JP3651490B2 - タービン冷却翼 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、冷却媒体を翼内に流通させて冷却するようにしたガスタービンや水素燃焼タービン等のタービン冷却翼に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にガスタービンエンジンでは、燃焼ガスにより駆動されるタービン自体が燃焼器へ空気を供給する送風機または圧縮機を駆動するようにした自力的駆動方式が採用されている。このような方式を採用しているものでのタービン出力効率を高める有効な方法としては、タービン入口における燃焼ガス温度を高めることである。
【0003】
しかし、この燃焼ガス温度は、タービンの翼、特に第1段の動翼および静翼を構成する材料の耐熱応力性、あるいは高温下での酸化、腐食等の耐性により上限が制限されている。例えば高温で強度の高い材料(耐熱性超合金材料)が使用されるが、現状では、ガスタービンの使用条件でこれら耐熱性超合金材料の使用限界温度は、800℃〜900℃で、高温ガスタービンのタービン入口燃焼ガス温度は約1300℃程度に達している。
【0004】
そこで従来から翼を冷却して用いることでガス温度を上げるようにし、例えば翼内部を冷却媒体を用いて強制的に冷却等することにより翼表面平均温度を800℃〜900℃程度に保つようにして、1000℃〜1300℃程度の主流ガス温度でタービンの運転が行われている。
【0005】
以下、従来技術について図面を参照して説明する。
先ず、第1の従来技術を図31及び図32により説明する。図31は横断面図であり、図32は縦断面図である。
【0006】
図31及び図32においてタービン冷却翼1は、翼前縁部2で翼根元部3から供給される冷却媒体が翼スパン方向に伸びる冷却通路4に導かれて翼前縁5内壁面をインピンジメント冷却すると共に、冷却通路4の翼背部及び腹側部の翼面6,7に形成されたフィルム孔8から放出されてフィルム冷却を行う。また、翼前縁5もシャワーヘッド9が形成されフィルム冷却を行う。
【0007】
同様に翼の中間から後縁にかけては、リターンフロー流路10、ピンフィン11による強制対流冷却が行われる。つまり冷却媒体が翼スパン方向に伸びる冷却通路12に導かれ、さらに冷却通路12と平行して翼後縁側に形成されたリターンフロー流路10を順次通過し、最終流路13の壁面に形成されているオリフィス孔14を通過して、ピンフィン11が設けられた翼後縁部15に流入する。
【0008】
冷却媒体はさらにピンフィン11において対流冷却をした後、翼後縁端16から吹き出される。なお、17は最終流路の腹側翼面に形成されたフィルム孔であり、18は冷却通路4,12及びリターンフロー流路10の内壁面に複数形成されたリブである。
【0009】
このような構成であると、主流ガス温度が1000℃〜1300℃程度のタービン冷却翼の場合、主流ガス流量の数パーセントの冷却空気量により翼表面平均温度を850℃に保つことが可能である。ところが近年は熱効率をより大きくするため主流ガス温度が1300℃〜1500℃級、さらに高効率型水素燃焼タービンにあっては1500℃〜2000℃級程度の雰囲気で動作させることが考えられるようになってきた。
【0010】
そして上述の構成で翼表面平均温度を850℃に保つようにして主流ガス温度を上げるためには冷却空気量が多大になり、システム全体の熱効率を著しく低下し、実現が困難なものとなっていた。
【0011】
また、最近では冷却空気を抽気して強制冷却させることが考えられているが、1500℃を越えるような超高温タービンにあっては従来の冷却翼で冷却設計条件を満たすことは不可能である。
【0012】
また一方、多列フィルム冷却法、全面フィルム冷却法を積極的に用いたり、従来冷却媒体として用いてきた空気から冷却性能の優れた水や蒸気、水噴霧空気、不活性ガスなどの冷却媒体に変えたり、また空気冷却であっても強制冷却させて翼の冷却に用いることで1500℃を越えるような超高温タービンの翼を冷却できるようになった。しかし、翼の冷却は十分に行なえるようになったが、翼の冷却効率が大きくなるため、これが翼メタルを通過する熱流束を大きくし、翼メタル部に大きな熱応力を発生させるという問題も新たに出てきた。
【0013】
いずれにしても従来の冷却構造をしたタービン冷却翼では、冷却媒体が通過する翼内部の流路では充分な熱交換ができず有効的な対流冷却が成されていない、フィルム冷却効果が充分に発揮されていない、翼メタル部に発生する大きな熱応力を緩和できないなどの問題があった。
【0014】
次に、第2の従来技術を図33により説明する。図33は横断面図であり、これはガスタービンの主に静翼に採用されている、インサートインピンジメントフィルム冷却翼構造の一例である。
【0015】
図33においてタービン冷却翼21は、中空翼本体22にインピンジメント冷却用のインサート23a,23bを収納し冷却媒体により翼を内部からインピンジメント冷却24するとともに、翼表面に小孔列25を構成し、冷却媒体を吹出して翼表面を燃焼ガスに比較して低温の冷却媒体の膜で覆う、いわゆるフィルム冷却を併用する方法で材料温度を限界温度以下に保持し、しかも、翼に発生する熱応力を低減する構造となっている。
【0016】
インサート23a,23bと中空翼本体22の間は特に細かく区切られているものではなく、翼高さ方向に延在する小数のシール部材26を設置し冷却媒体の流量配分を維持する構成となっている。
【0017】
また、翼後縁部分27は後縁端28に至るまで翼厚みを減少し、前部と中間部のインサート23a,23bと同様の形状のインサートが挿入できないため、ピンフィン29列が設置されるか、翼高さ方向に延在するタービュレンスプロモータ列30を設置するか又は図示しないが翼面に沿った方向の多数の小孔を翼高さ方向に配置する構造が使用される。そして、後縁部分を内部から対流冷却する冷却媒体は後縁端の開口部31から翼列下流に放出される。
【0018】
しかしながら、発電熱効率の向上を目指してガスタービン入口温度を上昇しようとする場合、図33に示す構成で同じ材料を使用するならば、当然ながら必要となる冷却媒体量が増大する。ガスタービン入口温度が1300℃以上となるとガスタービン部分全体で必要となる冷却媒体は著しく増大し、空気冷却の場合、空気圧縮機入口空気量の10%以上にも達するが、冷却媒体使用量の増大は発電熱効率とガスタービン動力出力の低下に結びつく問題でありできるだけ少ない冷却媒体量で所定の設計条件を満たす冷却方法が要求される。
【0019】
上記した様にガスタービン冷却翼の寿命は材料温度と共に材料に発生する熱応力に依存する。翼内部の対流冷却を増進する方法だけでは、翼材料を通過する熱流束は燃焼ガスと翼面許容温度の差に比例するため、ガスタービン入口温度の上昇に伴い増加し、翼材料に発生する熱応力の増大を招くため、前記した従来例の様に翼表面に形成した小孔から翼外面に沿って冷却空気を吹出すフィルム冷却方式を併用する必要が生じる。
【0020】
このように高温ガスタービンの冷却翼にフィルム冷却方式を用いることは翼寿命の観点から非常に有効であり、近い将来の開発目標である1500℃〜1700℃級ガスタービン冷却翼では、翼面のほぼ全面にフィルム冷却孔が配置されるFCFC(FULL COVERAGE FILM COOLING)方式を採用する必要があると考えられている。
【0021】
