JP3659447B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生情報のドロップアウトを検出するドロップアウト検出手段を有する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンパクトディスク(以下、CDと略記する)やミニディスク(以下、MDと略記する)のようにディスク形状の光記録媒体に情報の記録および/もしくはそのような光記録媒体に記録された情報の再生を行う光ディスク装置が広く普及しつつある。光ディスク装置では、一般に、ディスク表面にゴミや汚れなどの異物が付着することによる再生情報の欠落またはドロップアウト(以下、単にドロップアウトという)とか、ディスクの製造工程やディスクの使用中に生ずる傷等によるドロップアウト等が発生する場合がある。ドロップアウトが発生すると、光ピックアップのトラッキング制御やフォーカス制御が外れる恐れがあるため、ドロップアウトに対する対策が必要となる。
【0003】
CDには再生専用の光ディスクシステムがあり、再生専用の光ディスクシステムにおいては、常に情報信号が記録されていることが保証されているので、再生された情報信号の欠落に基づき、再生情報のドロップアウトを検出する方法を採るのが一般的である。(特開平1―92972号公報を参照)。
【0004】
しかし、例えば、MDのように記録および再生が可能なディスク装置においては、記録可能領域に対し未だ記録されていない状態の領域もあり得るため、このような場合には、再生情報信号の欠落を監視する方法ではドロップアウトを検出することができない。そのため、記録可能領域を含むディスク装置においては、光ディスクからの全反射光量の低下を監視する方法によりドロップアウトの検出を行うようにしている。
【0005】
以下、図6及び図7を参照して、上記従来のドロップアウトを検出するドロップアウト検出手段を有する光ディスク装置の一例について説明する。
図6は従来の光ディスク装置の一例の構成を示すブロック図、図7は図6に示す光ディスク装置のドロップアウト検出手段の各部の動作による電圧の値(波形)を示すタイミング図である。図6において、39は光ディスクによる全反射光量に比例した直流電圧信号である全反射光量信号を検出する全反射光量検出手段であり、光ディスクによる全反射光量が増大したときにこの全反射光量信号の電圧は上昇する。40はドロップアウト検出信号qを生成するドロップアウト検出手段である。
【0006】
また、41はダイオード44と、コンデンサ45と、コンデンサ45の充電電圧を放電させる電流源46と、アンプ47と、分圧手段48とにより構成され、入力した全反射光量信号のピーク電圧値を検波しそれを大きな時定数で保持する低周波成分検出手段である。ここで、ダイオード44及びコンデンサ45は全反射光量信号のピーク電圧値を保持するよう作用する。尚、ダイオード44の順方向電圧による電圧ロスは全反射光量検出手段39内部において電気的に補償が行われる。
【0007】
また、46はコンデンサ45の電荷を徐々に放電させてコンデンサ45の充電電圧の電圧値nを徐々に低下させる電流源、48は抵抗48aと抵抗48bとで構成され、アンプ47を通してコンデンサ45の充電電圧の電圧値nを抵抗48a及び抵抗48bによる所定の分圧比で分圧してその出力信号の電圧値pを比較器43の+側入力に入力する分圧手段、42はダイオード49と電流源50とアンプ51とにより構成され、全反射光量信号をバッファしてその出力信号の電圧値qを比較器43の−側入力に入力するバッファである。尚、バッファ42の構成要素であるダイオード49と電流源50とアンプ51とは、それぞれ、ダイオード44と電流源46とアンプ47と電気的な特性バランスを保つために設けられる。
【0008】
尚、ダイオード44の場合と同様に、ダイオード49の順方向電圧による電圧ロスは全反射光量検出手段39の内部で電気的に補償が行われる。また、43は+側入力電圧と−側入力電圧との比較を行い、+側入力電圧、すなわち分圧手段48の出力信号の電圧値pが、−側入力電圧すなわちバッファ42の出力信号の電圧値mよりも高い場合に、Hレベルのドロップアウト検出信号qを出力し、+側入力電圧が−側入力電圧より低い場合はLレベルのドロップアウト検出信号qを出力する比較器である。
【0009】
また、52は光ピックアップのフォーカス制御またはトラッキング制御を行う制御手段であり、ドロップアウト検出手段40がドロップアウト検出信号qをHレベルとして出力している間は、制御手段52はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し制御のホールド(現在状態の維持)を行うなどの保護処理動作を実行し、ドロップアウト発生によるサーボ外れを防止する。通常、光ディスク表面のゴミなどに起因するドロップアウトの発生は、例えば約1ms程度と短時間であるため、サーボ制御のホールドを行うなど、保護処理動作を行ってもサーボ系に破綻をきたすようなことはない。
【0010】
以下、図6及び図7を参照して、上記従来のドロップアウト検出手段を有する光ディスク装置の動作について説明する。
図7において、横軸は時間、縦軸は電圧値である。電圧値(波形)として、mはバッファ42の出力信号の電圧値、nはコンデンサコンデンサ45の充電電圧の電圧値、pは分圧手段48の出力信号の電圧値であり、これらの各符号は、図6に示すものと同一の符号で示す部分の動作を表すものであり、0Vを基準に重ね合わせて表示している。また、矩形波信号qは比較器43の出力であるドロップアウト検出信号を示すH及びLレベルからなるディジタル信号である。
【0011】
まず、図7において、区間t15に見られるように、ドロップアウトが発生しない場合の動作を説明する。すなわち、このときは、全反射光量信号の電圧はほとんど変動しないため、分圧手段48の出力信号の電圧値pは、バッファ42の出力信号の電圧値mより低い。従って、比較器43は、ドロップアウト検出信号qをLレベルとして出力する。それは、ドロップアウト発生なしを示す。従って、制御手段52はフォーカス制御またはトラッキング制御に対して通常の動作を行う。
【0012】
次に、図7において、区間t16に示すように、光ディスク表面のゴミや汚れなど、異物の付着に起因するドロップアウトの発生によって、全反射光量信号が一時的に急激に低下した場合について説明する。全反射光量信号が一時的に低下すると、バッファ42の出力信号の電圧値mは全反射光量信号の電圧低下に従って急激に低下する。
【0013】
