JP3658994B2 - 予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばビデオテープレコーダ(VTR)用、ハードディスクドライブ(HDD)用、レーザビームプリンタ(LBP)用のスピンドルモータ、ロータリアクチュエータ、ロータリエンコーダ等、各種精密回転部分に組み込んでこの回転部分を支承する、転がり軸受装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
VTRやHDDのスピンドルを、振れ回り運動(軸と直角な方向の運動)及び軸方向の振れを防止しつつ回転自在に支持する為、玉軸受を使用しているが、従来一般的には、互いに独立した1対の玉軸受(深溝型或はアンギュラ型)を使用していた。又、回転支持部分への玉軸受の組立作業の効率化を図る為、複列の玉軸受を使用する事も考えられている。
【0003】
複列の玉軸受は、図5(A)に示す様に、外周面に1対の深溝型の内輪軌道1、1を有する軸2と、同図(B)に示す様に、内周面に1対の深溝型の外輪軌道3、3を有する外輪4とを、同図(C)に示す様に同心に組み合わせると共に、上記各内輪軌道1、1と外輪軌道3、3との間にそれぞれ複数の玉5、5を、転動自在に装着する事により構成する。尚、玉軸受には、図5(C)に示す様に、上記玉5、5を円周方向等間隔に保持しておく為の保持器6、6、並びに上記各玉5、5装着部への塵芥等の進入防止を図る為のシール7、7を組み込む。
この図5(C)に示す様な複列深溝型玉軸受は、従来から知られている構造であるが、上記VTRやHDDのスピンドルを支持できる様なものの製造は難しい。これは、次の様な理由による。
【0004】
即ち、VTRやHDDのスピンドルを支持する為の玉軸受は、振れ回り運動及び軸方向の振れを防止する為、極めて高精度なものとしなければならない。この為、上記スピンドル支持用の玉軸受は、アキシアル方向の予圧を付与した状態で使用する。
一方、深溝型の玉軸受を組み立てる為、内輪軌道1と外輪軌道3との間に玉5、5を装着する場合には、図6に示す様に、上記内輪軌道1と外輪軌道3とを偏心させて、これら両軌道1、3の間の円周方向に亙る隙間8を一部で大きくし、この隙間8の大きくなった部分から上記内輪軌道1と外輪軌道3との間に、所定数の玉5、5を挿入する。その後、上記内輪軌道1と外輪軌道3とを同心にすると共に、上記所定数の玉5、5を、円周方向等間隔に配置する。
【0005】
この様に、円周方向の一部にまとめて挿入した複数の玉5、5を、円周方向等間隔に配置し直す際には、各玉5、5を上記内輪軌道1及び外輪軌道3に対して滑らせなければならない。この際、上記内輪軌道1及び外輪軌道3が各玉5、5を強く押圧する状態(予圧を付与した状態)にあると、上記内輪軌道1、外輪軌道3、各玉5、5の転動面に傷が付き易く、傷が付いた場合には、回転時に振動を生じたり、或は耐久性が損なわれる等の問題を生じる。
【0006】
この様な問題を解消する構造として、例えば特開平6−344233号公報には、図7〜8に示す様な複列転がり軸受装置が記載されている。先ず、図7に示した第1例の軸受装置の場合に於いて、第一の部材である軸9は、図7(A)に示す様に、小径部9aと大径部9bとを段部9cで連続させており、第一の周面である大径部9bの外周面に、第一の軌道である深溝型の第一の内輪軌道10を形成している。第三の部材である内輪11は、自由状態に於いて上記小径部9aの外径よりも少し小さな内径を有する。第三の周面であるこの内輪11の外周面には、第四の軌道である深溝型の第二の内輪軌道12を形成している。
【0007】
この様な軸9と内輪11とを含む転がり軸受装置を造る場合、先ず、第一工程として、図7(B)に示す様に、上記軸9の小径部9aに上記内輪11を、十分な嵌合強度(予圧付与の反力でずれ動かない強度)を持たせて外嵌する。そして、上記大径部9bの外周面の第一の内輪軌道10と内輪11の外周面の第二の内輪軌道12とのピッチP1 を、完成後の転がり軸受装置に所定の予圧を付与する為に必要なピッチp1 {図7(D)}よりも長く(P1 >p1 )しておく。
【0008】
