JP3654169B2 - 走行式除塵機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、揚排水機場、下水処理場、下水ポンプ場などにおいて水路中の樹脂、ゴム製品、草木などのごみ(以下、塵芥とも記す)を除去するための走行式除塵機に関し、特に、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能な走行式除塵機に関する。
【0002】
【従来の技術】
揚排水機場などで水路中のごみ(:塵芥)を除去するために設置する除塵機の形式は定置式と走行式に大別され、さらに、塵芥のかき揚げ機構やかき揚げ機の構造などによって細分化されている。
上記した除塵機の内、走行式除塵機は、塵芥が比較的少なく、流速が遅い水路の除塵機に適しており、種々の水路の除塵機として用いられている。
【0003】
図6に、従来の走行式除塵機を側断面図(a) およびE−E方向矢視図(b) によって示す。
なお、図6において、1は水路30中に設けられた塵芥捕捉用スクリーン(以下、単にスクリーンとも記す)、1i、1j、1kはスクリーンバー、2はスクリーン1で捕捉した塵芥かき揚げ用の昇降レーキ、3aはレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)、3bはレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)、4は移動台車、5はスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間、6は昇降レーキ支持・案内用のガイドレール(以下、単にガイドレールとも記す)、7はかき揚げた塵芥の受入れ装置(以下、塵芥受入れ装置とも記す)、7aはシュート、7bはホッパ、7cはベルトコンベア、8は昇降レーキ昇降用ロープ、9、13はリール、10、14は巻き上げ装置、11は昇降レーキ昇降装置、12は昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ、15は昇降レーキ傾動(開閉)装置、16はエプロン部、17は水路の幅方向に固定配置されたレール(以下、レールと記す)、18は車輪、19は床、20は走行式除塵機、21は塵芥、30は水路、f1は水の流れ方向、f2は昇降レーキ2の移動(昇降)方向を示す。
【0004】
また、図6に示されるように、スクリーン1、昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6および昇降レーキ2は下記のように構成されている。
〔スクリーン1:〕
スクリーン1は、水路中に上下方向において傾斜して配列された複数本のスクリーンバー1nから構成され、各スクリーンバー1iは、バー上部がバー下部に対して水路下流側に傾斜し、スクリーン面が水の流れに相対するように水路中幅方向に固定並列されている。
【0005】
〔昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6:〕
昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6は、移動台車4にスクリーンバー1nと同一方向に傾斜固定配設されている。
すなわち、ガイドレール6は、ガイドレール6上部がガイドレール6下部に対して水路下流側に傾斜して配置されている。
【0006】
また、ガイドレール6は、移動台車4が所定位置に停止時に、ガイドレール6下端がスクリーンバー1nのいずれかのスクリーンバー1i上端と隙間5を介して連接するように構成されている。
〔昇降レーキ2:〕
昇降レーキ2は、昇降レーキ昇降装置11の昇降レーキ昇降用ロープ8によって昇降する。
【0007】
また、昇降レーキ2は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有し、昇降時は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接し、上下方向において傾斜して昇降する。
また、昇降レーキ2上昇時は、図6(a) の実線で図示した昇降レーキ2のように、レーキ昇降・支持用ローラ(:下部ローラ)3a、レーキ昇降・支持用ローラ(:上部ローラ)3bの両者がスクリーンバー1iに当接した状態で上昇し、スクリーンに捕捉した塵芥21をかき揚げる。
【0008】
昇降レーキ2下降時は、図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12の調整によって、レーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aをスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下方に移動する。
すなわち、走行式除塵機20は、移動台車4からロープなどで吊り下げられたレーキを昇降させることで、水路30中に固定配置したスクリーン1に捕捉された塵芥をかき揚げる構造となっている。
【0009】
スクリーン1に捕捉された塵芥は、昇降レーキ2によってかき揚げられ、スクリーンバー1i上を滑るように移動して、移動台車4のエプロン部16へ導かれ、さらに上方に移動した後、移動台車4に搭載された塵芥受入れ装置7に受入れられる。
塵芥受入れ装置7において、塵芥21はシュート7aを介してホッパー7bに貯留されるか、あるいはシュート7aを介してベルトコンベア7cなどの搬送装置に導かれる。
【0010】
昇降レーキ2が水路の幅方向における所定のスパンのかき揚げを終了した後、移動台車4が次のスパンまで水路の幅方向に走行し、停止後、そのスパンにおいて同様にかき揚げを行う。
上記したかき揚げ工程を繰り返し、水路の幅方向の全スパンに渡って塵芥のかき揚げを行う。
【0011】
しかしながら、上記した走行式除塵機においては、昇降レーキ2の重量が例えば1ton と重く、昇降レーキ2昇降時に騒音が発生し、該騒音の発生を防止することが周囲環境の改善のために必要であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決し、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能な走行式除塵機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有する昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置7を搭載し移動可能な移動台車4と、該移動台車4に前記スクリーンバー1nと同一方向に固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6を有する走行式除塵機において、前記昇降レーキ2の昇降動作と連動して前記スクリーンバー1i上端と前記ガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設したことを特徴とする走行式除塵機である。
【0014】
前記した本発明においては、前記隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、かつ前記ガイドレール6にピン42で回転自在に固定され、さらに前記昇降レーキ2に前記突起41と当接可能な当接部材43を設けることが好ましい(本発明の第1の好適態様)。
また、前記した本発明のより好適な態様の走行式除塵機は、バー上部がバー下部に対して水路下流側に傾斜して水路中幅方向に固定並列された複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン(:水路中塵芥捕捉用スクリーン)1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有するスクリーン捕捉塵芥かき揚げ用の昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置(:かき揚げ塵芥受入れ装置)7を搭載し水路の上を水路幅方向に間欠的に走行する移動台車4と、該移動台車4に前記スクリーンバー1nと同一方向に傾斜固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6であって、該ガイドレール6下端が前記スクリーンバー1nのいずれかのスクリーンバー1i上端と隙間5を介して連接する昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6とを有し、前記移動台車4停止中に、前記昇降レーキ2が、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接しつつスクリーンバー1i下部と塵芥受入れ装置7との間を昇降する走行式除塵機20であって、前記昇降レーキ2の昇降動作と連動して前記スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との前記隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設したことを特徴とする走行式除塵機である(本発明の第2の好適態様)。
