JP3793338B2 - 排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造に関し、一層詳細には、排気ガス再循環バルブの排気系に連通する入口ポートと吸気系に連通する出口ポートとの間に介装され、該入口ポートと出口ポートの連通遮断を行うための弁本体と一体的な弁軸を支持するガイドを遮蔽するための排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、内燃機関から排出される有害成分を除去するために、排気ガス再循環バルブが用いられている。この排気ガス再循環バルブは、内燃機関から排出される排気ガスを吸気系に再循環させ、前記排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を減少させるために、前記内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる機能を有する。
【0003】
一般的に、排気ガス再循環バルブは、内燃機関の吸気系と排気系とを連通させる再循環路を開閉する弁本体と、前記弁本体に連結される弁軸を駆動して変位動作を行う駆動装置とから構成される。この場合、前記弁軸は、ガイド手段によって進退自在に支持される。そして、このガイド手段と駆動装置との間には、弁に導入された排気ガスの熱が該駆動装置に伝達されることを防止するための空間が設けられる。
【0004】
従来のガイド手段では、例えば、米国特許第5460146号公報(以下、第1の従来例と記す)の第3図に開示されているように、ガイド部材がハウジングと弁基体によって挟持固定され、その上部側が前記ハウジングの底部分に露呈するように構成されている。
【0005】
また、他の従来技術に属するガイド手段では、米国特許第5588414号公報(以下、第2の従来例と記す)の第1図から明らかなように、ガイド部材が駆動装置を構成する下側の磁極片に固着されており、このガイド部材とスリーブ部材の間に空間が形成されるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来例においては、ガイド部材の上部側がハウジング内に露呈しているため、駆動装置を冷却する効果では優れるが、このガイド部材に汚染水等が入り込み、弁軸の潤滑な摺動を阻害するおそれがある。
【0007】
また、第2の従来例においては、ガイド部材が駆動装置を構成する下側の磁極片に直接固着されているため、それらの加工および組立が複雑となり、ガイド部材の全長も長くする必要がある。従って、排気ガス再循環バルブ全体が大型となる不都合がある。
【0008】
本発明は、前記の不都合を解決するためになされたものであり、容易に加工することが可能で、組立工程が簡素化され、しかも、ガイド部材に汚染水等が入り込むことを阻止することが可能な排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、
弁基体に画成された流体の流路を開閉する弁本体と、前記弁本体を弁軸と一体的に変位させる駆動部と、前記駆動部が収容されるハウジングの壁部に設けられ、ガイドカバーの内部に収容されて前記ハウジングの内部の空間から遮蔽されると共に、前記弁軸を変位自在に支持するガイド部材と、からなる排気ガス再循環バルブを構成する排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造であって、
前記駆動部を構成する磁極部材にはカバー部材が固定され、前記カバー部材は、中心部に画成されて前記ガイドカバーが嵌合される孔部と、周縁部から前記中心部に向かって上方へと傾斜して形成され、該周縁部と中心部との間に形成される貫通孔とを備えると共に、
前記ガイドカバーは、前記ハウジングの底壁に設けられた孔部に嵌合される本体部と、前記本体部から延在して前記弁基体とハウジングの底壁との間に挟持されるフランジ部と、前記本体部より小径に形成されて前記カバー部材の孔部に嵌入され、前記カバー部材とともに前記駆動部の一部を包囲する頂部とを備え、
前記頂部と前記ガイド部材との間に空間部を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造によれば、ガイド部材はガイドカバーによって遮蔽されているため、汚染水等がこのガイド部材に入り込むことを確実に防止することができると共に、前記ガイドカバーの本体部がハウジングの底壁に設けられた孔部に嵌合され、該ガイドカバーのフランジ部が弁基体と前記ハウジングの間で挟持されるように構成することにより、組立が容易なガイドカバー構造を実現することができる。また、ガイドカバーの頂部はカバー部材の孔部に嵌入され、このカバー部材とともに前記駆動部およびガイド部材の一部を包囲するため、汚染水等が前記ガイド部材や前記駆動部に入り込むことを防止することが可能であると共に、前記頂部によってガイド部材が位置決めされるため、組立性を良好とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガイドカバー構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
