JP3660073B2 - 車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置 - Google Patents

車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は2階デッキが昇降自在とされた車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両運搬用自動車の2階デッキは、油圧シリンダあるいはワイヤロープによって昇降自在とされ、且つ、2階デッキを上下方向に案内する柱に、上下方向に複数個所設けられた停止位置決め孔にストッパピンを差込むことによって、該2階デッキが落下しないようにして固定されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような2階デッキ昇降装置は、スペース及び製造コストの点から、該2階デッキをワイヤロープにより吊下げて昇降させることが多い。
【0004】
ここで、ワイヤロープにより2階デッキを吊下げて昇降する際に、ワイヤロープが例えば経年劣化等によって2階デッキ昇降中に切れた場合、ワイヤロープが滑車から外れた場合等に、2階デッキが急激に落下してしまうという問題点がある。
【0005】
特に、このような2階デッキ昇降装置を備えた車両運搬用自動車は、例えば車高の低いF1カー等の高価なレーシングカーを運搬するような場合に、2階デッキの落下により、これら車両を損傷してしまうという問題点がある。
【0006】
更に、従来は、柱に上下方向に適宜間隔で設けたピン孔にストッパピンを挿入し、このストッパピンによって2階デッキを下側から支えるようにしているが、自動車の走行中に上下方向の振動によって2階デッキ及びこれに積載された車両が振動すると、該2階デッキが飛上がり、場合によっては、2階デッキに載置した車両が、天井に衝突したり、2輪車の場合はこれが転倒してしまうという問題点があった。
【0007】
この2階デッキの躍りに対しては、該2階デッキ側にもピン孔を設け、このピン孔と柱側のピン孔とにストッパピンを貫通固定させることも考えられるが、このようにすると、2階デッキの固定状態からこれを昇降させる際に、ストッパピンの着脱、及び、固定時の、2階デッキ側と柱側のピン孔の位置合わせが煩雑であり、車両の積み卸しに時間がかかるという問題点がある。
【0008】
この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、2階デッキを吊下げるワイヤロープが切断されても、該2階デッキが急激に落下しないようにした車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置を提供することを目的とする。
【0009】
又、2階デッキを柱に対して上下方向に固定すると共に、2階デッキ昇降時には、該2階デッキと柱のロック状態を自動的に解除でき、更に、2階デッキの固定作業を容易にできるようにした車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、2階デッキを、ワイヤロープにより吊下げて、複数本の柱に沿って昇降させ、且つ、所定高さ位置で固定可能とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置において、前記複数本の柱のうち少なくとも1本の内側に、前記ワイヤロープの端末に係合されて上下方向摺動自在に配置されると共に、前記2階デッキに連結されたスライダーと、このスライダーが設けられた柱に、上下方向の複数個所に形成された係合孔と、前記スライダーに取付けられ、先端が、前記係合孔に係止される停止位置及び係合孔に係止しない待機位置をとり得るストッパと、前記スライダーに取付けられ、前記ストッパを停止位置方向に付勢するばねと、を有してなり、前記スライダーが前記ワイヤロープにより上方に引張られているとき、前記ストッパは前記ばねに抗して待機位置に駆動され、前記ばねは圧縮コイルばねであり、前記ワイヤロープ及び圧縮コイルばねは、前記ワイヤロープが前記圧縮コイルばね内を通るように配置されるようにして上記目的を達成するものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ワイヤロープは、前記スライダーが設けられた柱内の上端部に配置された滑車に巻き掛けられ、前記端末と反対側部分、前記スライダーを上下方向に貫通して、前記柱内に配置したものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記ストッパを、揺動軸により揺動自在に支持し、その先端が、前記スライダーに形成された出入孔を通って突出可能な構成とすると共に、前記スライダーに形成された上下方向の長孔に係合し、該長孔の上端及び下端によって上下方向の移動が規制される係合ピンを、前記ストッパと一体的に設けたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記ワイヤロープの端末を、前記係合ピンに連結したものである。
