JP3654764B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸引源からの吸引力により基板を吸引保持して回転させつつ基板に所定の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板にフォトレジスト液等の処理液の塗布処理、現像処理、洗浄処理等の種々の処理を行うために基板処理装置が用いられている。
【0003】
たとえば回転式の塗布装置では、基板を水平に保持しつつ回転させ、基板上にフォトレジスト等の処理液を塗布する。また、回転式の現像装置では、基板を水平に保持しつつ回転させ、基板上に現像液を供給する。
【0004】
図4は従来の回転式の基板処理装置の主要部の構成を示す概略断面図である。図4において、回転式の基板処理装置は、基板Wを真空吸引により水平姿勢に吸着保持する回転保持部(スピンチャック)40を備える。回転保持部40はモータ(図示せず)の回転軸2の先端に取り付けられ、鉛直軸の周りで回転駆動される。回転保持部40は円板状支持部41および筒状嵌合部42を有し、筒状嵌合部42をモータの回転軸2の先端に嵌合して取り付けられている。
【0005】
筒状嵌合部42には切欠き部42aが形成されており、この切欠き部42aが回転軸2の外周面に突出した回り止めピン2bに係合することにより回転保持部40と回転軸2とが一体となって回転する。
【0006】
回転軸2には真空吸引源12に接続される中空の通路2aが形成されている。また、回転保持部40には回転軸2の中空の通路2aに連通する吸引路43が形成されている。これにより、円板状支持部41の表面上に載置された基板Wは回転保持部40の吸引路43および回転軸2の通路2aを通り真空吸引源12により円板状支持部41の表面に真空吸着され、モータの回転により回転駆動される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の基板処理装置の回転保持部40はモータの回転軸2の先端に着脱自在に嵌合されている。回転保持部40の筒状嵌合部42とモータの回転軸2の先端部の外周面との間には、加工精度上隙間Aが形成されている。このため、基板Wの真空吸着時には、筒状嵌合部42と回転軸2との隙間Aを通り回転軸2の通路2a内に外気が吸い込まれ、真空漏れ(リーク)が発生している。このような真空漏れが生じると、基板Wを円板状支持部41に保持する真空吸着力が低下する。
【0008】
従来では、基板Wが小径であり、また回転処理の際の基板Wの回転速度も比較的低速であった。このため、筒状嵌合部42と回転軸2との隙間Aからの真空漏れは問題とならなかった。
【0009】
しかしながら、近年では、基板Wが大径化し、重量が大きくなっている。また、塗布装置等では基板Wの表面に処理液をより薄く塗布するために、基板Wの回転速度が大きくなっている。このため、基板Wを回転保持部40に保持するにはより大きな真空吸着力が要求されている。これに対し、筒状嵌合部42と回転軸2との隙間Aからの真空漏れは基板Wの真空吸着力の低下を生じさせるため、回転保持部40から基板Wが離脱するおそれがある。
【0010】
また、図5は回転保持部の回転時の状態を示す模式図である。図5に示すように、回転保持部40の筒状嵌合部42と回転軸2との間に隙間Aがあると、基板Wを保持する円板状支持部41の表面が水平方向から傾いた状態で回転駆動される場合がある。この場合、たとえば直径200mmの基板(ウエハ)Wでは、基板Wの外周端が上下方向に0.5mm程度振動しながら回転する。このため、基板Wの表面に塗り広げられる塗布液の膜厚の均一性が損なわれる場合がある。
【0011】
また、回転式の塗布装置のエッジクリーナノズルや基板Wの裏面を洗浄する裏面洗浄ノズル等は、動作時に基板Wの表面に近接して配置されている。このため、基板Wの表面が上下方向に振動しながら回転駆動されると、基板Wの表面がエッジクリーナノズルあるいは裏面洗浄ノズルに衝突し、ノズルが損傷したり、基板Wが損傷するおそれがある。
【0012】
上記のような不都合を解消するためには、回転保持部40の筒状嵌合部42と回転軸2との隙間Aを微小にすればよい。しかしながら、この隙間Aを微小にするためには、回転軸2と筒状嵌合部42との嵌合部分の加工精度を極めて高くする必要があり、加工が困難になりかつ加工コストが上昇する。
【0013】
また、保守作業のために、回転保持部40を回転軸2から容易に取外し可能な構造とする必要がある。このため、隙間Aを微小に形成すると回転保持部40の着脱が困難となり、保守作業の効率が低下する。さらに、回転保持部40と回転軸2とをボルト等の固定部材で固定することも考えられるが、回転保持部40近傍の作業スペース上の制約等からボルトを用いた固定構造を採用することは困難である。
【0014】
