JP3656005B2 - ミクロトームによる試料作成方法及びミクロトーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、理科学試料や生体試料などの顕微鏡観察あるいは各種分析の際に使用されるミクロトーム及びミクロトームによる試料作成方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
ミクロトームは、検査の対象となる試料ブロックの表層をスライスして、薄片状の試料を作成する際に使用される装置である。ミクロトームは、例えば、生体試料の顕微鏡観察あるいは各種分析を行う際に使用される。従来、ミクロトームを用いて薄片状の試料を作製する際には、作業者が装置の細かい調整を手動で行っていた。
【0003】
図2に、一般的なミクロトームの主要部の構成を示す。ミクロトームは、ステージ15及び走行式のカッタ21を備えている。試料ブロック10は、ステージ15の上に試料用ベース13を介して保持され、その位置及び姿勢の調整が行われる。この例では、試料ブロック10として、生体試料などの検体11をパラフィン中に埋込んだものが用いられている。ステージ15の上方には、カッタ21が配置され、カッタ21は、ステージ15の上面に対してほぼ平行な面内を走行することができる。
【0004】
先ず、試料用ベース13の上に試料ブロック10を固定し、これらをステージ15の上に保持する、次いで、ステージ15を上下方向に移動させて、カッタ21の走行面に対する試料ブロック10の垂直方向の位置を調整した後(以下、この工程を「送り工程」と呼ぶ)、カッタ21を走行させて試料ブロック10の表層をスライスする(以下、この工程を「切断工程」と呼ぶ)。これによって、所定の厚みを備えた薄片状の試料が作成される。
【0005】
なお、上記の例では、送り工程においてステージを移動させ、切断工程においてカッタ21を走行させているが、ステージ(従って、試料ブロック)とカッタの位置関係は相対的なものなので、送り工程においてカッタを移動させ、切断工程においてステージを移動させることもできる。また、ステージ及びカッタの内の一方のみを専ら移動させ、他方を固定しておくことも可能である。
【0006】
図中、Z軸は、カッタ21の刃先の走行面に対して垂直な方向の軸を、X軸は、カッタ21の刃先の走行方向に対して平行な方向の軸を、Y軸は、Z軸及びX軸に対して垂直な方向の軸を表す。
【0007】
ステージ15は、アクチュエータ(図示せず)に接続され、カッタ21の走行面に対して垂直な案内面(図示せず)に沿ってZ軸方向に移動可能である。同様に、カッタ21は、別のアクチュエータ(図示せず)に接続され、カッタ21の走行面に対して平行な別の案内面に沿ってX軸方向に走行可能である。なお、カッタ21の走行は、手動によるものもある。
【0008】
図2に示したミクロトームを用いて試料を作成する方法について、更に説明する。
【0009】
先ず、試料ブロック10をZ軸の+方向へ送り、試料ブロック10のZ軸方向の位置を調整した後、カッタ21をX軸の+方向へ送る。これによって、試料ブロック10の表層をスライスして、薄片状の試料が作成される。
【0010】
前述の様に、試料ブロック10の中には検体11が埋込まれているが、検体11を埋込む際に検体11の姿勢を正確に調整することは困難である。また、埋込み材料が不透明な場合には、内部に埋め込まれた検体11の姿勢を観察し、その状況を把握することもできない。
【0011】
図3及び図4を用いて、この状況について説明する。図3(a)は、試料ブロック10内に埋込まれた検体11を、X軸方向(図2中の矢印Cの方向)から観察したものであり、図4(a)はY軸方向(図2中の矢印Dの方向)から観察したものである。検体11が、図3(a)及び図4(a)に示す様な姿勢で埋込まれている場合、図3(b)に示す様に、試料ブロック10をX軸の回りで傾動させ、更に、図4(b)に示す様に、試料ブロック10をY軸の回りで傾動させ、検体11の姿勢を修正する必要がある。
【0012】
以上の様に、試料ブロック10の中に埋め込まれた検体11の姿勢が不適切な場合には、検体11の姿勢に応じて、試料ブロック10の姿勢(二軸回りの傾動角度)の調整を行わなければならない。従来は、オペレータが試料ブロック10の傾動角度の調整を行いながら、試料ブロック10の表面の荒削り加工を行い(以下、この工程を「面出し工程」と呼ぶ)、目標とする試料面が現れた時点で、試料ブロック10の表槽をスライスして、薄片状の試料を採取していた(以下、この工程を「本削り工程」と呼ぶ、なお、「本削り工程」は先に説明した「送り工程」及び「切断工程」からなる)。
【0013】
なお、上記の面出し工程において、埋込まれた検体11がどのような状態のとき、試料ブロック10の傾動角度の調整をどの様に行って、本削り工程用の表面を形成するかについての判断には熟練度が要求されるので、上記の面出し工程は、一般に、当該工程に経験豊富なオペレータによって実施されている。
