JP3656328B2 - 位置決め助力アーム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる助力アームに動力源を付加して、ある時は助力アームとして、またある時は補助的なロボットとして動作できるようにした位置決め助力アームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、重量物を搬送する場合の負担を軽減するために、図10に示すような助力アームが使用されている。この助力アームは、アーム10に取り付けられたシリンダ12によってワークの重量が相殺されるようになっている。このアーム10は、上下方向に移動でき、さらに主軸14に対して旋回でき、さらにその先端部が前後方向にスライドできるようになっているので、ワークを自由に搬送させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の助力アームでは、重量物(ワーク)の搬送の助けにはなるが、助力アームを作業装置の一部として用いる場合には、数々の不具合が生じる。
【0004】
たとえば、この助力アームで重量物を支えながらワークを被取付部に取り付ける作業をするような場合には、簡単に搬送できることが災いして、思うように位置合わせができず、逆に作業に手間取ったりすることがある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、助力アームに動力源を付加して、ある時は助力アームとして、またある時は補助的なロボットとして動作できるようにし、助力アームの利点とロボットの利点とをともに有する位置決め助力アームの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、各請求項ごとに次のように構成されている。
【0013】
請求項に記載の発明は、ワークを所望の位置に搬送するアームと、当該ワークの重量を重力とバランスさせる重力バランス機構と、当該アームを駆動する駆動手段と、当該駆動手段と前記アームとの接続を断続させるクラッチと、予め教示した前記ワークの搬送軌跡を記憶する記憶手段と、位置決めモードへの設定を指示するスイッチと、当該スイッチがONされると位置決めモードに設定し、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている搬送軌跡にしたがって前記ワークが搬送されるように前記駆動手段を動作させ、前記ワークが所望の位置に到達すると位置決めモードから助力モードに設定を変更して前記クラッチを断つ第1制御手段と、前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている電流データにしたがって前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記クラッチを断つ第2制御手段とを有することを特徴とする位置決め助力アームである。
【0014】
このように構成すると、スイッチをONさせることによって位置決めモードに設定され、記憶手段に記憶されている搬送軌跡に基づいてアームが動く。つまり、位置決めモードでは通常の搬送ロボットと同様に機能する。そして、予め設定されている位置までワークが搬送されると、位置決めモードが自動的に解除されて助力モードとなり、通常の助力アームとして機能するようになる。その後にスイッチをONさせると、今度はワークを被組付部材に対して所望の力で押し付けるという動作が行われ、たとえば、助力アームを作業者がネジ止め等をする場合の補助とすることができるようになる。
【0015】
請求項に記載の発明は、ワークを所望の位置に搬送するアームと、当該ワークの重量を重力とバランスさせる重力バランス機構と、当該アームを駆動するサーボモータと、前記アームを介して前記ワークを被組付部材に対して押し付ける押し付け力を発生させる補助動力手段と、当該駆動手段と前記アームとの接続を断続させるクラッチと、予め教示した前記ワークの搬送軌跡を記憶する記憶手段と、位置決めモードへの設定を指示するスイッチと、当該スイッチがONされると位置決めモードに設定し、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている搬送軌跡にしたがって前記ワークが搬送されるように前記サーボモータを動作させ、前記ワークが所望の位置に到達すると位置決めモードから助力モードに設定を変更して前記クラッチを断ち同時にサーボモータのサーボ制御を解除する第1制御手段と、前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記補助動力手段が作動し、前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記補助動力手段を停止させる第2制御手段とを有することを特徴とする位置決め助力アームである。
【0016】
