JP3653962B2 - 運用時間制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電源の投入/切断や、プログラムの起動/終了など、制御対象物の運用開始及び運用終了のスケジューリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
計算機の電源投入/切断の自動制御を例に従来の技術を説明する。計算機の運転時間をスケジュールし、電源投入/切断を自動的に行うために、電源の投入日時/切断日時を定義する方法として、次に示す二つの方法がある。
第一の従来技術は、例えば1年間等のある期間において、電源の投入日時および切断日時を年、月、日、時、分で定義し、この定義により現在の日時以降で最も近い日時を電源の投入日時または切断日時として、電源の投入処理/切断処理を行うものである。
【0003】
第二の従来技術は、毎日(または1週間単位など所定期間単位)の電源の投入時刻及び切断時刻と休日情報を定義し、休日情報から翌運転日を求め、電源の投入/切断の日時を求め電源の投入/切断処理を実施するものである。
また、上記第一の従来技術および第二の従来技術に対して、さらに、スケジュール済みの電源の投入日時/切断日時を追加したり削除したりする方法も行われている。
【0004】
ところで、これらの従来技術には以下のような問題点がある。
第一の従来技術では、具体的な年、月、日、時、分で日時を定義するため、定義期間が過ぎる直前に翌期間の定義を行う必要がある。例えば、1年間の定義を行っていたとすれば、年末には翌年の定義を行う必要がある。
また、第二の従来技術の場合には、毎日の電源の投入時間/切断時間を定義する場合は24時間運転(複数日に跨る連続運転)は定義できない。また、週単位で定義する場合には、例えば月曜日の朝から金曜日の夜まで、といった24時間運転(複数日に跨る連続運転)の定義が可能であるが、途中に祝日等の不規則な非運転日が入り込む場合に、一時的に定義情報を変更する必要がある。
【0005】
さらに、ある日(例えば、年度の初日)から運転時間を変更する必要が生じた場合に、予め電源の投入時刻および切断時刻を変更することができないため、運用時間が変更される前日は、終了時刻直前に、電源の投入時刻および切断時刻を変更し、スケジュールされた自動的な電源切断ではなく、手動による電源切断を行う必要がある。
【0006】
このことは、ある期間のみ一時的に電源の投入時刻/切断時刻を変更する場合にも当てはまる。さらに、ある期間のみ変更する場合には、期間終了時に、再度変更前の時刻に修正する必要があるため、人為的なミスを犯す可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】
そこで本発明は、上で示した従来技術の問題点を解決し、日によって24時間運転(複数の日に跨る連続運転)を行う運用に対して、不規則な非運転日がある場合でも、半永久的な定義方法を実現すること、また、電源の投入時刻/切断時刻を事前に変更したり特定の期間のみ変更する方法を実現することを目的とする。
【0008】
【問題を解決するための手段】
本発明では、所定周期内の運用開始日時と運用終了時刻を定義するマスタースケジュール情報と、運用しない日付を定義する非運用日情報と、連続運用期間内に非運用日がある場合の非運用日の前後の日の運用開始時刻と運用終了時刻とを定義する連続運転対応情報とを入力して前記マスタースケジュール情報の内容を補正した運用情報を作成する運用情報作成手段と、
前記運用情報作成手段によって作成された運用情報に基づいて被制御装置の運用開始及び運用終了を制御する制御手段と
を有する運用時間制御装置によって、半永久的なスケジューリングを可能とする。
【0009】
さらに、前記運用情報作成手段は、更に、スケジュールの変更日に関する情報と、変更日後に適用される所定周期内の運用開始日時と運用終了日時とに関する情報を入力とすることによって、事前のスケジュール変更を可能とする。
さらに、前記運用情報作成手段は、更に、一時的なスケジュールを行う期間に関する情報と、該期間中に適用される所定周期内の運用開始日時と運用終了日時とに関する情報を入力とすることによって、一時的なスケジュールの変更を可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施形態である自動電源投入切断システムを示す。図中、1は計算機、2は運用情報生成プログラム、3は定義情報入力プログラム、4は外部記憶装置、5はマスタースケジュール情報、6は非運用日情報、7は事前変更スケジュール情報、8は期間変更スケジュール情報、9は連続運転対応情報、10は外部記憶装置、11は運用情報、12は電源制御情報、13は被制御情報を示す。