【0014】
一方、上記の本削り工程では、面出し工程の場合の様な傾動角度の調整についての熟練度は要求されず、それに代って、良好な状態を維持したまま薄片状の試料を採取することについての熟練度が要求される。このため、面出し工程において要求される熟練度と、本削り工程において要求されるは熟練度とは、性質上、異なっている。従って、それぞれの工程について専門のオペレータが、それぞれ作業を分担して実施することが行われていた。
【0015】
特に、面出し工程は、オペレータの判断に頼るところが大きいので、自動化することが困難であるが、本削り工程は、機械的な作業が主体なので、自動化の可能性がある。
【0016】
いずれにせよ、試料ブロックの面出し工程が終了した後、同じ装置で、そのまま引続いて本削り工程を行うことはできない。従って、試料ブロックを、一度、面出し工程用の装置から取り外し、本削り工程用の装置に送ることが必要となる。
【0017】
本削り工程においては、面出し工程において形成された表面が、試料ブロックの表層をスライスする際にカッタ21の刃先が通過する走行面に対して平行となる様に、試料ブロックの姿勢を調整する必要がある。
【0018】
図5を用いて、本削り工程における試料ブロックの姿勢の調整について説明する。
【0019】
試料用ベース13はステージ(15:図2)の上に固定され、ステージは傾動機構(図示せず)の上に支持されている。傾動機構は、図5に示すように、カッタ21の刃先が通過する走行面から距離Eにある互いに直交する2本の傾動軸(X軸、Y軸)を中心として、それぞれの軸の回りに、それぞれ矢印F及び矢印Gの方向に回転可能な案内面(図示せず)、及びクランプ(図示せず)を有している。ステージ15の傾動角度の調整は、オペレータが手動で行っている。
【0020】
なお、図5に示した例においては、X軸とY軸とは互いに交差し、更にその交点18においてZ軸とも交差している。このことは、前記案内面が球面であることを意味している。しかし、実際には、図6に示す様に、X軸とY軸とは互いに交差せずに、Z方向において距離Hだけ離れている場合が多い、このような場合には、前記案内面として、円筒状のものを二段に重ねたものが用いられる。
【0021】
(従来技術の問題点)
以上の様に、面出し工程の終了後、装置から取り外された試料ブロックを、本削り工程用のミクロトームにセットする際、試料ブロックの表面(以下、「試料面」と呼ぶ)を、カッタ21の刃先の走行面に対して平行に調整する作業は、オペレータが手動で行っている。
【0022】
具体的には、試料面に、カッタ21の刃先を近付けた状態で、刃先と試料面との間の隙間を目視観察しながら、図5(または、図6)に示す様な傾動機構を用いて行われている。この調整作業は、試料ブロックの試料面に、カッタ21の刃先を少しづづ近付けながら、繰り返して行われる。
【0023】
しかし、目視観察に基づいて調整を行っているので、数μm程度の厚さの薄片状の試料を作成する際には、傾動角度の調整の精度としては不十分である。このため、薄片状の試料の作成に先立って、本削り工程用の装置で試料ブロックの表面のスライスを行い、かなりの厚さの部分(数十μm〜数百μm程度)を切り捨てる必要がある。この結果、スライスによって作成された試料ブロックの試料面の状態が、先の面出し工程によって得られた試料面の状態と大きく異なるものになることがある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ミクロトームを用いて薄片状の試料を作成する際における以上の様な問題点に鑑み成されたもので、本発明の目的は、予め面出し加工が行われた試料ブロックをミクロトームにセットし、その表層をスライスして薄片状の試料を作成する際に、ミクロトームのカッタの刃先の走行面に対する、試料ブロックの姿勢を高い精度で調整することが可能なミクロトーム、及びそれを用いた試料作成方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明のミクロトームによる試料作成方法は、
試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方を走行するカッタを備えたミクロトームを用い、試料ブロックの表層をカッタでスライスして薄片状の試料を作成する試料作成方法において、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り、互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持するとともに、前記カッタの刃先の走行面に対して平行な基準面を設け、
予め平坦な表面が形成された試料ブロックを、前記ステージにセットし、
先ず、前記基準面に対して前記表面を押し当てることによって、前記基準面に対して前記表面が平行になる様に前記ステージの傾動角度を調整し、
