、前記弁軸ガイドに設けられる放熱手段は、環状膨出部または直方体状の突出部である(請求項2の発明)。
【0011】
本発明に係る排気ガス再循環バルブによれば、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、アンダーカバーによって排気ガスの循環流路から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0012】
また、弁軸ガイドの周面には、周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部が形成され、あるいは、軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出した少なくとも1つの直方体状の突出部が形成されることにより、該弁軸ガイドの表面積が増加されるので、弁軸ガイドの放熱性能をも向上させることができる。
【0013】
その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0014】
しかも、この排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドは、通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブの軽量化にも寄与することができる。また、この弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。
【0015】
さらに、本発明において、前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD2とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5とするとよい(請求項3の発明)。これにより、弁軸ガイドの剛性を低下させることなく該弁軸ガイドの放熱性能をより向上させることができる。
【0016】
さらにまた、本発明において、前記弁軸ガイドに対する前記弁軸の摺動部にはフッ素系樹脂コーティングが施されるとよい(請求項4の発明)。これにより、前述した発明において、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温が抑えられ、フッ素系樹脂コーティングによる摺動性能を保持する機能が十分に発揮されるので、弁軸の摺動性能をより長期にわたって保持することが可能となる。
【0017】
また、本発明において、前記駆動部と前記弁軸ガイドの間にはカバー部材が配設され、前記弁軸ガイドは、前記カバー部材と前記基部とにより支持されるとよい(請求項5の発明)。これにより、弁軸ガイドが確実に固定支持されるとともに、弁軸ガイドの周面において、より放熱性能を考慮した形状に設計することができる。しかも、前記カバー部材により、弁軸ガイド上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明の排気ガス再循環バルブは、弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、
前記駆動部と前記弁軸ガイドとの間にカバー部材を配設して、該カバー部材と前記基部とにより前記弁軸ガイドを支持することを特徴とする(請求項6の発明)。
【0019】
この発明によれば、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、アンダーカバーによって排気ガスの循環流路から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0020】
しかも、この排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。また、前記弁軸ガイドは、カバー部材と基部とにより支持されるので、確実に固定支持されるとともに、該弁軸ガイドの周面においてより放熱性能を考慮した形状に設計することができる。さらに、前記カバー部材により、弁軸ガイド上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0021】
また、この発明において、前記弁軸ガイドの周面に、該周面の周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部または該弁軸ガイドの軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出する少なくとも1つの直方体状の突出部を形成し、前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD4とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5とするとよい(請求項7の発明)。
【0022】
これにより、排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの周面に、周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部が形成されあるいは軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出した少なくとも1つの直方体状の突出部が形成され、該弁軸ガイドの表面積が増加されるので、前記弁軸ガイドの放熱性能を向上させることができる。また、この弁軸ガイドは、通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブの軽量化にも寄与することができる。
【0023】
