JP3652399B2 - 押出肉厚成形物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はポリフェニレンサルファイドよりなる押出肉厚成形物及びその製法に関する。
【従来の技術】
【0002】
ポリフェニレンサルファイドは耐熱性、耐薬品性、難燃性、剛性等に優れた高結晶性の熱可塑性樹脂である。ポリフェニレンサルファイド成形品は射出成形法や切削加工法等により製造されているが、このうち、射出成形法は射出成形条件が十分に検討された物品並びに素材につき、それを大量生産する場合に適している。これに対して切削加工法は少量生産する場合、射出成形法では製造困難な特定構造若しくは特定寸法の精密物品を生産する場合、或いは射出成形法による大量生産の予備若しくは前段階で試験的に生産する場合等に適しており、切削加工用丸棒又は平板成形物は押出成形法により得ている。
【0003】
ところが10mm以上の肉厚を有する、丸棒又は平板状の押出成形物を製造する場合、多くの丸棒又は平板成形物の中心部に多数の微細な亀裂やボイドが生じる問題がある。中心部にそのような欠陥があると、この欠陥を含む切削加工品を製造する危険があり、また中心部の微細な亀裂は、丸棒又は平板成形品の保管や運搬中に徐々に丸棒又は平板成形品の表面に向かって進展する場合がある等の問題がある。
【0004】
そこで、このようなポリフェニレンサルファイドの押出成形性及び押出成形物の物性の欠点を克服するために、種々の成形法の検討が試みられている。例えば特開昭52ー11256号公報には、ダイの外部から背圧を加えて押出成形を行なうことにより前記の問題点を解決させることが提案されている。
【0005】
また特開昭64ー8028号には押出機のクロスヘッドに耐熱性材料のコアを供給し、当該コアの上にポリフェニレンサルファイドを押出被覆し、冷却後、当該コアを抜き取ることにより亀裂やボイドのない中空のポリフェニレンサルファイドからなる切削加工品が製造できることが開示されている。
【0006】
しかしながら、これら公知の方法は、いずれも成形作業が複雑で生産性に劣り、またポリフェニレンサルファイド自体の溶融押出成形性や成形物の物性を改善するものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、成形物の内部に亀裂やボイドが少なく、衝撃強度や曲げ強度等の強度特性に優れるとともに溶融押出成形性に優れたポリフェニレンサルファイドからなる10mm以上の肉厚を有する押出肉厚成形物及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来技術の有する問題点を解決するべく鋭意研究した結果、溶融粘度の剪断速度依存性と結晶化温度と溶融粘度を特定するポリフェニレンサルファイドを用いることにより10mm以上の肉厚を有する肉厚押出成形物の成形加工性に優れ、同時に成形物の内部に亀裂やボイドが少なく衝撃強度を始めとする強度特性が向上した成形物が得られることを見出した。
【0009】
かくして本発明によれば、310℃、剪断速度200/秒での溶融粘度の、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度に対する比(以下、この比を「溶融粘度の剪断速度依存度」と呼ぶ)が2.2〜3.0であり、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度が500〜2000Pa・s、結晶化温度が160〜205℃であるポリフェニレンサルファイド又はその組成物よりなり、10mm以上の肉厚を有するボイドがない押出肉厚成形物が提供される。
【0010】
また、310℃、剪断速度200/秒での溶融粘度の、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度に対する比が2.2〜3.0であり、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度が500〜2000Pa・s、結晶化温度が160〜205℃であるポリフェニレンサルファイド又はその組成物を、一旦融点以上に融解した後、ダイ内で融点未満にして後、押出成形して、10mm以上の肉厚とするボイドがない押出肉厚成形物の製造方法が提供される。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明で用いるポリフェニレンサルファイドは、ポリマーの主構成単位として、フェニレンサルファイドを繰返し単位中の50質量%以上、好ましくは70質量%以上含む、ホモポリマー或いはコポリマーである。また、本発明で用いるポリフェニレンサルファイドは、溶融粘度の剪断速度依存度が2.2〜3.0、好ましくは2.25〜2.9のものが用いられる。この溶融粘度の剪断速度依存度が2.2未満では溶融押出成形時に弾性が不足し、ダイスウェルも小さくなり、保形性が劣り、成形加工性が悪いためである。他方、溶融粘度の剪断速度依存度が3.0を越えると、溶融時の弾性が大きくなりすぎ、ダイスウェルが大きくなって成形物の寸法精度が低下し好ましくないためである。
