JP3652590B2 - 農業用カーテン資材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業用カーテン資材に関し、詳しくは耐候性に優れ、低コストの農業用カーテン資材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業用ハウス内において各種作物を栽培するハウス栽培においては、夏場は日中の強い日差しによるハウス内温度の過上昇防止、冬場はハウス内温度の維持のために、カーテン資材を適宜ハウス内の天部に拡げ、ハウス内環境を良好にして、作物の健全育成をすることが行われている。
【0003】
かかるカーテン資材としては、近年種々の素材について研究がすすめられており、例えば透明プラスチックフィルムや、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂製素材を用いて形成された織布、不織布に関して研究がなされている。
【0004】
特にポリエステル製の織布からなるカーテン資材は遮光性能及び保温性能において優秀な機能を有することから、農業生産者に受け入れられている。
【0005】
しかし、これらのカーテン資材を実際使用してみると、場合によっては、劣化が激しく、1年未満で使用不能となるケースがみられ、耐久性の点で問題があることが発覚した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者はこれらの農業用カーテン資材の劣化の原因について鋭意検討したところ、以下のような知見を得た。
【0007】
農業用カーテン資材は、使用時にはハウス内の天部を被覆するように展張され、非使用時には、折り畳んだり、巻き上げたりすることにより、ハウスの大きさ等に応じてハウスの天井頂部内側や天井裾部内側に収納保持されるようになっているが、特に非使用時にハウスの天井頂部内側に収納保持された農業用カーテン資材は、天井裾部内側に収納保持された農業用カーテン資材に比べて早期に強度低下、破れ等の劣化を起こし、耐用年数が短いという問題が見られる場合があることがわかった。
【0008】
また、農業用ハウスを構成しているハウス栽培用外張資材には、なるべく自然に近い太陽光を栽培作物に照射させるために、太陽光の紫外線(波長290〜400nm)を透過(平均透過率50%以上)させるように機能するものが多くあり、農業用カーテン資材の劣化は、この紫外線を透過させる機能を有するハウス栽培用外張資材を用いて構成された農業用ハウスに集中していることがわかっ た。尚、これに対し、本出願人は劣化防止法として特願2000−49989を既に提案している。
【0009】
従って、農業用カーテン資材の劣化をもたらす原因は、この太陽光の紫外線によるものと考えられ、非使用時にハウスの天井裾部内側に収納保持された農業用カーテン資材に比べ、ハウスの天井頂部内側に収納保持された農業用カーテン資材において劣化が発生するのは、その収納保持される位置がハウスの最上部であるために、非使用時といえども日中は常に直射日光に晒されており、日中の紫外線の照射量が多く、これが原因で早期に劣化を引き起こすものと考えられる。
【0010】
特に、換気用の天窓のないケースでは、天井部が最も高温になり、これも劣化促進の一因として大いに寄与することになる。
【0011】
上記考察によれば、カーテン資材の劣化を防止するためには、ハウス内を紫外線カット環境にすることが一般的に考えられる。
【0012】
しかし、ナス、花卉および果物の栽培においては、ナスの果色や花の発色を良好にして商品価値を高めたり、イチゴやメロン栽培等における交配用ミツバチの活動を活発にするためには紫外線の存在が重要であるため、これらの栽培用ハウスにおいては、紫外線をカットすることはハウス内環境に重大な悪影響をもたらす結果となる。
【0013】
そこで本発明は、ハウス内の栽培作物の好適環境を破壊することなく、耐久性が向上された農業用カーテン資材を低コストで提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、一端部が固定されると共に他端部に回動棒を有し、該回動棒を中心にして前記一端部に向けて回転しながら巻き上げることによって農業用ハウスの天井頂部内側に巻回された状態で収納保持され、使用時に展張する農業用カーテン資材において、カーテン資材の前記一端部側に、巻回時にカーテン資材本体の少なくとも最外周を被覆可能な幅を有する保護部を有することを特徴とする農業用カーテン資材である。
【0015】
この発明によれば、保護部の存在によって、カーテン資材本体の少なくとも最外周が被覆されているので、紫外線劣化等による耐候性の減少を防止できる。従って、耐久性が向上された農業用カーテン資材を提供することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記保護部は、▲1▼カーテン資材本体と同一面状に形成されているか、▲2▼カーテン資材本体の少なくとも一方の面に積層されていることを特徴とする請求項1記載の農業用カーテン資材である。
