JP3656939B2 - 樹脂成形品の固定構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形品、例えば、車両に搭載される電気接続箱のカバーの固定構造に関し、特に、部品点数の削減と耐衝撃性の向上を図りつつ、膨張率,収縮率の異なるフランジを締結するボルト,ナットの緩みを確実に防止することができる樹脂成形品の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、特開平10−42424号において、部品点数の削減と耐衝撃性の向上を図ることを目的とした樹脂成形品の固定構造を提案している。
図7はこの樹脂成形品の固定構造を示す要部断面図であり、以下、図7を参照しつつ説明する。
【0003】
同図において、100は電気接続箱であり、車両内に配索されたワイヤハーネス相互間の接続に用いられ、樹脂成形品であるアッパカバー110とロアカバー120内に、図示しないリレー,ヒューズ及びバスバー配線板等からなる電気回路を収納した構成となっている。
【0004】
アッパカバー110とロアカバー120には、上下に重なり合う第一フランジ111と第二フランジ121がそれぞれ設けてある。
第一フランジ111は、硬質樹脂材(ポリプロピレンにガラスを混入した樹脂材)によって形成してあり、第二フランジ121は、軟質樹脂材(ポリプロピレンにタルクを混入した樹脂材)によって形成してある。
これら第一及び第二フランジ111,121には、上下に重なり合ったとき、互いに一致する同径の挿通孔111a,121aがそれぞれ設けてある。
【0005】
電気接続箱100を車両内のブラケット(取付対象物)130に固定する場合は、第一及び第二フランジ111,121の各挿通孔111a,121aを、車両内のブラケット130の挿通孔130aに一致させ、これら貫通孔111a,121a,130aにボルト141を貫挿し、ブラケット130の裏側で、ボルト141とナット142を締結させる。
【0006】
上記樹脂成形品の固定構造によれば、上側に位置する第一フランジ111を硬質樹脂材によって形成してあるので、ボルト141及びナット142の締結力からフランジを保護するための金属製カラーを構成から削除することができる。
また、下側に位置する第二フランジ121を軟質樹脂材によって形成してあるので、振動等による衝撃吸収性が良好となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した樹脂成形品の固定構造では、第一及び第二フランジ111,121を形成する硬質樹脂材及び軟質樹脂材が、ともにポリプロピレンを主とするものであるから何ら問題は生じないが、これら第一及び第二フランジ111,121を膨張率,収縮率の異なる樹脂材で形成した場合は、温度又は湿度の変化によってボルト141,ナット142に緩みが生じてしまうという問題があった。
【0008】
例えば、第一フランジ111を硬質樹脂材であるナイロンで形成するとともに、第二フランジ121を軟質樹脂材であるポリプロピレンで形成したとする。
膨張率,収縮率の小さいポリプロピレン製の第二フランジ121は、温度又は湿度の影響による寸法の変化が少ないが、膨張率,収縮率の大きいナイロン製の第一フランジ111は、温度又は湿度の影響によってその寸法が大きく変化してしまう。
【0009】
したがって、図7に示すように、単に第一及び第二フランジ111,121を重ね合わせてボルト,ナットで締結する固定構造では、第一フランジ111がその肉厚方向に収縮したときに、ボルト,ナットに緩みが生じてしまうという問題があった。
【0010】
また、ボルト,ナットの緩みを防止するために、あらかじめボルト,ナットを余分に締め付けることも考えられるが、この場合は、軟質樹脂材によって形成された第二フランジ121が過度の締結力を受けて破損してしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、部品点数の削減と耐衝撃性の向上を図りつつ、膨張率,収縮率の異なるフランジを締結するボルト,ナットの緩みを確実に防止することができる樹脂成形品の固定構造の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の樹脂成形品の固定構造は、樹脂製の第一フランジと第二フランジを有し、これら第一及び第二フランジを上下に重ね合わせてボルト止めすることにより、樹脂成形品を取付対象物に固定する構造において、前記第一フランジを膨張率及び収縮率の大きい硬質樹脂材によって形成するとともに、前記第二フランジを膨張率及び収縮率の小さい軟質樹脂材によって形成し、前記第一フランジには、前記ボルトが貫挿される挿通孔と、この挿通孔の周辺に同じ硬質樹脂材によって一体成形され、前記第二フランジを貫通して前記取付対象物に当接する固定座とを設け、前記第二フランジには、前記ボルト及び前記第一フランジの固定座が貫挿される受け孔を設けた構成としてある(請求項1)。
