JP3659674B2 - ローラー捺印具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ローラー印面を有して、非インキ吸収タイプの捺印物、又は、インキ吸収タイプの捺印物に転がし捺印するローラー捺印具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種、ローラー状の印字体を有する捺印具は、印字体を非多孔質体としており、例えば、スタンプ台等のインキ含浸体よりインキを印字体に転写供給させ、更に、これをもって被捺印物に当接されて印影を得ていた。こうした、ロ−ル捺印具は、捺印毎にインキを塗布しなければならず手間を要していた。そこで、印字体をインキ自給式の印字体(インキを含浸させた多孔質体)とすることで捺印毎のインキ塗布の手間を解消した。しかし、こうした印字体は、必ずインキを供給しなければならず、特に印字体が組み込まれている場合、供給しにくいといった問題を生じる。また、印字体は、インキ供給だけでなく印字面の交換を必要とする場合は、特に容易に交換可能でなければならない。更に、こうしたローラー捺印具の使用に際しては、多くの捺印物に凹凸があり押圧の変化を生じ、鮮明な捺印を得られないといった問題点を生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来は、自給式印字体(インキ含浸させた多孔質体)に対してインキを迅速に補充出来ないし、容易に印字体を交換出来ないとか、更に凹凸のある捺印物に対して鮮明な印影を得ることが出来なかった。したがって、本発明は、印字体に簡単に素早くインキを補充でき、容易に印字体を交換可能にし、更に凹凸のある捺印物に際しても鮮明な印影が得られるローラー捺印具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
一方端を握り部、他端をコ状にしたホルダー1のコ状の内壁面5には、スライド溝2と固定溝3及び支持溝4が設けられ、前記スライド溝2はスライド6のスライド方向である上下方向に設けられ、前記支持溝4は係止壁20をはさんで前記スライド溝2の直線上に設けられて開口端まで伸びて設けられ、
軸15を有するローラー印字体14を一部分露呈するように固定本体10の前記スライド方向と平行に側面には軸受11が開口端まで上下方向と垂直な方向に伸び、軸15の移動を許容するように設けられ、前記固定本体10の開放面の相対する上面には支持部材12が設けられ、
有底箱状のスライド6には、前記支持部材12を貫通させるように切欠9が一対の相対する上面及び下面に設けられ、相対する側面の外面にはスライド用突部7と係止用突部8を設けて、更に前記スライド6の内部で支持部材12の回りに設けられ、その一方端を前記支持部材12に、他端をスライド内面に当接保持させた弾発部材13によりローラー印字体14と固定本体10を弾発保持し、
スライド用突部7はスライド溝2に支持され、軸15は軸受11を通り支持溝4にスライド可能に保持されるとともに前記軸受11により前記上下方向の動きを規制し、前記支持溝4により前記上下方向に対し垂直な方向の動きを規制し、
常時は、スライド用突部7はスライド溝2の上方の位置に位置しており、更に係止用突部8が固定溝3に位置してスライド6及び固定本体10を係止させており、
ローラー交換時には、スライド6をスライド方向の下方に押しやることにより、前記係止用突部8が前記固定溝3から外れると共に、スライド用突部7はスライド溝2の下方の位置に位置し、同時に係止用突部8が固定溝3に位置してスライド6及び固定本体10を係止させる状態からスライドすると軸15は支持溝4から外れ軸受11がホルダーの内壁面から露呈されローラー印字体が取り外し可能としたことを特徴とするローラー捺印具である。
【0005】
【作用】
本実施例のローラー捺印具を使用するには、ホルダー1の握りを持ちローラ印字体14の露呈している部分を下方(図5の矢印の方向)にして捺印物に対して押圧し左右に動かしローラー印字体14を回転捺印させる。この時、捺印物に凹凸があるものは、弾発部材13の作用により凹凸面を吸収し一定の押圧力が得られ鮮明な印影を得ることが出来る。次に、ローラー印字体14を取り替えるか、もしくは、インキを補充するにはスライド6をホルダー1の開口端側(図5の矢印の方向)に押しやる。すると、係止用突部8と固定溝3との嵌合固定がはずれ、スライド用突部7は、スライド溝2に導かれ前方の係止壁20までスライドする。スライド6が下方に移動するとともに固定本体10も前方に移動し、支持溝4に導かれて軸15も下方へ移動する。するとホルダー1の開口端より軸15および軸受11が露呈され、ローラー印字体14の軸15の両方を持って取出し、ローラー印字体14の印面交換、又は、インキ補充を容易に行える。そして、ローラー印字体14の交換、又は、インキ補充を終えると、ローラー印字体14の軸15を軸受11に配設して、スライド6を上方に押しやると、スライド用突部7がスライド溝2に沿って移動するとともに、固定本体10はスライド6の切欠9を設けた上面及び下面に引っ張られて上方に移動する。すると、軸15は、支持溝4に納まり、ローラー印字体14は前後、左右に固定保持される。こうして、ローラー印字体14の一部を露呈し固定することになる。
