JP3651807B2 - α−オレフィンオリゴマーの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はα−オレフィンオリゴマーの新規な製造方法に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、熱媒油,潤滑油ベースオイル,トラクションオイル,化粧用基材,あるいはそれらの中間体などとして有用α−オレフィンオリゴマーを高活性触媒を用いて効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
α−オレフィンオリゴマーは、例えば熱媒油,潤滑油ベースオイル,トラクションオイル,化粧用基材,あるいはそれらの中間体などとして有用であることが知られている。
従来、オレフィンオリゴマーの製造方法としては、例えば(1)シクロペンタジエニル基を含有する遷移金属化合物とアルミノキサンとからなる触媒の存在下にα−オレフィンを反応させる方法(特開昭63−51340号公報,米国特許第5,087,788号明細書)、(2)遷移金属化合物及びカチオンと複数の基が元素に結合したアニオンとからなる化合物を含有する触媒の存在下にα−オレフィンを反応させる方法(特開平5−39229号公報)、(3)遷移金属化合物とメチルアルミノキサンとからなる触媒の存在下に環状炭化水素基を有する高級オレフィンを反応させる方法(特開平4−66542号公報)などが開示されている。しかしながら、これらの方法は、いずれも2量化を目的としたものであって、2量体以上の選択率が低く、かつ触媒活性も不充分であるなどの欠点を有している。
また、アルキル置換シクロペンタジエニル基を有する遷移金属化合物、及び有機アルミニウム化合物と水との縮合生成物からなる触媒の存在下、プロピレン単独又はプロピレンとプロピレン以外のオレフィンとを反応させてプロピレン系低重合体を製造する方法が開示されている(特公平4−57651号公報)。しかしながら、この方法は、得られるオリゴマーがプロピレン系低重合体に限定されており、また触媒活性についても必ずしも満足しうるものではない。
さらに、カチオン重合によるα−オレフィンオリゴマーの製造方法も知られているが、この場合、得られるオリゴマーの構造が多岐にわたり、その選択性も低いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情ものとで、高活性触媒を用いてα−オレフィンオリゴマーを高選択的に製造する方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の遷移金属化合物、アルミノキサン及び場合により有機アルミニウム化合物を含有する触媒の存在下に、炭素数4〜20のα−オレフィンを反応させることにより、その目的を達成しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明においては、(A)(イ)一般式(I)
(Cp 1 )(Cp 2 )M 1 X 1 X 2 Y 1 a Y 2 b ・・・(I)
〔式中、M1はチタン、ジルコニウム又はハフニウム、Cp1 及びCp 2 は炭素数1〜4のモノアルキル基で置換された炭素数5の環状不飽和炭化水素基を示し、Cp1 及びCp 2 は同じでも異なっていてもよく、X1 及びX 2 はσ結合性配位子又はキレート性配位子を示し、X 1 及びX 2 は同じでも異なっていてもよい。Y1 及びY 2 はルイス塩基、a及びbは0又は1を示し、Y 1 及びY 2 は同じでも異なっていてもよい。〕
で表される遷移金属化合物、及び(ロ)一般式(II)
【0006】
【化2】
【0007】
〔式中、M2はチタン、ジルコニウム又はハフニウム、Cp 3 及びCp 4 は、それぞれシクロペンタジエニル基を示し、Aは架橋基で、−R2C−又は−R2Si−(Rは水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基)を示す。X 3 及びX 4 はσ結合性配位子又はキレート性配位子を示し、X 3 及びX 4 は同じでも異なっていてもよく、Y 3 及びY 4 はルイス塩基、c及びdは0又は1を示し、Y 3 及びY 4 は同じでも異なっていてもよい。〕
で表される遷移金属化合物の中から選ばれた少なくとも一種、(B)アルミノキサン、及び場合により(C)有機アルミニウム化合物を含有してなる触媒の存在下、炭素数4〜20のα−オレフィンを反応させることを特徴とするα−オレフィンオリゴマーの製造方法を提供するものである。
【0008】
本発明の製造方法で用いられる触媒においては、(A)成分として、(イ)一般式(I)
(Cp 1 )(Cp 2 )M 1 X 1 X 2 Y 1 a Y 2 b ・・・(I)
及び(ロ)一般式(II)
【0009】
【化3】
【0010】
で表される遷移金属化合物の中から選ばれた少なくとも一種が用いられる。
上記一般式(I)及び(II)において、M1及びM2は、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示す。Cp1 及びCp 2 は炭素数1〜4のモノアルキル基で置換された炭素数5の環状不飽和炭化水素基を示し、具体的には置換シクロペンタジエニル基を挙げることができる。また、Cp1 及びCp 2 は同じでも異なっていてもよい。一方、Cp 3 及びCp 4 は、シクロペンタジエニル基を示す。該Cp 3 及びCp 4 は、たがいに同一でも異なっていてもよい。
【0011】
X1 、X 2 、X 3 及びX 4 は、σ結合性配位子又はキレート性配位子を示し、σ結合性の配位子としては、例えばハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミド基、炭素数1〜20の珪素含有基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基などが挙げられ、好ましい例としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基などのアルキル基、ベンジル基などのアリールアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イロプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基などのアルコキシ基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルメチル基などの珪素含有基などを挙げることができる。また、キレート性配位子としては、例えばアセチルアセトナート基、置換アセチルアセトナート基などを挙げることができる。X 1 及びX 2 は同じでも異なっていてもよく、またX 3 及びX 4 は同じでも異なっていてもよい。Y1 、Y 2 、Y 3 及びY 4 はルイス塩基を示し、具体的には、アミン類、エーテル類、ホスフィン類、チオエーテル類などが挙げられる。a、b、c及びdは、0又は1を示す。
【0012】
一般式(II)において、Aは架橋基で、−R2C−又は−R2Si−(Rは水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基)を示す。
上記一般式(I)、(II)で表される遷移金属化合物の具体例としては、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロリド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメトキシド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジメトキシド、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(η5−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジベンジル、ビス(η5−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロリド、ビス(η5−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(η5−n−ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、メチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0013】