【0013】
このような構成によれば、ボルト(又はナット)の締結力が、硬質樹脂材によって形成された第一フランジの固定座のみに加わり、軟質樹脂材によって形成された第二フランジには加わらない。
すなわち、ボルト(又はナット)は、材質の異なる第一及び第二フランジを取付対象物に固定するが、構造上、第一フランジのみを締結していることになる。
【0014】
したがって、第一フランジが、膨張率,収縮率の大きい樹脂材によって形成されている場合は、あらかじめボルト(又はナット)を余分に締め付けることにより、その緩みを確実に防止することができる。
この場合、ボルト(又はナット)の締結力が、第一フランジの固定座のみに加わるので、軟質樹脂材によって形成された第二フランジが過度の締結力を受けて破損してしまうこともない。
【0015】
また、硬質樹脂材によって形成された第一フランジの固定座が、ボルト(又はナット)の締結力を受けるため、フランジを保護するための金属製カラーを構成から削除することができる。
さらに、第二フランジを軟質樹脂材によって形成してあるので、振動等による衝撃吸収性が良好となる。
【0016】
好ましくは、前記第一フランジの固定座を、前記挿通孔と同じ内径を有する筒状体とした構成とし、あるいは、前記第一フランジの固定座を、前記挿通孔の周辺に設けられた二以上のブロック体とした構成とする(請求項2及び3)。
【0017】
第一フランジの固定座を筒状体とした場合は、ボルト(又はナット)の締結力を受ける固定座の強度を高くすることができ、また、第一フランジの固定座を二以上のブロック体とした場合は、固定座の十分な強度を維持しつつ、材料の節約を図ることができる。
【0018】
好ましくは、前記第一フランジの固定座を、前記挿通孔の周辺に設けられた二以上のブロック体とするとともに、前記第二フランジの受け孔を、前記ボルトの外形に対応する円弧状のボルト受け部と、前記第一フランジの各固定座の外形に対応する固定座受け部とからなる構成とする(請求項4)。
【0019】
このような構成によれば、ボルトが取付対象物に溶着されている場合、このボルトを第二フランジの受け孔に容易に位置決めすることができる。
【0020】
すなわち、上記のように、第一フランジの固定座を筒状体(例えば、円筒状)とした場合、第二フランジには、この固定座の外形にのみ対応する受け孔を設けることになる。
【0021】
この場合の受け孔は、ボルトの挿通孔も兼ねるが、当然、ボルトの直径より大きな孔であるため、ボルトが取付対象物に溶着され、かつ、第二フランジのみがボルトに貫挿される場合(例えば、先にロアカバーを取付対象物に仮固定して、その後、アッパカバーをロアカバーに組み付ける場合)は、受け孔内でボルトが自由に移動してしまい、後に第一フランジの固定座を、受け孔に嵌め込むことができないことが考えられる。
【0022】
そこで、上記のように、第二フランジの受け孔に、ボルトの外形に対応する円弧状のボルト受け部を設ければ、受け孔にボルトを容易に位置決めすることができ、いかなる場合でも、第一フランジの固定座を、受け孔に簡単に嵌め込むことができるようになる。
【0023】
好ましくは、前記第二フランジの受け孔の内壁に、前記ボルトに圧接する二以上の係止部を一体成形した構成とする(請求項5)。
このような構成によれば、第二フランジの受け孔に一体成形した係止部が、ボルトに圧接し、受け孔にボルトを正確かつ容易に位置決めすることができる。
【0024】
好ましくは、前記第一及び第二フランジをボルト止めしたとき、前記第二フランジの表面に圧接する突起部を、前記第一フランジの裏面に同じ硬質樹脂材により一体成形した構成とする(請求項6)。
【0025】
このような構成によれば、ボルト(又はナット)の締結力を利用して、軟質樹脂によって形成された第二フランジの破損を防止しつつ、第二フランジのがたつきを防止することができる。
【0026】
すなわち、本発明の樹脂成形品の固定構造では、ボルト(又はナット)の締結力が、硬質樹脂材によって形成された第一フランジの固定座のみに加わり、軟質樹脂材によって形成された第二フランジは、ボルト(又はナット)の締結力を受けることなく、第一フランジと取付対象物に挟まれる。
【0027】
このように第二フランジが、ボルト(又はナット)の締結力を受けないことにより、軟質樹脂材によって形成された第二フランジの破損を防止することができるが、大きな振動等を受けた場合、第二フランジにがたつきが生じてしまうおそれがある。
