JP3655767B2 - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化物系半導体レーザ素子の構造およびその製造方法に係わり、特に、素子端面で共振器ミラーを、構成した六方晶窒化物系半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaN,InN,AlNおよびそれらの混晶半導体に代表される六方晶窒化物系半導体材料により、青色から紫外領域で発光する半導体レーザ素子が試作されている。半導体レーザ素子においては、光共振器を構成するミラーを適切な方法で作製する必要があり、窒化物系半導体レーザ素子についてもこのような技術がいくつか提案されている。例えば、特開平9−106965号公報には、サファイア上に形成された六方晶窒化ガリウム系半導体層の端面(分割面)を良好なものとし、光共振器のミラーとする技術が開示されており、ここで本技術について説明する。サファイア基板上に所要の層構造を持った六方晶窒化ガリウム系半導体を積層したウェハーを準備し、まず、サファイア基板の裏面に、六方晶窒化ガリウム系半導体層の材料固有の劈開面に平行な方向に溝を形成する。次に、半導体層に外力を加えることで、ウェハーを分割して半導体層の端面を得る。ここで、溝の形成方法としては、ダイシングやスクライビングが用いられ、また、上記半導体層の劈開面として具体的には、(11−20)もしくは(10−10)が選ばれる。
【0003】
本技術に基づいて、本発明者らが試作した半導体レーザ素子の模式図を図9に示す。図9において、70はサファイア基板であり、その上に六方晶窒化物系半導体の積層体73が形成されている。71はサファイア基板裏面に設けられた溝入れ部であってスクライビングにより形成されており、六方晶窒化物系半導体の積層体73の(10−10)面に平行である。上述のように、もともとサファイア基板70の裏面に入れられた溝に沿ってウェハーを分割したので、端面700はこの溝入れ部71に沿って形成されている。さらに、77は積層体73内部に設けられたストライプ状の光導波路であり、レーザ光を導波するための役割を果たし、また、78,79は積層体73の表面部に設けられた、それぞれ、正電極,負電極であり、半導体レーザ素子の動作時に、外部から電力を供給する役割を果たしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術を用いても、以下に示すように、得られた端面の品質は未だ不十分であった。図9の従来の技術に基づいて作製された半導体レーザ素子の端面においては、光導波路77の部分も含めて、六方晶窒化物系半導体の積層体73内部に多数の縦筋76が観察された。縦筋を詳細に観測すると、サファイア基板との界面部分から積層体上面に渡って生じている凹凸であり、界面に平行なラインに沿ってその大きさを評価するとRMS(Root MeanSquare)値にして3〜7nmの程度であった。このように、六方晶窒化物系半導体固有の劈開面に平行に端面を形成したにもかかわらず、凹凸のある面しか得られなかった。この程度の光共振器ミラーの平坦性では、完全に平坦なミラー面が得られた場合を基準として、反射率が1〜3割程度減少してしまうので、その結果、発振閾値電流値の上昇など、レーザ素子の特性が悪化してしまうことになる。本発明は本課題を解決するものであり、平坦性の良好な共振器ミラーを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体レーザ素子は、基板と、上記基板の表面に形成された六方晶窒化物系半導体からなる積層体と、上記積層体中に形成されたストライプ状光導波路とを備え、劈開によって形成された上記積層体の端面と上記ストライプ状光導波路とで光共振器を構成する半導体レーザ素子であって、上記端面において、上記ストライプ状光導波路と上記基板との間の上記積層体のうち、上記ストライプ状光導波路の真下に空洞が形成され、上記空洞は、側方に上記積層体の一部が配置されるように形成され、上記空洞は、横幅が上記ストライプ状光導波路の幅よりも大きくなるように形成され、上記空洞には、窒化物半導体の分解物が形成された部分が含まれない。上記端面は、上記空洞と上記ストライプ状光導波路との間の領域を有する平坦領域を含み、上記平坦領域は、上記端面の上記平坦領域以外の領域よりも平坦であることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の半導体レーザ素子は、前記空洞の高さが3μm以下であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の半導体レーザ素子は、上記端面の上記基板の裏面側に、溝入れ部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