【0006】
【実施例】
本発明を図1、図2、図3、図4、図5より詳細に説明する。
1は、ホルダーであり本発明の実施例ではL字型をしており、一方端を握り部とし、他端をコ状にし、内壁面5にスライド溝2と固定溝3および支持溝4が設けられている。支持溝4とスライド溝2は不連続であり一直線状に設けられている。更に支持溝4は、ホルダー1の端まで伸びている。
6は、スライドであり、有底箱状としており相対する側面の外面にスライド用突部7と係止用突部8を設けている。更にもう一方の相対する上面及び下面には、略U字状の切欠9が設けられている。
スライド用突部7は、前記スライド溝2にスライド可能に当接支持されている。また、係止用突部8は、ホルダー1の内壁面5に設けられた固定溝3に嵌合固定されスライド6を固定保持する。
10は、固定本体であり、有底箱状であり一側面を開放面とし残りの相対する側面に軸受11を設け、開放面と相対する上面には支持部材12が設けられており、前記支持部材12に弾発部材13の一方端を当接し、前記弾発部材13の他端をスライド6内面に当接保持し、固定本体10を弾発支持している。
【0007】
14は、ローラ印字体であり、軸15を両側面に張設されており、前記軸15は、固定本体10に設けられた軸受11に当接し上下方向を保持し、更に、軸15は軸受11が設けられた外側側面より突出しており、前記ホルダー1の内壁面5に設けられた支持溝4に導かれ、当接し上下方向に対し垂直な方向を保持している。こうして、軸15の上下方向、上下方向に対し垂直な方向を保持し、固定している。ローラー印字体14は、インキ自給式印字体(インキ含浸方式の多孔質印字体)である。支持部材12は、支持軸12Bとこの支持軸12Bの途中に支持片12Aからなり、支持軸12Bは前記スライド6の切欠9を設けた上面、下面を貫通し、支持片12Aは弾発部材13の他方端を当接保持して、前記支持部材12を保持している。また、弾発部材13の他端はスライド6の他方側面に当接している。こうして、支持片12Aと弾発部材13を覆う事になる。前記、スライド溝2の全長よりも前記スライド用突部7の全長の方が短く、この長さの関係は、スライド6と固定本体10を前方に移動さると固定本体10の軸受11と軸15が露呈されればよい。
【0008】
本実施例のローラ捺印具を使用することについては、ホルダー1の握りを持ちローラ印字体14の露呈している部分を下方にして捺印物に対して押圧し左右に動かしローラー印字体14を回転捺印させる。この時、捺印物に凹凸があるものは、弾発部材13の作用により凹凸面を吸収し一定の押圧力が得られ鮮明な印影を得ることが出来る。次に、ローラー印字体14を取り替えるかもしくは、インキを補充するにはスライド6をホルダー1の開口端側に押しやる。すると、係止用突部8と固定溝3との嵌合固定がはずれ、スライド用突部7は、スライド溝2に導かれ下方の係止壁20までスライド移動する。
スライド6が下方に移動するとともに固定本体10も前方に移動し、支持溝4に導かれて軸15も下方へ移動する。するとホルダー1の開口端より軸15および軸受11が露呈され、ローラー印字体14の軸15の両方を持って取出し、ローラー印字体14の印面交換、又は、インキ補充を容易に行える。そして、ローラー印字体14の交換、又は、インキ補充を終えると、ローラー印字体14の軸15を軸受11に配設して、スライド6を上方に押しやると、スライド用突部7がスライド溝2に沿って移動するとともに、固定本体10はスライド6の切欠9を設けた前方側面に引っ張られて上方に移動する。すると、軸15は、支持溝4に納まり、ローラー印字体14は前後、左右に固定保持される。
【0009】
【効果】
以上の様な構成であるので、弾発部材13により凹凸のある捺印物に対しても均一な押圧力が得られ、鮮明な印影を得られる。また、ローラー印字体14に設けられた軸15が、軸受11と支持溝4に当接支持固定しているので、スライド6を下方に押しやるとともに固定本体10を下方に移動させると容易にローラー印字体14を取り外すことが出来る。
【0010】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の一部断面図