【0028】
そこで、上記のような突起部を第一フランジの裏面に設ければ、この突起部が、第一及び第二フランジをボルト止めしたときに第二フランジの表面に圧接し、第二フランジに過大な締結を加えることなく、第二フランジのがたつきを防止することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂成形品の固定構造の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の第一実施形態に係る樹脂成形品の固定構造について説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。また、図2(a)は図1に示された第一フランジの裏面図,図2(b)は第一及び第二フランジをブラケットにボルト止めした状態を示す断面図である。
【0030】
図1において、本実施形態では、樹脂成形品を電気接続箱1を構成するアッパカバー10及びロアカバー20とし、これらアッパカバー10及びロアカバー20を図示しない車両に設けられたブラケット(取付対象物)30にボルト止めするようにしてある。
そして、アッパカバー10及びロアカバー20には、上下に重なり合う第一フランジ11と第二フランジ21がそれぞれ設けてある。
【0031】
第一フランジ11は、硬質樹脂材(例えば、ナイロン)によって形成してあり、挿通孔11aが設けてある。この挿通孔11aには、ブラケット30に溶着されたボルト41が貫挿される。
【0032】
図1及び図2(a)に示すように、第一フランジ11の裏面における挿通孔11aの周辺には、同じ硬質樹脂材によって、挿通孔11aと同じ内径を有する円筒状の固定座11bが一体成形してある。
この固定座11bは、図2(b)に示すように、第二フランジ21を貫通してブラケット30に当接する。
【0033】
また、図2(a)に示すように、第一フランジ11の裏面における固定座11bの周辺には、同じ硬質樹脂材によって、複数の半球状の突起部11cが対象的に突設してある。
【0034】
図1において、第二フランジ21は、軟質樹脂材(例えば、ポリプロピレン)によって形成してあり、第一フランジ11の固定座11bとほぼ同径の円形の受け孔21aが設けてある。
この受け孔21aには、ボルト41及び固定座11bが貫挿される。
【0035】
このような構成において、アッパカバー10とロアカバー20(電気接続箱1)を車両内のブラケット30に固定する場合は、あらかじめ、図1に示すアッパカバー10とロアカバー20を互いに嵌合させて、電気接続箱1を組み立てる。これにより、第一及び第二フランジ11,21が上下に重なり合った状態となる。
【0036】
次いで、第一フランジ11の挿通孔11a及び円筒状の固定座11bに、ブラケット30に溶着されたボルト41を貫挿させ、第一フランジ11の表面から突出したボルト41の先端にナット42を螺合させ、両者を締結させる。
これにより、アッパカバー10とロアカバー20(電気接続箱1)が、車両内のブラケット30に固定される。
【0037】
上記構成からなる本実施形態の樹脂成形品の固定構造によれば、ナット42の締結力が、硬質樹脂材によって形成された第一フランジ11の固定座11bのみに加わり、軟質樹脂材によって形成された第二フランジ21には加わらない。
すなわち、ナット42は、材質の異なる第一及び第二フランジ11,21をブラケット30に固定するが、構造上、第一フランジ11のみを締結していることになる。
【0038】
したがって、第一フランジ11が、膨張率,収縮率の大きい樹脂材によって形成されている場合は、あらかじめナット42を余分に締め付けることにより、その緩みを確実に防止することができる。
この場合、ナット42の締結力が、第一フランジ11の固定座11bのみに加わるので、軟質樹脂材によって形成された第二フランジ21が過度の締結力を受けて破損してしまうこともない。
【0039】
また、第一フランジ11の裏面に複数の突起部11cを設けたことにより、各突起部11cが、第一及び第二フランジ11,21をボルト止めしたときに第二フランジ21の表面に圧接し、第二フランジ21の破損防止を図りつつ、第二フランジ21のがたつきを防止することができる。
【0040】
さらに、硬質樹脂材によって形成された第一フランジ11の固定座11bが、ナット42の締結力を受けるため、フランジを保護するための金属製カラーを構成から削除することができる。
これに加えて、第二フランジ21を軟質樹脂材によって形成してあるので、振動等による衝撃吸収性が良好となる。
【0041】