先ず、本実施の形態に係るガイドカバー(第2ガイドカバー)66の構造とともに該ガイドカバー66が適用される排気ガス再循環バルブ10について説明する。
【0015】
排気ガス再循環バルブ10は、図1に示すように、該排気ガス再循環バルブ10に結合される図示しない内燃機関の排気系から吸気系への排気ガスの循環を制御する弁部20と、ガイド部50と、前記弁部20を駆動する駆動部90と、前記弁部20の開閉状態を計測するセンサ部160とから構成される。
【0016】
弁部20は、弁基体22を備え、該弁基体22の、例えば、下面には、内燃機関の排気系と連結される入口ポート26と前記内燃機関の吸気系と連結される出口ポート28とが画成され、この入口ポート26と出口ポート28は、該入口ポート26の上部に画成された上孔30と、前記弁基体22内に画成された再循環路32とによって連通される。上孔30は、入口ポート26の上部から弁基体22の上面に開口するように形成される。前記入口ポート26には円環状の弁座34が配設され、この弁座34には、前記入口ポート26および上孔30を介して弁基体22を貫通する弁軸38が挿入される。弁軸38の先端には弁本体36が連結され、この弁本体36は、弁座34の下端に当接することによって入口ポート26の開閉を行うことが可能である。弁基体22の上面は、後述するシール部材78を介してハウジング40の下面に当接され、例えば、複数のねじ76によってこのハウジング40に固定される。
【0017】
ハウジング40は、例えば、金属製材料から形成され、円筒状の側壁42と、この側壁42の下端から一体的且つ図1において水平方向に延在する底壁44とを有する。また、ハウジング40には、側壁42と底壁44に跨って窓部45が形成され、この窓部45を介して前記ハウジング40の内部と外部(大気側)とが連通している。さらに、底壁44の略中心には、孔部46が画成され、この孔部46に嵌合するガイド部材52を貫通して前記弁軸38が同軸的に挿通される。すなわち、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38は、ガイド部50によって支持される。
【0018】
ガイド部50は、弁軸38を支持するための耐熱性材料(例えば、カーボン焼結体)で形成された前記ガイド部材52を備え、このガイド部材52は、図2に示すように、内部に軸挿通孔54が画成された略円筒形状を呈し、上部が大径部58で下部が小径部56である大小異径の一体形成物で構成されている。前記ガイド部材52は、前記弁軸38に同軸的に配設される耐熱性材料で形成された第1ガイドカバー60および第2ガイドカバー66によってその内部に挟持されるとともに、外部から遮蔽される。この場合、第1ガイドカバー60とガイド部材52の下面との間および第2ガイドカバー66とガイド部材52の上面との間には、それぞれ空間が形成される(図1参照)。
【0019】
第1ガイドカバー60は、図2に示すように、ガイド部材52の小径部56に対応した内径の略カップ状に形成され、開口された上端には、第1フランジ部62が外方に指向して一体的に設けられる。また、第1ガイドカバー60の閉塞された底面には、弁軸38を挿通するための第1孔64が画成される。そして、第1ガイドカバー60は、第1フランジ部62側を上にして弁部20の上孔30に挿入され、前記第1フランジ部62によって、弁基体22の上面中央に画成された環状溝63に嵌合係止される(図1参照)。
【0020】
本実施の形態に係る第2ガイドカバー66は、図2に示すように、略カップ状に形成され、その上部側は、下部側に比べて小径な小径部68とされ、下部側は、ガイド部材52の大径部58に対応した大径部70とされる。また、第2ガイドカバー66の閉塞された上面には、弁軸38を挿通するための第2孔74が画成され、開口された下端には、第2フランジ部72が外方に指向して一体的に設けられる。第2フランジ部72には、該第2フランジ部72をねじ76によって固定するための、複数(例えば、3つ)のねじ穴77が画成される。そして、第2ガイドカバー66は、第2フランジ部72を下にして、孔部46からハウジング40に挿入され、この第2フランジ部72によって、前記ハウジング40の下面に係止される(図1参照)。このように構成することにより、この第2ガイドカバー66によって、ハウジング40内に浸入した汚染水等がガイド部材52内に入り込むことが回避される。
