JP3653243B2 - 車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具 - Google Patents

車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の運転席足元床面に敷設してあるカーペット上に敷設する後付けのカーペット状あるいは樹脂表面状等の車両用フロアマットと、床面のカーペットに固定され、マットに設けた係止孔(留め金を設けたいわゆるはとめ)を利用(挿入)してこのマットを位置決め係止する係止ピンを備えた車両用フロアマット留め具とに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
係止ピンを立設した留め具を、例えば車体側のクロスメンバーを利用してビス止め固定し、車体フロア面上に立設固定されることとなるこの係止ピンにフロアマットに設けた係止孔を被嵌係止してマットを座席の足元に敷設しているが、通常この係止ピンは一本であるため、マット敷設時の回転方向に対する位置決めが確実に行えない。
【0003】
マットの係止孔に係止ピンを挿入することでマットの前後方向の敷設位置は決まるが、係止ピンが一本では敷設時にマットの左右方向の向きが正しい向きに決まらない。
【0004】
そこでこの敷設時の位置決めを設定通りにするために、できるだけマット幅一杯に二箇所係止孔を設け、これに対応する適切な位置に係止ピンを立設配設すれば良いと考えられるが、マットの洗浄や経年変化,加工公差で孔位置が変化するため、係止孔の間隔が広いとマットを係止セットしにくい。そのため係止ピンの間隔を調整可能な構造にする必要があり、それ故正確なマットの取り付けは期待できず、結局一本の係止ピンの方が望ましいとされていた。
【0005】
一方、留め具は、前述のようにグロメットや係止嵌合部を押し込み嵌合するための取付凹部や、車体のカーペット下方の金属床面にネジ込み止着する場合には、ネジ受けを設けるなど車体側に取付構造を施す必要があり、この取付構造の製作が容易でないため、量産性に劣りコストアップとなる。
【0006】
また、車体側へ加工を施すために、振動や錆などの諸問題も生じるおそれがあり、また取付位置の制約も受けてしまう。
【0007】
そこで、例えば特開2000−95010に示すように本願出願人は、車体側への加工を施さずとも、カーペットに例えば切り込み部や取付孔を形成することで、カーペットに係止固定でき、取付構造が極めて容易となり量産性に秀れ、任意の位置に取り付けることも可能となる留め具を開発した。
【0008】
本発明は、このカーペットに挟持して係止固定するタイプの留め具に着眼しこれを用いることで前記問題点を解決したもので、留め具の取り付け時あるいは取り付け後においてカーペット自体の柔軟性やカーペットが車体への固定位置でのみ固定され車体床面に接着されていないことによる伸長や微弱な浮き上がりを利用して各係止ピンの位置(係止ピン間の間隔)を微調整できることとなるため、たとえマットに設ける係止孔の間隔をマット幅一杯にして広い間隔とし、マットの洗浄や経年変化,加工公差で孔位置が変化した場合でも、これに対応して微調整でき、容易にマットを敷設セットできる画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具を提供することを目的としている。
【0009】
即ち、本発明は、マットの係止孔を二箇所とし、しかも広い間隔とすることで、前後方向並びに左右方向に位置決め状態で容易に敷設セットでき、マット敷設時の位置決めが確実に行え、しかも、この係止孔に挿通させる係止ピンを備えた留め具をカーペットに挟持係止固定する構成とすることで、係止ピンの位置が調整可能となる構造を備えた留め具としなくても、カーペット自体に留め具を固定する構成とすることで取り付け時の取付位置の微調整あるいは取り付け後、力を加えることでのカーペットの伸長やカーペットの微弱な浮き上がり等により微動可能な取付状態であることによって微調整でき、この係止ピンの微調整により、たとえ二箇所の係止孔を広い間隔に設定した係止孔の間隔が経年変化や加工公差により変化してもこれに対応でき、係止ピンが係止孔に入らなくなることがなく長期使用が可能となる上に、常に容易に各係止ピンを各係止孔に挿通係止させることができ、広い間隔の係止孔と係止ピンによる良好なマットの位置決め敷設セットが可能となる画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
車体の運転席足元床面に敷設されているカーペット1上に敷設する車両用フロアマットMであって、車体床面側に立設した係止ピン2に夫々係止する係止孔3を、マットMの後方縁部に近くマットMの後方左右隅部付近に、マットMの左右幅に近い広い間隔を置いて二箇所設けた車両用フロアマットMと、前記カーペット1に対して固定状態に取り付ける基体4にカーペット1に対して立設状態に配設される前記係止ピン2を突設した車両用フロアマット留め具Tであって、前記基体4は、前記カーペット1に形成する取付孔5若しくは切り込み部5からカーペット1の裏側に挿入配設される板状若しくは線状の裏側挟持部6と、このカーペット1の表側に前記裏側挟持部6と対向状態に配設される表側挟持部7とを有し、この取付孔5若しくは切り込み部5から裏側に挿入される裏側挟持部6と表側挟持部7とにより前記カーペット1を表裏から係止固定してカーペットに係止固定するように構成した車両用留め具Tと、から成ることを特徴とする車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0012】
