JP3654619B2 - ポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、ポリカルボジイミド樹脂主鎖中に液状ゴム構造を導入することにより、ポリカルボジイミド樹脂が本来有する耐熱性を生かしつつ、粉末状物或いは顆粒状物等の固体とした場合の熱成形性を向上させたポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカルボジイミド樹脂、特に芳香族ポリカルボジイミド樹脂は、耐熱性の高い樹脂として知られており、このもののワニスや粉末物等は、成形材料や耐加水分解安定剤等として利用されているものの、ポリカルボジイミド樹脂の粉末物又は顆粒状物については、成形材料としては熱流動性が良くないという欠点を有していることが知られていた。
【0003】
ポリカルボジイミド樹脂の粉末に関しては、例えば、J. Appl. Poly. Sci., 21, 1999 (1977)や特公昭52−16759号公報に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと分子量規制剤としての有機モノイソシアネートとを、不活性有機溶媒中、カルボジイミド化触媒の存在下で反応させることにより、ポリカルボジイミド樹脂を粉末として単離する方法が開示されている。
【0004】
即ち、上記J. Appl. Poly. Sci.には、キシレン溶媒中で上記反応を行い、反応終了後に反応系を室温へ冷却する間に析出した固体を濾過により単離し、更に濾液を過剰のヘキサン中に投入して、析出した固体を濾過により単離し、両者合わせた析出物を乾燥することにより得られた粉末を、末端封止ポリカルボジイミド樹脂と称し、加熱加圧下での流動性は改善されたことを含み、その特性が記述されているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記末端封止ポリカルボジイミド樹脂の粉末については、しかしながら、末端封止剤であるモノイソシアネート同士が反応して生成するモノカルボジイミドや低分子量のカルボジイミド等の低分子量物を含有しているため、高温下で成形又は使用すると、これら低分子量物がガス化し、発泡、膨れや臭気等の原因となるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解消し、ポリカルボジイミド樹脂が本来有する優れた耐熱性を生かしつつ、従来のポリカルボジイミド樹脂に比較して、粉末状物或いは顆粒状物等の固体とした場合の加熱加圧下での熱成形性を向上させ、且つ、加熱下での膨れ等のないポリカルボジイミド共重合体及びその製造方法を提供することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、式(1)
【化3】
Figure 0003654619
(式中、R1はイソシアネート残基を、R2は多官能液状ゴム残基を、Xはウレタン結合、アミド結合又はウレア結合のいずれかを表し、pは5〜50の整数を、qは1〜5の整数を、rは0又は1をそれぞれ表す。)
を主たる構造とすることを特徴とするポリカルボジイミド共重合体を提供する。
【0008】
上記目的を達成するために本発明は又、多官能液状ゴムと、該多官能液状ゴムに対して過剰量の有機ジイソシアネートとを反応させた後、カルボジイミド化触媒を用いて反応系内のジイソシアネート成分をカルボジイミド化することを特徴とする上記ポリカルボジイミド共重合体の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の態様】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明のポリカルボジイミド共重合体は、上記式(1)を主たる構造とするものであり、式中のR1はイソシアネート残基を、R2は多官能液状ゴム残基を、Xはウレタン結合、アミド結合又はウレア結合のいずれかを表している。
【0011】
上記イソシアネート残基(R1)とは、有機ジイソシアネートより二つのイソシアネートを除去した場合の構造を、又、多官能液状ゴム残基(R2)とは、多官能液状ゴムより、ウレタン結合、アミド結合又はウレア結合を形成するためのいくつかの官能基を除去した場合の構造をそれぞれ表している。
【0012】
本発明で使用する有機ジイソシアネートとしては、芳香族又は脂肪族のいずれの種類のものを使用しても良いが、反応の制御の面からは芳香族系ジイソシアネートを使用することが好ましい。
【0013】
上記芳香族系有機ジイソシアネートの例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、2,4’−トリレンジイソシアネート、2,6’−トリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0014】
又、脂肪族系有機ジイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート等を挙げることができる。
【0015】
本発明のポリカルボジイミド共重合体は、例えばワニス状物として得ることも、粉末状物或いは顆粒状物として得ることもできるが、粉末状物或いは顆粒状物として得る場合、そのために使用する有機ジイソシアネートとしては、室温(20℃)付近で固体であるものが好ましい。