さて、FCFC冷却翼においては従来型フィルム冷却翼に比較して大幅に冷却媒体吹き出し孔数が増加する。しかし、冷却空気使用量は無制限に増加を許される訳ではなく前記した通りできるだけ少ない冷却空気量で効率の良い冷却を行う必要がある。よって、フィルム冷却性能と配置の最適化とともにフィルム冷却孔内部やインピンジメント冷却、タービュレンスプロモータの対流冷却効果やフィン効果を狙った拡大伝熱面の利用等総合的に冷却性能向上を考える必要がある。
【0022】
フィルム冷却では、密度比、質量流速比、運動量比、冷却孔形状等の主流への吹き出し条件により、冷却効率と分布が大きく変化する。タービン翼では翼表面位置によって翼外表面静圧や熱伝達率が変化する為、局所局所でフィルム冷却には最適な条件が存在し、少ない冷却空気で高いフィルム冷却性能を発揮させようとするならばフィルム吹き出し条件の翼面分布を外部条件に沿ってきめ細かに制御する必要がある。
【0023】
それにもかかわらず、上記したような従来技術の内部冷却構造では、フィルム冷却孔の数だけを増加したとしても、インサートと中空翼本体内面によって成る空気室の圧力をフィルム冷却孔位置によって変わる最適な値に調整することが不可能であるため、翼全面に渡って最適な吹き出し条件を得ることができない。
【0024】
また、インサートコアからのインピンジメントジェットで翼内壁を冷却する場合、ジェット流に対してほぼ直角方向に、インサートコアと翼内壁の間を流れるクロスフローが多くなるに従い、インピンジメント冷却の効果は急速に減少する事が知られている。従来技術の内部冷却構造では、フィルム冷却孔が存在しても翼前縁から後縁に至るに従い、下流側のインピンジメント状列に行くに従い、上流でインピンジメントした冷却空気のクロスフローが必然的に多くなり、インピンジメント冷却の効果が得られなくなる難点がある。
【0025】
さらに、翼後縁部分では翼厚さが前縁や中間部分に比較して大幅に薄くなる為、従来の冷却翼では前縁や中間部分では冷却効果の高いインサートインピンジメントフィルム冷却方法を活用できても後縁部分に関してはピンフィン冷却方式や細孔冷却方式を併用する事が多く、異なった冷却方式の繋ぎの部分で冷却性能の低下が発生する原因ともなっていた。これは従来型の冷却翼では後縁流路に図33で示すような略矩形状のインサートが設置できない為であり、この後縁部分にもでき得る限りインサートインピンジメントフィルム冷却を適用すればより高い冷却性能を得ることが可能である。
【0026】
この様にインサートインピンジメントフィルム冷却翼はインピンジメント冷却とフィルム冷却をペアとした制御可能な隔室構造を翼内部に形成する方法で高い冷却性能を実現する可能性が考えられるが、インサートと翼内面で構成される隔室隔壁の気密性の悪化が適切な冷却媒体の流量配分を困難とする問題点を有する。上記の様なシール構造は一見翼高さ方向に線状のシール構造が実現される様に考えがちであるが翼の熱変形が生じる場合必ずしも翼高さ方向全ての場所で十分なシール性能を有する保証はない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、本発明及び参考として例示する参考形態の目的とするところは、
参考形態の1つは、少ない冷却媒体により効率的に冷却が行え、局所冷却も充分に行うようにして冷却効率を高めてシステム全体の熱効率の向上を可能にしたタービン冷却翼を提供することを目的とし、
参考形態のまた1つは、少ない冷却媒体により効率的に冷却が行え、局所冷却も充分に行うようにして冷却効率を高めてシステム全体の熱効率の向上を可能にし、さらに翼メタル部に発生する大きな熱応力を低減できるようにしたタービン冷却翼を提供することを目的とし、
本発明及び参考形態のさらに1つは、
(1)フィルム冷却を多用したインサートインピンジメント型のガスタービン冷却翼のフィルム冷却性能を局所的に制御・向上し、さらに気密性の高い隔室に分割されクロスフローの影響の少ないインピンジメント冷却とフィルム冷却とフィルム冷却孔内部の対流冷却効果を利用し翼の冷却効果を高め、
(2)翼後縁部分に特徴的な狭い冷却流路を、インサートインピンジメント冷却を利用し、冷却効果を高め、
(3)インサートと翼本体内面間のシール性能を向上する事でより高いガス温度の条件でも良好な冷却を行えるタービン冷却翼を提供し、冷却媒体の増加を抑えることでタービンの作動温度の高温化と併せて発電システムでの熱効率の向上を実現するタービン冷却翼を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明のタービン冷却翼は、内部に空洞が形成された翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔から空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷却を行うインサートとを備えたタービン冷却翼において、翼後側のインサートが翼後縁側部分に後縁方向に延長して小孔を形成した延長部を有し、この延長部によって翼後縁部の背側あるいは腹側の一方をインピンジメント冷却もしくはインピンジメントフィルム冷却し、他方を対流冷却もしくは対流フィルム冷却するようにしたことを特徴とするものであり、
また、参考形態のタービン冷却翼は、翼内部を仕切板で仕切って冷却媒体の複数の冷却通路を翼スパン方向に形成して対流冷却を行うタービン冷却翼において、前記冷却通路が、隣接するもの同士同一の翼スパン方向に前記冷却媒体を流通させるものであり、また前記冷却通路の腹側と背側の少なくとも一方の翼壁に冷却媒体吹出孔を備え、該冷却媒体吹出孔から前記冷却通路流通後の前記冷却媒体を翼外に吹き出させる構成となっていると共に、前記冷却通路に面する前記仕切板の総伝熱面積が、前記仕切板の板厚部分を含む翼内側壁面の総伝熱面積の1.5倍以上であることを特徴としており、
さらに、前記冷却通路内に伝熱促進体を設けたことを特徴とし、
また、翼内部に冷却媒体の複数の冷却通路を翼スパン方向に形成したタービン冷却翼において、前記冷却通路が、翼内部の翼中心線方向に略周期的に配置された複数の主冷却通 路と、隣接する前記主冷却通路の近傍に少なくとも1つ設けられた副冷却流路とを備え、前記冷却媒体を前記副冷却流路では前記主冷却通路の流量より少なく流す、もしくは該副冷却流路内に滞留させるようにし、前記副冷却流路によって前記主冷却通路の翼面近傍での熱変形を吸収するようにしたことを特徴としており、
また、内部に空洞が形成された翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔から前記空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷却を行うインサートとを備えたタービン冷却翼において、前記翼本体内面に前記インサートを保持するよう翼高さ方向に延在する突起壁を形成し、且つ前記翼本体と前記インサートとの間に略独立した隔室を構成し、前記隔室から翼外面に冷却媒体を吹き出す前記フィルム冷却孔の少なくとも一部が前記突起壁を貫通して翼表面に開口するよう形成されていることを特徴としており、
さらに、前記突起壁がインサートとの当接面に延在方向のシール凹部を有することを特徴とし、