本発明の目的は、基板の裏面を真空吸着して保持する基板保持手段において真空漏れが防止された基板処理装置を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、基板の上下方向の振動が防止された基板処理装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る基板処理装置は、吸引源からの吸引力により基板を吸引保持して回転させつつ基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、吸引源に接続される中空の通路をその内部に設けた上下方向に延びる回転軸を有するモータと、モータの回転軸の先端に取り付けられ、基板の裏面を支持する円板状の支持部と、支持部の下面に設けられかつ回転軸の先端部が嵌合する孔部と、一端が支持部の上面に開口するとともに他端が回転軸の通路に連通する吸引路とを有する回転部材とを備え、回転軸の先端部と回転部材の孔部とが嵌合する範囲において、孔部の内周面に第1の環状溝が形成され、第1の環状溝よりも下方の位置における回転軸の外周面に第2の環状溝が形成され、第1の環状溝に第1の環状のシール部材が装着され、かつ第2の環状溝に第2の環状のシール部材が装着されることにより、孔部の内周面と回転軸の先端部の外周面との間に上下に第1および第2の環状のシール部材が介挿されたものである。
【0017】
第1の発明に係る基板処理装置においては、回転部材の孔部がモータの回転軸の先端部に嵌合することによって回転部材が回転軸の先端部に取り付けられ、回転部材の吸引路および回転軸の中空の通路により、吸引源に接続される真空吸引経路が構成される。この真空吸引経路を通して基板が回転部材の支持部上に吸引保持される。回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との間には、保守作業時に回転部材と回転軸との着脱を容易にするために隙間が形成されている。そして、この回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間に第1および第2の環状のシール部材が介挿されている。第1および第2の環状のシール部材は回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間を塞ぎ、真空吸引経路の真空漏れが生じることを防止する。これにより、真空漏れによる基板の吸着保持力の低下が防止され、大口径の基板を保持して高速で回転させることができる。
【0018】
この場合、上方に配置される第1の環状溝を孔部の内周面に形成し、下方に配置される第2の環状溝を回転軸の外周面に形成することにより、回転部材を回転軸の先端部に取り付ける際に、回転軸の先端部が第1の環状溝に装着される第1の環状のシール部材に到達するまでの距離を長く、かつ到達後に回転軸の先端部が第1の環状のシール部材の内側に嵌合される距離を短くして嵌合時の抵抗を低減させている。これにより、回転部材を回転軸の先端部に取り付け、また取り外すことが容易となり、保守作業時の利便性が向上する。
【0019】
第2の発明に係る基板処理装置は、第1の発明に係る基板処理装置の構成において、第1および第2の環状のシール部材がゴム材料からなるものである。
【0020】
この場合、ゴム材料からなる第1および第2の環状のシール部材を用いることにより、ゴムの弾性力によって回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間が閉塞され、真空吸引経路の真空漏れによる回転部材の基板の吸着保持力の低下を防止することができる。
【0021】
第3の発明に係る基板処理装置は、吸引源からの吸引力により基板を吸引保持して回転させつつ基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、吸引源に接続される中空の通路をその内部に設けた上下方向に延びる回転軸を有するモータと、モータの回転軸の先端に取り付けられ、基板の裏面を支持する円板状の支持部と、支持部の下面に設けられかつ回転軸の先端部が嵌合する孔部と、一端が支持部の上面に開口するとともに他端が回転軸の通路に連通する吸引路とを有する回転部材とを備え、回転軸の先端部と回転部材の孔部とが嵌合する範囲において、孔部の内周面に第1の環状溝が形成され、第1の環状溝よりも下方の位置における回転軸の外周面に第2の環状溝が形成され、第1の環状溝に第1の間隔保持部材が装着され、かつ第2の環状溝に第2の間隔保持部材が装着されることにより、孔部の内周面と回転軸の先端部の外周面との間に上下に第1および第2の間隔保持部材が介挿されたものである。
【0022】