一方、分圧手段48の出力信号の電圧値pはコンデンサ45により保持されているため、区間t16においても、区間t15における電圧値からほとんど変化せず、コンデンサ45と電流源46とにより決定される時定数に従って徐々に電圧が低下するのみである。したがって、分圧手段48の出力信号の電圧値pは、ゴミや汚れなどの異物付着に起因するドロップアウトが発生した区間t16では、バッファ42の出力信号の電圧値mより高くなる。従って、比較器43はドロップアウト検出信号qとしてドロップアウトの発生を示すHレベルを出力する。そのため、制御手段52はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し、サーボ制御のホールドなど保護処理動作を行ってサーボ外れを防止する。
【0014】
次に、区間t17に示すように、ドロップアウト通過後の各部の動作によるそれぞれの信号の電圧値を説明する。バッファ42の出力信号の電圧値mは全反射光量信号の電圧回復に従って、区間t15におけるときと同じ電圧に戻るため、比較器43の出力信号であるドロップアウト検出信号qはドロップアウト発生なしを示すLレベルとなる。従って、制御手段52はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し、再び通常の動作を実行する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなドロップアウト検出手段を有する従来の光ディスク装置においては、サーボ動作の安定性向上を図るため、本来、ドロップアウト検出信号の信頼性が要求される。
【0016】
ところで、MD等の光磁気ディスク(以下、光ディスクで総称する)では、光磁気材料の記録層の裏側にアルミニウムなどの好光反射率材料からなる反射層が設けられる。アルミニウムなどからなる反射層の光の反射率は、光磁気記録を行うための誘電体や磁器材料等の記録層の光の反射率より大きい。光ディスクの製造上の欠陥などにより記録層にピンホールが生じアルミの反射層が露出すると、一時的に光ディスクからの反射光量信号が増大する。この現象は上記で説明した光ディスク表面のゴミや汚れなどの異物付着に起因するドロップアウト発生時とは異なる。このような、一時的に反射光量信号が増大する現象は、光ディスク装置の記録再生動作切換時の過渡期などにおける装置の起動時及び設定切換時にも発生することがある。
【0017】
しかしながら、上記従来のドロップアウト検出手段を有する光ディスク装置においては、記録層のピンホール等光ディスクの傷により反射光量が増大するドロップアウトが発生した場合とか、または装置の起動時及び設定切換の過渡状態において反射光量が一時的に増大した場合等においては、長時間に亘りドロップアウトを誤検出してしまう場合があるという問題があった。
【0018】
以下、図6及び図7を参照して、上記従来のドロップアウト検出手段を有する光ディスク装置における誤検出について説明する。例えば、図7の区間t18における各信号の電圧値は、区間t17に比べ、光ディスクの傷等により反射光量が急激に増大した場合の各部の動作により変化したそれぞれの信号の電圧値を示す。バッファ42の出力信号の電圧値mは反射光量の増大に伴って急激に高くなりピークに達する。分圧手段48の出力信号の電圧値pもまた、コンデンサ45が保持する全反射光量信号のピーク電圧値が急激に高くなるため、それに従って急激に高くなる。
【0019】
区間t19は、区間t18における光ディスクの傷等により、反射光量が急激に増大した状態から反射光量が元の正常値に戻った場合の各部の動作により変化した信号の電圧値を示す。区間t19において、バッファ42の出力信号の電圧値mは元の正常値に戻るが、一旦コンデンサ45に充電された電圧は、コンデンサ45と電流源46とによって決まる大きな時定数に従い、徐々にしか低下しないため、分圧手段48の出力信号の電圧値pが元の値まで降下するには長い時間を必要とする。従って、比較器43はドロップアウト検出信号qをドロップアウトの発生を示すHレベルとして長時間出力したままとなる。この間、制御手段52はフォーカス制御またはトラッキング制御に対しサーボ制御のホールドなど保護処理動作を長時間行うこととなるため、その結果、サーボが追従できなくなり、サーボ外れが発生するという問題があった。
【0020】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、反射光量が一時的に増大する場合に、ドロップアウト検出信号の長時間に亘る誤検出を防止する光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明による光ディスク装置は、光ディスクからの反射光量に対応した全反射光量信号のピーク値もしくは光ディスクに記録された情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク値が基準電圧を超えたことを検知して、所定の時定数を有し全反射光量信号のピーク値もしくは再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク値を保持するようにしたコンデンサに直列抵抗を接続して、その充電時間を遅らせるよう時定数を変更し、前記ピーク値の基準電圧を超える上昇を抑えるようにしたものである。
【0022】
ドロップアウトが発生して反射光量が増大した場合、または装置の起動時及び設定切換の過渡状態において反射光量が一時的に増大した場合でも、ドロップアウト終了後、前記ピーク値は速やかに下降して、ドロップアウト検出信号の長時間に亘る誤検出を防止することができる光ディスク装置が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明における光ディスク装置は、ディスク形状の光記録媒体からの全反射光量のピーク電圧値を検出する第1の波形ピーク検出手段と、該第1の波形ピーク検出手段の出力電圧を第1の時定数で保持する第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサの充電電圧を分圧して出力する第1の分圧手段と、全反射光量信号が前記第1の分圧手段の出力電圧を下回ったことを検出して全反射光量信号のドロップアウトを示すドロップアウト検出信号を出力する第2の比較器とを具備した、前記ドロップアウト検出信号をサーボを制御する制御手段に出力する第1のドロップアウト検出手段を有し、光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、前記第1のドロップアウト検出手段は、更に前記第1のコンデンサに接続してその充電時間を遅らせる第1の抵抗と、開放時に前記第1の抵抗を前記第1のコンデンサに接続し閉路時に前記第1の抵抗を短絡して無効にする第1のスイッチ手段と、前記第1のコンデンサの充電電圧と第1の基準電圧とを比較して該第1のコンデンサの充電電圧が第1の基準電圧を超えたときは前記第1のスイッチ手段を開放しそれ以外ときは該第1のスイッチ手段を閉じる第1の比較器とを備え、前記第1のスイッチ手段が開放されたとき前記第1の抵抗を前記第1のコンデンサに接続して第1の増加時定数を形成し、前記第1のコンデンサの充電を遅らせるようにしたものであり、情報の記録および/もしくは再生動作時にドロップアウトが発生して全反射光量が増大し全反射光量信号の電圧が基準電圧を超えたときにコンデンサの充電時間を遅らせてドロップアウト検出信号の長時間に亘る誤検出を防止するという作用を有する。