次いで、第二工程として、上記第一工程により組み合わされた軸9及び内輪11を、第二の部材である円筒形の外輪13の内側に挿入する。第二の周面であるこの外輪13の内周面には、第二、第三の軌道である、1対の深溝型の外輪軌道14、14を形成している。この第二工程では、この1対の外輪軌道14、14と上記第一、第二の内輪軌道10、12とを対向させる。
【0009】
次に、第三工程として、上記軸9及び内輪11と外輪13とを偏心させ、前述の図6に示す様に、上記1対の外輪軌道14、14と第一、第二の内輪軌道10、12との間の円周方向に亙る隙間8を一部で大きくする。そして、この隙間8の大きくなった部分から、上記隙間8内に、所定数の玉5、5を挿入する。
次に、第四工程として、上記1対の外輪軌道14、14と第一、第二の内輪軌道10、12との間の隙間8内に挿入された所定数の玉5、5を円周方向に移動させつつ、上記軸9及び内輪11と外輪13とを同心にして、各玉5、5を円周方向等間隔に配置する。これと共に、図7(C)に示す様に、各玉列部分に保持器6、6を装着して、各玉5、5が円周方向等間隔位置に留まる様にする。又、必要に応じて、外輪13の両端部内周面にシール7、7を装着する。この状態では、未だ各玉5、5に予圧は付与されていない。
【0010】
そして、最後に第五工程として、上記内輪11を段部9cに向け、軸9の外周面で軸方向(図7の左方)に変位させる事により、上記第一、第二の内輪軌道10、12のピッチを短くして、前記所定の予圧を付与する為に必要なピッチp1 とする。この状態で、上記複数の玉5、5に所定の予圧が付与され、予圧を付与された複列転がり軸受装置として完成する。完成時にも、上記段部9cと内輪11の端面との間には隙間が存在する。
【0011】
この様にして得られた予圧を付与された複列転がり軸受装置では、内輪11の内周面と小径部9aの外周面との間に、締まり嵌めの摩擦力に基づいて、上記予圧に見合う軸方向荷重よりも大きな制止力が作用する。従って、軸9と内輪11との間に接着剤を塗布しなくても、上記内輪11がずれ動かず、付与された予圧が消滅する事がなく、一体の玉軸受として取り扱える。この為、VTRやHDDのスピンドルの軸受部を構成する作業が容易となる。又、アキシアル方向に亙って予圧が付与されている為、上記スピンドルの回転支持を高精度に行なえる。
【0012】
次に、図8に示した第2例の場合には、図8(A)に示す様に、第一の部材である主外輪15の、第一の周面である内周面に、小径部15aと大径部15bとこれら両部15a、15b同士を連続させる段部15cとを形成している。そして上記大径部15bに、第三の部材である副外輪16を内嵌自在としている。第三の周面であるこの副外輪16の内周面、及び上記小径部15aの内周面には、それぞれ断面円弧状の凹溝17a、17bを、全周に亙って形成している。又、副外輪16は、自由状態に於いて上記大径部15bの内径よりも少し大きな外径を有する。
【0013】
上記主外輪15と副外輪16とを利用して、予圧を付与された複列転がり軸受装置を造る場合、先ず第一工程として、図8(B)に示す様に、上記副外輪16を大径部15bに、十分な嵌合強度を持たせて内嵌すると共に、同図(C)に示す様に、上記凹溝17a、17b部分に、第一の軌道である第一の外輪軌道18と、第四の軌道である第二の外輪軌道19とを形成する。
【0014】
この様に、主外輪15と副外輪16とを組み立てた状態で、上記第一、第二の外輪軌道18、19を形成する為、これら両外輪軌道18、19の真円度を高精度にでき、しかも両外輪軌道18、19と主外輪15の外周面との偏心量を僅少に抑えられる。尚、この様にして形成された第一、第二の外輪軌道18、19同士のピッチP2 は、所定の予圧を付与する為に必要なピッチp2 {図8(E)}よりも長く(P2 >p2 )しておく。
【0015】
次に、第二工程として、第二の周面である外周面に、第二、第三の軌道である1対の内輪軌道1、1を有する、第二の部材である軸2{次述する図8(D)参照。}を、上記第一工程により組み合わされた主外輪15及び副外輪16の内側に挿入し、上記1対の内輪軌道1、1と第一、第二の外輪軌道18、19とを対向させる。
【0016】