【0015】
上記した本発明の第2の好適態様の走行式除塵機においては、前記隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、前記ガイドレール6にピン42で回転自在に固定された隙間架け渡し板40で、前記昇降レーキ2が、前記隙間架け渡し板40の突起41と当接可能な隙間架け渡し板回転用の当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)43を有することがより好ましい(本発明の第3の好適態様)。
【0016】
また、上記した本発明の第3の好適態様の走行式除塵機においては、前記レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを、昇降レーキ2の下部に取り付けられた下部ローラ3aと昇降レーキ2の上部に取り付けられた上部ローラ3bとから構成し、前記昇降レーキ2を、昇降レーキ2が下降し前記隙間5の上を通過する際は、上部ローラ3bがガイドレール6さらにはスクリーンバー1iに当接し、下部ローラ3aがガイドレール6の少なくとも下部さらにはスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下降するように構成することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明者は、従来の走行式除塵機における騒音を防止するために鋭意検討した結果、従来の走行式除塵機における騒音が、塵芥かき揚げ時に、昇降レーキがエプロン部(ガイドレール下端部)とスクリーン上端部との間に設けられた隙間の上を通過する際に発生することに着目した。
【0018】
すなわち、前記した図6に示すように、移動台車4は、昇降レーキ2が所定のスパンのかき揚げを終了した後、レール17上を走行するが、移動台車4のエプロン部16と水路30に固定配置されたスクリーン1との干渉(接触)を防止するために、エプロン部16(ガイドレール6)の下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)の上端の間には5〜30mm程度の隙間5が設けられている。
【0019】
また、昇降レーキ2の下部および上部にレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが取り付けられ、移動台車4停止中の塵芥かき揚げ工程において、昇降レーキ2がレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接しつつ昇降する。
この場合、昇降レーキ2がエプロン部16(ガイドレール6)の下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)上端の間を移動する際に、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが前記した5〜30mm程度の隙間5の上を通過するため、大きな走行音が発生する。
【0020】
上記した大きな走行音である騒音の防止対策として、ガイドレール6下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)上端との間の隙間5を小さくする方法が考えられるが、隙間5を小さくすると、移動台車4の走行時にエプロン部16(ガイドレール6)とスクリーン1とが接触し、場合によっては移動台車4の走行が不能となるため上記方法の採用は困難である。
【0021】
本発明者は、上記した騒音を、簡易な装置で効果的に防止することが可能な装置に関して鋭意検討した結果、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板を配設することによって、走行式除塵機の騒音を極めて効果的に防止することが可能であることを見出し、本発明に至った。
【0022】
図1に、本発明の走行式除塵機の一例を、側断面図(a) およびA部拡大詳細側面図(b) によって示す。
また、図2に、図1B部拡大詳細側面図(a) および図1C−C方向矢視図(b) を示す。
また、図3および図4に、本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を、図1(a) A部拡大詳細斜視図によって示す。
【0023】
なお、図1〜図4において、40はスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板、41は隙間架け渡し板40の側方板面上に設けられた突起、42はピン、43は昇降レーキ2の側方に固定され、隙間架け渡し板40の突起41と当接可能な隙間架け渡し板回転用の当接部材(以下、隙間架け渡し板回転用当接部材とも記す)、44は隙間架け渡し板40の側方上部板面底部に取り付けられたバランスウエイト(重り)、45は隙間架け渡し板40回転時のストッパ、f3は隙間架け渡し板40の回転方向、f4は昇降レーキ昇降用ロープの移動方向、f5は昇降レーキ傾動(開閉)用ロープの移動方向を示し、その他の符号は前記した図6と同一の内容を示す。
【0024】
また、図2において、2Aは昇降レーキ2の下部に設けられた塵芥かき揚げ用の爪、1i、1j、1kはスクリーンバーを示す。
また、図3は、隙間架け渡し板40が、昇降レーキ2の下降時にレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bと突き当たりf8の方向に回転し、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡した状態を示す。
【0025】
また、図4は、隙間架け渡し板40が、昇降レーキ2の上昇時に昇降レーキ2の側方に固定された当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41と突き当たりf9の方向に回転し、隙間架け渡し板40とスクリーンバー1iとが隔離された状態を示す。
なお、図3および図4において、43は昇降レーキ2側方に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材、46は隙間架け渡し板40下部に取り付けられたピン42支持用の部材、dは昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43と隙間架け渡し板40の突起41上端との間隔(隙間)、f6は昇降レーキ2上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の進行方向、f7は昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の進行方向、f8、f9は隙間架け渡し板40の回転方向を示し、また、P1は、昇降レーキ2が上昇しスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を通過する際の隙間架け渡し板回転用当接部材43の位置、P2は、昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の位置を示す。
【0026】
図2に示すように、隙間架け渡し板回転用当接部材43は、昇降レーキ2の側方両側に固定されている。
また、スクリーン1、昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6および昇降レーキ2の構成は、前記図6に関して詳述したそれらと同一の構成である。
図1に示す走行式除塵機においては、下記の方法でスクリーン1に捕捉された塵芥をかき揚げ、塵芥受入れ装置7へ搬送すると共に、騒音の発生を防止する。
【0027】
すなわち、先ず、移動台車4が、レール17の上を水路30の幅方向に所定位置まで走行する。
移動台車4停止後、昇降レーキ2が、移動台車4に取り付けられた巻き上げ装置10および巻き上げ装置14によって、昇降レーキ昇降用ロープ8および昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12を介して昇降する。
