JP3655303B2 - 新規酵素及びdna配列 - Google Patents
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Description
本発明は新規のRGAE、この酵素の部分アミノ酸配列、部分DNA配列、並びに全アミノ酸配列及び全DNA配列の特性化、検出及び詳細を提供する。
RGAEは分類酵素名ラムノガラツクロナン酢酸−エステルアセチルヒドロラーゼを有するヒドロラーゼであり、これは酢酸エステルの対応のアルコール及び酢酸塩への加水分解を触媒するアセチルエステラーゼ(EC no.3.1.1.6)の群に属する。
発明の背景
植物由来の多糖類(例えばペクチン)はアセチル基でよく置換されている(Rombouts,F.M.,J.F.Thibault,C.Mercier,「Oxidative enzyme−catalyzed crosslinking of beet pectins」米国特許第4,672,034号)。多糖類の用途において、これらの置換はゲル化特性に影響を及ぼす(Williamson G.,C.B.Faulds,J.A.Matthew.D.B.Archer,V.J.Morris,G.J.Brownsey,M.J.Ridout,「Gelation of sugarbeet and citrus pectins using enzymes extracted from orange peel」,Carbohydrate Polymers 13,387−397,1990)。植物材料、例えば果物及び野菜の加工において、内因性酵素が最終産物の収率及び品質を高めるために加工助剤として用いられている(Pilnik,W.,A.G.J.Voragen.,「Effect of enzyme treatment on the quality of processed fruits and vegetables」,:Jen J.J.,「Quality factors of fruits and vegetables,chemistry and technology」,ACS Symp.Ser.405,American Chemical Society,Washington DC,250−269,1989)。Scholsらは、リンゴの細胞壁から酸性ポリマーペクチンフラグメントを、ペクト分解、ヘミセルロース分解及びセルロース分解酵素を含む技術的酵素調製品の利用によって単離及び特性化している。この酵素耐性多糖類、通称「改良多毛領域(modidied hairy region)」(MHR)は分枝度の高いラムノガラクツロナン骨格より成り、ガラクツロン酸残基の上にアセチル基を有している(Schols,H.A.,M.A.Posthumus,A.G.J.Voragen,「Structural features of hairy regions of pectins isolated from apple juice produced by the liquefaction process」,Carbohydrate Research,206,117−129,1990)。商業酵素調製品の多大なスクリーニングはアスペルギルス アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)調製品に到り、これはMHRを分解することができる。ラムノガラクツロナーゼ(RG)と呼ばれる新規酵素がこの調製品から同定及び精製されている。RGの精製の際、この酵素はサポニン化MHRにのみ働くことが明らかとなり、従ってエステラーゼ、特にアセチルエステラーゼがMHRの分解にとって重要な役割を果たしているにちがいない(Schols,H.A.,C.C.M.Ceraeds,M.J.F.Searle−van Leuwen,F.J.M.Kormelink,A.G.J.Voragen,「Rhamnogalacturonass:a novel enzyme that degrades the hairy regions of pectins」,Carbohydrate research 206,105−115,1990)。HMRのような分枝ラムノガラクツロランを脱アセチレートできる酵素が従って必要であり、なぜなら分枝ラムノガラクツロラン上の高い度合いのアセチル化は、ラムノガラクツロナンの脱アセチル化に及ぼす高い活性を有する酵素の作用を防ぐからである。
いくつかの多糖類(キシラン、マンナン及びペクチン)はアセチル化されることで知られ、そしてアセチルエステラーゼはその特異的な多糖類基質に対して非常に特異的であることが知られているが、しかしその一部は非多糖類基質、例えばトリアセチン及びナフトールアセテートに対する活性を示す。トリアセチン及びビーツペクチンに対して活性であるアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)アセチルエステラーゼはMathewら(Mathew,J.A.,S.J.Howson,M.H.J.Keenan,P.S.Belton,「lmprovement of the gelation properties of sugarbeet pectin following treatment with an enzyme preparation derived from Aspergillus niger−Comparison with a chemical modification」,Carbohydrate Polymers 12,295−306,1990)により述べられている。トリアセチンに対して活性の高いペクチンアセチルエステラーゼはシトラスの外皮から精製されている(Willamson,G.,「Purification and characterisation of pectin acetyl esterase from orange Peel」Phytochemistry 30,445−449,1991)HMRに対する活性はこれら従来技術の多糖類アセチルエステラーゼのいづれについても実証されていない。
従って、HMRのアセチル基を加水分解するアセチルエステラーゼの能力は従来技術のアセチルエステラーゼのいづれについても実証されておらず、そして本発明の目的はHMRに対して高い特異性を有するRGAEを提供することにある。
本発明にかかわるRGAEは、それがアスペルギルス アキュレアタスCBS101.43由来の精製RGAEに対して発生させた抗体と免疫反応性である事実を特徴とする。
本明細書における「由来」なる語は、株CBS101.43により産生されたRGAEを示すのみならず、株CBS101.43から単離したDNA配列によりエンコードされ、且つそのDNA配列で形質転換された宿主生物において産生されたRGAEも意味する。
本発明にかかわるRGAEの好適な態様の下記の部分アミノ酸配列
又はそれに相同生な部分アミノ酸配列を示し、この部分アミノ酸配列のRGEA活性を有するポリペプチドの一部である。
本明細書において、「同族体」とは、特定の条件のもとに(例えば5×のSCCの中で事前浸漬し、次いで5×のSCC、5×のDenhartdt溶液、50mMのリン酸ナトリウム、pH6.8及び50μgの変性音波処理牛胸腺DNAの溶液中で40℃で1時間プレハイブリダイズし、続いて50μCiの32−P−dCTDラベルプローブの補完された同一の溶液の中で40℃で18時間ハイブリダイゼーションし、次いで2×のSCC、0.2%のSDSの中で40℃で30分3回洗う)RGAE酵素をコードするDNAと同じプローブとハイブリダイズするDNAによりエンコードされるポリペプチドを意味するつもりである。より詳しくは、この語は本発明のRGAEをエンコードする上記の配列に対して少なくとも70%相同性であるDNA配列を称することを意図している。この語は上記のDNA配列の改変、例えばヌクレオチド置換であってRGAEの別のアミノ酸配列はもたらさないが、そのDNA構築体を導入する宿主生物のコドン用法に対応する置換、又はヌクレオチド置換であって別のアミノ酸配列はもたらし、それ故可能としては、天然酵素とは異なる性質を有するRGAE突然変異体をもたらしうる異なるタンパク質構造を事実上もたらす置換を含むことを意図している。可能な改変のその他の例は、配列への一もしくは数個のヌクレオチドの挿入、配列のいづれかの末端での1もしくは数個のヌクレオチドの付加、又は配列のいづれかの末端もくしは配列内での1もしくは数個のヌクレオチドの欠失である。