次いで、第三工程として、上記軸2と主外輪15及び副外輪16とを偏心させ、前記図6に示す様に、上記1対の内輪軌道1、1と第一、第二の外輪軌道18、19との間の隙間8内に、所定数の玉5、5を挿入する。
【0017】
次に、第四工程として、図8(D)に示す様に、上記軸2と主外輪15及び副外輪16とを同心にすると共に、上記1対の内輪軌道1、1と第一、第二の外輪軌道18、19との間に挿入された所定数の玉5、5を、円周方向等間隔に配置する。又、この第四工程で、等間隔に配置した上記玉5、5に、保持器6、6を装着する。
【0018】
最後に第五工程として、上記副外輪16を主外輪15の内周面で軸方向(図8の左方向)に変位させる事により、図8(E)に示す様に、上記第一、第二の外輪軌道18、19のピッチを短くして、所定の予圧を付与する為に必要なピッチp2 とする。この状態で、上記複数の玉5、5に所定の予圧が付与される。そして、シール7、7aを装着し、予圧を付与された複列転がり軸受装置として完成する。
【0019】
尚、上述した第2例の場合、第一の外輪軌道18を主外輪15の内周面に直接形成していたが、図9に示した第3例の様に、それ自体は外輪軌道を有しない主外輪15Aに、1対の副外輪16、16aを内嵌する事もできる。この場合、主外輪15Aと副外輪16a(又は16)が合わさったものが、第一の部材に対応する。同様に、前記第1例の場合も、第4例を示す図10の様に、軸2に1対の内輪11、11aを外嵌する事もできる。この場合、軸2と内輪11a(又は11)が合わさったものが、第一の部材に対応する。この様に、副外輪16、16a、内輪11、11aを1対設ける場合には、予圧付与時に、一方又は双方の副外輪16、16a、内輪11、11aを変位させる。勿論、図9〜10の構造を組み合わせる事もできる。
【0020】
適正な予圧付与を行なうべく、軸9の小径部9a(又は主外輪15の大径部15b)に対する内輪11(又は副外輪16)の変位量を調節する、所謂予圧付与作業は、図11に示す様にして行なう。例えば前記図7に示す手順で造られる予圧を付与された複列転がり軸受装置を組み立てる場合、保持具20に軸9の端部(図11の下端部)を保持すると共に、外輪13の一端面(図11の下端面)に加振器21を突き当て、この外輪13を介して上記複列転がり軸受装置に振動を加える。又、上記外輪13の他端面(図11の上端面)には振動センサ22を突き当てて、上記複列転がり軸受装置の共振周波数を測定自在としている。
【0021】
上記振動センサ22が検出した、複列転がり軸受装置の共振周波数は、増幅器23と、高速フーリエ変換( FFT=fast Fourier transform)を行なうFFT変換器24とを介して、制御器25に入力している。この制御器25は、上記軸9の小径部9aに内輪11を押し込む為の押し込み装置26を制御する。この押し込み装置26としては、例えば油圧シリンダ、或は送り螺子装置を使用する。上記制御器25は、上記押し込み装置26に送り込む圧油の量、又は圧力(送り螺子装置の場合には回転角度)を制御する事により、この押し込み装置26の押し込み腕27が上記内輪11を押圧する力を調節する。
【0022】
複列転がり軸受装置の製造時、上記小径部9aに内輪11を押し込んで、各玉5、5に適正な予圧を付与する場合には、上記振動センサ22により複列転がり軸受装置の共振周波数を測定しつつ、上記押し込み装置26に圧油を送り込み、押し込み腕27により内輪11を押圧する事で、この内輪11を上記軸9の小径部9aに圧入嵌合する。そして、上記共振周波数が予め設定した周波数にほぼ一致した状態で、上記押し込み装置26への圧油の送り込みを停止し、圧入作業を終了する。この状態で、適正な予圧を付与された複列転がり軸受装置が完成する。
【0023】
複列転がり軸受装置の共振周波数と予圧量との間に一定の関係がある事は、例えば特公平2−61100号公報に記載されている様に、従来から知られている。従って、製造すべき転がり軸受装置と同じ構成を有し、且つ適正な予圧量を付与された転がり軸受装置の共振周波数を予め測定しておき、この測定値を上記制御器25に設定しておけば、転がり軸受装置の予圧が適正値に達した状態で、上記押し込み装置26への圧油の供給が停止される。共振周波数設定用の複列転がり軸受装置に適正な予圧を付与する作業は、一度だけ行なえば良いので、適正予圧を付与する為の作業が面倒になっても、製造作業の能率化を阻害する事はない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
