JP3650787B2 - 管路補修工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水道管等のコンクリート製管路の補修工事中に、その管路内を通液させることができる管路補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水道管等のコンクリート製管路は、荷重の増大によるクラック、硫黄酸化細菌による腐食などに対して補修を行う必要があるが、従来、補修工事に際しては、補修する管路の外部に別個に配管して、下水等の切り回しを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のように、補修する管路の外部に別個に配管して、下水等の切り回しを行う方法では、切り回しの工事が大掛りとなる場合や、工事が不可能になる場合があるという問題があった。
【0004】
本発明は、管路の補修工事中における下水等の切り回しを容易にすることができる管路補修工法の提供を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、管路の内側に柔軟性を有する筒状シートを挿入して設置し、該筒状シートの内側両端に、封止可能な貫通孔を有するパッカーを封入し、前記貫通孔から前記筒状シートの内側を貫通させて通液パイプを設置し、前記通液パイプを通して前記管路の上流側から下流側へ通液しながら、前記筒状シートを内側に液体を充填して押し広げた状態で、前記筒状シートの外側にセメント質物質組成物を注入して充填し、前記管路の内周面にライニングを形成することにある。
【0006】
なお、通液パイプにフロートを装着して筒状シートの内側に設置することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態の一例を図面について説明する。
【0008】
図1は本発明の実施の形態の第1例を示しており、図において、1は補修される下水道管等のコンクリート製管路であり、20は管路1の内周面にライニングを形成する耐食部材である。
【0009】
耐食部材20は、高密度ポリエチレン等の合成樹脂により柔軟に形成されており、管路1の管径に対応した筒状シート22と、その外周面に植設された多数の突起(アンカー)26,26……とからなっている。なお、突起26は、円柱状の根元部と、側方へ張り出した円板状の頭部をもって構成されている。
【0010】
このような耐食部材20を管路1の内周面に貼着してライニングを形成するには、まず、耐食部材20を、管路1の内側に、一端側のマンホール2から送り込みつつ他端側のマンホール2からワイヤー等を介して引っ張るようにして挿入し、管路1の一端から他端まで設置する。そして、耐食部材20の筒状シート22の内側に、通水パイプ50を挿入して一端側から他端側へ貫通するように設置し、筒状シート22の内側両端には、ドーナツ形のパッカー40,40を、貫通孔42,42から通水パイプ50の両端を外側へ突出させるようにして、封入して、耐食部材20と通水パイプ50間を密閉する。
【0011】
そして、通水パイプ50の上流側端部にはポンプ54を接続して、管路1の上流側から下水等を吸い上げて、通液パイプ50を通して管路1の下流側へ排出する。また、パッカー40,40により密閉された筒状シート22の内側に水等の液体を充填して加圧し、耐食部材20(筒状シート22及び突起26,26……)を押し広げて管路1の内周面に沿わせる。
【0012】
次に、耐食部材20の筒状シート22の外側、即ち、筒状シート22と管路1との隙間に、突起26,26……を埋め込むようにして、セメントミルク、モルタル等のセメント質物質組成物10を注入し、充填する。このとき、管路1のクラック等をセメント質物質組成物10により閉塞することができる。なお、筒状シート22の内側には水等の液体が充填加圧されており、筒状シート22の形状が保持されるので、筒状シート22を型枠としてセメント質物質組成物10の注入、充填を好適に行うことができる。そして、セメント質物質組成物10が硬化すると、耐食部材20が管路1の内周面に沿って固定され、ライニングが形成される。
【0013】
このような管路1の内側への耐食部材20の挿入、セメント質物質組成物10の注入などの作業は、管路1の外から行われるので、作業員が入れないような管径の小さい管路であっても好適に補修することができる。また、補修工事中、補修中の管路1から通液パイプ50を介して下水等を排出できるので、大掛りな切り回しが不要となり、管路の補修工事を容易に行うことができる。
【0014】
なお、通液パイプ50には一定間隔ごとにフロート52,52……を装着しておいてもよい。すると、筒状シート22の内側に水等の液体を充填した際に通液パイプ50に浮力が働くので、通液パイプ50を軽量柔軟な材料により形成した場合でも撓むことなく直線状に保持することができ、好適に通液させることができる。また、通液パイプ50を支持するパッカー40,40への荷重が軽減されるので、パッカー40を弾性材料により形成した場合でも貫通孔42を好適に封止することができる。
【0015】
図2は本発明の実施の形態の第2例を示しており、図において、30は管路1の内周面にライニングを形成する二重の耐食部材である。なお、第1例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0016】
耐食部材30は、高密度ポリエチレン等の合成樹脂により柔軟に形成されており、筒状シート32と、その外周側に隙間を開けて設けられた外側筒状シート34と、筒状シート32の外周面及び外側筒状シート34の内周面に植設された多数の突起(アンカー)36,36……とからなっている。なお、突起36は、円柱状の根元部と、側方へ張り出した円板状の頭部をもって構成されている。
【0017】