【0021】
第1フランジ部62と第2フランジ部72は、その間にシール部材78が介在された状態で、ハウジング40の下面と弁基体22の上面とによって挟持され、前記の通り、複数のねじ76によって固定される。ここで、ガイド部50には、ガイド部材52の軸挿通孔54、第1ガイドカバー60の第1孔64および第2ガイドカバー66の第2孔74を介して弁軸38が挿入され、軸線方向に沿って変位自在に支持されている(図1参照)。
【0022】
カバー部80は、略カップ形状のカバー部材82を備え、該カバー部材82の開口された上端にはフランジ部84が外側に指向して一体的に設けられる。また、カバー部材82の略中心には、第2ガイドカバー66の小径部68に対応した直径の孔部86が画成され、その周辺には、複数の通気孔88が画成される。ここで、カバー部材82は、その周縁から中心部分にかけて上方に傾斜した凸状に形成されることが好ましい。そして、カバー部材82のフランジ部84が溶接等によって後述する第2支持部材94に固着され、孔部86に第2ガイドカバー66の小径部68が嵌入される。
【0023】
この場合、ハウジング40の底部分(該ハウジング40の底壁44、側壁42および後述する駆動部90を構成する第2支持部材94およびスリーブ部材106の底面との間に形成された空間)と駆動部90(特に、スリーブ部材106側)および第2ガイドカバー66の第2孔74との間にはカバー部材82が介在することとなる。また、カバー部材82は、上記したように、その周縁から中心部分にかけて上方に傾斜した凸状に形成されているため、通気孔88を介してカバー部材82内に入り込んだ汚染水等は、凸状部分の周囲に形成された凹状部分に溜まり、再び前記通気孔88を通って排出される。従って、窓部45を介してハウジング40内に浸入した汚染水等が、第2ガイドカバー66の内部(ガイド部材52)や駆動部90(特に、スリーブ部材106の内部)に入り込むことが回避される。また、弁軸38に沿って、第1ガイドカバー60の第1孔64、ガイド部材52の軸挿通孔54および第2ガイドカバー66の第2孔74を介してハウジング40内に入り込んだ排気ガスは、通気孔88および窓部45を介して該ハウジング40の外部に排出される。
【0024】
駆動部90は、略円柱形状の内孔を有する第1支持部材92および第2支持部材94を備え、前記第1支持部材92が上部に、前記第2支持部材94が下部に位置するようにハウジング40内に配設されて一組の磁極部材を構成する。
【0025】
第1支持部材92は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の上部に端部が固定される第1フランジ部96と、前記弁軸38に沿って延在する第1円筒部93とを含む。
【0026】
一方、第2支持部材94は、弁軸38に直交するように延在してハウジング40の下部に端部が固定される第2フランジ部98と、前記弁軸38に沿って延在し、且つ前記第1支持部材92の第1円筒部93と対向する第2円筒部97とを含む。ここで、第2円筒部97は、その外周が上にいくに従って小径となるテーパ状に形成されている。このような構造とすることによって、後述するプランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0027】
第1支持部材92および第2支持部材94は、各外周面に形成された第1フランジ部96および第2フランジ部98によって、前記の通りそれぞれ側壁42の内面に固定され、前記第2フランジ部98の下面には、前記したカバー部材82のフランジ部84が固着される。ここで、第2支持部材94、ハウジング40の側壁42および底壁44とから空間が形成され、この空間は窓部45を介して外部と連通される。この場合、弁部20およびガイド部50を介してハウジング40内に伝達された排気ガスの熱は、窓部45を通って外部に排出されるため、前記熱が駆動部90側に伝達されることが阻止される。
【0028】
第1支持部材92、第2支持部材94およびハウジング40から形成された空所100には、弁軸38を駆動するためのコイル102が配設され、スプリングワッシャ104によって固定される。このコイル102には、図示しない電源装置が接続される。第1支持部材92および第2支持部材94の内孔には、非磁性体材料で略カップ形状に形成されたスリーブ部材106がその底面を下にして挿入され、開口された該スリーブ部材106の上端を外方向に湾曲して形成された突起部108によって前記第1支持部材92の上端に係止される。このスリーブ部材106の底面には、下に凸のカップ状で、後述する第1弾性部材132のガイドとして機能する凹部116が形成され、その略中心には、前記ハウジング40内に挿入された弁軸38が挿通される孔が画成される。
