JP3658698B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発色感度が高く、耐熱性が良く、経時による粉ふきがなく、又未発色部を長期保存した後に印字した際の発色濃度(再印字性)の低下が抑えらるとともに、カス付着やスティッキングの発生を防止した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、感熱記録体は通常無色ないし淡色の塩基性無色染料とフェノール性化合物等の有機顕色剤とを、それぞれ微細な粒子に磨砕分散した後、両者を混合し、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤を添加して得られた塗料を、紙、合成紙、フィルム、プラスチック等の支持体に塗工したものであり、サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザー光等の加熱による瞬時の化学反応により発色し、記録画像が得られる。感熱記録体は、ファクシミリ、コンピューターの端末プリンター、自動券売機、計測用レコーダー等に広範囲に使用されている。近年、記録装置の多様化や高性能化の進展に伴って高速印字及び高速の画像形成も可能となってきており、感熱記録体の記録感度に対してより優れた品質が求められている。
【0003】
この要求を満たす方法として、染料と顕色剤にさらに増感剤を併用することが提案されている。例えば顕色剤がビスフェノールAに代表されるフェノール系化合物からなる場合、p−ベンジルビフェニル(特開昭60−82382号)、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル(特開昭57−201691号)、ベンジルナフチルエーテル(特開昭58−87094号)等が好適な増感剤として使用されている。増感剤を用いた場合、加熱されるとまず増感剤が溶融し、それが塩基性染料及び顕色剤を溶かし込むことによって両者が分子レベルで混じり合い発色反応が誘発されるので、用いる増感剤と塩基性染料や顕色剤についての検討が重要となる。このような増感剤を使用した場合、溶融物質が記録体内に多く含有されるため、記録後に溶融物がサーマルヘッドへ付着するといったカス付着の問題が生じやすい。
また、特開昭56−144193号に記載されているように顕色能力の高い新規な顕色剤を用いる方法によって発色感度を高める方法が考え出されているが、耐熱地色が悪化したり、経時による粉ふきや、未発色部を長期保存した後に印字した際の発色濃度(再印字性)が低下する等の欠点を有するため十分な品質とは言い難かった。
そこで、本発明らは上記のような問題を解決するために鋭意検討を重ね、顕色剤として4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを使用し、かつ増感剤としてスルホンアミド誘導体を含有することを見い出し、特願平9−38104号明細書に開示している。
一方、感熱記録層と支持体との間に断熱性のよい中間層を介在せしめることで、感熱記録材料の熱応答性を高めるといった方法が提案されている。例えば、特開昭54−92263号公報には、ガラス転移点60℃以下の造膜性高分子からなる中間層を設ける方法が開示されているが、この方法によっては満足できる熱応答性は得られていない。また、特開昭59−5093号公報には、微小中空球粒子を含有した中間層を設ける方法が、特開昭59−171685号公報には、熱発泡剤と熱可塑性高分子からなる中間層を設け、加熱発泡してスポンジ状の中間層とする方法が、さらに特開昭59−225987号公報には、発泡性プラスチックフィラーを加熱発泡させた層及びその上の充填剤と結合剤を含有させた層の2つの層を中間層として設ける方法がそれぞれ開示されている。
【0004】
しかし、上記のような微小中空を有する中間層を設けた場合でも、例えば、非発泡性の中空球微粒子を用いたものは一応感度の向上が認められるが、未だ満足のできる熱応答性は得られない。一方、発泡体を利用して中間層を設けたものは、充分な断熱機能を有し、微小なエネルギーで高濃度の記録像が得られるものの、発泡体を発泡させる工程が必要であり、また安定な品質を得るためのコントロールが難しいなど生産上の問題をかかえていた。
特開平2−164580号公報には、プラスチック中空球体をしぼませて凹凸表面を形成した多孔性の非球状中空フィラーを含有せしめた中間層を設けることが提案されている。しかしながら、このような中間層を設けると熱応答性は向上するものの、支持体と感熱記録層との結着力が充分でない。また、特開平5−573号公報には、プラスチック球状または楕円球状中空粒子を含有する中間層を設けることが提案されている。この中空粒子は、平均粒径2〜20μm、好ましくは3〜10μmの発泡状態の微小中空粒子であるが、バラツキの少ない粒径分布がせまく均一な粒子の調製が困難である。さらに特開平2−57382号公報には、平均粒径5μm以下、好ましくは0.1〜3μmの中空重合体微粒子を含有した中間層を設けることが提案されている。しかしながら、このような中間層を設けても記録感度は充分でなく、また、スティッキングや感熱ヘッドのカスの付着が生じる。