次に、本発明の半導体レーザ素子は、六方晶窒化物系半導体からなる積層体を直接的に表面に形成するための基板と、前記積層体中に形成されたストライプ状光導波路とを備え、劈開によって形成された前記積層体の端面と前記ストライプ状光導波路とで光共振器を構成する半導体レーザ素子であって、前記端面において、前記ストライプ状光導波路と前記基板との間のうち、前記ストライプ状光導波路の真下に非結晶膜が形成され、前記端面は、前記非結晶膜と前記ストライプ状光導波路との間の領域を有する平坦領域を含み、前記平坦領域は、前記端面の前記平坦領域以外の領域よりも平坦であることを特徴とする。
また、本発明の半導体レーザ素子は、前記端面の前記基板の裏面側に、溝入れ部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の半導体レーザ素子は、前記非結晶膜の横幅が前記ストライプ状光導波路の幅よりも大きいことを特徴とする。
【0009】
本発明の半導体レーザ素子の製造方法は、基板の表面に、各層が六方晶窒化物系半導体からなる積層体を形成する工程を含む半導体レーザ素子の製造方法であって、上記基板の表面または上記各層の表面に、形成されるべきストライプ状光導波路の幅よりも大きな幅を有し、側方には上記積層体の一部が配置される空洞を含む六方晶窒化物系半導体の層を形成する工程と、上記空洞の直上を通るようにストライプ状光導波路を形成する工程と、上記空洞の直下を通り、上記ストライプ状光導波路に垂直かつ六方晶窒化物系半導体固有の劈開面に平行な方向の溝を、上記基板の裏面に形成する工程と、上記溝に沿ってウェハーを分割する工程とを、この順に実施して、上記六方晶窒化物系半導体の層を形成する工程は、上記空洞として窒化物半導体の分解物を形成する工程を除くことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の半導体レーザ素子の製造方法は、各層が六方晶窒化物系半導体からなる積層体を直接的に表面に形成するための基板の表面または前記各層の表面に、非結晶膜を含む六方晶窒化物系半導体の層を形成する工程と、前記非結晶膜の直上を通るようにストライプ状光導波路を形成する工程と、前記非結晶膜の直下を通り、前記ストライプ状光導波路に垂直かつ六方晶窒化物系半導体固有の劈開面に平行な方向の溝を、前記基板裏面に形成する工程と、前記溝に沿ってウェハーを分割して端面を形成する工程とを、この順に実施し、前記非結晶膜として、前記端面の前記非結晶膜と前記ストライプ状光導波路との間を含む領域が、前記端面の他の領域よりも平坦になるようなポーラスな前記非結晶膜を形成することを特徴とする。
【0011】
なお、本明細書において、六方晶窒化物系半導体とは、主にIII族元素とN元素より構成された六方晶構造をとる化合物半導体であって、AlxInyGa1-x-yN(0≦x,y≦1)の他、そのIII族元素の一部(20%程度以下)を他の元素で置換した六方晶構造結晶や、そのN元素の一部(20%程度以下)を他の元素で置換した六方晶構造結晶を含む。
【0012】
また、本明細書において、六方晶窒化物系半導体固有の劈開面とは、具体的には、{0001}面,{11−20}面,{1−100}面であり、好ましくは{1−100}面を選定すると良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
図1は本発明の実施例1の半導体レーザ装置を示す模式図である。図において、10は(0001)面を結晶成長用表面としたサファイア基板であり、その上に六方晶窒化物系半導体の積層体13が形成されている。11はサファイア基板裏面に設けられた溝入れ部であってスクライビングにより形成されており、六方晶窒化物系半導体の積層体13の(10−10)面に平行である。端面100はこの溝入れ部11に沿って形成されている。さらに、17は積層体13内部に設けられたストライプ状の光導波路であり、レーザ光を導波するための役割を果たし、また、18,19は積層体13の表面部に設けられた、それぞれ、正電極,負電極であり、半導体レーザ素子の動作時に、外部から電力を供給する役割を果たしている。端面100付近において、光導波路17の直下で、サファイア基板10との間には、空洞14が設けられている。サファイア基板と端面100上において、サファイア基板10には、顕著な段差12が見られ、これは、溝入れ部11から上方に伸びている。図示されないが、サファイア基板10の端面には顕著な段差12以外にも、微小な段差やうねり等の凹凸が存在している。また、端面100上において六方晶窒化物半導体の積層構造13には多数の縦筋16が見られる。ただし、空洞14の上方は縦筋の見られない平坦領域15となっており、光導波路17もこの領域に含まれる。
【0014】