また、前記車両用フロアマット留め具Tの前記基体4を取り付ける位置の前記カーペット1の裏面には吸音材(インシュレータ)8を設けず、このインシュレータ8を設けていない取付箇所9のカーペット1を前記基体4の前記裏側挟持部6と前記表側挟持部7とで挟持して、基体4をインシュレータ8のない取付箇所9に係止固定し得るように前記車両用フロアマット留め具Tを構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0013】
また、前記車両用フロアマット留め具Tの前記係止ピン2の立設位置を、前記カーペット1の車体に対する固定位置から40mm以内の位置に設定したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0014】
また、前記車両用フロアマット留め具Tの前記係止ピン2の立設位置を、前記カーペット1の車体への固定位置となる座席10のシートレール11の車体への取付位置から前方40mm以内の位置に設定したことを特徴とする請求項3記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0015】
また、前記車両用フロアマットMの前記右側の係止孔3は、マットM後方縁部近くであってアクセルペダル12の略後方延長部付近に設けてマットM右後方隅部に設け、前記左側の係止孔3は、前記右側の係止孔3と略反対側の略対称位置のマットM左後方隅部に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0016】
また、前記車両用フロアマット留め具Tの前記基体4に、前記裏側挟持部6と前記表側挟持部7とにより前記カーペット1を上下方向から圧接状態で強く挟持する状態を係止保持する挟持ロック機構13を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具に係るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0018】
カーペット1に形成した取付孔5若しくは切り込み部5からカーペット1の裏側に車両用フロアマット留め具Tの基体4の裏側挟持部6を挿入し、この裏側挟持部6とカーペット1の表側の表側挟持部7とでカーペット1を挟持して留め具T(基体4)をカーペット1に係止固定して、この基体4に突設した係止ピン2を車体床面側に立設配設する。
【0019】
少なくとも左右一方の留め具Tをこのようにしてカーペット1に係止固定した左右の各留め具Tの係止ピン2に、マットMの二箇所に設けた係止孔3を夫々被嵌(挿入掛け止め)係止して車両用フロアマットMを敷設する。
【0020】
この二箇所の係止孔3(固定立設される二本の係止ピン2)は、夫々マットMの後方縁部に近く、マットMの後方左右隅部付近に夫々設けられている。
【0021】
例えば、車両用フロアマットMの前記右側の係止孔3は、マットM後方縁部近くであってアクセルペダル12の略後方延長部付近に設けてマットM右後方隅部に設け、前記左側の係止孔3は、前記右側の係止孔3と略反対側の略対称位置のマットM左後方隅部に設けられている。
【0022】
従って、略マット左右幅に近い広い間隔に設定した係止孔3に係止ピン2を挿通する構成、即ち広い間隔の係止孔3,係止ピン2を二箇所設けたことで、前後方向並びに左右方向に位置決め状態で容易に敷設セットでき、マット敷設時の位置決めが確実に行える。
【0023】
また、少なくとも左右一方の留め具Tは、カーペット1に挟持固定するタイプの留め具としたから、車体にネジ止め部やグロメット嵌合部等の加工を施さないで済むだけでなく(左右双方ともこのタイプの留め具とすれば全く加工を施さないで済む)、前記マットMとの組み合わせによって、次のような極めて画期的な作用効果を奏する。
【0024】
即ち、留め具Tは、カーペット1に表裏から挟持固定する構成で、カーペット1に形成した取付孔5若しくは切り込み部5から基体4の裏側挟持部6をカーペット1の裏側に挿入してこの裏側挟持部6と、表側の表側挟持部7とを、例えば挟持ロック機構13により挟持固定するため、この取付孔5や切り込み部5の形成位置の設定や形成後の余裕又はカーペット1自体の柔軟性,たわみ変形等により多少挟持固定する位置を取り付け時に調整可能となる。
【0025】
また、取り付け後においても、カーペット1に挟持固定させているためカーペット1の柔軟性や伸長、あるいはカーペット1は車体床面に全面接着されておらず、車体への固定位置となる座席10のシートレール11の車体への取付位置やサイドステップのガーニッシュやセンターコンソールによる挟み込み固定位置等の所定の固定位置でのみ固定されていて、微弱ではあるがカーペット1は浮き上がり可能であるため、この微弱な浮き上がりにより留め具T(係止ピン2)の位置は微調整可能となる。