次に、本発明の第二実施形態に係る樹脂成形品の固定構造について説明する。図3は本発明の第二実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。また、図4(a)は図3に示された第一フランジの裏面図,図4(b)は図3のA−A断面図,図4(c)は図3のB−B断面図である。
【0042】
図3及び図4(a)において、第一フランジ11の裏面には、挿通孔11aを中心に、四つのブロック体からなる固定座12bが略十字状に配設してある。
各固定座12bの挿通孔11aを向く面は、ボルト41の外形に対応する円弧状となっている。
【0043】
一方、第二フランジ21には、第一フランジ11の挿通孔11aの外形(すなわち、ボルト41の外形)に対応する四つの円弧面からなるボルト受け部22aと、第一フランジ11の各固定座12bの外形に対応する四つの固定座受け部22bとで構成された略十字状の受け孔22が設けてある。
【0044】
また、ボルト受け部22aを形成する各円弧面の内壁を、それぞれ中心に向かって隆起させることにより、ボルト41の四ヶ所に圧接する四つの爪状の係止部22cが一体成形してある。
【0045】
このような構成によれば、第一及び第二フランジ11,21をブラケット30にボルト止めしたとき、図4(b)に示すように、ナット42の締結力が、硬質樹脂材によって形成された第一フランジ11の各固定座12bのみに加わり、上記第一実施形態と同様、ナット42の緩みを防止することができる。
【0046】
また、図4(c)に示すように、第二フランジ21の受け孔22を形成するボルト受け部22aと係止部22cによって、ボルト41を受け孔22に正確かつ容易に位置決めすることができる。
【0047】
この結果、図3に示すロアカバー20を先にブラケット30に仮固定して、その後、アッパカバー10をロアカバー20に組み付ける場合でも、第一フランジ11の各固定座12bを、第二フランジ21の受け孔22に簡単に嵌め込むことができ、組み付け作業性の向上を図ることができる。
【0048】
さらに、第一フランジ11の固定座を、四つのブロック体からなる固定座12bとしたことにより、ナット42の締結力に耐えうる十分な強度を各固定座12bにもたせつつ、材料の節約を図ることができる。
【0049】
次に、本発明の第三実施形態に係る樹脂成形品の固定構造について説明する。図5は本発明の第三実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。また、図6(a)は図5に示された第一フランジの裏面図,図6(b)は図5のC−C断面図,図6(c)は図5のD−D断面図である。
【0050】
図5及び図6(a)において、第一フランジ11の裏面には、挿通孔11aの両側に、二つのブロック体からなる固定座13bが配設してある。
各固定座13bの挿通孔11aを向く面は、ボルト41の外形に対応する円弧状となっている。
【0051】
一方、第二フランジ21には、第一フランジ11の挿通孔11aの外形(すなわち、ボルト41の外形)に対応する二つの円弧面からなるボルト受け部23aと、第一フランジ11の各固定座13bの外形に対応する二つの固定座受け部23bとで構成された受け孔23が設けてある。
【0052】
また、ボルト受け部23aを形成する各円弧面の内壁を、それぞれ中心に向かって隆起させることにより、ボルト41の二ヶ所に圧接する二つの爪状の係止部23cが一体成形してある。
【0053】
このような構成によれば、第一及び第二フランジ11,21をブラケット30にボルト止めしたとき、図6(b)に示すように、ナット42の締結力が、硬質樹脂材によって形成された第一フランジ11の各固定座13bのみに加わり、上記第二実施形態と同様(図4(b)参照)、ナット42の緩みを防止することができる。
【0054】
また、図6(c)に示すように、第二フランジ21の受け孔23を形成するボルト受け部23aと係止部23cにより、上記第二実施形態と同様(図4(c)参照)、ボルト41を受け孔23に正確かつ容易に位置決めすることができる。
【0055】
この結果、図5に示すロアカバー20を先にブラケット30に仮固定して、その後、アッパカバー10をロアカバー20に組み付ける場合でも、上記第二実施形態と同様、第一フランジ11の各固定座13bを、第二フランジ21の受け孔23に簡単に嵌め込むことができ、組み付け作業性の向上を図ることができる。
【0056】
さらに、第一フランジ11の固定座を、二つのブロック体からなる固定座13bとしたことにより、上記第二実施形態と同様、ナット42の締結力に耐えうる十分な強度を各固定座13bにもたせつつ、材料の節約を図ることができる。
【0057】
