JP3656958B2 - 圧粉磁心およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比抵抗等の電気的特性および透磁率等の磁気的特性に優れる、比較的低コストな圧粉磁心とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変圧器(トランス)、電動機(モータ)、発電機、スピーカ、誘導加熱器、各種アクチュエータ等、我々の周囲には電磁気を利用した製品が多々ある。それらの高性能化、小型化を図る上で永久磁石(硬磁性体)や軟質磁性体の性能向上が不可欠である。以下では、これらの磁石の内、軟質磁性体の一種である磁心(磁気コア)について説明する。
磁心を磁界中に配設すると、磁力線を集中させて大きな磁束密度を得ることができ、電磁機器の小型化と性能向上を図れる。具体例を挙げると、磁心は、電磁コイル(以降、単にコイルと称する。)中に挿入されて局所的な磁束密度を増大させたり、複数のコイル中に介在させて磁気回路を形成したりする。
【0003】
このような磁心は、磁束密度の増大を図るため、透磁率が大きいことが要求される。加えて、交番磁界中で使用されることが多いため、高周波損失(鉄損)が少ないことも要求される。高周波損失には、ヒステリシス損失、渦電流損失および残留損失があるが、主に問題となるのは、ヒステリシス損失と渦電流損失である。さらに、ヒステリシス損失は交番磁界の周波数に比例するのに対し、渦電流損失は周波数の2乗に比例するため、特に、渦電流損失の低減が求められる。渦電流損失の低減を図るには、誘導起電力により磁心に流れる電流を少なくする必要があり、言換えれば、磁心の比抵抗を大きくすることが望まれる。
【0004】
従来の磁心は、絶縁層の介在した薄いケイ素鋼板を積層することにより製作されていたが、小型の磁心の製作は困難であった。そこで、鉄系磁性粉末を焼結させて成形性の改善を図った磁心が使用される。しかし、これは比抵抗が小さいため、主に直流用コイル中で使用されるに過ぎず、交流コイル中で使用されることは少ない。その比抵抗の増大を図るために、絶縁性被膜で被覆した鉄系磁性粉末を高圧成形して磁心を製作することが、特表平12−504785号公報等に開示されている。以下では、鉄系磁性粉末を加圧成形した磁心を「圧粉磁心」と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
リン酸塩被膜等の絶縁性被膜で被覆された鉄系磁性粉末を用いると、比抵抗の大きな圧粉磁心が得られるが、そのような絶縁性被膜のコーティングは、大きなコスト増加を伴う。
また、圧粉磁心の比抵抗は大きい程好ましいが、要求される比抵抗のレベルは、圧粉磁心の使用される電磁機器により異なる。従って、電磁機器によっては、さほど大きな比抵抗が必要でない場合も多い。
【0006】
加えて、絶縁性被膜で被覆された鉄系磁性粉末からなる従来の圧粉磁心は、透磁率等の磁気的特性が必ずしも十分ではなかった。加圧成形時の成形圧力を大きくすることができず、低密度の圧粉磁心しか製作できなかったからである。敢て成形圧力を大きくすると、成形用金型の表面にかじり等を生じ、成形体の抜出しが困難となったり、成形用金型の寿命低下を招いたりする。特に、成形用金型の寿命低下は、圧粉磁心の高コスト化に直結する。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、ある程度大きな比抵抗を有すると共に透磁率等の磁気的特性に優れる、比較的低コストな圧粉磁心を提供することを目的とする。
また、そのような圧粉磁心の製造に適した圧粉磁心の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、表面に酸化皮膜を有する鉄系磁性粉末を高圧成形することにより、比抵抗等の電気的特性と透磁率等の磁気的特性に優れた圧粉磁心が得られることを発見し、本発明を完成させるに至ったものである。
【0008】
(圧粉磁心)
すなわち、本発明の圧粉磁心は、純鉄粉末と該純鉄粉末の表面を酸化させてできたα−Fe 2 3 、γ−Fe 2 3 、Fe 3 4 またはFeOのいずれか1種以上の酸化鉄皮膜とのみからなり全体を100質量%としたときに鉄(Fe)が99質量%以上であり酸素(O)が0.06質量%を超え0.3質量%以下である鉄系磁性粉末を、加圧成形して得られる圧粉磁心において、