図2は実施例1の半導体レーザ素子の端面を示した図であり、特に、六方晶窒化物系半導体の積層体13の構造を詳細に示している。ただし、本図では、図面を見やすくするために、図1における顕著な段差12,縦筋16のような、端面100上の凹凸は表わさない。図において、六方晶窒化物系半導体の積層体13は、サファイア基板側から順に、GaN低温成長バッファ層101(膜厚30nm),GaN層102(膜厚3μm),n−GaNコンタクト層(膜厚10μm)103,n−InGaN中間層104(膜厚100nm),n−AlGaN/GaN超格子クラッド層(膜厚800nm)105,n−GaNガイド層106(膜厚50nm),n−InGaAlN多重量子井戸活性層107(発光波長400nm),p−GaNガイド層108(膜厚100nm),n−AlGaN/AlGaN超格子ブロック層109(膜厚400nm),p−AlGaN/GaN超格子クラッド層110(膜厚800nm),p−InGaN中間層111(膜厚100nm),p−GaNコンタクト層112(膜厚400nm)が積層されて構成されている。nブロック層109には、共振器方向に延伸したストライプ状の開口部が設けられ、電極間に電流を流したときに、この開口を通じて電流がn−InGaAlN多重量子井戸活性層107に注入されるようになっており、また、n型ブロック層109はpクラッド層110よりも屈折率の低い構成に選定されてなり、これらにより、開口に対応した活性層付近にレーザ光の発振領域である光導波路17が形成されている。空洞14はGaN層102とn−GaNコンタクト層103の間に設けられており、その上方をSiO2膜120に囲まれることにより、形状が保持されている。
【0015】
次に、本実施例の半導体レーザ装置の作製方法について、図1、2および図3を用いて説明する。なお、図3(a)ないし(c)は、半導体レーザ素子作製工程中のウェハーを示す平面図である。図においてA−A’で示されるラインは、端面100の形成される位置を示しており、六方晶窒化物系半導体<1−210>方向に平行である。B−B’で示されるラインは、光導波路の形成される位置を示しており、同<10−10>方向に平行である。
【0016】
初めに、(0001)面を結晶成長用面とするサファイア基板上に、第1の結晶成長工程により、GaN低温成長バッファ層101,GaN層102を順次積層形成する。その後、図3(a)に示すように、GaN層102表面に、SiNxからなる犠牲層121(膜厚1μm)を形成する。犠牲層121は、半導体レーザ素子の端面(A−A’)および光導波路(B−B’)になるラインが交差する位置に配置されており、その形状は、1頂点部に窪みを有する概略正方形(10μm角)とした。次に、図3(b)に示すように、犠牲層121を覆ってストライプ状にSiO2膜120(膜厚1μm)を形成した。ストライプの幅は10μm、ラインB−B’上に設けられている。このとき、犠牲層121の一部は、SiO2膜120に覆われずに表面に露出するようにした。その後、犠牲層121をエッチングにより除去したところ、図3(c)に示されるように、SiO2膜120の下の犠牲層121があった部分に中空部122が形成された。このような、SiNxのみの選択的エッチング工程は、熱リン酸を用いて実施することができた。犠牲層121の形状の窪みのあった部分はSiO2膜120が直接GaN層102表面に接しており、中空部を有するSiO2膜120の強度を保持する役割を果たす。
【0017】
それから、ウェハー表面に第2の結晶成長工程により、n−GaNコンタクト層103,n−InGaN中間層104,n−AlGaN/GaN超格子クラッド層105,n−GaNガイド層106,n−InGaAlN多重量子井戸活性層107,p−GaNガイド層108,n−AlGaN/AlGaN超格子ブロック層109を積層形成した。n−GaNコンタクト層103を形成する際、中空部122の中には原料が十分に供給されず、周囲が先に埋め込まれ、結果として空洞14が形成された。本結晶成長過程初期において、SiO2膜120上においては横の領域からその上を覆うように、結晶成長が横方向に進行することによって製膜がおこり、その上の領域(端面においては平坦領域15に相当)に高品質な結晶が成長した。さらに、n−AlGaNブロック層には、幅3μmのストライプ状の開口部を設けた。開口部の位置は、図2においては上述のとおりであり、また、図3においては、光導波路の形成される位置A−A’に相当する。その後、ウェハー表面に第3の結晶成長工程により、p−AlGaN/GaN超格子クラッド層110,p−InGaN中間層111,p−GaNコンタクト層112を順次積層形成した。さらに表面よりn−GaNコンタクト層103に達する光導波路に平行な溝を形成し、溝底部に負電極を、p−GaNコンタクト層112表面には正電極18を形成した。
【0018】
以上、内部に空洞を設けたことを除くと、半導体レーザ構造の形成方法は定法と同様であるので、そのような点の詳細な記載は省略した。
