JP3653072B2 - 製紙機械用多筒式ドライヤ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも上流部に配置されるドライヤシリンダにドクターを備えた、製紙機械用多筒式ドライヤ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙機械(抄紙機)には、紙原料液から紙層を形成する紙層形成工程(フォーマ)と、形成された高水分率の湿紙をプレスして脱水する脱水工程(プレスパート)と、脱水されて水分率の低下した湿紙を複数のドライヤシリンダによって乾燥させる乾燥工程(ドライヤパート)とが、上流側から順に備えられている。
【0003】
最新式の製紙機械では、プレスパートにおいて、湿紙がそれ自体で空気中を走行するいわゆるオープンドロー部分がなく、湿紙はプレスフェルト或いは不透水ベルト等により支持された状態で走行する。このため、プレスパートでは、フォーマから湿紙を受けるサクションピックアップから、脱水した湿紙をドライヤパートに受け渡すバキュームトランスファロールに至るまで、ノーオープンドロー化が図られているため、断紙を発生することがなくなった。
【0004】
このようなオープンドローのない製紙機械に関する技術は、例えば米国特許4,483,745号公報や、米国特許5,792,320号公報や、米国特許5,951,821号公報などに開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドライヤパートでも、各部において湿紙をキャンバスで支持するなどノーオープンドロー化が図られているため、断紙は発生しないはずであるが、実際には、上流側の数本のドライヤシリンダ(特に、最上流の第1ドライヤシリンダ)においてしばしば断紙が発生することがあった。この原因は、上流側のドライヤシリンダほど、湿紙がドライヤシリンダの表面(外周面)に張り付いてしまうためであることがわかった。
【0006】
つまり、ドライヤパートに送られた湿紙はその表面に水分や粘着成分(粘着物質)等を含むため、湿紙がキャンバスによってドライヤシリンダ外周面に押し付けられる際に、ドライヤシリンダ外周面に付着した水分や粘着物質等の付着物が粘着剤として機能し、湿紙がドライヤシリンダ外周面に張り付いてしまうのである。ドライヤシリンダ外周面への水分や粘着物質等の付着は、上流側のドライヤシリンダほど顕著であるため、上流側のドライヤシリンダほど(特に、最上流の第1ドライヤシリンダ)湿紙がドライヤシリンダ外周面に張り付いて断紙発生の原因となってしまうのである。
【0007】
例えば、図3は本発明の案出過程で開発された製紙機械のドライヤパート(多筒式ドライヤ装置)の上流部(第1ドライヤシリンダの近傍)を示す模式的な側面図であり、図3に示すように、湿紙10は、プレスパートの最終プレスのフェルト又は不透水ベルト19aに支持されて移送され、バキュームトランスファロール20を通じてオープンドローにて第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aに転移される。そして、湿紙10が第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aによって第1ドライヤシリンダ11に押し付けられると、湿紙10は、第1ドライヤシリンダ11の表面(外周面)11aに張り付いた状態となり、A点にて第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aが第1ドライヤシリンダ外周面11aから離れても、遠心力に抗して、そのまま第1ドライヤシリンダ外周面11aに張り付いた状態で走行する。
【0008】
その後、第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bが、B点からC点まで湿紙10を第1ドライヤシリンダ外周面11aに押し付けるが、C点以降では、湿紙10を第1ドライヤシリンダ外周面11aから離して第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bに支持させたい。しかし、湿紙吸引用バキュームボックス7及び湿紙反転用バキュームロール6による負圧(第1ドライヤシリンダ11側との圧力差)の吸引作用に加えて、紙剥ぎ用エアジェット53のジェット空気流による紙剥ぎ力を働かせても、D点までは、湿紙10は第1ドライヤシリンダ外周面11aに貼り付いたままで走行する。
【0009】
