JP3650759B2 - クルー細胞の存在について膣液試料を分析する方法 - Google Patents

クルー細胞の存在について膣液試料を分析する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、臨床に用いる検査器具(テストデバイス)および試料の分析方法に関し、特に、水性体液のpHの異常により特徴付けられる状態および揮発性アミン類の存在により特徴付けられる状態についての検査器具および分析方法に関する。これらの検査および分析を使う特に関心の深い領域は、膣疾患の診断である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
細菌性膣症(BV)についての初期の頃の研究では、BVにかかっていることが分かっている女性とBVにかかっていないことが分かっている女性の膣液のpHの比較が行われた。Gardner,H.L.他、Am. J. Obstet. Gynecol.69巻:962頁(1955年)。その研究でBV陽性の女性の全員が、膣液のpHが4.5より大であると測定され、かつこれら女性の91%が、膣液のpHが5.0より大きかった。その研究における正常な(疾患にかかっていない)女性のうち、92%は、膣液のpHが4.0から4.7の間であることが見出された。その研究から得られた結論は、膣のpHが5.0以上(等しいか、より大きい)であることは、他の臨床基準と相俟って、BVの存在を示しているということであった。Amsel,R.(アムセル,R)他の報告、Am.J.Med.74巻:14〜22頁(1983年)で完成したその後の研究の結果、BVについてのpHの域値が4.5まで下げられ、そしてその他の基準、すなわち膣液の均一性、臭気検査(whiff test)(アルカリで処理した後にアミン臭を検出する嗅覚検査)、およびクルー細胞(clue cell)の存在などの基準が確立された。これらの基準は、通常、BVのアムセル臨床基準と呼ばれている。この結論は、397名の女性からなる研究対象グループに基づいたものであり、このグループ中のBV陽性の女性の81%の膣液のpHが4.5より大であり、一方、正常な女性のうちの僅か23%が膣液のpHが4.5より大であった。
【0003】
アムセル他の報告以降の研究により、現在、pHの域値は4.7に修正されている。これらの研究の一つは、Holst,E.の研究、J. Clin. Microbiol.28巻:2035〜2039頁(1990年)、であり、この研究では、アムセル基準によってBV陽性と診断された女性の100%が、膣液pHが4.7より大であったと報告されている。別の一つは、Eschenbach,D.A.、Am. J. Obstet. Gynecol.158(4)巻:819〜828頁(1988年)の研究であり、その研究では、少なくとも20%のクルー細胞を有する研究対象女性257名の全員の膣液のpHが4.7以上を示したので、域値4.7はBVの他の臨床上の実証と最良の相関関係があるという結論に達した。Krohn,M.A.他、J. Clin. Microbiol.27(6)巻:1266〜1271頁(1989年)も、膣液pHの域値4.7とクルー細胞の存在との相関関係を立証しており、そして Holmes,K.K.および協同研究者たちは、さらにpHの域値4.7をBVの指標であることを確認した。−−Holmes,K.K.他編、「Sexually Transmitted Diseases」、McGraw-Hill 社、米国ニューヨーク(1990年)、第46章:527〜545頁(Holmes,K.K.他)および第47章:547〜559頁(Hillier,S.L.他)。
【0004】
膣液の上昇したpHの比色試験に、指示薬としてニトラジンイエローが用いられてきている。ニトラジンイエローは、pH6.0で鮮やかな黄色を呈し、pH7.2で鮮やかな青色を呈し、そしてpH6.6で灰緑色の中点(ミッドポイント)を有するモノアゾ色素である。しかし、膣液を検査するのに関心のある範囲は、約3.5〜6.0であるが、このpH範囲では、色の変化が灰緑色で微妙に推移して、解釈が困難である。
【0005】
pH域値は、ヒトと動物の両者において、他の種々の生体状態を診断するのに有用な指標であり、多数の比色測定法用の指示薬が知られており市販されている。しかしながら、適切な指示薬の選択は、必ずしも簡単ではなく、選択はしばしば限られ、特に、特定の色変化が所望されるときと、指示薬の安定性を配慮しなければならないときは、そうである。