前述の図7〜10に示す様な複列転がり軸受装置の予圧付与を、上述した図11に示す様な方法で行なう場合には、必ずしも所望値通りに正確な予圧を行なえない。この理由は、軸9(図7に示した構造の場合)或は主外輪15(図8に示した構造の場合)の弾性変形による。例えば、図11に示す様にして複列に配置した玉5、5に予圧を付与する際には、軸9及び内輪11に、軸方向に亙る押圧力を加える必要がある。そして、この押圧力の大きさを、これら軸9の外周面と内輪11の内周面との間に作用する摩擦力に基づく移動抵抗力よりも大きくする必要がある。
【0025】
上記予圧付与の際にこの移動抵抗力は、上記軸9を軸方向に圧縮する方向の力として作用する。そして、この力によりこの軸9が弾性変形し、上記複列に配置した玉5、5同士の距離が変化する。特に、この距離が大きく、しかも軸9(特に小径部9a)が小径である(直径が小さい)場合には、上記弾性変形に基づく距離の変化量が無視できない程大きくなる。そして、押し込み腕27により内輪11を押圧している力を解除した場合に、上記軸9(特に小径部9a)の弾性復元により、第一、第二の内輪軌道10、12同士の距離が大きくなる。この結果、上記各玉5、5に付与される予圧が、押し込み装置26への圧油の送り込みを停止し、圧入作業を終了した時点よりも低下して、上記予圧が不足してしまう。本発明の予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法は、この様な事情に鑑みて、予圧付与作業を終了した後、軸9が弾性的に復元した状態で、上記各玉5、5に付与された予圧を適正値にすべく発明したものである。
【0026】
【課題を解決する為の手段】
本発明の予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法は何れも、前述の特開平6−344233号公報に記載された予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法と同様に、第一の周面を有する第一の部材と、この第一の部材と同心に配置され、上記第一の周面と対向する第二の周面を有する第二の部材と、上記第一の周面に形成された第一の軌道と、上記第二の周面の一部で第一の軌道と対向する部分に形成された第二の軌道、並びにこの第二の軌道から軸方向にずれた部分で上記第二の周面に形成された第三の軌道と、十分な嵌合強度を持って上記第一の部材に、上記第一、第二の部材と同心に支持され、上記第二の周面と対向する第三の周面を有する第三の部材と、この第三の周面の一部で、上記第三の軌道に対向する部分に形成された第四の軌道と、上記第一の軌道と第二の軌道との間、並びに上記第三の軌道と第四の軌道との間に複列に、それぞれ複数個ずつ設けられた玉とを備え、上記第一の部材に対する上記第三の部材の嵌合深さを調節する事により上記複数個ずつの玉に適正な予圧を付与した、予圧を付与された複列転がり軸受装置を製造するものである。
そして、第一の部材に対し上記第三の部材を軸方向に押し動かす事により、上記嵌合深さを適正予圧付与に必要な長さにする。
【0027】
特に、請求項1に記載した予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法では、この複列転がり軸受装置に付与した予圧の測定を、この複列転がり軸受装置の構成各部品を振動させて、この複列転がり軸受装置の共振周波数を測定する事により行なう。又、上記第一の部材に対する上記第三の部材の軸方向位置が適正な予圧付与に必要な長さに対応する位置に達する以前に、上記第一の部材と上記第三の部材との嵌合に基づきこの第三の部材を軸方向に押し動かす事に対する移動抵抗力を測定すると共に、この移動抵抗力に基づく上記各部材の弾性変形量に見合う予圧の変化量を、上記共振周波数の変化量として測定する。そして、この弾性変形量に見合う長さの補正値に相当する、共振周波数の補正値を求め、上記複列転がり軸受装置の共振周波数が、適正予圧付与時に於ける共振周波数にこの共振周波数の補正値を加えた値になった状態で上記第三の部材の圧入作業を終了する。