D点で湿紙10が第1ドライヤシリンダ11から引き剥がされる時、湿紙10の表面の紙繊維の一部が粘着物質と共にドライヤシリンダ外周面に残ることにより、湿紙10の表面に欠陥を作ると共に、湿紙10に歪応力が残留し、さらに、D〜E間におけるドローにより湿紙10が引き伸ばされることによっても湿紙10に歪応力が発生し、断紙の原因となる。
【0010】
ところで、ドライヤパートの入口における湿紙の水分を減少させれば、ドライヤシリンダ外周面への湿紙の貼り付きは弱まる。省エネルギの観点からも、ドライヤパート入口の湿紙の水分を減少させることは好ましく、プレスパートにおけるプレスの線圧上昇を実施したり、プレスパートにシュープレスを採用したりすることにより、ドライヤパート入口の湿紙の水分減少を推し進めてはいるが、ドライヤシリンダ外周面への湿紙の貼り付きはどうしても生じてしまう。
【0011】
また、ドライヤシリンダ外周面の粘着力を低下させるために、離形剤として界面活性剤の塗布を行なう場合もあるが、界面活性剤は湿紙の表面に付着することによって湿紙表面の繊維どうしを離れ易くするようにも働くため、湿紙の表面強度の低下を招いたり、紙に残留した界面活性剤がその後の紙への印刷に影響したりするなどの課題が発生する。したがって、かかる手段は一般的には適用しにくく、ドライヤシリンダ外周面への湿紙の貼り付きを解消することは困難である。
【0012】
しかも、ドライヤシリンダ外周面に、紙表面や紙表面から離雑した紙繊維に含まれる粘着物質が付着すると、次に、ドライヤシリンダ外周面に湿紙10が接触した場合に、ドライヤシリンダ外周面の粘着物質と湿紙10との親和力が大きいため、湿紙10がドライヤシリンダ外周面から剥がれる時には、ドライヤシリンダ外周面側の粘着物質が湿紙10表面の粘着物質と共により多くの紙繊維をドライヤシリンダ外周面側にむしり取ることになり、湿紙10はより多くのダメージを受けて、紙切れ頻度の増加を招く。
【0013】
特に、抄紙速度が上昇するに伴って、粘着物質の影響が大きくなり紙切れ頻度が増加するため、これを抑制するために、図3に示すように、紙剥ぎ用エアジェット53と共に通紙時に用いられる紙離れ用ドクター51の他に、粘着物質を除去するためのドクター(付着物除去用ドクター)52を設けたり(米国特許5,951,821号公報には2つのドクターを装備する構成が開示されている)、ドライヤシリンダ外周面に剥離性のよいセラミックを溶射したりしているが、付着物除去用ドクター52と、シリンダ表面にセラミックを溶射したドライヤシリンダとを併設した場合にも、抄紙速度を例えば1800m/min程度以上に高めると、やはり紙切れが発生してしまう。
【0014】
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、ドライヤシリンダ外周面に付着する紙繊維に含まれる粘着物質を除去できるようにして、高速抄紙においてもドライヤシリンダにおける紙切れの発生を抑制することができるようにした、製紙機械用多筒式ドライヤ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するため、本発明の製紙機械用多筒式ドライヤ装置は、製紙機械用多筒式ドライヤ装置において、最上流に配置される第1ドライヤシリンダの外周の紙離れ点よりも回転方向下流側に配設され、該第1ドライヤシリンダの外周面に向けて洗浄液を噴射するシャワーと、該第1ドライヤシリンダの外周の該シャワーよりも回転方向下流側に先端を該第1ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該シャワーからの洗浄液を受けて軟化した該第1ドライヤシリンダ外周面の付着物を掻き取る付着物除去用ドクターと、該第1ドライヤシリンダの外周の該付着物除去用ドクターよりも回転方向下流側に先端を該第1ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該第1ドライヤシリンダ外周面の水分を掻き取る水分除去用ドクターとをそなえていることを特徴としている(請求項1)。
【0016】
該第1ドライヤシリンダの外周面はセラミックで形成されていることが好ましい(請求項2)。
さらに、該第1ドライヤシリンダの外周の該シャワーよりも回転方向上流側で該紙離れ点の近傍に、通紙時に該第1ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターをそなえていることが好ましい(請求項3)。
【0017】
また、該付着物除去用ドクターは比較的剛性の高い材料で構成され、水分除去用ドクターは比較的剛性の低い材料で構成されていることが好ましい(請求項4)。
具体的には、該付着物除去用ドクターはSK鋼を材料に構成されていることが好ましく(請求項5)、水分除去用ドクターは繊維強化樹脂或いはリン青銅を材料に構成されていることが好ましい(請求項6,7)。