従って、驚くべきことに、本発明にかかわるRGAEはMHRの脱アシル化に関して特異性が高いが、しかしそれはトリアセチン及びビーツペクチンに対して何ら活性を示さず、そして更に従来技術のアセチルエステラーゼより高い特異性を示すことが発見された。
上記の部分アミノ酸配列は、かかる酵素を発現する生物に関するグノムライブラリー又はcDNAライブラリーをスクリーンするのに用いることのできるDNAプローブの構築のために利用することができ、これにより、DNA配列であって、その親DNA分子が由来する微生物種の中に挿入したときのRGAEの大量生産、又は非形質転換条件ではRGAEに近縁する酵素を全く産生しない宿主微生物の中に挿入したときの付随の近縁酵素なしのRGAEの産生のいづれかに利用できうる配列を獲得できる。このDNA配列は樹立でき、それは以下で明らかとなる。
従って、本発明の目的は、新器のRGAE、並びに今まで可能であったよりも高い収量及び高い純度でのRGAEの製造のための手段及び方法、並びに今まで可能であったよりも効率的な植物細胞壁組織の分解のためのRGAE単独での、又はその他の有意義な量の酵素との組合せでの利用の提供にある。また、本発明の目的は、RGAEの比率が本来の産物における比率に対して高い又は低い新規な産物の提供にある。
本発明により得られる組織、DNA配列はRGAE活性を有するポリペプチドをコードするDNA配列、又はかかるRGAEコード配列に対して実質的な配列相同性を有するDNA配列を含んで成る。
下記において、本発明にかかわる組換DNA配列をどのようにして製造するかを詳しく説明する。
RGAEの製造のためのアスペルギルス アキュレアタスから産生された粗酵素調整品は下記のようにして作ることができる。便宜上、この粗アスペルギルス アキュレアタス調製品を以下でA.a.e.pと呼ぶ。
遺伝子ドナーとしての株アスペルギルス アキュレアタスCBS101.43を下記のようにしてパイロットプラントスクールで発酵させた。
下記の組成を有するアガー基質をFernbachフラスコの中で調製した:
Peptone Difco 6g
アミノリン オルタナ 4g
グルコース 1g
酵母抽出物Difco 3g
肉抽出物Difco 1.5g
KH2PO4Merck 20g
モルツ抽出物Evers 20g
イオン交換H2O 1000mlまで
pHを5.30〜5.35に合わせた。次に40gのアガーDifcoを加え、そしてその混合物を120℃で20minオートクレーブにかけた(この基質をE−アガーと呼ぶ)。
株CBS101.43をE−アガースラント上で培養した(37℃)。このスラントからの胞子を滅菌スキムミルクの中に懸濁し、そしてその懸濁物をバイアルの中で凍結乾燥した。1本の凍結乾燥バイマルの中身をFernbachフラスコに移した。そのフラスコを次に30℃で13日インキュベートした。
下記の組成を有する基質を500リットルのシード発酵槽の中に調製した:
CaCO3 1.2kg
グルコース 7.2kg
Rofec(コーンスチープリカードライ物質) 3.6kg
ソイビーンオイル 1.2kg
水道水を約240リットルの総容量となるまで加えた。CaCO3の添加前にpHを約5.5にした。この基質をシード発酵槽の中で121℃で1時間滅菌した。接種前の最終容量は約300リットルとした。
Fernbachフラスコ胞子懸濁物をこのシード発酵槽に移した。シード発酵条件は:
発酵槽のタイプ:約2.3の高さ/長径比を有する慣用の通気攪拌型発酵槽。
攪拌:300rpm(2枚のタービン羽)
通気:300ノーマルリットルのエアー/分
温度:30〜31℃
時間:約28時間
接種して約28時間後、150リットルをシード発酵槽からメイン発酵槽に移した。
下記の組成の基質を2500リットルのメイン発酵槽の中で調製した:
トーストソイミール 90kg
KH2PO4 20kg
Pluronic(商標)発泡防止剤 150ml
約900リットルの全容量となるまで水道水を加えた。トーストソイミールを水の中に懸濁した。pHをNaOHで8.0に合わせ、そして温度を50℃にまで高めた。その後、約925Anson単位のAlcalase(商標)0.6Lをその懸濁物に加えた。この混合物を50℃で4時間、pH=8.0(Na2CO3の添加)で、通気なしで100rpmの攪拌で保った。その後、残りの基質成分を加え、pHをリン酸で約6.0に合わせた。この基質をメイン発酵槽の中で123℃で1/2時間滅菌した。接種前の最終容量は約1080リットルであった。
次に150リットルのシード培養物を加えた。
発酵条件は:
発酵槽タイプ:約2.7の高さ/直径の比を有する慣用の通気攪拌型発酵槽。
攪拌:2500rpm(2枚のタービン羽)
通気:1200ノーマルリットルのエアー/分
温度:30℃
時間:約151時間
24発酵時間から約116発酵時間に至るまで、ペクチン溶液を約8リットル/時間の一定速度でメイン発酵槽に無菌的に加えた。以下の組成を有するペクチン溶液を500リットルの投与タンクの中で調製した:
Pectin genu*) 22kg
濃リン酸 6kg
Pluronic(商標)発泡防止剤 50ml
*)Genuペクチン(Copenhagen pectin factory Ltd.からのシトラスタイプNF)
約325リットルの全容量となるまで水道水を加えた。この基質をこの投与タンクの中に121℃で1時間滅菌した。投与前の最終容量は約360リットルであった。この部からなくなったら、別の類似の部を作った。一台の発酵槽にとってのペクチン溶液の全容量は約725であった。
約151時間の発酵の後、発酵工程を止めた。約1850リットルの培地を約5℃に冷し、そしてその酵素を下記の方法に従って回収した。
培地を、Hyflo Super−Cell珪藻土(フィルター助剤でプレコートした真空ドラムフィルター(Dorr Oliver)でドラム濾過した。その濾液をエバーポレーションにより、培地容量の約15%まで濃縮した。その濃縮物を、フィルター助剤として0.25%のHyflo Super−Cellを有するSeitzフィルターシート(タイプスープラ100)で濾過した(以下の表では濾過Iと呼ぶ)。その濾液を561gの(NH4)2SO4/lでpH5.5で沈澱させ、そして4%のHyflo Super−Cell珪藻土をフィルター助剤として加えた。この沈殿物及びフィルター助剤をフレームフィルターでの濾過により分けた。そのフィルターケーキを水に溶かし、そして不溶性部分をフレームフィルターでの濾過により分けた。その濾液をSeitzフィルターシート(タイプスープラ100)上でフィルター助剤として0.25%のHyflo Super−Cellを保ってチェック濾過した(下記の表においては濾過IIと呼ぶ)。その濾液を限通濾過装置でダイアフィルターに付した。ダイアフィルター後、その液体を12.7%乾燥物質含有量となるまで濃縮した(下記の表においては濃縮物中の乾燥物質含有量として称する)。
プロテアーゼ活性の部分除のための任意の塩基処理をこの段階で実施できうる。塩基処理を用いる場合、それは9.2のpHで1時間実施し、その後pH値を5.0に合わせる。
ここでその液体をチェック濾過し、そして胚種の削減のために濾過し、そしてその濾液をStokes由来の凍結乾燥装置で凍結乾燥した。
純粋なRGAEが表1に示す通りにA.a.e.p.から獲得できる。
追加1:
工程2の準備のためのバッファー交換、小粒子及び約50%の色調の除去、最大15mgのタンパク質/mlへの希釈(これをしなければサンプルは工程2におけるカラムに結合しない)。
追加2:
IECはイオン交換クロマトグラフィーである。アセチルエステラーゼ画分は0.04〜0.08MのNaClよりプールした。
追加3:
工程4の準備のための濃縮及びバッファー交換。
追加4:
