JP3658039B2 - ガスケットの加飾方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、建物外壁の美観と防水のために、壁パネル又は壁材と隣の壁パネル又は壁材との継ぎ目に装着されるガスケットの加飾方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のガスケットに斑点模様を施して加飾する方法としては、特開平3−186381号公報に記載されているように、スプレーガンを用いて粒子化された塗液をガスケットの表層部に塗着させる方法が知られている。
この方法によれば、表層部の形状の如何にかかかわらず、斑点模様を美麗に付することができる。しかしながら、上記従来の技術においては、斑点模様中の特定規模の粒径を変えて美感に変化をもたせることはできない。
そこで、この不都合を改善するために、この出願人は、特願平6−244330号において、スプレーガンを使用する際に、スプレーガンのエア圧を0.1〜0.5[kg/cm]の範囲で、かつ、塗液の噴射量を50〜150[g/min]の範囲で調節すれば、斑点模様中の特定規模の粒径を変更制御できることについて開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この出願に係る発明者のその後の実験により、エア圧調整による粒径制御(特願平6−244330号)では、粒径安定性の面で改良の余地があることが判明した。すなわち、上記方法によって、ガスケットに施す斑点模様の粒径を制御するためには、特に、エア圧を低圧の範囲(0.1〜0.5[kg/cm])に設定しなければならないので、図10に示すように、粒径に影響を与えるエア噴射量の変化が大きくなって、思い通りの粒径が得られても、粒径がばらつき易いことがわかった。粒径がばらつく度にエア圧の調節を余儀なくされるのでは、作業が煩雑である。
【0004】
この発明は上述の事情に鑑みてなされたもので、斑点模様中の特定規模の粒径を確実に変更制御のできるガスケットの加飾方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、建物の壁の目地に装着されるガスケットの表層部に塗液噴射手段を用いて塗液を吹き付け、斑点模様を付するガスケットの加飾方法であって、粒子化エアの噴射量が10〜50[l/min]の範囲内に、前記塗液の噴射量が50〜150[g/min]の範囲内に、かつ、前記塗液の粘度が30〜80[cP]の範囲内にそれぞれ設定され、前記塗液噴射手段から噴射される前記粒子化エアを前記設定値になるよう流量計を使用して制御するとともに、塗液の噴射量を前記設定値になるよう制御して、斑点模様中の特定規模の粒径を制御することを特徴としている。
【0006】
また、請求項2の発明は、請求項1記載のガスケットの加飾方法であって、押出機から押出成形されたガスケット中間体を所定の温度に加温して加硫処理してガスケットとした後、余熱の冷めぬ表層部に塗液噴射手段を用いて斑点模様を付し、該余熱を利用して斑点模様の焼付定着を行うことを特徴としている。
【0007】
【作用】
図11は、エア噴射量と塗液噴射量の比に対する特定斑点の平均粒径を示す特性曲線図である。同図より明らかなように、特定斑点の平均粒径を安定させたい時は、仮に塗液噴射量が一定の場合、エア噴射量が粒径調整の基本的ファクターであることがわかる。
この発明の構成によれば、不安定なエア圧による制御を廃し、粒子化エアの噴射量で斑点模様の特定規模の粒径を制御することとしたので、斑点模様の特定規模の粒径の変動を小さく押さえることができる。これにより、斑点の粒径を所定の範囲に揃えることが可能となる。
なお、この出願に係る発明者の実験によれば、粒子化エアの噴射量は、50[l/min]より大きいと塗液が粒子化しすぎて斑点模様にならず、10[l/min]より小さいとスプレーパターンが安定せず、斑点模様の粒径も揃わない。塗液の噴射量は、50[g/min]以下、150[g/min]以上のいずれの場合もスプレーパターンが安定せず、斑点模様の粒径も揃わない。塗液の粘度については、80[cP]以上では、スプレーガンのノズル部分が目詰りを起こしがちとなり、しかも、スプレーパターンが安定せず、斑点模様の粒径も揃わないし、30[cP]以下では、塗液が粒子化しすぎて、斑点模様にならない。
0008