【0011】
運用情報生成プログラム2及び定義情報入力プログラム3は計算機1上で実行されるプログラムである。言うまでもなく、計算機1はCPUやメモリやオペレーティングシステム(OS)等の必要なハードウェアやソフトウェアを備えている。計算機1には外部記憶装置4と外部記憶装置10と電源制御装置12とが接続される。
【0012】
外部記憶装置10には電源制御装置12が電源を自動的に投入したり切断したりする日時等の運用情報が格納される。外部記憶装置4には、運用情報11を生成するために必要な各種の情報(マスタースケジュール情報5、非運用日情報6、事前変更スケジュール情報7、期間変更スケジュール情報8、連続運転対応情報9)が格納される。これらの情報は計算機1上で動作する定義情報入力プログラムを実行させ、オペレータが各種の情報を入力することで外部記憶装置4上に格納される。これらの情報の具体的な例については別途説明する。
【0013】
運用情報生成プログラム2は外部記憶装置4に格納されている各種の情報に基づいて運用情報11を生成する。
電源制御装置12は計算機1と外部記憶装置10と被制御装置13に接続され、運用情報11の内容にしたがって、計算機1とそれ以外にも被制御装置13の電源の投入及び切断を行う。
【0014】
計算機1は電源制御装置12のための運用情報11を生成する運用情報生成装置という立場と、電源制御装置12によって、電源の投入及び切断が自動的に制御される被告制御装置としての立場の二つの立場を同時に兼ねている。
次に具体的は定義情報を例示する。
非運用日情報6は、計算機1や非制御装置13などを運用しない日として、例えば国民の祝日等を定義する。
【0015】
図2はマスタースケジュール情報の例を示す。図2の例では、マスタースケジュールは1週間を単位として定義されている。定義内容は以下のとおりである。月曜日は8:00(午前8時)に電源が投入され、19:00(午後7時)に電源が切断される。火曜日は8:00(午前8時)に電源が投入され、電源は切断されない。水曜日は前日の火曜日に電源が投入されたままで、電源の切断も行われない。木曜日は電源が投入されている状態から19:00(午後7時)に電源が切断される。金曜日は8:00(午前8時)に電源が投入され、20:00(午後8時)に電源が切断される。土曜日及び日曜日は電源が切断された状態のままで、電源が投入されることはない。
【0016】
図3は事前変更スケジュール情報の例を示している。図3の例では1997年4月1日から電源の投入/切断のスケジュールが変更されることを表している。変更後のスケジュールは、以下の通りである。月曜日は8:00(午前8時)に電源が投入されれ、20:00(午後8時)に電源が切断される。火曜日は8:00(午前8時)に電源が投入され、電源は切断されない。水曜日は前日の火曜日に電源が投入されたままで、電源は切断されない。木曜日は電源が投入された状態から20:00(午後8時)に電源が切断される。金曜日は8:00(午前8時)に電源が投入され、21:00(午後9時)に電源が切断される。
【0017】
図4は期間変更スケジュール情報の例を示す。図4の例では1997年7月1日より1997年8月31日の期間内において一時的にスケジュールが変更されることを示している。一時的なスケジュールは以下の通りである。月曜日は7:00(午前7時)に電源が投入され、19:00(午後7時)に電源が切断される。火曜日は7:00(午前7時)に電源が投入され、電源は切断されない。水曜日は前日の火曜日に電源が投入されたままで、電源の切断も行われない。木曜日は電源が投入された状態から19:00(午後7時)に電源が切断される。金曜日は7;00(午前7時)に電源が投入され、20:00(午後8時)に電源が切断される。
【0018】
図5は連続運転時の対応情報の例を示す。図5の例では連続運転の途中に休日(非運転日)がある場合に、その前日の22:00(午後10時)に電源を切断し、翌日の7:00(午前7時)電源を投入することを示している。