【0028】
又、請求項2に記載した予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法では、上記第一の部材に対する上記第三の部材の軸方向位置が上記適正な予圧付与に必要な長さに対応する位置に達する以前に、上記第三の部材を押圧している力を除去若しくは減少させる事により、上記各部材の弾性復元力に基づいて上記複列に配置された軌道同士の間隔を大きくすると共に、この力を除去若しくは減少させる前後での、これら各軌道同士の間隔の変位量である予圧の変化量を測定する。そして、この予圧の変化量の測定値と上記力の変化量とに基づいて、上記各部材の弾性変形に基づく予圧の変化量の関係を求めて長さの補正値を算出する。次いで、上記第一の部材に対して上記第三の部材をこの長さの補正値分だけ、上記適正予圧付与に必要な長さに見合う位置よりも上記予圧を大きくする方向に移動させた状態で、上記第三の部材の圧入作業を終了する。
【0029】
更に、請求項3に記載した予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法では、上述した請求項2に記載した予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法を実施するに就いて、予圧の変化量を複列転がり軸受の共振周波数の変化量として求め、上記長さの補正値に対応する共振周波数の補正値を求める。そして、適正予圧付与時に於ける共振周波数にこの共振周波数の補正値を加えた値になった状態で、上記第三の部材の圧入作業を終了する。
【0030】
【作用】
上述の様に構成する、本発明の予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法によれば、予圧付与作業を終了した後、第一の部材が弾性的に復元した状態で、各玉に付与された予圧を適正値にできる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1〜4を参照しつつ、本発明を更に詳しく説明する。尚、本発明の特徴は、予圧付与作業の際に予圧付与の為の力に基づいて弾性変形していた構成部材が、この力の解除に伴って弾性的に復元した状態で、各列の玉に付与されている予圧が適正値になる様にする為の方法にある。本発明の方法により予圧を付与する複列転がり軸受装置の具体的構造に就いては、例えば前述の図7〜11に示した様な、特開平6−344233号公報に記載されたものと同様である。又、本発明を実施する場合に、各時点で複列転がり軸受装置に付与されている予圧を、この複列転がり軸受装置の共振周波数から求める。この為にこの複列転がり軸受装置を振動させる装置は、前述の図11に示した構造を含む特開平6−344233号公報に記載された各種装置等、従来から知られている装置を使用できる。そこで、以下の説明は、前述の図7、11に示した構造で本発明を実施する場合に関して行なう。
【0032】
先ず、図1〜2は、請求項1に記載した発明を説明する為の線図である。尚、図2(並びに後述する図3)に、実線、破線、鎖線の3本の線を記載しているのは、互いに異なる3個の複列転がり軸受装置の、それぞれ予圧隙間と共振周波数との関係を示した為である。第一の部材である軸9の小径部9aと、第三の部材である内輪11との嵌合に基づき、この内輪11を軸方向に押し動かす事に対する移動抵抗力は、これら軸9及び内輪11の諸元(寸法並びに材質)により算出できる他、実際に内輪11を小径部9aに外嵌した状態で測定できる。又、この移動抵抗力に基づく複列転がり軸受装置の構成各部材、即ち上記軸9及び内輪11の他、第二の部材である外輪13及び玉5、5の弾性変形量は、これら各部材9、11、13、5の諸元に基づいて算出できる。即ち、上記移動抵抗力と弾性変形量とは、図1に示す様に比例関係にある。従って、この移動抵抗力が分れば、上記各玉5、5に予圧を付与すべく上記内輪11を押圧する際に於ける、複列に配置した玉5、5同士の間隔の変化量を、長さの補正値分として求める事ができる。