【0024】
本発明の請求項2に記載の発明における光ディスク装置は、ディスク形状の光記録媒体から情報を再生した再生信号のピーク電圧値を検出する第2の波形ピーク検出手段と、該第2の波形ピーク検出手段から出力した再生信号のピーク値を第2の時定数で保持する第2のコンデンサと、前記第2のコンデンサの充電電圧を分圧して出力する第2の分圧手段と、前記再生信号が前記第2の分圧手段の出力電圧を下回ったことを検出して再生信号のドロップアウトを示すドロップアウト検出信号を出力する第4の比較器とを具備した、前記ドロップアウト検出信号をサーボを制御する制御手段に出力する第2のドロップアウト検出手段を有し、光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、前記第2のドロップアウト検出手段は、更に前記第2のコンデンサに接続してその充電時間を遅らせる第2の抵抗と、開放時に前記第2の抵抗を前記第2のコンデンサに接続し閉路時に前記第2の抵抗を短絡して無効にする第2のスイッチ手段と、前記第2のコンデンサの充電電圧と第2の基準電圧とを比較して該第2のコンデンサの充電電圧が第2の基準電圧を超えたときは前記第2のスイッチ手段を開放しそれ以外ときは該第2のスイッチ手段を閉じる第3の比較器と、前記光記録媒体から情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク電圧値を検出する第3の波形ピーク検出手段と、該第3の波形ピーク検出手段から出力した再生信号を前記第2の時定数より短い第3の時定数で保持する第3のコンデンサとを備え、前記第2のスイッチ手段が開放されたとき前記第2の抵抗を前記第2のコンデンサに接続して第2の増加時定数を形成し、前記第2のコンデンサの充電を遅らせるようにしたものであり、情報の再生動作時にドロップアウトが発生して再生信号の電圧が基準電圧を超えたときにコンデンサの充電時間を遅らせてドロップアウト検出信号の長時間に亘る誤検出を防止することができるとともに、ドロップアウト検出信号の生成のために全反射光量信号よりドロップアウトによる信号レベル変化の感度がも高い情報の再生信号を用いることにより、ドロップアウト検出信号の検出の応答をより早くするという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項3に記載の発明における光ディスク装置は、ディスク形状の光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、光記録媒体上の記録可能領域と再生専用領域とを判別して領域判定信号を出力する領域判定手段と、前記領域判定信号により前記記録可能領域においては請求項1に記載の第1のドロップアウト検出手段を選択し、前記再生専用領域においては請求項2に記載の第2のドロップアウト検出手段を選択して、その何れかから得られたドロップアウト信号をサーボを制御する制御手段に出力する選択手段とを具備するようにしたものであり、ピットまたはグルーブ等の記録可能領域と再生専用領域とを兼ね備えた光ディスクの記録および/もしくは再生のときや、必要とするドロップアウト検出信号の検出応答時間の差によってサーボ動作の応答を選択的に切り替えることにより、ドロップアウトの検出精度を最適に向上するという作用を有する。
【0026】
以下、添付図面、図1乃至図5に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図、図2は図1に示す光ディスク装置の各部の信号の電圧値によりドロップアウト検出の動作を示すタイミング図、図3は本発明の第2の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図、図4は図3に示す光ディスク装置の各部の信号の電圧値によりドロップアウト検出の動作を示すタイミング図、図5は本発明の第3の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0027】
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態における光ディスク装置の構成について説明する。本実施の形態における光ディスク装置の構成は、大きく分けて全反射光量検出手段1と、第1の低周波成分検出手段3と、バッファ4と、第2の比較器5と、制御手段18とに大別される。全反射光量検出手段1は、光ディスク(光記録媒体)による全反射光量に比例した直流電圧信号である全反射光量信号を検出して、その出力信号を第1の低周波成分検出手段3及びバッファ4の双方に出力する。この全反射光量信号の電圧は光ディスクからの全反射光量が増大したときに上昇する。
【0028】
第1の低周波成分検出手段3は、第1の波形ピーク検出手段6と、第1のコンデンサ7と、第1の放電手段(電流源)8と、第1の抵抗9と、第1のスイッチ手段10と、第1の基準電圧11と、第1の比較器12と、バッファ用の第1のアンプ13と、第1の分圧手段14とにより構成され、全反射光量検出手段1の出力信号のピーク電圧値を検波して大きな第1の時定数で保持し、第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cとして出力する。
【0029】
第1の波形ピーク検出手段6としては、例えばNPNトランジスタやダイオード等を使用することができる。尚、第1の波形ピーク検出手段6の順方向電圧による電圧ロスは全反射光量検出手段1の内部で電気的に補償が行われる。第1のコンデンサ7としては、例えば積層セラミックコンデンサ等を使用することができる。また、第1の放電手段8は第1のコンデンサ7の充電電圧(電圧値b)を第1の時定数で放電させるもので、例えばカレントミラー電流源回路等を使用することができる。
【0030】
上記第1の時定数は、第1のコンデンサ7の容量と第1の放電手段8の電流値とによって決まり、ドロップアウトの発生により全反射光量検出手段1の出力電圧が、例えば1msに亘り急激に減少した場合でも、第1のコンデンサ7の充電電圧が大きく影響されない値に設定される。第1のスイッチ手段10は、例えばNPNトランジスタ等を使用することができ、オフ時(開放時)に第1の抵抗9の抵抗値を第1の時定数に挿入して第1のコンデンサ7の充電時間を遅らせるようにする。
【0031】
第1の比較器12は、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bと第1の基準電圧11の電圧値eとを比較して、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bが第1の基準電圧11の電圧値eを超えたときに、第1のスイッチ手段10をオフにし(開放し)、それ以外のときは第1のスイッチ手段10をオンにする(閉じる)。第1の基準電圧11の電圧値eは、全反射光量信号が通常の全光量和信号のときの第1のコンデンサ7の充電電圧より高く設定される。第1の比較器12としては、コンパレータ、ヒステリシスコンパレータ等を使用することができ、特にヒステリシスコンパレータはノイズによるチャタリング防止の点から好ましい。