図6は運用情報の例を示す。図6には1997年1月13日(月曜日)から1月26日(日曜日)までの二週間の運用情報を示している。20日から26日までの1週間は図2に例示したマスタースケジュール情報の内容に従ったものである。また、13日から19日の1週間はマスタースケジュール情報に対して非運用日情報6と、連続運転対応情報9に従ったものである。1月15日は祝日であるため、非運用日として非運用日情報6に登録されている。また、連続運転期間中での非運用日であるため、前後の日の電源の投入/切断のスケジュールも変更される。
【0019】
図6の例の内容は以下の通りである。1997年1月13日は8:00(午前8時)に電源が投入され、19:00(午後7時)に電源が切断される。14日は8:00(午前8時)に電源が投入され、22:00(午後10時)に電源が切断される。15日は電源が切断された状態のままで、電源は投入されない。16日は7:00(午前7時)に電源が投入され、19:00(午後7時)に電源が切断される。18日及び19日
は電源が切断された状態の間まで、電源は投入されない。
【0020】
20日は8:00(午前8時)に電源が投入され、19:00(午後9時)に電源が切断される。21日は7:00(午前7時)に電源が投入され、電源は切断されない。22日は21日に電源が投入されたままの状態で、電源は切断されない。23日は電源が投入されている状態から20:00(午後8時)に電源が切断される。25日及び26日には電源は切断された状態のままである。
【0021】
次に運用情報生成プログラム2の処理フローを図7を用いて説明する。ステップ21において、指定された処理対象期間の各々の日について、マスタースケジュール情報5の内容に従って、電源の投入時刻および切断時刻を設定する。次に指定された期間の初日から最終日まで、順次ステップ22以下の処理を繰り返す。
【0022】
ステップ22において、スケジュールの処理対象期間の全ての日に対する電源の投入時刻及び切断時刻の設定がが終ったか否かを判定し、終ったのであれば処理を終了する。処理対象期間であれば、ステップ23に進み、スケジュール変更期間であるか否かを判定する。スケジュール変更期間は期間変更スケジュール情報8に定義されているので、それと比較することで判定する。
【0023】
スケジュール変更期間の場合には、ステップ21で設定した電源の投入時刻/切断時刻を、期間変更スケジュール情報8の定義内容に従って変更する。
スケジュール変更期間外であった場合は、ステップ24において変更日を過ぎているか否かの判定を行う。変更日は事前変更スケジュール情報7に定義されているので、それと比較することで判定する。変更日を過ぎている場合にはステップ21で設定した電源の投入時刻及び切断時刻を事前変更スケジュール情報7の定義内容に従って変更する。変更日を過ぎていないない場合には、ステップ21で設定された電源の投入時刻及び切断時刻をそのままにする。
【0024】
次にステップ21において、休日であるか否か、即ち、非運用日情報6に登録されている日であるか否かを判定する。休日(非運用日)でない場合には、それ以前に設定した電源の投入時刻および切断時刻のままとする。
非運用日情報に登録されている日であった場合は、連続運転に対応して前日の電源の切断時刻および翌日の電源の投入時刻の変更を行う。具体的には、ステップ26において、前日からの連続運転であるか否かをチェックし連続運転であれば、ステップ27で前日の切断時刻を連続運転対応情報9に定義されている情報に基づいて設定する。次にステップ28において、翌日への連続運転であるか否かをチェックし連続運転であれば、翌日の電源の投入時刻を連続運転対応情報9に定義されている情報に基づいて設定する。
【0025】
最後に休日(非運用日) 当日の電源の投入時刻及び切断時刻を削除し、1日分の処理を終了する。
処理対象期間の全ての日について以上の処理を繰り返し実行し、外部記憶装置10に運用情報11を格納する。
図2、図3、図4および図5に例示した情報に基づいて、1997年1月13日から26日の2週間について、運用情報生成プログラムが図7に示したフローにしたがって処理を行うと、図6に例示した運用情報が生成される。
【0026】
電源制御装置12は外部記憶装置11に格納された運用情報11に従って、計算機1や被制御装置13の電源の投入や切断を行う。