また、内部に空洞が形成された翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記空洞を翼前側と翼後側とに仕切る仕切壁と、この仕切壁によって仕切られた前記空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔から前記空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷却を行う複数のインサートとを備えたタービン冷却翼において、前記仕切壁が中央部に翼高さ方向に延在する前記インサートを気密支持する突起部を有することを特徴としている。
【0029】
【作用】
上記のように構成されたタービン冷却翼は、
参考形態の1つにおいては、翼有効部を冷却するために翼スパン方向に形成した冷却通路に供給された冷却媒体は、翼内壁面および冷却通路間を仕切っている多数の仕切板とで対流冷却した後、翼面に形成したフィルム孔から吹き出して翼面をフィルム冷却していて、冷却通路に面する仕切板の総伝熱面積Afと翼内側壁面の総伝熱面積Aoとの比Af/Aoを1.5以上にとって伝熱量Qfを最適なものとしている。このため、タービン冷却翼の温度をより下げることができると共に翼面温度分布を均一なものとすることができ、冷却効率を高くすることができる。そしてタービン冷却翼を動作させるガス温度を高いものとすることができて、システム全体の熱効率を向上させることができる。
【0030】
参考形態のまた1つにおいては、タービン冷却翼の冷却通路が、翼内部の翼中心線方向に略周期的に配置された複数の主冷却通路と、隣接する前記主冷却通路の近傍に少なくとも1つ設けられた副冷却流路とを備え、副冷却流路での冷却媒体が主冷却通路より少ない流量、もしくは該副冷却流路内に滞留するものであり、これによって翼温度分布が均一となり冷却効率の大きいタービン冷却翼が提供できると共に、このタービン冷却翼の翼表面近傍に発生する熱変形を空隙として機能する副冷却通路で吸収し大きな熱応力発生を抑えることができる。
【0031】
本発明及び参考形態のさらに1つにおいては、タービン冷却翼を翼表面下を翼面に沿った方向に複数の隔室に分けそれぞれをインピンジメント冷却とフィルム冷却する構成では、インピンジメント冷却孔とフィルム冷却孔形状や数を場所により最適化することにより、主に翼面上流れ方向に生じる翼面静圧分布や熱伝達率分布に対応して、冷却媒体の吹き出し量や速度を調整し、最大限のフィルム冷却効果を得ることが可能となり、同時に、隔壁がクロスフローによるインピンジメント冷却の冷却性能低下を防止する働きを持つ。さらに、隔室を構成するに当たり翼本体から延在する突起により隔室を形成する構成は、この部分が冷却媒体に面する伝熱表面積を増加し、インピンジメント冷却の効果を高め、肉厚となった突起部分内部にフィルム冷却孔を形成すること及びこのフィルム冷却孔を翼高さ方向にも傾斜させることは、フィルム冷却孔内部の伝熱面積を増大しこの部分の対流冷却性能を向上する働きを持つ。また、翼高さ方向に隔室を分割する構成では、上記の作用に加えてガス温度の翼高さ方向分布に対応したフィルム冷却の最適化を計る効果が得られる。またさらに、フィルム冷却孔を内部に持つ矩形突起を市松状に配置した構成ではインピンジメント冷却フィルム冷却部分が互いの冷却性能の低い部分を補う形で配置されるため全体として高い冷却性能が維持でき、各隔室が独立しているためそれぞれへ供給される冷却媒体の流量制御も容易となる。また、翼後縁部分では従来のインサート形状ではインピンジメント冷却は不可能であったものが、後縁に近い部分までインピンジメント冷却が利用でき対流冷却やフィルム冷却と併用する構成でより高い冷却性能が得られる。さらに、上記のようなインサートインピンジメントフィルム冷却のタービン冷却翼において、インサートと翼内部仕切構造間のリークを低減する構造は、特に、翼面の背側と腹側で翼面静圧に相違の大きい部分で設計された冷却空気の流量配分を確実にする効果が高い。この結果、例えばタービン入口温度1300℃以上の高温ガスタービンにも適用できる十分な冷却性能が実現できる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例と、本発明に係る参考例を、図面を参照して説明する。なお、図中の矢印は冷却媒体の概略の流れを示す。
【0033】
先ず、本発明に関する参考形態の1つについて、それに係る第1の参考例を図1乃至図3により説明する。図1は横断面図であり、図2は縦断面図であり、図3は仕切板の総伝熱面積と翼内側壁面の総伝熱面積との比に対する伝熱量を示す特性図である。
【0034】
図1及び図2において、41は動翼として用いられるタービン冷却翼で、このタービン冷却翼41は翼有効部42の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板43によって区画され、多数の冷却通路44が形成されている。そしてタービン冷却翼41は翼根元部45に供給された冷却媒体が冷却通路44を通過することにより対流冷却される。
【0035】
仕切板43は、その冷却通路44に面する総伝熱面積Afと、仕切板43の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚tを含む翼内側壁面46の総伝熱面積Aoとの比Af/Aoの1.5倍以上に形成されている。これは図3に横軸に冷却通路44に面する仕切板の総伝熱面積Afと仕切板43の板厚tを含む翼内側壁面46の総伝熱面積Aoとの比Af/Aoを取り、縦軸に伝熱量Qfを取って示す特性曲線Xのようになっていることに基づいて設定している。
【0036】
すなわち、特性曲線Xによれば伝熱量Qfが総伝熱面積の比Af/Aoが増加するにしたがい小さい状態では増加率が小さく、増加するにしたがい急激に増し、さらに大きい状態では増加率は鈍化するが増加傾向を示す。このため伝熱量Qfを大きくするためには仕切板43の枚数を増加させればよいが、伝熱量Qfの増加は線形でなく最適な総伝熱面積の比Af/Aoが存在し、それ故、仕切板43による冷却効果を効率的に得、それ水準以上の伝熱量Qfを維持するには総伝熱面積の比Af/Aoを1.5以上とすることが必要となる。
【0037】
さらに翼面には冷却通路44の内壁面側より貫通して設けられるフィルム孔47が1つの冷却通路44に対し少なくとも1か所以上設けられており、また翼後縁には吹き出し孔48が設けられていて、これらから冷却媒体が吹き出され超多列のフィルム冷却および対流冷却が行われる。
【0038】
これによりタービン冷却翼41の温度をより下げることができると共に翼面温度分布を均一なものとすることができ、冷却効率を高くすることができる。これによりタービン冷却翼41を動作させるガス温度を高いものとすることができて、システム全体の熱効率を向上させることができる。
【0039】
さらに、タービン冷却翼41の内部を多数の仕切板43で区画したことにより、剛性が増し、稼働中の熱応力や遠心力に対する耐性が大幅に増すため大型、高温、高負荷タービンに広く適用可能である。
【0040】
なお、図示してないが複数の冷却通路44を翼先端部分や翼根元側部分で順次屈曲して形成させた場合には、冷却媒体の吹き出し部は少なくとも連通する冷却通路44の1か所以上に形成されて対流冷却される。また翼内側壁面46には伝熱促進体であるリブ49が冷却媒体の流通方向に交差するように設けられていて対流冷却が行われる。
【0041】
さらに本参考例の冷却構造の変形構成としては、他の冷却要素を持つタービン冷却翼と部分的に組み合わせるように構成してもよい。