本発明における触媒においては、該(A)成分の遷移金属化合物として、上記一般式(I)で表される化合物を一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよく、また、上記一般式(II) で表される化合物を一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、上記一般式(I)で表される化合物一種以上と、一般式(II) で表される化合物一種以上とを組み合わせて用いてもよい。
本発明における触媒においては、(B)成分としてアルミノキサンが用いられる。このアルミノキサンとしては、一般式(III)
【0014】
【化4】
【0015】
〔式中、R1 はそれぞれ独立に炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基などの炭化水素基、ハロゲン原子を示し、それらは同じでも異なっていてもよい。sは重合度を示し、通常3〜50、好ましくは7〜40の整数である。〕
で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(IV)
【0016】
【化5】
【0017】
〔式中、R1 及びsは前記と同じである。〕
で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、▲1▼有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、▲2▼重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、▲3▼金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、▲4▼テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法などがある。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。
これらのアルミノキサンは、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
該触媒における上記(A)触媒成分と(B)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、より好ましくは1:10〜1:10000の範囲が望ましい。
【0018】
本発明における触媒は、前記の(A)成分及び(B)成分を主成分として含有するものであってもよいし、また、(A)成分、(B)成分及び(C)有機アルミニウム化合物を主成分として含有するものであってもよい。
ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、一般式(V)
R2 r AlQ3-r ・・・(V)
〔式中、R2 は炭素数1〜10のアルキル基、Qは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、rは1〜3の整数である。〕
で示される化合物が用いられる。
【0019】
前記一般式(V) で示される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。
これらの有機アルミニウム化合物は、一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
前記(A)触媒成分と(C)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、さらに好ましくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。該(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの活性を向上させることができるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、オリゴマー中に多量に残存し、好ましくない。
【0020】
本発明においては、触媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いることができる。該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
無機酸化物担体としては、具体的には、SiO2 ,Al2 O3 ,MgO,ZrO2 ,TiO2 ,Fe2 O3 ,B2 O3 ,CaO,ZnO,BaO,ThO2 やこれらの混合物、例えばシリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられる。これらの中では、特にSiO2 ,Al2 O3 が好ましい。なお、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。
一方、上記以外の担体として、MgCl2 ,Mg(OC2 H5)2 などのマグネシウム化合物などで代表される一般式MgR3 X X3 y で表されるマグネシウム化合物やその錯塩などを挙げることができる。ここで、R3 は炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基、X3 はハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、yは0〜2でり、かつx+y=2である。各R3 及び各X3 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0021】
また、有機担体としては、ポリスチレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,置換ポリスチレン,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアリレートなどの重合体やスターチ,カーボンなどを挙げることができる。
本発明において用いられる担体としては、MgCl2 ,MgCl(OC2 H5 ),Mg(OC2 H5)2 ,SiO2 ,Al2 O3 などが好ましい。また担体の性状は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。
また、担体の比表面積は、通常1〜1000m2 /g、好ましくは50〜500m2 /g、細孔容積は通常0.1〜5cm3 /g、好ましくは0.3〜3cm3 /gである。
比表面積又は細孔容積のいずれかが上記範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。なお、比表面積及び細孔容積は、例えばBET法に従って吸着された窒素ガスの体積から求めることができる〔ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサィエティ,第60巻,第309ページ(1983年)参照〕。
さらに、上記担体は、通常150〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼成して用いることが望ましい。
【0022】
触媒成分の少なくとも一種を前記担体に担持させる場合、(A)触媒成分及び(B)触媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(A)触媒成分及び(B)触媒成分の両方を担持させるのが望ましい。