1.6MA/mの磁場中における飽和磁化Ms≧1.9T、
比抵抗ρ≧0.7μΩm、
2kA/mの磁場中における磁束密度B2k≧0.9T、
10kA/mの磁場中における磁束密度B10k≧1.6T、
4点曲げ強度σ≧50MPa、
であることを特徴とする。
【0009】
酸化皮膜を有する強磁性の鉄系磁性粉末を加圧成形した本発明の圧粉磁心は、それを使用する電磁機器等に応じて所望される比抵抗の電気的特性と磁束密度等の磁気的特性とを発揮する。
具体的には、鉄系磁性粉末の表面に酸化皮膜が存在するため、0.7μΩm以上の大きな比抵抗ρが確保され、渦電流損失の低減を図ることができる。また、2kA/mという低磁場(または低磁界中)で磁束密度B2kが0.9T以上で、10kA/mという高磁場(または高磁界中)で1.6T以上という大きな磁束密度を有する圧粉磁心が得られる。すなわち、本発明の圧粉磁心は、広範囲の磁界中で高透磁率である。しかも、飽和磁化Msが1.9T(1.6MA/mの磁場中)と大きいため、高磁場中でも、大きな磁束密度が安定して得られる。
このように、本発明の圧粉磁心によれば、十分な比抵抗と広範囲の磁界中における高磁束密度等を併せもつため、渦電流損失を低減しつつ、電磁機器の高出力・高性能化または小型・軽量化を図ることができる。
さらに、本発明の圧粉磁心は、4点曲げ強度σが50MPa以上という高強度であるため、各種分野の各種製品に利用でき、用途が広く好都合である。
しかも、本発明の圧粉磁心は、低コストの酸化皮膜を表面に有する鉄系磁性粉末からなるため、比較的安価でもある。
【0010】
ところで、鉄系磁性粉末の成形体の高密度化を図ることにより、磁束密度のより大きな圧粉磁心が得られる。そこで、本発明の圧粉磁心の密度dが7.5g/cm3 以上(密度d≧7.5g/cm3)であると好適である。
上述した「酸化皮膜を表面に有する鉄系磁性粉末」は、その外表面全体が酸化皮膜で覆われていても、その外表面に酸化皮膜が点在している場合でも良い。また、酸化皮膜の膜厚が不均一でも良い。さらに、この酸化皮膜は、鉄系磁性粉末を積極的に酸化させて形成したものに限らない。例えば、鉄系磁性粉末を酸化雰囲気中(例えば、大気中)に保存等しておいて、自然に形成されたものでも良い。これらの事柄は、圧粉磁心の製造方法の場合も同様である。
【0011】
(圧粉磁心の製造方法)
このような電気的特性や磁気的特性に優れる圧粉磁心は、例えば、次の本発明に係る製造方法を用いて得ることができる。
すなわち、本発明の圧粉磁心の製造方法は、成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を塗布する塗布工程と、該高級脂肪酸系潤滑剤の塗布された成形用金型内に、純鉄粉末と該純鉄粉末の表面を酸化させてできたα−Fe 2 3 、γ−Fe 2 3 、Fe 3 4 またはFeOのいずれか1種以上の酸化鉄皮膜とのみからなり全体を100質量%としたときに鉄(Fe)が99質量%以上であり酸素(O)が0.06質量%を超え0.3質量%以下である鉄系磁性粉末を充填する充填工程と、該成形用金型に充填された該鉄系磁性粉末を温間で加圧成形する成形工程とからなり、上述した圧粉磁心が得られることを特徴とする。
【0012】
高級脂肪酸系潤滑剤が内面に塗布された成形用金型内に、酸化皮膜を表面に有する鉄系磁性粉末を充填し、温間で加圧成形する。このとき、理由は定かではないが、成形用金型の内壁と鉄系磁性粉末との間の潤滑性が向上し、成形用金型から加圧成形体の抜き圧力の低減を図れる。しかも、成形用金型内壁と加圧成形体との間の固着やかじりを抑制、防止できる。
この製造方法を用いると、例えば、従来の成形圧力に比べて著しく高い成形圧力で、鉄系磁性粉末の加圧成形が可能となる。その結果、高密度の圧粉磁心が得られ、圧粉磁心の磁気的特性の著しい向上を図ることができた。
しかも、かじり等による成形用金型の損傷がないため、金型寿命が著しく延び、高性能の圧粉磁心を低コストで製作できるようになった。勿論、酸化皮膜を表面に有する鉄系磁性粉末を原料粉末として用いているため、コスト高となる絶縁性被膜のコーティング工程等がなく、低コスト化を図ることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳細に説明する。