【0032】
第1の分圧手段14は、分圧抵抗14aと分圧抵抗14bとにより構成され、第1のコンデンサ7の充電電圧を第1のアンプ13を通して所定の比により分圧して出力する抵抗である。分圧抵抗14aおよび分圧抵抗14bとしては、例えば抵抗器などを使用することができる。第1の分圧手段14の出力は第2の比較器5のプラス側入力に入力される。一方、バッファ4の構成要素であるダイオード15と電流源16とアンプ17は、それぞれ、第1の波形ピーク検出手段6と第1の放電手段8と第1のアンプ13と電気的な特性バランスを保つために設けられる。
【0033】
ダイオード15の順方向電圧による電圧ロスは、第1の波形ピーク検出手段6の場合と同様に、全反射光量検出手段1の内部で電気的に補償が行われる。バッファ4の出力は第2の比較器5のマイナス側入力に入力される。第2の比較器5は、+側入力電圧(第1の分圧手段14の出力信号の電圧値c)と−側入力電圧(バッファ4の出力信号の電圧値a)との比較を行い、+側入力電圧が−側入力電圧よりも高い場合に、ドロップアウト検出信号dとしてHレベルを出力する。+側入力電圧が−側入力電圧より低い場合はLレベルを出力する。
【0034】
制御手段18は、光ピックアップのフォーカス制御またはトラッキング制御を行う。第1のドロップアウト検出手段2がドロップアウト検出信号dとしてHレベルを出力している間、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し制御のホールド(現在状態の維持)を行うなどの保護処理動作を実行し、ドロップアウトの発生によるサーボ外れを防止する。通常、光ディスク表面に付着したゴミなどに起因するドロップアウトの発生は、例えば約1ms程度と短時間であるため、サーボ制御のホールドを行うなどの保護処理動作を行ってもサーボ系に破綻をきたすようなことはない。
【0035】
次に、図1及び図2を参照して、上記のように構成された本実施の形態における光ディスク装置の動作について説明する。図2は図1に示す光ディスク装置のドロップアウトの検出動作を各部信号の波形で示したタイミング図であり、横軸は時間、縦軸は電圧値を示す。図2において、波形a、b、c、eは、図1において同一符号で示した部分の動作を示す波形であり、0V基準で重ね合わせて表示した電圧値である。すなわち、波形aはバッファ4の出力信号の電圧値、波形bは第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値、波形cは第1の分圧手段14の出力信号の電圧値、波形eは第1の基準電圧11の電圧値、波形dはドロップアウト検出信号を示すディジタル信号である。
【0036】
まず、図2に示す区間t1の各部信号波形で示すような、ドロップアウトが発生しない状態の光ディスク装置各部の動作を説明する。このとき、全反射光量信号電圧はほとんど変動しないため、第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cはバッファ4の出力信号の電圧値aより低い。従って、第2の比較器5はドロップアウト検出信号dとして、ドロップアウト発生なしを示すLレベルを出力する。そのため、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対する通常の制御動作を実行する。
【0037】
上記のように、第1の基準電圧11の電圧値eは、通常の全光量の和信号の場合における第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bより高く設定されているので、区間t1においては、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bは第1の基準電圧11の電圧値eを下回るため、第1の比較器12は第1のスイッチ手段10をオンにした(閉じた)ままである。そのため、第1の時定数に対し第1の抵抗9の抵抗値は加えられない。
【0038】
次に、図2に示す区間t2の各部信号波形で示すような、光ディスク表面のゴミや汚れなど異物の付着に起因するドロップアウトの発生によって、全反射光量信号が一時的に急激に低下した状態の光ディスク装置各部の動作を説明する。このとき、バッファ4の出力信号の電圧値aは、全反射光量信号の電圧低下に従って急激に低下する。一方、第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cは、第1のコンデンサ7により保持されているため、区間t1における電圧値からほとんど変化せず、第1のコンデンサ7の容量と第1の放電手段8の電流値とによって決まる第1の時定数によって、図2に示すように、徐々に電圧が低下するのみである。
【0039】
従って、ゴミや汚れなど異物の付着に起因するドロップアウトが発生した区間t2においては、第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cは、バッファ4の出力信号の電圧値aより高くなる。そのため、第2の比較器5は、ドロップアウト検出信号dをHレベルにして、ドロップアウトの発生を知らせる。そのため、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対するサーボの制御動作をホールド(現在状態の維持)するなどの保護処理動作を実行し、ドロップアウトの発生によるサーボ外れを防止する。また、区間t2においても、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bは第1の基準電圧11の電圧値eを下回るため、第1の比較器12は第1のスイッチ手段10をオンにしたままである。
【0040】
次に、図2に示す区間t3の各部信号波形で示すような、区間t2におけるドロップアウトを通過した後の光ディスク装置各部の動作について説明する。バッファ4の出力信号の電圧値aは全反射光量信号の電圧の回復に伴って区間t1の時と同じ電圧に戻るため、第2の比較器5は、ドロップアウト検出信号dをLレベルにして、ドロップアウト発生なしを知らせる。従って、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し、再び通常の制御動作を実行する。
【0041】