この補助動力手段は、サーボモータまたはエアモータを用いるのが望ましい。そして、この第2制御手段は、前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている電流データにしたがって前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、同時に、前記補助動力手段が作動し、前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記クラッチを断つとともに前記補助動力手段を停止させることを特徴とするものである。
【0017】
このように構成すると、動作としては請求項に記載された構成のものと同様ではあるものの、補助動力手段が設けてあるために、大きな押し付け力が要求される場合には、サーボモータの小型化を図ることができるようになる。同時に電流容量が小さくて済むために、サーボモータのアンプも小型のもので良くなる等経済的な利点がある。
【0020】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は、請求項ごとに次のような効果を奏する。
【0023】
請求項に記載の発明にあっては、スイッチをONさせることによって位置決めモードに設定され、記憶手段に記憶されている搬送軌跡に基づいてアームが動き、予め設定されている位置までワークが搬送されると、位置決めモードが自動的に解除されて助力モードとなり、通常の助力アームとして機能でき、その後にスイッチをONさせると、今度はワークを被組付部材に対して所望の力で押し付けるという動作を行うようにしたので、位置決めモードでは簡易ロボットとして、また、助力モードでは助力アームとして、その後には作業の補助装置としてそれぞれ機能させることができるようになる。
【0024】
請求項から請求項に記載の発明は、作業の補助装置として機能させる場合には、補助動力手段によってワークを被組付部材に対して所望の力で押し付けるようにしたので、大きな押し付け力が要求される場合には、サーボモータの小型化を図ることができるようになる。同時に電流容量が小さくて済むために、サーボモータのアンプも小型のもので良くなる等経済的な利点がある。
【0025】
請求項5に記載の発明では、アームの軌跡を記憶手段にワークの搬送軌跡として記憶させる教示モードを設けたので、一般的なロボットと同様に教示をすることが可能となり、生産現場のレイアウト変更などに柔軟に対応できるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる位置決め助力アームの一実施形態について説明する。図1は、本発明の位置決め助力アームの外観図である。
【0027】
この図に示すものは、現場に固定して設置される据え置きタイプのものである。なお、図示はしないが、これ以外にも搬送されるワークを追従しながら作業ができる追従タイプのものもある。
【0028】
この位置決め助力アームは、現場の作業者と協調作業をすることができるようになっている。つまり、重量物搬送の際の作業者の負荷軽減のために用いられるバランサ機能と、教示されたポイントを再生して動作することのできるロボット機能とを有している。このバランサ機能を果すモードを「助力モード」、ロボット機能を果すモードを「位置決めモード」と称する。
【0029】
助力モードは、位置合せなどが難しい作業を作業者がする場合に設定されるモードであり、位置決めモードは、ワークの搬送などの単純な作業をする場合に設定されるモードである。
【0030】
概略以上のような機能を有する位置決め助力アームは、次のように構成される。
【0031】
図に示すように、アーム10には、重力バランス用のシリンダ12が取り付けられている。このアームは、モータ13により主軸14を上下方向に移動する。このアーム10の先端部分には、ハンド15を進退させるアーム16が設けられ、このアーム16の進退はモータ17によって行う。ハンド15には操作パネル18が取り付けられ、このハンド15はモータ18によって回転する。また、アーム10は、主軸14に対して旋回できるようになっており、この旋回はモータ20によって行う。なお、後述するが、これらのモータにはクラッチが取り付けられ、主軸14にはアーム10の旋回力を補助するエアモータが設けられている。また、ハンド15には後述する操作パネル19が取り付けられている。
【0032】
また、この位置決め助力アームには、コントローラ25が接続されているが、このコントローラ25は、モータ13,17,18,20の4つのモータの回転を制御する機能を有しているものである。なお、これらのモータには、80Wの低出力サーボモータを用いている。
【0033】
図2は、図1に示した主軸14の構成を示す図である。
モータ20にはプーリ20Aが取り付けられ、歯付きベルト21を介して減速機22のプーリ22Aが連結される。この減速機22の出力軸には、クラッチ23が取り付けられ、歯車24A,24Bを介して、主軸14が取り付けられる。なお、歯車24Aの軸には間接的に主軸14の回転位置を検出するエンコーダ26とこの軸を止めるブレーキ30とが取り付けてある。
【0034】
したがって、モータ20が回転すると、クラッチ23を介して主軸14が回転しアーム10が旋回することになり、クラッチ23が切られると、アーム10はフリーの状態となる。
【0035】
