JPH07189602A - タービン冷却翼 - Google Patents

タービン冷却翼

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JPH07189602A
JPH07189602A JP5335454A JP33545493A JPH07189602A JP H07189602 A JPH07189602 A JP H07189602A JP 5335454 A JP5335454 A JP 5335454A JP 33545493 A JP33545493 A JP 33545493A JP H07189602 A JPH07189602 A JP H07189602A
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文雄 大友
Yoshitaka Fukuyama
佳孝 福山
Yuji Nakada
裕二 中田
Asako Inomata
麻子 猪亦
Hisashi Matsuda
寿 松田
Katsuyasu Ito
勝康 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率的に冷却が行えるタービン冷却翼を提供
する。 【構成】 翼有効部42を多数の仕切板43で仕切って
翼スパン方向に対流冷却を行う冷却通路44を形成し、
また冷却通路44の翼面にフィルム冷却を行うフィルム
孔47を形成すると共に、冷却通路44に面する仕切板
43の総伝熱面積Afと翼内側壁面46の総伝熱面積A
oとの比Af/Aoを1.5以上にとって伝熱量Qfを
最適なものとしている。これにより、タービン冷却翼4
1の温度をより下げることができると共に翼面温度分布
を均一なものとすることができ、冷却効率を高くするこ
とができる。そしてタービン冷却翼を動作させるガス温
度を高いものとすることができて、システム全体の熱効
率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却媒体を翼内に流通
させて冷却するようにしたガスタービンや水素燃焼ター
ビン等のタービン冷却翼に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にガスタービンエンジンでは、燃焼
ガスにより駆動されるタービン自体が燃焼器へ空気を供
給する送風機または圧縮機を駆動するようにした自力的
駆動方式が採用されている。このような方式を採用して
いるものでのタービン出力効率を高める有効な方法とし
ては、タービン入口における燃焼ガス温度を高めること
である。
【0003】しかし、この燃焼ガス温度は、タービンの
翼、特に第1段の動翼および静翼を構成する材料の耐熱
応力性、あるいは高温下での酸化、腐食等の耐性により
上限が制限されている。例えば高温で強度の高い材料
(耐熱性超合金材料)が使用されるが、現状では、ガス
タービンの使用条件でこれら耐熱性超合金材料の使用限
界温度は、800℃〜900℃で、高温ガスタービンの
タービン入口燃焼ガス温度は約1300℃程度に達して
いる。
【0004】そこで従来から翼を冷却して用いることで
ガス温度を上げるようにし、例えば翼内部を冷却媒体を
用いて強制的に冷却等することにより翼表面平均温度を
800℃〜900℃程度に保つようにして、1000℃
〜1300℃程度の主流ガス温度でタービンの運転が行
われている。
【0005】以下、従来技術について図面を参照して説
明する。先ず、第1の従来技術を図31及び図32によ
り説明する。図31は横断面図であり、図32は縦断面
図である。
【0006】図31及び図32においてタービン冷却翼
1は、翼前縁部2で翼根元部3から供給される冷却媒体
が翼スパン方向に伸びる冷却通路4に導かれて翼前縁5
内壁面をインピンジメント冷却すると共に、冷却通路4
の翼背部及び腹側部の翼面6,7に形成されたフィルム
孔8から放出されてフィルム冷却を行う。また、翼前縁
5もシャワーヘッド9が形成されフィルム冷却を行う。
【0007】同様に翼の中間から後縁にかけては、リタ
ーンフロー流路10、ピンフィン11による強制対流冷
却が行われる。つまり冷却媒体が翼スパン方向に伸びる
冷却通路12に導かれ、さらに冷却通路12と平行して
翼後縁側に形成されたリターンフロー流路10を順次通
過し、最終流路13の壁面に形成されているオリフィス
孔14を通過して、ピンフィン11が設けられた翼後縁
部15に流入する。
【0008】冷却媒体はさらにピンフィン11において
対流冷却をした後、翼後縁端16から吹き出される。な
お、17は最終流路の腹側翼面に形成されたフィルム孔
であり、18は冷却通路4,12及びリターンフロー流
路10の内壁面に複数形成されたリブである。
【0009】このような構成であると、主流ガス温度が
1000℃〜1300℃程度のタービン冷却翼の場合、
主流ガス流量の数パーセントの冷却空気量により翼表面
平均温度を850℃に保つことが可能である。ところが
近年は熱効率をより大きくするため主流ガス温度が13
00℃〜1500℃級、さらに高効率型水素燃焼タービ
ンにあっては1500℃〜2000℃級程度の雰囲気で
動作させることが考えられるようになってきた。
【0010】そして上述の構成で翼表面平均温度を85
0℃に保つようにして主流ガス温度を上げるためには冷
却空気量が多大になり、システム全体の熱効率を著しく
低下し、実現が困難なものとなっていた。
【0011】また、最近では冷却空気を抽気して強制冷
却させることが考えられているが、1500℃を越える
ような超高温タービンにあっては従来の冷却翼で冷却設
計条件を満たすことは不可能である。
【0012】また一方、多列フィルム冷却法、全面フィ
ルム冷却法を積極的に用いたり、従来冷却媒体として用
いてきた空気から冷却性能の優れた水や蒸気、水噴霧空
気、不活性ガスなどの冷却媒体に変えたり、また空気冷
却であっても強制冷却させて翼の冷却に用いることで1
500℃を越えるような超高温タ―ビンの翼を冷却でき
るようになった。しかし、翼の冷却は十分に行なえるよ
うになったが、翼の冷却効率が大きくなるため、これが
翼メタルを通過する熱流束を大きくし、翼メタル部に大
きな熱応力を発生させるという問題も新たに出てきた。
【0013】いずれにしても従来の冷却構造をしたタ―
ビン冷却翼では、冷却媒体が通過する翼内部の流路では
充分な熱交換ができず有効的な対流冷却が成されていな
い、フィルム冷却効果が充分に発揮されていない、翼メ
タル部に発生する大きな熱応力を緩和できないなどの問
題があった。
【0014】次に、第2の従来技術を図33により説明
する。図33は横断面図であり、これはガスタービンの
主に静翼に採用されている、インサートインピンジメン
トフィルム冷却翼構造の一例である。
【0015】図33においてタービン冷却翼21は、中
空翼本体22にインピンジメント冷却用のインサート2
3a,23bを収納し冷却媒体により翼を内部からイン
ピンジメント冷却24するとともに、翼表面に小孔列2
5を構成し、冷却媒体を吹出して翼表面を燃焼ガスに比
較して低温の冷却媒体の膜で覆う、いわゆるフィルム冷
却を併用する方法で材料温度を限界温度以下に保持し、
しかも、翼に発生する熱応力を低減する構造となってい
る。
【0016】インサート23a,23bと中空翼本体2
2の間は特に細かく区切られているものではなく、翼高
さ方向に延在する小数のシール部材26を設置し冷却媒
体の流量配分を維持する構成となっている。
【0017】また、翼後縁部分27は後縁端28に至る
まで翼厚みを減少し、前部と中間部のインサート23
a,23bと同様の形状のインサートが挿入できないた
め、ピンフィン29列が設置されるか、翼高さ方向に延
在するタービュレンスプロモータ列30を設置するか又
は図示しないが翼面に沿った方向の多数の小孔を翼高さ
方向に配置する構造が使用される。そして、後縁部分を
内部から対流冷却する冷却媒体は後縁端の開口部31か
ら翼列下流に放出される。
【0018】しかしながら、発電熱効率の向上を目指し
てガスタービン入口温度を上昇しようとする場合、図3
3に示す構成で同じ材料を使用するならば、当然ながら
必要となる冷却媒体量が増大する。ガスタービン入口温
度が1300℃以上となるとガスタービン部分全体で必
要となる冷却媒体は著しく増大し、空気冷却の場合、空
気圧縮機入口空気量の10%以上にも達するが、冷却媒
体使用量の増大は発電熱効率とガスタービン動力出力の
低下に結びつく問題でありできるだけ少ない冷却媒体量