【0018】
さらに、該第1ドライヤシリンダの直下流に連続して配置される複数のドライヤシリンダのうちの上流側から単数又は連続する複数のドライヤシリンダの外周には、紙離れ点の近傍に、通紙時に該ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターをそなえるとともに、該ドライヤシリンダ外周の該紙離れ用ドクターよりも回転方向下流側に先端を該ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該ドライヤシリンダ外周面の付着物を掻き取る第2の付着物除去用ドクターをそなえていることが好ましい(請求項8)。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1,図2は本発明の一実施形態としての製紙機械用多筒式ドライヤ装置を示すもので、図1はその第1ドライヤシリンダ近傍の模式的側面図、図2はその上流部(第1〜5ドライヤシリンダの近傍)及びその前工程(プレスパート)の一部を示す模式的側面図である。
【0020】
本発明にかかる製紙機械(抄紙機)には、ワイヤパート(紙層形成工程),プレスパート(脱水工程),ドライヤパート(乾燥工程)の各設備が上流側から順に備えられており、ワイヤパートからプレスパートの出口にかけてオープンドロー(湿紙が何ら支持されない無支持空間)の無い構成となっている。本製紙機械用多筒式ドライヤ装置は、ドライヤパートに装備される。
【0021】
なお、図示しないが、ドライヤパートの下流には、さらに光沢工程及び巻取工程が上流側からこの順に備えられおり、プレスパート及びドライヤパートで脱水されたウェブは光沢工程でその表面を平滑にされ、巻取工程にて巻取紙製品とされるようになっている。
プレスパートで脱水された湿紙10は、図2に示すように、プレスパート下流側(最終プレス)から、フェルト(又は不透水ベルト)19aに支持されて送られ、バキュームトランスファロール(サクションピックアップロール)20を通じてオープンドローにて第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aに転移され、ドライヤパートに導入されるようになっている。この際、バキュームトランスファロール20と共に、吸引用バキュームボックス21の吸引力も湿紙10の第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aへの転移をアシストする。
【0022】
なお、最終プレスでは、ロア側フェルト19cに支持されて上流側プレスから送られてきた湿紙10を、バキュームトランスファロール(サクションピックアップロール)24を通じてオープンドローにてアッパ側フェルト19bに転移させ、アッパ側フェルト19bとロア側のフェルト(又は不透水ベルト)19aを介して、プレスロール22,23間で加圧し脱水するようになっている。また、フェルト(又は不透水ベルト)19cはガイドロール31a等により、フェルト(又は不透水ベルト)19bはガイドロール31b〜31f等により、フェルト(又は不透水ベルト)19aはガイドロール31g〜31k等により、それぞれ案内されて走行するようになっている。
【0023】
ドライヤパートに設けられる本多筒式ドライヤ装置は、既に課題の欄で説明したもの(図3)と同様に、多数のドライヤシリンダ11,12,13,・・・と、各ドライヤシリンダ間に装備された湿紙吸引用バキュームボックス7及び湿紙反転用バキュームロール6と、走行する湿紙10を支持するドライヤシリンダ用キャンバス17a,17b,17c,・・・等をそなえ、蒸気等を導入されて加熱された各ドライヤシリンダ11,12,13,・・・の表面(外周面)11a,12a,13a,・・・によって、湿紙10を次第に乾燥させるようになっている。
【0024】
なお、図2には、上流側の第1ドライヤシリンダ11から第5ドライヤシリンダ15までを示すが、さらに下流にも多数のドライヤシリンダが装備される。また、ドライヤシリンダ用キャンバスについても、上流側の第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aから第3ドライヤシリンダ用キャンバスまでを示すが、さらに下流にも第3ドライヤシリンダ用キャンバスが装備される。
【0025】
さらに、第1ドライヤシリンダ11の外周面11aについては、セラミックが溶射されている。