【0029】
スリーブ部材106の内部には、磁性体からなる略円筒状のプランジャ110が、該スリーブ部材106の内面を摺動自在に、また、前記弁軸38と同軸的に挿入される。そして、このプランジャ110と弁軸38は、該プランジャ110の内面に形成された突起部112を介して連結手段120によって連結される。ここで、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられており、このように構成することによって、前記プランジャ110と前記弁軸38との軸線に直交する方向の相対変位が許容され、前記プランジャ110のミスアライメントまたは前記弁軸38の前記軸線に直交する方向の変動に起因して前記弁軸38の駆動が阻害されることがない。従って、プランジャ110(特に、突起部112の部分)の製造が容易であるとともに、弁軸38を支持するガイド部材52を短尺に構成することが可能である。
【0030】
前記連結手段120は、第1リテーナ122を備え、この第1リテーナ122は、スリーブ部材106の底面に形成された凹部116に対応したプランジャ110の内径より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、下方向に湾曲した第1湾曲部123が設けられる。また、第1リテーナ122の略中心には第1係着用孔124が画成され、この第1係着用孔124を弁軸38の外周面に画成された第1環状溝130にはめ込むことによって前記弁軸38に係着され、第1弾性部材132および/または第2弾性部材134による上方向への付勢によって固定される。
【0031】
第1弾性部材132は、第1リテーナ122およびスリーブ部材106の凹部116に対応した直径の略円筒形状に形成され、前記第1リテーナ122と凹部116の間に、弁軸38と同軸的に配設される。このとき、第1弾性部材132は、第1リテーナ122の第1湾曲部123と凹部116の周囲の傾斜構成によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0032】
第2弾性部材134は、第1弾性部材132より小径の略円筒形状に形成され、前記第1弾性部材132の内側に、弁軸38と同軸的に配設される。また、第2弾性部材134は、上端が第1リテーナ122に、下端が第2リテーナ136に当接し、前記第1リテーナ122を上方向に、前記第2リテーナ136を下方向に付勢する。このとき、第2弾性部材134は、弁軸38および第2リテーナ136の第2湾曲部138によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0033】
第2リテーナ136は、第1リテーナ122より下方向に所定間隔離間した弁軸38上に配設される。この第2リテーナ136は、第2弾性部材134に対応して、前記第1リテーナ122より小径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第2湾曲部138が設けられる。この第2湾曲部138によって、第2弾性部材134は、図1において水平方向の変位が規制される。また、第2リテーナ136の略中心には、第2係着孔140が画成され、この第2係着孔140を、弁軸38に形成された第2環状溝144にはめ込むことによって前記弁軸38に係着され、第2弾性部材134による下方向の付勢によって固定される。この場合、この第2リテーナ136は、スリーブ部材106の凹部116に当接することによって、プランジャ110の下限を規制する。
【0034】
弁軸38に沿った第1リテーナ122の上部側には、第3リテーナ146が該弁軸38に対して摺動自在に配設される。この第3リテーナ146は、第1リテーナ122と略同一の径の略円盤状に形成され、その外周端には、上方向に湾曲した第3湾曲部148が設けられる。この第3リテーナ146の略中心部分には、弁軸38を挿入するための摺動孔150が画成される。そして、第3リテーナ146は、第3弾性部材154によって下方向に付勢される。
【0035】
第3弾性部材154は、第3リテーナ146に対応した第1弾性部材132と略同一の径の略円筒形状に形成され、前記第3リテーナ146とセンサケース162の間に、弁軸38と同軸的に配設される。そして、第3弾性部材154は、第3リテーナ146の第3湾曲部148と、センサケース162の下端に形成された軸受166の外周面によって、図1において水平方向の変位が規制される。