【0016】
上記のような有機ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート等を例示することができ、その中でも特に汎用性の面から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを好ましい例として挙げることができる。尚、これらのジイソシアネートは、単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
【0017】
本発明で使用する多官能液状ゴムとは、一分子中にイソシアネートと反応し得る官能基を2つ以上持つ液状ゴムであり、このような官能基としては、−OH、−COOH、−NH2、−NHR、−SO3H、−SH、−NHCONH2や−NHCOOR等を挙げることができるが、この中でも特に、反応性及び使い勝手の面から、−OH、−COOH、−NH2、−NHRが好ましい。
【0018】
尚、後述する本発明の効果をより有効にするために、多官能液状ゴムの分子量は200以上であることが望ましく、分子量が200より小さいと、屈曲性を付与する効果が低いだけでなく、加熱成形時に未反応の低分子量物が蒸発して、成形物に好ましくない影響を与えることがある。
【0019】
上記のような多官能液状ゴムとしては、液状ポリブタジエン{例えば、宇部興産(株)のHycar CTB(商標)や、日本曹達(株)のNisso PB(商標)等}、液状ポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体{例えば、宇部興産(株)のHycar CTBNやATBN(商標)等}、液状ポリイソプレン{例えば、クラレ社製のクラプレンLIR−403(商標)}や液状水添ポリイソプレン、液状ポリサルファイド、液状シリコーン等を例示することができ、無論これらの変成品も使用することができる。
【0020】
尚、上記多官能液状ゴムのうち、クラレ社製のクラプレンLIR−403(商標)は、液状ゴム一分子中に3個のカルボキシル基を有するものである。
【0021】
又、前記多官能液状ゴム残基(R2)としては、以下のようなものを例示することができる。
【化4】
Figure 0003654619
【0022】
尚、上記式中のx、y及びzは以下のような範囲の整数を表している。
液状ポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体の場合
4≦x+y 1≦z
ポリブタジエンの場合
4≦x
ポリイソプレンの場合
3≦x
【0023】
又、式(1)において、部分構造
(NCN−R1
の重合度を示すpは、5〜50の整数を表しており、pが5未満であれば、ポリカルボジイミド樹脂が本来持つべき物性を発現させ得ないと共に、粉末又は顆粒状物としてこれを取り出すことが困難となり、逆にpが50を越えると、ポリカルボジイミド共重合体の合成時にゲル化する可能性が高くなってしまう。
【0024】
式(1)において、部分構造
[X−R 2 −X−R 1 −(NCN−R 1 p q
の重合度を示すqは、1〜5の整数を表しており、qが0の場合は従来のポリカルボジイミド樹脂と同一となるため、qの範囲からは当然に除外され、又、5を越えると分子量が大きくなり過ぎるため、ポリカルボジイミド共重合体の合成時にゲル化する可能性が高くなってしまう。
【0025】
式(1)において、R2に結合する部分構造
[X−R1−(NCN−R1p−NCO]r
の重合度を示すrは、0又は1を表し、rが0であれば線状の本発明ポリカルボジイミド共重合体を与えるが、2以上になると架橋点が多くなってしまうため、ポリカルボジイミド共重合体の合成時又は保存時にゲル化する可能性が高くなる。
【0026】
上記本発明のポリカルボジイミド共重合体は、多官能液状ゴムと、該多官能液状ゴムに対して過剰量の有機ジイソシアネートとを反応させた後、カルボジイミド化触媒を用いて反応系内のジイソシアネート成分をカルボジイミド化する本発明の製造方法により製造することができる。
【0027】
本発明の製造方法で使用する有機ジイソシアネート及び多官能液状ゴムについては、すでに説明した通りである。
【0028】
又、上記「反応系内のジイソシアネート成分」とは、主として、
1.反応に関与しなかった有機ジイソシアネート
2.多官能液状ゴムと有機ジイソシアネートが反応して生じた、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多官能液状ゴム誘導体
を、副次的に
3.多官能液状ゴムと有機ジイソシアネートが反応して生じた、分子中に1個のイソシアネート基を有する多官能液状ゴム誘導体
を意味する。
【0029】
尚、上記化合物3.の存在する確率は極めて低いものではあるが、反応に関与しなかった有機ジイソシアネート1.(過剰に存在する)と反応して上記化合物2.となり、カルボジイミド化されるものである。
【0030】
又、本発明の製造方法では、多官能液状ゴムに対して過剰量の有機ジイソシアネートを使用するのであるが、この「過剰量」としては、
【化5】
Figure 0003654619
となる範囲を例示することができる。
【0031】