で所定の設計条件を満たす冷却方法が要求される。
【0019】上記した様にガスタービン冷却翼の寿命は
材料温度と共に材料に発生する熱応力に依存する。翼内
部の対流冷却を増進する方法だけでは、翼材料を通過す
る熱流束は燃焼ガスと翼面許容温度の差に比例するた
め、ガスタービン入口温度の上昇に伴い増加し、翼材料
に発生する熱応力の増大を招くため、前記した従来例の
様に翼表面に形成した小孔から翼外面に沿って冷却空気
を吹出すフィルム冷却方式を併用する必要が生じる。
【0020】このように高温ガスタービンの冷却翼にフ
ィルム冷却方式を用いることは翼寿命の観点から非常に
有効であり、近い将来の開発目標である1500℃〜1
700℃級ガスタービン冷却翼では、翼面のほぼ全面に
フィルム冷却孔が配置されるFCFC(FULL COVERAGE
FILM COOLING)方式を採用する必要があると考えられて
いる。
【0021】さて、FCFC冷却翼においては従来型フ
ィルム冷却翼に比較して大幅に冷却媒体吹き出し孔数が
増加する。しかし、冷却空気使用量は無制限に増加を許
される訳ではなく前記した通りできるだけ少ない冷却空
気量で効率の良い冷却を行う必要がある。よって、フィ
ルム冷却性能と配置の最適化とともにフィルム冷却孔内
部やインピンジメント冷却、タービュレンスプロモータ
の対流冷却効果やフィン効果を狙った拡大伝熱面の利用
等総合的に冷却性能向上を考える必要がある。
【0022】フィルム冷却では、密度比、質量流速比、
運動量比、冷却孔形状等の主流への吹き出し条件によ
り、冷却効率と分布が大きく変化する。タービン翼では
翼表面位置によって翼外表面静圧や熱伝達率が変化する
為、局所局所でフィルム冷却には最適な条件が存在し、
少ない冷却空気で高いフィルム冷却性能を発揮させよう
とするならばフィルム吹き出し条件の翼面分布を外部条
件に沿ってきめ細かに制御する必要がある。
【0023】それにもかかわらず、上記したような従来
技術の内部冷却構造では、フィルム冷却孔の数だけを増
加したとしても、インサートと中空翼本体内面によって
成る空気室の圧力をフィルム冷却孔位置によって変わる
最適な値に調整することが不可能であるため、翼全面に
渡って最適な吹き出し条件を得ることができない。
【0024】また、インサートコアからのインピンジメ
ントジェットで翼内壁を冷却する場合、ジェット流に対
してほぼ直角方向に、インサートコアと翼内壁の間を流
れるクロスフローが多くなるに従い、インピンジメント
冷却の効果は急速に減少する事が知られている。従来技
術の内部冷却構造では、フィルム冷却孔が存在しても翼
前縁から後縁に至るに従い、下流側のインピンジメント
状列に行くに従い、上流でインピンジメントした冷却空
気のクロスフローが必然的に多くなり、インピンジメン
ト冷却の効果が得られなくなる難点がある。
【0025】さらに、翼後縁部分では翼厚さが前縁や中
間部分に比較して大幅に薄くなる為、従来の冷却翼では
前縁や中間部分では冷却効果の高いインサートインピン
ジメントフィルム冷却方法を活用できても後縁部分に関
してはピンフィン冷却方式や細孔冷却方式を併用する事
が多く、異なった冷却方式の繋ぎの部分で冷却性能の低
下が発生する原因ともなっていた。これは従来型の冷却
翼では後縁流路に図33で示すような略矩形状のインサ
ートが設置できない為であり、この後縁部分にもでき得
る限りインサートインピンジメントフィルム冷却を適用
すればより高い冷却性能を得ることが可能である。
【0026】この様にインサートインピンジメントフィ
ルム冷却翼はインピンジメント冷却とフィルム冷却をペ
アとした制御可能な隔室構造を翼内部に形成する方法で
高い冷却性能を実現する可能性が考えられるが、インサ
ートと翼内面で構成される隔室隔壁の気密性の悪化が適
切な冷却媒体の流量配分を困難とする問題点を有する。
上記の様なシール構造は一見翼高さ方向に線状のシール
構造が実現される様に考えがちであるが翼の熱変形が生
じる場合必ずしも翼高さ方向全ての場所で十分なシール
性能を有する保証はない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
みて本発明はなされたもので、その目的とするところ
は、1つは、少ない冷却媒体により効率的に冷却が行
え、局所冷却も充分に行うようにして冷却効率を高めて
システム全体の熱効率の向上を可能にしたタービン冷却
翼を提供することを目的とし、また1つは、少ない冷却
媒体により効率的に冷却が行え、局所冷却も充分に行う
ようにして冷却効率を高めてシステム全体の熱効率の向
上を可能にし、さらに翼メタル部に発生する大きな熱応
力を低減できるようにしたタービン冷却翼を提供するこ
とを目的とし、さらに1つは、(1)フィルム冷却を多
用したインサートインピンジメント型のガスタービン冷
却翼のフィルム冷却性能を局所的に制御・向上し、さら
に気密性の高い隔室に分割されクロスフローの影響の少
ないインピンジメント冷却とフィルム冷却とフィルム冷
却孔内部の対流冷却効果を利用し翼の冷却効果を高め、
(2)翼後縁部分に特徴的な狭い冷却流路を、インサー
トインピンジメント冷却を利用し、冷却効果を高め、
(3)インサートと翼本体内面間のシール性能を向上す
る事でより高いガス温度の条件でも良好な冷却を行える
タービン冷却翼を提供し、冷却媒体の増加を抑えること
でタービンの作動温度の高温化と併せて発電システムで
の熱効率の向上を実現するタービン冷却翼を提供するこ
とにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のタービン冷却翼
は、1つは、翼内部を仕切板で仕切って冷却媒体の複数
の冷却通路を翼スパン方向に形成したタービン冷却翼に
おいて、冷却通路に面する仕切板の総伝熱面積が、仕切
板の板厚部分を含む翼内側壁面の総伝熱面積の1.5倍
以上であることを特徴とするものであり、さらに、冷却
通路の腹側と背側の少なくとも一方の翼壁に冷却媒体吹
出孔が形成されていることを特徴とするものであり、さ
らにまた、冷却通路で複数の冷却通路を順次屈曲して形
成させる場合は冷却媒体吹出孔は少なくとも連通する冷
却通路の1か所以上に設けたことを特徴とし、さらに、
冷却通路にあっては翼内側壁面に伝熱促進体を設けたこ
とを特徴とし、さらに、冷却通路を仕切る仕切板にあっ
ては冷却通路に伸びる複数の突起を少なくとも1か所以
上設けたことを特徴とし、さらに、冷却通路を仕切る仕
切板にあっては翼内部中央部に向かって板厚を徐々に厚
くすることにより翼内側壁面に近い部分の断面積を大き
くしたことを特徴とし、さらに、冷却通路を仕切る仕切
板にあっては仕切板内部に翼スパン方向に伸びる冷却媒
体の流れない空隙を少なくとも1か所以上設けたことを
特徴とし、また、翼内部の翼スパン方向に形成した冷却
通路とこの通路を仕切る仕切板とで構成される翼本体
と、冷却通路の一部を形成する翼根元より挿入される挿
入体とで結合、製造されることを特徴とし、さらに、翼
上部シュラウドに設けられた冷却媒体供給口とこれに連
通する空隙から翼有効部のスパン方向に形成される冷却
通路と、翼下部シュラウドに設けられた冷却媒体供給口
とこれに連通する空隙から翼有効部のスパン方向に形成
される冷却通路とがほぼ直交するように配置して形成さ
れることを特徴とし、さらに、翼有効部のスパン方向に
形成される冷却通路にあっては少なとも1か所以上に冷
却媒体の流れに沿って冷却通路断面積を徐々に狭くした
ことを特徴とし、また1つは、翼内部に冷却媒体の複数
の冷却通路を翼スパン方向に形成したタービン冷却翼に
おいて、冷却通路が、翼内部の翼中心線方向に略周期的
に配置された複数の主冷却通路と、隣接する前記主冷却
通路の近傍に少なくとも1つ設けられた副冷却流路とを
備え、副冷却流路での冷却媒体が主冷却通路より少ない
流量、もしくは該副冷却流路内に滞留するものであるこ
とを特徴とするものであり、さらに1つは、内部に空洞
が形成された翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数
列のフィルム冷却孔と、空洞内に設置され内部側に案内
した冷却媒体を冷却孔から空洞内壁面に向けて噴出して
インピンジメント冷却を行うインサートとを備えたター
ビン冷却翼において、翼本体内面にインサートを保持す
るよう翼高さ方向に延在する突起壁を形成し、且つ翼本
体とインサートとの間に略独立した隔室を構成し、隔室
から翼外面に冷却媒体を吹き出すフィルム冷却孔の少な
くとも一部が突起壁の近傍から翼表面に貫通するよう形