また、モータ20の出力軸にはエアモータ27が取り付けられ、このエアモータ27単独で、又はモータ20と協同してアーム10の旋回力を補助することができるようになっている。なお、エアモータ27が設.られている軸は、この軸のみである。
他の3軸(アーム10の上下軸、アーム16の進退軸、ハンド15の回転軸)もこの軸と同様な構成となっているので、その詳細な構造の説明は省略する。
【0036】
図3に示すものは、コントローラ25に設けられているコントロールパネル40の各種釦の配置を示す図である。
【0037】
上から順番に電源ランプ41は、電源が投入されている場合に点灯するランプである。インジケータランプ42は、位置決め助力アームの状態を表示するものである。非常停止釦43は、非常停止をする場合に押す釦である。運転準備入、運転準備切の両釦44は、それぞれ、位置決め助力アームを運転準備状態とする場合、運転終了とする場合に操作する釦である。切替スイッチ45は、位置決め助力アームを自動で運転する場合、または教示作業を行う場合に切り替えるスイッチである。異常リセットスイッチ46は、異常が生じた場合等に点灯するインジケータランプ42をリセットしたり、コントローラ25の動作をリセットしたりする場合に使用するスイッチである。スタート、ホールド釦47は、位置決め助力アームを動作させたり、その動作を保持させたりする場合に押す釦である。図4は、ハンド15に取り付けられている操作パネル19の各種釦の配置を示す図である。
【0038】
前述のコントロールパネル40の切替スイッチ45が「自動」に設定されているときには、スタート釦51は、位置決めモードに設定するための釦として機能する。また、「教示」に設定されているときには、教示ポイントの座標を記憶させるための釦として機能する。切替スイッチ45が「自動」に設定されているときには、ストップ釦52は、このスタート釦51は、助力モードに設定するための釦として機能する。また、「教示」に設定されているときには、スタート釦51と同時に押すことを条件として最終の教示ポイントの座標を記憶させるための釦として機能する。
【0039】
非常停止釦53は、非常停止させるときに押す釦である。インジケータランプ54は、再生、教示、停止等の動作を表示するものである。
【0040】
図5は、本発明にかかる位置決め助力アームの制御系の概略構成図である。
【0041】
ティーチングペンダント55は、コントローラ25に接続されているものであり、教示作業や、手動で位置決め助力アームを動作させる場合に用いられるものである。なお、操作パネル19もこのティーチングペンダント55と同様の操作をするのは前述の通りである。このティチングペンダント55には、ディスプレイ55Aとキーボード55Bとが設けられ、ディスプレイ55Aには、教示データが表示され、キーボード55Bからは編集指示が出力される。
【0042】
教示プログラム入力/編集部56は、教示プログラム入力・編集ルーチンと教示プログラム翻訳ルーチンとを有する。教示プログラム入力・編集ルーチンは、キーボード55Bからの編集指示にしたがって教示プログラムを編集するルーチンである。また、後述のカウンタボード65からクラッチ開放時の現在位置を入力して現在位置を把握するルーチンでもある。教示プログラム翻訳ルーチンは、教示プログラム入力・編集ルーチンからの原点教示プログラムに基づいて、教示プログラムを中央処理部60が処理できるように翻訳するルーチンである。
【0043】
教示データ格納メモリ57は、教示プログラム翻訳ルーチンによって翻訳された翻訳教示データを記憶する部分である。軌道データ格納メモリ58は、ハンド15の軌道データを記憶する部分である。
【0044】
モータ駆動部59は、目標軌道生成ルーチンとフィードバック制御ルーチンとを有する。目標軌道生成ルーチンは、教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データから軌道データを生成し、これを軌道データ格納メモリ58に送るものである。フィードバック制御ルーチンは、軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データを目標軌道データとして取り出し、また、後述する2つのカウンタボード63,65から現在位置を入力して、目標軌道データと現在位置との差から速度データを生成する部分である。
【0045】
前述の教示プログラム入力/編集部56とモータ駆動部59とは、中央処理部60によって総括的に制御される。中央処理部60には教示データ格納メモリ58から教示データが入力されるようになっている。
【0046】
D/Aボード61は、フィードバック制御ルーチンによって演算された速度データを受けて、アナログの速度指令を出力するものである。サーボアンプ62は、軸の位置を間接的に検出するたとえばエンコーダ26からの位置信号を受けて、各軸を駆動するたとえばサーボモータ20の動作を制御するものである。サーボモータ20の軸に取り付けられたエンコーダ26からのパルス信号はカウンタボード63によってカウントされて現在位置に関する情報としてフィードバック制御ルーチンに供される。
【0047】