【0026】
従って、マットMの係止孔3の間隔を広くしてマットMの敷設時の位置決めが確実に行えるようにして、経年変化や加工公差によって係止孔3位置が変化した場合でもこれに対応して係止ピン2の間隔を取り付け時の位置調整や取り付け後の可動自由度により微調整して係止ピン2を係止孔3に確実に挿入でき、係止ピン2が係止孔3に入らなくなることがなく長期使用が可能となる上に、常に容易に各係止ピン2を各係止孔3に挿通係止させることができ、広い間隔の係止孔3と係止ピン2による良好なマットの位置決め敷設セットが可能となる画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【0027】
また、前記カーペット1の裏面には吸音材(インシュレータ)8を設けられているが、例えば前記車両用フロアマット留め具Tの前記基体4を取り付ける位置の前記カーペット1の裏面には吸音材(インシュレータ)8を設けず、このインシュレータ8を設けていない取付箇所9に留め具Tが収納されるように構成し、即ち、この取付箇所9のカーペット1を前記基体4の前記裏側挟持部6と前記表側挟持部7とで挟持して、基体4をインシュレータ8にない取付箇所9に係止固定し得るように構成すれば、この取付箇所9のカーペット1はインシュレータ8がこの周囲にないため、柔軟性や浮き上がり許容度などが向上し、前記カーペット1の変形あるいは可動自由度が一層良好となり、このカーペット1による係止ピン2の位置の微調整作用が良好あるいは微調整範囲が一層大きくなり、一層前記作用効果が良好となる。
【0028】
また、前記車両用フロアマット留め具Tの前記係止ピン2の立設位置を、前記カーペット1の車体に対する固定位置から40mm以内の位置(40mm程度の位置)に設定し、即ち、例えば前記カーペット1の車体への固定位置となる座席10のシートレール11の車体への取付位置から前方40mm以内の位置(40mm程度の位置)に設定すれば、前記カーペット1の可動自由度が十分にあるが、あまり必要以上にカーペット1が浮き上がることはなく、しかも係止ピン2に靴の踵があたり、靴を傷めるおそれもない位置(それほど前方とはならない位置)に係止ピン2を配設することができる。
【0029】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0030】
本実施例の車両用フロアマットMでは、例えば図1に示すように運転席用のマットMにおいて基体4に立設した係止ピン2に夫々係止する係止孔3を、マットMの後方縁部に近くマットMの後方左右隅部に、マットMの左右幅に近い広い間隔を置いて二箇所設け、この各係止孔3の内縁には、金属製若しくは非金属製の剛性のある留め金3Aを設け、この留め金3Aの厚さは、前記係止ピン2の高さより薄く設定している。
【0031】
また、本実施例では、図2に示すように車両用フロアマットMの前記右側の係止孔3は、マットM後方縁部付近であってアクセルペダル12の略後方延長部付近に設けてマットM右後方隅部(右後方角縁部付近)に設け、前記左側の係止孔3は、前記右側の係止孔3と略反対側の略対称位置のマットM左後方隅部(左後方角縁部付近)に設けている。
【0032】
また、座席10の左右のシートレール11の幅と幅合致した広い間隔に設定している。
【0033】
即ち、左右のシートレール11の夫々の略前方に係止ピン2(留め具T)を取り付け、マットMの係止孔3もこの左右のシートレール11の夫々の略前方に位置するように構成している。
【0034】
また、図3に示すように各係止ピン2,係止孔3の位置が左右のシートレール11のやや外側であっても良く、また図4に示すように夫々やや内側に位置しても良い。
【0035】
また、図3に示す例では、左側の係止ピン2,係止孔3の位置は、クラッチペダル27の略後方延長位置(ブレーキペダル28の左側のクラッチペダル27の左側縁の略後方延長線付近)に設けている。
【0036】
また、本実施例の左右双方の車両用フロアマット留め具Tは、前記カーペット1に形成する取付孔5若しくは切り込み部5からカーペット1の裏側に挿入配設される裏側挟持部6と、このカーペット1の表側に前記裏側挟持部6と対向状態に配設される表側挟持部7とで基体4を構成し、この裏側挟持部6と表側挟持部7とにより前記カーペット1を表裏(上下方向)から係止固定する基体4に係止ピン2を立設した構成としている。
【0037】
また、本実施例では、図10に示すように基体4を取り付ける位置の前記カーペット1の裏面には吸音材(インシュレータ)8を設けず、このインシュレータ8を設けていない取付箇所9のカーペット1を前記基体4の前記裏側挟持部6と前記表側挟持部7とで挟持して、基体4をインシュレータ8にない取付箇所9に係止固定し得るように構成している。
【0038】
即ち、一般にカーペット1の裏面にはインシュレータ8を一様に設けているが、このカーペット1の裏面に所定範囲インシュレータ8を設けていない部分を形成し、これを取付箇所9とし、この取付箇所9に収まるように基体4の大きさを設定している。