成されていることを特徴とするものであり、さらに、突
起壁がインサートとの当接面に延在方向のシール凹部を
有することを特徴とするものであり、さらにまた、翼本
体内面に略翼高さ方向に延在する突起壁のフィルム冷却
孔の翼内部の開口部を翼前縁方向に設け、開口部を形成
する壁面を翼内面に対して略直角に形成し、インサート
を保持するための略平面部分を持ち、略平面部分より後
縁部分が、フィルム冷却孔の翼本体内部の傾きと略平行
になるように突起壁を形成したことを特徴とし、さら
に、少なくとも翼本体内面の一部に、翼本体内面に略翼
高さ方向に延在する突起壁を形成し、翼本体内面の略翼
面に沿った方向に延びる突起壁構造を形成し、少なくと
も二つの翼本体内面に形成され翼高さ方向に延びる突起
壁を結合することにより、インサートと翼本体と翼本体
内面に翼高さ方向に延在する突起壁で形成された隔室
を、翼高さ方向で複数に分割することを特徴とし、さら
に、翼本体内面の略翼面に沿った方向に延びる突起壁構
造の形成位置を隣あった隔室で互い違いに形成したこと
を特徴とし、さらに、少なくとも翼本体内面の一部に、
翼本体内面に形成され翼高さ方向に延びる突起壁から、
翼本体内面略翼面に沿って翼後縁方向に延在する三角形
又は矩形の櫛の歯状突起構造を形成し、隔室の翼前縁方
向一部を翼高さ方向で複数に分割することを特徴とし、
さらに、少なくとも翼本体内面の一部に、翼本体内面に
形成され翼高さ方向に延びる突起壁から、翼本体内面略
翼面に沿って翼前縁方向に延在する三角形又は矩形の櫛
の歯状突起壁構造を形成し、隔室の翼後縁方向一部を翼
高さ方向で複数に分割することを特徴とし、さらに、翼
本体内面に形成され翼高さ方向に延びる突起部から、翼
本体内面略翼面に沿って翼前縁方向と翼後縁方向に延在
する、それぞれ三角形又は矩形の櫛の歯状突起壁構造を
形成し、翼前縁方向に延在する突起構造と後縁方向に延
在する突起構造を、隔室内部に互い違いに配置したこと
を特徴とし、さらに、前記翼本体に設置されるフィルム
冷却孔を翼高さ方向に傾けて形成したことを特徴とし、
さらに、翼本体に設置されるフィルム冷却孔を翼高さ方
向に傾けて形成し、この角度に概略一致させて、翼本体
内面に形成され翼方向に延びる突起部から、翼本体内面
略翼面に沿った方向に延びる矩形状突起壁構造を形成し
たことを特徴とし、また、内部に空洞が形成された翼本
体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却
孔と、空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷
却孔から空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント
冷却を行うインサートとを備えたタービン冷却翼におい
て、翼後側のインサートが翼後縁側部分に後縁方向に延
長して小孔を形成した延長部を有し、この延長部によっ
て翼後縁部の背側あるいは腹側の一方をインピンジメン
ト冷却もしくはインピンジメントフィルム冷却し、他方
を対流冷却もしくは対流フィルム冷却するようにしたこ
とを特徴とするものであり、さらにまた、翼本体内面に
略翼高さ方向に延在する矩形状突起を形成し、インサー
トを保持し、かつ、翼本体とインサートとの間に略独立
した隔室を構成し、隔室から翼外面に冷却媒体を吹き出
すフィルム冷却孔の少なくとも一部が突起部を貫通して
形成されることを特徴とし、また、内部に空洞が形成さ
れた翼本体表面の翼高さ方向に形成された複数列のフィ
ルム冷却孔と、空洞を翼前側と翼後側とに仕切る仕切壁
と、この仕切壁によって仕切られた空洞内に設置され内
部側に案内した冷却媒体を冷却孔から空洞内壁面に向け
て噴出してインピンジメント冷却を行う複数のインサー
トとを備えたタービン冷却翼において、仕切壁が中央部
に翼高さ方向に延在するインサートを気密支持する突起
部を有することを特徴とするものであり、さらにまた、
仕切壁に接するインサート部分に仕切壁の長手方向に略
直角の複数の切り込みを形成したことを特徴としてい
る。
【0029】
【作用】上記のように構成されたタービン冷却翼は、1
つにおいては、翼有効部を冷却するために翼スパン方向
に形成した冷却通路に供給された冷却媒体は、翼内壁面
および冷却通路間を仕切っている多数の仕切板とで対流
冷却した後、翼面に形成したフィルム孔から吹き出して
翼面をフィルム冷却していて、冷却通路に面する仕切板
の総伝熱面積Afと翼内側壁面の総伝熱面積Aoとの比
Af/Aoを1.5以上にとって伝熱量Qfを最適なも
のとしている。このため、タービン冷却翼の温度をより
下げることができると共に翼面温度分布を均一なものと
することができ、冷却効率を高くすることができる。そ
してタービン冷却翼を動作させるガス温度を高いものと
することができて、システム全体の熱効率を向上させる
ことができる。
【0030】また1つにおいては、タービン冷却翼の冷
却通路が、翼内部の翼中心線方向に略周期的に配置され
た複数の主冷却通路と、隣接する前記主冷却通路の近傍
に少なくとも1つ設けられた副冷却流路とを備え、副冷
却流路での冷却媒体が主冷却通路より少ない流量、もし
くは該副冷却流路内に滞留するものであり、これによっ
て翼温度分布が均一となり冷却効率の大きいタービン冷
却翼が提供できると共に、このタービン冷却翼の翼表面
近傍に発生する熱変形を空隙として機能する副冷却通路
で吸収し大きな熱応力発生を抑えることができる。
【0031】さらに1つにおいては、タービン冷却翼を
翼表面下を翼面に沿った方向に複数の隔室に分けそれぞ
れをインピンジメント冷却とフィルム冷却する構成で
は、インピンジメント冷却孔とフィルム冷却孔形状や数
を場所により最適化することにより、主に翼面上流れ方
向に生じる翼面静圧分布や熱伝達率分布に対応して、冷
却媒体の吹き出し量や速度を調整し、最大限のフィルム
冷却効果を得ることが可能となり、同時に、隔壁がクロ
スフローによるインピンジメント冷却の冷却性能低下を
防止する働きを持つ。さらに、隔室を構成するに当たり
翼本体から延在する突起により隔室を形成する構成は、
この部分が冷却媒体に面する伝熱表面積を増加し、イン
ピンジメント冷却の効果を高め、肉厚となった突起部分
内部にフィルム冷却孔を形成すること及びこのフィルム
冷却孔を翼高さ方向にも傾斜させることは、フィルム冷
却孔内部の伝熱面積を増大しこの部分の対流冷却性能を
向上する働きを持つ。また、翼高さ方向に隔室を分割す
る構成では、上記の作用に加えてガス温度の翼高さ方向
分布に対応したフィルム冷却の最適化を計る効果が得ら
れる。またさらに、フィルム冷却孔を内部に持つ矩形突
起を市松状に配置した構成ではインピンジメント冷却フ
ィルム冷却部分が互いの冷却性能の低い部分を補う形で
配置されるため全体として高い冷却性能が維持でき、各
隔室が独立しているためそれぞれへ供給される冷却媒体
の流量制御も容易となる。また、翼後縁部分では従来の
インサート形状ではインピンジメント冷却は不可能であ
ったものが、後縁に近い部分までインピンジメント冷却
が利用でき対流冷却やフィルム冷却と併用する構成でよ
り高い冷却性能が得られる。さらに、上記のようなイン
サートインピンジメントフィルム冷却のタービン冷却翼
において、インサートと翼内部仕切構造間のリークを低
減する構造は、特に、翼面の背側と腹側で翼面静圧に相
違の大きい部分で設計された冷却空気の流量配分を確実
にする効果が高い。この結果、例えばタービン入口温度
1300℃以上の高温ガスタービンにも適用できる十分
な冷却性能が実現できる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、図中の矢印は冷却媒体の概略の流れを示
す。
【0033】先ず、本発明の1つについて、それに係る
第1の実施例を図1乃至図3により説明する。図1は横
断面図であり、図2は縦断面図であり、図3は仕切板の
総伝熱面積と翼内側壁面の総伝熱面積との比に対する伝
熱量を示す特性図である。
【0034】図1及び図2において、41は動翼として
用いられるタービン冷却翼で、このタービン冷却翼41
は翼有効部42の翼内部が翼スパン方向に伸びる仕切板
43によって区画され、多数の冷却通路44が形成され
ている。そしてタービン冷却翼41は翼根元部45に供
給された冷却媒体が冷却通路44を通過することにより
対流冷却される。
【0035】仕切板43は、その冷却通路44に面する
総伝熱面積Afと、仕切板43の翼内側壁面46に固着