而して、本発明の製造方法は、有機ジイソシアネートと多官能液状ゴムを反応させた後、カルボジイミド化触媒を添加して、ポリカルボジイミド共重合体を合成するところに特徴があり、この順序を逆にし、ポリカルボジイミド樹脂合成中又は合成後に、液状ゴムと反応させようとすると、液状ゴムの官能基がイソシアネート基だけでなく、カルボジイミド基とも反応してゲル化する可能性が高くなり、その結果、目的とする共重合体を得ることは非常に困難となる。
【0032】
本発明の製造方法における有機ジイソシアネートと多官能液状ゴムとの反応は、反応時に系が固化或いはゲル化しないなら、バルク(無溶媒系)で行うことができ、もし両者をバルクにて反応させた際に系が固化或いはゲル化するなら、適当な溶媒を用いて反応を行うこともできる。
【0033】
上記のような溶媒としては、原料である有機ジイソシアネート、多官能液状ゴム、更にこれらの反応生成物及びこの反応生成物をカルボジイミド化して得られるポリカルボジイミド共重合体のすべてを溶解させ得るものが好ましく、このような溶媒の例として、テトラヒドロフランやジオキサン等の脂環式エーテルやベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素化合物を挙げることができ、その中でも特に、テトラヒドロフランの使用が好ましい。尚、これらの溶媒は、単独で用いても、2種類以上混合して用いても良い。
【0034】
上記有機ジイソシアネートと多官能液状ゴムとの反応における反応温度は、イソシアネート基と反応する官能基の種類にもよるが、30〜180℃で行うことが好ましく、反応時間の短縮或いは過熱による液状ゴムの熱劣化防止を考慮すると、50〜150℃で行うことが好ましく、又、溶媒を用いた場合は、50℃〜溶媒の沸点温度であることが望ましい。
【0035】
尚、カルボジイミド化反応の温度は、溶媒の種類やモノマー濃度により決定されるが、好ましくは、50℃〜溶媒の沸点温度である。
【0036】
又、カルボジイミド化触媒としては、従来公知であるものを使用すればよく、例えば3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド等のホスホレンオキシドを挙げることができ、中でも3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドが反応性の面から好ましい。尚、触媒量は、使用する有機ジイソシアネートに対し0.1〜1.0wt%とすることが好ましい。
【0037】
上記カルボジイミド化反応を行う際の固形分の濃度としては、反応系の総重量の5〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは20〜30重量%であり、固形分濃度が5重量%未満であると、後述する貧溶媒を添加してポリカルボジイミド共重合体を析出させる際に、大量の貧溶媒を必要とするため、経済的でなくなり、一方、固形分濃度が50重量%を越えると、重合途中で系がゲル化或いは固化する可能性が非常に高くなり、不都合となる。
【0038】
一方、本発明におけるポリカルボジイミド共重合体を粉末或いは顆粒状物として得るには、公知の方法を使用することができ、即ち、ポリカルボジイミド共重合体の溶液に、該共重合体の貧溶媒を加えて該共重合体を固体として析出させ、これを濾取或いはスプレードライ法等により、最終的に粉末又は顆粒状物として得るというものである。
【0039】
上記のような貧溶媒としては、得られた粉末或いは顆粒状のポリカルボジイミド共重合体を乾燥させる際の経済性を考慮すると、できるだけ低沸点のものが好ましく、このような貧溶媒の種類として、例えば脂肪族炭化水素類、エステル類、エーテル類、ケトン類を挙げることができ、更に具体的には、脂肪族炭化水素として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等を、エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプルピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等を、エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、イソプロピルエーテル等を、ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン等を例示することができる。尚、これらの溶媒は、2種以上混合して使用することもできる。
【0040】
貧溶媒の添加量は、貧溶媒の種類及びポリカルボジイミド共重合体溶液中の固形分濃度により変わるが、ポリカルボジイミド共重合体溶液に対し0.5〜10重量倍が適当であり、使用する貧溶媒の量がポリカルボジイミド共重合体溶液の0.5重量倍未満であると、ポリカルボジイミド共重合体を粉末又は顆粒状物として得ることは困難であり、逆に10重量倍を越えると、ポリカルボジイミド共重合体の生産性が悪くなる。
【0041】
上記貧溶媒の添加時期は、重合反応終了直後でも、或いは、ポリカルボジイミド共重合体溶液を冷却させた後でも良いが、粉末の析出をより速やかに行わせるには、ポリカルボジイミド共重合体溶液を5〜20℃に冷却した後、貧溶媒を添加し、その後1〜10時間、5〜20℃にて撹拌することが好ましい。
【0042】
もちろん、本発明により製造されたポリカルボジイミド共重合体は、例えばワニス状物として得ることもできる。
【0043】
尚、本発明の製造方法を応用すれば、末端封止されたポリカルボジイミド共重合体及び該共重合体の粉末物も製造できることは、容易に推定される。