また、各ドライヤシリンダ用キャンバス17a〜17cは、それぞれが周接するガイドロール32g〜32s等により案内されて走行するようになっている。そして、ドライヤパートに導入された湿紙10は、図2に示すように、第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aによって第1ドライヤシリンダ11に押し付けられて、第1ドライヤシリンダ11の表面(外周面)11aに張り付いた状態となり、A点にて第1ドライヤシリンダ用キャンバス17aが第1ドライヤシリンダ外周面11aから離れても、遠心力に抗して、そのまま第1ドライヤシリンダ外周面11aに張り付いた状態で走行して加熱乾燥されるようになっている。
【0026】
その後、第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bが、B点からC点まで湿紙10を第1ドライヤシリンダ外周面11aに押し付けるが、C点以降では、第1ドライヤシリンダ外周面11aから離れて第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bに支持されて走行するようになっている、この湿紙10を第1ドライヤシリンダ外周面11aから離して第2ドライヤシリンダ用キャンバス17b側に転移させる際、湿紙吸引用バキュームボックス7及び湿紙反転用バキュームロール6による負圧(第1ドライヤシリンダ11側との圧力差)の吸引作用に加えて、紙剥ぎ用エアジェット5のジェット空気流による紙剥ぎ力を働かせるようになっている。
【0027】
第2ドライヤシリンダ用キャンバス17b側に転移した湿紙10は、湿紙反転用バキュームロール6の吸引力によって第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bと共に湿紙反転用バキュームロール6の外周面に沿って走行して加熱乾燥され、さらに、第2ドライヤシリンダ用キャンバス17bに支持されながら、次の第3ドライヤシリンダ17の外周面に沿って走行して加熱乾燥される。
【0028】
このようにして、ドライヤシリンダ用キャンバスに支持されて各ドライヤシリンダの外周面に沿って走行しながら、加熱乾燥されていくようになっている。例えば、第3ドライヤシリンダ17から次の湿紙反転用バキュームロール6に進む際のように、湿紙10が異なるドライヤシリンダ用キャンバスに受け渡されるときには、上述のように、湿紙吸引用バキュームボックス7及び湿紙反転用バキュームロール6による負圧(第1ドライヤシリンダ11側との圧力差)の吸引作用を与えることで、湿紙10がドライヤシリンダから離隔するようになっている。もちろん、これに加えて、紙剥ぎ用エアジェット5のジェット空気流による紙剥ぎ力を適宜働かせるようにしてもよい。
【0029】
ところで、各ドライヤシリンダ11,12,13,・・・の外周における紙離れ点の近傍(紙離れ点よりもややシリンダ回転方向寄り)には、通紙時に、各ドライヤシリンダ11,12,13,・・・において紙離れ点の近傍で湿紙10が確実にドライヤシリンダ外周面から離隔するようにする紙離れ用ドクター1a,1b,1c,・・・が装備されている。
【0030】
本多筒式ドライヤ装置の場合、上流側のドライヤシリンダ(ここでは、第1,2,3ドライヤシリンダ11,12,13)には、この紙離れ用ドクター1a,1b,1cに加えて、ドライヤシリンダ外周面に付着して粘着成分を含む付着物を掻き取る付着物除去用ドクター2a,2b,2cが紙離れ用ドクター1a,1b,1cよりもややシリンダ回転方向寄りに設けられている。
【0031】
また、ごく上流側のドライヤシリンダ(ここでは、最上流の第1ドライヤシリンダ11)には、紙離れ用ドクター1a及び付着物除去用ドクター2aにさらに加えて、ドライヤシリンダの外周面に向けて洗浄液を噴射するシャワー4と、ドライヤシリンダ外周面の水分を掻き取る水分除去用ドクター3aとが設けられている。
【0032】
シャワー4は、第1ドライヤシリンダ11の外周の紙離れ点よりも回転方向下流側であって、紙離れ用ドクター1aよりも回転方向下流側で且つ付着物除去用ドクター2aよりも回転方向上流側に配設されている。したがって、シャワー4から第1ドライヤシリンダ11の外周面11aに向けて洗浄液が噴射されると、外周面11aに付着した粘着成分を含んだ付着物が洗浄液を含んで軟化する。そして、この第1ドライヤシリンダ外周面11aにおいて軟化した付着物に対して、付着物除去用ドクター2aが掻き取りを行なうので、ドライヤシリンダ外周面11aから付着物を容易に除去できるようになっている。
【0033】
なお、シャワー4は、走行する湿紙10に対して紙離れ用ドクター1aに隠れるように配置されているので、シャワー4からの洗浄液は走行する湿紙10にかかり難くなっているが、これに加えて、シャワー4からの洗浄液の噴射方向や噴射角度も洗浄液が湿紙10にかからないように設定されている。