【0017】
請求項3に記載の発明は、前記保護部は、着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の農業用カーテン資材である。
【0018】
請求項4に記載の発明は、前記カーテン資材本体と保護部が同一素材であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の農業用カーテン資材である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記保護部は、織布からなり、▲1▼該織布を構成する繊維中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該織布を構成する繊維又は織布自体を着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材である。
【0020】
請求項6に記載の発明は、前記織布が、ポリエステル繊維からなる織布であり、▲1▼該織布を構成する繊維中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該織布を構成する繊維又は織布自体を着色してなることを特徴とする請求項5記載の農業用カーテン資材である。
【0021】
請求項7に記載の発明は、前記保護部は、プラスチックフィルムからなり、▲1▼該プラスチックフィルムに紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該プラスチックフィルムを着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材である。
【0022】
請求項8に記載の発明は、前記保護部は、高密度ポリエチレン製の不織布からなり、▲1▼該不織布中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該不織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該不織布を着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材である。
【0023】
請求項9に記載の発明は、前記不織布が、高密度ポリエチレン製の不織布からなり、▲1▼該不織布中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該不織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該不織布を着色してなることを特徴とする請求項8記載の農業用カーテン資材である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1(A)は本発明の農業用カーテン資材の一例を示す断面図、同図(B)は本発明の農業用カーテン資材の収納保持状態の一例を示す図である。
【0026】
図1(A)において、10は農業用カーテン資材であり、カーテン資材本体10aおよび保護部10bからなる。保護部10bはカーテン資材10の少なくとも一側に設けられればよく、両側に設けられても、片側だけに設けられてもよい。保護部10bは巻回時にカーテン資材本体10aの少なくとも最外周を被覆可能な幅を有するものである。
【0027】
本発明において、太陽光中の紫外線とは290nm〜400nmの波長の光のことをいう。
【0028】
また巻回時には、図1(B)に示すように、保護部10bの存在によって、カーテン資材本体の少なくとも最外周が被覆されているので、紫外線劣化等による耐候性の減少を防止でき、従って、耐久性が向上された農業用カーテン資材を提供することができる。
【0029】
前記保護部10の態様は、図1(A)に示すように、カーテン資材本体10aと同一面状(全く面一状態であってもよいし、多少段差があってもよい)に形成されているか、あるいは図2(A)および図3に示すように、カーテン資材本体の少なくとも一方の面に積層されていることが好ましい。
【0030】
図1(A)に示す態様は、カーテン資材本体10aの端部の先に同一面状に保護部10bが設けられている態様であり、かかる態様において、保護部10bは、カーテン資材本体部10aの一端部を加工することによって保護部10bとする態様や別々に設けておいたカーテン資材本体10aと保護部10bとを固着する態様が挙げられるが、中でもカーテン資材本体10aの先端に縫合や熱溶着等の手段で保護部10bが固着されている態様が好ましい。カーテン資材本体10aと保護部10bが同一面に形成される上で、両者は同一部材で形成されることが好ましい。
【0031】