【0006】
例えば、正常なウシの牛乳は、pHが6.5〜6.8であり、そしてpHが6.8より大きい牛乳は、ウシ乳房炎の存在を示す可能性があると報告されている(N. Z. J. Sci. Technol.27巻:258頁(1945年))。従来の紙製指示薬片を用いてこのような小さな量のpH値の差を検出することの困難なことが、上記に述べられている。ウシ乳房炎に特に向けられた研究が、J. Dairy Sci.68巻:1263〜1269頁(1985年)に報告されている。その研究の目的は、無症状のウシ乳房炎を検出する方法として、牛乳のpHを検査するため、pH指示薬のブロモチモールブルーを含浸させた吸取り紙を使うことが適切であるかどうかを決定することであった。牛乳を、上記指示薬で処理した紙に付けて、このpH指示薬のスポットの色を、次の1〜4の等級で採点した。すなわち、1(淡緑色)は正常(陰性)と評価し、2、3および4(ほどよい緑色から暗青緑色へと色が濃くなる)は異常である(陽性)と評価した。また、牛乳のpHは、慎重に較正されたpHメータで電子的に測定された。それらの検査結果は、上記検査領域の色を正確に定義することが困難なことを示した。すなわち、陽性の比色測定試験結果の予測値(predictive value)は、49%〜52%の範囲内であった(すなわち、検査結果の51%〜48%は、偽の陽性(false positives)であった。
【0007】
予想どおり、この検査の採点が増大するにつれて、他の診断方法によって定義されている乳房炎の重症度が高くなった。しかし、症状のより軽い乳房炎の動物の乳の場合、検査結果が著しくオーバーラップして、指示薬の得点の解釈に誤りの可能性があることを強調している。各BTB(プロモチモールブルー色)の得点内にある牛乳のpHを電子的に測定したところ広範囲にわたって変化して、指示薬による検査結果がpHと密接には関連していないことを示した。研究者達は、利用されているpHの実測法にできるだけ近いカラーコンパレーター(color comparator)を使用することが重要であることを主張した。牛乳の比色pH検査結果を直ちに解釈しなければならない場合、牛乳で濡れているコンパレーターを使用することが重要であった。牛乳の比色pH検査結果を、牛乳のスポットが乾燥した後に測定しなければならない場合、乾燥コンパレーターを用いることが有利であった。
【0008】
細菌性膣症に戻って、アムセル判断基準の一つである臭気検査は、Pheifer他、N. Engl. Med.298巻:1429〜1434頁(1978)による研究で始まったが、この文献には、BVにかかっている女性由来の膣液試料に10%のKOHを添加すると特徴的な魚のアミン臭がすると報告されている。この臭気は、BVにかかっている女性の膣液中に見られるアミン塩類がアルカリによって揮発することによって生じる。あいにく、この検査は、著しく主観的であり、保健医療職員を生物学的危険にさらす可能性があるし、そして顕微鏡スライドガラス上で実施するが、アミン臭の過渡的性質のため、鼻の真下に置いて、KOHを添加したのち直ちに嗅がなければならないから、不快でありかつ誤りを犯しやすい。
【0009】
臭気検査の代わりの方法としては、高電圧電気泳動法(Chen,K.C.S.他、J. Clin. Invest.63巻:828〜835頁(1979年)、薄層クロマトグラフィー(Chen,K.C.S.他、J. Infect. Dis.145巻:337〜345頁(1982年)および Sanderson,B.E.他、Br. J. Vener. Dis.59巻:302〜305頁(1983年)、ガスクロマトグラフィー(Gravett,M.G.他、Obstet. Gynecol.67巻:229〜237頁(1986年)および Dravenieks,A.他、J. Pharma. Sc.59巻:495〜501頁(1970年))、並びに高性能液体クロマトグラフィー(Cook,R.L.他、J. Clin. Microbiol.30巻:870〜877頁(1992年))のような分析手法がある。これらの手法は、臭気検査より正確でかつ信頼性が高いけれども、高価であり、時間がかかり、かつ医師診察室や診療所で現場検査を行うのに適していない。