また、付着物除去用ドクター2aは、掻き取りを行なう付着物の粘着による負荷に打ち勝てるように比較的剛性の高い材料で構成されている。ここでは、比較的剛性の高いSK鋼を材料に付着物除去用ドクター2aが構成されているが、掻き取りを行なう付着物の負荷に打ち勝てる剛性があれば、SK鋼に限定されるものではない。
【0034】
水分除去用ドクター3aは、ドライヤシリンダ外周面11aの水分を掻き取るために、ドライヤシリンダ外周面11aの微妙な凹凸に追従できるような比較的剛性の低い柔軟な材料で構成されている。ここでは、例えばカーボン繊維強化プラスチック(CFRP)等の繊維強化樹脂を材料に水分除去用ドクター3aが構成されているが、その他の繊維強化樹脂や或いは比較的剛性の低いリン青銅を材料に水分除去用ドクター3aを構成しても、ドライヤシリンダ外周面11aの微妙な凹凸への追従性を確保できる。
【0035】
また、付着物除去用ドクター2aは、シャワー4からの洗浄液に対して付着物が速やかに軟化する場合には、付着物除去用ドクター2aをシャワー4に接近させて配置し、シャワー4からの洗浄液に対して付着物の軟化にやや時間が掛かる場合には、付着物除去用ドクター2aをシャワー4から適当に離隔して配置すればよい。水分除去用ドクター3aは付着物除去用ドクター2aに接近させて配置すればよい。もちろん、これらは、限られたスペース内でメンテナンス性も考慮して配置することになる。
【0036】
なお、第2,3ドライヤシリンダ12,13に設けられる付着物除去用ドクター2b,2cも、掻き取りを行なう付着物の粘着負荷に打ち勝てるように比較的剛性の高い材料として、比較的剛性の高いSK鋼を材料に構成されているが、掻き取りを行なう付着物の負荷に打ち勝てる剛性があれば、SK鋼に限定されるものではなく、また、下流に行くほど付着物は少なくなるので、第2,3ドライヤシリンダ12,13については、第3ドライヤシリンダ13のみ或いは第2,3ドライヤシリンダ12,13の両方の付着物除去用ドクター2b,2cの材料をとして、第1ドライヤシリンダ11に設けられる付着物除去用ドクター2aよりも剛性の低いものを用いてもよい。
【0037】
また、先端の形状設定や材料設定や強化構造によっては、繊維強化樹脂でも、高剛性のドクターを構成できるので、剛性の高い繊維強化樹脂も付着物除去用ドクターに適用可能である。
もちろん、前述の水分除去用ドクター3aに用いる繊維強化樹脂は、一般的な低剛性の繊維強化樹脂とする。
【0038】
本発明の一実施形態としての製紙機械用多筒式ドライヤ装置は上述のように構成されているので、最終プレスからドライヤパート(本多筒式ドライヤ装置)に送られてきた比較的水分の多い湿紙10は、粘着成分をも多く含み、第1ドライヤシリンダ外周面11aに付着して堆積してしまうが、ドライヤシリンダ外周面11aに付着した粘着成分を含む付着物は、シャワー4から噴射された洗浄液によって軟化し、付着物除去用ドクター2aによって掻き取られる。
【0039】
また、付着物除去用ドクター2aは、付着物の粘着負荷に打ち勝つように剛性の高い材料が用いられているので、付着物除去用ドクター2aの先端がドライヤシリンダ外周面11aの微妙な凹凸に追従できず、付着物は除去するが洗浄液を含む水分は除去できず、ドライヤシリンダ外周面11aに水膜が残ってしまう。しかし、このドライヤシリンダ外周面11aに残った水分は、水分除去用ドクター3aによって掻き取られる。特に、水分除去用ドクター3aには、剛性の低い柔軟な材料が用いられているので、付着物除去用ドクター2aの先端がドライヤシリンダ外周面11aの微妙な凹凸に追従でき、ドライヤシリンダ外周面11aに残った水分を確実に除去することができる。
【0040】
したがって、ドライヤシリンダ外周面11aが、その後、最終プレスからの湿紙10に接触するときには、第1ドライヤシリンダ外周面11aには付着物も水分も除去された状態となり、第1ドライヤシリンダ外周面11aからの紙離れが損なわれることはない。
つまり、湿紙吸引用バキュームボックス7及び湿紙反転用バキュームロール6による負圧(第1ドライヤシリンダ11側との圧力差)の吸引作用に加えて、紙剥ぎ用エアジェット5のジェット空気流による紙剥ぎ力を働かせれば、湿紙10は、第1ドライヤシリンダ外周面11aから所定の紙離れ点で、第1ドライヤシリンダ外周面11aから確実に離隔していくため、湿紙10が第1ドライヤシリンダ11から引き剥がされる時、湿紙10の表面の紙繊維の一部が粘着物質と共にドライヤシリンダ外周面に残りにくく、湿紙10の表面における欠陥の発生を抑制することができる。また、粘着物によるD〜E間(図3)におけるドローにより湿紙10が引き伸ばされることもなく、湿紙10に歪応力が発生し難く、断紙の発生を防止することができる。