されている部位の板厚tを含む翼内側壁面46の総伝熱
面積Aoとの比Af/Aoの1.5倍以上に形成されて
いる。これは図3に横軸に冷却通路44に面する仕切板
の総伝熱面積Afと仕切板43の板厚tを含む翼内側壁
面46の総伝熱面積Aoとの比Af/Aoを取り、縦軸
に伝熱量Qfを取って示す特性曲線Xのようになってい
ることに基づいて設定している。
【0036】すなわち、特性曲線Xによれば伝熱量Qf
が総伝熱面積の比Af/Aoが増加するにしたがい小さ
い状態では増加率が小さく、増加するにしたがい急激に
増し、さらに大きい状態では増加率は鈍化するが増加傾
向を示す。このため伝熱量Qfを大きくするためには仕
切板43の枚数を増加させればよいが、伝熱量Qfの増
加は線形でなく最適な総伝熱面積の比Af/Aoが存在
し、それ故、仕切板43による冷却効果を効率的に得、
それ水準以上の伝熱量Qfを維持するには総伝熱面積の
比Af/Aoを1.5以上とすることが必要となる。
【0037】さらに翼面には冷却通路44の内壁面側よ
り貫通して設けられるフィルム孔47が1つの冷却通路
44に対し少なくとも1か所以上設けられており、また
翼後縁には吹き出し孔48が設けられていて、これらか
ら冷却媒体が吹き出され超多列のフィルム冷却および対
流冷却が行われる。
【0038】これによりタービン冷却翼41の温度をよ
り下げることができると共に翼面温度分布を均一なもの
とすることができ、冷却効率を高くすることができる。
これによりタービン冷却翼41を動作させるガス温度を
高いものとすることができて、システム全体の熱効率を
向上させることができる。
【0039】さらに、タービン冷却翼41の内部を多数
の仕切板43で区画したことにより、剛性が増し、稼働
中の熱応力や遠心力に対する耐性が大幅に増すため大
型、高温、高負荷タービンに広く適用可能である。
【0040】なお、図示してないが複数の冷却通路44
を翼先端部分や翼根元側部分で順次屈曲して形成させた
場合には、冷却媒体の吹き出し部は少なとも連通する冷
却通路44の1か所以上に形成されて対流冷却される。
また翼内側壁面46には伝熱促進体であるリブ49が冷
却媒体の流通方向に交差するように設けられていて対流
冷却が行われる。
【0041】さらに本実施例の冷却構造の変形構成とし
ては、他の冷却要素を持つタービン冷却翼と部分的に組
み合わせるように構成してもよい。
【0042】また、冷却通路44を翼の背側と腹側とに
区画する翼中心線方向の隔壁を設けるよう変形構成する
ことで、翼内部の対流冷却効果をより一層高めることが
できる。
【0043】また実施例は動翼について示したが、静翼
についても同様に適用できるものであり、冷却媒体につ
いても空気以外の水蒸気、不活性ガス、液体、その他の
媒体であっても良い。
【0044】さらには、上記の各変形構成を組み合わせ
ることで、他の各種タービン冷却翼を組み合わせること
ができる。
【0045】次に、第2の実施例を図4により説明す
る。図4は横断面図であり、図4においてタービン冷却
翼50は翼有効部51の翼内部が翼スパン方向に伸びる
仕切板52によって区画され、多数の冷却通路53が形
成されている。
【0046】仕切板52には冷却通路53に伸びる突起
54が多数突出していて、翼根元部側から供給されてフ
ィルム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体と交差
し対流冷却が行われる。
【0047】また仕切板52は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路53に面する総伝熱面積と、仕切板5
2の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0048】これにより、本実施例においても第1の実
施例と同様の作用・効果が得られ、突起54により仕切
板52の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進され、
さらに効果的に冷却が行われる。
【0049】次に、第3の実施例を図5により説明す
る。図5は横断面図であり、図5においてタービン冷却
翼55は翼有効部56の翼内部が翼スパン方向に伸びる
仕切板57によって区画され、多数の冷却通路58が形
成されている。
【0050】仕切板57には冷却通路58に突出し翼ス
パン方向に伸びる突条59が多数設けられていて、翼根
元部側から供給されてフィルム孔47から吹き出すよう
流通する流通する冷却媒体による対流冷却が行われる。
【0051】また仕切板57は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路58に面する総伝熱面積と、仕切板5
7の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0052】これにより、本実施例においても第1の実
施例と同様の作用・効果が得られ、突条59により仕切
板57の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進され、
さらに効果的に冷却が行われる。
【0053】次に、第4の実施例を図6により説明す
る。図6は横断面図であり、図6においてタービン冷却
翼60は翼有効部61の翼内部が翼スパン方向に伸びる
仕切板62によって区画され、多数の冷却通路63が形
成されている。
【0054】仕切板62には冷却通路63に突出し冷却
媒体の流れとほぼ直交して配置されるピンフィン64が
多数設けられていて、翼根元部側から供給されてフィル
ム孔47から吹き出すよう流通する冷却媒体による対流
冷却が行われる。
【0055】また仕切板62は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路63に面する総伝熱面積と、仕切板6
2の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0056】これにより、本実施例においても第1の実
施例と同様の作用・効果が得られ、ピンフィン64によ
り仕切板62の総伝熱面積が増すと共に対流冷却が促進
され、さらに効果的に冷却が行われる。
【0057】次に、第5の実施例を図7により説明す
る。図7は横断面図であり、図7においてタービン冷却
翼65は翼有効部66の翼内部が翼スパン方向に伸びる
仕切板67によって区画され、多数の冷却通路68が形
成されている。
【0058】仕切板67には、その板厚が翼内部中央部
分に向かって徐々に厚くなっていると共に、中央部分に
冷却媒体が流れず内部に滞留する翼根元側が開放された
空胴69が翼スパン方向に延在するように形成されてい
る。これにより冷却通路68の翼スパン方向の断面積
は、翼内部中央部分で狭く翼内側壁面に近い部分で大き
くなるようになっている。そして、このような冷却通路
68を翼根元部側から供給されてフィルム孔47から吹
き出すよう流通する冷却媒体によって対流冷却が行われ
る。
【0059】また仕切板67は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路68に面する総伝熱面積と、仕切板6
7の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0060】これにより、本実施例においても第1の実
施例と同様の作用・効果が得られ、仕切板67の板厚を
空胴69を設けて見掛上厚くしているので、熱応力の集
中が軽減され軽量化が図れる。
【0061】次に、第6の実施例を図8により説明す
る。図8は縦断面図であり、図8においてタービン冷却
翼70は翼有効部71の翼内部が翼スパン方向に伸びる
仕切板72によって区画され、リターン流路を構成する
ようにして多数の冷却通路73が形成されている。また
翼面には多数のフィルム孔47が形成されている。
【0062】また仕切板72は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路73に面する総伝熱面積と、仕切板7
2の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0063】また上記のように構成されたタービン冷却
翼70は、翼有効部71と翼根元部74を形成する翼形
筒状の翼本体75の先端部分を先端部材76で閉塞し、
ここに翼根元部74側から仕切板72によって区画し冷
却通路73を形成する本体内部部材77を収納し、その
後、同じく翼根元部74側から冷却媒体の供給口78が