【0039】
また、本実施例では、車両用フロアマット留め具Tの前記係止ピン2の立設位置を、前記カーペット1の車体への固定位置から40mm程度の位置に設定している。
【0040】
即ち、本実施例では、例えば図3〜図9に示すように、車両用フロアマット留め具Tの前記係止ピン2の立設位置を、前記カーペット1の車体への固定位置となる座席10のシートレール11の車体への取付位置から前方へ略40mm離れた位置となるように留め具Tを構成している。
【0041】
また、図3〜図6,図8に示す例においては、座席10前方側の床面にクロスメンバー24が設けられていて、このクロスメンバー24にシートレール11をネジ止めることでカーペット1を固定すると共に、クロスメンバー24の傾斜面でのカーペット1の浮き上がりも防止しているが、図7,図9に示すようにクロスメンバー24のないあるいはカーペット1(床面)の裏側にクロスメンバー24が配されフラットな床面に、座席10(シートレール11)を支承する左右のシートフット26をビス止め固定し、これによりカーペット1を固定し、この位置から前方40mm程度離れた位置のカーペット1に留め具Tを夫々挟持固定しても良い。
【0042】
更に本実施例の車両用フロアマット留め具Tについて詳述する。
【0043】
本実施例では、樹脂で一体成形したもので、床面に敷設してあるカーペット1に対して固定状態となるようにカーペット1に直接取り付ける板状の基体4に、前記カーペット1に対して立設状態に配設されるピン状の細長い係止ピン2を垂直に突設し、前記カーペット1上に敷設する所謂後付けのフロアカーペットマットM(以下、単にマットMという)に設けた留め金3A付の係止孔3に前記係止ピン2を貫通突設して前記マットMを位置決め係止する構成としている。
【0044】
この係止ピン2は、上端部が径大となるように膨出した膨出頭部2Aを有する係止ピンに構成し、出来るだけ抜け外れにくいようにしている。
【0045】
図11,図12に車両用フロアマット留め具Tの第一実施例を示す。
【0046】
この第一実施例の基体4は、後述する各実施例と同様に、前記カーペット1に形成する取付孔5若しくは切り込み部5からカーペット1の裏側に挿入配設される裏側挟持部6と、このカーペット1の表側に前記裏側挟持部6と対向状態に配設される表側挟持部7とを有する構成とし、前記裏側挟持部6と表側挟持部7とによりカーペット1を上下方向から挟持して前記基体4をカーペット1に係止固定する構成としているが、第一実施例では、樹脂で一体成形する基体4を、前記裏側挟持部6並びに表側挟持部7をヒンジ部14を介して回動自在に構成し、このヒンジ部14を介して回動することで前記カーペット1を裏側挟持部6と表側挟持部7とで挟持して基体4をカーペット1に係止固定するように構成している。
【0047】
更に具体的に説明すれば、図11,図12に示すように、第一実施例では、板状の裏側挟持部6に係止ピン2を立設した構成とし、この裏側挟持部6の片側にヒンジ部14を介して板状の表側挟持部7を連設し、この表側挟持部7には前記係止ピン2を逃げるため逃げ溝部15を形成した構成としている。
【0048】
従って、例えばこの裏側挟持部6を挿入するための所定幅の切り込み部5と係止ピン2を移動させるため切り込み部5を合わせてT状の切り込み部5を形成し、この切り込み部5から裏側挟持部6を挿入しつつカーペット1の裏側に配設し、次いでヒンジ部14を介して裏側挟持部6上に表側挟持部7を重合するように回動して裏側挟持部6と表側挟持部7とでカーペット1を挟持係止するようにしている。
【0049】
また、この実施例では、前記裏側挟持部6と表側挟持部7とによりカーペット1を上下方向から圧接状態で強く挟持する状態を係止保持する挟持ロック機構13を設けている。
【0050】
具体的には、係止ピン2の基部と前記表側挟持部7の逃げ溝部15とに、裏側挟持部6と表側挟持部7とをカーペット1を強く挟んで重合した状態を係止ロックする係止構造を設けた構成としている。
【0051】
尚、この実施例においては、インシュレータ8を薄く形成し、図10に示すように所定範囲のインシュレータ8を除いてはいない場合を示しているが、図10に示すように取付部分周囲のインシュレータ8を除いても良い。
【0052】
図13,図14は、第二実施例を示す。
【0053】
この第二実施例では、一体成形した板状の基体4に係止ピン2を設けた構成とし、この基体4に切り出し片部を基部のヒンジ部14を介して起伏回動自在に構成し、この切り出し片部を前記表側挟持部7とし、この切り出した基体4の周辺部を裏側挟持部6として構成している。
【0054】
従って、所定幅の切り込み部5から基体4の片側部分の裏側挟持部6を挿入してカーペット1の裏側に挿入配設すると共に、立ち起こした表側挟持部7の下側にカーペット1を配設し、この表側挟持部7を下方へ向かって押し込むことで、裏側挟持部6と表側挟持部7とでカーペット1を挟持係止することとなる。
【0055】
挟持ロック機構13については、この第二実施例では、切り出し片部である表側挟持部7の先端縁をカーペット1の表面に突き差し係止する突き差し縁としたり、カーペット1にかみ込むかみ込み縁とすることで、挟持係止ロックできる構成としている。