(圧粉磁心)
(1)比抵抗
比抵抗は、形状に依存しない圧粉磁心ごとの固有値であり、同形状の圧粉磁心であれば比抵抗が大きいほど、渦電流損失を小さくすることができる。比抵抗ρが0.7μΩm未満では、渦電流損失の十分な低減が図れないから、比抵抗ρを0.7μΩm以上であることが好ましく、さらには、1.0、3.0、または5.0Ωm以上であると一層好ましい。
【0014】
(2)磁束密度
透磁率は、透磁率μ=(磁束密度B)/(磁界の強さH)により求められるが、一般的なB−H曲線からも解るようにμは一定ではない。各種電磁機器ごとに要求される磁界の強さHや磁束密度Bも異なる。
そこで、本発明では、圧粉磁心の磁気的特性を透磁率で直接的に評価せず、種々の強さの磁界中においたときにできる磁束密度で評価することとした。一例として、低磁場(2kA/m)と高磁場(10kA/m)との磁界中に置いたときにできる磁束密度で評価することとした。それらの磁界中に圧粉磁心を置いたときにできる磁束密度をそれぞれB2k、B10kとした。
【0015】
本発明の圧粉磁心によれば、2kA/mの低磁場中でも十分大きな磁束密度B2k≧0.9Tを得ることができ、より大きな磁束密度B2k≧1.0T、1.2Tまたは1.3Tを得ることもできる。
また、10kA/mの高磁場中でも十分大きな磁束密度B10k≧1.6Tが得られ、より大きな磁束密度B10k≧1.65T、1.7Tまたは1.75Tが得られる。
なお、飽和磁化Msが小さいと、高磁場中で大きな磁束密度が得られないが、本発明の圧粉磁心によれば、例えば、1.6MA/mの磁場中における飽和磁化Ms≧1.9T、さらには、1.95T以上であるため、10kA/mを超える高磁界中でも、安定した大きな磁束密度を得ることができる。
【0016】
(3)強度
前述したように、圧粉磁心は、鋳造または焼結した磁心とは異なり、鉄系磁性粉末の加圧成形体からなる。その粉末の各粒子の結合は、主に塑性変形に伴う機械的結合であって冶金的に結合したものではない。このため、従来の圧粉磁心の場合、強度が不十分でその用途範囲が限定的であった。
しかし、本発明の圧粉磁心の場合、鉄系磁性粉末の各粒子の結合が強固で、例えば、4点曲げ強度σが50MPa以上である。さらには、60MPa、70MPa、80MPa、90MPa、100MPaまたは110MPa以上という高強度の圧粉磁心を得ることもできた。
4点曲げ強度σは、JISに規定されていないが、圧粉体の抗折試験方法により求めることができる。この4点曲げ強度は、圧粉磁心の曲げ強度を特に指標するが、曲げ強度に限らず、例えば、圧環強度等で本発明の圧粉磁心の強度を指標しても良い。
【0017】
なお、上述した本発明に係る製造方法を用いた場合、成形用金型と圧粉磁心との間でかじり等を生じないため、鉄系磁性粉末の内部に潤滑剤を添加する必要がない。内部潤滑剤を添加しない場合、内部潤滑剤が鉄系磁性粉末の各粒子の変形を妨げず、強いアンカー効果が生じて各粒子がより強固に機械的に結合し得る。その場合、内部潤滑剤によって各粒子がすべることもないため、圧粉磁心の強度がより向上する。
【0018】
(4)酸化皮膜
本発明でいう酸化皮膜は、例えば、酸化鉄を主成分とする酸化鉄皮膜である。酸化鉄の種類は問わないが、例えば、α−Fe23、γ−Fe23 、Fe34 、FeO 等がある。
酸化皮膜が鉄系磁性粉末の各粒子の全体を被覆し、その膜厚が厚い程、比抵抗は大きくなる。しかし、その酸化皮膜は鉄に比べて磁性が低いため、その量が多すぎると、各磁場中で得られる磁束密度も小さくなってしまう。
【0019】
そこで、前記酸化皮膜を含めた鉄系磁性粉末の全体を100質量%としたときに、Oが0.3質量%以下となるように調製すると良い。さらにこのとき、Feが99質量%以上であると、好適である。
なお、酸化皮膜は、耐熱性が高いため、成形時の歪取り用のアニールを行う場合に有利である。
【0020】
(5)鉄系磁性粉末
鉄系磁性粉末は、鉄を主成分とする強磁性の金属粉末である。例えば、鉄系磁性粉末が、純鉄からなる鉄粉末であると好適である。高い磁束密度が得易く、保磁力低下によるヒステリシス損失の低減を図れるからである。
その純鉄の純度は、純度99%以上、さらには99.5%以上、99.8%以上であると好適である。