形成された挿入体79を挿入し固着して翼本体75の翼
根元部分を閉塞するようにして製造される。
【0064】そして、冷却通路73には翼根元部74の
供給口78から供給され、フィルム孔47から吹き出す
よう流通する冷却媒体によってタービン冷却翼70の対
流冷却が行われる。
【0065】このように製造され構成された本実施例に
おいても第1の実施例と同様の作用・効果が得られる。
【0066】次に、第7の実施例を図9及び図10によ
り説明する。図9は縦断面図であり、図10は本実施例
の変形例の縦断面図である。
【0067】図9において80は動翼であるタービン冷
却翼であり、これは翼有効部81を間に挟むように翼上
部シュラウド82と翼下部シュラウド83とを備え、翼
有効部81内部は翼スパン方向に伸びる仕切板84によ
って区画され、翼面に多数のフィルム孔47を有する多
数の冷却通路85が形成されている。
【0068】これらの冷却通路85には、翼上部シュラ
ウド82の冷却媒体供給口86から空隙87を介し、ま
た翼下部シュラウド83の冷却媒体供給口88から空隙
89を介して冷却媒体が供給される。そして冷却通路8
5に供給された冷却媒体はフィルム孔47から吹き出す
よう流通して対流冷却が行われる。
【0069】また仕切板84は、第1の実施例と同様
に、その冷却通路85に面する総伝熱面積と、仕切板8
4の翼内側壁面46に固着されている部位の板厚を含む
翼内側壁面46の総伝熱面積との比が1.5倍以上とな
るように形成されている。
【0070】これにより、本実施例においても第1の実
施例と同様の作用・効果が得られる。
【0071】なお、図9に示したものでは冷却通路85
は冷却通路断面積が一定のものであるが、図10に示す
ようにタービン冷却翼80aにおける仕切板90によっ
て区画される冷却通路91が、冷却媒体の流れに沿って
冷却通路断面積を徐々に狭くなるよう形成してもよい。
ただし、この場合においても仕切板90は、冷却通路9
1に面する総伝熱面積と、仕切板90の翼内側壁面46
に固着されている部位の板厚を含む翼内側壁面46の総
伝熱面積との比が1.5倍以上となるように形成されて
いる。
【0072】この変形例では、冷却通路91が冷却媒体
の流れに沿って冷却通路断面積を徐々に狭くするもので
あるため、フィルム冷却等の冷却媒体の翼面からの吹き
出しで冷却媒体流量低下による翼内部流速低下を抑えら
れるため冷却通路の広い範囲に渡って十分な対流冷却効
果が得られる。
【0073】次に、本発明の他の1つについて、それに
係る第8の実施例を図11乃至図19により説明する。
図11は横断面図であり、図12乃至図19は各変形例
の部分拡大して示す横断面図である。
【0074】図11において、タービン冷却翼101は
冷却媒体を供給するために翼内部に翼スパン方向に延在
する複数の主冷却通路102,103,104が翼面に
沿ってほぼ周期的に配置されており、ここを冷却媒体が
流れることにより対流冷却され、さらにフィルム孔10
5,106から翼外面に冷却媒体を吹き出すことにより
フィルム冷却される。翼後端部の主冷却通路103から
は吹出し孔107からの冷却媒体の吹き出しが行われ
る。
【0075】さらにタービン冷却翼101には、主冷却
通路102,103,104の間に、どの主冷却通路1
02,103,104よりも少ない冷却流量とした、ま
たは冷却媒体を流さない、さらにまたは冷却媒体は流さ
ないが冷却媒体が充満・滞留している副冷却通路10
8,109が複数平行に設けられている。
【0076】このように構成されているため、翼温度分
布が均一となり冷却効率の大きいタービン冷却翼101
が提供できると共に、このタービン冷却翼101の翼表
面近傍に発生する熱変形を空隙として機能する副冷却通
路108,109で吸収し、大きな熱応力発生を抑える
ことができる。また、このような翼内部構造は比較的単
純であり、従来技術で十分製作可能である。
【0077】さらに、副冷却通路108,109が多く
形成されることになり、例えば動翼に採用した場合、翼
有効部の質量増加を抑えることができるので回転による
遠心応力の低減が可能となる。
【0078】なお、図11に示すものに限ることなく、
図12に示す本実施例の第1の変形例のようにフィルム
孔を有しない通路断面形状が円形の主冷却通路104a
同志の間の翼内部側に、翼表面120側に略三角形状の
通路断面の頂点側が位置するようにした副冷却通路10
8aが設けられるようにしたタービン冷却翼101a
や、図13に示す本実施例の第2の変形例のようにフィ
ルム孔105bを有する通路断面形状が円形の主冷却通
路104b同志の間の翼内部側に、翼表面120側に略
三角形状の通路断面の頂点側が位置するようにした副冷
却通路108bが設けられるようにしたタービン冷却翼
101bでもよい。
【0079】また、図14に示す本実施例の第3の変形
例のようにフィルム孔を有しない通路断面形状が楕円形
の主冷却通路104c同志の間の翼表面120側に、円
形の通路断面を有する副冷却通路108cが設けられる
ようにしたタービン冷却翼101cや、図15に示す本
実施例の第4の変形例のようにフィルム孔105dを有
する通路断面形状が楕円形の主冷却通路104d同志の
間の翼表面120側に、円形の通路断面を有する副冷却
通路108dが設けられるようにしたタービン冷却翼1
01dでもよい。
【0080】さらに、図16に示す本実施例の第5の変
形例のように、主冷却通路104eがフィルム孔を有し
ない通路断面形状が長楕円形で長軸が翼表面120に沿
う様に設けられ、主冷却通路104eと翼表面120と
の間に円形の通路断面を有する副冷却通路108eが設
けられるようにしたタービン冷却翼101eや、図17
に示す本実施例の第6の変形例のように、主冷却通路1
04fがフィルム孔105fを有する通路断面形状が長
楕円形で、長軸が翼表面120に沿う様に設けられ、主
冷却通路104fと翼表面120との間に円形の通路断
面を有する副冷却通路108fが設けられるようにした
タービン冷却翼101fでもよい。
【0081】またさらに、図18に示す本実施例の第7
の変形例のようにフィルム孔を有しない通路断面形状が
円形の主冷却通路104g同志の間に、略同径の円形の
通路断面を有する副冷却通路108gが設けられるよう
にしたタービン冷却翼101gや、図19に示す本実施
例の第8の変形例のようにフィルム孔105hを有する
通路断面形状が円形の主冷却通路104d同志の間に、
略同径の円形の通路断面を有する副冷却通路108hが
設けられるようにしたタービン冷却翼101hでもよ
い。
【0082】次に、本発明のさらに他の1つについて、
それに係る第9の実施例を図20乃至図27により説明
する。図20は翼中央の横断面図であり、図21は部分
拡大斜視図であり、図22乃至図27は各変形例を示す
部分拡大斜視図である。
【0083】図20及び図21において、タービン冷却
翼121は中空翼本体122内が翼スパン方向に設けら
れた仕切壁123によって翼前部124側と翼中間部1
25側とに仕切られている。仕切られた各部124、1
25内にはインピンジメント冷却用のインサート126
a,126bが翼内壁面に対し所定間隔をおくようにし
て収納されている。
【0084】そして、例えば翼根元部からインサート1
26a,126b内に供給された冷却媒体により中空翼
本体122を内部側からインサート126a,126b
に形成された小孔127によってインピンジメント冷却
128するとともに、翼表面に貫通するように穿設され
た小孔列129を通じて冷却媒体である冷却空気を吹出
して翼表面を燃焼ガスに比較して低温の冷却媒体の膜で
覆う、いわゆるフィルム冷却130を併用する方法で材
料温度を限界温度以下に保持し、しかも、翼に発生する
熱応力を低減する構造となっている。
【0085】翼内壁面に対しインサート126a,12
6bを所定間隔をおくようにして収納するために、中空
翼本体122の内壁からは断面形状が略台形状(上流側
が内壁に対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ
方向に延在する多数の突起壁131が突出するように設
けられており、その平坦に形成された頂部132でイン
サート126a,126bをその対向面を圧接するよう
にして保持するようになっている。これにより隣接する
突起壁131間に隔室133が翼面方向に沿って多数形
成され、各隔室133は隣接する隔室133との間での
冷却媒体の流通が少なくなるように形成される。