【0044】
又、本発明により製造されたポリカルボジイミド共重合体は、例えばエポキシ樹脂やフェノール樹脂の改質剤(接着性向上剤、耐熱性向上剤等)として応用することができ、これらを混合したものをトランスファー成形法、押し出し成形法、圧縮成形法、射出成形法等の既知の成形法により成形して、各種の工業製品として使用することもできる。
【0045】
以下、具体的な例を挙げ本発明を更に詳細に説明する。尚、本発明はこれらの記載例に限定されるものではない。
【0046】
実施例1
撹拌モーター及びコンデンサーを取り付けた3リットルのセパラブルフラスコに、400gのテトラヒドロフラン(以下「THF」と記す)に溶解させた4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下「MDI」と記す)150gを仕込んだ。ここへ、ATBN(宇部興産(株)から市販されている末端アミンのNBR[商標])21.6gを200gのTHFに溶解させた溶液を、室温下にて滴下添加した。添加終了後、75℃で4時間反応を行ったところ、IRスペクトルで1638cm-1にウレアの吸収が観測された。次いで、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.45gを添加し、75℃で5.5時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2110cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された(図1に示す)。その後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点で、撹拌しながらn−へキサンを800g添加した。しばらく冷却・撹拌を続けていたところ、スラリーが得られた。こうして得られたスラリーをヌッチェを用いて減圧濾過し、ウエットケーキを得た。これを乳鉢により軽く解した後、減圧下70℃で5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この粉末のDSCで測定した融点は121℃であった。又、この共重合体は、式(1)においてX=ウレア結合、p=25、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.1×103であった(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、ポリスチレン換算をした値であり、以下、実施例において同じである。)。
【0047】
実施例2
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI240gとCTBN(宇部興産(株)から市販されている、末端カルボキシル基のNBR[商標])33.6gを仕込み、130℃で5時間反応させた後、THF560gと3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.48gを添加し、75℃にて2.75時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2110cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点で、n−へキサン1000gを添加し、更に冷却・撹拌を行ったところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この粉末のDSCで測定した融点は116℃であった。又、この共重合体は、式(1)においてX=アミド結合、p=50、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.4×103であった。
【0048】
実施例3
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI125gとCTB(宇部興産(株)から市販されている、末端カルボキシル基の液状ポリブタジエン[商標])48gを仕込み、130℃で5時間反応させたところ、IRスペクトルで1640cm-1にアミドの吸収が観測された。その後、THF500gと3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.25gを添加し、75℃にて4.5時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2110cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された(図2に示す)。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点で、アセトン1000gを添加し、更に冷却・撹拌を行ったところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この粉末のDSCで測定した融点は132℃であった。又、この共重合体は、式(1)においてX=アミド結合、p=25、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.6×103であった。
【0049】
実施例4