【0036】
プランジャ110には、弁軸38側へと突出する突起部112が形成されており、この突起部112の上面には第3リテーナ146が、下面には第1リテーナ122が当接する。そして、コイル102に電流または電圧が印加されていない状態では、プランジャ110は、第1弾性部材132による上方向の付勢によって上限位置に停止される。このとき、弁本体36は、弁座34に着座している(閉弁状態)。ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース162の下面への衝突および弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃を緩衝する。また、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、前記第1リテーナ122が前記突起部112から離間して発生する懸念のある振動が阻止される。
【0037】
センサ部160は、該センサ部160を収容する、例えば、樹脂製材料で形成されたセンサケース162を備え、このセンサケース162は、ハウジング40の上部に接続される。図示しないセンサに連結されたセンサ部160のセンサロッド164は軸受166に支持され、該センサロッド164の先端は、弁軸38の後端に連結される。そして、弁本体36による弁部20の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介してセンサに伝達され、該センサによって測定される。この測定結果は、センサケース162内に配設された図示しないコネクタを介して図示しない制御回路に送られる。また、このセンサケース162内には、コイル102と図示しない電源装置とを接続するための図示しないコネクタが配設され、センサケース162とハウジング40との接続部分は、固定手段170によって固定される。
【0038】
前記固定手段170は、ハウジング40の上端側外周面に画成された断面略コ字状の環状溝190と、センサケース162の下部側外周面に形成された段部192とを備え、センサケース162とハウジング40との接合部分には、この環状溝190と段部192を介して、該センサケース162とハウジング40の接合面を固定する冠状弾性体172が取着される。
【0039】
冠状弾性体172は、該冠状弾性体172が取着されるセンサケース162およびハウジング40の外周面の形状に対応した環状の円筒部174を有し、この円筒部174の上端には、内側に指向したフランジ部176が一体的に設けられる。ここで、冠状弾性体172は、弾性に優れた、例えば、金属製材料で形成される。そして、フランジ部176は、センサケース162の段部192に当接し、その弾性力によってこのセンサケース162を押圧する。
【0040】
円筒部174には、ハウジング40の環状溝190に対応した位置に、複数の切り起こし部180が設けられる。この切り起こし部180が環状溝190に係着され、冠状弾性体172の抜け落ちが防止される。すなわち、冠状弾性体172は、切り起こし部180の環状溝190への係着と、フランジ部176による段部192の押圧の相互作用によって、センサケース162とハウジング40の接合面を固定する。
【0041】
本実施の形態に係る第2ガイドカバー66は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
【0042】
まず、第2ガイドカバー66の組付作業について説明する。
【0043】
第2ガイドカバー66は、その小径部68側からハウジング40の底壁44の孔部46に挿入され、第2フランジ部72によって前記ハウジング40の下面に係止される。そして、ガイド部材52が、その大径部58側から第2ガイドカバー66内に挿入され、該第2ガイドカバー66の大径部70の上面に当接される。
【0044】
次いで、シール部材78を介して、第1ガイドカバー60がガイド部材52の小径部56に取着される。ここで、ガイド部材52は、その大径部58の上面および下面が第2ガイドカバー66の大径部70の上面および第1ガイドカバー60の第1フランジ部62によって挟持され、前記第1ガイドカバー60と第2ガイドカバー66の内部に保持される。
【0045】
次いで、弁基体22の上面中央に画成された環状溝63に第1ガイドカバー60の第1フランジ部62が当接するように、前記弁基体22をハウジング40の下面に押圧する。そして、複数のねじ76によって、ガイド部50はハウジング40の底面と弁基体22の上面との間に固定される。この後、弁基体22、第1ガイドカバー60の第1孔64、ガイド部材52の軸挿通孔54および第2ガイドカバー66の第2孔74を介して弁軸38が挿入され、支持される。また、第2ガイドカバー66の小径部68は、カバー部材82の孔部86に挿入されている。