このような鉄粉として、例えばヘガネス社製のABC100.30を用いることができる。この鉄粉は、Fe以外の成分がC:0.001、Mn:0.02、O:0.08(単位:質量%)以下と、他の市販鉄粉に比べて不純物が極めて少なく、圧縮性に優れた鉄粉である。
【0021】
鉄系磁性粉末は、磁心材料として適した複数の粉末からなる混合粉末でも良いし、合金粉末でも良い。
鉄系磁性粉末は、造粒粉でも、粗粒粉でも良いが、高密度の圧粉磁心を効率良く得るためには、その粒径が20〜300μm、さらには50〜200μmであると、好適である。
【0022】
(圧粉磁心の製造方法)
(1)酸化熱処理工程
酸化熱処理工程は、鉄系磁性粉末の表面に酸化皮膜を形成させる工程である。例えば、前記酸化皮膜を有する鉄系磁性粉末は、鉄系磁性粉末を酸化雰囲気中で150〜400℃に加熱する酸化熱処理工程により得られる。酸化皮膜は、特に熱処理を行わなくても形成され得るが、酸化熱処理工程を行うことで所望の酸化皮膜が効率的に形成される。
酸化雰囲気中には、大気中が含まれる。大気中で行うことで、酸化皮膜を低コストで形成できる。処理温度を室温レベルとしても、酸化皮膜は形成され得るが、150〜400℃とすることにより、効率的に酸化皮膜が形成される。もっとも、400℃を超えると、酸化鉄(α−Fe2O3:非磁性相)が多量に形成され、磁束密度の低下を招く。処理温度は、200〜350℃とすると、より好ましい。
【0023】
(2)塗布工程
塗布工程は、成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を塗布する工程である。▲1▼高級脂肪酸系潤滑剤は、高級脂肪酸の他、高級脂肪酸の金属塩であると、好適である。高級脂肪酸の金属塩には、リチウム塩、カルシウム塩又は亜鉛塩等があり、特に、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛が好ましいが、この他に、ステアリン酸バリウム、パルミチン酸リチウム、オレイン酸リチウム、パルミチン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム等を用いることもできる。
【0024】
▲2▼この高級脂肪酸系潤滑剤は、水に分散したステアリン酸リチウム等であると好ましい。高級脂肪酸系潤滑剤が水に分散していると、成形用金型の内面へ高級脂肪酸系潤滑剤を均一に噴霧することが可能となる。従って、塗布工程を、成形用金型内へ水に分散した高級脂肪酸系潤滑剤を噴霧する工程とすることができる。特に、加熱された成形用金型内にそれを噴霧すると、水分が素早く蒸発して、成形用金型の内面へ高級脂肪酸系潤滑剤を均一に付着させることができる。その場合の成形用金型の加熱温度は、成形温度等も考慮して、例えば、100℃以上に加熱しておくと良い。高級脂肪酸系潤滑剤の均一な膜を形成するために、その加熱温度を高級脂肪酸系潤滑剤の融点未満とすることが好ましい。例えば、ステアリン酸リチウムを用いた場合、その加熱温度を220℃未満とすると良い。
【0025】
なお、高級脂肪酸系潤滑剤を水に分散させる際、その水溶液全体の重量を100質量%としたときに、高級脂肪酸系潤滑剤が0.1〜5質量%、さらには、0.5〜2質量%の割合で含まれるようにすると、均一な潤滑膜が成形用金型の内面に形成されて好ましい。
【0026】
また、高級脂肪酸系潤滑剤を水へ分散させる際、界面活性剤をその水に添加しておくと、高級脂肪酸系潤滑剤の均一な分散が図れる。そのような界面活性剤として、例えば、アルキルフェノール系の界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)6、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)10、アニオン性非イオン型界面活性剤、ホウ酸エステル系エマルボンドT−80等を用いることができる。これらを2種以上組合わせて使用しても良い。
【0027】
例えば、高級脂肪酸系潤滑剤としてステアリン酸リチウムを用いた場合、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)6、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)10及びホウ酸エステルエマルボンT−80の3種類の界面活性剤を同時に用いると好ましい。複合添加すると、1種のみを添加する場合に較べ、ステアリン酸リチウムの水への分散性が一層活性化される。