【0042】
また、冷却通路44を翼の背側と腹側とに区画する翼中心線方向の隔壁を設けるよう変形構成することで、翼内部の対流冷却効果をより一層高めることができる。
【0043】
また参考例は動翼について示したが、静翼についても同様に適用できるものであり、冷却媒体についても空気以外の水蒸気、不活性ガス、液体、その他の媒体であっても良い。
【0044】
さらには、上記の各変形構成を組み合わせることで、他の各種タービン冷却翼を組み合わせることができる。
【0045】
次に、第2の参考例を図4により説明する。図4は横断面図であり、図4においてタービン冷却翼50は翼有効部51の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板52によって区画され、多数の冷却通路53が形成されている。
【0046】
仕切板52には冷却通路53に伸びる突起54が多数突出していて、翼根元部側から供給されてフィルム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体と交差し対流冷却が行われる。
【0047】
また仕切板52は、第1の参考例と同様に、その冷却通路53に面する総伝熱面積と、仕切板52の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0048】
これにより、本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られ、突起54により仕切板52の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進され、さらに効果的に冷却が行われる。
【0049】
次に、第3の参考例を図5により説明する。図5は横断面図であり、図5においてタービン冷却翼55は翼有効部56の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板57によって区画され、多数の冷却通路58が形成されている。
【0050】
仕切板57には冷却通路58に突出し翼スパン方向に伸びる突条59が多数設けられていて、翼根元部側から供給されてフィルム孔47から吹き出すよう流通する流通する冷却媒体による対流冷却が行われる。
【0051】
また仕切板57は、第1の参考例と同様に、その冷却通路58に面する総伝熱面積と、仕切板57の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0052】
これにより、本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られ、突条59により仕切板57の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進され、さらに効果的に冷却が行われる。
【0053】
次に、第4の参考例を図6により説明する。図6は横断面図であり、図6においてタービン冷却翼60は翼有効部61の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板62によって区画され、多数の冷却通路63が形成されている。
【0054】
仕切板62には冷却通路63に突出し冷却媒体の流れとほぼ直交して配置されるピンフィン64が多数設けられていて、翼根元部側から供給されてフィルム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体による対流冷却が行われる。
【0055】
また仕切板62は、第1の参考例と同様に、その冷却通路63に面する総伝熱面積と、仕切板62の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0056】
これにより、本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られ、ピンフィン64により仕切板62の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進され、さらに効果的に冷却が行われる。
【0057】
次に、第5の参考例を図7により説明する。図7は横断面図であり、図7においてタービン冷却翼65は翼有効部66の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板67によって区画され、多数の冷却通路68が形成されている。
【0058】
仕切板67には、その板厚が翼内部中央部分に向かって徐々に厚くなっていると共に、中央部分に冷却媒体が流れず内部に滞留する翼根元側が開放された空胴69が翼スパン方向に延在するように形成されている。これにより冷却通路68の翼スパン方向の断面積は、翼内部中央部分で狭く翼内側壁面に近い部分で大きくなるようになっている。そして、このような冷却通路68を翼根元部側から供給されてフィルム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体によって対流冷却が行われる。
【0059】
また仕切板67は、第1の参考例と同様に、その冷却通路68に面する総伝熱面積と、仕切板67の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0060】
これにより、本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られ、仕切板67の板厚を空胴69を設けて見掛上厚くしているので、熱応力の集中が軽減され軽量化が図れる。
【0061】
次に、第6の参考例を図8により説明する。図8は縦断面図であり、図8においてタービン冷却翼70は翼有効部71の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板72によって区画され、リターン流路を構成するようにして多数の冷却通路73が形成されている。また翼面には多数のフィルム孔47が形成されている。
【0062】
また仕切板72は、第1の参考例と同様に、その冷却通路73に面する総伝熱面積と、仕切板72の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0063】
また上記のように構成されたタービン冷却翼70は、翼有効部71と翼根元部74を形成する翼形筒状の翼本体75の先端部分を先端部材76で閉塞し、ここに翼根元部74側から仕切板72によって区画し冷却通路73を形成する本体内部部材77を収納し、その後、同じく翼根元部74側から冷却媒体の供給口78が形成された挿入体79を挿入し固着して翼本体75の翼根元部分を閉塞するようにして製造される。
【0064】
そして、冷却通路73には翼根元部74の供給口78から供給され、フィルム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体によってタービン冷却翼70の対流冷却が行われる。
【0065】
このように製造され構成された本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られる。
【0066】
次に、第7の参考例を図9及び図10により説明する。図9は縦断面図であり、図10は本参考例の変形例の縦断面図である。
【0067】