アフィニティークロマトグラフィー−非保持画分をプールした。架橋化アルギネートの調製はRombouts F.M.,C.C.J.M.Geraeds,J.Visser,W.Pilnik,「Purification of various pectic enzymes on crosslinked Polyuronides」:Gribnau,T.C.J.,J.Visser,R.J.F.Nivard(編),Affinity Chromatography and Related Techniques,Elsevier Scientific Publishing Company,Amsterdam,255−260,1982に従って行った。
追加5:
工程6の準備のためのバッファーの適合。
追加6:
HICは疎水性相互作用クロマトグラフィーである。アセチルエステラーゼ画分を1.0M〜0.9Mの(NH4)2SO4からプールした。
追加7:
工程8の準備のための濃縮及びバッファー交換。
追加8:
IECはイオン交換クロマトグラフィーである。アセチルエステラーゼ画分を65mM〜70mMのNaClよりプールした。
追加9:
工程10の準備のためのバッファー適合。
追加10:
IECはイオン交換クロマトグラフィーである。アセチルエステラーゼ画分を65mM〜70mMのNaClよりプールした。
このようにして精製したRGAEは抗体の製造のために動物の免疫に利用できうる。より詳しくは、本発明のRGAEに対する抗血清はN.AxelsenらのA Manual of Quantitativ e lmmunoelectrophoresis,Blackwell Scientific Publications,1973,第23章、又はA.JohnstoneとR.Thorpeのlm munochemistry in Practice,Blackwell Scientific Publications,1982(より詳しくはPP.27−31)に記載の手順に従ってウサギ(又はその他のげっ歯動物)を免疫することにより発生させることができうる。精製イムノグロブリンはその抗血清から、例えば塩析((NH4)2SO4)、続いて透析及び例えばDEAE−Sephadexでのイオン交換クロマトグラフィーにより得られうる。タンパク質の免疫化学特性化はオクタロニー二重拡散分析(O.OuchterlonyのHandbook of Experimentallmmunology(D.M.Weir,編),Blackwell Scientific Publications,1967,pp.655−706)、交差免疫電気泳動(N.Axelsenらの前揚、第3及び4章)、又はロケット免疫電気泳動(N.Axelsenら第2章)によって行われうる。
アミノ酸配列
先に表示した部分アミノ酸配列は精製RGAEより、自動配列決定(Applied Biosystems473Aタンパク質シーケンサー)を用いて決定した。配列に基づき、サンプルの純度は90%より大と推定された。
RGAEを下記の通りに更に特性化した。
このRGAEはpH5.5及び40℃の温度でその最適活性を有する。50℃及びpH5.0で20時間以内では活性損失は認められなかった。30℃ではpH安定性はpH6〜7で最高であった。
RGAEはMHRに対して特異的な活性を有し、そしてMHRの中に存在している全てのアセチル基の約70%を最大で放出させる。
RGAEと、シトラス及び菌類の両者の起源の純粋なペクチンメチルエステラーゼ、アスペルギルス種(アスペルギルスニガー、アスペルギルス アキュレアタス)由来の純粋なエクソー及びコンドーアラビナーゼとの組合せは、ビーツペクチン又はリンゴMHRのいづれからのアセチル放出の上昇を何ら示さなかった。
アラビノース側鎖を除去するためのこれらの基質の予備処理も何ら刺激効果を発揮しなかった。これらの結果より、新規のRGAEが同定されたことが明らかとなり、これは分枝ペクチン領域のアセチルエステルに対して特異性が高い。
分子量:約31,000〜35,000ダルトン
等電点:pH4.2
本発明にかかわるRGAEの好適な態様は、RGAEが4.0〜7.0好ましくは、4.5〜6.0の最適pH、3.7〜6.7、好ましくは4.0〜4.5の等電点、30,000〜50,000の分子量、及び10〜50℃、好ましくは25〜45℃の最適温度を示すことを特徴とする。
また、本発明は、本発明にかかわるRGAEをエンコードすることを特徴とする組換DNA配列を含んで成る。
本発明にかかわる組換DNA配列の好適な態様は、それが、
a)アスペルギルス アキュレアタスRGAE DNAインサート、
b)a)のDNAインサートを含んで成る成熟RGAE DNAについてのコード領域にハイプリダイズし、且つRGAE活性を有するポリペプチドについての構造遺伝子並びに任意的にプロモーター、シグナルもしくはリーダーペプチドについてのコード領域及び/又は転写ターミネーターを含んで成るDNA配列、
c)a)又はb)において定義したDNA配列の誘導体、あるいは、
d)成熟RGAE又はそのシグナルペプチドもしくはリーダーペプチドをコードし、且つa)又はb)のDNA配列について遺伝コードの意義の範囲内で縮重しているDNA配列、
より選ばれるDNA配列を含んで成ることを特徴とする。
本発明にかかわる組織DNA配列の好適な態様は、それが下記の部分DNA配列を含んで成ることを特徴とする。
本発明にかかわる組換DNA配列の好適な態様は、それが下記のDNA配列を含んで成ることを特徴とする。
本発明にかかわる組換DNA配列の好適な態様は、それが
又は本発明にかかわるRGAEをエンコードするそれに相同性の配列を含んで成ることを特徴とする。
また、本発明は、本発明にかかわる組換DNA配列を含んで成ることを特徴とするベクターを含んで成る。
本発明にかかわるベクターの好適な態様は、そのプロモーターがアスペルギルス オリザ(Asporgillus orizae)タカアミラーゼプロモーターであることを特徴とする。
また、本発明は、本発明にかかわるベクターを含むことを特徴とする形質転換宿主を含んで成る。
本発明にかかわる形質転換宿主の好適な態様は、その形質転換宿主がアスペルギルス株であることを特徴とする。これにより、良好なRGAE生産能力が得られる。
本発明にかかわる形質転換宿主の好適な態様は、その形質転換宿主が、アスペルギルス アキュレアタス、アスペルギルス ニガー、アスペルギルス オリザ又はアスペルギルス アワモリ(Aspergillus awamori)の株に属することを特徴とする。これにより、良好なRGAE生産能力が得られる。
本発明にかかわる形質転換宿主の好適な態様は、その形質転換宿主が微生物であることを特徴とし、それは非形質転換条件においてはRGAEを産生しないか、又は有意でない量でのみRGAEを産生し、好ましくはバチルス(Bacillus)種、E.コリ(E.coli)又はS.セレビジア(S.cerevisiae)である。これにより、高いRGAE活性及びその他の要望されている特異的な酵素活性のスペクトルを有する「テーラーメード」酵素調製品が得られる。
また、本発明は、本発明にかかわる形質転換宿主の利用によるRGAEの製造方法を含んで成る。この方法により、RGAEは高収量で得られうる。
また、本発明は、本発明にかかわる方法により製造したRGAEを含んで成る。RGAEは高収量で得られうる。
また、本発明は酵素調製品を含んで成り、これはそれが本発明にかかわるRGAEで富む植物細胞壁の分解又は改変にとって有用なペクチナーゼ調製品を含むことを特徴とする。これにより、ペクチナーゼ調製品の細胞壁分解能力の増強が得られうる。
本発明にかかわる酵素調製品の好適な態様は、このペクチナーゼの調製品が、アスペルギルス属に属する衛生物、好ましくはアスペルギルス ニガー、アスペルギルス アキレアタス、アスペルギルスアワモリ又はアスペルギルスオリザにより産生されうることを特徴とする。かかる調製品は非常に良好な植物細胞壁分解を供することができる。
本発明にかかわる酵素調製品の好適な態様は、そのRGAEが本発明にかかわる方法によって製造されたRGAEであることを特徴とする。この調製品の構造費はかなり安い。
また、本発明は、本発明にかかわるRGAEの、アセチル化ラムノガラクツロナンの分解又は改変のための製剤としての利用を含んで成る。
本発明にかかわるRGAEの利用の好適な態様は、植物細胞壁の分解又は改変のための製剤としての利用である。現状、植物細胞壁の分解が本発明にかかわるRGAEの最も好適な用途であり、その理由はその高い植物細胞壁分解活性にある。