次に、図2に示す区間t4の各部信号波形で示すような、光ディスクの製造上の欠陥などにより一時的に全反射光量信号が増大する場合における光ディスク装置の動作を説明する。このような全反射光量信号が増大するドロップアウト区間においては、全反射光量の増大に伴ってバッファ4の出力信号の電圧値aが急激に上昇してピークに達する。第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bも同時に急増し始めるが、第1の基準電圧11の電圧値eに達すると、第1の比較器12は第1のスイッチ手段10をオフにする(開放する)。
【0042】
第1のスイッチ手段10がオフになると、第1のコンデンサ7と直列に第1の抵抗9が挿入される。そのため、充電する時定数(以下、第1の増加時定数という)が大きくなるので充電時間が遅れ、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bおよび第1の分圧手段14の出力電圧の電圧値cは、バッファ4の出力信号の電圧値aが急増するのに対し、非常に緩やかな電圧上昇となる。その結果、ドロップアウト区間t4における第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bの上昇は大変低く抑えられ、第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cの上昇も大変低く抑えられる。
【0043】
次に、図2に示す区間t5の各部信号波形で示すような、全反射光量信号が増大するドロップアウト通過後の状態における光ディスク装置の動作を説明する。この状態では、バッファ4の出力信号の電圧値aはピークから元の正常値に戻る。それと同時に、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bは、第1のコンデンサ7の容量と、第1の放電手段8の電流値と、第1の抵抗9の抵抗値とによって決まる第1の増加時定数に基づき区間t4で僅かに上昇した値から非常にゆっくり低下してゆく。
【0044】
従って、バッファ4の出力信号の電圧値aが元の正常値に戻っても、第1のコンデンサ7の充電電圧の電圧値bが第1の基準電圧11の電圧値eを上回る区間t6の間は、第1のスイッチ手段10はオフした(開放した)ままである。このため、区間t5の初期において、バッファ4の出力信号の電圧値aより第1の分圧手段14の出力信号の電圧値cの方が上回る期間が生じ、第2の比較器5は、その期間、ドロップアウト検出信号dとしてドロップアウトの発生を示すHレベルを出力する。
【0045】
しかし、区間t4で第1の分圧手段14の出力電圧の上昇は大変低く抑えられているため、このドロップアウトの誤検出は図2のt7で示すように、非常に短い区間に抑えられる。このように、区間t7が区間t2と比較して同等もしくは短ければ、区間t7におけるドロップアウトの誤検出により、サーボ外れなどによる影響が出ることはない。
【0046】
(第2の実施の形態)
以下、図3及び図4を参照して、本発明の第2の実施の形態における光ディスク装置について説明する。本発明の第1の実施の形態における光ディスク装置においては、光ディスクによる全反射光量に比例した信号として全反射光量信号を用いてドロップアウトを検出したが、本実施の形態においては、光ディスクに記録された情報を再生した再生信号(以下RF信号と略記)の波高値のエンベロープ波形のピーク値を用いてドロップアウトの検出を行う。
【0047】
まず、図3を参照して、本実施の形態における光ディスク装置の構成を説明する。本実施の形態における光ディスク装置の構成は大きく分けて情報再生信号検出手段19と第2の低周波成分検出手段21とエンベロープ検出手段22と第4の比較器23と制御手段18とに大別される。情報再生信号検出手段19は、光ディスクの情報信号を再生し増幅して、RF信号として出力するものである。光ディスクによる反射光量が増大したときにこの情報再生信号検出手段19の出力電圧であるRF信号のピーク電圧は上昇し、減少したときにピーク電圧は下降する。
【0048】
情報再生信号検出手段19の出力は、第2の低周波成分検出手段21とエンベロープ検出手段22との双方に入力される。第2の低周波成分検出手段21は、第2の波形ピーク検出手段24と、第2のコンデンサ25と、第2の放電手段26と、第2の抵抗27と、第2のスイッチ手段28と、第2の基準電圧29と、第3の比較器30と、バッファ用の第2のアンプ31と、第2の分圧手段32とにより構成され、情報再生信号検出手段19から出力されたRF信号の波高値を検波して第2の時定数で保持し、それを第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iとして出力する。
【0049】
第2の波形ピーク検出手段24としては、例えばNPNトランジスタやダイオード等を使用することができる。尚、第2の波形ピーク検出手段24の順方向電圧による電圧ロスは情報再生信号検出手段19の内部で電気的に補償が行われる。第2のコンデンサ25としては、例えば積層セラミックコンデンサ等を使用することができる。また、第2の放電手段26は第2のコンデンサ25の充電電圧(電圧値h)を第2の時定数で放電させるもので、例えばカレントミラー電流源回路等を使用することができる。
【0050】
上記第2の時定数は、第2のコンデンサ25の容量と第2の放電手段26の電流値とによって決まり、ドロップアウトの発生により情報再生信号検出手段19の出力電圧が、例えば1msに亘り急激に減少した場合でも、第2のコンデンサ25の充電電圧が大きく影響されない値に設定される。第2のスイッチ手段28は、例えばNPNトランジスタ等を使用することができ、オフ時(開放時)に第2の抵抗27の抵抗値を第2の時定数に挿入して第2のコンデンサ25の充電時間を遅らせるようにする。
【0051】
第3の比較器30は、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hと第2の基準電圧29の電圧値kとを比較して、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hが第2の基準電圧29の電圧値kを超えたときに、第2のスイッチ手段28をオフにし、それ以外のときは第2のスイッチ手段28をオンにする(閉じる)。第2の基準電圧29の電圧値kは、通常のRF信号の時の第2のコンデンサ25の充電電圧より高く設定される。第3の比較器30としては、コンパレータ、ヒステリシスコンパレータ等を使用することができ、特にヒステリシスコンパレータはノイズによるチャタリング防止の点から好ましい。
【0052】
第2の分圧手段32は、分圧抵抗32aと分圧抵抗32b とにより構成され、第2のコンデンサ25の充電電圧を第2のアンプ31を通して所定の比により分圧して出力する抵抗である。分圧抵抗32aおよび分圧抵抗32bとしては、例えば抵抗器などを使用することができる。第2の分圧手段32の出力は第4の比較器23のプラス側入力に入力される。
【0053】