図9において80は動翼であるタービン冷却翼であり、これは翼有効部81を間に挟むように翼上部シュラウド82と翼下部シュラウド83とを備え、翼有効部81内部は翼スパン方向に伸びる仕切板84によって区画され、翼面に多数のフィルム孔47を有する多数の冷却通路85が形成されている。
【0068】
これらの冷却通路85には、翼上部シュラウド82の冷却媒体供給口86から空隙87を介し、また翼下部シュラウド83の冷却媒体供給口88から空隙89を介して冷却媒体が供給される。そして冷却通路85に供給された冷却媒体はフィルム孔47から吹き出すよう流通して対流冷却が行われる。
【0069】
また仕切板84は、第1の参考例と同様に、その冷却通路85に面する総伝熱面積と、仕切板84の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0070】
これにより、本参考例においても第1の参考例と同様の作用・効果が得られる。
【0071】
なお、図9に示したものでは冷却通路85は冷却通路断面積が一定のものであるが、図10に示すようにタービン冷却翼80aにおける仕切板90によって区画される冷却通路91が、冷却媒体の流れに沿って冷却通路断面積を徐々に狭くなるよう形成してもよい。ただし、この場合においても仕切板90は、冷却通路91に面する総伝熱面積と、仕切板90の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されている。
【0072】
この変形例では、冷却通路91が冷却媒体の流れに沿って冷却通路断面積を徐々に狭くするものであるため、フィルム冷却等の冷却媒体の翼面からの吹き出しで冷却媒体流量低下による翼内部流速低下を抑えられるため冷却通路の広い範囲に渡って十分な対流冷却効果が得られる。
【0073】
次に、本発明に関する参考形態の他の1つについて、それに係る第8の参考例を図11乃至図19により説明する。図11は横断面図であり、図12乃至図19は各変形例の部分拡大して示す横断面図である。
【0074】
図11において、タービン冷却翼101は冷却媒体を供給するために翼内部に翼スパン方向に延在する複数の主冷却通路102,103,104が翼面に沿ってほぼ周期的に配置されており、ここを冷却媒体が流れることにより対流冷却され、さらにフィルム孔105,106から翼外面に冷却媒体を吹き出すことによりフィルム冷却される。翼後端部の主冷却通路103からは吹出し孔107からの冷却媒体の吹き出しが行われる。
【0075】
さらにタービン冷却翼101には、主冷却通路102,103,104の間に、どの主冷却通路102,103,104よりも少ない冷却流量とした、または冷却媒体を流さない、さらにまたは冷却媒体は流さないが冷却媒体が充満・滞留している副冷却通路108,109が複数平行に設けられている。
【0076】
このように構成されているため、翼温度分布が均一となり冷却効率の大きいタービン冷却翼101が提供できると共に、このタービン冷却翼101の翼表面近傍に発生する熱変形を空隙として機能する副冷却通路108,109で吸収し、大きな熱応力発生を抑えることができる。また、このような翼内部構造は比較的単純であり、従来技術で十分製作可能である。
【0077】
さらに、副冷却通路108,109が多く形成されることになり、例えば動翼に採用した場合、翼有効部の質量増加を抑えることができるので回転による遠心応力の低減が可能となる。
【0078】
なお、図11に示すものに限ることなく、図12に示す本参考例の第1の変形例のようにフィルム孔を有しない通路断面形状が円形の主冷却通路104a同士の間の翼内部側に、翼表面120側に略三角形状の通路断面の頂点側が位置するようにした副冷却通路108aが設けられるようにしたタービン冷却翼101aや、頭13に示す本参考例の第2の変形例のようにフィルム孔105bを有する通路断面形状が円形の主冷却通路104b同士の間の翼内部側に、翼表面120側に略三角形状の通路断面の頂点側が位置するようにした副冷却通路108bが設けられるようにしたタービン冷却翼101bでもよい。
【0079】
また、図14に示す本参考例の第3の変形例のようにフィルム孔を有しない通路断面形状が楕円形の主冷却通路104c同士の間の翼表面120側に、円形の通路断面を有する副冷却通路108cが設けられるようにしたタービン冷却翼101cや、図15に示す本参考例の第4の変形例のようにフィルム孔105dを有する通路断面形状が楕円形の主冷却通路104d同士の間の翼表面120側に、円形の通路断面を有する副冷却通路108dが設けられるようにしたタービン冷却翼101dでもよい。
【0080】
さらに、図16に示す本参考例の第5の変形例のように、主冷却通路104eがフィルム孔を有しない通路断面形状が長楕円形で長軸が翼表面120に沿う様に設けられ、主冷却通路104eと翼表面120との間に円形の通路断面を有する副冷却通路108eが設けられるようにしたタービン冷却翼101eや、図17に示す本参考例の第6の変形例のように、主冷却通路104fがフィルム孔105fを有する通路断面形状が長楕円形で、長軸が翼表面120に沿う様に設けられ、主冷却通路104fと翼表面120との間に円形の通路断面を有する副冷却通路108fが設けられるようにしたタービン冷却翼101fでもよい。
【0081】
またさらに、図18に示す本参考例の第7の変形例のようにフィルム孔を有しない通路断面形状が円形の主冷却通路104g同士の間に、略同径の円形の通路断面を有する副冷却通路108gが設けられるようにしたタービン冷却翼101gや、図19に示す本参考例の第8の変形例のようにフィルム孔105hを有する通路断面形状が円形の主冷却通路104d同士の間に、略同径の円形の通路断面を有する副冷却通路108hが設けられるようにしたタービン冷却翼101hでもよい。
【0082】
次に、本発明に関する参考形態のさらに他の1つについて、それに係る第9の参考例を図20乃至図27により説明する。図20は翼中央の横断面図であり、図21は部分拡大斜視図であり、図22乃至図27は各変形例を示す部分拡大斜視図である。
【0083】
図20及び図21において、タービン冷却翼121は中空翼本体122内が翼スパン方向に設けられた仕切壁123によって翼前部124側と翼中間部125側とに仕切られている。仕切られた各部124、125内にはインピンジメント冷却用のインサート126a,126bが翼内壁面に対し所定間隔をおくようにして収納されている。
【0084】
そして、例えば翼根元部からインサート126a,126b内に供給された冷却媒体により中空翼本体122を内部側からインサート126a,126bに形成された小孔127によってインピンジメント冷却128するとともに、翼表面に貫通するように穿設された小孔列129を通じて冷却媒体である冷却空気を吹出して翼表面を燃焼ガスに比較して低温の冷却媒体の膜で覆う、いわゆるフィルム冷却130を併用する方法で材料温度を限界温度以下に保持し、しかも、翼に発生する熱応力を低減する構造となっている。
【0085】
翼内壁面に対しインサート126a,126bを所定間隔をおくようにして収納するために、中空翼本体122の内壁からは断面形状が略台形状(上流側が内壁に対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ方向に延在する多数の突起壁131が突出するように設けられており、その平坦に形成された頂部132でインサート126a,126bをその対向面を圧接するようにして保持するようになっている。これにより隣接する突起壁131間に隔室133が翼面方向に沿って多数形成され、各隔室133は隣接する隔室133との間での冷却媒体の流通が少なくなるように形成される。