本発明にかかわるRGAEの利用の好適な態様は、MHRを脱アシル化又は部分脱アシル化するのに特異的な酵素と共にRGAEを利用する利用である。このような更なる酵素は、アセチル化ラムノガラクツロナンを攻撃するよりも高い特異性で脱アセチル化及び部分脱アセチル化分枝ラムノガラクツロナンを攻撃する全ての酵素が含まれ、ラムノガラクツロナン骨格をエンドもしくはエクソ攻撃により攻撃する酵素、又は側鎖を攻撃する酵素が含まれる。
また、本発明は、本発明にかかわる酵素調製品のアセチル化ラムノガラクツロナンの分解又は改変のための製剤としての利用を含んで成る。
本発明にかかわる酵素調製品の好適な態様は植物細胞壁の分解又は改変のための製剤としての利用である。現状、植物細胞壁の分解が本発明にかかわる酵素調製品の最も好適な用途であり、その理由はその高い植物細胞壁分解活性にある。
本発明にかかわる酵素調製品の利用の好適な態様は、MHRを脱アシル化又は部分脱アシル化するのに特異的な酵素と共にこの酵素調製品を利用する利用である。このような更なる酵素は、アセチル化ラムノガラクツロナンを攻撃するよりも高い特異性で脱アセチル化及び部分脱アセチル化分枝ラムノガラクツロナンを攻撃する全ての酵素が含まれ、ラムノガラクツロナン骨格をエンドもしくはエクソ攻撃により攻撃する酵素、又は側鎖を攻撃する酵素が含まれる。
図6はプラスミドpYHD17の地図であり、ここで「TP1プロモーター」はS.セレビジア トリオースホスフェト イソメラーゼプロモーターを、「ターミネーター」は転写ターミネーターを、「Amp」はアンビシリン耐性を媒介する遺伝子を、「2μori」は酵素プラスミドの2μ複製起点を、そして「URA3」は宿主株におけるウラシル欠陥を補完する選択マーカーをエンコードする遺伝子を示す。
実施例
材料及び方法
ドナー生物:mRNAを、十分なる通気性を保証する攪拌を伴ってダイズ含有発酵培地の中で増殖されたアスペルギルス アキュレアタスCBS101.43から単離した。3〜5日間の増殖の後菌糸体を回収し、液体窒素の中で急凍結し、そして−80℃で保存した。
酵母株:
使用したサッカロマイセス セレビジア(Saccharomyces cerevisiae)株はyNG231(MAT alpha,leu2,ura3−52,his4−539,pep4−delta1,cir+)又はJG169(MATα;ura3−52;leu2−3,112;his3−D200;pep4−113;prc1::HIS3;prb1::LEU2;cir+)とした。
発現プラスミドの構築
市販のプラスミドpYES II(lnvitrogen)をSep1でセロリ、クレノウDNAポリメラーゼ+dNTPで補完し、そしてCla Iで切った。そのDNAをアガロースゲルでサイズ分画し、そして約2000bpのフラグメントを電気溶離により精製した。同じプラスミドをCla I/Pvu IIで切り、そして約3400bpのフラグメントを電気溶離により精製した。この2本のフラグメントを、酵母TP1プロモーターを含むブラント末端化Sph I/EcoR Iフラグメントをリゲートさせた。このフラグメントは、S.セレビジア由来のTP1プロモーター(T.AlbersとG.KawasakiのJ.Mol.Appl.Genet,1,1982,pp.419−434)が若干改変(内部Sph I部位が、その部位の中心を構成する4つのbpを欠失させることにより除かれている)されたプラスミドから単離した。更に、そのプロモーターの上流の冗長配列を、Bal 1エクソヌクレアーゼ処理により除去し、続いてSph Iリンカーを付加した。最後に、EcoR Iリンカーを位置−10に付加した。これらの改変を経て、そのプロモーターはSph I−EcoR Iフラグメントを含んだ。もとのプロモーターに比してのその効率はその改変により影響されなかった。得られるプラスミドpYHD17を図6に示す。
無RNaseガラスウェアー、チップ及び溶液の準備
RNA単離に用いた全てのガラスウェアーを+220℃で少なくとも12hベークした。エッペンドルフチューブ、ピペットチューブ及びプラスチックカラムをE+OHの中の0.1%のジエチルピロカーボネート(DEPC)において12時間処理し、そしてオートクレーブにかけた。全てのバッファー及び水(トリス含有バッファーを除く)を0.1%のDEPCで37℃で12時間処理し、そしてオートクレーブにかけた。
全RNAの抽出
全RNAを、グアニジウムチオシアネートによる抽出、それに続く5.7MのCsClクッションを(Chrigwinら、1979)を介する下記の改良を伴う超遠心によって調製した。疎菌糸体を液体N2の中で乳鉢で細かい粉末に砕き、続いて予備冷却したコーヒーミルの中に粉砕し、そして直ちに5volのRNA抽出バッファー(9MのGuSCN,0.5%のNa−ラウリルサルコシン、25mMのNa−クエン酸、pH7.0,0.1Mのβ−メルカプトエタノール)の中に懸濁した。その混合物をRTで30分攪拌し、そして遠心(30分、5000rpm,RT,Heraeus Megafuge 1.0R)して細胞塊をペレット化した。その上清液を集め、5.7MのCsClクッション(5.7MのCsCl,0.1MのEDTA,pH7.5,0.1%のDEPC;使用前にオートクレーブ処理)の上に、12.0mlのCsClクッション当り26.5mlの上清液を用いて慎重に重ね、そして遠心して全RNAを得た(Beckman,SW 28ローター,25,000rpm,RT,24h)。遠心後、その上清液を慎重に除き、そしてRNAペレットを含むチューブの底を取出し、そして70%のE+OHですすいだ。全RNAペレットをエッペンドルフチューブの中に移し、500μlのTE,pH7.6の中に懸濁し(それが困難なら、通常65℃で5分熱する)、フェノール抽出し、そしてエタノールで−20℃で12時間かけて沈殿させる(2.5volのE+OH,0.1volの3MのNaAc,pH5.2)。このRNAを遠心により集め、70%のE+OHで洗い、そして最小量のDEPC−DIWの中に再懸濁させた。RNA濃度をOD260/280を測定することにより決定した。
ポリ(A) + RNAの単離
ポリ(A)+RNAをオリゴ(dT)−セルロースアフィニティークロマトグラフィー(Aviv & Leder,1972)により単離した。典型的には、0.2gのオリゴ(dT)セルロース(Boehringer Mannheim)を、10mlの1×カラム装填バッファー(20mMのトリス−HCl,pH7.6,0.5MのNaCl,1mMのEDTA,0.1%のSDS)の中で予備膨潤させ、DEPC処理したプラグ付きプラスチックカラム(Doly Prep Chromatography Columm,Bio Rad)に載せ、そして20mlの1×装填バッファーで平衡にした。全RNAを65℃で8分熱し、氷上で5分急冷し、そしてこのRNAサンプルに1volの2×カラム装填バッファーを加えた後、このカラムの上に載せた。その溶離液を集め、そして2〜3回再装填した。各装填の前にサンプルを上記の通りに加熱及び氷上で急冷した。このオリゴ(dT)カラムをlovdの1×装填バッファー、次いで3volのメディウス塩バッファー(20mMのトリス−Cl,pH7.6,0.1MのNaCl,1mMのEDTA,0.1%のSDS)で洗い、続いて65℃に予備加熱した3volの溶離バッファー(10mMのトリス−Cl,pH7.6,1mMのEDTA,0.05%のSDS)での500mlの画分を集めるポリ(A)+RNAの溶離を行った。そのOD260を各回収画分について測定し、そしてmRNA含有画分をプールし、そして−20℃で12hかけて沈殿させた。このポリ(A)+RNAを遠心により集め、DEPC−DIWの中に再懸濁し、そして5〜10μgのアリコートとして80℃で保存した。
ノーザンブロット分析