【0028】
昇降レーキ2には、下部ローラ、上部ローラであるレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが取り付けられている。
この結果、昇降レーキ2は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bに支持された状態でエプロン部16のガイドレール6およびスクリーンバー1iに沿って昇降する。また、昇降レーキ2の傾動(開閉)動作が、巻き上げ装置14および昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12によって行われる。
【0029】
昇降レーキ2下降時および上昇時の各装置の作動状況を、下記(1) 、(2) に述べる。
(1) 昇降レーキ2下降時の各装置の作動状況:
移動台車4が停止後、昇降レーキ2下降時は、前記した図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、レーキ昇降・支持用ローラ3b(:上部ローラ)がガイドレール6さらにはスクリーンバー1iに当接し、レーキ昇降・支持用ローラ3a(下部ローラ)が少なくともガイドレール6の下部さらにはスクリーンバー1iから浮いた(離れた)状態で下降する。
【0030】
さらに、昇降レーキ2下降時は、後記で詳述するが、昇降レーキの下降動作と連動して隙間架け渡し板40が回転し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1iとの間の隙間5の上を架け渡す。
(2) 昇降レーキ2上昇時の各装置の作動状況:
昇降レーキ2がスクリーン1の最下部に到達後、上昇時は、図1に示されるように、レーキ昇降・支持用ローラ3a(:下部ローラ)およびレーキ昇降・支持用ローラ3b(:上部ローラ)の両者が、スクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接した状態で上昇する。
【0031】
この結果、図2(a) に示す昇降レーキ2の下部に設けられた塵芥掻き揚げ用の爪2Aによって、スクリーン1に捕捉された塵芥がかき揚げられる。
昇降レーキ2上昇時にスクリーン1からかき揚げられた塵芥21は、移動台車4に搭載された塵芥受入れ装置7へ導かれ、シュート7aを介してホッパ7bに貯留されるか、あるいはシュート7aを介してベルトコンベア7cなどの搬送装置に導かれ、排出される。
【0032】
次に、移動台車4がスクリーン1の次のスパン、すなわち水路30の幅方向へ移動し、次のスパンにおいて掻き揚げを行う。
図1に示す走行式除塵機によれば、下記に示すように騒音の発生が大幅に抑制できる。
すなわち、図1に示す走行式除塵機20においては、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設した。
【0033】
また、隙間架け渡し板40として、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を昇降レーキ2の昇降動作と連動して架け渡す隙間架け渡し板40を配設した。
さらに具体的には、隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、ガイドレール6にピン42で回転自在に固定されており、昇降レーキ2に、前記した突起41と当接可能な当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)43を有するように構成した。
【0034】
すなわち、図1(b) および図3に示すように、隙間架け渡し板40は、ガイドレール6にピン42にて取り付けられており、図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)からbの状態(実線で示す状態)まで、または、bの状態からaの状態まで自在に回転する。
この結果、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡し(橋渡しし)、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが隙間5の上を通過する際に隙間架け渡し板40の上を滑らかに走行することができ、騒音の発生を効果的に防止することが可能となった。
【0035】
また、下記で述べるように、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降に何ら支障を及ぼすことがなく、さらには、移動台車4の走行時も含め隙間架け渡し板40の位置が常に適正な位置に保たれる。
昇降レーキ2下降時および上昇時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況および隙間架け渡し板40の位置の保持状況を、下記(1) 〜(4) に述べる。
【0036】
(1) 昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
昇降レーキ2下降時は、前記した図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ3a(:下部ローラ)が少なくともガイドレール6の下部さらにはスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下降する。
【0037】
このため、図3に示すように、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43は、P2の位置、すなわち隙間架け渡し板40の突起41上方において間隔(隙間)dを保った状態で下降し、突起41に当たることがない。
この結果、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の下降に何ら支障を及ぼすことはなく、また、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bの作用によって、昇降レーキ2の下降動作と連動してf8の方向に回転し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1i上端との間の隙間5の上を架け渡す。
【0038】
すなわち、隙間架け渡し板40は、上部ローラ3bの作用によって、図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)からbの状態(実線で示す状態)へと移行し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1i上端との間の隙間5の上を架け渡し(橋渡しし)、レーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bが隙間5の上を通過する際に隙間架け渡し板40の上を滑らかに走行でき、騒音の発生を効果的に防止する。
【0039】
(2) 昇降レーキ2上昇時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
昇降レーキ2上昇時は、図1に示されるように、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aは、スクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接した状態で上昇する。
この場合、図3に示すように、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43は、P1の位置、すなわちスクリーンバー1iに近づいた位置にある。
【0040】
この結果、昇降レーキ2が隙間架け渡し板40の上を通過すると、通過終了直前に、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41に突き当たり、隙間架け渡し板40が図3におけるf9の方向に回転し、図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕となる。
【0041】
隙間架け渡し板40が図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕の時点においては、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aは既に隙間5を通過しているため、昇降レーキ2は何ら支障を受けることなく上昇を続ける。