【0056】
図15〜図25に第三実施例を示す。
【0057】
この第三実施例では、板状の前記裏側挟持部6を板状の表側挟持部7に対してヒンジ部14を介して回動自在に垂設し、この裏側挟持部6を前記カーペット1に設けた取付孔5若しくは切り込み部5より垂下挿入した後回動させて、この裏側挟持部6と表側挟持部7とを上下に対向状態としてカーペット1に挟持係止することで取付固定するように構成している。
【0058】
更に具体的に説明すれば、前記裏側挟持部6の前記回動に伴って起立回動する起立可動杆部16Bを前記裏側挟持部6に対して立設し、前記裏側挟持部6と前記表側挟持部7とが並設状態となったとき、前記起立可動杆部16Bは前記表側挟持部7に設けた可動用溝部17を介して起立可動して前記表側挟持部7に立設した係止ピン2の嵌合部18に係止嵌合する構成とし、この起立可動杆部16Bの上端部に後述する可動部16Aを設けた構成としている。
【0059】
更に説明すると、本実施例は、カーペット1上に配設されることになる板状の表側挟持部7の略中央に係止ピン2を垂直に突設し、この係止ピン2の根本から基体4の表側挟持部7一側縁に至るまで前記可動用溝部17を設け、この係止ピン2の一側にはこの可動用溝部17と連設するように前記嵌合部18を設けると共に、後述する摺動ガイド孔部19,許容空間部25を設け、更に挟持ロック機構13としての係止孔13Aを設けている。
【0060】
この係止ピン2の真下の表側挟持部7の下方に(垂下部20Aを介して)板状の裏側挟持部6をヒンジ部14を介して回動自在に垂設している。
【0061】
本実施例では、前記垂下部20Aの反対側に基体4の表側挟持部7と所定間隔を置いて並設状態に板状の挟持延長部6Aを突設し、更にこの垂下部20Aにヒンジ部14を介して前記挟持延長部6Aと重合並設する状態からこの挟持延長部6Aと略面一となって表面挟持部7と並設する状態まで略180度回動自在に前記板状の裏側挟持部6を設けている。
【0062】
この裏側挟持部6に前記垂下部20Aと嵌合する嵌合垂下部20を介して起立可動杆部16Bを略直角に立設している。
【0063】
この起立可動杆部16Bの上端部には前記可動部16Aを設け、起立可動杆部16Bは前記係止ピン2の嵌合部18に係止嵌合し、可動部16Aは摺動ガイド孔部19に配設され、この可動部16Aの先端部が摺動ガイド孔部19の一側開口部より突出して突出部16が形成され、この起立可動杆部16Bがその途中を基点に反対側の許容空間部25へ弾性屈曲自在となり、可動部16Aが摺動して突出部16が没動するように構成している。
【0064】
また、この起立可動杆部16Bの外側には前記係止ピン2に設けた係止孔13Aに抜け止め係止する係止ピン13Bを設け、前記挟持ロック機構13を構成している。
【0065】
従って、本実施例の基体4はカーペット1に図20〜図24に示す手順で取り付け固定する。
【0066】
即ち、先ず例えば図25によりインシュレータ8を除いた取付箇所9に目印ともなる切り込みKを入れておき、この切り込みKを介してこの切り込みK間を切削して、図20に示すように、カーペット1の所定位置に取付孔5を形成し、図21に示すように、裏側挟持部6と挟持延長部6Aとを重合並設した状態として取付孔5へ挿入し、図22,図23に示すように、ヒンジ部14を支点に表側挟持部7と裏側挟持部6とを互い接近交叉するように回動して、裏側挟持部6と挟持延長部6Aとをカーペット1の裏側へと挿入して行くと共に、裏側挟持部6に立設した起立可動杆部16Bと係止ピン2の嵌合部18とを係止嵌合して一体化する。この図24に示すように、起立可動杆部16Bと係止ピン2とが抜け止め状態に係止嵌合して一体化すると、裏側挟持部6並びに挟持延長部6Aと表側挟持部7とは並設状態となり、カーペット1がこの間にくわえ込まれるように挟持係止されることになり、基体4はカーペット1に取り付け固定されることとなる。
【0067】
従って、本実施例では、単に裏側挟持部6や挟持延長部6Aを挿入して回動して行き、裏側挟持部6に設けた起立可動杆部16Bと基体4の表側挟持部7に設けた係止ピン2とを係止嵌合するだけで取り付け固定でき、前述のように所望位置に車体側への加工を施さなくても、容易に取り付けることができる画期的な取付構造となる。
【0068】
また、本実施例では、樹脂で一体成形した構成で裏側挟持部6の回動部分もヒンジ部14により構成しているため、量産性に秀れ、しかも、取り付け時において係止ピン2と起立可動杆部16Bとが係止嵌合して一体化する構成とし、この起立可動杆部16Bに設けた可動部16Aが突出部16を構成するため非常に製作効率が良く、量産性に秀れ、取り付け作業性にも秀れる。
【0069】
また、表側挟持部7の固定側となる挟持延長部6A側寄りに係止ピン2を突設し、この表側挟持部7の裏面のこの短縁側と反対側の長縁側とに、カーペット1に食い込み係止する係止突起21を突設しているが、短縁側の係止突起21より長縁側の係止突起21を長く突設しているため、係止固定強度が向上する。
【0070】