様々な菌糸体由来のポリ(A)+RNA(5μg/サンプル)を1.2アガロース−2.2Mホルムアルデヒドゲル(Sambrookら、1989)で電気泳動し、そしてナイロン膜(Hybond−N,Amersham)にトランスファーバッファーとして10×SSC(Sambrookら、1989)を用いてブロットした。3つのランダムプライム(FeinbergをVogelstein,1983)32P−ラベルcDNAプローブを個々のハイブリダイゼーションにおいて用いた:1)A.アキュレアタス由来のポリガラクツロナーゼIについての1.3kbのNot I−Spe Iフラグメント、2)A.アキュレアタス由来のエンドゲルカナーゼIをコンコードする1.3kbのNot I−Spe Iフラグメント及び3)A.アキュレアタス由来のガラクタナーゼについての1.2kbのEag Iフラグメント。ノーザンハイブリダイゼーションは5×SSC(Sambrookら、1989)、5×デンハーツ溶液(Sambrookら、1989)、0.5%のSDS(w/v)及び100μg/mlの変性サク精子DNAの中で、約2ng/mlのプローブ濃度で65℃で16時間、続いて65℃で5×SSC(2×15分)、2×SSC、0.5%のSDS(1×30分)、0.2×SSC、0.5%のSDS(1×30分)及び5×SSC(2×15分)で洗った。−80℃で12時間のオートラジオグラフィーの後、プローブ#1をフィルターからその製造者の仕様書に従って除き、そしてプローブ#2、そして最後にプローブ#3と再ハイブリダイズさせた。サイズマーカーとしてBethesda Research Laboratories由来のRNAラダーを用いた。
cDNA合成:
第一鎖の合成
二本鎖cDNAを5μgのA.アキュレアタスポリ(A)+RNAより、ヘアーピン改良を利用するRNaseH法(GubleとHoffman,1983,Sambrookら,1989)により合成した。このポリ(A)+RNA(5μlのDEPC処理水中で5μg)を70℃で8分熱し、氷上で急冷し、そして最終容量50μlで、1mMづつのdNTD(Phormacia)、40単位のヒト胎盤リボヌクレアーゼインヒビター(RNasin,Promega)、10μgのオリゴ(dT)12-18プライマー(Phormacia)及び100単位のSuper Script II RNaseH−逆転写酵素(Bethesda Research Laboratories)を含む逆転写酵素バッファー(50mMのトリス−Cl,pH8.3,75mMのKCl,3mMのMgCl2,10mMのDTT,Bethesda Research Laboratories)と組合せた。第一鎖cDNAはこの反応混合物を45℃で1時間インキュベートすることにより合成した。
第二鎖の合成
合成後、30μlの10mMのトリス−Cl,pH7.5、1mMのEDTAを加え、そしてmRNA:cDNAハイブリドを、40μgのグリコーゲンキャリアー(Boehringer Mannheim)、0.2volの10MのNH4Ac及び2.5volの96%のエタノールの添加により−20℃で12時間かけてエタノール沈殿させた。このハイブリドを遠心により回収し、70%のE+OHで洗い、風乾し、そして100μMづつのdNTP、44単位のE.コリDNAポリメラーゼI(Amersham)、6.25単位のRNaseH(Bethesda Research Laboratories)と10.5単位のE.コリDNAリガーゼ(New England Biolabs)を含む250μlの第二鎖バッファー(20mMのトリス−Cl,pH7.4,90mMのKCl,4.6mMのMgCl2,10mMの(NH4)2SO4,16μMのβNAD+)の中に再懸濁させた。第二鎖cDNA合成は、その反応チューブを16℃で3時間インキュベートし、次いでその反応をEDTAを20mMの最終濃度となるまで添加して停止させ、続いてフェノール抽出することによって行った。
マングビーン(mung bean)ヌクレアーゼ処理
二本鎖(ds)cDNAを、2volの96%のE+OH、0.1volの3MのNaAc,pH5.2の添加により−20℃で12時間かけてエタノール沈殿させ、遠心により回収し、70%のE+OHで洗い、乾かし(Speed Vac)、そして36単位のマングビーンヌクレアーゼ(Bethesda Research Laboratories)を含む30μlのマングビーンヌクレアーゼバッファー(30mMのNaAc,pH4.6、300mMのNaCl,1mMのZnSO4,0.35mMのDTT,2%のグリセロール)の中に再懸濁させた。一本鎖ヘアーピンDNAをその反応物を30℃で30分インキュベートすることによりクリップし、続いて70μlの10mMのトリス−Cl,pH7.5,1mMのEDTAを加え、フェノール抽出し、そして2volの96%のE+OH及び0.1volの3MのNaAc,pH5.2により−20℃で12時間かけてエタノール沈殿させた。
T4 DNAポリメラーゼによるプラント末端化
ds cCDAを、0.5mMづつのdNTD及び7.5単位のT4 DNAポリメラーゼ(lnvitrogen)を含む50μlのT4 DNAポリメラーゼバッファー(20mMのトリス−アセテート,pH7.9,10mMのMgAc,50mMのKAc,1mMのDTT)の中で、この反応混合物を+37℃で15分インキュベートすることによってT4 DNAポリメラーゼでブラント末端化すた。その反応をEDTAの20mMの最終濃度となる添加により停止させ、続いてフェノール抽出及びエタノール沈殿を行った。
アダプターリゲーション及びサイズ選別
補完(fill−in)反応の後、cDNAを、600pmolのBstX Iアダプター及び5単位のT4リガーゼ(lnvitrogen)を含む30μlのリゲーションバッファー(50mMのトリス−Cl,pH7.8,10mMのMgCl2,10mMのDTT,1mMのATP,25μg/mlの牛血清アルブミン)の中で、その反応混合物を16℃で12時間インキュベートすることにより非パリンドロームBstX Iアダプター(1μg/ml,lnvitrogen)にリゲートさせた。この反応を+70℃で5分熱することにより停止させ、そして適合cDNAをアガロースゲル電気泳動(0.8%HSB−アガロース、FMC)によりサイズ分画し、未リゲートのアダプター及び小さいcDNAを分けた。このcDNAを0.7kbのカットオフでサイズ選別し、そしてそのcDNAを10mMのトリス−Cl,pH7.5,1mMのEDTAの中で100ボルトで1時間アガロースゲルから電気溶離させ、フェノール抽出し、そして上記の通りに−20℃に12時間かけてエタノール沈殿させた。
cDNAライブラリーの構築
適合したds cDNAを遠心により回収し、70%のE+OHで洗い、そして25mlのDIWの中に再懸濁させた。大スケールライブラリーゲーションの前に、4つの試験リゲーションを、それぞれ1μlのds cDNA(反応チューブ#1〜#3)、2単位のT4リガーゼ(lnvitrogen)及び50ng(チューブ#1)、100ng(チューブ#2)及び200ng(チューブ#3及び#4)のBst×1切断済酵母発現ベクター(pYES2.0ベクターlnvitrogen又はyHD13のいづれか)を含む10μlのリゲーションバッファー(上記と同)の中で実施した。リゲーション反応は、+16℃での12時間のインキュベーションにより行い、70℃で5分間加熱し、そして1μlの各リゲーションを40μlのコンピテントE.コリ1061細胞(OD600=1リットルのLB培地の中で0.9;冷DIWで2回、20mlの10%のグリセロール1回洗浄;2mlの10%のグリセロールに再懸濁)にエレクトロポレートした。1mlのSOCを各形質転混合物に加えた後、それらの細胞を37℃で1時間増殖させ、50μlをLB+ロンピシリンプレート(100μg/ml)上でプレートし、そして37℃で12時間増殖させた。
最適条件を利用し、大スケールリゲーションを9単位のT4リガーゼを含む40μlのリゲーションバッファーの中で設定し、そして反応物を16℃で12時間インキュベートした。そのリゲーション反応を70℃で5分熱することにより停止させ、−20℃で12時間エタノール沈殿させ、遠心により回収し、そして10μlのDIWの中で再懸濁させた。1μlのアリコートをエレクトロコンピテントE.コリ1061の中に、上記と同じエレクトロポレーション条件を利用して形質転換させ、そして形質転換細胞を0価検定し、そしてそのライブラリーを5000〜7000c.f.u./プレートでLB+アンピシリンプレート上にプレートした。各プレートに3mlの培地を加えた。この細菌をかき取り、1mlのグリセロールを加え、そしてプールとして−80℃で保存した。残りの2mlをDNA単離のために用いた。DNAの量が必要な数の酵母形質転換体を供するのに十分でないとき、大スクールDNAを、一夜増殖させた50μlの−80℃の細菌ストックで接触した500mlの培地(TB)から調製した。
