JP3653313B2 - シャープペンシルの替芯ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シャープペンシルの替芯ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
シャープペンシルの替芯ケースにおける蓋の開閉方式には主にスライド式と回転式があるが、芯の取り出し口の広さを調整しやすいという点からスライド式の蓋の方が多く採用されている。そして、従来のスライド式の蓋には、例えば、図8に示すように、蓋板25を支持板26の上端部にスライド自在に組み付けて、支持板26をケース本体27の側端部に固定するものとか、又は、図9に示すように、ケース本体28の上に蓋板29を載せ、蓋板29に一体的に設けた脚板30をケース本体28の内部に挿入し、同脚板30に設けた溝31にケース本体28の内面に設けたリブ32を嵌合させるものとかが存在する。しかしながら、前者は、支持板26という部品が増える上に、蓋板25と支持板26の組み付けに加えて、支持板26とケース本体27も組み付けねばならないという面倒があって、コスト高となる問題があり、また、後者も、蓋板29に脚板30を一体的に設けるので構造が複雑になって成形が面倒になり、又、脚板30の溝31にリブ32を嵌合させるには、ケース本体28を分割して形成して合体させなければならず、組み立てが煩瑣で、同じくコスト高となる問題があった。
また、従来の替芯ケースは、芯の取り出し口が狭いので、替芯の詰め込みに時間がかかるという問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、スライド式の蓋板、及びケース本体の形状及び構造がシンプルで成形が容易であり、又、蓋板を直にケース本体に組み付けることができて他の部品が不要であり、しかも、ケース本体に対する蓋板の組み付けも容易で、成形及び組み立てコストの低減が期待でき、さらに、ケース本体に対して替芯を能率良く詰め込むこともできるという極めて斬新なシャープペンシルの替芯ケースの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のシャープペンシルの替芯ケースは、上下両端を開口した透明で薄い箱形チューブ状のケース本体1を形成して、同ケース本体1の下端開口を同所に嵌着する底板2で閉塞し、また、ケース本体1における両側の側面板3の上端を切欠して側面U字状となし、その切欠部4を通過可能に且つケース本体1の前面板5と後面板6との間に挟まれる状態に蓋板7を配して、同蓋板7の前面又は後面に溝8を設けるとともに、その溝8に嵌入して蓋板7をスライド自在に案内するレール9をケース本体1の前面板5又は後面板6の内面に突設したことを特徴とする構成を採るものである。
【0005】
【作用】
蓋板7は溝8を設けるだけで足り形状及び構造がシンプルとなる。また、ケース本体1もチューブ状で切欠部4とレール9を設けるだけで足り形状及び構造がシンプルとなる。蓋板7をケース本体1に組み付けるには、ケース本体1の上端部の前面板5と後面板6の間に蓋板7を押し込めばよい。切欠部4が存在することにより前面板5と後面板6が容易に弾性変形して溝8にレール9が容易に嵌入する。したがって、蓋板7とケース本体1の組み付けが簡単である。次に、替芯をケース本体1に詰め込むには、先ずケース本体1に蓋板7のみを組み付けて、ケース本体1の下端部に底板2を嵌着しないで下端開口から替芯を挿入する。そして、替芯の詰め込み作業が終了してから底板2を嵌着してケース本体1の下端開口を塞ぐ。ケース本体1の下端開口は、蓋板7の存在によって開口面積を制限されるケース本体1の上端開口よりも広くすることができるので、替芯の詰め込み作業の能率をアップすることができる。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づき本発明の実施例について説明する。先ず、図1〜図5は第1実施例を示したものである。ケース本体1は透明なプラスチック製で、上下両端を開口した薄い箱形のチューブ状を呈し、図1に示すように、両側の側面板3における上端に切欠部4を設けて側面U字状となし、前面板5の上端内面部に横方向のレール9を一体的に突設し、又、後面板6の上端内面部に小突起10を設けている。蓋板7は不透明なプラスチック製で、その前面に横方向に長い溝8を設け、又、後面には係止リブ11を設け(図4及び図5参照)、さらに、上面には滑り止め用のギザギザ12を設けている。