次に、図2(A)の態様は、保護部10bが、カーテン資材本体10aの一方の面に積層されている態様であり、保護部10bは図3に示すように、カーテン資材本体10aの両方の面に積層されている態様であってもよい。
【0032】
本発明において、前記保護部10bは、カーテン資材本体10aに固着されている必要があるが、その場合、着脱可能に固着されていることが好ましい。保護部のみの交換を可能にするためである。
【0033】
固着する手段としては、特に限定されず、縫合、熱溶着等の手段を採用できる。また着脱可能な固着手段としては、ファスナー、ボタン等による手段を採用できる。
【0034】
本発明において、カーテン資材本体10aと保護部10bは異なった素材によって形成されてもよいが、製造の便宜性、コストなどの面から同一素材であることが好ましい。
【0035】
カーテン資材本体の素材は、基本的には、プラスチックフィルム、織布、不織布が挙げられる。
【0036】
プラスチックフィルムとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、塩化ビニルとその誘導体等の熱可塑性樹脂の軟質フィルムが挙げられる。
【0037】
プラスチックフィルムには、各種の添加剤を混入でき、例えば、紫外線吸収剤、耐候安定剤、防曇剤、可塑剤、滑剤、無機粉末(保温剤やアンチブロッキング剤として)、酸化防止剤、その他着色顔料等が挙げられる。
【0038】
前記保護部が、上記のプラスチックフィルムからなる場合、保護部を形成する手段としては、▲1▼該プラスチックフィルムに紫外線吸収剤を練り込む手段、▲2▼該プラスチックフィルムを着色する手段が好ましい手段として挙げられる。
【0039】
紫外線吸収剤としては、各種の常用されている市販のベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物が用いられ、これらは単独でも、併用でもよい。
【0040】
練り込む量は、フィルム全体の平均値として、フィルムの厚みにもよるが、0.02〜2.0%が好ましく、コスト、性能の点からは0.05〜1.0%が更に好ましい。
【0041】
また、紫外線吸収剤と共に、ヒンダードアミン系光安定剤の併用が保護フィルムの耐久性向上の点で、特に有効である。その他の安定剤も随時併用可能であ る。
【0042】
着色する際に用いる顔料又は染料としては、一般に上市、常用されているカーボンブラック、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アルミ粉末、各種フタロシアニン系顔料(青、紫、緑、黄色系)等が用いられる。
【0043】
これらを着色する方法としては、例えば、上記顔料又は染料を練り混む方法、印刷する方法、上記顔料又は染料として用いられる各種金属を蒸着する方法やスパッタリング処理法が挙げられる。上記の中で練り込みがコスト、性能上好ましく、練り込みで行う場合は、白/シルバー等の多層フィルムとすることが更に好ましい。また、各種金属の蒸着やスパッタリング処理法も好ましく、特に好ましくはアルミ蒸着である。
【0044】
また、着色する場合においても、フィルムに紫外線吸収剤やヒンダードアミン等の光安定剤を添加するのは望ましい。
【0045】
本発明の農業用カーテン資材本体が織布によって構成される場合、30〜500デニール、好ましくは60〜300デニールの経糸と緯糸からなる織布を用いることが好ましい。この場合、経糸と緯糸のデニール値は同じでも異なってもよい。経糸及び又は緯糸が30デニール未満である場合には耐久性、耐候性が悪く、さらに布地の腰がなくなり、カーテン使用時の作業性が悪くなる。また500デニールを越えると布地が厚くなり剛性も大きくなりカーテンの収束性を損な う。
【0046】
織布の遮光率が40〜70%の範囲が好ましい。ここで遮光率は通常のカーテンをしていないハウスにおける積算日射量との比較によって算出した値である。
【0047】
織布カーテン資材の通気度は、1〜100cc/cm2・sec(JIS L 1096 B法による)の範囲が好ましく、より好ましくは5〜75cc/cm2・secの範囲であり、特に好ましくは10〜60cc/cm2・secの範囲である。1cc/cm2・sec未満では、温室内保温中の湿度が上昇し、また結露水の落下も起こり、作物病害が発生しやすい。また100cc/cm2・secを越えると、保温中の暖気が逃失し易く保温力が低下する。
【0048】
織布の素材は、公定水分率が0〜5%の合成樹脂から選ばれることが好まし い。本発明において、公定水分率はJIS L 0208に規定されている。公定水分率が0〜5%の合成樹脂としては、ナイロン、トリアセテート、ビニロン、アクリル、アクリル系、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ビニリデンなどが挙げられる。本発明においては上記の樹脂から選ばれる少なくとも1種の糸または糸状物が織布の素材として用いられ、中でも好ましいのはポリエステルである。