このように、中間層を設けて感熱記録体の記録感度に対しより優れた品質を実現させる技術については、実用的に満足のいくものは未だ得られていない。しかし、記録装置の高速化、小型化はさらい進み、高い画像保存性とともにより一層良好な記録感度が求められているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは前記問題点を解決すべく種々検討した結果、該問題点を解決したもので、本発明の目的は、発色感度が高く、耐熱性が良く、経時による粉ふきがなく、又未発色部を長期保存した後印字した際の発色濃度の低下が抑えるとともに、カス付着やスティッキングの発生を防止した感熱記録体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、支持体上に、中間層と、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色層とを設けた感熱記録体において、該中間層が、中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるような開口部を有する中空重合体粒子を含有し、該感熱発色層が、有機顕色剤として4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを含有し、かつ下記一般式(I)で表されるスルホンアミド誘導体を含有することを特徴とする感熱記録体である。
【0007】
【化2】
Figure 0003658698
【0008】
(式中、Zは炭素数1〜6の低級アルキル基、あるいは塩素原子、臭素原子、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基を表す。nは0〜2の整数を表す。)
一般に感熱記録体の発色感度に関しては、染料と顕色剤との溶融溶解拡散速度や飽和溶解度によって作用されると推測され、溶融溶解拡散速度や飽和溶解度をより向上させるために増感剤として各種の材料を加える方法がとられる。その理由としては、融点降下、極性の変化、活性化エネルギーの低下、各材料間の相溶性の向上等たくさんの要因が複雑に働くため溶融溶解拡散速度や飽和溶解度をより向上させ、ひいては感熱記録体の発色感度の向上に寄与すると考えられる。本発明においては、有機顕色剤として4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを含有し、かつスルホンアミド誘導体を特定の比率で含有させることにより、大きな融点降下を引き起こすことなく感熱記録体の発色感度が向上するものと思われる。そのため発色感度が向上するものの耐熱地色は悪化せず、地色部の発色が起こらないと考えられる。又、スルホンアミド誘導体を配合することによって各材料間の相溶性が大きく向上するため、やはり発色感度が向上するとともに、感熱発色層中における各材料の親和性が増し、相の不安定さを原因とする経時による粉ふきが抑えられたり、又、未発色部を長期保存した後印字した際の印字濃度低下が抑えられるものと思われる。
前記一般式(I)において、Zは増感効果を阻害しないような置換基であればよい。この様な置換基としてはメチル基、エチル基等の炭素数1〜6の低級アルキル基あるいは塩素原子、臭素原子、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。一般式(I)で表される化合物を具体的に例示すると以下に示す(I−1)〜(I−30)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0009】
【化3】
Figure 0003658698
【化4】
Figure 0003658698
【化5】
Figure 0003658698
【化6】
Figure 0003658698
【0010】
本発明の中間層に用いられる中空重合体粒子は、中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるような開口部を有するという特徴的な構造を持つものである。具体的に図1に球状である場合の一例を模式的に示すが、これに限定されるものではなく、壺型や円錐型など種々の形状をとり得る。図1に沿って説明すると、本発明で用いられる中空重合体粒子は、芯部に中空部が存在する中空重合体粒子の一部を平面で裁断することによって得られるような開口部を有し、その裁断面に垂直で中空重合体粒子の中心を通る断面は、二重円の一部を直線mで切り取った形状をなしている。本発明で用いられる中空重合体粒子は、二重円の外側の円pの最大径をD、外側の円弧上の任意の点から上記直線mへ引いた垂線の長さHの最大値をHmax、開口部における二重円内側の肉厚部を含まない相当半径をdとしたとき、「d≦D/2、かつ、d/Hmax≦1」という条件を満たせばよい。図1に示す以外の他の形状の場合でも同様である。
中でも特に、図2に示すような球状の中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるお椀型状で、前記HmaxがD/2と等しいか又はより大きいものは、本発明の課題の達成に効果的であることに加え製造上も有利であり好ましい。この場合、開口縁の近辺では、内方に向かって若干膨大となっており、お椀型粒子形成前の中空重合体粒子の肉厚の約2倍の厚さを有している。お椀型粒子の肉厚部はその内部に元の中空重合体粒子に由来する扁平状に潰れた中空部を有していてもよく、あるいは中空部の無い密実なものであってもよい。また、お椀型重合微粒子の平均最大径は、一般に0.3〜5μm、好ましくは0.5〜3μmである。粒子の平均最大径に対する開口部の平均相当直径の比率は、一般に25〜100%、好ましくは60〜95%である。