さらに、この弁軸ガイドは、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。さらにまた、弁軸ガイドの剛性を低下させることなく該弁軸ガイドの放熱性能をより向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係る排気ガス再循環バルブについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10を示す。この排気ガス再循環バルブ10は、図示しない内燃機関の排気系から吸気系への排気ガスの循環を制御する弁部20と、ガイド部50と、前記弁部20を駆動する駆動部90と、前記弁部20の開閉状態を計測するセンサ部160とから構成される。
【0026】
弁部20は、基部22を備え、該基部22の、例えば、下部には、内燃機関の排気系と連結される入口ポート26と、前記内燃機関の吸気系と連結される出口ポート28とが画成され、この入口ポート26と出口ポート28は、該入口ポート26の上部に画成された孔部30と、前記基部22内に画成された再循環路32とによって連通される。
【0027】
孔部30は、入口ポート26の上部から基部22の上面に開口するように形成される。前記入口ポート26には円環状の弁座34が配設され、この弁座34には、前記入口ポート26および孔部30を介して基部22を貫通する弁軸38が挿入される。
【0028】
弁軸38の一方の端部には弁本体36が連結され、この弁本体36は、弁座34の下端に当接することによって入口ポート26の開閉を行うことが可能である。この弁軸38には、ガイド部50によって摺動支持される部分の表面にフッ素系樹脂コーティング48が施されている。
【0029】
この場合、前記フッ素系樹脂コーティング48が弁軸38に施される範囲は、少なくとも後述する弁軸ガイド52の軸挿通孔54を画成する壁部の長さと前記弁軸38の変位長さを加えた長さとする。代案として、このフッ素系樹脂コーティング48は、前記ガイド部50側に設けられる軸挿通孔54を画成する壁部に施されていてもよい。基部22の上面は、後述するシール部材78を介してハウジング40の下面に当接され、例えば、複数のねじ76によってこのハウジング40に固定される。
【0030】
ハウジング40は、例えば、金属製材料から形成され、円筒状の側壁42と、この側壁42の下端から一体的且つ図1において水平方向に延在する底壁44とを有する。また、ハウジング40には、側壁42と底壁44に跨って窓部45が形成され、この窓部45を介して前記ハウジング40の内部と外部(大気側)とが連通している。さらに、底壁44の略中心には孔部46が画成され、この孔部46に嵌合する弁軸ガイド52を貫通して前記弁軸38が同軸的に挿通される。すなわち、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38はガイド部50によって、図1において上下方向に摺動自在に支持される。
【0031】
ガイド部50は、弁軸38を支持するための耐熱性材料(例えば、カーボン焼結体またはステンレス鋼等)で形成された弁軸ガイド52を備える。この弁軸ガイド52は、図2に示すように、その内部に軸挿通孔54および軸受逃げ部55が画成され、その周面56には、周方向に沿って環状膨出部58が形成される。この環状膨出部58は、弁軸ガイド52からの放熱作用を考慮しながらその剛性を保持するために、該弁軸ガイド52と一体形状に形成される。このように環状膨出部58を1以上、好ましくは複数設けて、弁軸ガイド52の表面積を増加させることにより、この部位からの放熱作用を促進させるとともに弁軸ガイド52自体の剛性を保持することが可能となる。
【0032】
また、弁軸ガイド52は、その下方側(基部22側)に、前記環状膨出部58と略同一径に形成されたガイドフランジ部59を有する。前記ガイドフランジ部59は、ハウジング40の底壁44に画成された孔部46に嵌挿され、これにより、弁軸ガイド52の図1における水平方向の位置が規制される。
【0033】
さらに、前記弁軸ガイド52は、前記弁軸38に同軸的に配設される耐熱性材料で形成されたアンダーカバー60が嵌入され、弁軸ガイド52の下方側が遮蔽される。
【0034】
アンダーカバー60は、図2に示すように、弁軸ガイド52の下方部を囲繞する略カップ状に形成され、開口された上端からフランジ部62が半径方向外方に指向して延在するように一体的に設けられる。
【0035】
このアンダーカバー60の底面には、弁軸38を挿通するための孔64が画成される。前記アンダーカバー60は、フランジ部62側を上にして弁部20の孔部30に挿入され、前記フランジ部62によって基部22の上面中央に画成された環状溝63に嵌合係止される。
【0036】
フランジ部62は、ハウジング40の下面との間にシール部材78が介在された状態で、基部22の上面とによって挟持され、前記の通り、複数のねじ76によって固定される。シール部材78には、前記ねじ76を挿通するための、複数(例えば、3つ)のねじ穴79が画成される。ここで、ガイド部50には、弁軸ガイド52の軸挿通孔54およびアンダーカバー60の孔64を介して弁軸38が挿入され、このため、前記弁軸38は軸線方向に沿って変位自在に支持されている。
【0037】
カバー部80は、図1に示すように、底部が上方へと膨出した略カップ形状のカバー部材82を備え、該カバー部材82の開口された上端には、フランジ部84が半径方向外方に指向して延在するように一体的に設けられる。前記カバー部材82の中央部には、弁軸ガイド52に当接して該弁軸ガイド52を上方から押さえながら固定支持するための冠状押え部85が設けられる。この冠状押え部85は、例えば、バーリング加工等により形成され、その中心には、孔部86が画成される。冠状押え部85の周辺には、複数の通気孔88が画成される。この場合、カバー部材82のフランジ部84は溶接等によって後述する第2支持部材94に固着される。
【0038】