【0046】
このように、ガイド部50は、第1ガイドカバー60と第2ガイドカバー66の内部にガイド部材52を収容し、前記第1ガイドカバー60および第2ガイドカバー66をねじ76によってハウジング40の底面と弁基体22の上面との間に固定することによって組み付けられる。従って、このガイド部50は、その組付作業を容易に行うことが可能である。
【0047】
次に、第2ガイドカバー66の動作について、排気ガス再循環バルブ10の動作を含めて説明する。
【0048】
排気ガス再循環バルブ10においては、駆動部90のコイル102に電流または電圧を印加することによって弁部20の開弁動作が行われ、前記コイル102への電流または電圧の印加を停止することによって前記弁部20の閉弁動作が行われる。
【0049】
すなわち、図示しない制御回路の指示に基づいて、図示しない電源装置からコイル102に所定値の電流または電圧が印加されると、該コイル102から磁界が発生し、プランジャ110が下方向に移動するように電磁力を受ける。ここで、第2支持部材94の第2円筒部97は、その外周が上にいくに従って小径となるテーパ状に形成されているため、プランジャ110に加わる軸線方向の電磁力が、該プランジャ110の位置に比例する。
【0050】
そして、プランジャ110が、突起部112を介して第1リテーナ122を押圧し、第1弾性部材132の弾性力に抗しながら下方向に変位すると、前記第1リテーナ122と連結する弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に下方向に変位する。このとき、この弁軸38に結合された弁本体36が下方向に変位し、弁座34から離間することによって、入口ポート26と出口ポート28の間が連通される(開弁状態)。そして、このプランジャ110は、前記した電磁力と第1弾性部材132の弾性力がつり合う位置で停止する。すなわち、弁部20の開閉量は、コイル102に印加される電流または電圧の強弱によって決定される。
【0051】
ここで、プランジャ110は、第2リテーナ136によってその下限位置が規制されている。従って、プランジャ110がスリーブ部材106の底面に衝突し、損傷することが回避される。
【0052】
次いで、コイル102への電流または電圧の印加を停止すると、第1弾性部材132の弾性力による上方向の付勢によってプランジャ110が上昇し、これに伴って弁軸38は、ガイド部材52のガイド作用下に上方向に変位する。そして、この弁軸38に結合された弁本体36が弁座34に着座し、入口ポート26が閉塞される(閉弁状態)。
【0053】
ここで、第3弾性部材154は、第3リテーナ146を介してプランジャ110を下方向に付勢することにより、このプランジャ110のセンサケース162の下面への衝突の際の衝撃を緩衝するとともに、弁軸38および第2リテーナ136を介して、弁本体36の弁座34への衝突の際の衝撃をも緩衝する。また、この第3弾性部材154による下方向の付勢によって、プランジャ110の突起部112は第1リテーナ122に常に当接され、これらの離間による振動の発生が阻止される。また、プランジャ110と第1リテーナ122は直接結合されていないため、閉弁動作時に前記プランジャ110の慣性力が弁軸38に加わらない。従って、弁本体36の弁座34への衝突時に、該弁本体36または弁座34が損傷することが回避される。
【0054】
また、弁軸38とプランジャ110の突起部112との間には所定の隙間が設けられているため、前記プランジャ110と前記弁軸38との軸線に直交する方向の相対変位が許容され、前記プランジャ110のミスアライメントまたは前記弁軸38の前記軸線に直交する方向の変動に起因して前記弁軸38の駆動が阻害されることがない。
【0055】
このような弁本体36による入口ポート26の開閉状態は、弁軸38およびセンサロッド164を介して図示しないセンサに伝達され、該センサによる測定結果は、前記した制御回路にフィードバックされる。
【0056】
ところで、上記した弁軸38の変位動作時に、排気ガスが、第1ガイドカバー60の第1孔64、ガイド部材52の軸挿通孔54および第2ガイドカバー66の第2孔74を通って、カバー部材82および第2ガイドカバー66と駆動部90との間に入り込むおそれがあるが、この排気ガスは、大気側よりも高圧であるため、カバー部材82の通気孔88およびハウジング40の窓部45を介して該ハウジング40の外部に排出される(図3参照)。
【0057】