また、基体4の表側挟持部7の長縁側には前記可動用溝部17を設けると共に、この長縁側の縁部に凹部22を切欠形成し、この凹部22により形成される左右の突出先端部の裏面に前記係止突起21を夫々設けて、基体4の前後方向への踏ん張り係止強度を向上させている。
【0071】
また、裏側挟持部6と挟持延長部6Aの下面にテーパ部23を形成し、表側挟持部7の裏面とでの挟持強度を高めると共に、バネ効果を発揮させてカーペット1の厚みの違いに対応できるようにしている。
【0072】
尚、本実施例では、マットMの取り付けに際して係止孔3に突出部16(係止ピン2の上端部)を通過させるときは、突出部16を押圧して突出部16を没し、具体的には起立可動杆部16Bを許容空間部25を介して可動させて可動部16Aを摺動ガイド孔部19に沿って可動させて没動させ、突出部16を含めた外径を小さくする。そして一旦係止孔3を係止ピン2の上端部が通り抜けると、外方への付勢力によって突出部16は元の突出状態に戻るために、たとえ傾斜していようといまいと突出部16が再び押圧されない限りは抜け外れないこととなるように係止ピン2を構成している。
【0073】
また、係止ピン2を係止孔3に挿通する際に、係止孔3の孔縁3Aが当接することで突出部16が内方へ押圧されることになる下がりテーパ部を突出部16に形成すれば、取り付けに際して係止孔3の孔縁3Aによって自動的に突出部16が押圧されるため、所謂ワンタッチで(一挙動)で係止孔3を通過させて取り付けができることとなる(取り外すときは、例えば突出部16を最初は指で押しつつ係止孔3を通り抜けさせる)ように構成している。
【0074】
図26〜図28は第四実施例を示す。
【0075】
この第四実施例は、前記基体4に対して裏側挟持部6並びに表側挟持部7を水平回動自在に構成し、前記カーペット1に形成した取付孔5並びに切り込み部5に配した前記基体4に対して、前記裏側挟持部6若しくは前記表側挟持部7を水平回動操作することで、裏側挟持部6と表側挟持部7との間に前記カーペット1を配設して基体4をカーペット1に係止固定するように構成している。
【0076】
具体的には、長板状の基体4に係止ピン2を立設し、この基体4の長板状の底板部上に、略同形の裏側挟持部6と表側挟持部7とを係止ピン2を支点に水平回動自在に設け、この裏側挟持部6と表側挟持部7との間にはカーペット1が挿入できる間隙を保持しておく。
【0077】
従って、例えば、この長板状に略合致した形状の取付孔5をカーペット1に形成し、この取付孔5に基体4を配設した上で、裏側挟持部6と表側挟持部7とを一緒に90度回動することで、裏側挟持部6と表側挟持部7との間にカーペット1を挟持して係止固定する構成としている。尚、この実施例においては、インシュレータ8を薄く形成し、図10に示すように所定範囲のインシュレータ8を除いてはいない場合を示しているが、図10に示すように取付部分周囲のインシュレータ8を除いても良い。
【0078】
図29,図30は第五実施例を示す。
【0079】
この第五実施例は、前記裏側挟持部6と表側挟持部7とを略うず巻状にして互いに並設状態に設け、この裏側挟持部6の先端を取付孔5より前記カーペット1の裏側に挿入して基体4を水平回動操作することで、裏側挟持部6をカーペット1の裏側に略うず巻状に挿入配設して、裏側挟持部6と表側挟持部7とでカーペット1を挟持して基体4をカーペット1に係止固定するように構成している。
【0080】
具体的には、基体4の中心部に係止ピン2を立設し、この中心部から外周へうず巻状に所定間隔を置いて裏側挟持部6と表側挟持部7とを並設状態に配設した構成とし、カーペット1に形成した小さな取付孔5から裏側挟持部6の先端を差し入れて、係止ピン2を持って中心部を回転することで裏側挟持部6は次々とカーペット1の裏側へと進み、この裏側挟持部6とこれに並設する表側挟持部7とでカーペット1を挟持係止する構成としている。尚、この実施例においては、インシュレータ8を薄く形成し、図10に示すように所定範囲のインシュレータ8を除いてはいない場合を示しているが、図10に示すように取付部分周囲のインシュレータ8を除いても良い。
【0081】
また、いずれの実施例も係止ピン2を設けた基体4をカーペット1に直接係止固定する構成であるため、カーペット1の浮きによる係止ピン2の移動量(傾き)が必要以上に大きくせず、またあまり前方に設けることで靴を傷つけないため、前述したようにカーペット1が固定されているシートレール11の取付固定位置(取付ボルト)付近に基体4を係止固定することが好ましく、特にこの取付固定位置のやや前方が望ましい。
【0082】
従って、図3〜図9に示すようにシートレール11の取付固定位置のやや前方(例えば40mm程度前方)に基体4を係止固定することでカーペット1の浮きによる移動量を必要且つ十分なものとすることができる。
【0083】
また、カーペット1は車体の金属床板の上部に前述のようにインシュレータと称する吸音材としてのクッション材8を介して敷設されている。
【0084】
基体4をこのカーペット1に係止固定する場合に、前記実施例のように前記裏側挟持部6がカーペット1の裏側に挿入されることとなる。
【0085】
従って、図10に示すように予め切り込み部5や取付孔5を形成した位置の下側にはインシュレータ8を切削しておけば、挿入し易くなるという効果も生じる。
