JP3652234B2 - スライド操作式スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を非操作位置に付勢する付勢手段と、この付勢部材の付勢力に抗してスライド部材を操作した際に電気的な導通状態に達する導通部とを備えているスライド式スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成されたスライド式スイッチとして特開平10‐302576号公報に示されるものが存在し、この従来の技術では、ケース内部に弾性的に変形可能な4つの細長接片を備えると共に、この4つの細長接片に挟込まれる状態でスライダを備えることで、スライダを十字方向に操作自在に構成し、かつ、非操作状態では細長接片からの付勢力によってスライダを中立位置に保持するよう構成しており、スライダを操作した場合には細長部材が弾性的に変形して固定接点と接触することによって操作状態を電気的に検出できるよう構成されている。又、上記のように構成されたスライド式スイッチと類似する入力装置(スイッチ)として特開平7‐235240号公報に示されるものが存在し、この従来の技術では、円盤状あるいは環状に形成された共通接点を操作ノブを介して操作自在に構成すると共に、この共通接点の変形時に接当可能な位置に位置接点を配置することにより、操作ノブを操作した際には、共通接点と位置接点とが接触して操作状態を電気的に検出できるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種のスイッチは小型化を求められると同時に組み立て易さが求められる。しかし、従来の技術の前者の構成を考えると、4つの細長部材を用いることから、部品点数が増大し、部品数に応じて組立にも手間が掛かりやすいものとなっている。特に、この構造のままスケールダウンして小型化することも考えられるが、夫々の部品を単純に小型化しただけでは個々の部品取扱が困難となり、結果として組立に手間が掛かるものとなり改善の余地がある。
【0004】
そこで、従来の技術の後者の構成を考えると、この構成では部品数も少なく、小型化が容易と考えられる。しかしながら、この従来の技術の後者では共通接点を導通が可能な素材でエンドレスの環状に成形することが技術的に困難であり、又、この構成では共通接点に電気的に導通するための導電経路を必要とするばかりでなく、この導通経路が共通接点の位置が変動する際にも導通状態を維持しなくてはならないため、却って構造が複雑化する面も現れるものとなっている。
【0005】
本発明の目的は、部品点数が少なく、小型化しても組立が容易なスライド操作式スイッチを合理的に構成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るスライド操作式スイッチの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢力に抗してスライド部材を操作した際に電気的な導通状態に達する導通部とを備えているスライド式スイッチにおいて、前記ケースが、正方形となる底壁と、この底壁の周部を取り囲む状態で底壁から直交する姿勢となるように底壁と一体形成した4辺の壁部とを備えたケース本体、及び、このケース本体の開口を覆う蓋体を備えて構成され、前記スライド部材が、前記底壁と直交する方向視で正方形に成形され、かつ、前記底壁と前記蓋体との間の空間に収容される厚みに成形され、前記付勢部材が、前記スライド部材の4つの周壁部を前記4辺の壁部と平行となる姿勢で嵌め込み支持する正方形の開口を形成した保持部と、前記壁部内面の角部に向けて前記保持部から突設した4つの突出部とを可撓性素材により一体的に形成すると共に、前記4つの突出部夫々において、前記開口の角部から突出部の形成方向に沿って切り開いた形態となるスリットを形成し、夫々のスリットの前記開口側の端部を前記開口に嵌め込んだ前記スライド部材の角部を臨ませて形成してあり、前記導通部が、前記4辺の壁部の内面側に形成された一対の電極と、この一対の電極と対向する位置に配置され、前記一対の電極夫々に接触することにより一対の電極を導通させるように前記付勢部材の保持部に備えた導電体とで構成され、前記付勢部材の保持部に対して前記スライド部材が嵌込み保持された状態で、スライド部材が非操作状態であれば該スライド部材が中立位置に保持され、かつ、前記一対の導電体と、対向する位置に配置された電極とが離間状態を維持し、スライド部材を導電体が形成された方向に操作すると導電体と前記一対の電極が接触して導通状態に達するよう構成されている点にある。