【0086】
そして各隔室133に対応する中空翼本体122内面は、それぞれの隔室133に隔てられた小孔127によりインピンジメント冷却128され、冷却媒体は各隔室133に設けられたフィルム冷却孔129から翼外部に吹き出される。フィルム冷却130では、冷却媒体の吹き出し方向を翼表面に平行に近づけることが冷却効果の向上に有効であることが知られており、本参考例でもフィルム冷却孔129は翼外面ガス流れの下流方向に斜めに噴出させる。
【0087】
またフィルム冷却孔129は、隔室133内の突起壁131の一方の翼内面に略垂直な側壁134から突起壁131内部を貫通し、翼外面方向に開口するように穿設されている。このため、フィルム冷却孔129内の内部伝熱表面積が大きくなっており、ここを流通する冷却媒体による対流冷却能力が高いものとなっている。さらに隔室133内の他方の突起壁131の傾斜壁135によってインピンジメント冷却128で隔室133内に吹き出された冷却媒体は、一方の略垂直な側壁134方向に反射し、フィルム冷却孔129に効率よく供給される。
【0088】
なお、フィルム冷却130の吹き出しに影響の大きい翼面静圧分布や熱伝率分布は主に翼面に沿った方向に変化するため、本参考例のように中空翼本体122下部に翼面に沿った方向の分割された隔室133を設ける構造は各隔室133から噴出させるフィルム冷却130を行う冷却媒体の分布をきめ細かく制御することができ、結果として高い冷却性能と冷却媒体の有効利用に寄与することになる。
【0089】
またさらに本参考例では翼内部に2個のインサート126a,126bを設置し、翼後部136は後縁端139に至るまでの翼厚みが減少する部分にピンフィン列140を設置し冷却しているが、翼高さ方向に延在するタービュレンスプロモータ列又は翼面に沿った方向の多数の小孔を翼高さ方向に配置する構造でももちろん良い。後端部分の対流冷却媒体は本参考例では後縁端139の開口部141から翼列下流に放出される。
【0090】
次いで本参考例の変形例を説明する。図22はインサート126a,126bを省略して示す第1の変形例で、これは中空翼本体122a内部の突起壁131間に、略翼面に沿った方向に延在する突条壁142を付加した構造となっている。突条壁142を付加することによって翼高さ方向に分割された隔室133aが形成される。そして、フィルム冷却130の吹き出しに影響の大きい翼面静圧分布や熱伝達率分布は主に翼面に沿った方向に変化するが、ガス温度は翼高さ方向に数100℃の強い分布を有する。よって、このような翼高さ方向の分割を実現する突条壁142を加えて利用すればよりきめ細かな冷却媒体流量配分を実現できる冷却媒体使用量のさらなる減少に寄与する。
【0091】
また、突条壁142は同時に翼表面から隔室133aに延びる拡大伝熱面(フィン)としても機能するから、隔室133a内面からの対流冷却効果の向上に寄与することは明白である。突条壁142はもちろん必要な部分にだけ設ければ良く、設置位置も翼高さ方向に一定の位置とする必要はなく図示するように互い違いの位置に配置しても良い。
【0092】
さらに、1つの隔室133aに3個のフィルム冷却孔129を有するが、この数はもちろんこれに限定されるものではなく、最も細かい構成では各隔室133aに1個のフィルム冷却孔を有する構成でもよい。また、図示していないが中空翼本体122a表面で突起壁131が存在しない場所にも、フィルム冷却孔129を形成し、フィルム冷却孔129の数を増加することがもちろん可能である。この様な場合においても中空翼本体122a内面を複数の隔室133aに仕切った冷却構造であれば翼の他の部分(隔室)の冷却性能への影響を最小限とする設計が容易に行える。言い替えればフィルム冷却孔129の数を翼面の一部分だけ増加する構成で、この一部分の冷却性能を簡単に向上することが可能となる。
【0093】
図23は同じくインサート126a,126bを省略して示す第2の変形例で、中空翼本体122bの内壁からは主部の断面形状が略矩形状で翼高さ方向に延在する多数の突起壁131bが突出するように設けられていて、突起壁131bには、さらに翼面に沿った後縁方向に三角形状の櫛歯状部143,144が形成されている。櫛歯状部143は突起壁131bの主部から下流に向けての高さは同じであるが、櫛歯状部144は高さを減じるものとなっている。
【0094】
そして突起壁131b内部にフィルム冷却孔129を構成している。この構成によれば隔室133aを形成する中空翼本体122bの表面部材の肉厚が突起壁131bの近くまで薄く形成でき、翼部材の熱抵抗が減少する。また、これはフィルム冷却孔129の形成密度が低くインピンジメント冷却の冷却効果が高い場合に有効な構成である。
【0095】
さらに、櫛歯状部143,144が形成されていることで中空翼本体122bの表面部材の拡大伝熱面(フィン)としても機能する。つまり、図示しないインピンジメント冷却孔129を櫛歯状部143,144に挟まれた部分を中心に配置すれば、中空翼本体122bの表面部材の翼内表面に衝突した冷却媒体は櫛歯状部143,144に導かれ図中右側に流れ、櫛歯状部143,144に衝突した後フィルム冷却孔129から翼外部へ噴出され、図中右側に流れ、突起壁131bの主部に衝突した後フィルム冷却孔129から翼外部へ噴出され、突起壁131bの主部及び櫛歯状部143,144はいずれも良好な拡大伝熱面となることは明らかである。
【0096】
図24は同じくインサート126a,126bを省略して示す第3の変形例で、中空翼本体122cの内壁からは主部の断面形状が略台形状(上流側が内壁に対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ方向に延在する多数の突起壁131cが突出するように設けられていて、突起壁131cには、翼面に沿った前縁方向に三角形状の櫛歯状部145,146が形成されている。櫛歯状部145は突起壁131cの主部から上流に向けての高さは同じであるが、櫛歯状部146は高さを減じるものとなっている。
【0097】
そして突起壁131c内部にフィルム冷却孔129を構成していて、さらに櫛歯状部145,146に挟まれた部分にフィルム冷却孔129が開口している。このため、冷却媒体の流れを確実にフィルム冷却孔129に導入流入する効果があり、さらに、加速しながらフィルム冷却孔129に流入する高速の流れで比較的フィルム冷却効率が低下しているフィルム冷却孔129の直上流の部分を櫛歯状部145,146のフィン効果を加味して冷却する作用がある。
【0098】
図25は同じくインサート126a,126bを省略して示す第4の変形例で、中空翼本体122dの内壁からは主部の断面形状が略矩形状で翼高さ方向に延在する多数の突起壁131dが突出するように設けられていて、突起壁131dには翼面に沿った後縁方向に三角形状の櫛歯状部143,144が形成されており、また前縁方向に三角形状の櫛歯状部145,146が形成されている。
【0099】
このため、第2、第3の変形例と同様の効果が得られる。
【0100】