実施例3において、CTBの使用量を24gとしたこと以外は、すべて実施例3と同様に行った。得られた共重合体は、式(1)においてX=アミド結合、p=50、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.4×103であった。
【0050】
実施例5
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI300gとTL−20(クラレ(株)製の両末端水酸基の液状ポリイソプレン[商標])22.4gを仕込み、100℃で4.5時間反応させ、IRスペクトルを測定したところ、1730cm-1にウレタンの吸収が観測された。その後、THF700gと3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.6gを加え、70℃で3時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2110cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された(図3に示す)。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点でn−へキサン530gを添加し、更に冷却下にて撹拌を続けたところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この粉末のDSCで測定した融点は133℃であった。得られた共重合体は、式(1)においてX=ウレタン結合、p=50、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.0×103であった。
【0051】
実施例6
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI300gとTH−21(クラレ(株)製の両末端水酸基の液状水添ポリイソプレン[商標])32.4gを仕込み、100℃で3.5時間反応させ、IRスペクトルを測定したところ、1730cm-1にウレタンの吸収が観測された。その後、THF1000gと3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.6gを加え、70℃で4.5時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2110cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された(図4に示す)。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点でn−へキサン1000gを添加し、更に冷却下にて撹拌を続けたところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この粉末のDSCで測定した融点は126℃であった。得られた共重合体は、式(1)においてX=ウレタン結合、p=40、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.2×103であった。
【0052】
実施例7
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりトリレンジイソシアネート500gとTL−20を107g仕込み、100℃で5時間反応を行い、IRスペクトルを測定したところ、1730cm-1にウレタンの吸収が観測された。次いで、THF1400gと3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド1.0gを加え、70℃にて8時間カルボジイミド化反応を行った。IRスペクトルを測定したところ、2137cm-1にカルボジイミドの吸収が観測された。得られたワニス中の共重合体は、式(1)においてX=ウレタン結合、p=25、q=1、r=0のものであると考えられた。更に、この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=3.7×103であった。
【0053】
比較例1(ポリカルボジイミド粉末の合成)
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI300gとTHF560gを仕込み、MDIがすべて溶解した後、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.6gを加え、70℃にて3時間カルボジイミド化反応を行った。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点で酢酸エチル1500gを添加し、更に冷却下にて撹拌を続けたところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=4.0×103であった。
【0054】
比較例2(ポリカルボジイミド[共重合体])粉末の合成)