【0086】
従って、予めインシュレータ8を切削しておくことで挿入間隙が形成されているから、挿入し易く、また、挿入される裏側挟持部6によってカーペット1の盛り上がりがそれだけ少なく、取付が安定すると共に、体裁も良くなる上、前述のように係止ピン2の係止孔3間隔の変化に対した微動可動調整も良好となる。
【0087】
また、予め図25のように適切な取付ヵ所に切り込み部5や取付孔5やこれを形成するための切り込みを設けておき、ここが取付位置であることを示しておいて同時にこの切り込み部5や取付孔5の下側の挿入位置のインシュレータ8を切削しておくと良い。
【0088】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0089】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、カーペットに挟持して係止固定するタイプの留め具を用いることで、留め具の取り付け時あるいは取り付け後においてカーペット自体の柔軟性やカーペットが車体への固定位置でのみ固定され車体床面に接着されていないことによる伸長や微弱な浮き上がりを利用して各係止ピンの位置(係止ピン間の間隔)を微調整できることとなるため、たとえマットに設ける係止孔の間隔をマット幅一杯にして広い間隔として、マットの洗浄や経年変化,加工公差で孔位置が変化した場合でも、これに対応して微調整でき、容易にマットを敷設セットできる画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【0090】
即ち、本発明は、マットの係止孔を二箇所とし、しかも広い間隔とすることで、前後方向並びに左右方向に位置決め状態で容易に敷設セットでき、マット敷設時の位置決めが確実に行え、しかも、この係止孔に挿通させる係止ピンを備えた留め具をカーペットマットに挟持係止固定する構成とすることで、係止ピンの位置を調整可能な構造を備えた留め具としなくても、カーペットマット自体固定されていることで取り付け時の取付位置の微調整あるいは取り付け後、力を加えることでのカーペットの伸長やカーペットの微弱な浮き上がり等により微動可能な取付状態であることによって微調整でき、この係止ピンの微調整により、たとえ二箇所の係止孔を広い間隔に設定した係止孔の間隔が経年変化や加工公差により変化してもこれに対応でき、係止ピンが係止孔に入らなくなることがなく長期使用が可能となる上に、常に容易に各係止ピンを各係止孔に挿通係止させることができ、広い間隔の係止孔と係止ピンによる良好なマットの位置決め敷設セットが可能となる画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【0091】
また、請求項2記載の発明においては、基体をインシュレータにない取付箇所に係止固定し得るように構成すれば、この取付箇所のカーペットはインシュレータがこの周囲にないため、柔軟性や浮き上がり許容度などが向上し、前記カーペットの変形あるいは可動自由度が一層良好となり、このカーペットによる係止ピンの微調整作用が良好あるいは微調整範囲が一層大きくなり、一層前記作用効果が良好となり、また、この取り除くインシュレータの厚さや範囲等の調整により係止ピンの調整可動自由度が容易に調整可能となり、また、基体の裏側挟持部をカーペットの裏側に挿入し易く、取り付けが容易となるなど、極めて秀れた車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【0092】
また、請求項3,4記載の発明においては、カーペットの可動自由度が十分にあるが、あまり必要以上にカーペットが浮き上がることはなく、しかも係止ピンに靴の踵があたり、靴を傷めるおそれもない位置(それほど前方とはならない位置)に係止ピンを配設することがで、一層画期的な車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【0093】
また、請求項5,6記載の発明においては、一層確実に本発明の作用・効果が発揮される本発明を容易に実現でき、極めて実用性に秀れた車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の車両用フロアマットの平面図である。
【図2】本実施例の使用状態を示す説明平面図である。
【図3】本実施例の使用状態を示す別例1の説明平面図である。
【図4】本実施例の使用状態を示す別例2の説明平面図である。
【図5】本実施例の使用状態を示す説明斜視図である。
【図6】本実施例の使用状態を示すマット敷設前の説明斜視図である。
【図7】本実施例の使用状態を示すマット敷設前のシートフットによりカーペットを固定している場合の説明斜視図である。
【図8】本実施例の使用状態を示すマット敷設前の説明側面図である。
【図9】本実施例の使用状態を示すマット敷設前のシートフットによりカーペットを固定している場合の説明側面図である。
【図10】本実施例のインシュレータのない取付箇所に車両用フロアマット留め具を係止固定していることを示す要部の説明側断面図である。
【図11】第一実施例の取付固定前の説明斜視図である。