【0049】
織布の織り方は、特に限定されないが、平織り等が好ましい。
【0050】
織布はそのまま用いてもよいが、サーモセット処理されることが好ましく、糸のデニール値との相乗効果によって伸縮安定性が更に向上する。サーモセット処理は通常の方法を採用できる。
【0051】
次に、カーテン資材本体が不織布である場合、前記保護部も不織布であることが好ましく、不織布としては、高密度ポリエチレン製又はポリエステル製の不織布であることが好ましい。不織布の製法としては、フラッシュ紡糸法やスパンボンド法が挙げられる。
【0052】
保護部が上記の本体と同様に織布からなる場合に、カーテン資材本体を保護するための手段としては、▲1▼該織布を構成する繊維中に紫外線吸収剤を練り込む手段、▲2▼該織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングする手段、又は▲3▼該織布を構成する繊維又は織布自体を着色する手段を採用できる。
【0053】
本発明では、前記織布がポリエステル繊維からなる織布である場合に、上記の各手段が保護効果を発揮する上で好ましい。
【0054】
保護部を不織布で形成する場合の保護手段としては、▲1▼該不織布中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該不織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該不織布を着色してなる態様が好ましい。
【0055】
本発明において紫外線吸収剤としては、各種の常用されている市販のベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物が用いられ、これらは単独でも、併用でもよい。また、ヒンダードアミン化合物等の光安定剤を併用するのが保護部の耐久性向上の点で好ましい。
【0056】
練り込む量は不織布全体の平均値として、不織布の厚みにもよるが、0.02〜2.0%が好ましく、コスト、性能の点からは0.05〜1.0%が更に好ましい。
【0057】
着色する際に用いる顔料又は染料としては、一般に上市、常用されているカーボンブラック、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アルミ粉末、各種フタロシアニン系顔料(青、紫、緑、黄色系)等が用いられる。
【0058】
これらを着色する方法としては、例えば、上記顔料又は染料を練り混む方法、印刷する方法、上記顔料又は染料として用いられる各種金属を蒸着する方法やスパッタリング処理法が挙げられる。練り込みがコスト、性能上好ましく、練り込みで行う場合は、白/シルバー等の多層にすることが更に好ましい。また、各種金属の蒸着やスパッタリング処理法も好ましく、特に好ましくはアルミ蒸着である。
【0059】
また、着色する場合においても、不織布に紫外線吸収剤やヒンダードアミン等の光安定剤を添加するのは望ましい。
【0060】
但し、添加量は繊維加工上、前記態様のフィルムより少ないのが一般的であ る。
【0061】
次に、本発明の農業用カーテン資材の好ましい実施の形態を図4に基づいて説明する。
【0062】
図4は本発明の農業用カーテン資材を農業用ハウスで使用した状態を示す図であり、同図(A)は本発明の農業用カーテン資材を巻回収納保持した状態を示す図であり、同図(B)は本発明の農業用カーテン資材を展張して使用している状態を示す図である。
【0063】
図4において、1は農業用ハウスであり、内部には植物100等が植生している。
【0064】
農業用カーテン資材10の一端部は農業用ハウス1の天井頂部内側に固定されており、他端部には回動棒12が固定されている。
【0065】
11は農業用カーテン資材の展張使用時に農業用カーテン資材の展張状態を支持する支持ワイヤーであり、好ましくは、直径1〜2mmの強延伸ポリエステルモノフィラメントが用いられる。
【0066】
農業用カーテン資材10は通常、図4の(A)に示すように農業用ハウス1の天井頂部内側に回動棒12を中心に巻回された状態で収納保持されている。かかる農業用カーテン資材10は農業用ハウス1内の保温が必要な場合等必要に応じて適宜、図4の(B)に示すように支持ワイヤー11に沿って展張し、展張の必要のない場合は、回動棒12を中心に巻き上げることにより、図4の(A)の状態に戻すことにより巻回収納保持されている。
【0067】
かかる実施の形態において、農業用ハウス1は紫外線を50〜80%程度透過する。このため、ハウス内には自然光に近い紫外線が透過するのでハウス内の植物100の良好な育成に寄与する。
【0068】
また、農業用カーテン資材10は通常は図4(A)に示すように巻回収納保持されているものであり、展張して使用する時間よりも巻回収納保持されている時間の方が遙かに長時間に亘り、最外周は紫外線等に曝されている時間が長い。
【0069】