また、軸の位置を直接に検出するエンコーダ64からのパルス信号はカウンタボード65によってカウントされて現在位置に関する情報として教示プログラム入力・編集ルーチンに供される。なお、このカウンタボード65からの現在位置に関する情報は、クラッチ開放時にのみ有効とされるものである。また、この図では、サーボアンプ、サーボモータ、エンコーダを一軸分だけ記載してあるが、実際には4軸分有している。
【0048】
編集機器信号処理部66は、中央処理部60からの制御信号を受けて、I/Oボード67を介して周辺機器68を駆動させるものである。本発明の位置決め助力アームでは、エアモータ27の図示されていない電磁弁やクラッチ23、ブレーキ30等を駆動させるものである。
【0049】
以下、図6から図9のフローチャートに基づいて本発明にかかる位置決め助力アームの動作を説明する。
【0050】
これらのフローチャートにおいては、仮置台に載置されているワークを把持し、このワークを車両にネジ止めするという作業を想定したものである。
【0051】
図6のフローチャートは、上記の作業手順を1軸についてのみ記述したものである。
【0052】
位置決め助力アームは、操作パネル19のスタート釦51が操作されていない状態では助力モードに設定されているので、まず、作業者Aは位置決め助力アームを手で動かして仮置台上に載置されているワークをハンド15に把持させる(S1)。この状態で作業者Aがスタート釦51を押すと(S2)、中央処理部60はクラッチ22をオンさせ(S3)、モータ駆動部59では教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸のモータを動かし、ワークを干渉物を避けながら所定の位置まで自動搬送する。したがって、所定の位置に搬送されるまでは位置決め助力アームは位置決めモードに設定されることになる。位置決めのフィードバック制御はフィードバック制御ルーチン、D/Aボード61、サーボアンプ62、エンコーダ26,64、カウンタボード63,65によって行われるが、これらによる制御は一般的なフィードバック制御と同じであるから、ここではこの制御についての詳しい説明は省略する(S4,S5)。
【0053】
ワークが所定の位置まで搬送されると、クラッチ22が自動的にオフされ、位置決め助力アームは再び助力モードに設定される(S6)。作業者Bは、手でアームを動かしてワークを車両の所定位置に合わせる(S7)。この状態で再びスタート釦51を押すと(S8)、クラッチ22がオンし(S9)、位置決め助力アームは再び位置決めモードに設定される。次に、モータ駆動部59では教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸のモータを動かし、ワークを所定の力で押し付けて作業を行う(S10,S11)。このように、ワークを車両に押し付ける動作をさせると、たとえば、ワークを重力に逆らう方向に押し付けてネジ止め作業をする必要のある場合や、搬送されるワークを追従しながらネジ止め作業をする必要のある場合に特に作業をやりやすくすることができる。
【0054】
作業が終了すると、位置決め助力アームは教示データに基づいて原点位置に戻る処理がされ、所定位置に到達すれば、クラッチ22がオフとなり、助力モードに設定される(S12〜S15)。
【0055】
このように、助力モードと位置決めモードとを必要に応じて切り替えられるようにすると、重たいワークを狭小な場所で搬送させる場合に、ワークを他のものに干渉させることなく搬送させることができるようになり、また、取り付け難い位置でのワークの取り付けも容易に行うことができるようになる。
【0056】
つまり、位置決め助力アームを位置決めモードに設定することによって、人間が不得意とする部分を受け持たせることができ、助力モードに設定することによって、ロボットのような自動機が不得意とするたとえば柔らかいワークをネジ止めしたりする作業を作業者により行わせることができるようにすることによって、ロボットでは不得意な動作を人間が行えるようにし、逆に人間が不得意な動作をロボットが行得るようにしているのである。
【0057】
図7は、ワークのネジ締め作業のみを作業者がするようにした処理を示すフローチャートである。
【0058】
まず、処理が開始されると、各軸のモータのサーボがオンし、クラッチ22がオンする(S21)。つぎに、位置決め助力アームは、教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸を動かし、ワークをハンド15に把持させて所定の位置まで自動的に搬送する(S22〜S24)。所定の位置に到達したらサーボをオフし、同時にクラッチ22をオフする。つまり、所定の位置に到達すると自動的に助力モードに設定されることになる(S25)。ここまでの処理では、位置決め助力アームは位置決めモードに設定され、ロボットと同様な動作をすることになる。なお、所定の位置に到達した場合には、自動的に助力モードに切り替わるようになっている。
【0059】