ポリメラーゼ連鎖反応によるcDNAプローブの作製
A.アキュレアタスRE4由来のラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼのためのcDNAプローブを得るため、精製酵素のNH2−末端配列の中の領域に相当する縮重オリゴヌクレオチド(RGEA/s2図7)を、デオキシイノシンを4つのあいまいな位置に合わせることによって合成した。図7は、PCRに用いた推定のデオキシイノシン含有プライマー配列を示し、アスペルギルス アキュレアタス由来の精製ラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼIより得た対応のアミノ酸を並べている。このプライマーは、ポリメラーゼ連鎖反応技術(Oharaら、1989)を利用する、7000クローンを含む増幅cDNAライブラリープールから標的RGAEse cDNAを増幅するために、直接(プライマー#22,5′−CTGTAATACGACTCACTA−3′)及び逆(プライマー#43,5′−ATTACATGATGCGGCCCT−3′)pYES2.0プライマーと組んで用いた。PCR反応は、550pmolのセンスプライマー(RGAE/s2)及び800pmolづつのアンチセンスプライマー(上述)、1μgの鋳型DNA(cDNAライブラリープール#33からのOiagen精製プラスミドDNA)及び200mMづつのdTPを含む100μlのPCRバッファー(10mMのトリス−HCl,pH8.3,50mMのKCl,1.5mMのMgCl2,0.0%のPerkin−Elmer,(etus)の中で、DNA熱サイクラー及び2.5単位のTaqポリメラーゼ(Perkin−Elmer,(etus)を用いて実施した。30サイクルのPCRを、94℃で1分の変性、55℃で2分のアニール及び72℃で3分の伸長のサイクルプロフィールを利用して実施した。
20μlのアリコートの増幅生成物を0.7%のアガロースゲルでの電気泳動により分析し、−のプライマーペアーを有する0.9kbの主要産物を示した(センス、RGAE/s2;アンチセンス、pYES2.0逆プライマー#43)。課題のDNAフラグメントをゲルから単離し、タイプD−0405ふちなし透析チューブ(Sigma)を用いて電気溶離させ(Sambrookら)、続いてフェノール抽出及び−20℃で12時間のエタノール沈殿を行った。そのPCR産物を50μMづつのdNTP、及び3単位のT4 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)を含む20μlのバッファー(20mMのトリス−アセテート、pH7.9,10mMのMgAc,50mMのKAc,1mMのDTT)の中で37℃で10分ブラント末端化した。その反応を70℃で5分のインキュベーションにより停止させ、氷上で5分冷し、そして50μlのキナーゼバッファー(70mMのトリス−HCl,pH7.6,10mMのMgCl2,5mMのDTT)の中で希釈し、続いて37℃で30分でT4ポリヌクレオチドキナーゼ(10U,New Emgland Biolabs)及び1mMのATP pH7.0(Pharmacia)によるリン酸化、フェノール抽出、エタノール沈殿及びSma I−切断膜リン酸化pUC18ベクター(リゲーション当り50ng,Pharmacia)への16℃で12時間かけてのリゲーションを行った。
E.コリDH5αを、5μlのリゲーション混合物を用いてアンピシリン耐性に形質転換させ(Hanahan 1985)、そして13のクローンをプラスミドミニプレプの単離によって分析した。DNA(Sambrookら、1989)、及びプラスミドサブクローンのEcoR I/Hing III消化、それに続くユニバーサルpUCプライマーによる−のサブクローン由来の0.9kbのインサート末端の配列決定(Sangerら、1977)を行った。pRGA19サブクローンのヌクレオチド配列分析は、固有のオープンリーディングフレームを示し、それは、プライマーエンコードアミノ酸に加えて、精製酵素由来の有用なNH2末端配列と一致する10個の追加の残基を含み、それ故そのPCRがラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼI cDNA(図8)の所望の領域を特異的に増幅させたことを確証せしめた。図8はrga1 cDNAの5′−末端のヌクレオチド配列及びA.アキュレアタス由来のRGAEase Iの推定一次構造を示す。成熟タンパク質を先行するNH2−末端シグナルペプチドに下線を付した。
サザンブロット分析
8個の個別のcDNAライブラリープール(#33,90,100,130,136,140,142,148)由来のQiagen精製DNA(3μg)をEag I(3U/μgのDNA、New England Biolabs)で完全に消化し、0.7%のアガロースゲルで分画し、変性させ、そして10×SSC(Sambrookら、1989)をトランスファーバッファー(Southern 1975)として用いてナイロンフィルター(Hybond−N,Arnersham)にブロットした。精製した0.9kbのRGAEse I PCRフラグメントをランダム−プライミング(FeinbergとVogelstein 1983)により32P−ラベルし(>1×109Cpm/μg)、そしてサザン分析におけるプローブとして用いた。ハイブリダイゼーションを2×SSC(Sambrookら、1989)、5×デンハーツ溶液(Sambrookら、1989)、1%(w/v)のSDS及び100μg/mlの変性サク精子DNAの中で、2.5ng/mlのプローブ濃度で、65℃で16時間行い、続いて2×SSC(2×15min)、2×SSC、1%のSDSで65℃で30min、次いで0.2×SSC、1%のSDSで65℃で30分、そして最後に2×SSC(2×15min)で洗った。このフィルターを−80℃で12時間オートラジオグラフィーにかけ、各cDNAプールにおいて一本の強くハイブリダイズする1.0kbのフラグメントが示された。このことは、各分析プールがA.アキュレアタス由来のRGAEse Iをエンコードする全長cDNAコピーを含むことを示唆する。従って、プール#33を更なる実験のために用いた。
ノーザンブロット分析
RS3培地の中での増殖の際のA.アキュレアタスRGAEse I mRNAの定常期レベルを評価するため、ポリ(A)+RNAを上記の培地の中に1〜5日間増殖させた後に毎日回収した菌糸体から単離し、そしてノーザン分析にかけた。このポリ(A)+RNA(5μg/サンプル)を1.2アガロース−2.2Mホルムアルデヒドゲル(Sambrookら、1989)で電気泳動、そして10×SSC(Sambrookら、1989)をトランスファーバッファーとして用いたナイロン膜(Hybond−N,Amersham)にブロットした。サイズマーカーとしてBethesda Research Laboratories由来のRNAラダーを用い、そしてランダムプライムした(FeinbergとVogelstein,1983)32Pラベルの0.9kb RGAEse I PCR産物(前記の段落も参照のこと)をプローブとしてノーザン分析に用いた。ハイブリダイゼーションは5×SSC(Sambrookら、1989)、5×デンハーツ溶液(Sambrookら、1989)、0.5%のSDS(w/v)及び100μg/mlの変性サク精子DNAの中で、約2.5ng/mgのプローブ濃度で、65℃で16時間行い、続いて5×SSCで65℃(2×15分)、2×SSC、0.5%のSDS(1×30分)、0.2×SSC、0.5%のSDS(1×30分)、そして5×SSC(2×15分)洗った。そのフィルターを−80℃で4日間オートラジオグラフィーにかけた。