実施例1と同様の合成装置を用い、原料投入口よりMDI400gとTHF540gを仕込み、ここへ1,4−ジアミノブタン14.1gを200gのTHFに溶解させた溶液を滴下添加し、3時間ウレア化反応を行った後、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.8gを添加し、70℃にて4.5時間カルボジイミド化反応を行った。反応終了後、系を冷却し、溶液温度が10℃になった時点で酢酸エチル1000gを添加し、更に冷却下にて撹拌を続けたところ、スラリーが得られた。得られたスラリーを濾過し、固形分を乳鉢で軽く解した後、減圧下70℃にて5時間乾燥させ、白色粉末を得た。この共重合体の数平均分子量を測定したところ、Mn=3.9×103であった。
【0055】
ポリカルボジイミド共重合体の熱成形性の評価(JIS K6911 5.3.2準拠)
ポリカルボジイミド共重合体粉末の熱成形性を評価するために、加熱加圧時におけるポリカルボジイミド共重合体の流れ性を以下のようにして測定した。まず、盤面温度155℃のプレス盤面上に、15cm角のテフロングラスシートを1枚敷いた。そして、このシートのほぼ中央に直径3.4cmの金属製の円筒を1つ置き、この円筒の中へ実施例及び比較例で製造したポリマーの粉末1.0gを入れ、その後この円筒を静かに取り除いた(粉末は円錐状になる)。次いで、この粉末の上に15cm角のテフロングラスシートを1枚置き、1.2tの力で30秒間、この粉末をプレスした。そして、得られたフィルムの光沢部分(透明部分)の長径及び短径を測定し、その平均値を流れ性とした。
【0056】
又、実施例及び比較例で得られた粉末0.6〜1.0gを用い、上記と同様な方法で熱プレスして厚さ0.2mmのフィルムを作成し、これを180°曲げた時、フィルムに割れが生じるかどうかを観察し、得られたフィルムの屈曲性とした。これらの結果を表1に示した。
【0057】
更に、得られたポリカルボジイミド共重合体が、加熱下で発泡したり膨れたりしないことを確認するため、上記方法で得られたフィルムを盤面温度200℃の熱盤上に無加圧で30分間置き、フィルムの性状を目視で確認した。結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
Figure 0003654619
【0059】
上記と同じ方法で、盤面温度のみを変えた場合のフィルム成形性を、実施例5及び比較例1のポリカルボジイミド共重合体について評価し、最低成形温度を確認した。結果を表2に示した。
【0060】
【表2】
Figure 0003654619
【0061】
【発明の効果】
表1から明らかなように、本発明のポリカルボジイミド共重合体は、比較的剛直なカルボジイミド主鎖中に、屈曲性に富む多官能液状ゴム構造を導入することで、その流れ性が向上し、従って従来のポリカルボジイミド樹脂より熱成形性が良く、且つ、このポリカルボジイミド樹脂共重合体から得られたフィルムは、屈曲性に富み、膨れや発泡もないものである。
【0062】
又、表2から明らかなように、本発明のポリカルボジイミド共重合体は、従来のポリカルボジイミド樹脂では成形し得なかった低温域でもフィルムに成形することが可能である。
【0063】
更に、本発明のポリカルボジイミド共重合体の製造方法は、簡便に上記ポリカルボジイミド共重合体を製造することができ、従って本発明の産業上の利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造したポリカルボジイミド共重合体のIRスペクトルである。
【図2】実施例3で製造したポリカルボジイミド共重合体のIRスペクトルである。
【図3】実施例5で製造したポリカルボジイミド共重合体のIRスペクトルである。
【図4】実施例6で製造したポリカルボジイミド共重合体のIRスペクトルである。

Claims (6)

  1. 式(1)
    Figure 0003654619
    (式中、R1はイソシアネート残基を、R2は多官能液状ゴム残基を、Xはウレタン結合、アミド結合又はウレア結合のいずれかを表し、pは5〜50の整数を、qは1〜5の整数を、rは0又は1をそれぞれ表す。)
    を主たる構造とすることを特徴とするポリカルボジイミド共重合体。
  2. 多官能液状ゴムと、該多官能液状ゴムに対して過剰量の有機ジイソシアネートとを反応させた後、カルボジイミド化触媒を用いて反応系内のジイソシアネート成分をカルボジイミド化することにより得られる請求項1に記載のポリカルボジイミド共重合体。
  3. 粉末又は顆粒状のものである請求項1又は2に記載のポリカルボジイミド共重合体。
  4. 多官能液状ゴムと、該多官能液状ゴムに対して過剰量の有機ジイソシアネートとを反応させた後、カルボジイミド化触媒を用いて反応系内のジイソシアネート成分をカルボジイミド化することを特徴とする、式(1)
    Figure 0003654619
    (式中、R1はイソシアネート残基を、R2は多官能液状ゴム残基を、Xはウレタン結合、アミド結合又はウレア結合のいずれかを表し、pは5〜50の整数を、qは1〜5の整数を、rは0又は1をそれぞれ表す。)
    を主たる構造とするポリカルボジイミド共重合体の製造方法。
  5. ポリカルボジイミド共重合体が粉末又は顆粒状のものである請求項4に記載のポリカルボジイミド共重合体の製造方法。
  6. 重合溶媒が、脂環式エーテル、芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる群より選ばれるものである請求項4又は5に記載のポリカルボジイミド共重合体の製造方法。
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