(3) 移動台車4が水路幅方向に走行時(非かき揚げ時)の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
移動台車4が水路幅方向に走行時(非かき揚げ時)は、隙間架け渡し板40は、図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕となっており、隙間架け渡し板40およびガイドレール6それぞれの下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)との上端とは十分な隙間があるため、移動台車4と水路に固定されたスクリーン1とは相互に干渉(接触)することがない。
【0042】
(4) 隙間架け渡し板40の位置の保持状況(位置の安定化):
図5に、隙間架け渡し板40の平面図(a) およびD−D方向側面図(b) 、(c) 、(d) を示す。
前記したように、図5(a) 〜(d) に示す隙間架け渡し板40には、隙間架け渡し板40の側方上部板面底部にバランスウエイト(重り)44を取り付けた。
【0043】
また、図5(c) 、(d) に示すように、隙間架け渡し板40に取り付けた突起41およびバランスウエイト44を含めた隙間架け渡し板40全体の重心Gが、隙間架け渡し板40の傾きが図5(c) の状態〔:図1(b) においてbの状態〕の時は、図5(c) 図面においてピン42の左側に位置し、隙間架け渡し板40が図5(d) の水平状態〔:図1(b) においてaの状態〕の時は、図5(d) 図面においてピン42の右側に位置するように構成した。
【0044】
この結果、昇降レーキ2が下降し、レーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bが隙間5の上を通過以降は、隙間架け渡し板40は必ず図1(b) におけるbの状態(実線で示す状態)に、昇降レーキ2が上昇し、レーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aが隙間5の上を通過以降は、隙間架け渡し板40は必ず図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕に保持される。
【0045】
なお、昇降レーキ2が上昇し、隙間架け渡し板回転用当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41に突き当たり、隙間架け渡し板40がある程度回転した後は、隙間架け渡し板回転用当接部材43が突起41と離れても、図5(d) に示されるように、隙間架け渡し板40全体の重心Gとピン42との位置関係から、隙間架け渡し板40は自動的に回転を継続し、ストッパ45で係止、固定される。
【0046】
以上、本発明に係わる隙間架け渡し板40に関して詳細に述べたが、上記した(1) 〜(4) に示されるように、図1〜図5に例示した本発明に係わる隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降に何ら支障を及ぼすことなく、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡し、さらには、移動台車4の走行時も含め隙間架け渡し板40の位置が常に適正な位置に保持される。
【0047】
以上、本発明の走行式除塵機について説明したが、本発明によれば、複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有する昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置7を搭載し移動可能な移動台車4と、該移動台車4にスクリーンバー1nと同一方向に固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6を有する走行式除塵機において、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設する構成とした。
【0048】
さらには、上記した本発明のより好適な走行式除塵機として、隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、かつガイドレール6にピン42で回転自在に固定され、さらに昇降レーキ2に突起41と当接可能な当接部材43を設ける構成とした。
この結果、簡易な装置で、走行式除塵機の作動音を大幅に低減し、騒音の発生を大幅に抑制することが可能となった。
【0049】
さらに、本発明によれば、昇降レーキ2が水路に固定されたスクリーンと移動台車のガイドレールとの隙間の上を通過する際に生じる走行式水路除塵機全体の振動が大幅に少なくなるため、設備の長寿命化にも貢献できる。
以上述べたように、本発明によれば、上記した顕著な効果を得ることができ、走行式除塵機の周囲環境を改善できるため、地域社会に貢献できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能となった。
また、本発明によれば、走行式除塵機全体の振動が大幅に少なくなるため、設備の長寿命化にも貢献できる。
【0051】
本発明によれば、走行式水路除塵機の周囲環境を改善し、地域社会に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走行式除塵機の一例を示す側断面図(a) およびA部拡大詳細側面図(b) である。
【図2】図1(a) B部拡大詳細側面図(a) および図1(a) C−C方向矢視図(b) である。
【図3】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す斜視図〔:図1(a) A部拡大詳細斜視図〕である。
【図4】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す斜視図〔:図1(a) A部拡大詳細斜視図〕である。
【図5】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す平面図(a) およびD−D方向側面図(b) 〜(d) である。
【図6】従来の走行式除塵機を示す側断面図(a) およびE−E方向矢視図(b) である。
【符号の説明】
1 塵芥捕捉用スクリーン(:水路中塵芥捕捉用スクリーン、スクリーン)
1i、1j、1k スクリーンバー
2 スクリーンで捕捉した塵芥かき揚げ用の昇降レーキ
2A 塵芥かき揚げ用の爪
3a レーキ昇降・支持用ローラ(:下部ローラ)
3b レーキ昇降・支持用ローラ(:上部ローラ)
4 移動台車
5 スクリーンバー上端とガイドレール下端との間の隙間
6 昇降レーキ支持・案内用のガイドレール(:ガイドレール)
7 塵芥受入れ装置(:かき揚げ塵芥受入れ装置)
7a シュート
7b ホッパ
7c ベルトコンベア
8 昇降レーキ昇降用ロープ
9、13 リール
10、14 巻き上げ装置
11 昇降レーキ昇降装置
12 昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ
15 昇降レーキ傾動(開閉)装置
16 エプロン部
17 レール
18 車輪
19 床
20 走行式除塵機
21 塵芥
30 水路
40 隙間架け渡し板
41 隙間架け渡し板の側方板面上に設けられた突起
42 ピン
43 当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)
44 バランスウエイト(重り)
45 隙間架け渡し板回転時のストッパ
46 隙間架け渡し板に取り付けられたピン支持用の部材
d 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材と隙間架け渡し板の突起上端との間隔(隙間)
f1 水の流れ方向
f2 昇降レーキの移動(昇降)方向
f3、f8、f9 隙間架け渡し板の回転方向
f4 昇降レーキ昇降用ロープの移動方向
f5 昇降レーキ傾動(開閉)用ロープの移動方向
f6 昇降レーキ上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材の進行方向
f7 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材の進行方向
G 隙間架け渡し板全体の重心
P1 昇降レーキ上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材の位置