駆動部90は、略円柱形状の内孔を有する第1支持部材92および第2支持部材94を備え、前記第1支持部材92が上部に位置し、前記第2支持部材94が下部に位置するようにハウジング40内に配設されて一組の磁極部材を構成する。
【0039】
第1支持部材92は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の上部に端部が固定される第1フランジ部96と、前記弁軸38に沿って延在する筒状の第1膨出部93とを含む。一方、第2支持部材94は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の下部に端部が固定される第2フランジ部98と、前記弁軸38に沿って延在し、且つ前記第1支持部材92の第1膨出部93と対向する筒状の第2膨出部97とを含む。ここで、第2膨出部97は、その外周が上方に延在するに従って小径となるテーパ状に形成されている。
【0040】
第1支持部材92および第2支持部材94は、各外周面に形成された第1フランジ部96および第2フランジ部98によって、前記の通り、それぞれ側壁42の内面に固定され、前記第2フランジ部98の下面には、前記したカバー部材82のフランジ部84が固着される。ここで、第2支持部材94、ハウジング40の側壁42および底壁44とから空間が形成され、この空間は前記窓部45を介して外部と連通される。
【0041】
第1支持部材92、第2支持部材94およびハウジング40から形成された空所100には、弁軸38を駆動するためのコイル102が配設される。前記コイル102は非金属製材料からなるボビン101に巻回され、このボビン101は、第2支持部材94上のスプリングワッシャ104によって、第1支持部材92に指向して弾性的に固定される。このコイル102には、図示しない電源装置が接続される。
【0042】
第1支持部材92および第2支持部材94の内孔には、非磁性体材料で略カップ形状に形成されたスリーブ部材106がその底面を下にして挿入され、開口された該スリーブ部材106の上端を外方向に湾曲して形成された突起部108によって前記第1支持部材92の上端に係止される。このスリーブ部材106の底面には、下に凸のカップ状で、後述する第1弾性部材132のガイドとして機能する突出部116が形成され、その略中心には、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38が挿通される孔が画成される。
【0043】
スリーブ部材106の内部には、磁性体からなる略円筒状のプランジャ110が、該スリーブ部材106の内面を前記弁軸38と同軸的に且つ摺動自在に挿入される。そして、このプランジャ110と弁軸38は、該プランジャ110の内面に形成された突起部112を介して連結手段120によって連結される。ここで、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられている。
【0044】
前記連結手段120は、第1リテーナ122を備え、この第1リテーナ122は、スリーブ部材106の底面に形成された突出部116に対応したプランジャ110の内径より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、下方向に湾曲した第1湾曲部123が設けられる。また、第1リテーナ122の略中心には第1係着用孔124が画成され、この第1係着用孔124を弁軸38の外周面に画成された第1環状溝130に嵌め込むことによって前記弁軸38に係着され、第1弾性部材132および(または)第2弾性部材134による上方向への付勢によって固定される。
【0045】
第1弾性部材132は、第1リテーナ122およびスリーブ部材106の突出部116に対応した直径の略円筒形状に形成され、前記第1リテーナ122と突出部116の間に、弁軸38と同軸的に配設される。このとき、第1弾性部材132は、第1リテーナ122の第1湾曲部123と前記突出部116の周囲の傾斜構成によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0046】
第2弾性部材134は、第1弾性部材132より小径の略円筒形状に形成され、前記第1弾性部材132の内側に、弁軸38と同軸的に配設される。また、第2弾性部材134は、上端が第1リテーナ122に当接し、下端が第2リテーナ136に当接し、これによって前記第1リテーナ122を上方向に付勢し、前記第2リテーナ136を下方向に付勢する。このとき、第2弾性部材134は、弁軸38および第2リテーナ136の第2湾曲部138によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0047】
第2リテーナ136は、第1リテーナ122より下方向に所定間隔離間した弁軸38上に配設される。この第2リテーナ136は、第2弾性部材134に対応して前記第1リテーナ122より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第2湾曲部138が設けられる。この第2湾曲部138によって、第2弾性部材134は、図1において水平方向の変位が規制される。また、第2リテーナ136の略中心には、第2係着孔140が画成され、この第2係着孔140を、弁軸38に形成された第2環状溝144に嵌め込むことによって前記弁軸38に係着され、第2弾性部材134による下方向の付勢によって固定される。この場合、この第2リテーナ136は、スリーブ部材106の突出部116に当接することによって、プランジャ110の移動範囲の下限を規制する。
【0048】
弁軸38に沿った第1リテーナ122の上部側には、第3リテーナ146が該弁軸38に対して摺動自在に配設される。この第3リテーナ146は、第1リテーナ122と略同一の直径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第3湾曲部148が設けられる。この第3リテーナ146の略中心部分には、弁軸38を挿入するための摺動孔150が画成される。そして、第3リテーナ146は、第3弾性部材154によって下方向に付勢される。