【0007】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、付勢部材が、正方形となる開口の保持部と、保持部に突設した4つの突出部とを可撓性素材で一体形成し、突出部がケース本体内の4つの角部に接触することによって、この付勢部材の位置が決まり、この付勢部材の保持部に対してスライド部材を嵌込み保持することによりスライド部材の位置が決まるので、複数のバネ材を用いてスライド部材を付勢するものと比較して組立が容易で、非操作状態のスライド部材は中立位置に保持されるものとなり、この中立位置では突出部材が保持部に備えた導電体とケース内面の一対の電極とを離間させて非導通状態を維持する。そして、このスライド部材を操作することにより、突出部に形成されたスリットが拡大してスライド部材の作動を許すので突出部を押し潰す如き変形を伴うことなく保持部に備えた導電体と電極とが接触して電気的な導通状態に達するものとなる。その結果、部品数の低減が可能であるばかりか、小型化を図っても組立が容易で、スイッチとしての機能を十分に果たすスライド操作式スイッチが合理的に構成されたのである。
【0008】
本発明の請求項2に係るスライド操作式スイッチの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1のスライド操作式スイッチにおいて、前記スライド部材に係合孔が形成され、前記蓋体に開口が形成され、前記スライド部材と前記蓋体との間に前記蓋体の開口より小さい開口が形成され、かつ、良好な滑動性を有するシート材を挟み込む形態で配置すると共に、前記係合孔に係合する連結用の軸体を、前記蓋体の外部に配置されるキートップに形成し、この軸体を前記蓋体の開口と前記シート材の開口とを挿通する形態で係合孔に係合して連結固定している点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、キートップのスライド操作とともにスライド部材がスライド作動し、このスライド作動時にはシート材が、スライド部材と蓋体との直接的な接触を避けて円滑なスライド作動を行わせる。
【0010】
本発明の請求項3に係るスライド操作式スイッチの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項2のスライド操作式スイッチにおいて、前記ケース本体の4つの壁部の外面側に係合突起を形成し、前記蓋体の外端位置を前記壁部の側に折り曲げ、この折り曲げ部に前記係合突起が係入する開口状の係合部を形成し、前記係合突起に前記開口状の係合部を係合させることにより、本体ケースに前記蓋体を固定している点にある。
【0011】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ケース本体に対して蓋体を押圧することによって、ケース本体の係合突起に対して蓋体の係合部が係合して固定状態に達する。
【0012】
本発明の請求項4に係るスライド操作式スイッチの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれかのスライド操作式スイッチにおいて、断面形状が、前記付勢部材の前記保持部と、前記突出部と、前記導電体とに対応する形状となる筒状物を作り出し、この筒状物をケース本体に収容可能な厚みに切断することにより前記付勢部材が形成されている点にある。
【0013】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、付勢部材と突出部と導電体とを一体的に形成した筒状物を切断することにより、付勢部材を得ることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、非操作状態では人為操作片としてのキートップ1が中立位置N(非操作位置)に保持されると共に、この中立位置Nを基準にしてキートップ1がX方向と、これに直交するY方向と、このX方向とY方向とを合成した方向とに操作自在に構成され、かつ、夫々の方向にキートップ1が操作されたことを電気的に検出可能なスライド操作式スイッチが構成されている。
【0015】