【0028】
噴霧に適した粘度の高級脂肪酸系潤滑剤の水溶液を得るために、その水溶液全体を100体積%とした場合、界面活性剤の割合を1.5〜15体積%とすると、好ましい。
この他、少量の消泡剤(例えば、シリコン系の消泡剤等)を添加しても良い。水溶液の泡立ちが激しいと、それを噴霧したときに、成形用金型の内面に、均一な高級脂肪酸系潤滑剤の被膜が形成されにくいからである。消泡剤の添加割合は、その水溶液の全体積を100体積%としたときに、0.1〜1体積%程度であればよい。
【0029】
▲3▼水に分散した高級脂肪酸系潤滑剤の粒子は、最大粒径が30μm未満であると、好適である。最大粒径が30μm以上となると、水に分散した高級脂肪酸系潤滑剤の粒子が沈殿し易く、成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を均一に塗布することが困難となるからである。
【0030】
▲4▼高級脂肪酸系潤滑剤の分散した水溶液の塗布には、例えば、塗装用のスプレーガンや静電ガン等を用いて行うことができる。
なお、本発明者が高級脂肪酸系潤滑剤の塗布量と加圧成形体の抜出圧力との関係を実験により調べた結果、膜厚が0.5〜1.5μm程度となるように成形用金型の内面に付着させると、好ましいことが解っている。
【0031】
▲5▼本発明の製造方法は、鉄系磁性粉末に高級脂肪酸系潤滑剤を直接噴霧、塗布、添加等することを除くものではない。但し、その量が多すぎると、鉄系磁性粉末からなる加圧成形体の密度が低くなり、得られる磁束密度の低下を招くため好ましくない。また、その量が多すぎると、成形体の強度低下も招き得る。
【0032】
(3)充填工程
充填工程は、高級脂肪酸系潤滑剤の塗布された成形用金型内に酸化皮膜を表面に有する鉄系磁性粉末を充填する工程である。この充填工程が、加熱された鉄系磁性粉末を加熱された成形用金型内に充填する工程であると好適である。
鉄系磁性粉末と成形用金型との両方が加熱されていると、後続する成形工程において、鉄系磁性粉末と高級脂肪酸系潤滑剤とが安定して反応し、両者の間に均一な潤滑皮膜が形成され易い。そこで、例えば、両者を100℃以上に加熱しておくと、好ましい。
【0033】
(4)成形工程
成形工程は、成形用金型に充填された鉄系磁性粉末を温間で加圧成形する工程である。
▲1▼詳細は明らかではないが、この工程中に、成形用金型の内面に塗布された高級脂肪酸系潤滑剤と少なくとも成形用金型の内面に接する鉄系磁性粉末とがいわゆるメカノケミカル反応を生じる。この反応によって鉄系磁性粉末と高級脂肪酸系潤滑剤とが化学的に結合して、金属石鹸の被膜が、鉄系磁性粉末の加圧成形体の表面に形成されると考えられる。鉄系磁性粉末に強固に結合した金属石鹸の被膜は、金型の内面表面に付着していた高級脂肪酸系潤滑剤よりも優れた潤滑性能を発揮すると考えられる。その結果、成形用金型の内面と加圧成形体の外面との間の摩擦力が著しく減少して、相当の高圧で加圧成形した場合でも、成形体の抜き圧力が低く、また、成形用金型の内面にかじり等を生じることがないと考えられる。こうして、高密度の圧粉磁心つまり透磁率等の磁気的特性に優れる圧粉磁心を効率的に得ることが可能となった。
【0034】
▲2▼成形工程における「温間」とは、鉄系磁性粉末、高級脂肪酸系潤滑剤、成形圧力等を考慮した適切な加熱条件の下で成形工程を行うことを意味する。
鉄系磁性粉末と高級脂肪酸系潤滑剤との反応を促進するために、成形温度を100℃以上とし、高級脂肪酸系潤滑剤の変質を防止するために、成形温度を200℃以下とすると好ましい。つまり、成形工程は、成形温度を100〜200℃とする工程である好ましい。さらに、成形温度を120〜180℃とするとより好適である。
【0035】
▲3▼成形工程における「加圧」の程度も、圧粉磁心の要求特性、鉄系磁性粉末、酸化皮膜および高級脂肪酸系潤滑剤の種類、成形用金型の材質や内面性状等に応じて適宜決定される。
但し、本発明の製造方法の場合、従来の成形圧力を超越した成形圧力下で成形可能である。例えば、その成形圧力を700MPa以上とすることができる。さらに、成形圧力を780MPa以上、850MPa以上、980MPa以上、1000MPa以上、1100MPa以上または1150MPa以上とすることもできる。高圧である程、高密度の圧粉磁心が得られる。但し、成形用金型の寿命や生産性を考慮して、1200MPa以下とすると良い。