【0049】
第3弾性部材154は、第3リテーナ146に対応した第1弾性部材132と略同一の直径の略円筒形状に形成され、前記第3リテーナ146とセンサケース162の間に、弁軸38と同軸的に配設される。そして、第3弾性部材154は、第3リテーナ146の第3湾曲部148と、センサケース162の下端に形成された軸受166の外周面によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0050】
プランジャ110には、弁軸38側へと突出する突起部112が形成されており、この突起部112の上面には第3リテーナ146が当接し、その下面には第1リテーナ122が当接する。そして、コイル102に電流または電圧が印加されていない状態では、プランジャ110は、第1弾性部材132による上方向の付勢によって上限位置に停止される。このとき、弁本体36は、弁座34に着座している(閉弁状態)。
【0051】
センサ部160は、例えば、樹脂材料で形成されたセンサケース162を備え、このセンサケース162は、ハウジング40の上部に接続される。図示しないセンサに連結されたセンサ部160のセンサロッド164は軸受166に支持され、該センサロッド164の先端は弁軸38の後端に連結される。そして、弁本体36による弁部20の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して前記センサに伝達され、該センサによって測定される。この測定結果は、センサケース162内に配設されたコネクタ部168を介して図示しない制御回路に送られる。また、このセンサケース162内には、コイル102と図示しない電源装置とを接続するためのコネクタ部168が配設され、センサケース162とハウジング40との接続部分は、固定手段170によって固定される。
【0052】
前記固定手段170は、ハウジング40の上端側外周面に画成された断面略コ字状の環状溝190と、センサケース162の下部側外周面に形成された段部192とを備え、センサケース162とハウジング40との接合部分には、この環状溝190と段部192を介して、該センサケース162とハウジング40の接合面を固定する冠状弾性体172が取着される。
【0053】
冠状弾性体172は、該冠状弾性体172が取着されるセンサケース162およびハウジング40の外周面の形状に対応した環状の円筒部174を有し、この円筒部174の上端には、内側に指向したフランジ部176が一体的に設けられる。ここで、冠状弾性体172は、弾性に優れた、例えば、金属製材料で形成される。そして、フランジ部176は、センサケース162の段部192に当接し、その弾性力によってこのセンサケース162を押圧する。
【0054】
円筒部174には、ハウジング40の環状溝190に対応した位置に複数の切り起こし部180が設けられる。この切り起こし部180が環状溝190に係着され、冠状弾性体172の抜け落ちが防止される。すなわち、冠状弾性体172は、切り起こし部180の環状溝190への係着と、フランジ部176による段部192の押圧の相互作用によって、センサケース162とハウジング40の接合面を固定する。
【0055】
本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その組付作業、動作並びに作用効果について説明する。
【0056】
まず、ガイド部50の組付作業について説明する。
【0057】
基部22の上面中央に画成された環状溝63にアンダーカバー60のフランジ部62が当接するように、該アンダーカバー60が取着される。次いで、ハウジング40が、シール部材78を介して基部22の上面略中央に置かれる。
【0058】
そして、弁軸ガイド52が、その下端部側から該ハウジング40の孔部46に該弁軸ガイド52のガイドフランジ部59が嵌挿されるように取着されて、アンダーカバー60内に挿入される。この状態で、複数のねじ76を締め付けることによって、ハウジング40がシール部材78とアンダーカバー60を挟持しながら基部22の上面に固定される。
【0059】
次いで、第2支持部材94とともにカバー部材82がハウジング40内に取着されることにより、弁軸ガイド52が、その上方側から該カバー部材82の冠状押え部85によって押さえられながら固定支持される。
【0060】
その後、基部22、アンダーカバー60の孔64および弁軸ガイド52の軸挿通孔54を介して弁軸38が挿入され、支持される。
【0061】
このように、ガイド部50は、弁軸ガイド52のガイドフランジ部59をハウジング40の孔部46に嵌挿させながら、該弁軸ガイド52をその下端部側からアンダーカバー60の内部に挿入し、第2支持部材94とともにカバー部材82をハウジング40内に取着し、弁軸ガイド52をその上方側から該カバー部材82の冠状押え部85によって押さえながら固定支持する。従って、ガイド部50は、その組付作業を容易に行うことが可能である。
【0062】
次に、ガイド部50の動作並びに作用効果について、排気ガス再循環バルブ10の動作を含めて説明する。
【0063】
駆動部90のコイル102に電流または電圧を印加することによって弁部20の開弁動作が行われ、前記コイル102への電流または電圧の印加を停止することによって前記弁部20の閉弁動作が行われる。
【0064】
すなわち、図示しない制御回路の指示に基づいて、図示しない電源装置からコイル102に所定値の電流または電圧が印加されると、該コイル102から磁界が発生し、プランジャ110が下方向に移動するように電磁力を受ける。ここで、第2支持部材94の第2膨出部97は、その外周が上方に延在するに従って小径となるテーパ状に形成されているため、プランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が該プランジャ110の位置に比例して発生する。