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明する。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例に係るガスケットの構成を示す横断面図、図2は同じく斜視図である。これらの図に示すように、この例のガスケット1は、壁パネルと隣の壁パネルとの間の目地隙間を塞いで防水するためのガスケット本体2に、斑点模様(この例においては、御影石の石目模様)の施された加飾層3を設けている。
【0009】
上記ガスケット本体2は、目地隙間に挿入される肉厚の幹部21と、該幹部21の先端部に設けられ、例えば壁内のスタッド等に当接される広幅偏平の頭部22と、該頭部22よりも後方に設けられ、幹部21の両側から後斜方向にそれぞれ延出された一対の前側ひれ片23,23と、同じく一対の後側ひれ片24,24と、幹部21の後端部に設けられ、最も浅く挿入される湾曲状の表層部25と、該表層部25の図中右端部と右側の後側ひれ片24、及び表層部25の図中左端部と左側の後側ひれ片24とをそれぞれ連結するための一対のブリッジ片26,26とからなり、これら各要素21〜26は、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマ)と称する耐候性のよい合成ゴムから互いに一体的に構成されている。上記一対の前側ひれ片23,23と、一対の後側ひれ片24,24と、表層部25とによって、目地は3重に防水シールが施されるようになっている(図参照)。
0010
上記加飾層3は、仕上面としてガスケット本体2の表層部25の外側表面に、表層部25を被覆する状態で、一体的に設けられている。この加飾層3は、塗液がのりやすいことから選択された、CSM(クロロスルホン化ポリエチレン)と称する灰色の合成ゴムからなり、表面は、シボ(微小凹凸)加工が施されている。加飾層3の表面には、大小の黒色斑点32,32,…及び白色斑点33,33,…が散在し、時に重なり合い、背景色の灰色と相俟って、全体として、御影石の石目模様が形成されている。
0011
次に、上記構成のガスケット1の製造方法及び加飾方法について説明する。(1)成形工程
図3は、この例に用いられる押出成形機の要部構成を示す斜視図であり、この押出成形機4は、同図に示すように、シリンダ41と、押出金型42aが穿設されている口金42と、金属製のシボローラ43とから概略構成されている。上記押出金型42aは、ガスケット1を押出成形するための金型であり、加飾層3の上縁を除いて、ガスケット1の断面形状と同一形状に穿孔されている。
上記シボローラ43は、加飾層3の表面をシボ(微小凹凸)加工して粗表面引きとするので、ローラ表面には、加飾層3の表面の凹凸模様を反転させた反転凹凸模様が刻設されている。シボローラ43は、その片側半周部分が口金42から外側に突出する状態に、残りの半周部分が口金42の内側に埋没する状態に、口金42に回動自在に軸支されている。このとき、ローラ表面と口金42の外側表面が交差する状態となるが、2箇所の交差線のうち下方の交差線が押出金型42aの上縁(加飾層3の上縁に相当する。)を画成するようになされている。
0012
また、上記シリンダ41は、隔壁によって、図示せぬ下部シリンダと、上部シリンダとに分離され、両シリンダは、口金42の直前で、合一になされている。ここで、合体直前の両シリンダの境界線によって、ガスケット本体2と加飾層3との接合線(界面)が形成されるように設定されている。
0013
このような押出成形機を用いて、ゴム成形材料から加飾ガスケット1を成形するには、まず、シリンダ41内の下部シリンダにガスケット本体2の素材であるEPDMを充填すると共に、上部シリンダに加飾層3の素材であるCSMを充填した後、シリンダ41内を加圧する。加圧によって、EPDM及びCSMは、それぞれのシリンダ内を押出金型42aに向かって進むが、両者は口金42の直前で合流して互いに一体的に結合された後、押出金型42aから、加飾ガスケットの連続体1a(以下、長尺物1aという)として切れ目なく押し出されてくる。なお、CSMは、押出金型42aから押し出される際には、シボローラ43を外方に押すので、シボローラ43は回転させられる。このとき、シボローラ43のローラ表面から、1回転毎に繰り返される凹凸模様がCSMの上縁に刻設され、このようにして長尺物1aの加飾層3aに加飾面が形成される。
0014
(2)熱加硫工程
上記のように押出成形された長尺物1aは、搬送ローラによってそのまま、図4に示す加硫槽5に通される。加硫槽5の内部は、170〜200℃の温度範囲に設定されていて、この温度領域では、長尺物1aを組成するゴム分子間の架橋が促進されるので、長尺物1aは、実用的なゴム弾性を有する状態になる。
0015
(3)焼付塗装工程