図26は第5の変形例で、中空翼本体122eに形成した突起壁131を貫通するフィルム冷却孔129eを、隔室133内の突起壁131の一方の翼内面に略垂直な側壁134から突起壁131内部を翼高さ方向に傾けて貫通し、翼外面方向に開口するように穿設されている。
【0101】
そしてFCFCに代表される多数のフィルム冷却孔129eを有するタービン冷却翼ではフィルム冷却孔129eの内部表面積が増加するため対流冷却効果を高め,より高い冷却性能を実現する構成が重要である。本構成によればフィルム冷却孔129eを翼高さ方向に45度傾斜させることにより内部伝熱表面積は約40%増加し、結果としてフィルム冷却孔129e直上流のフィルム冷却効果の比較的低い部分の冷却性能を向上する効果がある。
【0102】
図27は第6の変形例で、中空翼本体122fの内壁からは断面形状が略台形状(上流側が内壁に対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ方向に延在する多数の突起壁131fが突出するように設けられており、その頂部147には多数条の微細な溝、窪み等で形成されるシール凹部148が延在方向に形成されていて、この頂部147でインサート126a,126bをその対向面を圧接するようにして保持するようになっている。これにより隣接する突起壁131f間に隔室133が翼面方向に沿って多数形成され、各隔室133は隣接する隔室133との間でのシール性能が向上し冷却媒体の流通が少なくなるように形成される。
【0103】
シール凹部148を形成することにより突起壁131fとインサート126a,126bの間の微小空間を通した冷却媒体のリークを低減する構造を実現している。このシール凹部148はリーク流れの発生し易い方向に直角に形成した微細なもので、リーク流れが発生しようとする場合に流れを剥離させ圧力損失を増大することでリーク流量を低減する効果がある。
【0104】
次に、本発明の一実施例を図28により説明する。図28は要部の横断面図であり、図28においてタービン冷却翼151は中空翼本体152の図示しない翼前部と翼中間部153は、例えば上述の第9の参考例と同様に夫々インピンジメント冷却用のインサートが収納されて構成され、インピンジメント冷却及びフィルム冷却が行われている。
【0105】
また、翼後部154は仕切壁155によって翼中間部153と隔離でされている。隔離された翼後部154には後縁端156に至るまで厚みが減少する中空部分が形成されていて、その中空部分にはインサート157が、翼内壁に翼高さ方向に延在する多数の突起壁131によって、翼内壁面に対し所定間隔を設け突起壁131間に隔室133を設けるようにして収納されている。
【0106】
そして、インサート157内に冷却媒体が翼根元部から供給され、冷却媒体により中空翼本体152の翼後部154で肉厚が厚い翼前方側の一部は翼背側158と翼腹側159が内部側からインサート157に形成された図示しない小孔によってインピンジメント冷却128するとともに、翼表面に貫通するように穿設された小孔列129を通じて翼表面をフィルム冷却130を行うようになっている。
【0107】
さらに、インサート157は、翼腹側159の面を後縁方向に延長した延長部160を有し、途中でインサート157が途切れる翼背側158の方向から、略矩形状のインサート157の後縁端に形成した冷却媒体通路161を通して後縁端のインピンジメント通路162に冷却媒体を供給するようになっている。そしてインピンジメント通路162に供給された冷却媒体によって、インサート157の延長部160に形成された図示しない小孔を通してインピンジメント冷却128が施される。なお、翼後部の腹側にインピンジメント通路162にはクロスフローが形成される虞があり、その場合冷却媒体の一部を表面に形成したフィルム冷却孔129から翼外面に噴出させても良い。
【0108】
また、翼後部の腹側インピンジメント冷却通路162に供給された冷却媒体、冷却された冷却媒体の一部又は全部は後縁端吹き出し口141から翼列後流に放出される。本実施例ではこの後縁端部分に一列のピンフィン列140を設置しインサート157の位置決めを行っている。さらに翼背側後縁部分に形成するインピンジメント通路162の内部壁面には、例えば突起状のタービュレンスプロモータ163を設置し、対流伝熱の促進を行っている。
【0109】
この結果、タービン冷却翼151は翼後部154もインピンジメント冷却128を行うことができ、より冷却効果が向上したものとなる。
【0110】
次に、本発明の第10の参考例を図29及び図30により説明する。図29は翼中央の横断面図であり、図30は要部の拡大斜視図である。
【0111】
図29及び図30において、タービン冷却翼171は中空翼本体172内が翼スパン方向に設けられた仕切壁173によって翼前部124側と翼中間部125側とに仕切られている。仕切られた各部124、125内にはインピンジメント冷却用のインサート174a,174bが翼内壁面に対し所定間隔をおくようにして収納されている。
【0112】
そして仕切壁173には、その中央部分に翼高さ方向に延在する平滑な凹曲面部175をもって突出する突起176が翼前部124側と翼中間部125側とに設けられている。また一方、仕切壁173に接するインサート174a,174bの先端部分177は、その弾性変形と復元力及びインサート174a,174b内部に供給される冷却媒体の圧力と、この圧力より低い隔室133内部の圧力差で凹曲面部175に押しつけられて気密なシール構造を実現するようなっている。これによりタービン冷却翼171は、その材料温度が使用条件では最高800℃〜900℃に達するがインサート174a,174bは冷却媒体温度に近い低温に保たれ、結果として中空翼本体172とインサート174a,174bの間には熱膨張差によるギャップが生じ易くなるが、このギャップの形成が防止される。
【0113】
また先端部分177には、翼面に沿った方向の切り込み178が多数設けられている。これにより仕切壁173が何らかの3次元的変形を生じても、インサート174a,174bの先端部分177は切り込み178により短い部分毎に変形に追従でき、よって、先端部分177と凹曲面部175の接する部分に発生する予期できない冷却媒体のリークを防止する働きを持ち、結果として冷却媒体の有効利用につながる。なお、中空翼本体172の熱変形が少ない条件ではインサート174a,174bの先端部分177に切り込み178がなくても、十分なシール性能が得られる。
【0114】
以上説明したように、本発明の一実施例や、第9、第10の参考例によって示した本発明に関する参考形態のさらに他の1つによれば、フィルム冷却、インピンジメント冷却と対流冷却効果をそれぞれ確実に実現でき、例えばガスタービンの高温化においても、翼温度と熱応力は充分低く抑えることができ、冷却媒体の使用量の少ない高温ガスタービンの製造が可能になる。また、当該ガスタービンを用いた単純サイクル或いはコンバインサイクルの発電プラント等のシステムの熱効率も向上する。
【0115】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明及び本発明に関する参考形態により次のような効果が得られる。すなわち、本発明に関する参考形態の1つによれば、より少ない冷却媒体によって効率的に冷却が行え、且つ局所冷却を充分に行うことができ、また冷却効率も高くできてシステム全体の熱効率を向上させることが可能となり、