【0014】
更に本発明は、2階デッキを、ワイヤロープにより吊下げて、複数本の柱に沿って昇降させ、且つ、所定高さ位置で固定可能とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置において、前記複数本の柱のうち少なくとも1本の車体幅方向内向きの側面に、上下方向の複数個所に形成されたストッパ係合孔と、前記2階デッキ裏面の、前記ストッパ係合孔に対向する車体幅方向端部位置に取付けられ、該ストッパ係合孔に係合する突出位置及び非係合となる待機位置をとり得るストッパピンを備えたストッパ装置と、前記2階デッキに配置され、吊下がった前記ワイヤロープが巻き掛けられる吊上げ用滑車と、前記ストッパ装置に設けられ、前記ストッパピンを突出方向に付勢するばねと、を有してなり、前記ワイヤロープは上下から前記吊上げ用滑車に巻き掛けられた後の端末が、前記ストッパピンの基端に連結され、前記ストッパピンは自動車の車体幅方向外側に向けて水平に突出可能に配置され、前記ワイヤロープは、前記ストッパピン側の端末から、前記2階デッキ裏面の幅方向内側位置、及び、該裏面の前記ストッパピンと幅方向反対側の端部位置に配置された略水平の滑車を順次経由して、前記吊上げ用滑車に巻き掛けられ、上方に至るように配置されるようにして上記目的を達成するものである。
【0016】
この発明においては、万一ワイヤロープが切れて、2階デッキが自由落下しようとしたとき、ワイヤロープによって引張られていたストッパあるいはストッパピンがばねにより柱の孔に係合する方向に突出され、これによって、2階デッキの自由落下が防止される。
【0017】
又、2階デッキのストッパピンは、2階デッキ固定位置には、柱側のストッパ係合孔に係合して、2階デッキを上下方向に拘束しているが、ワイヤロープを2階デッキ吊上げ方向に引張ると、ストッパピンがストッパ係合孔から抜出して、2階デッキの昇降を可能とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態の例を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1に示されるように、この実施の形態の例に係る車両運搬用自動車10は、床12に対して上下方向に昇降自在の水平な2階デッキ14を備えている。
【0020】
前記2階デッキ14は、図2及び図3に示されるように、その前端の車体幅方向両側位置で前側昇降手段16により、又、後端の車体幅方向両側位置で後側昇降手段18によって、上下方向に移動されるようになっている。
【0021】
前記前側昇降手段16は、車両運搬用自動車10における床12の前端位置で、車体幅方向両側端から立設された左右の前側柱20内を上下方向に摺動自在に配置され、且つ、水平の支持軸22Aにより2階デッキ14前端の左右両端を支持するスライダー22と、前記前側柱20内の上端部及び下端部に配置された上部滑車24、下部滑車26と、端末28Aが前記スライダー22に連結され、更にここから、前記上部滑車24に巻き掛けられた後、前側柱20及びスライダー22内を通って、前記下部滑車26に巻き掛けられるワイヤロープ28と、前記床12の裏側面に配置され、前記下部滑車26を経たワイヤロープ28を案内する第3〜第6滑車30A〜30Dと、これら滑車を経て案内されたワイヤロープ28を動滑車32を介して引張りあるいは緩めることにより、前記スライダー22及び2階デッキ14を昇降させる昇降シリンダ装置34とから構成されている。
【0022】
前記動滑車32は昇降シリンダ装置34のシリンダロッド35の先端に取付けられた4連滑車であり、ワイヤロープ28は、該動滑車32を経て、前記端末28Aと反対側の端末において、床12後部下側のクロスメンバ36に固定されている。クロスメンバ36は昇降シリンダ装置34の基端部も支持している。
【0023】
次に図4〜図7を参照して、前記前側昇降手段16における、スライダー22を中心とした要部を更に詳細に説明する。
【0024】
前記スライダー22は、水平断面が長方形の、四角筒状部材からなり、その対向する側面を貫通して形成された一対の上下方向長孔38を貫通する水平の係合ピン40に、該スライダー22の四角筒内で、前記ワイヤロープ28の端末28Aが係止されている。
【0025】
前記前側柱20は、車体幅方向内側面が上下方向のスリット状に開口され、該スライダー22から前記支持軸22A、係合ピン40の先端が車体幅方向内向き、且つ、水平に突出されている。
【0026】