【0011】
本発明で使用する開口部を有する重合体粒子は、通常、その肉厚部が多層重合体構造を有し、その製造方法の1例として、次の工程(1)〜(7)を含む多段重合法を挙げることが出来る。
(1)酸性基含有単量体30〜65重量%およびこれと共重合可能な単量体70〜35重量%との単量体混合物を共重合することによって核重合体粒子を調製し、
(2)上記該重合体粒子の存在下に、酸性基含有単量体10〜35重量%およびこれと共重合可能な単量体90〜65重量%との単量体混合物を共重合することによって、実質的に上記核重合体粒子を包囲する芯重合体を形成し(但し、ここで芯重合体粒子中における酸性基含有単量体の含有比率は、核重合体中における酸性基含有単量体の含有比率と等しいか、または、より小さい)、
(3)上記核/芯重合体粒子の存在下に、酸性基含有単量体1〜12重量%およびこれと共重合可能な単量体99〜88重量%との単量体混合物を共重合することによって、実質的に上記芯重合体粒子を包囲する少なくとも1層の中間層重合体を形成し、
(4)上記芯重合体粒子を包囲する中間層重合体が形成された重合体粒子の存在下に、芳香族ビニル単量体を単独で、または酸性基含有単量体0.5重量%以下およびこれと共重合可能な芳香族ビニル単量体99.5重量%以上とからなる単量体混合物を共重合することによって、実質的に上記中間層重合体を包囲する外層重合体を形成し、
(5)得られた少なくとも4層構造を有する重合体粒子を含有する水性分散液に塩基を添加して該分散液のpHを7以上として重合体粒子内にボイドを形成し、 (6)次いで、所望により、この分散液のpHを7未満としたうえ、この水性分散液に芳香族ビニル単量体を単独で、または芳香族ビニル単量体90重量%以上およびこれと共重合可能な単量体10重量%以下とからなる単量体混合物を添加して、前記少なくとも4層構造を有する重合体粒子の存在下に、重合することによって外層重合体の周囲に最外層重合体を形成し、次いで、
(7)得られた重合体粒子の分散液を乾燥する。
【0012】
本発明において、中間層中に特定の中空重合体粒子を含有することにより、目的とする効果が得られる理由は次のように考えられる。本発明で用いられる特定の中空重合体粒子は、中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られる開口部を有し特徴的な構造を持つものである。そのため、該中空重合体粒子を含有する中間層には多くの空隙が存在することになり、断熱効果の高い空気層が構築されるので、熱エネルギーを効率良く感熱発色層へ取り込むことが可能になって記録感度が向上する。
また、特定の構造を有する中空重合体粒子を用いた本発明の中間層は、無機填料や密実の重合体粒子等を使用した場合に比べ、極めて高いクッション性を有すると推測される。そのため、サーマルヘッドと感熱記録体の接触性が良くなり、その結果、記録感度に加えて印字画素の再現性も向上させ、記録部の良好な画質を与えることになる。
さらに、本発明で用いられる特定の中空重合体粒子は、開口部を有さない通常の中空重合体粒子とは異なり、外界に対して大きく開かれた中空部を内部に存在させている。そのため、記録時に生じる熱溶融物をその中空部に吸収することが可能になり、サーマルヘッドへのカス付着を押さえることができる。
本発明に使用する顕色剤及びスルホンアミド誘導体の配合比率は、1:0.1〜1:3の範囲であると本発明の目的がより良く達成され好ましい。顕色剤に対するスルホンアミド誘導体の配合比率が0.1以下である場合は発色感度向上の効果が少なく、3以上である場合は記録時のカス付着やスティッキングが増加する傾向があったり、又粉ふきの発生が少々みられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録体を製造するには、従来公知の種々の製造方法を利用することができる。具体的には、例えば、本発明で用いられる特定の構造を有する中空重合体粒子をバインダーとともに分散し、支持体上に塗布乾燥して中間層を形成する。次に、塩基性無色ロイコ染料および有機顕色剤をそれぞれバインダーとともに分散した分散液を混合し、填料等その他必要な添加剤を加えて感熱発色層塗料を調整し、前記中間層上に塗布乾燥して感熱発色層を形成することによって、本発明の感熱記録体を製造することができる。前述の有機顕色剤、染料、並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグラインダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。
本発明において、中間層に含有される特定の中空重合体粒子は、一部を顔料で置換することも可能である。顔料は一般によく知られている無機顔料、有機顔料が使用できる。このような顔料としては、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、アミノ樹脂フィラーなどの有機顔料などが挙げられる。これらの各種顔料の中でも特に、焼成カオリンは断熱性に優れているためより好ましく使用される。
【0014】