これを詳述すると、保温を主目的とする農業用カーテン資材の場合は、冬期の様な寒い時期においては、夜間は図4(B)状態であり、昼間は多くの場合、日光を取り入れる為、図4(A)状態であり、暖かい時期には昼夜とも図4(A)状態である。また、遮光を主目的とする農業用カーテン資材、主に布材の場合は、観葉植物等の弱光下で栽培するケースは別にして、一般作物では、生育の特定時期のみに降温を目的に、図4(B)の状態で短時間使用する。長く使用すると、光不足により、徒長現象等を引き起こし、時間的には図4(A)のように使用することが多い。
【0070】
かかる状況下で、本発明の農業用カーテン資材10は巻回時にカーテン資材本体の少なくとも最外周を被覆可能な幅を有する保護部を有するため、農業用カーテン資材10を劣化の原因である紫外線等から保護することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、農業用カーテン資材を保護することが可能であるので、ハウス内の栽培作物の好適環境を破壊することなく耐久性が向上した農業用カーテン資材を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の農業用カーテン資材の一例の断面図、(B)本発明の農業用カーテン資材の収納保持状態の一例を示す図
【図2】(A)本発明の農業用カーテン資材の他の一例の断面図、(B)本発明の農業用カーテン資材の収納保持状態の他の一例を示す図
【図3】(A)本発明の農業用カーテン資材の他の一例の断面図、(B)本発明の農業用カーテン資材の収納保持状態の他の一例を示す図
【図4】(A)本発明の農業用カーテン資材を巻回収納保持した状態を示す図、(B)本発明の農業用カーテン資材を展張して使用している状態を示す図
【符号の説明】
1:農業用ハウス
10:農業用カーテン資材
10a:カーテン資材本体
10b:保護部
11:支持ワイヤー
12:回動棒
20:固定棒
30:固定具
Claims (9)
- 一端部が固定されると共に他端部に回動棒を有し、該回動棒を中心にして前記一端部に向けて回転しながら巻き上げることによって農業用ハウスの天井頂部内側に巻回された状態で収納保持され、使用時に展張する農業用カーテン資材において、カーテン資材の前記一端部側に、巻回時にカーテン資材本体の少なくとも最外周を被覆可能な幅を有する保護部を有することを特徴とする農業用カーテン資材。
- 前記保護部は、▲1▼カーテン資材本体と同一面状に形成されているか、▲2▼カーテン資材本体の少なくとも一方の面に積層されていることを特徴とする請求項1記載の農業用カーテン資材。
- 前記保護部は、着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の農業用カーテン資材。
- 前記カーテン資材本体と保護部が同一素材であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の農業用カーテン資材。
- 前記保護部は、織布からなり、▲1▼該織布を構成する繊維中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該織布を構成する繊維又は織布自体を着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材。
- 前記織布が、ポリエステル繊維からなる織布であり、▲1▼該織布を構成する繊維中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該織布を構成する繊維又は織布自体を着色してなることを特徴とする請求項5記載の農業用カーテン資材。
- 前記保護部は、プラスチックフィルムからなり、▲1▼該プラスチックフィルムに紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該プラスチックフィルムを着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材。
- 前記保護部は、不織布からなり、▲1▼該不織布中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該不織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該不織布を着色してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の農業用カーテン資材。
- 前記不織布が、高密度ポリエチレン製の不織布からなり、▲1▼該不織布中に紫外線吸収剤が練り込まれているか、▲2▼該不織布の表面に紫外線吸収剤をコーティングしてなるか、又は▲3▼該不織布を着色してなることを特徴とする請求項8記載の農業用カーテン資材。
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