次に、作業者は、手でアームを動かしてワークを車両の所定位置に合わせる(S26)。この状態で再びスタート釦51を押すと(S27)、サーボとクラッチ22がオンし(S28)、位置決め助力アームは再び位置決めモードに設定される。次に、モータ駆動部59では教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸のモータを動かし、ワークを所定の力で押し付けて作業を行う(S28,S29)。このように、ワークを車両に押し付ける動作をさせると、たとえば、ワークを重力に逆らう方向に押し付けてネジ止め作業をする必要のある場合や、搬送されるワークを追従しながらネジ止め作業をする必要のある場合に特に作業をやりやすくすることができる。
【0060】
作業が終了すると、位置決め助力アームは教示データに基づいて原点位置に戻る処理がされ、所定位置に到達すれば、サーボとクラッチ22がオフとなり、助力モードに設定される(S30〜S33)。
【0061】
図8に示すフローチャートは、ワークを車両に押し付ける場合の動力にエアモータ27を加えるようにしたものである。
【0062】
まず、処理が開始されると、各軸のモータのサーボがオンし、クラッチ22がオンする(S41)。つぎに、位置決め助力アームは、教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸を動かし、ワークをハンド15に把持させて所定の位置まで自動的に搬送する(S42〜S44)。所定の位置に到達したらサーボをオフし、同時にクラッチ22をオフする。つまり、所定の位置に到達すると自動的に助力モードに設定されることになる(S45)。ここまでの処理では、位置決め助力アームは位置決めモードに設定され、ロボットと同様な動作をすることになる。なお、所定の位置に到達した場合には、自動的に助力モードに切り替わるようになっているのは前述の通りである。
【0063】
次に、作業者は、手でアームを動かしてワークを車両の所定位置に合わせる
。このように作業者に位置合わせをさせるようにしたのは、機械にさせるよりも人間の方が素早く正確にできるからである(S46)。この状態で再びスタート釦51を押すと(S47)、サーボとクラッチ22がオンし(S48)、位置決め助力アームは再び位置決めモードに設定される。次に、モータ駆動部59では教示データ格納メモリ57に記憶されている位置データ及び軌道データ格納メモリ58に記憶されている軌道データに基づいて各軸のモータを動かし、ワークを所定の力で押し付けて作業を行う。同時に、エアモータ27が動作し、この押し付ける作業を補助する。このように押し付け力をサーボモータとエアモータ27の双方に行わせることによって、大きな押し付け力が必要とされる場合であっても、サーボモータの容量をあまり大きくする必要がなく、また、このサーボモータを制御するサーボアンプの容量も大きくする必要がなくなる。このように動作させると、人間が作業をしやすいように機械に手助けさせることができるようになり、作業者が両手で作業をすることができるようになる(S48〜S50)。作業が終了し、再びスタート釦51が押されると(S51,S52)、エアモータ27がオフし(S53)、位置決め助力アームは教示データに基づいて原点位置に戻る処理がされ、所定位置に到達すれば、サーボとクラッチ22がオフとなり、助力モードに設定される(S54〜S56)。
【0064】
以上は、本発明にかかる位置決め助力アームを代表的な3種類の動作である。次に、本発明の位置決め助力アームは、通常のロボットと同様に、搬送経路を教示できる機能を有している。この教示作業の手順を図9のフローチャートに基づいて説明する。
【0065】
この教示は、コントロールパネル40の切り替えスイッチ45を教示位置に設定することによって可能となる。
【0066】
切り替えスイッチ45が教示位置に設定されると、サーボがオフすると同時にクラッチ22がオフし、位置決め助力アームは助力モード、つまり、作業者がハンドを持って自由に動かすことできるモードに設定される。クラッチ22がオフすると、減速機23との接続が断たれるので、減速比が高い減速機であっても、アーム10を軽く動かすことができるようになる。なお、他の軸にクラッチが存在する場合には、そのクラッチも当然にオフされる(S61)。
【0067】
作業者は、アームの先端を持って位置決めポイントに移動する。具体的には、ハンド15を位置決めすることである。そのポイントを教示する場合には、操作パネル19のスタート釦51を押す。このスタート釦51が押されると、その時の各軸のエンコーダ(たとえばエンコーダ64)の値がカウンタボード(たとえばカウンタボード65)を介して教示プログラム入力/編集部56に入力される。つまり、各軸の位置は、軸に直接取り付けられているエンコーダの値によって把握され、プレイバック時には、このエンコーダの値はモータに取り付けられているエンコーダの値に変換される(S62,S63)。
【0068】
教示したい各ポイントについて同様な操作を行い、最終ポイントについては、スタートとストップの釦51,52を同時に押す。これによって教示作業が終了する(S64)。
【0069】