該担体に、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方を担持させる方法については、特に制限されないが、例えば▲1▼(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とを混合する方法、▲2▼担体を有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理したのち、不活性溶媒中で(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と混合する方法、▲3▼担体と(A)成分及び/又は(B)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、▲4▼(A)成分又は(B)成分を担体に担持させたのち、(B)成分又は(A)成分と混合する方法、▲5▼(A)成分と(B)成分との接触反応物を担体と混合する方法、▲6▼(A)成分と(B)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方法などを用いることができる。
なお、上記▲4▼、▲5▼及び▲6▼の反応において、(C)成分の有機アルミニウム化合物を添加することもできる。
【0023】
このようにして得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体として取り出してから反応に用いてもよいし、そのまま反応に用いてもよい。
本発明においては、前記(B)成分と担体との使用割合は、重量比で好ましくは1:0.5〜1:1000、より好ましくは1:1〜1:50とするのが望ましい。また、(A)成分と担体との使用割合は、重量比で、好ましくは1:5〜1:10,000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。
該(B)成分と担体との使用割合、又は(A)成分と担体との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下することがある。このようにして調製された触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表面積は、通常20〜1000m2 /g、好ましくは50〜500m2 /gである。また、該触媒において、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであることが好ましい。遷移金属量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。
【0024】
本発明のα−オレフィンオリゴマーの製造方法においては、上述した触媒の存在下に、炭素数4〜20のα−オレフィンを反応させる。このα−オレフィンとしては、例えば1−ブテン,1−ペンテン,1−ヘキセン,1−ヘプテン,1−オクテン,1−ノネン,1−デセン,1−ウンデセン,1−ドデセン,1−トリデセン,1−テトラデセン,1−ペンタデセン,1−ヘキサデセン,1−ヘプタデセン,1−オクタデセン,1−ノナデセン,1−エイコセンなどが挙げられ、これらは一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明方法においては、反応は塊状で行ってもよいし、溶媒中で行ってもよく、溶媒を用いる場合は、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これらの溶媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。また、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒として用いてもよい。
【0025】
反応条件については、反応温度は通常−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好ましくは0〜130℃である。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜108 、特に100〜105 となることが好ましい。さらに、反応時間は通常5分〜10時間、反応圧力は好ましくは常圧〜200kg/cm2 G、特に好ましくは常圧〜100kg/cm2 Gである。
【0026】
【実施例】
更に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0027】
実施例1
200ミリリットル丸底フラスコに、窒素雰囲気下、室温でトルエン50ミリリットル及び1−デセン10ミリリットルを入れ:50℃に昇温し、攪拌しながらメチルアルミノキサン(2.0モル/リットル−トルエン溶液)1ミリモルを加えた。次いで、ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(0.01モル/リットル−トルエン溶液)1マイクロモルを入れ、1時間反応を行った。
反応終了後、反応生成物を塩酸酸性水溶液に注ぎ、分液ロートにて充分攪拌後、トルエン溶液を取り出した。これをガスクロマトグラフィーにより分析することにより、転化率及び組成を決定した。その結果を第1表に示す。
【0028】
実施例2
実施例1において、反応温度を70℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果を第1表に示す。
【0029】
実施例3
実施例2において、ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの代わりにビス(η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は、実施例2と同様にして実施した。その結果を第1表に示す。
【0030】
比較例1
実施例2において、ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの代わりにビス(η5 −シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は、実施例2と同様にして実施した。その結果を第1表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
(注)
A−1:ジメチルシリレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
A−2:ビス(η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
A−3:ビス(η5 −シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法によると、熱媒油,潤滑油ベースオイル,トラクションオイル,化粧用基材,あるいはそれらの中間体などとして有用なα−オレフィンオリゴマーを、高活性触媒を用いて高選択的に製造することができる。
Claims (2)
- (A)(イ)一般式(I)
(Cp 1 )(Cp 2 )M 1 X 1 X 2 Y 1 a Y 2 b ・・・(I)
〔式中、M1はチタン、ジルコニウム又はハフニウム、Cp1 及びCp 2 は炭素数1〜4のモノアルキル基で置換された炭素数5の環状不飽和炭化水素基を示し、Cp1 及びCp 2 は同じでも異なっていてもよく、X1 及びX 2 はσ結合性配位子又はキレート性配位子を示し、X 1 及びX 2 は同じでも異なっていてもよい。Y1 及びY 2 はルイス塩基、a及びbは0又は1を示し、Y 1 及びY 2 は同じでも異なっていてもよい。〕
で表される遷移金属化合物、及び(ロ)一般式(II)
で表される遷移金属化合物の中から選ばれた少なくとも一種、及び(B)アルミノキサンを含有してなる触媒の存在下、炭素数4〜20のα−オレフィンを反応させることを特徴とするα−オレフィンオリゴマーの製造方法。 - (A)(イ)一般式(I)で表される遷移金属化合物及び(ロ)一般式(II)で表される遷移金属化合物の中から選ばれた少なくとも一種、(B)アルミノキサン及び(C)有機アルミニウム化合物を含有してなる触媒の存在下、炭素数4〜20のα−オレフィンを反応させることを特徴とするα−オレフィンオリゴマーの製造方法。
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