長尺物1aは、加硫槽5から搬出されると、外気によって略120℃程度にまで冷却され、塗装ブース6内を通される(同図)。塗装ブース6内には、前段に白色塗液噴射手段としてのスプレーガン61、後段に黒色塗液噴射手段としてのスプレーガン62がそれぞれ配備されている。長尺物1aは、まず、スプレーガン61の直前を通り過ぎる際に、加飾層3aの加飾面に白色塗液粒子6a,6a,…が散布され、次いで、スプレーガン62を通過する際に、黒色塗液粒子6b,6b,…が散布される。このようにして、図7に示すように、大小の白色及び黒色の石目が散在し、時に重なり合い、背景色の灰色と相俟って、本物らしい御影石の石目模様の施された飾層3aが得られる。ここで、白色塗液粒子6a,6a,…及び黒色塗液粒子6b,6b,…は、長尺物1aの加飾層3aにおいて直径0.1〜3[mm]程度の斑点模様として付着するように、エアの噴射量が常温で1 0〜50[l/min]の範囲内に、塗液の噴射量が常温で50〜150[g/min]の範囲内に、かつ、前記塗液の粘度が常温で30〜80[cP]の範囲内に調整されている。また、黒色塗液及び白色塗液としては、ウレタン系塗液やアクリル酸系塗液が用いられる。
このとき、長尺物1aの加飾層3aは、略120℃の高温状態にあるので、加飾層3aに付着した塗液のうち、揮発成分は蒸発し、不揮発成分は焼付定着される。
0016
ここで、図5及び図6を参照して、上記焼付塗装工程の中で、ガスケットに石目模様を形成する方法について詳述する。
使用するスプレーガン61(62)は、図6に示すように、塗液11とエアの混合拡散をノズル13と空気キャップ14の前方外部で行う外部混合式構造となっている。スプレーガン61(62)は、図6に示すように、ノズル13の先端が、加飾層3の表面より垂直距離h(ガン距離)を保つように配置され、ノズル13から塗液11が粒子化された状態で加飾層3の表面へ向けて噴射され、石目模様として塗着する。
スプレーガン61(62)の先端部は、ニードル弁12とノズル13と空気キャップ14とから構成されている。ニードル弁12は、ノズル13のバルブとなるもので、図6中の上方より塗液11が送られ、ニードル弁12の針状の先端部とノズル13の内面テーパー部との隙間の大きさによりその量が調節されて、ノズル13の流出口より塗液11が出される。
0017
空気キャップ14は、ノズル13の先端に嵌合され、中心穴a、側面穴b等を備えている。中心穴aは、ノズル13の流出口の周りに、同流出口と軸心を共通にして配設され、同図に示すように、中心穴aから塗液の噴射と同一の方向にエアが噴射される。このエアは、ノズル13から出される塗液11を粒子化し、初速を与え、加飾層3の表面に向かって送り出す。以下このエアを粒子化エアという。スプレーガン61(62)から噴射される粒子化された塗液11はノズル13の先端を頂点として円錐形を描き、その断面は円となる。
また、側面穴bは、ノズル13の中心に対して、左右一対穿設され、これらの側面穴b,bから噴射されるエアが、噴射される塗液11に対して、斜め前方に噴射して、噴射断面を楕円形に変化させる。以下このエアをパターンエアという。この楕円形の長軸方向が、ガスケット1の長さ方向と直交するように、スプレーガン61(62)が配置されている。楕円の離心率を高くすることにより、楕円周は近似的に直線となるので、塗液11を均等に加飾層3の表面に塗着させることができる。
ここで、斑点の粒径を制御するのは、上記2種類のエアの噴射量うち、粒子化エアの噴射量である。
このようにして形成される石目模様は、大規模斑点、中規模斑点、及び小規模斑点等大小様々の斑点模様からなる。ここで粒径制御の対象となるのは、大規模斑点である。
0018
この第1実施例では、エア噴射量のうち、粒子化エア噴射量を常温で25[l/min]、パターンエア噴射量を常温で35[l/min]、塗液噴射量を常温で100[g/min]に、設定し、塗液は粘度を常温で約50[cP]のものを選んだ。ガン距離hの値を300[mm]とし、流量計を使用してエア噴射量を制御したところ、大規模斑点の粒径が2.6〜3.0[mm]の斑点模様が連続的にガスケット1の加飾層3の表面上に形成された。
また、比較例としてエア圧のうち、粒子化エア圧を常温で0.2[kgf/cm]、パターンエア圧を常温で0.2[kgf/cm]、塗液噴射量を常温で100[g/min]に、設定し、塗液は粘度が常温で約50[cP]のものを選んだ。ガン距離hの値を300[mm]とし、圧力制御弁を使用してエア圧を制御したところ、大規模斑点の粒径が2.5〜3.4[mm]の斑点模様が連続的にガスケット1の加飾層3の表面上に形成された。
この結果を表1にまとめて示す。