RGAEse I cDNAプローブは、5日目の菌糸体及び若干4日目の菌糸体において1.0kbのmRNA種を放出したが、3日目の菌糸体では検出せず1日後の増殖培地の中でのグルコースの低下レベルと一致し、3日後の上清液中ではグルコースは検出できなかった。
A.アキュレアタス由来のラムノガラクツロナンアセチル エステラーゼI(RGAEse I)をエンコードする全長cDNA の単離及び特性化
RGAEse Iについての全長cDNAクローンを単離するため、cDNAライブラリープール#33由来の30,000のコロニーを、アンピシリン(100μg/ml)を含むLB−アガー(24×24cmのプレート、Nunc)の上にプレートし、そしてナイロンフィルター(Nybond−A,Amersham)でカバーしたLB+amp−プレート上にレプリケートした。精製した0.9kbのRGAEse I PCRフラグメントを上記の通りにランダムプライムすることによって32P−ラベルし、そしてコロニーハイブリダイゼーション(Sambrookら、1989)によるライブラリープールのスクリーニングにおけるプローブとして用いた。ハイブリダイゼーションは2×SSS、5×デンハーツ溶液(Sambrookら、1989)1%(w/v)のSDS及び100μg/mlの変性サク精子DNAの中で、2.5ng/mlのプローブ濃度で65℃で16時間行い、次いで2×SSC(2×15分)、0.2×SSC、0.1%のSDS(2×30分)、そして2×SSC(2×15分)で洗い、続いて−80℃で12時間かけてオートラジオグラフィーにかけた。プール#33由来の30,000コロニーのスクリーニングは、2ラウンド以上のハイブリダイゼーションによりコロニー精製された5つの推定RGAEse I cDNAクローンをもたらした。これらのクローンの一つ(pRGA1と命名)を、そのプラスミドをHind III及びXba Iで消化し、そしてその1.0kbのcDNAインサートの末端の前進及び後進pYES2.0ポリリンカープライマーを用いる配列決定により特性化した。
pRGA1の中の1.0kbのインサートは、ヌクレオチド位置40でATGコドンより開始し、そしてTGA停止コドンで終結する0.85kbのオープンリーディングフレーム(ORF)を含む(図8と9)。図9は、rga1 cDNAの3′末端のヌクレオチド配列及びA.アキュレアタス由来のRGAEase Iの推定一次構造を示す。このORFには39bpの5′非コード領域が先行し、そして132bpの3′非コード領域とポリ(A)テールが続く。推定タンパク質配列と精製成熟RGAEse IのNH2−末端配列との比較は、18残基のシグナルペプチドを含む前駆体タンパク質をそのcDNAがエンコードすることを示す図8)。
アスペルギルス発現ベクターの構築
ベクターpHD414(図10)はプラスミドp775(ED238,023号に記載)の誘導体である。このプラスミドとは異なり、pHD414はプロモーターとターミネーターとの間に固有制限部位の鎖を有する。このプラスミドは、ターミネーターの3′末端での約200bpの長さのフラグメント(所望でないRE部位を含む)の除去、それに続くプロモーターの5′末端での約250bpの長さのフラグメント(これも所望でない部位を含む)の除去により構築される。その200bpの領域はNar I(pUCベクターの中にある)及びXba I(ターミネーターのすぐ3′)により切断し、続いてそれで作り上げられた末端をクレノウDNAポリメラーゼ+dNTDで補完し、そのベクターフラグメントをゲルで精製し、そしてベクターフラグメントに再リゲートすることによって除去する。このプラスミドをpHD413と呼ぶ。pHD413をStu I(プロモーターの5′末端にある)及びRvu II(pUCベクターの中にある)で切り、ゲルで分画し、そして再リゲートし、pHD414が得られる。図10はプラスミドpHD414の地図であり、ここで「AMGターミネーター」はA.ニガーグルコアミラーゼターミネーターを示し、そして「TAKAプロモーター」はA.オリガTAKAアミラーゼプロモーターを示す。pHD464はpHD414の誘導体であり、その5′非翻訳領域はアスペルギルスTP;遺伝子由来の5′非翻訳領域に置き換えられている。
RGAEse I発現カセットの構築
pRGA1由来のプラスミドミニレプDNAをBamH I及びXho Iで消化し、0.7%のアガロースゲルで電気泳動し、続いて1.0kbのcDNAインサートをGeneclean IIキットを用い、その製造者の仕様書に従って精製し(Bio 101 lnc.,La Jolla),そしてBamH I/Xho I−切断pHD414ベクターにリゲートした。1μlのリゲーション混合物をE.コリ1061にエレクトロポレートし、そして2つの形質転換体をプラスミドミニプレプDNAのBamH I/Xho I消化によって分析した。両クローン(pRGA1とpRGA2と呼ぶ)とも適正なサイズのインサートを含むため、pRGA1を更なる実験のために選んだ。pRGA1発現プラスミドのmidi調製品(Qiagen Tip 100、段階4参照のこと)を、この構築体の5′末端の配列決定によりチェックし、アスペルギルスオリザ形質転換に用いた。
アスペルギルスオリザの形質転換及びその形質転換体の 分析
100mlのアスペルギルス最少培地(1Mのスクロース、10mMの尿素、0.52mg/mlのKCl,0.52mg/mlのMgSO4,1.52mg/mlのKH2PO4,0.04μg/mlのNA2B4O7,0.4μg/mlのCuSO4,0.8μg/mlのFePO4,0.8μg/mlのMnSO4,0.8μg/mlのNa2MoO4,8μg/mlのZnSO4)に、A.オリザ株1560もしくは1560−710、又はA.ニガー由来の胞子懸濁物を接種し、30℃で24時間増殖させた後にその菌糸体を滅菌Miraclothを介する濾過により集め、200mlの0.6MのMgSO4で洗い、25mlの低温の2mg/mlのNovozym(商標)(Novo Nordisk A/S)を含む1.2MのMgSO4,10mMのNaH2PO4,pH5.8の中に懸濁し、そして氷上で5分インキュベートした。1mlのBSA(12ng/ml、滅菌濾過)をこの菌糸体に加え、そしてその懸濁物を37℃で1.5時間ゆるやかに振盪させるからインキュベートした。プロトプラストをMiraclothを通じる濾過によって未消化菌糸体塊から分け、5mlの0.6Mのソルビトール、100mMのトリス−HCl,pH7.0の上に載せ、そして2500rpmで15分遠心した。プロトプラストを中間相から集め、3mlの1.2Mのソルビトール、10mmMのトリス−HCl,pH7.5,10mMのCaCl2で4回洗い、同じバッファーの中で5×107〜5×108/mlの濃度で再懸濁し、そして直ちに用いた。
A.オリザ又はA.ニガーの形質転換を本質的に以下の通りに実施した。8μgのQiagen精製pRGA1プラスミドDNA(1μg/μl)を1μgのQiagen精製ToC90(1μg/μl)共プラスミドDNA、A.ニドゥランス(A.nidulans)Amds遺伝子保有プラスミド及び100mlのプロトプラスト懸濁物と混合し、そしてRTで20分インキュベートした。250mlの60%(w/v)のPEG、10mMのトリス−HCl,pH7.5,10mMのCaCl2を加え、そしてこの混合物をRTで20分インキュベートした。3mlの1.2Mのソルビトールを加えた後、その形質転換混合物を2500rpmで10分遠心し、100mlの1.2Mのソルビトールの中に再懸濁し、AmdS選別プレートの上にまき、そして30℃3〜5日間インキュベートした。
20mlのアリコートのYP+マルトデキストリン(2%)培地に、Tocプラスミド(A.オリザ1560−710の中で4つ、株1560の中で2つ)で共形質転換したAmdS+形質転換体由来の胞子懸濁物を接種し、続いて30℃で2〜3日増殖させた。その形質転換体をRGAEse I活性について、この培養培地をラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼ及びアセチルエステラーゼ活性についてアッセイすることによりスクリーンした。様々の形質転換体における培養培地に分泌したタンパク質の量及び純度を、4μlのアリコートの上清液画分を10%のSDS−PAGE(Feyら,1984)にかけ、続いてクマジー又は銀深色し、A.アキュレアタス由来の精製RGAEse I酵素調製品をコントロールとして用いることにより分析した。