【0086】そして各隔室133に対応する中空翼本体
122内面は、それぞれの隔室133に隔てられた小孔
127によりインピンジメント冷却128され、冷却媒
体は各隔室133に設けられたフィルム冷却孔129か
ら翼外部に吹き出される。フィルム冷却130では、冷
却媒体の吹き出し方向を翼表面に平行に近づけることが
冷却効果の向上に有効であることが知られており、本実
施例でもフィルム冷却孔129は翼外面ガス流れの下流
方向に斜めに噴出させる。
【0087】またフィルム冷却孔129は、隔室133
内の突起壁131の一方の翼内面に略垂直な側壁134
から突起壁131内部を貫通し、翼外面方向に開口する
ように穿設されている。このため、フィルム冷却孔12
9内の内部伝熱表面積が大きくなっており、ここを流通
する冷却媒体による対流冷却能力が高いものとなってい
る。さらに隔室133内の他方の突起壁131の傾斜壁
135によってインピンジメント冷却128で隔室13
3内に吹き出された冷却媒体は、一方の略垂直な側壁1
34方向に反射し、フィルム冷却孔129に効率よく供
給される。
【0088】なお、フィルム冷却130の吹き出しに影
響の大きい翼面静圧分布や熱伝率分布は主に翼面に沿っ
た方向に変化するため、本実施例のように中空翼本体1
22下部に翼面に沿った方向の分割された隔室133を
設ける構造は各隔室133から噴出させるフィルム冷却
130を行う冷却媒体の分布をきめ細かく制御すること
ができ、結果として高い冷却性能と冷却媒体の有効利用
に寄与することになる。
【0089】またさらに本実施例では翼内部に2個のイ
ンサート126a,126bを設置し、翼後部136は
後縁端139に至るまでの翼厚みが減少する部分にピン
フィン列140を設置し冷却しているが、翼高さ方向に
延在するタービュレンスプロモータ列又は翼面に沿った
方向の多数の小孔を翼高さ方向に配置する構造でももち
ろん良い。後端部分の対流冷却媒体は本実施例では後縁
端139の開口部141から翼列下流に放出される。
【0090】次いで本実施例の変形例を説明する。図2
2はインサート126a,126bを省略して示す第1
の変形例で、これは中空翼本体122a内部の突起壁1
31間に、略翼面に沿った方向に延在する突条壁142
を付加した構造となっている。突条壁142を付加する
ことによって翼高さ方向に分割された隔室133aが形
成される。そして、フィルム冷却130の吹き出しに影
響の大きい翼面静圧分布や熱伝達率分布は主に翼面に沿
った方向に変化するが、ガス温度は翼高さ方向に数10
0℃の強い分布を有する。よって、このような翼高さ方
向の分割を実現する突条壁142を加えて利用すればよ
りきめ細かな冷却媒体流量配分を実現できる冷却媒体使
用量のさらなる減少に寄与する。
【0091】また、突条壁142は同時に翼表面から隔
室133aに延びる拡大伝熱面(フィン)としても機能
するから、隔室133a内面からの対流冷却効果の向上
に寄与することは明白である。突条壁142はもちろん
必要な部分にだけ設ければ良く、設置位置も翼高さ方向
に一定の位置とする必要はなく図示するように互い違い
の位置に配置しても良い。
【0092】さらに、1つの隔室133aに3個のフィ
ルム冷却孔129を有するが、この数はもちろんこれに
限定されるものではなく、最も細かい構成では各隔室1
33aに1個のフィルム冷却孔を有する構成でもよい。
また、図示していないが中空翼本体122a表面で突起
壁131が存在しない場所にも、フィルム冷却孔129
を形成し、フィルム冷却孔129の数を増加することが
もちろん可能である。この様な場合においても中空翼本
体122a内面を複数の隔室133aに仕切った冷却構
造であれば翼の他の部分(隔室)の冷却性能への影響を
最小限とする設計が容易に行える。言い替えればフィル
ム冷却孔129の数を翼面の一部分だけ増加する構成
で、この一部分の冷却性能を簡単に向上することが可能
となる。
【0093】図23は同じくインサート126a,12
6bを省略して示す第2の変形例で、中空翼本体122
bの内壁からは主部の断面形状が略矩形状で翼高さ方向
に延在する多数の突起壁131bが突出するように設け
られていて、突起壁131bには、さらに翼面に沿った
後縁方向に三角形状の櫛歯状部143,144が形成さ
れている。櫛歯状部143は突起壁131bの主部から
下流に向けての高さは同じであるが、櫛歯状部144は
高さを減じるものとなっている。
【0094】そして突起壁131b内部にフィルム冷却
孔129を構成している。この構成によれば隔室133
aを形成する中空翼本体122bの表面部材の肉厚が突
起壁131bの近くまで薄く形成でき、翼部材の熱抵抗
が減少する。また、これはフィルム冷却孔129の形成
密度が低くインピンジメント冷却の冷却効果が高い場合
に有効な構成である。
【0095】さらに、櫛歯状部143,144が形成さ
れていることで中空翼本体122bの表面部材の拡大伝
熱面(フィン)としても機能する。つまり、図示しない
インピンジメント冷却孔129を櫛歯状部143,14
4に挟まれた部分を中心に配置すれば、中空翼本体12
2bの表面部材の翼内表面に衝突した冷却媒体は櫛歯状
部143,144に導かれ図中右側に流れ、櫛歯状部1
43,144に衝突した後フィルム冷却孔129から翼
外部へ噴出され、図中右側に流れ、突起壁131bの主
部に衝突した後フィルム冷却孔129から翼外部へ噴出
され、突起壁131bの主部及び櫛歯状部143,14
4はいずれも良好な拡大伝熱面となることは明らかであ
る。
【0096】図24は同じくインサート126a,12
6bを省略して示す第3の変形例で、中空翼本体122
cの内壁からは主部の断面形状が略台形状(上流側が内
壁に対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ方向
に延在する多数の突起壁131cが突出するように設け
られていて、突起壁131cには、翼面に沿った前縁方
向に三角形状の櫛歯状部145,146が形成されてい
る。櫛歯状部145は突起壁131cの主部から上流に
向けての高さは同じであるが、櫛歯状部146は高さを
減じるものとなっている。
【0097】そして突起壁131c内部にフィルム冷却
孔129を構成していて、さらに櫛歯状部145,14
6に挟まれた部分にフィルム冷却孔129が開口してい
る。このため、冷却媒体の流れを確実にフィルム冷却孔
129に導入流入する効果があり、さらに、加速しなが
らフィルム冷却孔129に流入する高速の流れで比較的
フィルム冷却効率が低下しているフィルム冷却孔129
の直上流の部分を櫛歯状部145,146のフィン効果
を加味して冷却する作用がある。
【0098】図25は同じくインサート126a,12
6bを省略して示す第4の変形例で、中空翼本体122
dの内壁からは主部の断面形状が略矩形状で翼高さ方向
に延在する多数の突起壁131dが突出するように設け
られていて、突起壁131dには翼面に沿った後縁方向
に三角形状の櫛歯状部143,144が形成されてお
り、また前縁方向に三角形状の櫛歯状部145,146
が形成されている。
【0099】このため、第2、第3の変形例と同様の効
果が得られる。
【0100】図26は第5の変形例で、中空翼本体12
2eに形成した突起壁131を貫通するフィルム冷却孔
129eを、隔室133内の突起壁131の一方の翼内
面に略垂直な側壁134から突起壁131内部を翼高さ
方向に傾けて貫通し、翼外面方向に開口するように穿設
されている。
【0101】そしてFCFCに代表される多数のフィル
ム冷却孔129eを有するタービン冷却翼ではフィルム
冷却孔129eの内部表面積が増加するため対流冷却効
果を高め,より高い冷却性能を実現する構成が重要であ
る。本構成によればフィルム冷却孔129eを翼高さ方
向に45度傾斜させることにより内部伝熱表面積は約4
0%増加し、結果としてフィルム冷却孔129e直上流
のフィルム冷却効果の比較的低い部分の冷却性能を向上
する効果がある。
【0102】図27は第6の変形例で、中空翼本体12
2fの内壁からは断面形状が略台形状(上流側が内壁に
対し垂直で、下流側が傾斜している)で翼高さ方向に延
在する多数の突起壁131fが突出するように設けられ
ており、その頂部147には多数条の微細な溝、窪み等
で形成されるシール凹部148が延在方向に形成されて
いて、この頂部147でインサート126a,126b
をその対向面を圧接するようにして保持するようになっ
ている。これにより隣接する突起壁131f間に隔室1