【0036】
▲4▼なお、この成形温度と成形圧力とに関して、本発明者は次のことを実験により確認している。つまり、成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤(ステアリン酸リチウム)を塗布し、成形温度を150℃として鉄系磁性粉末を加圧成形する際、成形圧力を686MPaとする方が成形圧力を588MPaとするよりも、却って、圧粉磁心の成形用金型からの抜出圧力が低かった。これは、成形圧力が高いほど、高い抜出圧力を必要とする従来の考えを覆す発見であった。さらに、成形圧力を981MPaとして加圧成形すると、その加圧成形体の表面にステアリン酸鉄が付着していることも発見した。
従って、成形圧力は、鉄系磁性粉末と高級脂肪酸系潤滑剤とが化学的に結合して金属石鹸の被膜を生成する圧力であることが好ましい。
【0037】
(5)その他
▲1▼本発明に係る製造方法の必須工程ではないが、成形工程後に焼鈍工程を行っても良い。加圧成形体を加熱することにより、その残留応力や歪みの除去を行うことができ、磁気的特性の向上を図れる。
焼鈍工程を行う場合は、加熱温度を300〜600℃とし加熱時間を1〜300分とすると好適である。さらに、加熱温度を350〜500℃、加熱時間を5〜60分とすると好ましい。
【0038】
▲2▼本発明の製造方法を用いて、本発明に係る高性能な圧粉磁心を得ることができる。
そこで、本発明の圧粉磁心の製造方法を、成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を塗布する塗布工程と、該高級脂肪酸系潤滑剤の塗布された成形用金型内に酸化皮膜を有する鉄系磁性粉末を充填する充填工程と、該成形用金型に充填された該鉄系磁性粉末を温間で加圧成形する成形工程とからなり、
1.6MA/mの磁場中における飽和磁化Ms≧1.9T、
比抵抗ρ≧0.7μΩm、
2kA/mの磁場中における磁束密度B2k≧0.9T、
10kA/mの磁場中における磁束密度B10k≧1.6T、
4点曲げ強度σ≧50MPa、
である圧粉磁心が得られる製造方法と表現しても良い。
【0039】
(圧粉磁心の用途)
本発明の圧粉磁心は、各種の電磁機器、例えば、モータ、アクチュエータ、トランス、誘導加熱器(IH)、スピーカ等に利用できる。そして、本発明の圧粉磁心は、比抵抗と透磁率とが大きいから、エネルギー損失を抑制しつつ、各種機器の高性能化、小型化、省エネルギー化等を図ることができる。例えば、自動車エンジン等の燃料噴射弁にこの圧粉磁心を内蔵すると、小型化、高出力、高応答性が望める。
【0040】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
(1)試験片No.1〜10
表1に示す10種の試験片No.1〜10を、本発明の製造方法(以下、適宜、「金型潤滑温間高圧成形法」という。)を用いて製作した。
測定の都合上、形状の異なる2種のものを同一条件の下で製造した。つまり、各試験片として、リング状試験片(外径φ39mm、内径φ30mm、厚さ5mm)と板状試験片(5mm×10mm×55mm)とを用意し、リング状試験片は磁気的特性評価用として、板状試験片は比抵抗および強度評価用として使用した。これらの試験片は、ダイス鋼製の成形用金型に、後述する酸化鉄皮膜を有するFe粉末を充填して(充填工程)、加圧成形することで製作した(成形工程)。詳細は以下の通りである。
【0041】
▲1▼原料粉末(鉄系磁性粉末)として、市販のFe粉末(ヘガネス社製ABC100.30:純度99.8%Fe)を使用した。
このFe粉末に酸化皮膜を形成した(酸化皮膜形成工程)。酸化皮膜の形成は、Fe粉末を大気中に保存し、または、大気中で200〜400℃の間で加熱することにより行った。各試験片ごとの処理条件を表1に示した。
【0042】
▲2▼次に、成形用金型を150℃に加熱した。成形用金型の加熱は、バンドヒータを用いて行った。加熱した成形用金型の内壁面に、水に分散させたステアリン酸リチウムをスプレーガンにて、1cm3/秒程度の割合で均一に塗布した(塗布工程)。