P2 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材の位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、揚排水機場、下水処理場、下水ポンプ場などにおいて水路中の樹脂、ゴム製品、草木などのごみ(以下、塵芥とも記す)を除去するための走行式除塵機に関し、特に、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能な走行式除塵機に関する。
【0002】
【従来の技術】
揚排水機場などで水路中のごみ(:塵芥)を除去するために設置する除塵機の形式は定置式と走行式に大別され、さらに、塵芥のかき揚げ機構やかき揚げ機の構造などによって細分化されている。
上記した除塵機の内、走行式除塵機は、塵芥が比較的少なく、流速が遅い水路の除塵機に適しており、種々の水路の除塵機として用いられている。
【0003】
図6に、従来の走行式除塵機を側断面図(a) およびE−E方向矢視図(b) によって示す。
なお、図6において、1は水路30中に設けられた塵芥捕捉用スクリーン(以下、単にスクリーンとも記す)、1i、1j、1kはスクリーンバー、2はスクリーン1で捕捉した塵芥かき揚げ用の昇降レーキ、3aはレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)、3bはレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)、4は移動台車、5はスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間、6は昇降レーキ支持・案内用のガイドレール(以下、単にガイドレールとも記す)、7はかき揚げた塵芥の受入れ装置(以下、塵芥受入れ装置とも記す)、7aはシュート、7bはホッパ、7cはベルトコンベア、8は昇降レーキ昇降用ロープ、9、13はリール、10、14は巻き上げ装置、11は昇降レーキ昇降装置、12は昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ、15は昇降レーキ傾動(開閉)装置、16はエプロン部、17は水路の幅方向に固定配置されたレール(以下、レールと記す)、18は車輪、19は床、20は走行式除塵機、21は塵芥、30は水路、f1は水の流れ方向、f2は昇降レーキ2の移動(昇降)方向を示す。
【0004】
また、図6に示されるように、スクリーン1、昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6および昇降レーキ2は下記のように構成されている。
〔スクリーン1:〕
スクリーン1は、水路中に上下方向において傾斜して配列された複数本のスクリーンバー1nから構成され、各スクリーンバー1iは、バー上部がバー下部に対して水路下流側に傾斜し、スクリーン面が水の流れに相対するように水路中幅方向に固定並列されている。
【0005】
〔昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6:〕
昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6は、移動台車4にスクリーンバー1nと同一方向に傾斜固定配設されている。
すなわち、ガイドレール6は、ガイドレール6上部がガイドレール6下部に対して水路下流側に傾斜して配置されている。
【0006】
また、ガイドレール6は、移動台車4が所定位置に停止時に、ガイドレール6下端がスクリーンバー1nのいずれかのスクリーンバー1i上端と隙間5を介して連接するように構成されている。
〔昇降レーキ2:〕
昇降レーキ2は、昇降レーキ昇降装置11の昇降レーキ昇降用ロープ8によって昇降する。
【0007】
また、昇降レーキ2は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有し、昇降時は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接し、上下方向において傾斜して昇降する。
また、昇降レーキ2上昇時は、図6(a) の実線で図示した昇降レーキ2のように、レーキ昇降・支持用ローラ(:下部ローラ)3a、レーキ昇降・支持用ローラ(:上部ローラ)3bの両者がスクリーンバー1iに当接した状態で上昇し、スクリーンに捕捉した塵芥21をかき揚げる。
【0008】
昇降レーキ2下降時は、図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12の調整によって、レーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aをスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下方に移動する。
すなわち、走行式除塵機20は、移動台車4からロープなどで吊り下げられたレーキを昇降させることで、水路30中に固定配置したスクリーン1に捕捉された塵芥をかき揚げる構造となっている。
【0009】
スクリーン1に捕捉された塵芥は、昇降レーキ2によってかき揚げられ、スクリーンバー1i上を滑るように移動して、移動台車4のエプロン部16へ導かれ、さらに上方に移動した後、移動台車4に搭載された塵芥受入れ装置7に受入れられる。
塵芥受入れ装置7において、塵芥21はシュート7aを介してホッパー7bに貯留されるか、あるいはシュート7aを介してベルトコンベア7cなどの搬送装置に導かれる。
【0010】
昇降レーキ2が水路の幅方向における所定のスパンのかき揚げを終了した後、移動台車4が次のスパンまで水路の幅方向に走行し、停止後、そのスパンにおいて同様にかき揚げを行う。
上記したかき揚げ工程を繰り返し、水路の幅方向の全スパンに渡って塵芥のかき揚げを行う。
【0011】
しかしながら、上記した走行式除塵機においては、昇降レーキ2の重量が例えば1ton と重く、昇降レーキ2昇降時に騒音が発生し、該騒音の発生を防止することが周囲環境の改善のために必要であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決し、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能な走行式除塵機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有する昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置7を搭載し移動可能な移動台車4と、該移動台車4に前記スクリーンバー1nと同一方向に固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6を有する走行式除塵機において、前記昇降レーキ2の昇降動作と連動して前記スクリーンバー1i上端と前記ガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設したことを特徴とする走行式除塵機である。
【0014】
前記した本発明においては、前記隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、かつ前記ガイドレール6にピン42で回転自在に固定され、さらに前記昇降レーキ2に前記突起41と当接可能な当接部材43を設けることが好ましい(本発明の第1の好適態様)。
また、前記した本発明のより好適な態様の走行式除塵機は、バー上部がバー下部に対して水路下流側に傾斜して水路中幅方向に固定並列された複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン(:水路中塵芥捕捉用スクリーン)1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有するスクリーン捕捉塵芥かき揚げ用の昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置(:かき揚げ塵芥受入れ装置)7を搭載し水路の上を水路幅方向に間欠的に走行する移動台車4と、該移動台車4に前記スクリーンバー1nと同一方向に傾斜固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6であって、該ガイドレール6下端が前記スクリーンバー1nのいずれかのスクリーンバー1i上端と隙間5を介して連接する昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6とを有し、前記移動台車4停止中に、前記昇降レーキ2が、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接しつつスクリーンバー1i下部と塵芥受入れ装置7との間を昇降する走行式除塵機20であって、前記昇降レーキ2の昇降動作と連動して前記スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との前記隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設したことを特徴とする走行式除塵機である(本発明の第2の好適態様)。