以上の説明により明らかなように、本発明の位置決め助力アームは、ある時は、単なる助力アームとして、また、ある時はロボットと同様に、またある時は、作業者の作業を補助するように働かせることができるので、人間が不得意な作業(たとえば重量物を狭い場所で運搬する作業)や、ロボットが不得意とする作業(たとえば柔軟物にワークを取り付ける作業)や、人間だけでは困難な作業(重量物を持ち上げながら取り付ける作業)等を、人間、ロボットがそれぞれ足りないところを補い合って、1つの作業をすることができるようになっている。
【0070】
また、本発明の位置決め助力アームは、ロボットのように複雑な機構や制御系を必要としないので、非常に安価に制作をすることができ、生産現場に多数配置することによって、より効率的に作業をすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位置決め助力アームの外観図である。
【図2】 図1に示した主軸14の構成を示す図である。
【図3】 コントローラに設けられているコントロールパネルの各種釦の配置を示す図である。
【図4】 ハンドに取り付けられている操作パネルの各種釦の配置を示す図である。
【図5】 本発明にかかる位置決め助力アームの制御系の概略構成図である。
【図6】 本発明にかかる位置決め助力アームの動作フローチャートである。
【図7】 本発明にかかる位置決め助力アームの動作フローチャートである。
【図8】 本発明にかかる位置決め助力アームの動作フローチャートである。
【図9】 本発明にかかる位置決め助力アームの動作フローチャートである。
【図10】 従来の助力アームの動作説明に供する図である。
【符号の説明】
10,16…アーム、 12…シリンダ、
14…主軸、 15…ハンド、
13,17,18,20…モータ、
19…操作パネル、
25…コントローラ。

Claims (5)

  1. ワークを所望の位置に搬送するアームと、
    当該ワークの重量を重力とバランスさせる重力バランス機構と、
    当該アームを駆動する駆動手段と、
    当該駆動手段と前記アームとの接続を断続させるクラッチと、
    予め教示した前記ワークの搬送軌跡を記憶する記憶手段と、
    位置決めモードへの設定を指示するスイッチと、
    当該スイッチがONされると位置決めモードに設定し、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている搬送軌跡にしたがって前記ワークが搬送されるように前記駆動手段を動作させ、前記ワークが所望の位置に到達すると位置決めモードから助力モードに設定を変更して前記クラッチを断つ第1制御手段と、
    前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている電流データにしたがって前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記クラッチを断つ第2制御手段とを有することを特徴とする位置決め助力アーム。
  2. ワークを所望の位置に搬送するアームと、
    当該ワークの重量を重力とバランスさせる重力バランス機構と、
    当該アームを駆動するサーボモータと、
    前記アームを介して前記ワークを被組付部材に対して押し付ける押し付け力を発生させる補助動力手段と、
    当該駆動手段と前記アームとの接続を断続させるクラッチと、
    予め教示した前記ワークの搬送軌跡を記憶する記憶手段と、
    位置決めモードへの設定を指示するスイッチと、
    当該スイッチがONされると位置決めモードに設定し、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている搬送軌跡にしたがって前記ワークが搬送されるように前記サーボモータを動作させ、前記ワークが所望の位置に到達すると位置決めモードから助力モードに設定を変更して前記クラッチを断ち同時にサーボモータのサーボ制御を解除する第1制御手段と、
    前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記補助動力手段が作動し、前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記補助動力手段を停止させる第2制御手段とを有することを特徴とする位置決め助力アーム。
  3. 前記補助動力手段は、サーボモータまたはエアモータであることを特徴とする請求項に記載の位置決め助力アーム。
  4. 前記第2制御手段は、前記ワークが所望の位置に到達した後に再度前記スイッチがONされると、前記クラッチを接続するとともに前記記憶手段に記憶されている電流データにしたがって前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、同時に、前記補助動力手段が作動し、前記ワークを被組付部材に対して所望の力で押し付け、作業が完了すると、前記クラッチを断つとともに前記補助動力手段を停止させることを特徴とする請求項に記載の位置決め助力アーム。
  5. 手動で操作された前記アームの軌跡を前記記憶手段にワークの搬送軌跡として記憶させる第3制御手段をさらに有することを特徴とする請求項または請求項に記載の位置決め助力アーム。
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