【図2】本発明の実施例の全体図
【図3】本発明の実施例の一部拡大斜視図
【図4】本発明の実施例のローラー印字体固定時拡大断面図
【図5】本発明の実施例のローラー印字体取り外し時拡大断面図
【0011】
【符号の説明】
1:ホルダー
2:スライド溝
3:固定溝
4:支持溝
5:内壁面
6:スライド
7:スライド用突部
8:係止用突部
9:切欠
10:固定本体
11:軸受
12:支持部材
13:弾発部材
14:ローラー印字体
15:軸
Claims (1)
- 一方端を握り部、他端をコ状にしたホルダー(1)のコ状の内壁面(5)には、スライド溝(2)と固定溝(3)及び支持溝(4)が設けられ、前記スライド溝(2)はスライド(6)のスライド方向である上下方向に設けられ、前記支持溝(4)は係止壁(20)をはさんで前記スライド溝(2)の直線上に設けられて開口端まで伸びて設けられ、
軸(15)を有するローラー印字体(14)を一部分露呈するように固定本体(10)の前記スライド方向と平行に側面には軸受(11)が開口端まで上下方向と垂直な方向に伸び、軸(15)の移動を許容するように設けられ、前記固定本体(10)の開放面の相対する上面には支持部材(12)が設けられ、
有底箱状のスライド(6)には、前記支持部材(12)を貫通させるように切欠(9)が一対の相対する上面及び下面に設けられ、相対する側面の外面にはスライド用突部(7)と係止用突部(8)を設けて、更に前記スライド(6)の内部で支持部材(12)の回りに設けられ、その一方端を前記支持部材(12)に、他端をスライド内面に当接保持させた弾発部材(13)によりローラー印字体(14)と固定本体(10)を弾発保持し、
スライド用突部(7)はスライド溝(2)に支持され、軸(15)は軸受(11)を通り支持溝(4)にスライド可能に保持されるとともに前記軸受(11)により前記上下方向の動きを規制し、前記支持溝(4)により前記上下方向に対し垂直な方向の動きを規制し、
常時は、スライド用突部(7)はスライド溝(2)の上方の位置に位置しており、更に係止用突部(8)が固定溝(3)に位置してスライド(6)及び固定本体(10)を係止させており、
ローラー交換時には、スライド(6)をスライド方向の下方に押しやることにより、前記係止用突部(8)が前記固定溝(3)から外れると共に、スライド用突部(7)はスライド溝(2)の下方の位置に位置し、同時に係止用突部(8)が固定溝(3)に位置してスライド(6)及び固定本体(10)を係止させる状態からスライドすると軸(15)は支持溝(4)から外れ軸受(11)がホルダーの内壁面から露呈されローラー印字体が取り外し可能としたことを特徴とするローラー捺印具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32154494A JP3659674B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | ローラー捺印具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32154494A JP3659674B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | ローラー捺印具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08156381A JPH08156381A (ja) | 1996-06-18 |
JP3659674B2 true JP3659674B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=18133749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32154494A Expired - Lifetime JP3659674B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | ローラー捺印具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3659674B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP32154494A patent/JP3659674B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08156381A (ja) | 1996-06-18 |
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