前記ワイヤロープ28は、前述の如く、端末28Aから上部滑車24を経て再び前側柱20内を通り、更に、端末28Aに隣接した位置で、スライダー22内を貫通して、前記下部滑車26に至っている。
【0027】
前記係合ピン40は、揺動軸42によってスライダー22内に鉛直面内揺動自在に枢支された揺動レバー44に一体的に結合されている。前記揺動軸42には、ストッパ46の基端が、揺動レバー44と一体的に揺動できるように固着されている。
【0028】
このストッパ46の先端は、図4及び図5に示されるように、直角に屈曲され、スライダー22内へ突出可能な掛止部46Aを構成している。
【0029】
前記スライダー22の、掛止部46Aの先端に対向する側面には、ストッパ46が図4、図5において時計方向に揺動したときに、掛止部46Aがスライダー22外に突出することを許容できるようにした出入孔22Bが形成されている。
【0030】
又、前記前側柱20の、前記出入孔22Bに対向する側面には、上下方向の適宜個所に、複数の係合孔48(図5、図7参照)が形成されていて、ストッパ46が図4、図5において時計方向に揺動されたとき、出入孔22Bから突出した掛止部46Aが、これら係合孔48のいずれかに係合して、スライダー22の移動を阻止するようにされている。
【0031】
ここで、前記揺動レバー44の先端裏側位置におけるスライダー22の側壁には、ばね受け50Aが設けられ、このばね受け50Aと前記揺動レバー44先端上側面との間には、圧縮コイルばね50が配置され、揺動レバー44及びストッパ46を時計方向に付勢している。
【0032】
ここで、前記スライダー22に形成された上下方向長孔38は、揺動レバー44が圧縮コイルばね50によって、図4、図5において、時計方向に押されて、ストッパ46の掛止部46Aが出入孔23Bから突出した状態のとき、係合ピン40が上下方向長孔38の下端に当接してストロークエンドとなり、又、係合ピン40がワイヤロープ28によって引張り上げられ、揺動レバー44及びストッパ46が反時計方向に揺動されて、ストッパ46の掛止部46Aが出入孔23Bからスライダー22内に引込んだ待機位置となるとき、係合ピン40が上下方向長孔38の上端に当接してストロークエンドとなるようにされている。
【0033】
前記ワイヤロープ28は、前述の如く、端末28Aから上方に延在し、上部滑車24に巻き掛けられ、前側柱20内を下向きに延在され、スライダー22内を通るが、このとき、前記圧縮コイルばね50内を通るように配置されている。
【0034】
図5の符号50Bは圧縮コイルばね50の下端に嵌挿され、ばね力を揺動レバー44先端に伝達するカラーを示す。
【0035】
前記スライダー22の支持軸22Aは、図4及び図5において正面に、車体幅方向内側に水平に突出して設けられ、この支持軸22Aには、前記2階デッキ14の前端における車体幅方向両側位置に配置された左右一対の連結角筒54が同軸的に嵌挿されるようになっている。図4、図5の符号52は、連結角筒54を支持軸22Aに嵌挿した状態で取付けられる抜け止め用の割りピンを示す。
【0036】
前記前側柱20の、図7において左側面、図8及び図9において下側面(車体幅方向内側面)には、上下方向に適宜間隔で複数のストッパピン孔56Aが形成されたストッパピンプレート56が、前記スリット20Aの左右に平行に、且つ、上下方向に配置されている。
【0037】
前記ストッパピン孔56Aには、図4において二点鎖線で示されるストッパピン58が水平に挿通されることによって、該ストッパピン58の上面に、前記連結角筒54が当接し、2階デッキ14の高さ位置が規定されるようになっている。
【0038】
図5、図8の符号22Cは、前記スライダー22内において、揺動レバー44先端近傍に設けられ、スライダー22内を通るワイヤロープ28に反時計方向に接触することによって、揺動レバー44がそれ以上反時計方向に揺動できないようにするための回転止めピンを示す。
【0039】
なお、前記ワイヤロープ28は、カラー50Bをも貫通しているが、該カラー50Bの内径はワイヤロープ28の外径よりも十分大きくされ、該カラー50Bがワイヤーロープ28と共に移動することはない。
【0040】
次に図2、図3及び図10〜図15を参照して、後側昇降手段18について詳細に説明する。
【0041】
この後側昇降手段18は、2階デッキ14の後端近傍における車体幅方向外側側面に、鉛直面内で回転するように取付けられた左右一対の吊上げ用滑車60を動滑車として、後側柱62上端に取付けられた上部滑車64を介して、ワイヤロープ66により引張り上げることによって、2階デッキ14の後端側を吊下げて昇降させるものである。
【0042】