本発明に使用する塩基性無色染料としては特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系、フルオラン系、アザフタリド系、フルオレン系等が好ましく、以下にこれらの具体例を示す。3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(CVL)、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド(PB−63)等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン(ATP)、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン(GREEN−2)、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン(PSD−G)等の緑発色性染料、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン(RED−3)、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン(PSD−O)、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン(PSD−V)、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン(PSD−HR)、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド(インドリルレッド)、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、ローダミン(p−クロロアニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(S−205)、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(PSD−150)、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB)、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン(TH−106)、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン(TH−107)、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ETAC)、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(PSD−300)、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−m−トルイジノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−エトキシアニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N―シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン(CF−51)、2,4−ジメチル−6−[(4−ジメチルアミノ)アニリノ]−フルオラン(PSD−500)、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン(BLACK100)、3−ジペンチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン(H7001)等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ〕フルオレン−9−スピロ−3’−〔6’−ジメチルアミノ〕フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料などが例示される。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用することもできるが、この中でも、価格、入手性などから、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが好ましく用いられる。
また、感熱発色層中には各種顔料を併用することも可能であり、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
また、感熱発色層中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料等が適宜添加される。
【0015】
本発明では感熱発色層中に保存性改良剤を添加することも可能である。かかる保存性改良剤としては例えば次のものが挙げられる。2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−〔α’,α’−ビス(4’’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフエニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
【0016】