【0033】
一方、複列転がり軸受装置に付与された予圧(負の隙間)の大きさと、当該複列転がり軸受装置の共振周波数との関係は、図2に示す様に、軸受毎に異なるが、ほぼ比例関係にある。従って、適切な予圧を付与しようとしている複列転がり軸受の軸受が決まっていれば、予圧の変化量に見合う共振周波数の変化量を知る事ができる。
【0034】
そこで、本発明を実施する際には、適切な予圧を付与しようとしている複列転がり軸受装置の共振周波数を測定しつつ、上記軸9の小径部9aに対して上記内輪11を、軸方向に移動させる。そして、上記各玉5、5に適正な予圧を付与する為に必要な長さ{前述の図7(D)のピッチp1 に見合う}位置よりも、上記移動抵抗力に基づく弾性変形量に見合う、長さの補正値分だけ上記内輪11を、予圧を大きくする方向(図7の左方、図11の下方)に移動させた状態で、この内輪11の圧入作業を終了する。図2に鎖線で示した例で説明すると、完成した時点で複列転がり軸受装置に付与すべき適切な予圧に結び付く、上記予圧の大きさはδであり、その状態での複列転がり軸受装置の共振周波数はfである。但し、本発明の場合には、上記圧入作業の終了時点で上記予圧に結び付く、上記予圧の大きさを、補正値△δ分だけ大きい、δ+△δとする。この様に予圧を大きくした事に伴い、上記圧入作業の終了時点での共振周波数は、f+△fとなる。
【0035】
この様に、圧入作業を終了し、未だ押し込み腕27が上記内輪11から退避していない状態では、第一、第二の内輪軌道10、12のピッチが、上記各玉5、5に適正な予圧を付与する為に必要な長さよりも、上記補正値△δ分だけ短くなっている。言い換えれば、これら各玉5、5に付与されている予圧が適正値よりも大きくなっている。この状態から上記押し込み腕27を上記内輪11から退避させると、前記各部材9、11、13、5が弾性的に復元する。図7、11に示した構造の場合には、特に上記軸9の小径部9aの弾性変形量が最も大きくなって、第一、第二の内輪軌道10、12のピッチが、上記補正値△δ分だけ広がり、上記予圧がこの補正値△δ分だけ減少する。この結果、上記複列転がり軸受装置に付与した予圧が適正値になる。
【0036】
次に、図3は、請求項2、3に記載した発明を説明する為の線図である。本例の場合も、前述の図7、11に示した構造に本発明を実施する場合に関して説明する。第一部材である軸9に対する、第三の部材である内輪11の軸方向位置が、適正な予圧付与に必要な長さに対応する位置、即ち、図3の各曲線上のa点に達する以前のb点(図示の例では、押し込み腕27により内輪11を押圧した状態で適正予圧が付与された時点)で、上記内輪11を押圧している力を除去若しくは減少させる。この結果、複列転がり軸受装置の軸9が弾性的に復元する事により、第一、第二の内輪軌道10、12のピッチが増大し、複列に設けた各玉5、5に付与した予圧が、一点鎖線上の点Cに対応する値に迄減少する。
【0037】
そこで、上記力を除去若しくは減少させる前後での、上記複列に設けた玉5、5同士の間隔の変位量である予圧の変化量を、予め分っている予圧量と共振周波数との関係から求める。そして、この予圧の変化量の測定値と上記力の変化量とに基づいて、移動抵抗力に基づく上記軸9の弾性変形による予圧の変化量を求め、長さの補正値を算出し、この長さの補正値を共振周波数の補正値に変換する。この様にして、共振周波数の補正値を求めたならば、前述した第1例の場合と同様にして、上記軸9に対して上記内輪11を、上記長さの補正値に対応する共振周波数の補正値分だけ、上記適正予圧付与に必要な長さに見合う位置よりも上記予圧を大きくする方向に、一点鎖線上のd点に対応する位置に迄移動させた状態で、上記内輪11の圧入作業を終了する。この結果、前述した第1例の場合と同様に、適正な予圧を付与した複列転がり軸受装置を得られる。尚、図3に、丸で囲んだ1〜4の数字で示した矢印は、上記発明を実施する場合に於ける、予圧隙間と共振周波数との変化の順番を示している。
【0038】