第3の発明に係る基板処理装置においては、回転部材の孔部がモータの回転軸の先端部に嵌合することによって回転部材が回転軸の先端部に取り付けられ、回転部材の吸引路および回転軸の中空の通路により吸引源に接続される真空吸引経路が構成される。この真空吸引経路を通して基板が回転部材の支持部上に吸引保持される。回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との間には、回転部材と回転軸との着脱を容易にするために隙間が形成されている。そして、この回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間に第1および第2の間隔保持部材が介挿されている。第1および第2の間隔保持部材は上下2か所で回転部材と回転軸とに接触することによってがたつき無く回転部材を回転軸の先端部に保持することができる。これにより、回転部材と回転軸との取り付けのがたつきにより基板の端部が上下に振動しながら回転することが防止され、基板の回転処理の処理状態の均一性が保持されるとともに、回転する基板の上下振動によって基板と基板に近接配置される部材との衝突事故を未然に防止することができる。
【0023】
この場合、上方に配置される第1の環状溝を孔部の内周面に形成し、下方に配置される第2の環状溝を回転軸の外周面に形成することにより、回転部材を回転軸の先端部に取り付ける際に、回転軸の先端部が第1の環状溝に装着される第1の間隔保持部材に到達するまでの距離を長く、かつ到達後に回転軸の先端部が第1の間隔保持部材の内側に嵌合される距離を短くして嵌合時の抵抗を低減させている。これにより、回転部材を回転軸の先端 部に取り付け、また取り外すことが容易となり、保守作業時の利便性が向上する。
【0024】
第4の発明に係る基板処理装置は、第3の発明に係る基板処理装置の構成において、第1および第2の間隔保持部材のうち少なくとも1つが環状のシール部材であるものである。
【0025】
この場合、第1および第2の間隔保持部材の少なくとも1つに環状のシール部材を用いることにより、回転部材の取り付けのがたつきを防止することに加え、回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間の気密性を確保することができる。これにより、基板の回転処理の処理状態の均一性が確保されるとともに、回転する基板の上下振動によって基板と基板に近接配置される部材との衝突事故を未然に防止することができ、さらに真空漏れによる基板の吸着保持力の低下が防止され、大口径の基板を保持して高速で回転させることができる。
【0026】
第5の発明に係る基板処理装置は、第4の発明に係る基板処理装置の構成において、環状のシール部材がゴム材料からなるものである。
【0027】
この場合、ゴム材料からなる環状のシール部材を用いることにより、ゴムの弾性力によって回転部材の孔部の内周面と回転軸の外周面との隙間が閉鎖され、真空吸引経路の真空漏れによる回転部材の基板の吸着保持力の低下を防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施例における基板処理装置の概略断面図である。本実施例では、基板処理装置の一例として回転式の塗布装置について説明する。
【0029】
図1において、基板処理装置は、基板Wを水平姿勢で吸着保持する真空吸引式の回転保持部(スピンチャック)20を備える。回転保持部20はモータ3の回転軸2の先端に取り付けられ、鉛直軸の周りで回転駆動される。モータ3の回転軸2は中空構造を有し、下端が真空ポンプ等の真空吸引源12に連結される。
【0030】
真空吸引源12は、回転軸2の内部の空間を通して回転保持部20上の基板Wを吸引する。これにより、基板Wが回転保持部20上に吸着保持される。回転保持部20の構造については後述する。
【0031】
回転保持部20に保持された基板Wの周囲を取り囲むように飛散防止用カップ4が設けられている。このカップ4は上カップ4aと下カップ4bとから構成され、上カップ4aは下カップ4bに着脱自在に取り付けられている。上カップ4aには開口部13が設けられ、下カップ4bの下部には排液口8および複数の排気口7が設けられている。排気口7は工場内の排気設備に接続される。回転保持部20の下方には、中カップ6が配置されている。この中カップ6は、外周部に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面を有する。
【0032】
回転保持部20の上方には、基板W上にレジスト液を吐出するレジストノズル9が上下動可能かつ基板Wの上方位置とカップ4の外部の待機位置との間で移動可能に設けられている。また、基板Wの下方には、基板Wの裏面を洗浄するためのリンス液を吐出する複数の裏面洗浄ノズル11が配置されている。
【0033】