【0041】
また、ドライヤシリンダ外周面11aに水膜が残らないため、湿紙10がドライヤシリンダ外周面11aに貼り付かないだけでなく、ドライヤシリンダ外周面11aにおける湿紙の水分吸収が抑制されるため湿紙10の強度低下も抑制される。
なお、第1ドライヤシリンダ11の外周面11aはセラミックで形成されているので、セラミックの表面には微小な孔が形成されているため湿紙とドライヤシリンダ外周面との剥離力が小さく紙離れ性が良くなるが、その一方でドライヤシリンダ外周面の水の保水性が比較的高く、ドライヤシリンダ表面に粘着成分を含む付着物が付着しやすく、また、水膜が形成されやすくなって、湿紙がドライヤシリンダ外周面に張り付き易くなる。
【0042】
しかし、上述のように、付着物は付着物除去用ドクターにより確実に除去され、付着物の除去後にドライヤシリンダ外周面11aに残る水膜は水分除去用ドクター3aにより確実に除去されるので、ドライヤシリンダ外周面11aに粘着成分を含む付着物が付着しにくくなって、湿紙10のドライヤシリンダ外周面11aからの剥離性が確保され、湿紙10の水分率低下が促進される。
【0043】
また、上流側の第2,第3ドライヤシリンダ12,13についても、第1ドライヤシリンダ11ほどではないが、ドライヤシリンダ外周面12a,13aに粘着成分を含む付着物が付着するが、ドライヤシリンダ外周面12a,13aの付着物を掻き取る付着物除去用ドクター2b,2cをそなえるので、第1ドライヤシリンダ11と同様に、湿紙10の紙離れを良好にし、紙切れを防止できると共に、ドライヤシリンダ外周面12a,13aの水分の付着も抑制できるので、湿紙10の水分率低下が促進される。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、ドライヤシリンダ外周面への付着物の付着は、多筒式ドライヤ装置の下流側に行くにしたがって減少するので、付着物除去用ドクターは上流側から単数又は連続する適当な数のドライヤシリンダに設ければよい。
【0045】
また、上記実施形態では、最上流の第1ドライヤシリンダ11にのみ、シャワー4と、水分除去用ドクター3aとが設けられているが、さらに、下流のドライヤシリンダにもこれを設けるようにしても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の製紙機械用多筒式ドライヤ装置(請求項1)によれば、多筒式ドライヤ装置の最上流の第1ドライヤシリンダでは、ドライヤシリンダ外周面に接触する湿紙の水分率が高い分、粘着物質を含んだ付着物(微細繊維、導管、アッシュ等)がドライヤシリンダ外周面(表面)に付着(粘着)し、この付着物が接着材の役目をはたして湿紙がドライヤシリンダ外周面に粘着してしまい断紙の原因となり好ましくないが、付着物にシャワーから洗浄液を吹き付けて付着物に水分を含ませることで、付着物をドライヤシリンダ外周面から剥がし易くなり、この状態の付着物を付着物除去用ドクターにより掻き取ることができる。
【0047】
一方、付着物除去用ドクターにより、ドクターの先端で粘着成分を含む付着物を掻き取ろうとする際には、ドクターの先端とドライヤシリンダ外周面との間に隙間があり、ドライヤシリンダ外周面に付着している洗浄液等の水分については掻き取りきれない。この結果、付着物除去用ドクターによりドライヤシリンダ外周面から付着物を掻き取った後、ドライヤシリンダ外周面に薄い水膜が残り、この水膜が再び湿紙と接触すると湿紙をドライヤシリンダ外周面に貼り付けるように作用するため、好ましくない。特に、湿紙は水分を吸収した分だけ水分率が増えて湿紙の強度が低下する上、ドライヤシリンダ外周面の湿紙の剥離力(即ち、ドライヤシリンダ外周面から湿紙を剥離させるのに要する力)は湿紙の水分率が高いほど大きくなるので、ドライヤシリンダ外周面に張り付き易くなり断紙の原因になる。しかし、本製紙機械用多筒式ドライヤ装置では、付着物除去用ドクターよりも回転方向下流側に、先端を第1ドライヤシリンダ外周面に摺接する水分除去用ドクターが設けられているので、この水分除去用ドクターにより、ドライヤシリンダ外周面の水膜が除去され、上記不具合が解消される。
【0048】