【0019】
次に、本ウェハーを分割して、共振器ミラーとなる端面を作製する方法について詳細に述べる。
初めに、サファイア基板10の裏面側を研磨し、その厚みを30〜70μm程度に調整する。ここでは、60μmとした。次いで、スクライビング法によって、サファイア基板裏面に、図3におけるラインA−A’に沿って溝を形成した。溝は、ダイヤモンドポイントに20g程度の荷重を加えながら、サファイア裏面をけがくことで形成された。(0001)面サファイア基板上に結晶成長される六方晶窒化物系半導体の方位は、サファイア基板と成長面内で30度回転した関係にあることが知られている。そのため、ラインA−A’は、サファイア<1−100>方向に沿っている。このような方位合わせを容易に行うために、サファイア基板には(11−20)面[ラインA−A’に平行]もしくは(1−100)面[ラインA−A’に垂直]なオリエンテーションフラットをあらかじめ設けておくとよい。
【0020】
次いで、溝の部分に外力を加え、ウェハーを分割する。外力を加える方法は、定法でよく、ここでは、溝の部分に沿って、刃をあてる方法とした。このほかに、ローラー等でウェハーを反らせる方法を用いても良く、あるいは、スクライビングの際の荷重を30g程度に大きくして、そのまま割ってしまう方法でもよい。こうして、図1ないし図2に示す個々の半導体レーザ素子が横に連なった、バーが作製され、その分割面として端面100が形成される。図1ないし図2に示される溝入れ部11は、上記スクライブ溝の側面が残ったものである。こうして得られた端面の、六方晶窒化物系半導体積層体13の部分においては、平坦領域15以外の領域で多数の縦筋16が見られる。これは、溝入れにスクライビング法を用いているために、図1ないし図2に示されているように溝には多数の凹凸があり、また、溝自体が微妙にうねっており、さらに、分割面がサファイアの劈開面でないので、結果として、顕著な段差12を始めとして微小な段差やうねり等の凹凸を持ってサファイアは分割されているのであるが、成長膜はこのような基板に従って割られることになり、また、サファイア基板の機械的な性質が六方晶窒化物系半導体とは異なるために、余計に六方晶窒化物系半導体の分割面はラインA−A’に沿ってはギザギザになってしまい、これは基本的には六方晶窒化物系半導体固有の劈開面になるように選択されているため、上方向にはまっすぐに割れていき、その結果として縦筋となるものと考えている。この領域の割れ方は、従来例と同じであり、界面に平行なラインに沿って評価した凹凸のRMSは、3〜7μmの程度であった。
【0021】
しかしながら、空洞14の上方にある平坦領域15では、このような縦筋は見られなかった。平坦領域15における積層体13は、下方の空洞の存在により、基板に無理に引っぱられて割れることがなくなって、六方晶窒化物系半導体固有の劈開面で割れるためである。平坦領域15において上記同様に凹凸のRMSを評価すると、1nm以下であった。なお、端面100において、空洞14の側方には必ず六方晶窒化物系半導体積層体13の一部が存在していることが必要であり、また、これが平坦領域15の六方晶窒化物系半導体と一体に形成されている必要がある。これにより分割の際、平坦領域15の六方晶窒化物系半導体が割れる起点は、空洞14の側方部分となる。もしこのような起点がなければ、サファイアの分割面と六方晶窒化物系半導体積層体の分割面とが一致しなくなり、端面に段差ができてしまうからである。
【0022】
その後、バーを個々のチップに適宜分割し、図1ないし図2に示された本実施例の半導体レーザ素子が完成する。
【0023】
以上述べたように、本実施例によれば、端面における、共振器ミラー部分の平坦性は、凹凸のRMSが1nm以下であり、従来の技術に比較して向上する。この程度の凹凸であれば、完全に平坦なミラー面が得られた場合を基準とした反射率の低下が1%以下と非常に小さい。よって、従来の技術を用いた場合と比較して半導体レーザ素子の性能向上が可能になる。
【0024】
本実施例における中空部122の大きさは、高さについては、あまり厚いと、第2の結晶成長工程において顕著に段差ができてしまうという不具合が生じるので、3μm以下程度が適当である。下限については、特にこだわらない。また、その横幅(ラインA−A’方向)は、光導波路の幅よりも大きいことが当然に必要であり、結晶成長工程において形成される膜厚の2倍程度を限度とし、これよりも大きいと、埋め込みが困難となる。しかしながら、本実施例の空洞形成方法によれば、実施例2および3に示される結晶成長を利用した空洞形成方法と比べて得られる空洞の形状等の自由度が大きいという利点がある。
【0025】
なお、本実施例において空洞14は、内部に何も詰まっていないものとしているが、第2の結晶成長工程において、多少内部がGaN等で埋ってしまっても、上述の効果が損なわれてしまうものではない。このように内部に詰まったGaN等の結晶は、疎な多結晶もしくはアモルファスであり、強固なものではないからである。