33が翼面方向に沿って多数形成され、各隔室133は
隣接する隔室133との間でのシール性能が向上し冷却
媒体の流通が少なくなるように形成される。
【0103】シール凹部148を形成することにより突
起壁131fとインサート126a,126bの間の微
小空間を通した冷却媒体のリークを低減する構造を実現
している。このシール凹部148はリーク流れの発生し
易い方向に直角に形成した微細なもので、リーク流れが
発生しようとする場合に流れを剥離させ圧力損失を増大
することでリーク流量を低減する効果がある。
【0104】次に、本発明の第10の実施例を図28に
より説明する。図28は要部の横断面図であり、図28
においてタービン冷却翼151は中空翼本体152の図
示しない翼前部と翼中間部153は、例えば上述の第9
の実施例と同様に夫々インピンジメント冷却用のインサ
ートが収納されて構成され、インピンジメント冷却及び
フィルム冷却が行われている。
【0105】また、翼後部154は仕切壁155によっ
て翼中間部153と隔離でされている。隔離された翼後
部154には後縁端156に至るまで厚みが減少する中
空部分が形成されていて、その中空部分にはインサート
157が、翼内壁に翼高さ方向に延在する多数の突起壁
131によって、翼内壁面に対し所定間隔を設け突起壁
131間に隔室133を設けるようにして収納されてい
る。
【0106】そして、インサート157内に冷却媒体が
翼根元部から供給され、冷却媒体により中空翼本体15
2の翼後部154で肉厚が厚い翼前方側の一部は翼背側
158と翼腹側159が内部側からインサート157に
形成された図示しない小孔によってインピンジメント冷
却128するとともに、翼表面に貫通するように穿設さ
れた小孔列129を通じて翼表面をフィルム冷却130
を行うようになっている。
【0107】さらに、インサート157は、翼腹側15
9の面を後縁方向に延長した延長部160を有し、途中
でインサート157が途切れる翼背側158の方向か
ら、略矩形状のインサート157の後縁端に形成した冷
却媒体通路161を通して後縁端のインピンジメント通
路162に冷却媒体を供給するようになっている。そし
てインピンジメント通路162に供給された冷却媒体に
よって、インサート157の延長部160に形成された
図示しない小孔を通してインピンジメント冷却128が
施される。なお、翼後部の腹側にインピンジメント通路
162にはクロスフローが形成される虞があり、その場
合冷却媒体の一部を表面に形成したフィルム冷却孔12
9から翼外面に噴出させても良い。
【0108】また、翼後部の腹側インピンジメント冷却
通路162に供給された冷却媒体、冷却された冷却媒体
の一部又は全部は後縁端吹き出し口141から翼列後流
に放出される。本実施例ではこの後縁端部分に一列のピ
ンフィン列140を設置しインサート157の位置決め
を行っている。さらに翼背側後縁部分に形成するインピ
ンジメント通路162の内部壁面には、例えば突起状の
タービュレンスプロモータ163を設置し、対流伝熱の
促進を行っている。
【0109】この結果、タービン冷却翼151は翼後部
154もインピンジメント冷却128を行うことがで
き、より冷却効果が向上したものとなる。
【0110】次に、本発明の第11の実施例を図29及
び図30により説明する。図29は翼中央の横断面図で
あり、図30は要部の拡大斜視図である。
【0111】図29及び図30において、タービン冷却
翼171は中空翼本体172内が翼スパン方向に設けら
れた仕切壁173によって翼前部124側と翼中間部1
25側とに仕切られている。仕切られた各部124、1
25内にはインピンジメント冷却用のインサート174
a,174bが翼内壁面に対し所定間隔をおくようにし
て収納されている。
【0112】そして仕切壁173には、その中央部分に
翼高さ方向に延在する平滑な凹曲面部175をもって突
出する突起176が翼前部124側と翼中間部125側
とに設けられている。また一方、仕切壁173に接する
インサート174a,174bの先端部分177は、そ
の弾性変形と復元力及びインサート174a,174b
内部に供給される冷却媒体の圧力と、この圧力より低い
隔室133内部の圧力差で凹曲面部175に押しつけら
れて気密なシール構造を実現するようなっている。これ
によりタービン冷却翼171は、その材料温度が使用条
件では最高800℃〜900℃に達するがインサート1
74a,174bは冷却媒体温度に近い低温に保たれ、
結果として中空翼本体172とインサート174a,1
74bの間には熱膨張差によるギャップが生じ易くなる
が、このギャップの形成が防止される。
【0113】また先端部分177には、翼面に沿った方
向の切り込み178が多数設けられている。これにより
仕切壁173が何らかの3次元的変形を生じても、イン
サート174a,174bの先端部分177は切り込み
178により短い部分毎に変形に追従でき、よって、先
端部分177と凹曲面部175の接する部分に発生する
予期できない冷却媒体のリークを防止する働きを持ち、
結果として冷却媒体の有効利用につながる。なお、中空
翼本体172の熱変形が少ない条件ではインサート17
4a,174bの先端部分177に切り込み178がな
くても、十分なシール性能が得られる。
【0114】以上説明したように、第9、第10、第1
1の実施例に係る本発明のさらに他の1つによれば、フ
ィルム冷却、インピンジメント冷却と対流冷却効果をそ
れぞれ確実に実現でき、例えばガスタービンの高温化に
おいても、翼温度と熱応力は充分低く抑えることがで
き、冷却媒体の使用量の少ない高温ガスタービンの製造
が可能になる。また、当該ガスタービンを用いた単純サ
イクル或いはコンバインサイクルの発電プラント等のシ
ステムの熱効率も向上する。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は次のような効果が得られる。すなわち、本発明の1つ
によれば、より少ない冷却媒体によって効率的に冷却が
行え、且つ局所冷却を充分に行うことができ、また冷却
効率も高くできてシステム全体の熱効率を向上させるこ
とが可能となり、本発明の他の1つによれば、より少な
い冷却媒体によって効率的に冷却が行え、且つ局所冷却
を充分に行うようにして冷却効率を高めシステム全体の
熱効率の向上を可能にし、さらに翼メタル部に発生する
熱応力を低減できものであり、本発明のさらに他の1つ
によれば、(1)フィルム冷却を多用したインサートイ
ンピンジメント型のガスタービン冷却翼のフィルム冷却
性能を局所的に制御・向上し、さらに気密性の高い隔室
に分割されクロスフローの影響の少ないインピンジメン
ト冷却とフィルム冷却とフィルム冷却孔内部の対流冷却
効果を利用し翼の冷却効果を高め、(2)翼後縁部分に
特徴的な狭い冷却流路を、インサートインピンジメント
冷却を利用し、冷却効果を高め、(3)インサートと翼
本体内面間のシール性能を向上することで、より高いガ
ス温度の条件でも良好な冷却を行え、また、冷却媒体の
増加を抑えることでタービンの作動温度の高温化と併せ
て発電システムでの熱効率の向上が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すタービン冷却翼の
横断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すタービン冷却翼の
縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る仕切板の総伝熱面
積と翼内側壁面の総伝熱面積との比に対する伝熱量を示
す特性図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すタービン冷却翼の
横断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すタービン冷却翼の
横断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例を示すタービン冷却翼の
横断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例を示すタービン冷却翼の
横断面図である。
【図8】本発明の第6の実施例を示すタービン冷却翼の
縦断面図である。
【図9】本発明の第7の実施例を示すタービン冷却翼の
縦断面図である。
【図10】本発明の第7の実施例に係るタービン冷却翼