このような耐食部材30を管路1の内周面に貼着してライニングを形成するには、第1例の耐食部材20と同様に、耐食部材30を管路1の内側に挿入し、その内側に通液パイプ50を設置し、内側両端にパッカー40,40を封入する。
【0018】
そして、耐食部材30の筒状シート32の内側に水等の液体を充填して加圧し、耐食部材30(筒状シート32,外側筒状シート34及び突起36,36……)を押し広げて管路1の内周面に沿わせる。このとき、外側筒状シート34が管路1の内周面に密着する。次に、筒状シート32の外側、即ち、筒状シート32と外側筒状シート34との隙間にセメント質物質組成物10を注入、充填する。従って、管路1に大きなクラック等がある場合でもセメント質物質組成物10が漏れることなく好適に充填することができる。
【0019】
なお、筒状シートと外側筒状シートとの間に、更にメッシュシートが設けられた3重の耐食部材を用いてもよい。
【0020】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る管路補修工法は、管路の内側に柔軟性を有する筒状シートを挿入して設置し、筒状シートを内側に液体を充填して押し広げた状態で、筒状シートの外側にセメント質物質組成物を注入して充填することによって、管路外からの作業により管路の内周面にライニングを形成することができ、管径の小さな管路であっても好適に補修することができる。
【0021】
そして、筒状シートの内側両端に、封止可能な貫通孔を有するパッカーを封入し、この貫通孔から筒状シートの内側を貫通させて通液パイプを設置することによって、筒状シートを内側に液体を充填して押し広げることができると共に、通液パイプを通して管路の上流側から下流側へ通液することができる。従って、大掛りな切り回しが不要となり、管路の補修工事を容易に行うことができる。
【0022】
また、通液パイプにフロートを装着して筒状シートの内側に設置することによって、筒状シートの内側に液体を充填すると通液パイプに浮力が働くので、通液パイプを直線状に保持して好適に通液することができ、また、通液パイプを支持するパッカーへの荷重を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管路補修工法の実施の形態の第1例を示す垂直断面図である。
【図2】本発明に係る管路補修工法の実施の形態の第2例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1 管路
2 マンホール
10 セメント質物質組成物
20 耐食部材
22 筒状シート
26 突起
30 耐食部材
32 筒状シート
34 外側筒状シート
36 突起
40 パッカー
42 貫通孔
50 通液パイプ
52 フロート
54 ポンプ
Claims (2)
- 管路の内側に柔軟性を有する筒状シートを挿入して設置し、該筒状シートの内側両端に、封止可能な貫通孔を有するパッカーを封入し、前記貫通孔から前記筒状シートの内側を貫通させて通液パイプを設置し、前記通液パイプを通して前記管路の上流側から下流側へ通液しながら、前記筒状シートを内側に液体を充填して押し広げた状態で、前記筒状シートの外側にセメント質物質組成物を注入して充填し、前記管路の内周面にライニングを形成する管路補修工法。
- 通液パイプにフロートを装着して筒状シートの内側に設置する請求項1に記載の管路補修工法。
Priority Applications (1)
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JP24425195A JP3650787B2 (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 管路補修工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24425195A JP3650787B2 (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 管路補修工法 |
Publications (2)
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JPH0988477A JPH0988477A (ja) | 1997-03-31 |
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Family
ID=17115981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24425195A Expired - Lifetime JP3650787B2 (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 管路補修工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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CN111365022B (zh) * | 2020-03-27 | 2021-07-13 | 中铁六局集团有限公司 | 隧道深孔注浆装置 |
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1995
- 1995-09-22 JP JP24425195A patent/JP3650787B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPH0988477A (ja) | 1997-03-31 |
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