【0012】
また、本発明で用いるポリフェニレンサルファイドは、結晶化温度が160〜205℃、好ましくは165〜200℃のものが用いられる。ここで結晶化温度とはポリフェニレンサルファイドを窒素気流下、320℃で2分間予熱した後、1分間加圧し、次いで急冷して作製した無定形シート10mgを用い、差動走査熱量計(DSC)(メトラー社製「DSC−30」を使用)で窒素気流中340℃から10℃/分の降温速度で冷却したときのチャート上に現れる発熱ピーク温度である。結晶化温度が205℃を越えると溶融押出成形時に、ダイから流出後の冷却過程での結晶化及び固化の速度が大きくなりすぎて、肉厚が10mm以上の成形物の内部に多数の微細な亀裂やボイドが生じ好ましくないためである。他方、結晶化温度が160℃未満では結晶性の低下したものしか得られず、成形後の熱処理時に変形して、外観の優れた成形物が得られなくなるためである。
【0013】
また、本発明で用いるポリフェニレンサルファイドは、310℃、剪断速度1200/秒で測定した溶融粘度が500〜2000Pa・s、好ましくは600〜1900Pa・s、より好ましくは700〜1800Pa・sのものが用いられる。溶融粘度はキャピログラフ(東洋精機社製)によりL/D=10mm/1mmのノズルを用いて求めたものである。溶融粘度が500Pa・s未満では、成形物の十分な耐衝撃性及び強度特性が得られないためである。他方、2000Pa・sを越すと流動性が小さく、溶融成形性が低下し、好ましくないためである。上記諸条件を満たすポリフェニレンサルファイドは例えば特公昭57ー334号公報、1分子当り3個以上のハロゲン置換基を有する少なくとも1種のポリハロ芳香族化合物を用いた特公昭63ー33775号公報等に記載の方法により製造することができる。
【0014】
本発明成形物にはポリフェニレンサルファイドの他に混合可能な各種任意成分を所望により含有させても良い。その例としては無機充填材が挙げられる。無機充填材としては例えば、シリカ、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、クレー、シリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、窒化珪素、ガラス、ハイドロタルサイト、酸化ジルコニウム等の粒状、粉末状或いは鱗片状のもの、又は、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、炭素繊維、マイカセラミック繊維等の繊維状のものを配合することができる。これらの無機充填材は、それぞれ単独で、或いは2種以上組合わせて用いることができる。また、これらの無機充填材は、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤で処理したものであっても良い。充填材の配合割合は、溶融加工性の観点等から見て、通常、70質量%以下である。
【0015】
任意成分の別な例としてポリフェニレンサルファイド以外の熱可塑性樹脂であって、ポリフェニレンサルファイドの溶融成形温度領域、通常200〜380℃において熱分解等が生じがたいものが挙げられる。例えば、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ弗化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンコポリマー等を単独で、或いは2種以上組合わせて配合することができる。これらの熱可塑性樹脂の配合割合は、耐熱性、耐食性、耐薬品性、難燃性などから見て、通常、40質量%以下の範囲である。
【0016】
任意成分の更に別な例として、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、離型剤、着色剤などの各種添加剤が挙げられる。以上のような各成分を混合する方法は、特に制限されるものではなく、一般に広く使用されている方法、例えば、各成分をヘンシェルミキサー等の混合機で混合するなどの方法を用いることができる。
【0017】
本発明の成形物を得るのにはポリフェニレンサルファイド及び任意に包含される成分との混合物よりなる粉末をそのまま溶融押出成形機を用いて成形する方法或いは粉末をペレット状に予め溶融成形してから、溶融押出成形機にて成形する方法を用いることができる。本発明に於いては溶融押出成形機で成形する際に、一旦ポリフェニレンサルファイドの融点以上にしてポリフェニレンサルファイドを融解した後、ダイ内でポリフェニレンサルファイドの融点未満にし後、ダイより押出して肉厚を10mm以上とする成形物にする方法が採用される。このようにして押出肉厚成形物が得られ、肉厚の、丸棒、平板等に好適に用いられる。