前記上部滑車64から吊上げ用滑車60を経て2階デッキ14の上面よりも下側に入込んだワイヤロープ66は、吊上げ用滑車60に隣接して設けられた、水平面に対してやや傾斜した面内で回転自在の後第3滑車68を経て、2階デッキ14裏面の車体幅方向中央位置で、水平面内回転自在に設けられる水平2連滑車70に巻き掛けられ、車体幅方向外側に向って方向転換された後、端末67が、左右の後部ストッパ装置72に連結されている。
【0043】
なお、右側の吊上げ用滑車60からのワイヤロープ66は左側の後部ストッパ装置72に、左側の吊上げ用滑車60からのワイヤロープ66は右側の後部ストッパ装置72にそれぞれ連結される。
【0044】
次に後部ストッパ装置72について、図14及び図15を参照して詳細に説明する。
【0045】
この後部ストッパ装置72は、前記ワイヤロープ66Aの端末67に、シャックル72を介して連結されるワイヤー止め金具74と、このワイヤ止め金具74に、後端が螺合され、且つ割ピン75によって固定されたストッパピン76と、該ストッパピン76の中間部が貫通する軸受け部78Aを有し、これにより、ストッパピン76をその軸線方向摺動自在に支持する筒状の固定ガイド78Bと、この固定ガイド78Bを支持するステー78と、このステー78と前記ストッパピン76の先端側に嵌挿されたカラー76Aとの間に装架され、カラー76Aを介してストッパピン76を先端突出方向に付勢する圧縮コイルばね80と、を備えて構成されている。ステー78は2階デッキ14に固定されている。
【0046】
図14の符号78Cは、前記筒状の固定ガイド78Bの内側に配置され、圧縮コイルばね80の、カラー76Aと反対側端部を受け持つスプリングスペーサを示す。
【0047】
前記後部ストッパ装置72におけるストッパピン76の先端は、前記後側柱62の車体幅方向内側面に対向して配置され、該ストッパピン76が圧縮コイルばね80によって付勢されて先端方向に突出されたとき、その先端が、前記後部後側柱62の車体幅方向内側面に、上下方向に適宜間隔で形成された複数のストッパ係合孔82のいずれかに係合し、2階デッキ14の後端側を上下方向に拘束(ロック)するようにされている。
【0048】
又、ストッパピン76は、ワイヤロープ66により、圧縮コルイばね80の付勢力に抗して引張られたとき、前記ストッパ係合孔82から抜出することができるようにされている。
【0049】
前記吊上げ用滑車60から上方に延在され、且つ上部滑車64に巻き掛けられ、下方に向かうワイヤロープ66は、図11に示されるように、床12よりも下方位置で、上部滑車64の下方に配置された後第4滑車84を経て、水平且つ車体幅方向内側に方向転換され、更に、車体幅方向略中央位置で左右一対配置された水平の後第5滑車86に巻き掛けられ、ここで、水平方向前方に方向転換された後、前記昇降シリンダ装置34における動滑車32に巻き掛けられた後、クロスメンバ36にその一方の端末が固着されている。
【0050】
図2の符号88A、88Bは、動滑車33に巻き掛けられるワイヤロープ66の長さを調整するためのボルト、ナット、88Cは同ワイヤロープ66のためのワイヤークリップをそれぞれ示す。
【0051】
又、図10の符号90は、前記後側柱62に隣接して鉛直方向に通るワイヤロープ66の露出部分を被う蛇腹ブーツ、図12、及び図13の符号92は、2階デッキ14が昇降する際に、後側柱62に隣接するガイド柱の車体幅方向内側面に転接するガイドローラをそれぞれ示す。
【0052】
上記のような前側昇降手段16においては、2階デッキ14を所定高さにセットする場合、ストッパピン58をストッパピンプレート56の所定高さのストッパピン孔56Aに挿通することによって、連結角筒54の下方への位置規制を行う。
【0053】
このとき、昇降シリンダ装置34による、ワイヤロープ28の引張力が消滅するため、揺動レバー44が圧縮コイルばね50によって下向きに押圧され、これにより、ストッパ46が図5において時計方向に揺動されて、掛止部46Aが出入孔22Bから突出して、前側柱20の対応する係合孔48に突出される。
【0054】
従って、この状態で、例えば走行中に振動により2階デッキ14が跳上がろうとしても、掛止部46Aが係合孔48の上端に当接することによって、それ以上の跳上がりが防止される。
【0055】
一方、後側昇降手段18においては、左右の後部ストッパ装置72のそれぞれのストッパピン76が、圧縮コイルばね80によって突出され、対応するストッパ係合孔82に係合するので、該ストッパピン76を介して、2階デッキ14は上下方向に拘束され、落下が防止されるのみならず、自動車走行中の振動によっても2階デッキ14が上方に跳上がることがない。
【0056】
次に、2階デッキ14を昇降させる場合について説明する。
【0057】
まず、手動により、ストッパピン58を、ストッパピン孔56Aから抜いて、2階デッキ14の前側を昇降可能とする。
【0058】