なお、スプレーガンはアサヒサナック(株)製ミクロエースAGB−20(平吹きノズルHN54FV装着)、流量計は小島製作所製サーモフローメータ model 2010、圧力制御弁はシーケーディー(株)製 ノズルフラッパー形圧力制御弁 ER310、塗液はアクリルエマルジョンを使用した。
0019
【表1】
Figure 0003658039
0020
上記の第1実施例と比較例より、両例について塗液の噴射量及び粘度、ガン距離hを同一に設定したうえで、ほぼ同等の斑点の粒径を選定できるように、第1実施例ではエア噴射量、比較例ではエア圧を適切に設定してこれにより制御し、ガスケットに塗液を噴射、塗着させたところ、大規模斑点の粒径において第1実施例の方法による方が比較例の方法によるよりも大規模斑点の粒径のばらつきが小さいことがわかる。
すなわち、大規模斑点の粒径の中間値に対する最大の誤差は上記第1実施例でほぼ7.1%、上記比較例でほぼ15%である。このことから、エア噴射量を制御する方法はエア圧を制御する方法に比べ、改善されていることがわかる。
0021
(4)カッティング工程
図4に示すように、塗装工程を終えた長尺物1aは、カッティングブース7に搬送されて、定尺単体のものとして裁断され、裁断された定尺物はアニール工程を経て、加飾ガスケット1の完成品となる。
上記のように製造され、加飾層3の表面に模様を施されたガスケット1は、図8に示すように、御影石風の壁パネル8と、隣の同じく御影石風の壁パネル8との間に生じる目地9に装着される。図9は、壁パネル8,8とガスケット1とにより構成される外壁の外観を示す正面写真である。
0022
上記構成によれば、図9に示すように、石目模様が目地9の所で途切れることなく、壁パネル8から隣の壁パネル8へ連なるので、近くから眺めても、御影石を模した壁パネル等との間で違和感が生じない。
0023
◇第2実施例〜第5実施例
次に、第2実施例から第5実施例について述べる。これらの実施例が第1実施例と異なるところは、焼付塗装工程のうちのスプレーガンを使用した加飾工程で設定する粒子化エア及び塗液の噴射量を変更した点のみである。その他の構成は第1実施例の通りである。
これらの実施例では、表2に示すように、エア噴射量のうち、粒子化エア噴射量を常温で10〜50[l/min]、パターンエア噴射量を常温で35[l/min]、塗液噴射量を常温で50〜150[g/min]に、設定し、塗液は粘度が常温で約50[cP]のものを選んだ。ガン距離hの値を300[mm]とし、流量計を使用してエアの噴射量を調整したところ、表2の結果欄に示すような斑点模様が連続的にガスケット1の加飾層3の表面上に形成された。
0024
【表2】
Figure 0003658039
0025
第2実施例〜第5実施例によれば、エア及び塗液の噴射量又は塗液の粘度を適切な範囲内で設定すれば、表2に示される通り、大規模斑点の粒径を、ばらつきを少なく制御できることがわかる。また、第4実施例及び第5実施例から、塗液噴射量を一定に保って、粒子化エアの噴射量を増加させた場合は、大規模斑点の粒径は減少する方向へ制御されることがわかる。また、第2実施例及び第3実施例から、粒子化エアの噴射量を一定に保って、塗液噴射量を増加させた場合は、大規模斑点の粒径は増加する方向へ制御されることがわかる。
このことは、図11のグラフより、塗液噴射量を一定とした場合は、平均粒径とエア噴射量の0.75乗は、反比例の関係にあり、エア噴射量を一定とした場合は、平均粒径と塗液噴射量の0.75乗は比例の関係にあることがわかるので、この関係に、傾向として従っていることを示している。
0026
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、この発明のガスケットが適用される目地は、外壁を構成する壁パネル間に生じる目地に限らず、内壁を構成する壁パネル間に生じる目地も含まれる。また、左右に隣接する壁パネル間に生じる縦目地に限らず、上下に隣接する壁パネル間に生じる横目地も含まれる。
また、上述の実施例においては、図8に示すように、ガスケット1全体が目地9内に嵌入装着される場合について述べたが、表層部25に代えて、目地9を外側から覆い隠すカバー部を設けるようにしてもよい。
0027
また、上述の実施例においては、CSMを素材として加飾層3を形成する場合について述べたが、これに代えて、使用する塗液との関係では、CPE(塩素化ポリエチレン)を素材として用いてもよい。さらに、素材を異にする加飾層を省略することも可能である。すなわち、EPDMを素材とするガスケット本体に加飾面を設け、該加飾面に斑点模様を付するようにしてもよい。また、上述の実施例においては、斑点模様として、御影石の石目模様を加飾層に設ける場合について述べたが、御影石の石目模様に限定されない。また、石目模様に限定されるものでもない。