なお、本発明の樹脂成形品の固定構造は、上述した第一〜第三実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、樹脂成形品を電気接続箱のアッパカバー10とロアカバー20としたが、これに限らず、本発明の固定構造は、種々の樹脂成形品に応用することができる。
【0058】
また、第一フランジ11における固定座11b,12b,13bの形状は、第一実施形態における円筒状、又は、第二及び第三実施形態における二以上のブロック体に限定されるものではなく、第一フランジ11裏側の挿通孔11aの周辺に同じ硬質樹脂材によって一体成形され、かつ、第二フランジ21を貫通して取付対象物に当接するものであれば、種々の形状に変更することができる。
【0059】
これと同様、第二フランジ21における受け孔21a,22,23も、固定座11b,12b,13bに対応して種々の形状に変更することができる。
【0060】
さらに、上記第二及び第三実施形態において、第二フランジ21の受け孔22,23を構成するボルト受け部22a,23aに爪状の係止部22c,23cを形成したが、ボルト受け部22a,23aを設けずに係止部のみを設ける構成とすることもできる。
これに加え、係止部は爪状に限らず、ボルトに圧接しうる種々の形状(例えば、突起状)に変更することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明の樹脂成形品の固定構造によれば、部品点数の削減と耐衝撃性の向上を図りつつ、膨張率,収縮率の異なるフランジを締結するボルト,ナットの緩みを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。
【図2】同図(a)は図1に示された第一フランジの裏面図,同図(b)は第一及び第二フランジをブラケットにボルト止めした状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。
【図4】同図(a)は図3に示された第一フランジの裏面図,同図(b)は図3のA−A断面図,同図(c)は図3のB−B断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係る樹脂成形品の固定構造を示す斜視図である。
【図6】同図(a)は図5に示された第一フランジの裏面図,同図(b)は図5のC−C断面図,同図(c)は図5のD−D断面図である。
【図7】従来の樹脂成形品の固定構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 電気接続箱
10 アッパカバー(樹脂成形品)
11 第一フランジ
11a 挿通孔
11b,12b,13b 固定座
11c 突起部
20 ロアカバー(樹脂成形品)
21 第二フランジ
21a,22,23 受け孔
22a,23a ボルト受け部
22b,23b 固定座受け部
22c,23c 係止部
30 ブラケット(取付対象物)
41 ボルト
42 ナット

Claims (6)

  1. 樹脂製の第一フランジと第二フランジを有し、これら第一及び第二フランジを上下に重ね合わせてボルト止めすることにより、樹脂成形品を取付対象物に固定する構造において、
    前記第一フランジを膨張率及び収縮率の大きい硬質樹脂材によって形成するとともに、前記第二フランジを膨張率及び収縮率の小さい軟質樹脂材によって形成し、
    前記第一フランジには、前記ボルトが貫挿される挿通孔と、この挿通孔の周辺に同じ硬質樹脂材によって一体成形され、前記第二フランジを貫通して前記取付対象物に当接する固定座とを設け、
    前記第二フランジには、前記ボルト及び前記第一フランジの固定座が貫挿される受け孔を設けたことを特徴とする樹脂製の樹脂成形品の固定構造。
  2. 前記第一フランジの固定座を、前記挿通孔と同じ内径を有する筒状体とした請求項1記載の樹脂成形品の固定構造。
  3. 前記第一フランジの固定座を、前記挿通孔の周辺に設けられた二以上のブロック体とした請求項1記載の樹脂成形品の固定構造。
  4. 前記第二フランジの受け孔が、前記ボルトの外形に対応する円弧状のボルト受け部と、前記第一フランジの各固定座の外形に対応する固定座受け部とからなる請求項3記載の樹脂成形品の固定構造。
  5. 前記第二フランジの受け孔の内壁に、前記ボルトに圧接する二以上の係止部を一体成形した請求項3又は4記載の樹脂成形品の固定構造。
  6. 前記第一及び第二フランジをボルト止めしたとき、前記第二フランジの表面に圧接する突起部を、前記第一フランジの裏面に同じ硬質樹脂材により一体成形した請求項1〜5いずれか記載の樹脂成形品の固定構造。
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