ここで用いたステアリン酸リチウムは、融点が約225℃であり、平均粒径が20μmであった。また、ステアリン酸リチウムを水に分散させる際に、界面活性剤と消泡剤とを水溶液に添加した。界面活性剤として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)6、(EO)10及びホウ酸エステルエマルボンT−80を用いた。このとき、水溶液の全体積を100体積%として、それぞれ、1体積%づつ加えた。
分散させたステアリン酸リチウムの粉末量は、前記水溶液100cm3に対して25gとした。この原液を粉砕処理(テフロンコート鋼球:100時間)し、ボールミル式粉砕装置にて微細化処理し、その後、20倍に希釈して最終濃度1%の溶液とした。
【0043】
▲3▼この加熱した成形用金型内に、その成形用金型と同温の150℃に加熱しておいた前述の酸化皮膜で被覆されたFe粉末を充填した(充填工程)。この成形用金型の内面は、TiNコート処理が施されており、表面粗さは0.4Zに仕上げられている。
【0044】
▲4▼成形用金型を150℃に保持したまま、784〜1176MPaの範囲から適宜選択した成形圧力の下で、そのFe粉末を加圧成形した(成形工程)。こうして、表1に示す11種の試験片No.1〜10を得た。いずれの試験片の、リング状試験片も板状試験片も、成形用金型の内面と加圧成形体(試験片)の外面との間でかじり等を生じることはなかった。また、本実施例では、歪み取り用の熱処理(アニール)は行わなかった。
【0045】
(2)試験片No.C1〜C9
次に、表2に示す9種の試験片No.C1〜C9を製作した。試験片No.C1〜C8は原料粉末を加圧成形したものであり、試験片No.C9は溶製材である。いずれの試験片についても、前述したリング状試験片と板状試験片とを製作した。
【0046】
▲1▼試験片No.C1、C2は、原料粉末として市販の圧粉磁心用粉末である「ヘガネス社製Somaloy550+0.6LB1」を、試験片No.C3は、「Somaloy550+0.5Kenolube」を使用し、それぞれを前述の成形用金型に充填して加圧成形したものである。各試験片の成形条件等を表2に示した。それ以外の工程は、実施例と同様である。
【0047】
▲2▼試験片No.C4〜C8は、試験片No.1〜10と同様のFe粉末(ヘガネス社製ABC100.30:純度99.8%Fe)を原料粉末として使用したものである。各試験片の成形条件等は表2に示した。それ以外の工程は、実施例と同様である。
【0048】
▲3▼試験片No.C9は、アクチュエータ等に多用される市販の電磁ステンレス(愛知製鋼製、AUM−25、Fe−13Cr−Al−Si系)からなる磁心である。
【0049】
(3)試験片の測定
各試験片について、磁気的特性、比抵抗、強度および密度の測定を行い、その結果を表1および表2に併せて示した。
磁気的特性の内、静磁場特性は直流自記磁束計(メーカ:東英工業、型番:MODEL−TRF)により測定し、交流磁場特性は交流B−Hカーブトレーサ(メーカ:理研電子、型番:ACBH−100K)により測定した。
【0050】
表1および表2の交流磁場特性は、圧粉磁心を800Hz、1.0Tの磁場中に置いたときの鉄損(高周波損失)を測定したものである。
静磁場中の磁束密度については、その磁界の強さを順次1、2、5、8、10kA/mと変化させて、そのときにできる磁束密度をそれぞれB1k、B2k、B5k、B8k、B10kとして表1および表2に示した。
比抵抗は、マイクロオームメータ(メーカ:HP(ヒューレットパカード)社製、型番:34420A)を用いて4端子法により測定した。
強度は、4点曲げ強度を測定した。密度は、アルキメデス法により測定した。
【0051】
(4)評価
表1および表2から解るように、試験片No.1〜10は、高密度で、試験片No.C1〜C8よりも優れた静磁場特性を発揮している。
また、試験片No.1〜10の鉄損は、試験片No.C9と比較すると、十分小さい。
試験片No.1〜10は、試験片No.C1〜C3と比較して、全体的に強度が向上している。
【0052】
試験片No.C4と試験片No.C6とは、成形圧力が低く、密度も低い。そして、静磁場特性B10kが低下している。
試験片No.C5は酸化皮膜が薄いため、成形圧力が高いと比抵抗が小さくなり、鉄損Pcが増大している。