また、本実施例においてGaN層102の上などに、SiO2膜120に平行に多数のストライプ上のSiO2等で形成される選択成長用マスクを設けることが好ましい。これは、公知のごとく、サファイア上に形成された六方晶窒化物系半導体の積層体中へのクラック導入の防止に貢献する。
さらに、GaN低温成長バッファ層101およびGaN層102の形成、すなわち、第1の結晶成長工程を省略し、空洞をサファイア基板上に直接設けた簡略化も可能である。
【0026】
〔実施例2〕
図4は本発明の実施例2の半導体レーザ端面を示した図である。本発明の実施例は、実施例1とは空洞の形成方法が異なるが、図1に示されたような基本的概念的な構造は同じである。本図では図2と同様、図面を見やすくするため、端面における凹凸は表わさない。図において、20は(0001)面を結晶成長用表面としたサファイア基板であり、その上に六方晶窒化物系半導体の積層体23が形成されている。22はサファイア基板裏面に設けられた溝入れ部であってスクライビング溝の片割れであり、六方晶窒化物系半導体の積層体23の(10−10)面に平行である。端面200はこの溝入れ部21に沿って形成されている。六方晶窒化物系半導体の積層体23は、サファイア基板側から順に、AlGaN低温成長バッファ層201(膜厚50nm),n−GaN層202(膜厚4μm),n−GaNコンタクト層(膜厚7μm)203,n−InGaN中間層204(膜厚200nm),n−AlGaN/GaN超格子クラッド層(膜厚800nm)205,n−GaNガイド層206(膜厚100nm),n−InGaAlN多重量子井戸活性層207(発光波長420nm),p−AlGaNガイド層208(膜厚100nm),p−AlGaN/GaN超格子クラッド層210(膜厚800nm),p−GaNコンタクト層212が積層されている。pコンタクト層212およびpクラッド層210は共振器方向にリッジ形状に加工されてなり、その頂点を除いてSiNx絶縁層209で覆われているので、電極間に電流を流したときに、頂点を通じて電流がn−InGaAlN多重量子井戸活性層207に注入されるようになっており、また、リッジに対応した活性層付近にレーザ光の発振領域である光導波路27が形成されている。また、pコンタクト層212およびSiNx絶縁層209を覆って正電極28が、基板表面に光導波路と平行に設けられた溝を通じて、nコンタクト層203に負電極29が設けられている。端面200付近において、光導波路27の直下で、GaN層202とn−GaNコンタクト層203の間に空洞24が設けられている。図示されないが、端面200上において、サファイア基板20には、段差やうねり等の凹凸が存在し、六方晶窒化物系半導体の積層体23には、多数の縦筋が見られる。ただし、空洞24の上方は、縦筋の見られない平坦領域25となっており、光導波路27もこの領域に含まれる。
【0027】
実施例1では成長マスク中に空洞を設けたのに対し、本実施例では、成長マスクを結晶成長後に除去することで、空洞を設ける。以下に、図4および図5を参照しつつ本実施例の半導体レーザ装置の作製方法について説明する。なお、図5(a)乃至(c)は、半導体レーザ素子作製工程中のウェハーを示す断面図であり、半導体レーザ素子端面付近での、光導波路に沿った断面(図2におけるラインB−B’に相当)を示している。また、図において、ラインA−A’は端面の形成される位置を示している。
【0028】
初めに、(0001)面を結晶成長用面とするサファイア基板20上に、第1の結晶成長工程により、AlGaN低温成長バッファ層201,n−GaN層202を順次積層形成する。その後、図5(a)に示すように、n−GaN層202表面に、SiO2膜221(膜厚1μm)を形成する。SiO2膜221は、半導体レーザ素子の端面および光導波路になるラインが交差する位置に配置されており、光導波路に沿っては、ラインB−B’から片側に比較的長く形成されている。ここでは、その全体の長さを30μm、幅を30μmとした。なお図示されないが、ラインA−A’において光導波路の側方は、SiO2膜221で覆われない。
【0029】
それから、図5(b)に示すように、ウェハー表面に第2の結晶成長工程により、n−GaNコンタクト層203,n−InGaN中間層204,n−AlGaN/GaN超格子クラッド層205,n−GaNガイド層206,n−InGaAlN多重量子井戸活性層207,p−AlGaNガイド層208,p−AlGaN/GaN超格子クラッド層210,p−GaNコンタクト層212を順次積層形成した。第2の結晶成長工程における各成長層のトータルの厚さ(11μm以下)に比べて、SiO2膜221が横に充分大きいので、SiO2膜221の上部には、結晶成長の起こらない部分222が現われた。
【0030】