また、窓部45を介してハウジング40内に汚染水等が入り込み、この汚染水等がガイド部材52と弁軸38との潤滑な摺動を阻害する懸念があるが、このガイド部材52は、逆カップ状に形成された第2ガイドカバー66内に収容され、ハウジング40の底部分から遮蔽されているため、前記汚染水等が前記ガイド部材52内に入り込むことが回避される。
【0058】
さらに、第2支持部材94に取り付けられたカバー部材82に第2ガイドカバー66が嵌合する構成を採用することにより、この第2ガイドカバー66の小径部68と前記カバー部材82とによってハウジング40の底部分と駆動部90(特に、スリーブ部材106側)および前記第2ガイドカバー66の第2孔74との間が遮蔽される。従って、汚染水等が弁軸38の小径部68とスリーブ部材106の底面との間に露呈した部分、さらには、前記スリーブ部材106の内部または第2ガイドカバー66の内部に入り込み、駆動部90の駆動または前記弁軸38の変位動作が阻害されることが回避される。
【0059】
さらにまた、第1ガイドカバー60および第2ガイドカバー66は、略カップ状に形成されているため、その製造は、プレス加工等によって容易に行うことができる。
【0060】
またさらに、上記したように、ガイド部材52を収容する第2ガイドカバー66を下に凸状の略カップ状に形成されてたカバー部材82に嵌合させる構成とすることによって、前記第2ガイドカバー66だけでなく前記ガイド部材52をも短尺に形成することができる。従って、排気ガス再循環バルブ10全体を小型化することが可能である。
【0061】
以上のように構成される第2ガイドカバー66には、種々の変更を加えることができる。例えば、第2支持部材94の下端を内方向に延在させ、カバー部材82に代替させることが可能である(図4参照)。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、加工が容易で、組立工程が簡素化され、しかも、ガイド部材または駆動部に汚染水等が入り込むことを阻止することができ、さらには、排気ガス再循環バルブ全体を小型化することが可能な排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るガイドカバーが適用される、排気ガス再循環バルブを示す断面図である。
【図2】本実施の形態に係るガイドカバーを示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態に係るガイドカバーを示す部分断面図である。
【図4】本実施の形態に係るガイドカバーの他の例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10…排気ガス再循環バルブ 20…弁部
22…弁基体 30…上孔
38…弁軸 40…ハウジング
46…孔部 50…ガイド部
52…ガイド部材 54…軸挿通孔
60…第1ガイドカバー 62…第1フランジ部
63…環状溝 64…第1孔
66…第2ガイドカバー 72…第2フランジ部
74…第2孔 78…シール部材
Claims (1)
- 弁基体に画成された流体の流路を開閉する弁本体と、前記弁本体を弁軸と一体的に変位させる駆動部と、前記駆動部が収容されるハウジングの壁部に設けられ、ガイドカバーの内部に収容されて前記ハウジングの内部の空間から遮蔽されると共に、前記弁軸を変位自在に支持するガイド部材と、からなる排気ガス再循環バルブを構成する排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造であって、
前記駆動部を構成する磁極部材にはカバー部材が固定され、前記カバー部材は、中心部に画成されて前記ガイドカバーが嵌合される孔部と、周縁部から前記中心部に向かって上方へと傾斜して形成され、該周縁部と中心部との間に形成される貫通孔とを備えると共に、
前記ガイドカバーは、前記ハウジングの底壁に設けられた孔部に嵌合される本体部と、前記本体部から延在して前記弁基体とハウジングの底壁との間に挟持されるフランジ部と、前記本体部より小径に形成されて前記カバー部材の孔部に嵌入され、前記カバー部材とともに前記駆動部の一部を包囲する頂部とを備え、
前記頂部と前記ガイド部材との間に空間部を有することを特徴とする排気ガス再循環バルブのガイドカバー構造。
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- 1997-11-04 JP JP30220397A patent/JP3793338B2/ja not_active Expired - Fee Related
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