次に、昇降シリンダ装置34を駆動してシリンダロット35により動滑車32を突出(図2、図3において左方向に移動)させると、ワイヤロープ28及び66が引張られる。
【0059】
従って、前側昇降手段16においては、ワイヤロープ28が上部滑車24を介して上方に引張られ、これによって、該ワイヤロープ28の端末28Aが、スライダー22における係合ピン40を、上下方向長孔38の上端位置にまで引張り上げる。
【0060】
従って、揺動レバー44が図5において時計方向に揺動され、これによってストッパ46も一体的に反時計方向に揺動されて、ストッパ46の掛止部46Aが、係合孔48及び出入孔22Bから抜出して、スライダー22が昇降可能となる。
【0061】
後側昇降手段18においては、昇降シリンダ装置34によって、ワイヤロープ66が引張られ、これによって、該ワイヤロープ66は、吊上げ用滑車60、後第3滑車68、水平2連滑車70、を介して、その端末67において、車体幅方向内側に引張られる。
【0062】
これによって、左右の後部ストッパ装置72におけるストッパピン76が、圧縮コイルばね80の付勢力に抗して車体方向内方に引込まれ、該ストッパピン76の先端がボデー側のストッパ係合孔82から抜出し、昇降デッキ14の後部が、昇降可能となる。
【0063】
この状態で、更に、昇降シリンダ装置34が動滑車32を突出させると、スライダー22が前側柱20内を上昇し、2階デッキ14が、支持軸22A及び連結角筒54を介して上方に引張られる。
【0064】
同時に、後側昇降手段18においても、ストッパピン76がその引込み方向にストロークエンドとなった後、吊上げ用滑車60が動滑車として作用し、ワイヤロープ66が引張られることによって、上方に吊上げられる。
【0065】
又、ストッパ46の掛止部46Aが一旦係合孔48から抜出した後及びストッパピン76がストッパ係合孔82から抜出した後は、ワイヤロープ28、66A、66Bには、2階デッキ14を下降させる場合でも、引張り力が作用するので、掛止部46Aが係合孔48に係合したり、ストッパピン76が突出されてストッパ係合孔82に係合したりすることはない。
【0066】
上記のような2階デッキ14の昇降作業中に、万一ワイヤロープが切れたりして2階デツキ14が自由落下を開始すると、ワイヤロープの引張力が消滅するために、ストッパ46がばね50により時計方向に揺動し、その掛止部46Aが突出して係合孔48に掛止するか、及び/又はストッパピン76がばね80によって突出されストッパ掛止孔48に係合するので、2階デッキ14の落下は、直ちに止められることになる。
【0067】
2階デッキ14を昇降させた後は、ストッパピン56をストッパピンプレートのストッパ孔56Aに挿入して、昇降リシンダ装置34によってワイヤロープ28、66が緩む方向に、即ち動滑車32が図2、図3において右方向に移動させる。
【0068】
このようにすると、2階デッキ14はストッパピン58によって下降が阻止されているので、ワイヤロープ28、66の張力が緩み、前側昇降手段16においては、係合ピン40が上下方向長孔38の下端まで移動し、これによって揺動レバー44及びストッパ46が、圧縮コイルばね50によって時計方向に揺動され、ストッパ46の掛止部46Aが、前側柱20側の係合孔48に係合して、スライダー22及び2階デッキ14の前端をロックすることになる。
【0069】
又、後側昇降手段18においては、ワイヤロープ66が緩むと、ストッパピン76が圧縮コイルばね80によって突出方向に付勢され、該ストッパピン76の先端が、ボディ側のストッパ係合孔82に係合して、2階デッキ14をその上下方向に拘束することになる。
【0070】
なお、上記前側昇降手段16において、ストッパ46は揺動軸42を中心として揺動されるものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、スライド式であってもよい。
【0071】
又、後側昇降手段18において、ストッパピン76はその中心軸線方向に進退するようにされているが、これは、揺動するようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、ワイヤロープ切断時等に2階デッキが自由落下することを確実に防止できると共に、自動車走行中に2階デッキの上下方向の振動による跳上がりを防止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両運搬用自動車を示す側面図
【図2】同車両運搬用自動車における2階デッキ昇降手段の概略を示す側面図
【図3】同平面図
【図4】同前側昇降手段の要部を拡大して示す略示側面図
【図5】同前側昇降手段におけるスライダー部分を拡大して示す断面図
【図6】図5のVI−VI線視図
【図7】同前側昇降手段における2階デッキ固定構造を示す略示側面図
【図8】前記スライダーを示す図7のVIII−VIII線に沿う拡大断面図