次いで、図5(c)に示すように、SiO2膜221をHF液でエッチングした。このときエッチング液が結晶成長の起こらない部分222を通じて入り込み、SiO2膜221を完全に除去することができた。こうして、端面位置(B−B’)付近において、光導波路の下方に空洞24が形成された。
【0031】
それから、pコンタクト層212およびpクラッド層210は、共振器方向に幅2.5μmのリッジ形状に加工し、その側方をSiNx絶縁層209で埋め込み、さらに、表面よりn−GaNコンタクト層203に達する光導波路に平行な溝を形成し、溝底部に負電極29を、p−GaNコンタクト層ないしSiNx絶縁層209表面には正電極28を形成した。
以上、空洞24を形成したことを除くと、半導体レーザ構造の製造方法自身は定法と同様であるので、そのような点の詳細な記載は省略した。
【0032】
以降は、実施例1と全く同様の手順で、次に、本ウェハーをA−A’に沿ってバー状に分割して、共振器ミラーとなる端面200を作製し、さらに、個々のチップに分割することで、図4の本実施例の半導体レーザ素子が完成する。
【0033】
本実施例によっても、実施例1と同様、共振器ミラーの平坦性は、凹凸のRMSにして1nm以下であり、従来の技術に比較して向上した。この程度の凹凸であれば、完全に平坦なミラー面が得られた場合を基準とした反射率の低下が1%以下と非常に小さい。よって、従来の技術を用いた場合と比較して半導体レーザ素子の性能向上が可能になる。
【0034】
また、本実施例においても、n−GaN層202の上に、多数のストライプ状等の選択成長マスクを設け、公知のごとく、サファイア上に形成された六方晶窒化物系半導体の積層体中へのクラック導入の防止を図ることが好ましい。
さらに、AlGaN低温成長バッファ層201およびn−GaN層202の形成、すなわち、第1の結晶成長工程を省略し、空洞をサファイア基板上に直接設けてもよい。
また、本実施例において、結晶成長の起こらない部分222を通じてSiO2膜221のエッチングを行って、空洞24を形成したが、このようなエッチング液の導入路は、結晶成長が部分的に起こらないようにして設けるだけではなく、SiO2膜221の上部を覆って成長した半導体に、RIE(リアクティブ イオン エッチング)や、RIBE(リアクティブ イオンビーム エッチング)、FIB(フォーカスドイオンビーム)加工、レーザアブレーション加工等の方法で、孔をあける手法を用いてもよい。
【0035】
〔実施例3〕
図6は本発明の実施例3の半導体レーザ端面を示した図である。本発明の実施例は、実施例2の変形例であり、上記実施例とは空洞の形成方法が異なるが、図1に示されたような基本的概念的な構造は同じである。本図では図2と同様、図面を見やすくするため、端面における凹凸は表わされない。図において、実施例2と同じ部分は、同一の符号で表わした。実施例2の空洞24に対応する本実施例の空洞34は、実施例2と異なりSiO2膜320の直上に設けられている。その他の構成は、実施例2と同じである。
【0036】
実施例2では結晶成長後に空洞を設けたのに対し、本実施例では、成長マスク上に空洞を残しつつ結晶成長を行うことで、空洞を設ける。以下に、図6および図7を参照しつつ本実施例の半導体レーザ装置の作製方法について説明する。なお、図7(a)および(b)は、半導体レーザ素子作製工程中のウェハーを示す断面図であり、半導体レーザ素子端面付近での、光導波路に沿った断面(図2におけるラインB−B’に相当)を示している。また、図において、ラインA−A’は端面の形成される位置を示している。
【0037】
初めに、(0001)面を結晶成長用面とするサファイア基板20上に、第1の結晶成長工程により、AlGaN低温成長バッファ層201,n−GaN層202を順次積層形成する。その後、図7(a)に示すように、n−GaN層202表面に、SiO2膜320(膜厚1.5μm)を形成する。SiO2膜320は、半導体レーザ素子の端面および光導波路になるラインが交差する位置に配置されている。ここでは、その全体の長さを30μm、幅を8μmとした。なお図示されないが、ラインA−A’において光導波路の側方は、SiO2膜320で覆われない。
【0038】
それから、図7(b)に示すように、ウェハー表面に第2の結晶成長工程により、n−GaNコンタクト層203,n−InGaN中間層204,n−AlGaN/GaN超格子クラッド層205,n−GaNガイド層206,n−InGaAlN多重量子井戸活性層207,p−AlGaNガイド層208,p−AlGaN/GaN超格子クラッド層210,p−GaNコンタクト層212を順次積層形成した。第2の結晶成長工程の成長初期における結晶成長条件を適宜調整することで、選択成長マスクであるSiO2膜320の直上に空洞を残しつつ埋め込むように成長した。このような結晶成長が実現できることは、周知の事実であり、また、各々の結晶成長装置に応じて条件を求めることにより容易に達成できるので、その内容については記載しない。