0028
また、上述の実施例においては、白色及び黒色の2色同時塗装を行うようにした場合について述べたが、これに限らず、壁パネルの模様との関係では、単色斑点模様や3色以上の斑点模様としてもよい。
0029
また、上記実施例では、スプレーガンとして外部混合式エアスプレーガンを使用したが、内部混合式エアスプレーガンを使用してもよい。また、ノズルとして平吹きノズルを使用したが、これに代えて丸吹きノズルを使用しても差し支えない。さらに、ガン距離は、300[mm]付近に限るものではない。
また、上記実施例では、白色及び黒色の2色同時塗装を行うようにした場合について述べたが、単色斑点模様や3色以上の斑点模様又は、複数種類の粒径の斑点模様の塗装に対応させて、各色につき1基又は3基以上のスプレーガンを2組以上配備してもよい。
また、上記実施例では、エアの流量の計測において熱式流量計で質量流量を計測しているが、他の質量流量計でもよいし、さらには、体積流量計を使用しても差し支えない。
0030
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、斑点模様中の特定規模の粒径は、エア及び塗液の噴射量又は塗液の粘度を調節することにより、所定の範囲で制御、ないしは変更制御され、所望の模様を得ることができる。
また、塗液を任意に選択配合することが可能であるので本物の色調に限りなく近づけることができると共に、形成された斑点は凹部に集中しない。すなわち、斑点は、凹部にも凸部にもその中間にも現れるので、一段と自然に近い模様を得ることができる。
0031
例えば、斑点模様として御影石の石目模様を得たい場合には、黒色や白色の斑点模様が凹部にも凸部にもその中間にもランダムに形成されるので、本物に近い御影石の模様が得られる。それ故、近くから眺めても、御影石を模した壁パネル等との間で違和感が生じない。
さらに、この発明のガスケットの加飾方法は、焼付スプレー塗装工程において、付着塗液を焼付定着させるための熱を、前工程である加硫工程時に加温した際の余熱を活用するものなので、熱エネルギの有効利用を図ることができ、併せて、製造時間の短縮化及び製造プロセスの簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例であるガスケットの構成を示す横断面図である。
【図2】 同ガスケットの構成を示す斜視図である。
【図3】 同ガスケットの製造工程に適用される押出成形機の要部構成を示す斜視図である。
【図4】 同製造工程を説明するための概念図である。
【図5】 同塗装工程を説明するための概念図である。
【図6】 同実施例で使用するスプレーガンの先端部分を示す図である。
【図7】 同ガスケットの加飾層の表面の御影石の石目模様を示す写真である。
【図8】 同ガスケットの取付状態を示す横断面図である。
【図9】 同ガスケットの適用による外壁の外観を示す正面写真である。
【図10】 同実施例で使用するスプレーガンのエア圧とエア噴射量との関係を示すグラフである。
【図11】 同実施例で使用するスプレーガンの微粒化特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガスケット
1a 長尺物
2 ガスケット本体
3 加飾層
4 押出成形機
42a 押出金型
43 シボローラ
5 加硫槽
61,62 スプレーガン
8 壁パネル
9 目地
11 塗液
12 ニードル弁
13 ノズル
14 空気キャップ

Claims (2)

  1. 建物の壁の目地に装着されるガスケットの表層部に塗液噴射手段を用いて塗液を吹き付け、斑点模様を付するガスケットの加飾方法であって、粒子化エアの噴射量が10〜50[l/min]の範囲内に、前記塗液の噴射量が50〜150[g/min]の範囲内に、かつ、前記塗液の粘度が30〜80[cP]の範囲内にそれぞれ設定され、前記塗液噴射手段から噴射される前記粒子化エアを前記設定値になるよう流量計を使用して制御するとともに、塗液の噴射量を前記設定値になるよう制御して、斑点模様中の特定規模の粒径を制御することを特徴とするガスケットの加飾方法。
  2. 押出機から押出成形されたガスケット中間体を所定の温度に加温して加硫処理してガスケットとした後、余熱の冷めぬ前記表層部に前記塗液噴射手段を用いて斑点模様を付し、該余熱を利用して斑点模様の焼付定着を行うことを特徴とする請求項1記載のガスケットの加飾方法。
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