酵素アッセイ
AmdS+形質転換体の培養培地中のアセチルエステラーゼ活性を、20mlのサンプルを40℃で30分、500mlの2mMのP−ニトロフェニル−アセテート/20mMのNa−クエン酸塩バッファー、pH5.0の中でインキュベートした液のOD405での吸光度の上昇として測定し、陰性コントロールとしてA.オリザ1560−710由来の培養培地、そして陽性コントロールとして精製RGAEse I調製品(0.78mg/ml)を用いた。測定の前に、そのpHを1mlのトリス−HCl,pH7.0をサンプルに加えることによって上げた。コントロール株の中の高アセチルエステラーゼ活性に基づき、全てのサンプルはP−ニトロフェニル−アセテートに対して同等の活性を示し(データーは示さない)、AmdS+形質転換体においては検出可能な上昇はなかった。
培養培地中のラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼ活性(前述)を、リンゴペクチン(Scholsら、1990)から単離した改変多毛領域(MHR)からのアセテートの遊離として測定した。サンプル(50mlづつの上清液)を100mlの1%(w/v,H2O中)の改変多毛領域と、a)2時間及びb)24時間、上記と同じコントロールサンプルを用いて、インキュベートした。酢酸の決定はBoehringer Mannheim由来の酢酸キットを用い、その製造者の仕様書に従って実施した。6つのAmdS+形質転換体のうちの5つが1%のMHRに対して明確な活性を示し、一方の6つの形質転換体はA.オリザコントロール株1560−710に比して活性を示さなかった(図11)。図11は、A.アキュレアタス由来のラムノガラクツロナンアセチルエステラーゼIを発現する組換A.オリザ株により産生された1%の改変の多毛領域(MHR)に対する活性を示す。酵素活性はリンゴペクチンMHRからの酢酸塩の遊離として測定した。最高の活性は形質転換体RGAE710−1及びRGAE710−4において観察され、培養培地に分泌した約35kDaのタンパク質と一致した。このタンパク質はSDS−DAGEによる判定に従い、A.アキュレアタス由来の精製RGAEse Iに比して若干過剰グリコシル化されていた。
培地
YPD:10gの酵母抽出物、20gのペプトン、H2Oを810mlまで。オートクレーブにかけ、90mlの20%のグルコース(滅菌濾過)を加えた。
YPG−アガー:25g/lのBactoagar、15g/lのグルコース、5g/lのK2PO4,0.5g/lのMgSO4−7H2O,pHを5.0に調整。オートクレーブにかける。
10×Basal塩:66.8gの酵母窒素ベース、100gのコハク酸、60gのNaOH,H2Oを1000mlまで。滅菌濾過。
SC−URA:90mlの10×Basal塩、22.5mlの20%のカスアミノ酸、9mlの1%のトリプトファン、H2Oを806まで。オートクレーブに付く、3.6mlの5%のスレオニン及び90mlの20%のグルコースを添加。
SC−Hアガー:アミノ酸抜きの7.5g/lの酵母窒素ベース、11.3g/lのコハク酸、6.8g/lのNaOH、ビタミン抜きの5.6g/lのカスアミノ酸、0.1g/lのトリプトファン及び20g/lのアガー(Bacto)。121℃で20分のオートクレーブ。オートクレーブ後、55mlの22%のガラクトース溶液及び1.8mlの5%のスレオニン溶液を450mlのアガー当りに加える。
YNB−1アガー:3.3g/lのKH2PO4,16.7g/lのアガー、pHを7に調整。121℃で20分オートクレーブ。オートクレーブ後、25mlのアミノ酸抜きの13.6%の酵母窒素ベース、25mlの40%のグルコース溶液、1.5mlの1%のL−ロイシン溶液及び1.5mlの1%のヒスチジン溶液を450mlのアガー当り加える。
YNB−1培地:YHB−1アガーと同じ組成だが、アガー抜き。
MHR上層ゲル:1%のアガロース、0.05MのNa−酢酸バッファー中の0.5%のMHR,pH4.5。ゲルを煮沸し、次いでアガープレートの上にこの上層を注ぐ前に55℃まで冷却。
FG−4−アガー:35g/lのアガー、30g/lのソルビーンミール、15g/lのマルトデキストリン(Glucidex6)、5g/lのBactoペプトン、pH7。121℃で40オートクレーブ。
FG−4培地:30g/lのソイビーンミール、15g/lのマルトデキストリン(Glucidex6)、5g/lのBactoペプトン。121℃で40分オートクレーブ。
MDU−2培地:45g/lのマルトース、1g/lのMgSO4−7H2O,1g/lのNaCl,2g/lのK2SO4,12g/lのKH2PO4,0.1ml/lのPluronic 61 L,0.5ml/lの微量金属溶液、pH5.0。121℃で20分オートクレーブ。15ml/lの50%の滅菌濾過尿素をオートクレーブ後に加える。
微量金属溶液:13.9g/lのFeSO4−7H2O,8.45g/lのMnSO4−H2O,6.8g/lのZnCl2、2.5g/lのCuSO4−5H2O,0.24g/lのNiCl2−6H2O,3g/lのクエン酸。
本発明のよりよい理解のために下記の参考文献を参照されたい。
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Southerm,E.M.1975.J.Mol.Biol.98;503−517。
配列表
(1)一般情報
(i)出願人:
(A)名称:Novo Nordisk A/S
(B)通り:Novo Alle
(C)市:Bogsvaerd
(E)国:Denmark
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(H)テレファックス:+45 4449 3256
(I)テレックス:37304
(ii)発明の名称:新規酵素及びDNA配列
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Claims (21)
- アスペルギルス アキュレアタスCBS101.4 3に由来する、請求項1記載のRGAE。
- 請求項3〜5のいずれか1項に記載の組換DNAを含んで成るベクター。
- プロモーターとしてアスペルギルス オリザ タカアミラーゼプロモーターを有する、請求項6記載のベクター。
- 請求項6又は7記載のベクターを含む形質転換宿主。
- 前記形質転換宿主がアスペルギルス株である、請求項8記載の形質転換宿主。
- 前記形質転換宿主が、種アスペルギルス アキュレアタス、アスペルギルス ニガー、アスペルギルス オリザ又はアスペルギルス アワモリに属する株である、請求項9記載の形質転換宿主。
- 前記形質転換宿主が、その非形質転換状態ではRGAEを産生しないか、又は有意義でない量でしかRGAEを産生しない微生物である、請求項10記載の形質転換宿主。
- 請求項8〜10のいずれか1項に記載の形質転換宿主の利用によるRGAEの製造方法。
- 請求項12記載の方法により製造したRGAE。
- 請求項1、2又は13記載のRGAEを含んで成る、植物細胞壁の分解又は改変のための酵素調製品。
- 請求項1、2又は13記載のRGAEを含んで成る、アシル化MHR(改良多毛領域)の分解又は改変のための酵素調製品。
- 植物細胞壁の分解又は改変のため、請求項1、2又は13記載のRGAEを利用する方法。
- アシル化MHRの分解又は改変のため、請求項1、2又は13記載のRGAEを利用する方法。
- RGAEを、脱アシル化又は部分脱アシル化MHRに特異的な酵素を一緒に用いる、請求項16又は17記載の方法。
- 植物細胞壁の分解又は改変のため、請求項14記載の酵素調製品を利用する方法。
- アシル化MHRの分解又は改変のため、請求項15記載の酵素調製品を利用する方法。
- 前記酵素調製品を、脱アシル化又は部分脱アシル化MHRに特異的な酵素と一緒に用いる、請求項19又は20記載の方法。
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