この状態で、前記ステージの傾動を拘束し、
次いで、前記走行面に対する前記表面の距離を調整した後、前記カッタを走行させて試料ブロックの表層をスライスすること、
を特徴とする。
【0026】
好ましくは、前記互いに直交する2本の傾動軸の交点を、前記試料ブロックの表面から、その表面に対して垂直方向に1mm以内の距離に設定する。
【0027】
なお、上記の方法において、カッタを走行させる代わりに、カッタを固定し、カッタに向けてステージを走行させることもできる。
【0028】
なお、必要に応じて、前記ステージの傾動角度を調整する際に、前記基準面に対して前記表面を押し当てる動作を複数回繰り返す。
【0029】
この場合、好ましくは、前記基準面に対して前記表面を押し当てる動作を複数回繰り返す際に、各回の押し当て力を個別に設定する。
【0030】
また、上記方法の実施に使用されるミクロトームは、
試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方を走行するカッタを備え、試料ブロックの表層をカッタでスライスして薄片状の試料を作成するミクロトームにおいて、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持する支持機構と、
この支持機構の傾動運動を拘束するクランプ機構と、
前記カッタの刃先の走行面に対して平行に設けられた基準面と、
試料ブロックの表面を前記基準面に対して押し当てたときに、この押し当て力を測定する荷重検出器と、
を備えたことを特徴とする。
【0031】
なお、上記の装置において、カッタを走行させる代わりに、カッタを固定し、カッタに向けてステージを走行させる様に構成することもできる。
【0032】
例えば、前記荷重検出器は、前記基準面の支持部に組み込まれたロードセルである。
【0033】
あるいは、前記荷重検出器は、前記ステージの支持機構に組み込まれたロードセルである。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に基づくミクロトームの主要部の構成を示す。
【0035】
図中、10は試料ブロック、13は試料用ベース、15はステージ、31は基準面、33はロードセルを表す。なお、ミクロトームのその他の主要部の構成は、先に図2を用いて示したものと同一なので、その説明は省略する。
【0036】
試料ブロック10は、試料用ベース13の上に固定され、この試料用ベース13を介してステージ15の上に保持される。
【0037】
ステージ15の上方には、基準面31が配置されている。基準面31は、裏側からロードセル33を介して支持されている。基準面31の向きは、カッタ(21:図2)の走行面に対して平行に設定されている。
【0038】
なお、図2と同様に、Z軸は、カッタ21の刃先の走行面に対して垂直な方向の軸を、X軸は、カッタ21の刃先の走行方向に対して平行な方向の軸を、Y軸は、Z軸及びX軸に対して垂直な方向の軸を表す。
【0039】
ステージ15は、試料ブロック10をX軸及びY軸の回りで傾動させるために、案内面(図示せず)の上に支持されている。この案内面は、試料面の中心点19において直交する二軸の回りで試料ブロック10が傾動可能な様に、球面で構成されている。即ち、その球の中心が試料面の中心点19に一致している。ステージ15は、更に、この傾動運動を拘束するためのクランプ機構(図示せず)を有している。
【0040】
また、ステージ15は、スライスされる試料の厚さを制御するため、Z方向のみに動作可能な案内面(図示せず)及び駆動用のアクチュエータ(図示せず)を備えている。
【0041】
次に、上記のミクロトームを用いて試料を作成する方法について説明する。
【0042】
試料ブロック10には検体(11:図2)が埋込まれている。試料ブロック10は、予め、他の装置(例えば、別のミクロトーム)において粗削り及び面出し加工が施され、試料ブロック10の表面には既に試料面が形成されている。
【0043】
試料ブロック10を、試料用ベース13の上に固定し、この試料用ベース13を介してステージ15の上に取り付ける。
【0044】
次に、ステージ15の前記クランプを解除し、ステージ15が傾動可能な状態で、ステージ15をZ軸の+方向に移動させ、試料面を基準面31に対して押し当てる。この押し当て力を、ロードセル33で測定し、予め設定された値に到達したところで、ステージ15の移動(送り)を停止させる。
【0045】
なお、一回の押し当て動作のみでは、試料ブロック10の姿勢(傾動角度)の調整が不十分な場合には、この押し当て動作を数回繰り返して行う。この場合には、各回毎の、押し当て力を個別に設定して制御すれば、試料ブロック10の姿勢を高い精度で調整することができる。
【0046】