このスライド操作式スイッチは、家庭電化製品のリモートコントローラや携帯電話や、ゲーム機器のコントローラや、自動車のパネル等に備えられるものであり、その概略構成は前記キートップ1とケースCとで成り、キートップ1とケースCとの間に家庭電化製品のパネル等が配置される。そして、このスライド操作式スイッチの構成を以下に説明する。
【0016】
図1〜図4に示すように、前記ケースCは図中においては下部に配置されるケース本体2と、このケース本体2の開口を覆う蓋体3とで成り、このケース本体2の内部に対して付勢部材4と、スライド部材5とを配置し、これらの上部を覆う位置にシート材6を配置してあり、蓋体3の上方位置に前記キートップ1が配置される。
【0017】
スライド部材5のスライド方向と直交する方向視(図4に示す方向視)でケース本体2は、正方形となるよう4辺の壁部2A、2B、2C、2Dと底部2EとをABS樹脂やPPS樹脂等の樹脂材を用いて上方に開放した形状に構成してある。このケース本体2の底部2Eのうち4辺の角部の近傍部位には中央部より浅くなる支持部2Fを形成し、又、正方形を成す4辺の壁部2A、2B、2C、2Dの内面に対して銅合金等の良導体で成る一対の電極7、7を備え、これらの電極7、7と一体形成された導通端子8、8をケース本体2の外面に突設してある。更に、4辺の壁部2A、2B、2C、2Dの外面に複数の係合突起2Gを突出形成してあり、蓋体3はケース本体2の開口を覆う大きさの正方形で中央部に開口3Aを有した形状となるようアルミニウムや鉄等の金属材やPET等の樹脂材で成る薄板で構成され、この蓋体3の端部に設けた突片状部位には前記ケース本体2の係合突起2Gと係合自在な開口状の係合部3Bが形成されている。
【0018】
前記付勢部材4はシリコンゴムやエチレンプロピレンゴム(EPDM)やニトリルゴム(NBR)のように柔軟に弾性変形し、電気的に絶縁性を有するエラストマー材(可撓性素材の一例)を用いてあり、この付勢部材は、ケース本体2より小さい正方形の環状となる保持部4Aと、この保持部4Aの角部から外側に張り出す方向に突出する4つの突出部4Bとを一体化し、かつ、ケース本体2に収納可能な厚みに成形されている。そして、この突出部4Bに対して、保持部4Aの開口4Cと連なるスリットSを形成し、保持部4Aの4辺のうちケース本体2の壁部2A、2B、2C、2Dに対向する対向面に対して、樹脂等のベースに炭素を含有させた導電性の導電体9が一体形成されている。
【0019】
特に、このスライド操作式スイッチに用いる付勢部材4は図7、図8に示すように、保持部4Aと突出部4Bとが一体的に形成された筒状となるよう押出し成形し、この成形物の保持部4Aの外面に帯状の導電体9を接着固定する工程、あるいは、保持部4Aと突出部4Bとを一体的に押出し成形する際に帯状の導電体9をインサートする工程により、帯状の導電体9が一体に形成された筒状物を作り出し、この筒状物をケース本体2に収納可能な厚みに切断することにより、該付勢部材が製造されている。
【0021】
前記スライド部材5は前記付勢部材4の保持部4Aの開口4Cに嵌込む形状、大きさとなるよう樹脂材で成形され、その上面の中央部には係合孔5Aが形成されている。又、シート材6は摩擦係数が低く良好な滑動性を有すると共に、ケース本体2に収納される大きさで、かつ、スライド部材5のスライド方向に直交する方向視で該スライド部材5より小さい正方形の貫通孔6Aが穿設されて成り、キートップ1の下面側にはスライド部材5の係合孔に嵌合する軸部1Aが形成されている。
【0022】
このように各パーツが構成されているので、このスライド操作式スイッチを組立る際には、ケース本体2の内部に付勢部材4をセットし、この付勢部材4の開口4Cの内部にスライド部材5を嵌込み、上面にシート材6を重ね、蓋体3をケース本体2の側に押圧することでケース本体2の複数の係合突起2Gに対し、これらに対応する蓋体3の係合部3Bが係合状態に達する結果、ケース本体2に対して蓋体3が固定されるものとなり、この状態に達した後に、蓋体3の開口3A、シート材6の開口6A夫々を挿通する状態で上方からキートップ1の軸部1Aをスライド部材5の係合孔5Aに圧入して係合連結する工程を経て該スライド操作式スイッチが完成するものとなる。又、このスライド操作式スイッチを実装する場合には、基盤(図示せず)のパターン上に該スイッチの導通端子8を重ね合わせてハンダにより固定する、あるいは、該スイッチの導電端子8と基盤の端子とを結線するものとなる。
【0023】