本発明の感熱記録体において、中間層および感熱発色層に使用するバインダーとしては、一般的に使用されている水溶性高分子あるいは疎水性高分子のエマルジョン等が適宜使用可能である。具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、等のセルロース誘導体、デンプンとその誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等の疎水性高分子のエマルジョンを用いることができる。発色感度の減感が少ない等の理由でポリビニルアルコールが最も一般的に使用される。
本発明の中間層に含有される特定の構造を有する中空重合体粒子、顔料、バインダー、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能および記録適性に従って決定されるが通常、中空重合体粒子と顔料の合計量は全固形分中70〜90重量%、バインダーは10〜30重量%が適当である。中間層の塗布量は、一般に2〜20g/m2、好ましくは4〜10g/m2程度塗布される。
【0017】
本発明の感熱発色層に含有される有機顕色剤とロイコ染料の量、およびその他の各種成分の種類及び量は要求される性能や記録適性に従って決定されるが、通常、ロイコ染料1部に対して、有機顕色剤1〜8部、充填剤1〜20部を使用し、バインダーは全固形分中10〜25%が適当である。
本発明の感熱記録体に用いられる支持体としては、紙、合成紙、プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体を使用することができる。
さらに、本発明の感熱記録体には、保存性を高める目的で感熱発色層上に水溶性高分子と顔料を主成分とするオーバーコート層を設けたり、支持体裏面に水溶性高分子からなるバックコート層設けることもできる。
本発明の感熱記録体において、中間層及び発色層の形成方法については特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って形成することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーターなど各種のコーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択して使用される。尚、中間層あるいは感熱発色層を塗布乾燥後、必要に応じて各層ごとにスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施すこともできる。
【0018】
【実施例】
以下に、本発明で用いられる中空重合体粒子の製造例、および本発明を実施例によって説明する。尚、説明中、部及び%は重量基準を示す。
[中空重合体粒子の製造例1]
メチルメタクリレート(MMA)60%、ブチルアクリレート(BA)5%及びメタクリル酸(MAA)35%からなる、核重合体形成用の単量体混合物(a)1部、乳化剤(DBS)0.005部及びイオン交換水0.8部を攪拌下混合してエマルジョン(イ)を調製した。
別に、MMA70%、BA10%及びMAA20%からなる、芯重合体形成単量体混合物(b)10部、乳化剤(DBS)0.05部およびイオン交換水8部を攪拌下に混合してエマルジョン(ロ)を調製した。
また、MMA78%、BA16%、およびMAA6%からなる中間層重合体形成用の単量体(c)25部、乳化剤(DBS)0.1部およびイオン交換水35部を攪拌下に混合してエマルジョン(ハ)を調製した。
さらに、スチレン(ST)36.9部、乳化剤(DBS)0.3部およびイオン交換水16部を攪拌下に混合して外層重合体形成用のエマルジョン(ニ)を調製した。
また、ST96.9%およびMAA3.1%からなる、最外層重合体形成用の単量体混合物(d)38.1部、乳化剤(DBS)0.3部およびイオン交換水16部を攪拌下に混合してエマルジョン(ホ)を調製した。
【0019】
攪拌装置、環流冷却管、温度計、分液ロートを取り付けた反応器に、イオン交換水2.8部、粒子径35nm、固形分濃度12%のアクリルシード系ラテックス0.04部(固形分換算)を仕込み、80℃まで昇温した。ついで、過硫酸カリウム(KPS)3%水溶液0.17部を分液ロートより添加し、エマルジョン(イ)を4時間かけて連続的に添加し、その後さらに1時間重合して核重合体エマルジョンを得た。単量体混合物(イ)の重合体転化率は99%であった。
次いで、イオン交換水28部、KPS3%水溶液1.7部を添加した後、エマルジョン(ロ)を上記反応器に3時間かけて連続的に添加した。添加後、さらに2時間重合して層重合体を形成した。単量体混合物(ロ)の重合転化率は99%であった。
【0020】
また、イオン交換水240部、KPS3%水溶液6.7部を添加した後、エマルジョン(ハ)を上記反応器に4時間かけて連続的に添加した。添加後、さらに2時間重合して中間層重合体を形成した。単量体混合物(ハ)の重合転化率は99%であった。
さらに、85℃に昇温し、KPS3%水溶液6.7部を添加した後、エマルジョン(ニ)を上記反応器に1.5時間かけて連続的に添加した。添加後、さらに1時間重合して外層重合体を形成した。単量体混合物(ニ)の重合転化率は99%であった。
【0021】
上記で得た重合体粒子を含有するラテックスに、水酸化ナトリウム10%水溶液9部を分液ロートから滴下し、その後30分、85℃に加熱を続けて塩基処理を行った。この段階でラテックスの一部を採取し、室温でラテックスのpHを測定したところ、8.7であった。