レジスト液の塗布処理時には、上方から清浄な空気が上カップ4aの開口部13を通して基板Wの表面に供給される。レジストノズル9から回転保持部20に保持された基板W上にレジスト液が吐出され、基板Wが回転することにより基板Wの表面の全体にレジスト液が塗り広げられる。
【0034】
図2は図1の基板処理装置の回転保持部の断面図であり、図3は図1の基板処理装置の回転保持部の平面図である。
【0035】
回転保持部20は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、ポリアセタール等の合成樹脂あるいは金属材料により形成され、円板状支持部21および筒状嵌合部22を有する。円板状支持部21の上面の外周部には、基板Wの裏面を支持する環状壁部23が形成されている。また、円板状支持部21の上面の環状壁部23より内側の領域には、複数の突起部24が設けられている。これら複数の突起部24は基板Wの裏面を支持する。環状壁部23の外周縁部21aは曲面加工または面取り加工が施されている。このため、環状壁部23の外周縁部21aに異物が衝突した場合でも上方に突出する突起部が形成されにくくなる。したがって、突起部の形成により基板Wと環状壁部23の上面との間に隙間が生じて真空漏れが発生することを防止することができる。
【0036】
筒状嵌合部22にはモータ3の回転軸2の先端を受け入れる嵌合孔22bが形成されている。筒状嵌合部22の中央部分には回転軸2の中空の通路2aに連通する連通路25および連通路25から斜め上方に延びる傾斜路26が形成されている。傾斜路26の開口端は円板状支持部41の回転中心から半径方向にずれた位置に形成されている。そして、この傾斜路26、連通路25および回転軸2の中空の通路2aからなる真空吸引経路を通して真空吸引源12が基板Wの裏面を真空吸着し、基板Wを円板状支持部21上に吸着保持する。
【0037】
傾斜路26の開口端を回転保持部20の中心軸から外れた位置に形成することにより、処理液が傾斜路26内に侵入した場合でも、直ちに回転軸2の中空の通路2aを通りモータ3の内部に侵入することを防止することができる。
【0038】
また、回転部材20の筒状嵌合部22と回転軸2の先端部との嵌合部には第1および第2のOリング28,30が配設されている。上方側に配設された第1のOリング28は、嵌合孔22bの内周面に形成された第1の環状溝27内に装着されている。第1のOリング28は耐薬性や弾性を有する材料、たとえばパーフロロエラストマーあるいはフッ素系ゴムにより形成されている。
【0039】
第1のOリング28は、真空吸引時に、筒状嵌合部22の嵌合孔22bの内周面と回転軸2の先端部外周面との隙間Aから外気が回転軸2の中空の通路2a等の真空吸引経路内に吸い込まれ、真空吸引経路の真空漏れが生じることを防止する。
【0040】
また、回転軸2の下方側に配設された第2のOリング30は、回転軸2の外周面に形成された第2の環状溝29内に装着されている。第2のOリング30は耐薬性および弾性を有し、筒状嵌合部22の嵌合孔22bの内周面に対して滑りが良い材料、たとえばフッ素ゴムの表面にFEP(4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体)あるいはPFA(4フッ化エチレン−パーフルビニルエーテル共重合体)を被覆したもの、あるいはFEPまたはPFAからなる中空環状体等により形成されている。
【0041】
第2のOリング30は、第1のOリング28とともに筒状嵌合部22と回転軸2との隙間Aに充填されることにより、回転部材20の筒状嵌合部22と回転軸2とのがたつきを防止し、回転軸2の回転中心と回転保持部20の回転中心とを一致させる。これにより、回転部材20は基板Wを水平姿勢に保持して回転させることができる。
【0042】
回転保持部20を回転軸2に嵌合する場合には、まず第1のOリング28を筒状嵌合部22の内周面の第1の環状溝27に装着し、第1のOリング30を回転軸2の外周面の第2の環状溝29に装着する。その後、嵌合孔22b内に回転軸2の先端が挿入されるように筒状嵌合部22を回転軸2の上端に差し込み始める。この場合、回転軸2の先端が第1のOリング28に到達するまでは嵌合孔22bの内周面と回転軸2の外周面との間に隙間Aがあることにより抵抗なく筒状嵌合部22を回転軸2の先端に差し込むことができる。
【0043】
そして、回転軸2の先端が第1のOリング28に接触した後は、筒状嵌合部22を押し込むことによって第1のOリング28の内側に回転軸2の先端部を挿入し、同時に第2のOリング30を嵌合孔22bの内周面に挿入することができる。
【0044】
すなわち、第1のOリング28を筒状嵌合部22の嵌合孔22bの内周面の上方に形成することにより回転軸2への筒状嵌合部22の差し込みを容易とし、かつ第2のOリング30を回転軸2の外周面に取り付けることにより、第2のOリング30を筒状嵌合部22の嵌合孔22bの内周面に沿って差し込みやすく構成されている。