この結果、試料ブロック10の試料面の全体が基準面31に対して密着する様になる。即ち、試料面が基準面31に対して平行な状態が得られる。この時点で、前記クランプ機構を動作させて、ステージ15の傾動運動を拘束する。更に、基準面31をZ軸の+方向に退避させる。
【0047】
次に、ステージ15を上昇させ、試料ブロック10の表層が所定の厚さでスライスされる様にZ軸の+方向に送る。
【0048】
次に、カッタ(21:図2)をX軸の+方向へ走行させ、試料ブロック10の表層をスライスして、薄片状の試料を採取する。
【0049】
次に、試料ブロック10を、Z軸の−方向へ所定量(数十μm)後退させた後、カッタ21をX軸の−方向に戻す。
【0050】
次に、試料ブロック10を、再び、試料ブロック10の表層が所定の厚さでスライスされる様にZ軸の+方向に送る。
【0051】
上記の工程を、必要な枚数の試料が得られるまで繰り返す。
【0052】
なお、上記の例において、基準面31の裏側にロードセル33を設け、このロードセル33を用いて、試料ブロック10を基準面31に対して押し当てる際の押し当て力を測定しているが。この方法の代わりに、ステージ15をロードセル(図示せず)を介して支持し、このロードセルを用いて、上記の押し当て力を測定することもできる。
【0053】
また、上記の例において、試料ブロック10の表層のスライスの際に、カッタ21を走行させているが、その代わりに、試料ブロック10を、X軸の−方向に移動させることもできる。
【0054】
なお、従来のミクロトーム(図5または図6)に、カッタ21の刃先の走行面に対して平行な基準面を単に追加するだけでは、良い結果は得られない。
【0055】
即ち、図7(a)及び図7(b)に示す様に、従来のミクロトーム(例えば、図5)を用いて、本削り工程の始めに、試料面を基準面31に対して押し当てた場合、傾動軸が試料面から遠く離れているので、試料面のエッジ部39が基準面31の上をすべりながら旋回して、試料面が基準面31と平行になろうする。なお、図中、斜線を施した部分37は、先行する面出し工程において取り除かれた部分である。
【0056】
しかし、当初の傾動角度(図7(a)に示す角度θ)が小さくなると、旋回のために必要な力が得られない。Z軸の+方向への押し当て力を非常に大きくするか、あるいは、試料面のエッジ39部と基準面31との間の摩擦係数が非常に小さければ、必要な旋回力が発生することになるが、押し当て力を大きくすると、試料ブロック10が潰れてしまうし、検体が埋込まれる埋込み材料には材質的な制約があるので、現実的にはどちらも困難である。
【0057】
【発明の効果】
本発明のミクロトーム及びこのミクロトームによる試料作成方法によれば、試料ブロックの表層をスライスして薄片状の試料を作成する際に、試料ブロックの表面を、カッタの刃先の走行面に対して平行に高い精度で調整することができる。従って、試料作成工程の手順が簡略化されるとともに、予め面出しが行われた試料ブロックの表面を、そのまま切り出すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくミクロトームの主要部を示す図、(a)は正面図(部分)、(b)は側面図(部分)。
【図2】一般的なミクロトームの主要部の構成を示す図。
【図3】試料ブロック内に埋め込まれている検体の状態について説明する図、(a)は試料ブロックのX軸回りの傾動角度調整前の状態、(b)はX軸回りの傾動角度調整後の状態を表す。
【図4】試料ブロック内に埋め込まれている検体の状態について説明する図、(a)は試料ブロックのY軸回りの傾動角度調整前の状態、(b)はY軸回りの傾動角度調整後の状態を表す。
【図5】従来のミクロトームにおける、試料ステージの傾動機構の一例を示す図。
【図6】従来のミクロトームにおける、試料ステージの傾動機構の他の例を示す図。
【図7】図5に示したミクロトームにおいて、試料ステージを傾動させた場合の状態を説明する図、(a)は正面図、(b)は側面図。
【符号の説明】
10・・・試料ブロック、
11・・・検体、
13・・・試料用ベース、
15・・・ステージ、
18・・・傾動軸の交点、
19・・・試料面の中心、
21・・・カッタ、
31・・・基準面、
33・・・ロードセル、
37・・・面出し工程において取り除かれた部分、
39・・・試料が基準面に触れる箇所、
X・・・カッタの走行方向、
Y・・・カッタの走行面内で走行方向に対して直交する方向、
Z・・・試料ブロックの送り方向。
Claims (12)
- 試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方を走行するカッタを備えたミクロトームを用い、試料ブロックの表層をカッタでスライスして薄片状の試料を作成する試料作成方法において、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り、互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持するとともに、前記カッタの刃先の走行面に対して平行な基準面を設け、