【0015】
上記した本発明の第2の好適態様の走行式除塵機においては、前記隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、前記ガイドレール6にピン42で回転自在に固定された隙間架け渡し板40で、前記昇降レーキ2が、前記隙間架け渡し板40の突起41と当接可能な隙間架け渡し板回転用の当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)43を有することがより好ましい(本発明の第3の好適態様)。
【0016】
また、上記した本発明の第3の好適態様の走行式除塵機においては、前記レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを、昇降レーキ2の下部に取り付けられた下部ローラ3aと昇降レーキ2の上部に取り付けられた上部ローラ3bとから構成し、前記昇降レーキ2を、昇降レーキ2が下降し前記隙間5の上を通過する際は、上部ローラ3bがガイドレール6さらにはスクリーンバー1iに当接し、下部ローラ3aがガイドレール6の少なくとも下部さらにはスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下降するように構成することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明者は、従来の走行式除塵機における騒音を防止するために鋭意検討した結果、従来の走行式除塵機における騒音が、塵芥かき揚げ時に、昇降レーキがエプロン部(ガイドレール下端部)とスクリーン上端部との間に設けられた隙間の上を通過する際に発生することに着目した。
【0018】
すなわち、前記した図6に示すように、移動台車4は、昇降レーキ2が所定のスパンのかき揚げを終了した後、レール17上を走行するが、移動台車4のエプロン部16と水路30に固定配置されたスクリーン1との干渉(接触)を防止するために、エプロン部16(ガイドレール6)の下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)の上端の間には5〜30mm程度の隙間5が設けられている。
【0019】
また、昇降レーキ2の下部および上部にレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが取り付けられ、移動台車4停止中の塵芥かき揚げ工程において、昇降レーキ2がレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを介してスクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接しつつ昇降する。
この場合、昇降レーキ2がエプロン部16(ガイドレール6)の下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)上端の間を移動する際に、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが前記した5〜30mm程度の隙間5の上を通過するため、大きな走行音が発生する。
【0020】
上記した大きな走行音である騒音の防止対策として、ガイドレール6下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)上端との間の隙間5を小さくする方法が考えられるが、隙間5を小さくすると、移動台車4の走行時にエプロン部16(ガイドレール6)とスクリーン1とが接触し、場合によっては移動台車4の走行が不能となるため上記方法の採用は困難である。
【0021】
本発明者は、上記した騒音を、簡易な装置で効果的に防止することが可能な装置に関して鋭意検討した結果、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板を配設することによって、走行式除塵機の騒音を極めて効果的に防止することが可能であることを見出し、本発明に至った。
【0022】
図1に、本発明の走行式除塵機の一例を、側断面図(a) およびA部拡大詳細側面図(b) によって示す。
また、図2に、図1B部拡大詳細側面図(a) および図1C−C方向矢視図(b) を示す。
また、図3および図4に、本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を、図1(a) A部拡大詳細斜視図によって示す。
【0023】
なお、図1〜図4において、40はスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板、41は隙間架け渡し板40の側方板面上に設けられた突起、42はピン、43は昇降レーキ2の側方に固定され、隙間架け渡し板40の突起41と当接可能な隙間架け渡し板回転用の当接部材(以下、隙間架け渡し板回転用当接部材とも記す)、44は隙間架け渡し板40の側方上部板面底部に取り付けられたバランスウエイト(重り)、45は隙間架け渡し板40回転時のストッパ、f3は隙間架け渡し板40の回転方向、f4は昇降レーキ昇降用ロープの移動方向、f5は昇降レーキ傾動(開閉)用ロープの移動方向を示し、その他の符号は前記した図6と同一の内容を示す。
【0024】
また、図2において、2Aは昇降レーキ2の下部に設けられた塵芥かき揚げ用の爪、1i、1j、1kはスクリーンバーを示す。
また、図3は、隙間架け渡し板40が、昇降レーキ2の下降時にレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bと突き当たりf8の方向に回転し、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡した状態を示す。
【0025】
また、図4は、隙間架け渡し板40が、昇降レーキ2の上昇時に昇降レーキ2の側方に固定された当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41と突き当たりf9の方向に回転し、隙間架け渡し板40とスクリーンバー1iとが隔離された状態を示す。
なお、図3および図4において、43は昇降レーキ2側方に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材、46は隙間架け渡し板40下部に取り付けられたピン42支持用の部材、dは昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43と隙間架け渡し板40の突起41上端との間隔(隙間)、f6は昇降レーキ2上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の進行方向、f7は昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の進行方向、f8、f9は隙間架け渡し板40の回転方向を示し、また、P1は、昇降レーキ2が上昇しスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を通過する際の隙間架け渡し板回転用当接部材43の位置、P2は、昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材43の位置を示す。
【0026】
図2に示すように、隙間架け渡し板回転用当接部材43は、昇降レーキ2の側方両側に固定されている。
また、スクリーン1、昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6および昇降レーキ2の構成は、前記図6に関して詳述したそれらと同一の構成である。
図1に示す走行式除塵機においては、下記の方法でスクリーン1に捕捉された塵芥をかき揚げ、塵芥受入れ装置7へ搬送すると共に、騒音の発生を防止する。
【0027】
すなわち、先ず、移動台車4が、レール17の上を水路30の幅方向に所定位置まで走行する。
移動台車4停止後、昇降レーキ2が、移動台車4に取り付けられた巻き上げ装置10および巻き上げ装置14によって、昇降レーキ昇降用ロープ8および昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12を介して昇降する。