【図9】図7のIX−IX線に沿う拡大断面図
【図10】同車両運搬用自動車における後側昇降手段の要部を示す断面図
【図11】同後側昇降手段の要部を示す後面図
【図12】同後側昇降手段の要部を示す平面図
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う断面図
【図14】同後側昇降手段における後部ストッパ装置を拡大して示す一部断面とした正面図
【図15】同平面図
【符号の説明】
10…車両運搬用自動車
12…床
14…2階デッキ
16…前側昇降手段
18…後側昇降手段
20…前側柱
22…スライダー
22A…支持軸
24…上部滑車
26…下部滑車
28、66A、66B…ワイヤロープ
28A、67…端末
34…昇降シリンダ装置
38…上下方向長孔
40…係合ピン
42…揺動軸
44…揺動レバー
46…ストッパ
46A…掛止部
48…係合孔
50、80…圧縮コイルばね
60…吊上げ用滑車
62…後側柱
72…後部ストッパ装置
76…ストッパピン
82…ストッパ係合孔

Claims (5)

  1. 2階デッキを、ワイヤロープにより吊下げて、複数本の柱に沿って昇降させ、且つ、所定高さ位置で固定可能とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置において、前記複数本の柱のうち少なくとも1本の内側に、前記ワイヤロープの端末に係合されて上下方向摺動自在に配置されると共に、前記2階デッキに連結されたスライダーと、このスライダーが設けられた柱に、上下方向の複数個所に形成された係合孔と、前記スライダーに取付けられ、先端が、前記係合孔に係止される停止位置及び係合孔に係止しない待機位置をとり得るストッパと、前記スライダーに取付けられ、前記ストッパを停止位置方向に付勢するばねと、を有してなり、前記スライダーが前記ワイヤロープにより上方に引張られているとき、前記ストッパは前記ばねに抗して待機位置に駆動され、前記ばねは圧縮コイルばねであり、前記ワイヤロープ及び圧縮コイルばねは、前記ワイヤロープが前記圧縮コイルばね内を通るように配置されたことを特徴とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置。
  2. 請求項1において、前記ワイヤロープは、前記スライダーが設けられた柱内の上端部に配置された滑車に巻き掛けられ、前記端末と反対側部分、前記スライダーを上下方向に貫通して、前記柱内に配置されたことを特徴とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置。
  3. 請求項1又は2において、前記ストッパを、揺動軸により揺動自在に支持し、その先端が前記スライダーに形成された出入孔を通って突出可能な構成とすると共に、前記スライダーに形成された上下方向の長孔に係合し、該長孔の上端及び下端によって上下方向の移動が規制される係合ピンを、前記ストッパと一体的に設けたことを特徴とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置。
  4. 請求項3において、前記ワイヤロープの端末を、前記係合ピンに連結したことを特徴とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置。
  5. 2階デッキを、ワイヤロープにより吊下げて、複数本の柱に沿って昇降させ、且つ、所定高さ位置で固定可能とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置において、前記複数本の柱のうち少なくとも1本の車体幅方向内向きの側面に、上下方向の複数個所に形成されたストッパ係合孔と、前記2階デッキ裏面の、前記ストッパ係合孔に対向する車体幅方向端部位置に取付けられ、該ストッパ係合孔に係合する突出位置及び非係合となる待機位置をとり得るストッパピンを備えたストッパ装置と、前記2階デッキに配置され、吊下がった前記ワイヤロープが巻き掛けられる吊上げ用滑車と、前記ストッパ装置に設けられ、前記ストッパピンを突出方向に付勢するばねと、を有してなり、前記ワイヤロープは上下から前記吊上げ用滑車に巻き掛けられた後の端末が、前記ストッパピンの基端に連結され、前記ストッパピンは自動車の車体幅方向外側に向けて水平に突出可能に配置され、前記ワイヤロープは、前記ストッパピン側の端末から、前記2階デッキ裏面の幅方向内側位置、及び、該裏面の前記ストッパピンと幅方向反対側の端部位置に配置された略水平の滑車を順次経由して、前記吊上げ用滑車に巻き掛けられ、上方に至るように配置されたことを特徴とする車両運搬用自動車の2階デッキ昇降装置。
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