試験片No.C7と試験片No.C8とは、酸化温度が高くて酸化被膜が厚くなり過ぎ、密度や静磁場特性B10kが低下している。
【0053】
【表1】
Figure 0003656958
【0054】
【表2】
Figure 0003656958
【0055】
【発明の効果】
本発明の圧粉磁心は、比抵抗等の電気的特性を必要な範囲で達成しつつ優れた磁気的特性を発揮し、低コストでもある。
本発明の圧粉磁心の製造方法によれば、そのような圧粉磁心を効率的に製作できる。

Claims (10)

  1. 純鉄粉末と該純鉄粉末の表面を酸化させてできたα−Fe 2 3 、γ−Fe 2 3 、Fe 3 4 またはFeOのいずれか1種以上の酸化鉄皮膜とのみからなり全体を100質量%としたときに鉄(Fe)が99質量%以上であり酸素(O)が0.06質量%を超え0.3質量%以下である鉄系磁性粉末を、加圧成形して得られる圧粉磁心において、
    1.6MA/mの磁場中における飽和磁化Ms≧1.9T、
    比抵抗ρ≧0.7μΩm、
    2kA/mの磁場中における磁束密度B2k≧0.9T、
    10kA/mの磁場中における磁束密度B10k≧1.6T、
    4点曲げ強度σ≧50MPa、
    であることを特徴とする圧粉磁心。
  2. 密度d≧7.5g/cm3 である請求項1に記載の圧粉磁心。
  3. 前記鉄系磁性粉末は、全体を100質量%としたときにOが0.17質量%以上である請求項1に記載の圧粉磁心。
  4. 前記純鉄粉末は、純度が99.5質量%以上である請求項1に記載の圧粉磁心。
  5. 成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を塗布する塗布工程と、
    該高級脂肪酸系潤滑剤の塗布された成形用金型内に、純鉄粉末と該純鉄粉末の表面を酸化させてできたα−Fe 2 3 、γ−Fe 2 3 、Fe 3 4 またはFeOのいずれか1種以上の酸化鉄皮膜とのみからなり全体を100質量%としたときに鉄(Fe)が99質量%以上であり酸素(O)が0.06質量%を超え0.3質量%以下である鉄系磁性粉末を充填する充填工程と、
    該成形用金型に充填された該鉄系磁性粉末を温間で加圧成形する成形工程とからなり、
    請求項1に記載の圧粉磁心が得られることを特徴とする圧粉磁心の製造方法。
  6. 前記酸化皮膜を有する鉄系磁性粉末は、該鉄系磁性粉末を酸化雰囲気中で150〜400℃に加熱する酸化熱処理工程により得られるものである請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法。
  7. 前記成形工程は、成形圧力を700MPa以上とする工程である請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法
  8. 前記成形工程は、成形温度を100〜200℃とする工程である請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法。
  9. 前記高級脂肪酸系潤滑剤は、水に分散したステアリン酸リチウムである請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法。
  10. 成形用金型の内面に高級脂肪酸系潤滑剤を塗布する塗布工程と、
    該高級脂肪酸系潤滑剤の塗布された成形用金型内に、純鉄粉末と該純鉄粉末の表面を酸化させてできたα−Fe 2 3 、γ−Fe 2 3 、Fe 3 4 またはFeOのいずれか1種以上の酸化鉄皮膜とのみからなり全体を100質量%としたときに鉄(Fe)が99質量%以上であり酸素(O)が0.06質量%を超え0.3質量%以下である鉄系磁性粉末を充填する充填工程と、
    該成形用金型に充填された該鉄系磁性粉末を温間で加圧成形する成形工程とを経て得られ、
    1.6MA/mの磁場中における飽和磁化Ms≧1.9T、
    比抵抗ρ≧0.7μΩm、
    2kA/mの磁場中における磁束密度B2k≧0.9T、
    10kA/mの磁場中における磁束密度B10k≧1.6T、
    4点曲げ強度σ≧50MPa、
    であること特徴とする圧粉磁心。
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