【0065】
そして、プランジャ110が突起部112を介して第1リテーナ122を押圧し、第1弾性部材132の弾発力に抗しながら下方向に変位すると、前記第1リテーナ122と連結する弁軸38は、弁軸ガイド52のガイド作用下に下方向に変位する。このとき、この弁軸38に結合された弁本体36が下方向に変位し、弁座34から離間することによって、入口ポート26と出口ポート28の間が連通される(開弁状態)。そして、このプランジャ110は、前記した電磁力と第1弾性部材132の弾発力がつり合う位置で停止する。すなわち、弁部20の開閉量は、コイル102に印加される電流または電圧の強弱によって決定される。
【0066】
ここで、プランジャ110は、第2リテーナ136によってその下限位置が規制されている。従って、プランジャ110がスリーブ部材106の底面に衝突し、損傷することが回避される。
【0067】
次いで、コイル102への電流または電圧の印加を停止すると、第1弾性部材132の弾発力による上方向の付勢によってプランジャ110が上昇し、これに伴って弁軸38は、弁軸ガイド52のガイド作用下に上方向に変位する。そして、この弁軸38に結合された弁本体36が弁座34に着座し、入口ポート26が閉塞される(閉弁状態)。
【0068】
ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース162の下面への衝突の際の衝撃を緩衝するとともに、弁軸38および第2リテーナ136を介して、弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃をも緩衝する。また、この第3弾性部材154による下方向の付勢によって、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、これらの離間による振動の発生が阻止される。また、プランジャ110と第1リテーナ122は直接結合されていないため、閉弁動作時に前記プランジャ110の慣性力が弁軸38に加わらない。従って、弁本体36の弁座34への衝突時に、該弁本体36または弁座34が損傷することが回避される。
【0069】
また、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられているため、前記プランジャ110と前記弁軸38との軸線に直交する方向の相対変位が許容され、前記プランジャ110のミスアライメントまたは前記弁軸38の前記軸線に直交する方向の変動に起因して前記弁軸38の駆動が阻害されることがない。
【0070】
このような弁本体36による入口ポート26の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して図示しないセンサに伝達され、該センサによる測定結果は、前述した図示しない制御回路にフィードバックされる。
【0071】
ところで、弁部20、弁本体36および弁軸38を介してガイド部50に伝達された排気ガスの熱は、図3または図4に示す矢印の方向に伝熱作用および放熱作用が働き、ハウジング40内の空間を介して窓部45から外部に放熱される。この場合、黒の矢印は主として伝熱方向を示し、白抜きの矢印は主として放熱方向を示す。なお、図3は、ガイド部50下方の断熱が十分なときの伝熱方向および放熱方向を示し、一方、図4は、ガイド部50下方の断熱が十分でないときの伝熱方向および放熱方向を示す。
【0072】
ところで、弁軸ガイド52の上方側(駆動部90側)は、その内部に軸挿通孔54を有し、この軸挿通孔54の壁部は弁軸38を摺動支持するために接触しており、前記排気ガスの熱が弁軸38を介して直接伝達されるので、高温になる可能性がある。これに対して、前記弁軸ガイド52の下方側(基部22側)内部に軸受逃げ部55を設け、前記弁軸38と接触しないようにしているので、前記排気ガスの熱が直接伝達されない。その結果、ガイド部50下方の断熱が十分なときは、図3の黒の矢印で示すように、前記下方側は前記上方側より低温となり、前記上方側から前記下方側への伝熱作用が促進される。
【0073】
すなわち、前記下方側は、弁軸ガイド52の低温側ヒートマスとして機能させることで、前記上方側から前記下方側へと伝熱作用がより促進される。さらに、前記下方側は、弁軸ガイド52の周面56に形成された環状膨出部58が設けられ、ハウジング40内の空間と接する表面積も大きくなることからヒートシンクとしての機能をも併せ持ち、前記弁軸38から前記ガイド部50に伝達された熱をより効率的に前記ハウジング40内の空間へ放熱させることができる。
【0074】
ここで、図5に示すように、前記弁軸ガイド52は、さらに効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD2、前記周面56の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5となるように構成すると好適である。
【0075】
すなわち、前記D1/D2の値が2.5を超えると、前記上方側でのヒートマスとしての作用が大きくなるため、この部位での放熱作用が低下してくる。また、D1/D2の値が2.0より小さくなると、前記弁軸ガイド52の剛性が不足するので、D1/D2≧2.0とするのが望ましい。ヒートマスに対する周面56からの放熱作用は、通常の円筒形状の場合、外周サイズ(外径)が小さい程効果が大きいからである。
【0076】
一方、図4に示すように、ガイド部50下方の断熱が十分でないときは、前記下方側は前記上方側より高温となるが、前述した通り、弁軸ガイド52の上方側の放熱効果および環状膨出部58が形成されることによる弁軸ガイド52の下方側の放熱効果により弁軸ガイド52および弁軸52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられる。