【図12】第一実施例の使用状態の説明断面図である。
【図13】第二実施例の取付固定前の説明斜視図である。
【図14】第二実施例の使用状態の説明斜視図である。
【図15】第三実施例の使用状態を示す説明斜視図である。
【図16】第三実施例の概略構成斜視図である。
【図17】第三実施例のマット取り付け状態並びに想像線によってマット取り付け時を示す要部の概略構成断面図である。
【図18】第三実施例のマット取り付け状態並びに想像線によってマットが浮き上がった状態を示す要部の概略構成断面図である。
【図19】第三実施例のヒンジ部を支点に挾持部を回動する状態を示した概略構成斜視図である。
【図20】第三実施例のカーペットへの取付手順を示すもので、カーペットに取付孔を形成することを示す説明図である。
【図21】第三実施例のカーペットへの取付手順を示すもので、取付孔に挾持部を挿入した状態の説明図である。
【図22】第三実施例のカーペットへの取付手順を示すもので、挾持部を回動してカーペットの裏側へ挾持部を挿入して行く状態を示す説明図である。
【図23】第三実施例のカーペットへの取付手順を示すもので、挾持部を回動してカーペットの裏側へ挾持部を挿入して行き、可動杆部が可動用溝部に沿って係止突部に回動接近して行く状態を示す説明図である。
【図24】第三実施例のカーペットへの取付手順を示すもので、取り付け完了時の状態を示す説明図である。
【図25】第三実施例の取付箇所を示す説明斜視図である。
【図26】第三実施例の取付固定前の説明斜視図である。
【図27】第四実施例の取付前の説明断面図である。
【図28】第四実施例の使用状態の説明断面図である。
【図29】第五実施例の取付固定前の説明平面図である。
【図30】第五実施例の取付固定前の説明断面図である。
【符号の説明】
1 カーペット
2 係止ピン
3 係止孔
4 基体
5 取付孔,切り込み部
6 裏側挟持部
7 表側挟持部
8 吸音材(インシュレータ,クッション材)
9 取付箇所
10 座席
11 シートレール
12 アクセルペダル
13 挟持ロック機構

Claims (6)

  1. 車体の運転席足元床面に敷設されているカーペット上に敷設する車両用フロアマットであって、車体床面側に立設した係止ピンに夫々係止する係止孔を、マットの後方縁部に近くマットの後方左右隅部付近に、マットの左右幅に近い広い間隔を置いて二箇所設けた車両用フロアマットと、前記カーペットに対して固定状態に取り付ける基体にカーペットに対して立設状態に配設される前記係止ピンを突設した車両用フロアマット留め具であって、前記基体は、前記カーペットに形成する取付孔若しくは切り込み部からカーペットの裏側に挿入配設される板状若しくは線状の裏側挟持部と、このカーペットの表側に前記裏側挟持部と対向状態に配設される表側挟持部とを有し、この取付孔若しくは切り込み部から裏側に挿入される裏側挟持部と表側挟持部とにより前記カーペットを表裏から係止固定してカーペットに係止固定するように構成した車両用留め具と、から成ることを特徴とする車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
  2. 前記車両用フロアマット留め具の前記基体を取り付ける位置の前記カーペットの裏面には吸音材(インシュレータ)を設けず、このインシュレータを設けていない取付箇所のカーペットを前記基体の前記裏側挟持部と前記表側挟持部とで挟持して、基体をインシュレータのない取付箇所に係止固定し得るように前記車両用フロアマット留め具を構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
  3. 前記車両用フロアマット留め具の前記係止ピンの立設位置を、前記カーペットの車体に対する固定位置から40mm以内の位置に設定したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
  4. 前記車両用フロアマット留め具の前記係止ピンの立設位置を、前記カーペットの車体への固定位置となる座席のシートレールの車体への取付位置から前方40mm以内の位置に設定したことを特徴とする請求項3記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
  5. 前記車両用フロアマットの前記右側の係止孔は、マット後方縁部近くであってアクセルペダルの略後方延長部付近に設けてマット右後方隅部に設け、前記左側の係止孔は、前記右側の係止孔と略反対側の略対称位置のマット左後方隅部に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
  6. 前記車両用フロアマット留め具の前記基体に、前記裏側挟持部と前記表側挟持部とにより前記カーペットを上下方向から圧接状態で強く挟持する状態を係止保持する挟持ロック機構を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用フロアマットとこれを位置決め係止する車両用フロアマット留め具。
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