そして、このうように組立られたスライド操作式スイッチでは、キートップ1を操作しない状態、即ち、キートップ1が中立位置Nにある状態では、その内部は図4に示すように、付勢部材4の付勢力によってスライド部材5がケース本体2の中央に位置し、ケース本体2の電極7、7と付勢部材4に備えた導電体9とは離間状態にあり、何れの電極7、7と、これに対応する導電体9とは絶縁する状態に維持される。
【0024】
次に、キートップ1を壁部2A、2B、2C、2Dと直交する方向(X方向、Y方向の何れかに沿う方向)として、例えば、図5において左側の壁部2Dの方向に操作した場合には、同図に示すように、付勢部材4の保持部4Aのうち、操作方向の下手側の部位が対向する1辺が壁部2Dに向けて変位して、この壁部2Dの一対の電極7、7と付勢部材4の導電体9とが接触して、一対の電極7、7を導通状態に達するものとなる。又、このように付勢部材4が変位する際には、このように変位する保持部4の1辺を挟む二つの位置の突出部4B、4BのスリットS、Sが拡大して、このスライド部材5に対して弾性的な付勢力を復元方向に作用させながら変位を許すものとなる。
【0025】
又、キートップ1を主ケース2の角部に向かう方向として、例えば、図6において上側の壁部2Aと左側の壁部2Dとの中間方向に操作した場合には、同図に示すように、付勢部材4の保持部4Aのうち、操作方向の下手側の2辺が対応する壁部2A、壁部2Dに向けて同時に変位して、この壁部2A、壁部2Dの一対の電極7、7と付勢部材4の2つの導電体9、9とが同時に接触して、対応する一対の電極7、7を導通状態にするものとなる。又、このように付勢部材4が変位する際には、スライド部材5のスライド方向の下手側の突出部4BのスリットSが拡大してスライド部材5の移動を許すと共に、このように拡大するスリットSを挟む二つの位置の突出部4B、4BのスリットS、Sが拡大して、このスライド部材5に対して弾性的な付勢力を復元方向に作用させながら変位を許すものとなる。
【0026】
このように、本発明によると1つのパーツとして取扱が可能な付勢部材4を弾性変形が容易で製造も容易な樹脂等の可撓性素材を用いて突出部4Bを備えた環状に成形することにより、複数のバネ材等を用いないものでなりながら、非操作時には人為操作片としてのキートップ1を、付勢部材4からの付勢力によって中立位置Nに保持し得るものとなっており、キートップ1を操作した場合には付勢部材4に形成したスリットSが必要に応じて拡大することにより操作感覚を悪化させることなく、操作方向を電気的に検出できるものとなっている。特に、X方向とY方向とが合成された中間方向にキートップ1を操作した場合には、突出部4Bによって操作が妨げられる方向であるに拘わらず、この操作方向の下手側に位置する突出部4BのスリットSが大きく開放することにより軽い操作力で操作を行えるものとなっており、このように中間方向に操作した場合でも2つの壁部に備えた電極7、7が同時に導通状態に達して操作されたことを検出できるものとなる。そして、本発明のスライド操作式スイッチでは部品数が極めて少ないので、小型化した場合でも組立が容易で、故障も低減できるものとなっている。
【0027】
特に、このスライド操作式スイッチでは、ケース本体2の底部2Eより浅く形成された支持部2Fに対して付勢部材4の突出部4Bを載付けるように支持されているので、前述のようにスライド部材5のスライド作動に伴って付勢部材4が弾性的に変形する際には、この大きく変位する部分が底部2Eと離間する状態を維持するので、底部2Eとの摩擦抵抗が作用すること無く、軽快な操作感覚を現出できものとなっている。
【0028】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、図10に示すように、キートップ1をX方向、Y方向に沿った方向に向けて操作自在となる構成に加えて、キートップ1を押圧操作する方向、つまり、X方向、Y方向夫々に直行する方向に操作自在に構成し、この操作を電気的に検出できるよう構成することも可能である。
【0029】
つまり、上記した実施の形態と同様の構造(前記実施の形態と同じ機能を有するものには前記実施の形態と共通する番号、符号を付している)に加え、スライド部材5の下面側(同図で下側)に位置を設定して、ケース本体2に対して上下方向に変位自在となる中間作動部材15に支持すると共に、この中間作動部材15の下面に接触するドーム状で、そのドーム状部の中央部が上方に突出付勢された金属製のバネ材で成る可動片16と、この可動片16と常時導通状態にある第1固定片17と可動片16の中央部が下方に変位した際に、この中央部と接触して導通状態になる第2固定片18とを備えている。