【0039】
第2の結晶成長工程後の工程は、実施の形態2での空洞形成後の工程と同じであって、その記載は省略する。
【0040】
本実施例によっても、実施例1と同様、共振器ミラーの平坦性は、凹凸のRMSにして1nm以下であり、従来の技術に比較して向上した。この程度の凹凸であれば、完全に平坦なミラー面が得られた場合を基準とした反射率の低下が1%以下と非常に小さい。よって、従来の技術を用いた場合と比較して半導体レーザ素子の性能向上が可能になる。
【0041】
なお、本実施例においても、n−GaN層202の上に、多数のストライプ状等の選択成長マスクを設け、公知のごとく、サファイア上に形成された六方晶窒化物系半導体の積層体中へのクラック導入の防止を図ることが好ましい。
【0042】
〔実施例4〕
図8は本発明の実施例4の半導体レーザ端面を示した図である。本実施例は、実施例1の変形例であり、実施例1における空洞14を非晶質膜420に変え、SiO2膜120を形成しない他は、実施の形態1と同様の構成である。図において、実施例1と同じ部分は、同一の符号で表わした。本実施例の半導体レーザの製造方法は、図3(a)乃至(c)に示された実施例1における空洞の形成工程を、単に、図3における空洞(中空部)と概略同一平面形状の非晶質膜を形成する工程に変えただけであって容易に類推できるので、その記載は省略する。
【0043】
非晶質膜420は、上記実施例の空洞に変えて、端面形成の際、非晶質膜420の上の部分に対して、基板の影響を軽減し、端面を平坦にする役割を果たすものであるから、特定の劈開方向をもたない必要があり、そのため、非晶質の材料を選定してなるものである。特に、六方晶窒化物系半導体積層体13に強固に接着せず、材料自体固くない方が好ましい。そのために、いわゆる、ポーラスな形態が好ましい。また、六方晶窒化物系半導体積層体の結晶成長温度(最高1100℃程度)における耐熱性を持つことも要請される。本実施の形態においては、非晶質膜420の材料として、基板温度350℃以下のプラズマエンハンスドケミカルベイパーデポジション(PECVD)法により形成したP2O5−SiO2(PSG)を用いた(膜厚2μm)。これにかえて、基板温度350℃以下のPECVD法により形成したSiO2でもよく、あるいは、電子ビーム蒸着法により形成したSiO2、もしくは、Al2O3を用いてもよい。
【0044】
本実施例によれば、端面における、共振器ミラーの平坦性は、凹凸のRMSが0.5〜2nm程度であり、空洞を用いた上記実施例には劣るものの、従来の技術に比較して向上が見られた。この程度の凹凸であれば、完全に平坦なミラー面が得られた場合を基準とした反射率の低下が3%以下と小さい。よって、従来の技術を用いた場合と比較して半導体レーザ素子の性能向上が可能になる。
【0045】
本実施例においてもGaN層102の上に、多数のストライプ上のSiO2等で形成される選択成長用マスクを設けることが好ましい。これは、公知のごとく、サファイア上に形成された六方晶窒化物系半導体の積層体中へのクラック導入の防止に貢献する。
【0046】
以上説明した実施例において、端面の形成方位を上記特定の面について説明したが、六方晶窒化物系半導体固有の劈開面である{0001}面,{11−20}面,{1−100}面の任意の面に平行な面を選定してもよい。ただし、中でも{1−100}面が劈開性が良好なことから好ましく、すなわち、(10−10)面,(01−10)面,(−1100)面,(−1010)面,(0−110)面,(1−100)面のいずれかの面を端面とすることが好ましい。
【0047】
また、基板を特定の例について解説したが、本発明における基板は、上述の材料等に限定されるわけではなく、A面サファイア基板,Si,MgAl2O4,MgGa2O4,LiGaO2,LiAlO2,ルビー等、基板の劈開面とその上に結晶成長された六方晶窒化物系半導体の劈開面とが一致しないような方位の組み合わせのGaN系結晶成長用基板にも同様に適用できることは明らかである。また、基板の劈開面とその上に結晶成長された六方晶窒化物系半導体の劈開面が一致するような基板を選定した時には、通常の劈開方法で、良好な劈開面が得られるものと考えられるが、それでも、基板の劈開性が弱かったり、あるいは、基板の機械的性質が六方晶窒化物系半導体と違いすぎる等の理由で、良好な共振器ミラーが得られない場合には、本発明の適用が有効である。
【0048】
また、基板裏面への溝の形成方法として、スクライビング法を用いた場合を説明したが、それに変えて、ダイシング法等の他の方法を用いてもよい。
【0049】