一方、エンベロープ検出手段22は、第3の波形ピーク検出手段33と電流源34とアンプ35と第3のコンデンサ36とにより構成される。第3の波形ピーク検出手段33と第3のコンデンサ36は、光ディスクに記録された情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク電圧値を検出する。第3の波形ピーク検出手段33と電流源34とアンプ35は、それぞれ、第2の波形ピーク検出手段24と第2の放電手段26と第2のアンプ31と電気的な特性バランスを保つために設けられる。
【0054】
第3のコンデンサ36の容量は、第2のコンデンサ25の容量に比べて極めて小さな値に設定される。従って、第3のコンデンサ36は、第3の波形ピーク検出手段33の出力電圧を第2の時定数より短い第3の時定数で保持することになり、後述するように、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gはドロップアウトに急速に反応した波形となる。また、第3の波形ピーク検出手段33の順方向電圧による電圧ロスは、第2の波形ピーク検出手段24と同様に、情報再生信号検出手段19の内部で電気的に補償が行われる。
【0055】
エンベロープ検出手段22の出力は第4の比較器23のマイナス側入力に入力される。第4の比較器23は+側入力電圧(第2の分圧手段32の出力信号の電圧値i)と−側入力電圧(エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値g)との比較を行い、+側入力電圧が−側入力電圧よりも高い場合に、ドロップアウト検出信号jとしてHレベルを出力する。+側入力電圧が−側入力電圧より低い場合はLレベルを出力する。制御手段18は、図1に示した制御手段18と同一であり、光ピックアップのフォーカス制御またはトラッキング制御の制御動作を実行する。
【0056】
第2のドロップアウト検出手段20がドロップアウト検出信号jとしてHレベルを検出している間、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し制御のホールド(現在状態の維持)を行うなどの保護処理動作を実行し、ドロップアウトの発生によるサーボ外れを防止する。通常、光ディスク表面に付着したゴミなどに起因するドロップアウトの発生は、例えば約1ms程度と短時間であるため、サーボ制御のホールドを行うなどの保護処理動作を行ってもサーボ系に破綻をきたすようなことはない。
【0057】
次に、図3及び図4を参照して、上記のように構成された本実施の形態における光ディスク装置の動作について説明する。図4は図3に示す光ディスク装置のドロップアウトの検出動作を各部信号の波形で示したタイミング図であり、横軸は時間、縦軸は電圧値を示す。図4において、波形f、g、h、iは、図3において同一符号で示した部分の動作を示す波形であり、0V基準で重ね合わせて表示した電圧値である。
【0058】
すなわち、波形fは情報再生信号検出手段19の出力信号であるRF信号の波形、波形gはエンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値、波形hは第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値、波形iは第2の分圧手段32の出力信号の電圧値、波形kは第2の基準電圧29の電圧値、波形jはドロップアウト検出信号を示すディジタル信号である。
【0059】
まず、図4に示す区間t8の各部信号波形で示すような、ドロップアウトが発生しない状態の光ディスク装置各部の動作を説明する。このとき、RF信号のレベルはほとんど変動しないため、第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iはエンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gより低い。従って、第4の比較器23はドロップアウト検出信号jとして、ドロップアウト発生なしを示すLレベルを出力する。そのため、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対する通常の制御動作を実行する。
【0060】
上記のように、第2の基準電圧29の電圧値kは、通常のRF信号の場合における第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hより高く設定されているので、区間t8においては、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hは第2の基準電圧29の電圧値kを下回るため、第3の比較器30は第2のスイッチ手段28をオンにした(閉じた)ままである。そのため、第2の時定数に対し第2の抵抗27の抵抗値は加えられない。
【0061】
次に、図4に示す区間t9の各部信号波形で示すような、光ディスク表面のゴミや汚れなど異物の付着に起因するドロップアウトの発生によって、全反射光量信号が一時的に急激に低下した状態の光ディスク装置各部の動作を説明する。このとき、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gは、RF信号レベルの低下に従って急激に低下する。一方、第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iは第2のコンデンサ25により保持されているため、区間t8における電圧値からほとんど変化せず、第2のコンデンサ25の容量と第2の放電手段26の電流値とによって決まる第2の時定数によって、図4に示すように徐々に電圧が低下するのみである。
【0062】
従って、ゴミや汚れなど異物の付着に起因するドロップアウトが発生した区間t9においては、第2の分圧手段23の出力信号の電圧値iは、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gより高くなる。そのため、第4の比較器23は、ドロップアウト検出信号jをHレベルにして、ドロップアウトの発生を知らせる。そのため、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対するサーボの制御動作をホールド(現在状態の維持)するなどの保護処理動作を実行し、ドロップアウトの発生によるサーボ外れを防止する。また、区間t9においても、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hは第2の基準電圧29の電圧値kを下回るため、第3の比較器30は第2のスイッチ手段28をオンのままに維持する。
【0063】
次に、図4に示す区間t10の各部信号波形で示すような、区間t9におけるドロップアウトを通過した後の光ディスク装置各部の動作について説明する。エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gはRF信号のレベル回復に従って区間t8の時と同じ電圧に戻るため、第4の比較器23は、ドロップアウト検出信号jをLレベルにして、ドロップアウト発生なしを知らせる。従って、制御手段18はフォーカス制御またはトラッキング制御に対し、再び通常の制御動作を実行する。