この蓋板7は、ケース本体1の切欠部4を通過できる厚さを有して、ケース本体1の前面板5と後面板6の間に挟まれる状態に配され、その溝8にレール9を嵌入させる。蓋板7をケース本体1に対し組み付けるには、蓋板7を前面板5と後面板6の間に圧入すればよい。前面板5と後面板6は切欠部4によって容易に弾性変形して開くので、レール9が容易に溝8に嵌入する。蓋板7はレール9によって横方向にスライドし、ケース本体1の上端開口、すなわち芯の取り出し口13(図5参照)を開閉する。蓋板7が芯の取り出し口13を完全に塞いだ状態では、図4に示すように、レール9の一端がストッパ14となって溝8の一方の側壁に衝合して蓋板7の移動を阻止する。また、このとき蓋板7の後面に設けた係止リブ11がケース本体1の後面板6の内面に設けた小突起10を乗り越えて係止し蓋板7を固定する。蓋板7を逆方向へスライドさせて芯の取り出し口13を所要量開口すると、図5に示すように、レール9の他端が同様にストッパ15となって溝8の他方の側壁に衝合して蓋板7の移動を阻止する。ケース本体1の下端開口は、図2及び図3に示すように、同所に底板2を圧入により嵌着して閉塞される。
【0007】
次に、図6は第2実施例を示したものである。この第2実施例は、蓋板16を傾斜させ、それに従い蓋板16に設ける溝17と、ケース本体18に設けるレール19も傾斜させたものである。また、底板20はケース本体18の下端部の外側に嵌着させている。それ以外の構造は上記第1実施例と同じである。
【0008】
また、図7は第3実施例を示したものである。この第3実施例は、蓋板21を円弧状に曲げ、それに従い蓋板21に設ける溝22と、ケース本体23に設けるレール24も円弧状に曲げたものである。それ以外の構造は上記第1実施例と同じである。
【0009】
【発明の効果】
本発明は上記の通りであり、蓋板及びケース本体の形状及び構造をシンプルにして成形を容易にし、又、ケース本体1に対する蓋板の組み付けも容易にすることができるので、成形及び組み立てのコストを低減できるという効果があり、ケース本体に対して替芯を下端開口から能率良く詰め込むことができるという効果もある。
また、ケース本体における両側の側面板の上端を切欠して側面U字状となし、その切欠部を通過可能に且つケース本体の前面板と後面板の間に挟まれる状態に蓋板を配したので、斬新なデザインとなって見映えも良いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋板をケース本体の上端部に組み付ける前の状態を示す斜視図である。
【図2】前後方向の中心部における縦断面図である。
【図3】図2のA−A線における縦断面図である。
【図4】図2のB−B線における横断面図である。
【図5】芯の取り出し口を開口した状態を示す図4の断面図と同一位置の横断面図である。
【図6】第2実施例の一部を省略した縦断面図である。
【図7】第3実施例の上半部の縦断面図である。
【図8】従来例の上半部の縦断面図である。
【図9】他の従来例の上半部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
2 底板
3 側面板
4 切欠部
5 前面板
6 後面板
7 蓋板
8 溝
9 レール
10 小突起
11 係止リブ
12 ギザギザ
13 芯の取り出し口
14 ストッパ
15 ストッパ
16 蓋板
17 溝
18 ケース本体
19 レール
20 底板
21 蓋板
22 溝
23 ケース本体
24 レール
25 蓋板
26 支持板
27 ケース本体
28 ケース本体
29 蓋板
30 脚板
31 溝
32 リブ

Claims (1)

  1. 上下両端を開口した透明で薄い箱形チューブ状のケース本体1を形成して、同ケース本体1の下端開口を同所に嵌着する底板2で閉塞し、また、ケース本体1における両側の側面板3の上端を切欠して側面U字状となし、その切欠部4を通過可能に且つケース本体1の前面板5と後面板6との間に挟まれる状態に蓋板7を配して、同蓋板7の前面又は後面に溝8を設けるとともに、その溝8に嵌入して蓋板7をスライド自在に案内するレール9をケース本体1の前面板5又は後面板6の内面に突設したことを特徴とするシャープペンシルの替芯ケース。
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