本発明に関する参考形態の他の1つによれば、より少ない冷却媒体によって効率的に冷却が行え、且つ局所冷却を充分に行うようにして冷却効率を高めシステム全体の熱効率の向上を可能にし、さらに翼メタル部に発生する熱応力を低減できものであり、
本発明及び本発明に関する参考形態のさらに他の1つによれば、(1)フィルム冷却を多用したインサートインピンジメント型のガスタービン冷却翼のフィルム冷却性能を局所的に制御・向上し、さらに気密性の高い隔室に分割されクロスフローの影響の少ないインピンジメント冷却とフィルム冷却とフィルム冷却孔内部の対流冷却効果を利用し翼の冷却効果を高め、(2)翼後縁部分に特徴的な狭い冷却流路を、インサートインピンジメント冷却を利用し、冷却効果を高め、(3)インサートと翼本体内面間のシール性能を向上することで、より高いガス温度の条件でも良好な冷却を行え、また、冷却媒体の増加を抑えることでタービンの作動温度の高温化と併せて発電システムでの熱効率の向上が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図2】 本発明の第1の参考例を示すタービン冷却翼の縦断面図である。
【図3】 本発明の第1の参考例に係る仕切板の総伝熱面積と翼内側壁面の総伝熱面積との比に対する伝熱量を示す特性図である。
【図4】 本発明の第2の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図5】 本発明の第3の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図6】 本発明の第4の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図7】 本発明の第5の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図8】 本発明の第6の参考例を示すタービン冷却翼の縦断面図である。
【図9】 本発明の第7の参考例を示すタービン冷却翼の縦断面図である。
【図10】 本発明の第7の参考例に係るタービン冷却翼の変形例を示す縦断面図である。
【図11】 本発明の第8の参考例を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図12】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第1の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図13】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第2の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図14】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第3の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図15】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第4の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図16】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第5の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図17】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第6の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図18】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第7の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図19】 本発明の第8の参考例に係るタービン冷却翼の第8の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図20】 本発明の第9の参考例を示すタービン冷却翼の翼中央の横断面図である。
【図21】 本発明の第9の参考例を示すタービン冷却翼の部分拡大斜視図である。
【図22】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第1の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図23】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第2の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図24】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第3の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図25】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第4の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図26】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第5の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図27】 本発明の第9の参考例に係るタービン冷却翼の第6の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図28】 本発明の一実施例を示すタービン冷却翼の要部横断面図である。
【図29】 本発明の第10の参考例を示すタービン冷却翼の翼中央の横断面図である。
【図30】 本発明の第10の参考例を示すタービン冷却翼の要部の拡大斜視図である。
【図31】 第1の従来技術を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【図32】 第1の従来技術を示すタービン冷却翼の縦断面図である。
【図33】 第2の従来技術を示すタービン冷却翼の横断面図である。
【符号の説明】
42…翼有効部
43…仕切板
44…冷却通路
46…翼内側壁面
47…フィルム孔

Claims (1)

  1. 内部に空洞が形成された翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔から前記空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷却を行う複数のインサートとを備えたタービン冷却翼において、翼後側の前記インサートが翼後縁側部分に後縁方向に延長して小孔を形成した延長部を有し、この延長部によって翼後縁部の背側あるいは腹側の一方をインピンジメント冷却もしくはインピンジメントフィルム冷却し、他方を対流冷却もしくは対流フィルム冷却するようにしたことを特徴とするタービン冷却翼。
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