【0064】
次に、図4に示す区間t11の各部信号波形で示すような、光ディスクの製造上の欠陥などにより一時的にRF信号レベルが増大する場合における光ディスク装置の動作を説明する。このような、RF信号レベルが増大するドロップアウト区間においては、RF信号レベルの増大に伴ってエンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gが急激に上昇してピークに達する。第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hも同時に急増し始めるが、第2の基準電圧29の電圧値kに達すると、第3の比較器30は第2のスイッチ手段28をオフにする(開放する)。
【0065】
第2のスイッチ手段28がオフになると、第2のコンデンサ25と直列に第2の抵抗27が挿入される。そのため、充電する時定数(以下、第2の増加時定数という)が大きくなるので充電時間が遅れ、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hおよび第2の分圧手段32の出力電圧の電圧値iは、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gが急増するのに対し、非常に緩やかな電圧上昇となる。その結果、ドロップアウト区間t11における第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hの上昇は大変低く抑えられ、第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iの上昇も大変低く抑えられる。
【0066】
次に、図4に示す区間t12の各部信号波形で示すような、RF信号レベルが増大するドロップアウト通過後の状態における光ディスク装置の動作を説明する。この状態では、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gはピークから元の正常値に戻る。それと同時に、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hは、第2のコンデンサ25の容量と、第2の放電手段26の電流値と、第2の抵抗27の抵抗値とによって決まる第2の増加時定数に基づき区間t11において僅かに上昇した値から非常にゆっくり低下してゆく。
【0067】
従って、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gが元の正常値に戻っても、第2のコンデンサ25の充電電圧の電圧値hが第2の基準電圧29の電圧値kを上回る区間t13の間は、第2のスイッチ手段28はオフしたままである。このため、区間t12の初期において、エンベロープ検出手段22の出力信号の電圧値gより第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iの方が上回る期間が生じ、第4の比較器23は、その期間、ドロップアウト検出信号jとしてドロップアウトの発生を示すHレベルを出力する。
【0068】
しかし、区間t11で第2の分圧手段32の出力信号の電圧値iの上昇は大変低く抑えられているため、このドロップアウトの誤検出は図4のt14で示すように、非常に短い区間に抑えられる。このように、区間t14が区間t9と比較して同等もしくは短ければ、区間t14におけるドロップアウトの誤検出により、サーボ外れなどの影響が出ることはない。
【0069】
本発明の第2の実施の形態における光ディスク装置では、ドロップアウトによる信号レベル変化の感度が全反射光量信号よりも高いRF信号を用いるため、ドロップアウト検出信号の検出の応答感度が高い。
【0070】
しかし、光磁気ディスク等の記録可能なディスクにおいて、光ディスクの記録可能領域に記録経歴がない場合には、そこにRF信号が存在しないため、本実施の形態における光ディスク装置ではドロップアウトの検出はできない。従って、本実施の形態は、再生専用ディスクおよび/もしくは記録可能ディスクの再生領域において実施することができる。
【0071】
(第3の実施の形態)
以下、図5を参照して、本発明の第3の実施の形態における光ディスク装置について説明する。本実施の形態における光ディスク装置の構成は図5に示されるが、図5において、図1及び図3に示す符号と同一の符号を有する構成要素は同様の機能を有するものであるため、更に詳細な説明は省略する。
【0072】
また、図5において、37は光ディスク上の記録可能領域と再生専用領域とを判別して領域判定信号を出力する領域判定手段、38は領域判定手段37からの領域判定信号によって記録および/もしくは情報再生を行うか、再生専用領域において情報再生を行うかを知り、記録および/もしくは情報再生を行う場合は第1のドロップアウト検出手段2を選択し、再生専用領域において情報再生を行う場合は第2のドロップアウト検出手段20を選択するよう切り替える選択手段である。
【0073】
次に、本実施の形態における光ディスク装置の動作を説明する。第1のドロップアウト検出手段2は、未だ情報が記録されていない記録可能領域においても適用することができ、第2のドロップアウト検出手段20は検出の応答感度は良いが再生専用領域にのみ適用可能であるため、領域判定手段37により両領域を判定し、選択手段38により第1または第2のドロップアウト検出手段2または20を適宜選択して、それぞれ、第1または第2のドロップアウト検出手段2または20において生成されたドロップアウト検出信号を制御手段18に送出する。そして、フォーカス制御またはトラッキング制御等の制御動作を行わせる。
【0074】
本実施の形態においては、光ディスクの記録可能領域および/もしくは再生専用領域によってドロップアウトの検出手段を選択できるため、ドロップアウトの検出精度を最適に向上することができる。尚、本実施の形態において、光ディスクの記録可能領域および再生専用領域は、同一の光ディスク上にあっても、別個の光ディスクであってもよい。
【0075】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成し、特に、光ディスクからの反射光量に対応した全反射光量信号のピーク値もしくは光ディスクに記録された情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク値が基準電圧を超えたことを検知して、所定の時定数を有し全反射光量信号のピーク値もしくは再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク値を保持するようにしたコンデンサの充電時間を遅らせるよう時定数を変更するようにしたことにより、反射光量が増大するドロップアウトが発生した場合もしくは装置の起動時及び設定切換の過渡状態において反射光量が一時的に増大した場合にも、ドロップアウト検出信号の長時間に亘る誤検出を防止することができ、サーボが外れたり不安定になるような不具合を防止することができる。