次に、KPS3%水溶液10部を添加し、ついでエマルジョン(ホ)を上記反応器に1.5時間かけて連続的に添加した。添加後、さらに2時間重合して最外層重合体が形成された重合体粒子を含有するラテックスを得た。単量体混合物(ホ)の重合体転化率は99%であった。
次に、上記重合体粒子を含有するラテックスを入り口温度160℃のスプレー乾燥乾燥機で乾燥して(出口温度は60℃であった。)、重合体粒子を得た。
得られた重合体粒子の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を図2に示す。SEMにより、得られた重合体粒子の形状を観察したところ、平均最大直径890nmの球状粒子の一部が凹面部を形成しているお椀型粒子であり、凹面部の開口部の平均直径は690nmであった。
【0022】
[中空重合体粒子の製造例2]
アクリル系シードラテックスの使用量を0.0048部とし、核重合体形成用単量体混合物(a)の使用量を0.12部とし、芯用重合体形成用単量体混合物の(b)の組成をMMA60%、BA10%およびMAA30%、使用量を3部とした他は、参考例1と同様にして、重合体粒子を製造した。生成物は平均最大直径1390nmの球状粒子の一部が凹面部を形成しているお椀型粒子であり、開口部の直径は1100nmであった。
【0023】
[実施例1]
Figure 0003658698
上記の組成物を混合し中間層塗液を得た。この塗液を坪量50g/m2の上質紙に乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥した。
Figure 0003658698
上記の組成分の各液をサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。ついで下記の割合で分散液を混合して塗液とした。
A液 36.0部
B液 9.2部
C液 12.0部
カオリンクレー(50%分散液) 12.0部
上記各塗液を50g/m2の基紙の片面に塗布量6.0g/m2になるように塗布乾燥し、この体をスーパーカレンダーで平滑200〜600秒になるように処理し感熱記録シートを作成した。
【0024】
[実施例2]
塗液の調製においてC液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
C液(増感剤分散液)
P−トルエンスルホンアミド 8.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 10.0部
水 6.0部
【0025】
[実施例3]
塗液の調製においてC液のP−トルエンスルホンアミドをO−トルエンスルホンアミドにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
[実施例4]
塗液の調製においてC液のP−トルエンスルホンアミドをO−トルエンスルホンアミドにした以外は実施例と同様に感熱記録シートを得た。
[実施例5]
塗液の調製において中間層塗液の製造で配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
製造例2で調整した中空重合体粒子 50部
焼成カオリン 50部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分:48%) 11部
10%ポリビニルアルコール水溶液 5部
水 150部
【0026】
[実施例6]
塗液の調製においてC液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
C液(増感剤分散液)
P−トルエンスルホンアミド 0.5部
10%ポリビニルアルコール水溶液 0.63部
水 0.375部
[実施例7]
塗液の調製においてC液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
C液(増感剤分散液)
P−トルエンスルホンアミド 20部
10%ポリビニルアルコール水溶液 25部
水 15部
【0027】
[比較例1]
塗液の調製においてA液の4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを4,4′−イソプロピリデンジフェノールに代えた以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
[比較例2]
塗液の調製においてA液の4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホンに代えた以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
[比較例3]
塗液の調製においてA液の4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホンに代えた以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
[比較例4]
塗液の調製においてC液のP−トルエンスルホンアミドをパラベンジルビフェニルに代えた以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