【0030】
この構成によると、前記実施の形態と同様にキートップ1をX方向、Y方向夫々の何れに操作された場合、及び、X方向、Y方向が合成された方向に操作した場合でも、その操作を電気的に検出できると同時に、キートップ1をケース本体2の側に押し込み操作したことも電気的に検出できるものとなり、3次元方向への操作を無理なく検出できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スライド操作式スイッチの全体斜視図
【図2】スライド操作式スイッチの分解斜視図
【図3】スライド操作式スイッチの縦断側面図
【図4】スライド操作式スイッチの横断平面図
【図5】スライド部材を操作した状態のスライド操作式スイッチの横断平面図
【図6】スライド部材を操作した状態のスライド操作式スイッチの横断平面図
【図7】付勢部材の製造形態を説明する斜視図
【図8】付勢部材の断面図
【図9】付勢部材の別実施の形態の断面図
【図10】スライド操作式スイッチの別実施の形態の断面図
【符号の説明】
1 人為操作片
1A 軸部
3 蓋体
4 付勢部材
4A 保持部
4B 突出部
5 スライド部材
7 電極
9 導電体
C ケース
N 中立位置
S スリット
Claims (4)
- ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢力に抗してスライド部材を操作した際に電気的な導通状態に達する導通部とを備えているスライド操作式スイッチであって、
前記ケースが、正方形となる底壁と、この底壁の周部を取り囲む状態で底壁から直交する姿勢となるように底壁と一体形成した4辺の壁部とを備えたケース本体、及び、このケース本体の開口を覆う蓋体を備えて構成され、
前記スライド部材が、前記底壁と直交する方向視で正方形に成形され、かつ、前記底壁と前記蓋体との間の空間に収容される厚みに成形され、
前記付勢部材が、前記スライド部材の4つの周壁部を前記4辺の壁部と平行となる姿勢で嵌め込み支持する正方形の開口を形成した保持部と、前記壁部内面の角部に向けて前記保持部から突設した4つの突出部とを可撓性素材により一体的に形成すると共に、前記4つの突出部夫々において、前記開口の角部から突出部の形成方向に沿って切り開いた形態となるスリットを形成し、夫々のスリットの前記開口側の端部を前記開口に嵌め込んだ前記スライド部材の角部を臨ませて形成してあり、
前記導通部が、前記4辺の壁部の内面側に形成された一対の電極と、この一対の電極と対向する位置に配置され、前記一対の電極夫々に接触することにより一対の電極を導通させるように前記付勢部材の保持部に備えた導電体とで構成され、
前記付勢部材の保持部に対して前記スライド部材が嵌込み保持された状態で、スライド部材が非操作状態であれば該スライド部材が中立位置に保持され、かつ、前記一対の導電体と、対向する位置に配置された電極とが離間状態を維持し、スライド部材を導電体が形成された方向に操作すると導電体と前記一対の電極が接触して導通状態に達するよう構成されているスライド操作式スイッチ。 - 前記スライド部材に係合孔が形成され、前記蓋体に開口が形成され、前記スライド部材と前記蓋体との間に前記蓋体の開口より小さい開口が形成され、かつ、良好な滑動性を有するシート材を挟み込む形態で配置すると共に、
前記係合孔に係合する連結用の軸体を、前記蓋体の外部に配置されるキートップに形成し、この軸体を前記蓋体の開口と前記シート材の開口とを挿通する形態で係合孔に係合して連結固定している請求項1記載のスライド操作式スイッチ。 - 前記ケース本体の4つの壁部の外面側に係合突起を形成し、前記蓋体の外端位置を前記壁部の側に折り曲げ、この折り曲げ部に前記係合突起が係入する開口状の係合部を形成し、前記係合突起に前記開口状の係合部を係合させることにより、本体ケースに前記蓋体を固定している請求項1又は2記載のスライド操作式スイッチ。
- 断面形状が、前記付勢部材の前記保持部と、前記突出部と、前記導電体とに対応する形状となる筒状物を作り出し、この筒状物をケース本体に収容可能な厚みに切断することにより前記付勢部材が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド操作式スイッチ。
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