次に、図4は、本発明の実施の形態の第3例を示している。上述した第1〜2例は何れも、図2〜3に実線、破線、鎖線の3種類の線で表した各軸受固有の差に拘らず、複列転がり軸受装置に付与する予圧を同じにし、これら各複列転がり軸受装置の軸受剛性を一定にする事を考慮していた。これに対して本例の場合には、図4に実線、破線、鎖線の3種類の線で表した各軸受固有の差に拘らず、これら各複列転がり軸受装置のロストルク(回転抵抗)が一定になる様に、あえて軸受剛性を異ならせる様にしている。
【0039】
即ち、押し込み腕27が内輪11を押圧して変位させた量に対して、当該軸受装置の内部隙間の違いによる剛性の変化量が大きく、従って予圧量に基づく共振周波数の変化も大きい複列転がり軸受装置に関しては、図4の実線部分に△f0 で示した様に補正値を大きくし、同じく弾性変形量が小さい複列転がり軸受装置に関しては、図4の鎖線部分に△f1 で示した様に、上記補正値を小さくする。結局、完成後の複列転がり軸受装置に付与された予圧は、上記押し込み腕27が内輪を押圧して変位させた量に対して予圧量の変化に基づく共振周波数の変化も大きい複列転がり軸受装置では大きくなり、反対に変位させた量に対して予圧量の変化に基づく共振周波数の変化が小さい複列転がり軸受装置では小さくなる。この様に補正値を調節する事により、複列転がり軸受装置のロストルクを凡そ一定にできる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法は、以上に述べた通り構成する為、複列転がり軸受装置に付与する予圧を所望値通り正確に規制する事ができて、この複列転がり軸受装置を組み込んだVTR、HDD、LBP等、各種精密機械装置の性能向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を説明する為の、予圧を付与すべく内輪を軸方向に押圧する事に対して抵抗となる移動抵抗力と弾性変形に基づく複列の玉のピッチのずれ量(弾性変形量)との関係を示す線図。
【図2】同じく、互いに異なる3種類の複列転がり軸受装置に関して、それぞれ予圧隙間と共振周波数との関係を示した線図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を説明する為の、図2と同様の線図。
【図4】同第3例を説明する為の、図2と同様の線図。
【図5】従来から考えられていた転がり軸受装置の部品と完成品とを示す断面図。
【図6】玉を挿入する為、外輪軌道と内輪軌道とを偏心させた状態を示す図。
【図7】精密回転支持部に利用可能な複列転がり軸受装置の具体的構造の第1例を工程順に示す断面図。
【図8】同第2例を工程順に示す断面図。
【図9】同第3例を工程順に示す半部断面図。
【図10】同第4例を工程順に示す半部断面図。
【図11】予圧を調整する方法の1例を示す断面図。
【符号の説明】
1 内輪軌道
2 軸
3 外輪軌道
4 外輪
5 玉
6 保持器
7 シール
8 隙間
9 軸
9a 小径部
9b 大径部
9c 段部
10 第一の内輪軌道
11、11a 内輪
12 第二の内輪軌道
13 外輪
14 外輪軌道
15、15A 主外輪
15a 小径部
15b 大径部
15c 段部
16、16a 副外輪
17a、17b 凹溝
18 第一の外輪軌道
19 第二の外輪軌道
20 保持具
21 加振器
22 振動センサ
23 増幅器
24 FFT変換器
25 制御器
26 押し込み装置
27 押し込み腕
Claims (3)
- 第一の周面を有する第一の部材と、この第一の部材と同心に配置され、上記第一の周面と対向する第二の周面を有する第二の部材と、上記第一の周面に形成された第一の軌道と、上記第二の周面の一部で第一の軌道と対向する部分に形成された第二の軌道、並びにこの第二の軌道から軸方向にずれた部分で上記第二の周面に形成された第三の軌道と、十分な嵌合強度を持って上記第一の部材に、上記第一、第二の部材と同心に支持され、上記第二の周面と対向する第三の周面を有する第三の部材と、この第三の周面の一部で、上記第三の軌道に対向する部分に形成された第四の軌道と、上記第一の軌道と第二の軌道との間、並びに上記第三の軌道と第四の軌道との間に複列に、それぞれ複数個ずつ設けられた玉とを備え、上記第一の