予め平坦な表面が形成された試料ブロックを、前記ステージにセットし、
先ず、前記基準面に対して前記表面を押し当てることによって、前記基準面に対して前記表面が平行になる様に前記ステージの傾動角度を調整し、
この状態で、前記ステージの傾動を拘束し、
次いで、前記走行面に対する前記表面の距離を調整した後、前記カッタを走行させて試料ブロックの表層をスライスすること、
を特徴とするミクロトームによる試料作成方法。 - 前記互いに直交する2本の傾動軸の交点は、前記試料ブロックの表面から、その表面に対して垂直方向に1mm以内の距離にあることを特徴とする請求項1に記載のミクロトームによる試料作成方法。
- 試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方に配置されたカッタを備えたミクロトームを用い、カッタに向けてステージを走行させることによって試料ブロックの表層をスライスして薄片状の試料を作成する試料作成方法において、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り、互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持するとともに、前記カッタの刃先及び前記ステージの走行方向に対して平行な基準面を設け、
予め平坦な表面が形成された試料ブロックを、前記ステージにセットし、
先ず、前記基準面に対して前記表面を押し当てることによって、前記基準面に対して前記表面が平行になる様に前記ステージの傾動角度を調整し、
この状態で、前記ステージの傾動を拘束し、
次いで、前記カッタの刃先に対する前記表面の距離を調整した後、前記カッタに向けて前記ステージを走行させて試料ブロックの表層をスライスすること、
を特徴とするミクロトームによる試料作成方法。 - 前記互いに直交する2本の傾動軸の交点は、前記試料ブロックの表面から、その表面に対して垂直方向に1mm以内の距離にあることを特徴とする請求項3に記載のミクロトームによる試料作成方法。
- 前記ステージの傾動角度を調整する際に、前記基準面に対して前記表面を押し当てる動作を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のミクロトームによる試料作成方法。
- 前記基準面に対して前記表面を押し当てる動作を複数回繰り返す際に、各回の押し当て力を個別に設定することを特徴とする請求項5に記載のミクロトームによる試料作成方法。
- 試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方を走行するカッタを備え、試料ブロックの表層をカッタでスライスして薄片状の試料を作成するミクロトームにおいて、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持する支持機構と、
この支持機構の傾動運動を拘束するクランプ機構と、
前記カッタの刃先の走行面に対して平行に設けられた基準面と、
試料ブロックの表面を前記基準面に対して押し当てたときに、この押し当て力を測定する荷重検出器と、
を備えたことを特徴とするミクロトーム。 - 前記互いに直交する2本の傾動軸の交点は、前記試料ブロックの表面から、その表面に対して垂直方向に1mm以内の距離にあることを特徴とする請求項7に記載のミクロトーム。
- 試料ブロックを保持してその位置を調整するステージ、及びこのステージの上方に配置されたカッタを備え、カッタに向けてステージを走行させることによって試料ブロックの表層をスライスして薄片状の試料を作成するミクロトームにおいて、
前記ステージを、前記試料ブロックの表面の近傍を通り互いに直交する2本の傾動軸の回りで傾動可能に支持する支持機構と、
この支持機構の傾動運動を拘束するクランプ機構と、
前記カッタの刃先及び前記ステージの走行方向に対して平行に設けられた基準面と、
試料ブロックの表面を前記基準面に対して押し当てたときに、この押し当て力を測定する荷重検出器と、
を備えたことを特徴とするミクロトーム。 - 前記互いに直交する2本の傾動軸の交点は、前記試料ブロックの表面から、その表面に対して垂直方向に1mm以内の距離にあることを特徴とする請求項9に記載のミクロトーム。
- 前記荷重検出器は、前記基準面の支持部に組み込まれたロードセルであることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれかに記載のミクロトーム。
- 前記荷重検出器は、前記ステージの支持機構に組み込まれたロードセルであることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれかに記載のミクロトーム。
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