【0077】
これらのことから、前記弁軸ガイド52全体として伝熱作用および放熱作用を考慮した場合に、環状膨出部58を形成するとともに、前記軸挿通孔54の内径D2に対する前記周面56の外径D1を、前記の値の範囲にすることによって前記弁軸ガイド52の剛性と放熱効果が得られるものである。
【0078】
この間、弁軸38の変位によって弁本体36は開閉動作を営むが、前記弁軸38は軸挿通孔54を画成する壁部に対してフッ素系樹脂コーティング48を介して接する。
【0079】
なお、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱は、カバー部材82の通気孔88より放出される。
【0080】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ12について、図6を参照しながら説明する。
【0081】
なお、以下の説明において、図1に示す第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0082】
この第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52は、その上方側内部に軸挿通孔54が形成され、その下方側内部に軸受逃げ部55が形成される。弁軸ガイド52の周面56には、その軸線方向に沿って延在し且つ該周面56から外方に突出する直方体状の突出部61が形成される。この直方体状の突出部61は、弁軸ガイド52からの放熱作用を考慮しながらその剛性を保持するために、該弁軸ガイド52と一体的に形成される。このように直方体状の突出部61を好ましくは複数設けて、弁軸ガイド52の全体としての表面積を増加させることにより、この部位からの放熱作用を促進させるとともに弁軸ガイド52自体の剛性を保持することが可能となる。
【0083】
この場合、ガイド部50における伝熱作用および放熱作用は、図7および図8に示す矢印のように働く。すなわち、ガイド部50下方の断熱が十分なときは、図7の黒の矢印に示す伝熱方向のように、前記下方側は前記弁軸ガイド52の低温側ヒートマスとして機能するので、その上方側より低温となる。このため、前記上方側から前記下方側への伝熱作用が促進される。さらに、前記下方側は、弁軸ガイド52の軸線方向に沿って形成された直方体状の突出部61により、ハウジング40内の空間と接する表面積も大きくなることからヒートシンクとしての機能をも併せ持ち、前記弁軸38から前記ガイド部50に伝達された熱をより効率的に前記ハウジング40内の空間へ放熱させることができる。
【0084】
一方、図8に示すように、ガイド部50下方の断熱が十分でないときは、前記下方側は前記上方側より高温となるが、前述した通り、弁軸ガイド52の上方側の放熱効果および直方体状の突出部61が形成されることによる弁軸ガイド52の下方側の放熱効果により、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられる。
【0085】
なお、この第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD2、前記周面56の外径をD1としたとき、D1/D2≦2.5となるように構成すると好適である(図5参照)。
【0086】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ14について、図9、図10Aおよび図10Bを参照しながら説明する。
【0087】
この場合、弁軸ガイド52には、その周面56に対して周方向に沿った複数の環状膨出部58が形成され、該弁軸ガイド52の表面積をより増加させるようにしている。このことにより、弁軸ガイド52からの放熱作用がより促進される。また、カバー部材82には、複数の通気孔88および孔部86が画成される。この孔部86は、前述したバーリング加工とは異なり打ち抜き加工等により形成される。
【0088】
さらに、カバー部材82には、フランジ部84と該孔部86との間において、ハウジング40の底壁44側に指向して突出形成された屈曲部87が設けられる。この屈曲部87は、窓部45を通して外部より浸入した泥または塵埃等が弁軸ガイド52に付着して放熱作用が低下することを抑制し、且つ砂または石等が直接的に接触して弁軸ガイド52が破損することを回避させるものである。
【0089】
なお、この第3の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD4、前記周面56の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5となるように構成すると好適である(図9参照)。
【0090】
続いて、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ16について、図11Aおよび図11Bを参照しながら説明する。
【0091】
この場合、前述した第3の実施の形態において、カバー部材82には、その中央部に拡径部89と狭径部91とが交互に形成された孔が設けられる。このことにより、前記狭径部91を介して弁軸ガイド52の上方側から該弁軸ガイド52を押さえながら固定支持する。しかも、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱が、白抜きの矢印で示すように、前記拡径部89を通して放出される。
【0092】
次に、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ18について、図12、図13Aおよび図13Bを参照しながら説明する。
【0093】