該第1ドライヤシリンダの外周面をセラミックで形成すると、セラミックの表面には微小な孔が形成されているため湿紙とドライヤシリンダ外周面との剥離力が小さく紙離れ性が良くなるが、その一方でドライヤシリンダ外周面の水の保水性が比較的高く、ドライヤシリンダ表面に粘着成分を含む付着物が付着しやすく、また、水膜が形成されやすくなって、湿紙がドライヤシリンダ外周面に張り付き易くなる。しかし、上述のように、付着物は付着物除去用ドクターにより確実に除去され、付着物の除去後にドライヤシリンダ外周面に残る水膜は水分除去用ドクターにより確実に除去されるので、ドライヤシリンダ外周面に粘着成分を含む付着物が付着しにくくなって、湿紙のドライヤシリンダ外周面からの剥離性が確保され、湿紙の水分率低下が促進される(請求項2)。
【0049】
該第1ドライヤシリンダの外周の該シャワーよりも回転方向上流側で該紙離れ点の近傍に、通紙時に該第1ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターがそなえられると、通紙時に紙離れ用ドクターにより第1ドライヤシリンダからの紙離れを確実に案内することができる(請求項3)。
ドライヤシリンダ外周面に付着(粘着)した、粘着物質を多く含んだ付着物をドライヤシリンダ外周面から掻き落とす場合、付着物に水分を含ませたとしてもこの付着物を掻き落とすにはドクターブレードの先端をしっかりとドライヤシリンダの外周面に押し当てる必要があるが、ドクターの剛性が低いと、この粘着物質を多く含んだ付着物を掻き落とす際の負荷にドクターが負けてしまい付着物を掻き落とすことができないが、付着物除去用ドクターを比較的剛性の高い材料で構成することで、負荷にドクターが負けることなく付着物を確実に掻き落とすことができる(請求項4)。
【0050】
また、ドライヤシリンダ外周面に付着した水分(水膜)を掻き落とす場合、ドクターの先端がドライヤシリンダ外周面の微小な形状変化に追従して摺接することが必要となり、ドクターの剛性が高いと、ドクターの先端のドライヤシリンダ外周面への追従性が悪化するが、水分除去用ドクターを比較的剛性の低い材料で構成することで、ドクターの先端をドライヤシリンダ外周面の微小な形状変化に追従して摺接させることができ、水膜を効率よく掻き落とすことができる(請求項4)。
【0051】
該付着物除去用ドクターがSK鋼を材料に構成されれば、SK鋼は、剛性が高いので、粘着物質を多く含んだ付着物を掻き落とす際の負荷にドクターが負けることなく付着物を確実に掻き落とすことができる(請求項5)。
水分除去用ドクターが繊維強化樹脂を材料に構成されれば、繊維強化樹脂は、剛性が比較的低く柔軟なため、ドクターの先端をドライヤシリンダ外周面の微小な形状変化に追従して摺接させることができ、水膜を効率よく掻き落とすことができる。もちろん、繊維強化されているため、耐久性も確保される(請求項6)。
【0052】
水分除去用ドクターがリン青銅を材料に構成されれば、リン青銅は、剛性が比較的低く柔軟なため、ドクターの先端をドライヤシリンダ外周面の微小な形状変化に追従して摺接させることができ、水膜を効率よく掻き落とすことができる(請求項7)。
【0053】
該第1ドライヤシリンダの直下流に連続して配置される複数のドライヤシリンダのうちの上流側から単数又は連続する複数のドライヤシリンダの外周には、紙離れ点の近傍に、通紙時に該ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターをそなえるとともに、該ドライヤシリンダ外周の該紙離れ用ドクターよりも回転方向下流側に先端を該ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該ドライヤシリンダ外周面の付着物を掻き取る第2の付着物除去用ドクターをそなえるようにすれば、効率よくドライヤシリンダ外周面の付着物を除去することができる。
【0054】
つまり、多筒式ドライヤ装置の2番目以降のドライヤシリンダでは、ドライヤシリンダ外周面への付着物の付着は少なくなるため、付着物に水分を含ませなくても、付着物の除去は容易になる。このため、ドライヤシリンダ外周面への付着物に水分を供給しないで、第2の付着物除去用ドクターによる掻き取りのみで、ドライヤシリンダ外周面の付着物を除去することができる。
【0055】
また、このような、ドライヤシリンダ外周面への付着物の付着は、多筒式ドライヤ装置の下流側に行くにしたがって減少するので、付着物除去用ドクターは上流側から単数又は連続する複数のドライヤシリンダに設ければよい(以上、請求項8)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる製紙機械用多筒式ドライヤ装置の上流部(第1ドライヤシリンダの近傍)を示す模式的な側面図である
【図2】本発明の一実施形態にかかる製紙機械用多筒式ドライヤ装置の上流部(第1〜5ドライヤシリンダの近傍)及びその前工程(プレスパート)の一部を示す模式的な側面図である。