さらに、本発明が適用される半導体レーザの光導波路構造は、上述の例に限られるものではない。セルフ・アラインド・ストラクチャ(SAS)構造[実施例1の例]、リッジ構造[実施例2の例]を始めとして、電極ストライプ構造、埋め込みヘテロ(BH)構造、チャネルド・サブストレイト・プレイナ(CSP)構造等の他のものとしても、本発明の本質にかかわるものではなく、上述と同様の効果が得られる。
【0050】
またさらに、各実施例における、各半導体層は、上述の材料に限定されるわけではなく、AlxInyGa1-x-yN(0≦x,y≦1)の他、そのIII族元素の一部(20%程度以下)を、B,Cr,V,Ti,Nb,Ta,Zr,Sc,Tl,Gd,La等の他の元素で置換した六方晶構造結晶や、そのN元素の一部を、そのN元素の一部(20%程度以下)を、P,As,Sb等の他の元素で置換した六方晶構造結晶に置換してもよく、また、さらには六方晶構造結晶の多層構造中に一部、異なる結晶材料層が混入していても、本発明の趣旨を逸脱するものではない。さらには、各半導体層中に、B,Al,In,Tl,P,As,Sb,Be,Mg,Cd,Zn,C,Si,Ge,Sn,O,S,Se,Te,H,Sc,Cu,Fe,Ti,V,Cr,Y,Zr,Nb,ランタノイド等が添加されていてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、上記構成により、平坦性の良好な共振器ミラーを有した六方晶窒化物系半導体レーザ素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の半導体レーザ素子を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の半導体レーザ素子の端面を示す図である。
【図3】半発明の実施例1の半導体レーザの製造工程を説明するための平面図である。
【図4】本発明の実施例2の半導体レーザ素子の端面を示す図である。
【図5】半発明の実施例2の半導体レーザの製造工程を説明するための断面図である。
【図6】本発明の実施例3の半導体レーザ素子の端面を示す図である。
【図7】半発明の実施例3の半導体レーザの製造工程を説明するための断面図である。
【図8】本発明の実施例4の半導体レーザ素子の端面を示す図である。
【図9】従来の技術に基づいた半導体レーザ素子を示す図である。
【符号の説明】
10、20 サファイア基板
11、21 溝入れ部
12 顕著な段差
13、23 六方晶窒化物系半導体の積層体
14、24、34 空洞
15、25 平坦領域
16、26 縦筋
17、27 光導波路
18、28 正電極
19、29 負電極
100 端面
120 SiO2膜
121 犠牲層
122 中空部
200 端面
221 SiO2膜
222 結晶成長の起こらない部分
320 SiO2膜
420 非晶質膜
Claims (4)
- 基板と、前記基板の表面に形成された六方晶窒化物系半導体からなる積層体と、前記積層体中に形成されたストライプ状光導波路とを備え、劈開によって形成された前記積層体の端面と前記ストライプ状光導波路とで光共振器を構成する半導体レーザ素子であって、
前記端面において、前記ストライプ状光導波路と前記基板との間の前記積層体のうち、前記ストライプ状光導波路の真下に空洞が形成され、
前記空洞は、側方に前記積層体の一部が配置されるように形成され、
前記空洞は、横幅が前記ストライプ状光導波路の幅よりも大きくなるように形成され、
前記空洞には、窒化物半導体の分解物で形成された部分は含まれず、
前記端面は、前記空洞と前記ストライプ状光導波路との間の領域を有する平坦領域を含み、
前記平坦領域は、前記端面の前記平坦領域以外の領域よりも平坦であることを特徴とする、半導体レーザ素子。 - 前記空洞の高さは3μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- 前記端面の前記基板の裏面側に、溝入れ部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- 基板の表面に、各層が六方晶窒化物系半導体からなる積層体を形成する工程を含む半導体レーザ素子の製造方法であって、
前記基板の表面または前記各層の表面に、形成されるべきストライプ状光導波路の幅よりも大きな幅を有し、側方には前記積層体の一部が配置される空洞を含む六方晶窒化物系半導体の層を形成する工程と、
前記空洞の直上を通るように前記ストライプ状光導波路を形成する工程と、
前記空洞の直下を通り、前記ストライプ状光導波路に垂直かつ六方晶窒化物系半導体固有の劈開面に平行な方向の溝を、前記基板の裏面に形成する工程と、
前記溝に沿ってウェハーを分割する工程とを、この順に実施して、
前記六方晶窒化物系半導体の層を形成する工程は、前記空洞として窒化物半導体の分解物を形成する工程を除くことを特徴とする、半導体レーザ素子の製造方法。
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