この場合、前述した第2の実施の形態において、弁軸ガイド52の周面56には、軸線方向に沿って基部22側でシール部材78に当接する部位から、駆動部90側でカバー部材82に当接する部位に至るまでの範囲に直方体状の突出部65が延在して複数個形成される。すなわち、この第5の実施の形態に係る弁軸ガイド52は、前述した第2の実施の形態に係る弁軸ガイド52における直方体状の突出部61を上方側へと延在させたものに類似する。これにより、弁軸ガイド52の表面積がより増加され、弁軸ガイド52からの放熱作用がより促進される。また、カバー部材82には、孔部86が画成される。この孔部86は、前述した第3の実施の形態と同様に打ち抜き加工等により形成される。
【0094】
そして、弁軸ガイド52は、その上方側からカバー部材82によって、前記直方体状の突出部65が押さえられることにより固定支持される。また、弁軸ガイド52の軸挿通孔54と弁軸38との僅かな隙間を通して流出した排気ガスおよびその排気ガスによる熱は、前記直方体状の突出部61と周面56と孔部86とによって形成され、前述した拡径部89に類似した孔81を通して放出される。
【0095】
なお、この第5の実施の形態に係る弁軸ガイド52においても、効率的に伝熱作用および放熱作用を促進させ、且つ機械的強度および剛性を保持させるために、前記軸挿通孔54の内径をD4、前記周面56の外径をD3としたとき、D3/D4≦2.5となるように構成すると好適である(図12参照)。
【0096】
このように、前述した各実施の形態に例示した排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18では、弁軸ガイド52の機械的強度および剛性を保持させながら、その形状および寸法等を考慮して該弁軸ガイド52の伝熱作用および放熱作用を最適化することができる。なお、前述した各実施の形態は好適な例を示したものであり、本発明に係る排気ガス再循環バルブは、これらに限定されるものではなく種々の改変が可能であることは勿論である。
【0097】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18によれば、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部は、アンダーカバー60によって排気ガスの再循環路32から遮蔽され、排気ガスに直接的に曝されることがないので、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0098】
また、弁軸ガイド52の周面56には、周方向に沿って環状膨出部58が形成され、あるいは、軸線方向に沿って直方体状の突出部61または65が形成されることにより、弁軸ガイド52の表面積が増加されるので、弁軸ガイド52の放熱性能をも向上させることができる。
【0099】
その結果、排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18における弁軸38の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0100】
また、この排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18における弁軸ガイド52は、従来技術のような通常の円筒状の弁軸ガイドに比較して、同等の剛性を保持することが可能となるとともに、排気ガス再循環バルブ10の軽量化にも寄与することができる。さらに、この弁軸ガイド52は、焼結成形等の一体成形によって容易に形成することが可能となり、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブ10、12、14、16および18を製造することができる。
【0101】
さらにまた、弁軸ガイド52の軸挿通孔54の内径をD2(D4)とし、弁軸ガイド52の周面56の外径をD1(D3)としたとき、D1(D3)/D2(D4)≦2.5とするようにしているので、弁軸ガイド52の剛性を低下させることなく弁軸ガイド52の放熱性能をより向上させることができる。
【0102】
また、弁軸ガイド52および弁軸ガイド52と弁軸38との摺動部の昇温が抑えられ、その結果、フッ素系樹脂コーティングによる摺動性能を保持する機能が十分に発揮されるので、弁軸38の摺動性能をより長期にわたって保持することが可能となる。
【0103】
さらに、駆動部90と弁軸ガイド52の間にはカバー部材82が配設され、弁軸ガイド52は、カバー部材82と基部22とにより支持されるので、弁軸ガイド52が確実に固定支持されるとともに、弁軸ガイド52の周面において、より放熱性能を考慮した形状に設計することができる。さらにまた、カバー部材82により、弁軸ガイド52上面からの塵埃、泥や水等の浸入を阻止することが可能となる。
【0104】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0105】
すなわち、弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部は、排気ガスに直接的に曝されることがないので、前記弁軸ガイドおよび弁軸ガイドと弁軸との摺動部の昇温を抑えることができる。
【0106】
また、弁軸ガイドの周面には、周方向に沿って環状膨出部が形成され、あるいは、軸線方向に沿って直方体状の突出部が形成されることにより、前記弁軸ガイドの表面積が増加されるので、弁軸ガイドの放熱性能をも向上させることができる。
【0107】
その結果、排気ガス再循環バルブにおける弁軸の摺動性能を長期にわたって保持することが可能となる。
【0108】