【図3】本発明の案出過程で開発された製紙機械の多筒式ドライヤ装置の上流部(第1ドライヤシリンダの近傍)を示す模式的な側面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e 紙離れ用ドクター
2a,2b,2c 付着物除去用ドクター
3a 水分除去用ドクター
4 シャワー
5 紙剥ぎ用エアジェット
6 湿紙反転用バキュームロール
7 湿紙吸引用バキュームボックス
10 湿紙
11 第1ドライヤシリンダ
11a 第1ドライヤシリンダ外周面
12 第2ドライヤシリンダ
12a 第2ドライヤシリンダ外周面
13 第3ドライヤシリンダ
13a 第3ドライヤシリンダ外周面
14 第4ドライヤシリンダ
14a 第4ドライヤシリンダ外周面
15 第5ドライヤシリンダ
15a 第5ドライヤシリンダ外周面
17a 第1ドライヤシリンダ用キャンバス
17b 第2ドライヤシリンダ用キャンバス
17c 第3ドライヤシリンダ用キャンバス
19a フェルト(又は不透水ベルト)
19b アッパ側フェルト
19c ロア側フェルト
20 バキュームトランスファロール(サクションピックアップロール)
21 吸引用バキュームボックス
22,23 プレスロール
24 バキュームトランスファロール(サクションピックアップロール)
31a〜31k ガイドロール
32g〜32s ガイドロール
51 紙離れ用ドクター
52 付着物除去用ドクター
53 紙剥ぎ用エアジェット

Claims (8)

  1. 製紙機械用多筒式ドライヤ装置において、
    最上流に配置される第1ドライヤシリンダの外周の紙離れ点よりも回転方向下流側に配設され、該第1ドライヤシリンダの外周面に向けて洗浄液を噴射するシャワーと、
    該第1ドライヤシリンダの外周の該シャワーよりも回転方向下流側に先端を該第1ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該シャワーからの洗浄液を受けて軟化した該第1ドライヤシリンダ外周面の付着物を掻き取る付着物除去用ドクターと、
    該第1ドライヤシリンダの外周の該付着物除去用ドクターよりも回転方向下流側に先端を該第1ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該第1ドライヤシリンダ外周面の水分を掻き取る水分除去用ドクターとをそなえていることを特徴とする、製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  2. 該第1ドライヤシリンダの外周面はセラミックで形成されていることを特徴とする、請求項1記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  3. 該第1ドライヤシリンダの外周の該シャワーよりも回転方向上流側で該紙離れ点の近傍に、通紙時に該第1ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  4. 該付着物除去用ドクターは比較的剛性の高い材料で構成され、水分除去用ドクターは比較的剛性の低い材料で構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  5. 該付着物除去用ドクターはSK鋼を材料に構成されている
    ことを特徴とする、請求項4記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  6. 水分除去用ドクターは繊維強化樹脂を材料に構成されている
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  7. 水分除去用ドクターはリン青銅を材料に構成されている
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
  8. 該第1ドライヤシリンダの直下流に連続して配置される複数のドライヤシリンダのうちの上流側から単数又は連続する複数のドライヤシリンダの外周には、紙離れ点の近傍に、通紙時に該ドライヤシリンダからの紙離れを案内する紙離れ用ドクターをそなえるとともに、該ドライヤシリンダ外周の該紙離れ用ドクターよりも回転方向下流側に先端を該ドライヤシリンダの外周面に摺接するように配設され、該ドライヤシリンダ外周面の付着物を掻き取る第2の付着物除去用ドクターをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製紙機械用多筒式ドライヤ装置。
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