【0045】
本実施例において、回転保持部20が本発明の回転部材に相当し、円板状支持部21が支持部に相当し、連通路25および傾斜路26が吸引路に相当し、嵌合孔22bが孔部に相当し、第1のOリング28が第1の環状のシール部材および第1の間隔保持部材に相当し、第2のOリング30が第2の環状シール部材および第2の間隔保持部材に相当する。
【0046】
なお、第2のOリング30は円環状のみならず、その一部が切断された形状であってもよい。一部を切断することにより、第2の環状溝29内に装着することが容易となる。
【0047】
また、第1のOリング28に代えて他のシール部材を用いてもよく、第2のOリング30に代えて、他の環状部材あるいは環状以外の部材を用いてもよい。
【0048】
さらに、上記実施例では、回転式の塗布装置を例に説明したが、回転式の現像装置あるいは回転式の洗浄装置等他の回転式の基板処理装置に対しても本発明による回転保持部の構造を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における基板処理装置の概略断面図である。
【図2】図1の基板処理装置における回転保持部の断面図である。
【図3】図1の基板処理装置における回転保持部の平面図である。
【図4】従来の基板処理装置の回転保持部の断面図である。
【図5】図4の回転保持部の回転動作の説明図である。
【符号の説明】
2 回転軸
2a 通路
2b 回り止めピン
3 モータ
12 真空吸引源
20 回転保持部
21 円板状支持部
22 筒状嵌合部
22a 切欠き部
22b 嵌合孔
25 連通路
26 傾斜路
27,29 第1および第2の環状溝
28,30 第1および第2のOリング
Claims (5)
- 吸引源からの吸引力により基板を吸引保持して回転させつつ基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
前記吸引源に接続される中空の通路をその内部に設けた上下方向に延びる回転軸を有するモータと、
前記モータの回転軸の先端に取り付けられ、基板の裏面を支持する円板状の支持部と、前記支持部の下面に設けられかつ前記回転軸の先端部が嵌合する孔部と、一端が前記支持部の上面に開口するとともに他端が前記回転軸の通路に連通する吸引路とを有する回転部材とを備え、
前記回転軸の先端部と前記回転部材の前記孔部とが嵌合する範囲において、前記孔部の内周面に第1の環状溝が形成され、前記第1の環状溝よりも下方の位置における前記回転軸の外周面に第2の環状溝が形成され、
前記第1の環状溝に第1の環状のシール部材が装着され、かつ前記第2の環状溝に第2の環状のシール部材が装着されることにより、前記孔部の内周面と前記回転軸の先端部の外周面との間に上下に前記第1および第2の環状のシール部材が介挿されたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記第1および第2の環状のシール部材がゴム材料からなることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 吸引源からの吸引力により基板を吸引保持して回転させつつ基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
前記吸引源に接続される中空の通路をその内部に設けた上下方向に延びる回転軸を有するモータと、
前記モータの回転軸の先端に取り付けられ、基板の裏面を支持する円板状の支持部と、前記支持部の下面に設けられかつ前記回転軸の先端部が嵌合する孔部と、一端が前記支持部の上面に開口するとともに他端が前記回転軸の通路に連通する吸引路とを有する回転部材とを備え、
前記回転軸の先端部と前記回転部材の前記孔部とが嵌合する範囲において、前記孔部の内周面に第1の環状溝が形成され、前記第1の環状溝よりも下方の位置における前記回転軸の外周面に第2の環状溝が形成され、
前記第1の環状溝に第1の間隔保持部材が装着され、かつ前記第2の環状溝に第2の間隔保持部材が装着されることにより、前記孔部の内周面と前記回転軸の先端部の外周面との間に上下に第1および第2の間隔保持部材が介挿されたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記第1および第2の間隔保持部材のうち少なくとも1つが環状のシール部材であることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
- 前記環状のシール部材がゴム材料からなることを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
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