【0018】
尚、云うまでもないが、肉厚とは、例えば丸棒であればその直径であり、楕円柱状の成形物であれば短径であり、平板であればいわゆる厚さを指す。特に肉厚を12mm以上、より好ましくは15mm以上とするものが従来技術に対して優位性をよりはっきりさせることができる。成形物の肉厚の上限は押出成形可能である限り、特に制限されるものではないが、通常は1m以内、好ましくは50cm以内のものに適用される。
【0019】
【実施例】
実施例及び比較例に於いて示す物性であって前述していないものについての測定方法を以下に示す。
[融点]
ポリフェニレンサルファイドを窒素気流下、320℃で2分間予熱した後、1分間加圧し、次いで急冷して作製した無定形シート10mgを用い、差動走査熱量計(DSC)(メトラー社製「DSC−30」を使用)で窒素気流中10℃/分の昇温速度で昇温したときのチャート上に現れる融解に伴う吸熱ピーク温度である。
【0020】
[衝撃強度]
丸棒成形物の衝撃強度は丸棒中心部より3.2mm×12.7mm×127mmの大きさの試験片を切削加工により採取し、ASTM Dー256に従い、ノッチなしで測定した。
【0021】
[曲げ強度]
丸棒成形物の曲げ強度は、丸棒中心部より3.2mm×12.7mm×127mmの大きさの試験片を切削加工により採取し、ASTM Dー790に従って測定した。
【0022】
[実施例1]
含水硫化ナトリウム(水分53.79質量%)372kg及びN−メチルピロリドン827kgを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約203℃まで昇温しながら、53.4モルの硫化水素と共に水141.4kgを溜出させた。次にp−ジクロロベンゼン322.5kg、1,2,4ートリクロロベンゼン0.799kgとNMP246kgを添加し、220℃で5時間重合を行なった。次いで水96.7kgを添加し、255℃に昇温し5時間重合した後、更に245℃で5時間重合を継続した。
【0023】
得られた反応混合液を目開き150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分し、粒状ポリマーを分離し、メタノール洗浄、水洗をそれぞれ3回行なった後、脱水し、乾燥しポリマー(融点:284℃)を得た。このポリマーを用いシリンダーの温度を300℃とし、ダイの温度を250℃にして直径30mmの丸棒成形物を押出成形した。丸棒の性能はポリマーの性状と共に表1に示した。
【0024】
【表1】
Figure 0003652399
【0025】
[実施例2]
実施例1と同様にして、含水硫化ナトリウム及びN−メチルピロリドンを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約203℃まで昇温しながら、37.9モルの硫化水素と共に水140.4kgを溜出させた。次にp−ジクロロベンゼン321.7kg、1,2,4−トリクロロベンゼン0.797kgとN−メチルピロリドン255kgの混合液を供給して220℃で5時間重合を行なった。次に水97.4kgを添加し、255℃に昇温し5時間重合した後、さらに245℃で5時間重合を継続した。その後実施例1と同様に後処理を行ないポリマー(融点:283℃)を得た。このポリマーを用い、実施例1と同様に丸棒を成形した。その結果は表1に示す通りであった。
【0026】
[実施例3]
実施例1と同様にして、含水硫化ナトリウム及びN−メチルピロリドンを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約203℃まで昇温しながら、55.6モルの硫化水素と共に水143.2kgを溜出させた。次にp−ジクロロベンゼン319.0kg、1,2,4−トリクロロベンゼン0.808kgとN−メチルピロリドン243kgの混合液を供給して220℃で5時間重合を行なった。次に、水96.6kgを添加し、255℃に昇温し5時間重合した後、さらに245℃で5時間重合を継続した。その後実施例1と同様に後処理を行ないポリマー(融点:283℃)を得た。このポリマーを用い、実施例1と同様に丸棒を成形した。その結果は表1に示す通りであった。
【0027】
[比較例1]