【0010】
クルー細胞は、さらに他のアムセル判定基準を構成しているが、独立してBVと相関関係があり、熟練した顕微鏡測定者が実施すると、この感染症に対して高感度で特異的な指標である。クルー細胞は、BVが存在している場合、膣液内に見られる鱗片状の膣上皮細胞である。これらの細胞は、多数の細菌に覆われているので、斑点状または顆粒状の外観を呈し、そして多数の桿菌または球菌が付着しているため、その境界が不明瞭かまたは不鮮明である。標準的な臨床医療によれば、BVの診断は、検出可能な上皮細胞の少なくとも20%がクルー細胞であるとき、確定される。Holmes 他著、「Sexually Transmitted Diseases」、第2版、McGraw-Hill, Inc.社、米国ニューヨーク、1990年。
【0011】
付着細菌が細胞の端縁を完全に不明瞭にしている真のクルー細胞と、単に少数の付着細菌を有する細胞とを識別するには、訓練と経験が必要である。誤りの一因は、クルー細胞と、トリコモナス原虫、白血球および他の膣液成分とが外観で似ていることであり、これらの細胞をクルー細胞であると間違って同定して、偽の陽性検査結果をもたらすことが多い。もう一つの原因は、クルー細胞が、存在している場合、多数の膣液成分によって不明瞭にされて、臨床検査員がクルー細胞を完全に見逃してしまうかまたは実際のレベルより低く定量してしまうことである。これは、偽の陰性検査結果になる。したがって、正確に簡便に監視されかつその存在がクルー細胞と相関関係のある明確な分析対象が強く要望される。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、この発明自体による価値あるいくつかの発見および膣感染症の診断にこの発明を使用することを含む特定の応用における価値あるいくつかの発見にある。
【0013】
これら発見のうちの一つは、イオン化可能なフェノール基と陰電荷の基の両者を含有するタイプのpH指示薬の配合方法およびこの方法で配合したpH指示薬にある。この発見によれば、このタイプの指示薬は、第四級アンモニウム基を含有する固体ポリマーのマトリックスに固定化することができ、以下の二つの有用な結果が得られる。すなわち、
(1)指示薬は、水性液体の試料に濡れた場合、マトリックスに固定化されたまま留まる。すなわち、その指示薬は、マトリックスからにじみ出したり、マトリックスに隣接する領域へ滲み出したりすることに抵抗し、そして
(2)指示薬の転移点、すなわち目視可能な変色が起こるpH値が、前記ポリマー中の第四級アンモニウム基の濃度およびポリマー濃度の指示薬濃度に対する比率に応じた程度に低められ、転移がpHのより狭い範囲で起こるように鋭敏化される。したがって、指示薬は、選択されたpH値で転移するように調節することができ、如何なる選択された転移点についてもその転移点に対して適切な指示薬の範囲を広げることができ、そして、好ましい指示薬を選択して特定の用途に適応させることができる。
【0014】
関連する発見は、4.6〜4.8の範囲内(好ましくは、約4.7)の臨界点以上(等しいか、より大きい)のpHについて、水性液体の試料(通常、生物試料)を検出可能な転移により分析する検査器具であって、より低いpHで同様に検出可能な転移を示す正の対照(positive control)を組み合わせて用いて分析し、二つの変化がその検査器具上で独立して目視できるものである。前記正の対照は、指示薬が、前記器具の製造上の誤差などの理由で誤動作をしていないこと、および、この器具が、試料が実際に陽性であれば読取り値を示すのに十分な試料に暴露(露出)されていることを保証するのに有用である。好ましい諸実施態様において、この発明の検査器具は、指示薬の変化が試料を加えることによって起こらずそれ自体の分解または劣化で起こる指示薬を含有する、独立して目視可能な、負の対照も含有している。
【0015】
さらなる発見は、水性液体試料(やはり、通常は生物試料)中の揮発性アミン類の塩を検出する検査器具である。この器具は、水性液体が透過できないマトリックス中に保持されているアミン指示薬に加えて、乾燥した固体の気体アミン放出物質を含有している。この気体アミン放出物質は、検査の実行者がアルカリ水溶液を扱う必要をなくす。関連する発見は、この検査は、膣液の試料に実施すると、膣液中にクルー細胞が存在することを示す信頼性の高い指標として役立ち、クルー細胞を顕微鏡で観察して計数する必要がなくなることである。