部材に対する上記第三の部材の嵌合深さを調節する事により上記複数個ずつの玉に適正な予圧を付与した、予圧を付与された複列転がり軸受装置を製造する場合に、第一の部材に対し上記第三の部材を軸方向に押し動かす事により、上記嵌合深さを適正予圧付与に必要な長さにする、予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法であって、この複列転がり軸受装置に付与した予圧の測定を、この複列転がり軸受装置の構成各部品を振動させて、この複列転がり軸受装置の共振周波数を測定する事により行なうものであり、上記第一の部材に対する上記第三の部材の軸方向位置が適正な予圧付与に必要な長さに対応する位置に達する以前に、上記第一の部材と上記第三の部材との嵌合に基づきこの第三の部材を軸方向に押し動かす事に対する移動抵抗力を測定すると共に、この移動抵抗力に基づく上記各部材の弾性変形量に見合う予圧の変化量を、上記共振周波数の変化量として測定して、この弾性変形量に見合う長さの補正値に相当する、共振周波数の補正値を求め、上記複列転がり軸受装置の共振周波数が、適正予圧付与時に於ける共振周波数にこの共振周波数の補正値を加えた値になった状態で上記第三の部材の圧入作業を終了する、予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法。
- 第一の周面を有する第一の部材と、この第一の部材と同心に配置され、上記第一の周面と対向する第二の周面を有する第二の部材と、上記第一の周面に形成された第一の軌道と、上記第二の周面の一部で第一の軌道と対向する部分に形成された第二の軌道、並びにこの第二の軌道から軸方向にずれた部分で上記第二の周面に形成された第三の軌道と、十分な嵌合強度を持って上記第一の部材に、上記第一、第二の部材と同心に支持され、上記第二の周面と対向する第三の周面を有する第三の部材と、この第三の周面の一部で、上記第三の軌道に対向する部分に形成された第四の軌道と、上記第一の軌道と第二の軌道との間、並びに上記第三の軌道と第四の軌道との間に複列に、それぞれ複数個ずつ設けられた玉とを備え、上記第一の部材に対する上記第三の部材の嵌合深さを調節する事により上記複数個ずつの玉に適正な予圧を付与した、予圧を付与された複列転がり軸受装置を製造する場合に、第一の部材に対し上記第三の部材を軸方向に押し動かす事により、上記嵌合深さを適正予圧付与に必要な長さにする、予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法であって、上記第一の部材に対する上記第三の部材の軸方向位置が上記適正な予圧付与に必要な長さに対応する位置に達する以前に、上記第三の部材を押圧している力を除去若しくは減少させる事により、上記各部材の弾性復元力に基づいて上記第一、第四の軌道同士の間隔を大きくすると共に、この力を除去若しくは減少させる前後での、これら各軌道同士の間隔の変位量である予圧の変化量を測定し、この予圧の変化量の測定値と上記力の変化量とに基づいて、上記各部材の弾性変形に基づく予圧の変化量の関係を求めて長さの補正値を算出し、上記第一の部材に対して上記第三の部材をこの長さの補正値分だけ、上記適正予圧付与に必要な長さに見合う位置よりも上記予圧を大きくする方向に移動させた状態で、上記第三の部材の圧入作業を終了する、予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法。
- 複列転がり軸受装置に付与した予圧の測定を、この複列転がり軸受装置の構成各部品を振動させて、この複列転がり軸受装置の共振周波数を測定する事により行なうものであり、力を除去若しくは減少させる前後での予圧の変化量を共振周波数の変化量として求める事により、長さの補正値に対応する共振周波数の補正値を求め、上記複列転がり軸受装置の共振周波数が、適正予圧付与時に於ける共振周波数にこの共振周波数の補正値を加えた値になった状態で第三の部材の圧入作業を終了する、請求項2に記載した予圧を付与された複列転がり軸受装置の製造方法。
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