含水硫化ナトリウム(Na2S・5H2O)20モル及びN−メチルピロリドン11.0kgを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約200℃まで昇温して、水1.27kg、N−メチルピロリドン1.57kg及び0.46モルの硫化水素を溜出させた。次にp−ジクロロベンゼン19.73モルとN−メチルピロリドン3.2kgとを加えて210℃で9時間重合した。次いで重合系の共存水が水/硫化ナトリウムのモル比が4.7になるように重合系に水を添加し、260℃で5時間重合した後、さらに245℃で3時間重合した。その後、実施例1と同様に後処理を行ない、ポリマー(融点:285℃)を得た。そのポリマーの性状は表1に示す通りであった。このポリマーを用い、実施例1と同様にして丸棒を成形した。得られた成形物の性能は表1に示す通りであった。
【0028】
[比較例2]
含水硫化ナトリウム(純度46.03%)373kg及びN−メチルピロリドン800kgを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約203℃まで昇温しながら、水142kgを含むN−メチルピロリドン溶液を溜出させた。次にp−ジクロロベンゼン318kgと1,2,4−トリクロロベンゼン0.393kgとN−メチルピロリドン255kgとの混合溶液を供給して220℃で5時間重合した。次いで水94kgを添加し、255℃に昇温して5時間重合した後、さらに245℃で5.5時間重合を継続した。その後、実施例1と同様に後処理を行ない、ポリマー(融点:284℃)を得た。そのポリマーの性状は表1に示す通りであった。このポリマーを用い、実施例1と同様にして丸棒を成形した。得られた成形物の性能は表1に示す通りであった。
【0029】
[比較例3]
含水硫化ナトリウム(純度46.4%)370kg及びN−メチルピロリドン800kgを重合缶に仕込み、窒素雰囲気下で徐々に約203℃まで昇温しながら、水144kgを含むN−メチルピロリドン溶液を溜出させ、次いで水4kgを追加し、次にp−ジクロロベンゼン320kgとN−メチルピロリドン280kgとの混合溶液を供給して220℃で4時間重合を行なった。さらに水110kgを添加し、260℃に昇温して5時間重合を継続した。得られた反応混合液を目開き150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分し、粒状ポリマーを分離し、メタノール洗浄、水洗を行なってポリマースラリーを得た。次に2質量%のアンモニウムクロライド水溶液中に浸漬して、40℃で30分間処理した後、水洗し、乾燥してポリマー(融点:285℃)を得た。そのポリマーの性状は表1に示す通りであった。このポリマーを用い、実施例1と同様にして丸棒を成形した。得られた成形物の中心部には多数の微細なボイドが生じており、衝撃強度、曲げ強度の測定に供する試験片は得られなかった。
【0030】
【発明の効果】
10mm以上の肉厚を有する押出肉厚成形物の内部に亀裂やボイドが少なく、耐衝撃性、強度特性等に優れるとともに溶融押出成形性に優れ、肉厚の、丸棒や平板等に特に好適である。

Claims (10)

  1. 310℃、剪断速度200/秒での溶融粘度の、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度に対する比が2.2〜3.0であり、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度が500〜2000Pa・s、結晶化温度が160〜205℃であるポリフェニレンサルファイド又はその組成物よりなり、10mm以上の肉厚を有するボイドがない押出肉厚成形物。
  2. 押出肉厚成形物が切削加工用丸棒である請求項1記載の押出肉厚成形物。
  3. 押出肉厚成形物が平板成形物である請求項1記載の押出肉厚成形物。
  4. 肉厚が12mm以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の押出肉厚成形物。
  5. 肉厚が15mm以上である請求項4記載の押出肉厚成形物。
  6. 310℃、剪断速度200/秒での溶融粘度の、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度に対する比が2.2〜3.0であり、310℃、剪断速度1200/秒での溶融粘度が500〜2000Pa・s、結晶化温度が160〜205℃であるポリフェニレンサルファイド又はその組成物を、一旦融点以上に融解した後、ダイ内で融点未満にし後、押出成形して、10mm以上の肉厚とするボイドがない押出肉厚成形物の製造方法。
  7. 押出肉厚成形物が切削加工用丸棒である請求項6記載の押出肉厚成形物の製造方法。
  8. 押出肉厚成形物が平板成形物である請求項6記載の押出肉厚成形物の製造方法。
  9. 肉厚が12mm以上である請求項6乃至8のいずれか1項に記載の押出肉厚成形物の製造方法。
  10. 肉厚が15mm以上である請求項9記載の押出肉厚成形物の製造方法。
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