また、弁軸ガイドは、従来技術に比較してその製造工程が簡素化され且つ材料費が低減されるので、より安価に排気ガス再循環バルブを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブを示す一部破断縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける他の伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドの構造を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける他の伝熱方向および放熱方向を示す要部縦断説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図10】図10Aは、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドを示す斜視図である。
図10Bは、本発明の第3の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【図11】図11Aは、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
図11Bは、本発明の第4の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブの要部縦断説明図である。
【図13】図13Aは、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおける弁軸ガイドを示す斜視図である。
図13Bは、本発明の第5の実施の形態に係る排気ガス再循環バルブにおけるカバー部および弁軸ガイドを示す平面説明図である。
【符号の説明】
10、12、14、16、18…排気ガス再循環バルブ
20…弁部 22…基部
32…再循環路(循環流路) 36…弁本体
38…弁軸 40…ハウジング
45…窓部 48…フッ素系樹脂コーティング
50…ガイド部 52…弁軸ガイド
54…軸挿通孔 55…軸受逃げ部
56…周面 58…環状膨出部
59…ガイドフランジ部 60…アンダーカバー
61、65…直方体状の突出部 80…カバー部
82…カバー部材 90…駆動部
Claims (7)
- 弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、前記弁軸ガイドの周面に少なくとも1つの放熱手段を形成することを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 請求項1記載の排気ガス再循環バルブにおいて、
前記放熱手段は、環状膨出部または直方体状の突出部であることを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 請求項1または2記載の排気ガス再循環バルブにおいて、
前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD2とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD1としたとき、
D1/D2≦2.5
とすることを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス再循環バルブにおいて、
前記弁軸ガイドに対する前記弁軸の摺動部にはフッ素系樹脂コーティングが施されていることを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の排気ガス再循環バルブにおいて、
前記駆動部と前記弁軸ガイドの間にはカバー部材が配設され、
前記弁軸ガイドは、前記カバー部材と前記基部とにより支持されることを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 弁座と排気ガスの循環流路を備える基部と、
前記排気ガスの循環流路を開閉する弁本体を含み、前記基部を貫通し外方へ延在する弁軸と、
前記弁軸を前記弁本体と一体的に変位させる駆動部と、
前記駆動部と前記基部の間に設けられ、前記弁軸を変位自在に支持する弁軸ガイドと、
を有する排気ガス再循環バルブであって、
前記弁軸ガイドは、アンダーカバーによって前記排気ガスの循環流路から遮蔽されるとともに、前記駆動部側に形成された軸挿通孔を画成する壁部で前記弁軸を変位自在に支持し、
前記駆動部と前記弁軸ガイドとの間にカバー部材を配設して、該カバー部材と前記基部とにより前記弁軸ガイドを支持することを特徴とする排気ガス再循環バルブ。 - 請求項6記載の排気ガス再循環バルブにおいて、
前記弁軸ガイドの周面に、該周面の周方向に沿った少なくとも1つの環状膨出部または該弁軸ガイドの軸線方向に沿って延在し且つ該周面から外方に突出する少なくとも1つの直方体状の突出部を形成し、
前記弁軸ガイドの軸挿通孔の内径をD4とし、前記弁軸ガイドの周面の外径をD3としたとき、
D3/D4≦2.5
とすることを特徴とする排気ガス再循環バルブ。
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Cited By (2)
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JP2011179350A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Suzuki Motor Corp | スロットル装置の防水構造 |
CN108087160A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-05-29 | 博格华纳排放系统(宁波)有限公司 | 耐高温egr阀 |
-
2002
- 2002-06-03 JP JP2002161677A patent/JP2004011422A/ja not_active Withdrawn
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