【0076】
また、光ディスクからの反射光量に対応した信号として、光ディスクに記録されている情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形を用いることにより、ドロップアウト検出信号の検出の応答感度をより向上することができる。
【0077】
その上、光ディスクの記録領域および/もしくは再生専用領域等領域の違いによりドロップアウトの検出手段を選択するようにしたことにより、ドロップアウトの検出精度を最適に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図2】図1に示す光ディスク装置の各部の信号の電圧値によりドロップアウト検出の動作を示すタイミング図
【図3】本発明の第2の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図4】図3に示す光ディスク装置の各部の信号の電圧値によりドロップアウト検出の動作を示すタイミング図
【図5】本発明の第3の実施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図6】従来の光ディスク装置の一例の構成を示すブロック図
【図7】図6に示す光ディスク装置のドロップアウト検出手段の各部の動作による電圧の値(波形)を示すタイミング図
【符号の説明】
1、39 全反射光量検出手段
2 第1のドロップアウト検出手段
3 第1の低周波成分検出手段
4、42 バッファ
5 第2の比較器
6 第1の波形ピーク検出手段
7 第1のコンデンサ
8 第1の放電手段
9 第1の抵抗
10 第1のスイッチ手段
11 第1の基準電圧
12 第1の比較器
13 第1のアンプ
14 第1の分圧手段
15、44、49 ダイオード
16、34、46、50 電流源
17、35、47、51 アンプ
18、52 制御手段
19 情報再生信号検出手段
20 第2のドロップアウト検出手段
21 第2の低周波成分検出手段
22 エンベロープ検出手段
23 第4の比較器
24 第2の波形ピーク検出手段
25 第2のコンデンサ
27 第2の抵抗
28 第2のスイッチ手段
29 第2の基準電圧
30 第3の比較器
31 第2のアンプ
32 第2の分圧手段
33 第3の波形ピーク検出手段
36 第3のコンデンサ
37 領域判定手段
38 選択手段
40 ドロップアウト検出手段
41 低周波成分検出手段
43 比較器
45 コンデンサ
48 分圧手段

Claims (3)

  1. ディスク形状の光記録媒体からの全反射光量のピーク電圧値を検出する第1の波形ピーク検出手段と、該第1の波形ピーク検出手段の出力電圧を第1の時定数で保持する第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサの充電電圧を分圧して出力する第1の分圧手段と、全反射光量信号が前記第1の分圧手段の出力電圧を下回ったことを検出して全反射光量信号のドロップアウトを示すドロップアウト検出信号を出力する第2の比較器とを具備した、前記ドロップアウト検出信号をサーボを制御する制御手段に出力する第1のドロップアウト検出手段を有し、光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、前記第1のドロップアウト検出手段は、更に前記第1のコンデンサに接続してその充電時間を遅らせる第1の抵抗と、開放時に前記第1の抵抗を前記第1のコンデンサに接続し閉路時に前記第1の抵抗を短絡する第1のスイッチ手段と、前記第1のコンデンサの充電電圧と第1の基準電圧とを比較して該第1のコンデンサの充電電圧が第1の基準電圧を超えたときは前記第1のスイッチ手段を開放しそれ以外ときは該第1のスイッチ手段を閉じる第1の比較器とを備え、前記第1のスイッチ手段が開放されたとき前記第1の抵抗を前記第1のコンデンサに接続して第1の増加時定数を形成し、前記第1のコンデンサの充電を遅らせるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. ディスク形状の光記録媒体から情報を再生した再生信号のピーク電圧値を検出する第2の波形ピーク検出手段と、該第2の波形ピーク検出手段から出力した再生信号のピーク値を第2の時定数で保持する第2のコンデンサと、前記第2のコンデンサの充電電圧を分圧して出力する第2の分圧手段と、前記再生信号が前記第2の分圧手段の出力電圧を下回ったことを検出して再生信号のドロップアウトを示すドロップアウト検出信号を出力する第4の比較器とを具備した、前記ドロップアウト検出信号をサーボを制御する制御手段に出力する第2のドロップアウト検出手段を有し、光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、前記第2のドロップアウト検出手段は、更に前記第2のコンデンサに接続してその充電時間を遅らせる第2の抵抗と、開放時に前記第2の抵抗を前記第2のコンデンサに接続し閉路時に前記第2の抵抗を短絡する第2のスイッチ手段と、前記第2のコンデンサの充電電圧と第2の基準電圧とを比較して該第2のコンデンサの充電電圧が第2の基準電圧を超えたときは前記第2のスイッチ手段を開放しそれ以外ときは該第2のスイッチ手段を閉じる第3の比較器と、前記光記録媒体から情報を再生した再生信号の波高値のエンベロープ波形のピーク電圧値を検出する第3の波形ピーク検出手段と、該第3の波形ピーク検出手段から出力した再生信号を前記第2の時定数より短い第3の時定数で保持する第3のコンデンサとを備え、前記第2のスイッチ手段が開放されたとき前記第2の抵抗を前記第2のコンデンサに接続して第2の増加時定数を形成し、前記第2のコンデンサの充電を遅らせるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  3. ディスク形状の光記録媒体に対する情報の記録および/もしくは光記録媒体からの記録情報の再生を行う光ディスク装置であって、光記録媒体上の記録可能領域と再生専用領域とを判別して領域判定信号を出力する領域判定手段と、前記領域判定信号により前記記録可能領域においては請求項1に記載の第1のドロップアウト検出手段を選択し、前記再生専用領域においては請求項2に記載の第2のドロップアウト検出手段を選択して、その何れかから得られたドロップアウト信号をサーボを制御する制御手段に出力する選択手段とを具備することを特徴とする光ディスク装置。
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