【0028】
[比較例5]
塗液の調製において中間層塗液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
Figure 0003658698
[比較例6]
塗液の調製において中間層塗液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
Figure 0003658698
[比較例7]
塗液の調製において中間層塗液の配合を以下の通りにした以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
Figure 0003658698
[比較例8]
塗液の調製において中間層を設けない以外は実施例1と同様に感熱記録シートを得た。
以上の実施例、比較例で得られた感熱記録紙について品質性試験を行った結果を表1にまとめて示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003658698
【0030】
表1における品質性試験項目は次の通りである
(1)発色濃度;松下電送製−感熱ファクシミリUF−1000を使用し、印可エネルギー0.58mj/dot、パルス幅0.97ミリ秒で記録した画像濃度をマクベス濃度計で測定。
(2)耐熱地色;未発色部を70℃の雰囲気下で24時間放置後マクベス濃度計で測定。
(3)粉ふき;105℃の雰囲気下に放置して全面発色したサンプルを室温下に1週間放置し、白色の結晶が現れるかを目視で確認。
(4)経時発色濃度;未発色サンプルを室温下に3か月放置し、その後松下電送製−感熱ファクシミリUF−1000を使用し、印可エネルギー0.58mj/dot、パルス幅0.97ミリ秒で記録した画像濃度をマクベス濃度計で測定。
(5)スティック;松下電送製感熱ファクシミリUF−22、GII交信モード、(テスト環境:22℃、65%)で記録した画像を目視により観察し、スティックによるライン抜けの程度に基づいて、○:良好、△:やや劣る、×:不良で評価した。
(6)カス;松下電送製感熱ファクシミリUF−60コピーモード、縦縞原稿(B4)20枚を記録し、感熱ヘッドに付着したカスの量を目視により観察し、○:良好、△:やや劣る、×:不良で評価した。
【0031】
【発明の効果】
本発明の効果として次の諸点が挙げられる。
(1)熱応答性が優れているために、高速度、高密度の記録においても鮮明な高濃度画像が得られる。
(2)地色部の耐熱性に優れている。
(3)経時による粉ふきの発生や発色濃度の低下が起こらない。
(4)記録時のカス付着、スティッキングの発生が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いられる中空重合体粒子の一例を模式的に表したものであり、開口面に垂直で粒子の中心を通る断面を示す。
【図2】 製造例1において得られた中空重合体粒子の走査電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
【符号の説明】
p 二重円の外側の円
D 二重円の外側の円pの最大径
H 外側の円弧上の任意の点から直線mへ引いた垂線の長さ
Hmax Hの最大値
d 開口部における二重円内側の肉厚部を含まない相当半径

Claims (3)

  1. 支持体上に、中間層と、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色層とを設けた感熱記録体において、該中間層が、中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるような開口部を有する中空重合体粒子を含有し、該感熱発色層が、有機顕色剤として4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンを含有し、かつ下記一般式(I)で表されるスルホンアミド誘導体を含有することを特徴とする感熱記録体。
    一般式(I)
    Figure 0003658698
    (式中、Zは炭素数1〜6の低級アルキル基、あるいは塩素原子、臭素原子、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基を表す。nは0〜2の整数を表す。)
  2. 前記中間層に含有される中空重合体粒子が、球状中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるような開口部を有するお椀型状であり、その裁断面に垂直で球状中空重合体粒子の中心を通る断面は二重円の一部を直線で切り取った形状をなし、該断面の外側の円弧から上記直線へ引いた垂線の長さの最大値が前記二重円の外側の円の最大径の半分と等しいか又はより大きいことを特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
  3. 4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホンとスルホンアミド誘導体の配合比率が1:0.1〜1:3であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録体。
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