【0028】
昇降レーキ2には、下部ローラ、上部ローラであるレーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが取り付けられている。
この結果、昇降レーキ2は、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bに支持された状態でエプロン部16のガイドレール6およびスクリーンバー1iに沿って昇降する。また、昇降レーキ2の傾動(開閉)動作が、巻き上げ装置14および昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ12によって行われる。
【0029】
昇降レーキ2下降時および上昇時の各装置の作動状況を、下記(1) 、(2) に述べる。
(1) 昇降レーキ2下降時の各装置の作動状況:
移動台車4が停止後、昇降レーキ2下降時は、前記した図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、レーキ昇降・支持用ローラ3b(:上部ローラ)がガイドレール6さらにはスクリーンバー1iに当接し、レーキ昇降・支持用ローラ3a(下部ローラ)が少なくともガイドレール6の下部さらにはスクリーンバー1iから浮いた(離れた)状態で下降する。
【0030】
さらに、昇降レーキ2下降時は、後記で詳述するが、昇降レーキの下降動作と連動して隙間架け渡し板40が回転し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1iとの間の隙間5の上を架け渡す。
(2) 昇降レーキ2上昇時の各装置の作動状況:
昇降レーキ2がスクリーン1の最下部に到達後、上昇時は、図1に示されるように、レーキ昇降・支持用ローラ3a(:下部ローラ)およびレーキ昇降・支持用ローラ3b(:上部ローラ)の両者が、スクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接した状態で上昇する。
【0031】
この結果、図2(a) に示す昇降レーキ2の下部に設けられた塵芥掻き揚げ用の爪2Aによって、スクリーン1に捕捉された塵芥がかき揚げられる。
昇降レーキ2上昇時にスクリーン1からかき揚げられた塵芥21は、移動台車4に搭載された塵芥受入れ装置7へ導かれ、シュート7aを介してホッパ7bに貯留されるか、あるいはシュート7aを介してベルトコンベア7cなどの搬送装置に導かれ、排出される。
【0032】
次に、移動台車4がスクリーン1の次のスパン、すなわち水路30の幅方向へ移動し、次のスパンにおいて掻き揚げを行う。
図1に示す走行式除塵機によれば、下記に示すように騒音の発生が大幅に抑制できる。
すなわち、図1に示す走行式除塵機20においては、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設した。
【0033】
また、隙間架け渡し板40として、スクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を昇降レーキ2の昇降動作と連動して架け渡す隙間架け渡し板40を配設した。
さらに具体的には、隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、ガイドレール6にピン42で回転自在に固定されており、昇降レーキ2に、前記した突起41と当接可能な当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)43を有するように構成した。
【0034】
すなわち、図1(b) および図3に示すように、隙間架け渡し板40は、ガイドレール6にピン42にて取り付けられており、図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)からbの状態(実線で示す状態)まで、または、bの状態からaの状態まで自在に回転する。
この結果、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との間の隙間5の上を架け渡し(橋渡しし)、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bが隙間5の上を通過する際に隙間架け渡し板40の上を滑らかに走行することができ、騒音の発生を効果的に防止することが可能となった。
【0035】
また、下記で述べるように、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降に何ら支障を及ぼすことがなく、さらには、移動台車4の走行時も含め隙間架け渡し板40の位置が常に適正な位置に保たれる。
昇降レーキ2下降時および上昇時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況および隙間架け渡し板40の位置の保持状況を、下記(1) 〜(4) に述べる。
【0036】
(1) 昇降レーキ2下降時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
昇降レーキ2下降時は、前記した図6(a) の仮想線で図示した昇降レーキ2のように、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ3a(:下部ローラ)が少なくともガイドレール6の下部さらにはスクリーンバー1iから浮き上がった(離れた)状態で下降する。
【0037】
このため、図3に示すように、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43は、P2の位置、すなわち隙間架け渡し板40の突起41上方において間隔(隙間)dを保った状態で下降し、突起41に当たることがない。
この結果、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の下降に何ら支障を及ぼすことはなく、また、隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bの作用によって、昇降レーキ2の下降動作と連動してf8の方向に回転し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1i上端との間の隙間5の上を架け渡す。
【0038】
すなわち、隙間架け渡し板40は、上部ローラ3bの作用によって、図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)からbの状態(実線で示す状態)へと移行し、ガイドレール6下端とスクリーンバー1i上端との間の隙間5の上を架け渡し(橋渡しし)、レーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bが隙間5の上を通過する際に隙間架け渡し板40の上を滑らかに走行でき、騒音の発生を効果的に防止する。
【0039】
(2) 昇降レーキ2上昇時の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
昇降レーキ2上昇時は、図1に示されるように、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aは、スクリーンバー1iさらにはガイドレール6に当接した状態で上昇する。
この場合、図3に示すように、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43は、P1の位置、すなわちスクリーンバー1iに近づいた位置にある。
【0040】
この結果、昇降レーキ2が隙間架け渡し板40の上を通過すると、通過終了直前に、昇降レーキ2の下部側方両側に取り付けられた隙間架け渡し板回転用当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41に突き当たり、隙間架け渡し板40が図3におけるf9の方向に回転し、図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕となる。
【0041】
隙間架け渡し板40が図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕の時点においては、昇降レーキ2のレーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aは既に隙間5を通過しているため、昇降レーキ2は何ら支障を受けることなく上昇を続ける。
(3) 移動台車4が水路幅方向に走行時(非かき揚げ時)の隙間架け渡し板40に関連する各装置の作動状況:
移動台車4が水路幅方向に走行時(非かき揚げ時)は、隙間架け渡し板40は、図1(b) のaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕となっており、隙間架け渡し板40およびガイドレール6それぞれの下端とスクリーン1(スクリーンバー1i)との上端とは十分な隙間があるため、移動台車4と水路に固定されたスクリーン1とは相互に干渉(接触)することがない。
【0042】
(4) 隙間架け渡し板40の位置の保持状況(位置の安定化):
図5に、隙間架け渡し板40の平面図(a) およびD−D方向側面図(b) 、(c) 、(d) を示す。
前記したように、図5(a) 〜(d) に示す隙間架け渡し板40には、隙間架け渡し板40の側方上部板面底部にバランスウエイト(重り)44を取り付けた。
【0043】
また、図5(c) 、(d) に示すように、隙間架け渡し板40に取り付けた突起41およびバランスウエイト44を含めた隙間架け渡し板40全体の重心Gが、隙間架け渡し板40の傾きが図5(c) の状態〔:図1(b) においてbの状態〕の時は、図5(c) 図面においてピン42の左側に位置し、隙間架け渡し板40が図5(d) の水平状態〔:図1(b) においてaの状態〕の時は、図5(d) 図面においてピン42の右側に位置するように構成した。
【0044】
この結果、昇降レーキ2が下降し、レーキ昇降・支持用ローラ(上部ローラ)3bが隙間5の上を通過以降は、隙間架け渡し板40は必ず図1(b) におけるbの状態(実線で示す状態)に、昇降レーキ2が上昇し、レーキ昇降・支持用ローラ(下部ローラ)3aが隙間5の上を通過以降は、隙間架け渡し板40は必ず図1(b) におけるaの状態(仮想線で示す状態)〔図4の状態〕に保持される。
【0045】
なお、昇降レーキ2が上昇し、隙間架け渡し板回転用当接部材43が隙間架け渡し板40の突起41に突き当たり、隙間架け渡し板40がある程度回転した後は、隙間架け渡し板回転用当接部材43が突起41と離れても、図5(d) に示されるように、隙間架け渡し板40全体の重心Gとピン42との位置関係から、隙間架け渡し板40は自動的に回転を継続し、ストッパ45で係止、固定される。
【0046】
以上、本発明に係わる隙間架け渡し板40に関して詳細に述べたが、上記した(1) 〜(4) に示されるように、図1〜図5に例示した本発明に係わる隙間架け渡し板40は、昇降レーキ2の昇降に何ら支障を及ぼすことなく、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡し、さらには、移動台車4の走行時も含め隙間架け渡し板40の位置が常に適正な位置に保持される。
【0047】
以上、本発明の走行式除塵機について説明したが、本発明によれば、複数本のスクリーンバー1nから成る塵芥捕捉用スクリーン1と、レーキ昇降・支持用ローラ3a、3bを有する昇降レーキ2と、塵芥受入れ装置7を搭載し移動可能な移動台車4と、該移動台車4にスクリーンバー1nと同一方向に固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール6を有する走行式除塵機において、昇降レーキ2の昇降動作と連動してスクリーンバー1i上端とガイドレール6下端との隙間5の上を架け渡す隙間架け渡し板40を配設する構成とした。
【0048】
さらには、上記した本発明のより好適な走行式除塵機として、隙間架け渡し板40が、その側方板面上に突起41を有し、かつガイドレール6にピン42で回転自在に固定され、さらに昇降レーキ2に突起41と当接可能な当接部材43を設ける構成とした。
この結果、簡易な装置で、走行式除塵機の作動音を大幅に低減し、騒音の発生を大幅に抑制することが可能となった。
【0049】
さらに、本発明によれば、昇降レーキ2が水路に固定されたスクリーンと移動台車のガイドレールとの隙間の上を通過する際に生じる走行式水路除塵機全体の振動が大幅に少なくなるため、設備の長寿命化にも貢献できる。
以上述べたように、本発明によれば、上記した顕著な効果を得ることができ、走行式除塵機の周囲環境を改善できるため、地域社会に貢献できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易な装置で効果的に走行式除塵機の騒音を防止することが可能となった。
また、本発明によれば、走行式除塵機全体の振動が大幅に少なくなるため、設備の長寿命化にも貢献できる。
【0051】
本発明によれば、走行式水路除塵機の周囲環境を改善し、地域社会に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走行式除塵機の一例を示す側断面図(a) およびA部拡大詳細側面図(b) である。
【図2】図1(a) B部拡大詳細側面図(a) および図1(a) C−C方向矢視図(b) である。
【図3】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す斜視図〔:図1(a) A部拡大詳細斜視図〕である。
【図4】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す斜視図〔:図1(a) A部拡大詳細斜視図〕である。
【図5】本発明に係わる隙間架け渡し板の一例を示す平面図(a) およびD−D方向側面図(b) 〜(d) である。
【図6】従来の走行式除塵機を示す側断面図(a) およびE−E方向矢視図(b) である。
【符号の説明】
1 塵芥捕捉用スクリーン(:水路中塵芥捕捉用スクリーン、スクリーン)
1i、1j、1k スクリーンバー
2 スクリーンで捕捉した塵芥かき揚げ用の昇降レーキ
2A 塵芥かき揚げ用の爪
3a レーキ昇降・支持用ローラ(:下部ローラ)
3b レーキ昇降・支持用ローラ(:上部ローラ)
4 移動台車
5 スクリーンバー上端とガイドレール下端との間の隙間
6 昇降レーキ支持・案内用のガイドレール(:ガイドレール)
7 塵芥受入れ装置(:かき揚げ塵芥受入れ装置)
7a シュート
7b ホッパ
7c ベルトコンベア
8 昇降レーキ昇降用ロープ
9、13 リール
10、14 巻き上げ装置
11 昇降レーキ昇降装置
12 昇降レーキ傾動(開閉)用ロープ
15 昇降レーキ傾動(開閉)装置
16 エプロン部
17 レール
18 車輪
19 床
20 走行式除塵機
21 塵芥
30 水路
40 隙間架け渡し板
41 隙間架け渡し板の側方板面上に設けられた突起
42 ピン
43 当接部材(:隙間架け渡し板回転用当接部材)
44 バランスウエイト(重り)
45 隙間架け渡し板回転時のストッパ
46 隙間架け渡し板に取り付けられたピン支持用の部材
d 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材と隙間架け渡し板の突起上端との間隔(隙間)
f1 水の流れ方向
f2 昇降レーキの移動(昇降)方向
f3、f8、f9 隙間架け渡し板の回転方向
f4 昇降レーキ昇降用ロープの移動方向
f5 昇降レーキ傾動(開閉)用ロープの移動方向
f6 昇降レーキ上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材の進行方向
f7 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材の進行方向
G 隙間架け渡し板全体の重心
P1 昇降レーキ上昇時の隙間架け渡し板回転用当接部材の位置
P2 昇降レーキ下降時の隙間架け渡し板回転用当接部材の位置
Claims (2)
- 複数本のスクリーンバー(1n)から成る塵芥捕捉用スクリーン(1) と、レーキ昇降・支持用ローラ(3a 、3b) を有する昇降レーキ(2) と、塵芥受入れ装置(7) を搭載し移動可能な移動台車(4) と、該移動台車(4) に前記スクリーンバー(1n)と同一方向に固定配設された昇降レーキ支持・案内用のガイドレール(6) を有する走行式除塵機において、前記昇降レーキ(2) の昇降動作と連動して前記スクリーンバー(1i)上端と前記ガイドレール(6) 下端との隙間(5) の上を架け渡す隙間架け渡し板(40)を配設したことを特徴とする走行式除塵機。
- 前記隙間架け渡し板(40)が、その側方板面上に突起(41)を有し、かつ前記ガイドレール(6) にピン(42)で回転自在に固定され、さらに前記昇降レーキ(2) に前記突起(41)と当接可能な当接部材(43)を設けたことを特徴とする請求項1記載の走行式除塵機。
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