の変形例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の第8の実施例を示すタービン冷却翼
の横断面図である。
【図12】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第1の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図13】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第2の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図14】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第3の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図15】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第4の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図16】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第5の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図17】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第6の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図18】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第7の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図19】本発明の第8の実施例に係るタービン冷却翼
の第8の変形例を示す部分拡大横断面図である。
【図20】本発明の第9の実施例を示すタービン冷却翼
の翼中央の横断面図である。
【図21】本発明の第9の実施例を示すタービン冷却翼
の部分拡大斜視図である。
【図22】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第1の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図23】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第2の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図24】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第3の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図25】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第4の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図26】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第5の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図27】本発明の第9の実施例に係るタービン冷却翼
の第6の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図28】本発明の第10の実施例を示すタービン冷却
翼の要部横断面図である。
【図29】本発明の第11の実施例を示すタービン冷却
翼の翼中央の横断面図である。
【図30】本発明の第11の実施例を示すタービン冷却
翼の要部の拡大斜視図である。
【図31】第1の従来技術を示すタービン冷却翼の横断
面図である。
【図32】第1の従来技術を示すタービン冷却翼の縦断
面図である。
【図33】第2の従来技術を示すタービン冷却翼の横断
面図である。
【符号の説明】
42…翼有効部 43…仕切板 44…冷却通路 46…翼内側壁面 47…フィルム孔
フロントページの続き (72)発明者 猪亦 麻子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 松田 寿 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 伊藤 勝康 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翼内部を仕切板で仕切って冷却媒体の複
    数の冷却通路を翼スパン方向に形成したタービン冷却翼
    において、前記冷却通路に面する前記仕切板の総伝熱面
    積が、前記仕切板の板厚部分を含む翼内側壁面の総伝熱
    面積の1.5倍以上であることを特徴とするタービン冷
    却翼。
  2. 【請求項2】 冷却通路の腹側と背側の少なくとも一方
    の翼壁に冷却媒体吹出孔が形成されていることを特徴と
    する請求項1記載のタービン冷却翼。
  3. 【請求項3】 翼内部に冷却媒体の複数の冷却通路を翼
    スパン方向に形成したタービン冷却翼において、前記冷
    却通路が、翼内部の翼中心線方向に略周期的に配置され
    た複数の主冷却通路と、隣接する前記主冷却通路の近傍
    に少なくとも1つ設けられた副冷却流路とを備え、前記
    副冷却流路での冷却媒体が前記主冷却通路より少ない流
    量、もしくは該副冷却流路内に滞留するものであること
    を特徴とするタービン冷却翼。
  4. 【請求項4】 内部に空洞が形成された翼本体表面の翼
    高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記
    空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔か
    ら前記空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷
    却を行うインサートとを備えたタービン冷却翼におい
    て、前記翼本体内面に前記インサートを保持するよう翼
    高さ方向に延在する突起壁を形成し、且つ前記翼本体と
    前記インサートとの間に略独立した隔室を構成し、前記
    隔室から翼外面に冷却媒体を吹き出す前記フィルム冷却
    孔の少なくとも一部が前記突起壁の近傍から翼表面に貫
    通するよう形成されていることを特徴とするタービン冷
    却翼。
  5. 【請求項5】 前記突起壁がインサートとの当接面に延
    在方向のシール凹部を有することを特徴とする請求項4
    記載のタービン冷却翼。
  6. 【請求項6】 内部に空洞が形成された翼本体表面の翼
    高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記
    空洞内に設置され内部側に案内した冷却媒体を冷却孔か
    ら前記空洞内壁面に向けて噴出してインピンジメント冷
    却を行う複数のインサートとを備えたタービン冷却翼に
    おいて、翼後側の前記インサートが翼後縁側部分に後縁
    方向に延長して小孔を形成した延長部を有し、この延長
    部によって翼後縁部の背側あるいは腹側の一方をインピ
    ンジメント冷却もしくはインピンジメントフィルム冷却
    し、他方を対流冷却もしくは対流フィルム冷却するよう
    にしたことを特徴とするタービン冷却翼。
  7. 【請求項7】 内部に空洞が形成された翼本体表面の翼
    高さ方向に形成された複数列のフィルム冷却孔と、前記
    空洞を翼前側と翼後側とに仕切る仕切壁と、この仕切壁
    によって仕切られた前記空洞内に設置され内部側に案内
    した冷却媒体を冷却孔から前記空洞内壁面に向けて噴出
    してインピンジメント冷却を行う複数のインサートとを
    備えたタービン冷却翼において、前記仕切壁が中央部に
    翼高さ方向に延在する前記インサートを気密支持する突
    起部を有することを特徴とするタービン冷却翼。
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