以上、電源の投入及び切断を例に発明を説明したが、必ずしも電源制御のみに限定されるものではない。即ち、計算機システムのオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを予め定義されたスケジュールに従って起動したり終了させたりするソフトウェア制御にも適用可能であるし、エアコンディショナーの運転開始や運転終了などのビル制御などにも適用可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、日によって24時間運転(複数の日に跨る連続運転)を行う運用に対して、24時間運転期間中に不規則な非運転日がある場合でも、半永久的な定義が可能となり、運用情報の作成が容易になう。
また、スケジュールを事前に変更したり、一時的に変更したりすることが容易に行えるので、スケジュール変更の手間が削減される。また、変更処理は自動的に行われるので、変更間違いや変更忘れを犯す危険性がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す図
【図2】 マスタースケジュール情報の例を示す図
【図3】 事前変更スケジュール情報の例を示す図
【図4】 期間変更スケジュール情報の例を示す図
【図5】 連続運転対応情報の例を示す図
【図6】 運用情報の例を示す図
【図7】 運用情報生成プログラムの処理フローを示す図
【符号の説明】
1...計算機
2...運用情報生成プログラム
3...定義情報入力プログラム
4...外部記憶装置
5...マスタースケジュール情報
6...非運用日情報
7...事前変更スケジュール情報
8...期間変更スケジュール情報
9...連続運転対応情報
10...外部記憶装置
11...運用情報
12...電源制御装置
13...被制御装置
Claims (5)
- 予め定義された情報に基づいて運用の開始および終了の制御を行う運用時間制御装置であって、
所定周期内の運用開始日時と運用終了日時を定義するマスタースケジュール情報と、運用しない日付を定義する非運用日情報と、複数日にまたがる連続運用期間内に非運用日がある場合の非運用日の前日の運用終了時刻と非運用日の翌日の運用開始時刻とを定義する連続運転対応情報とから前記マスタースケジュール情報を基に運用開始日時と運用終了日時を求めて運用情報を作成する運用情報作成手段と、
前記運用情報作成手段によって作成された運用情報に基づいて被制御装置の運用開始及び運用終了を制御する制御手段と
を有する運用時間制御装置。 - 前記運用情報作成手段は、更に、スケジュールの変更日に関する情報と、変更日後に適用される所定周期内の運用開始日時と運用終了日時とに関する情報を入力とする、請求項1記載の運用時間制御装置。
- 前記運用情報作成手段は、更に、一時的なスケジュールを行う期間に関する情報と、該期間中に適用される所定周期内の運用開始日時と運用終了日時とに関する情報を入力とする、請求項1記載の運用時間制御装置。
- 予め定義された情報に基づいて運用の開始および終了の制御を行う運用時間制御装置が運用制御を行うための運用情報を作成する運用情報作成装置であって、
所定周期内の運用開始日時と運用終了日時を定義するマスタースケジュール情報と、運用しない日付を定義する非運用日情報と、複数日にまたがる連続運用期間内に非運用日がある場合の非運用日の前日の運用終了時刻と非運用日の翌日の運用開始時刻とを定義する連続運転対応情報とから前記マスタースケジュール情報を基に運用開始日時と運用終了日時を求めて運用情報を作成する運用情報作成手段と、
前記運用情報作成手段によって作成された運用情報を記録する記録手段と
を有する運用時間制御装置。 - 予め定義された情報に基づいて運用の開始および終了の制御を行う運用時間制御装置が運用制御を行うための運用情報を、
所定周期内の運用開始日時と運用終了日時を定義するマスタースケジュール情報と、運用しない日付を定義する非運用日情報と、複数日にまたがる連続運用期間内に非運用日がある場合の非運用日の前日の運用終了時刻と非運用日の翌日の運用開始時刻とを定義する連続運転対応情報とから前記マスタースケジュール情報を基に運用開始日時と運用終了日時を求めて運用情報を作成する運用情報作成機能をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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