【0016】
もっとさらなる発見は、単一の水性液体試料における、先に挙げた臨界点以上(臨界点およびそれより上)のpHの検査と揮発性アミンの塩類の検査を組み合わせて、各独立して目視可能に示す検査器具である。この器具は、細菌性膣症を診断するのに特に有用である。関連する発見は、この器具が細菌性膣症に対するアムセル基準の四つの検査のうち二つを検査するのに使用できることである。さらなる関連した発見は、この器具における検査は、それ自体で、アムセル検査の二つの追加の基準なしで細菌性膣症を診断する手法として使用できることである。
【0017】
以下に詳細に説明するように、この発明の諸概念の一実行形態は、pH4.7において目視可能な転移を示しかつBVを示すアミン類の存在の信頼性の高い目に見える指標を提供する、膣液中のBVを検査する組合せ検査器具である。特に好ましいpH指示薬は、ニトラジンイエローであり、これは、第四級アンモニウム基と組み合わさったとき、pHが上昇するにつれて、約4.7のpHを中心として転移し、約0.1のpH単位の狭いpH範囲で緑色がかった黄色から青色へ直接変色する。独立して目視可能な正の対照は、BVが存在するかしないかに拘わらず、液体の試料が付いたときに遭遇するさらに低いpHで変色する。二つの転移は独立して目視可能なので、両者が起こるとpHが4.7以上であることを示し、一方、より低いpHでの転移だけが起これば(正の対照)、pHが4.7より低いことを示す。これら二つの転移は、幾何的なパターンに配置して、検査結果の表示をさせることができる。特に好ましいパターンは、プラス記号を形成する一対の直交バーであり。その水平バーは、低いpHで変色する指示薬を含有し、垂直バーはニトラジンイエローと第四級アンモニウム基を含有している。これにより、pHが4.7より低い試料は、水平バーだけが変色してマイナス記号を生じ、一方pHが4.7より高い試料は水平および垂直のバーの両者が変色してプラス記号を生じる。背景領域(地の部分)は、負の対照としての役をする。
【0018】
前記アミン検査は、試料に接近し得る固体アルカリ、液体試料に接近し得る指示薬及び試料が発生する気体にのみ接近し得る指示薬を、同一の器具内に組み入れることによって、アルカリで揮発するアミンとアルカリで揮発しないアミンを識別する。したがって、試料をまず固体のアルカリと接触させ、次に両方の指示薬に触れさせると、一方の指示薬は揮発性アミンの有無にかかわらず変色し、そして他方の指示薬は揮発性アミンが存在する場合だけ変色する。pH検査の場合と同様に、これら二つの指示薬を幾何学的な(幾何学図形をなす)パターンに配置することができ、好ましくは容易に認識できる要領で検査結果を表徴するアイコンの形のものがよい。pH検査と同様に、一対の直交バーを使用することができ、液体に接近し得る指示薬を水平バー中に存在させ(正の対照)、気体にのみ接近し得る指示薬を前記水平バーと交差する垂直バー中に存在させることができる。このようにして、揮発性アミンなしの試料は、水平バーにのみ色変化を起こしてマイナス記号を生じ、一方揮発性アミンを含有する試料は、水平バーと垂直バーの両方に色変化を起こしてプラス記号を生じる。両バーを取り囲む地の領域は、負の対照として役立つ。好ましい検査器具は、器具の別個の領域に、pH検査とアミン検査の両方を含有する。一つの試料を、これら二つの検査領域に別々に付け、好ましくはpH検査を最初に、アミン検査を二番目にする。
【0019】
この発明およびその好ましい実施態様について、以上のおよび他の特徴と利点は、以下の説明によって、より一層容易に理解されるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
<pH配合物と検査法>
イオン化可能のフェノール基と陰電荷の基を有するpH指示薬は、各種のものが多数ある。好ましい陰電荷の基は、硫酸基とスルホン酸基である。イオン化可能なフェノール基と陰電荷の基を有する指示薬の例は、次のとおりである。
【0021】
アシッドブルー(acid blue)92(アナゾレンナトリウム、CAS No.3861−73−2)
アシッドブルー29(CAS No.5850−35−1)
アシッドアリザリンバイオレットN(CAS No.2092−55−9)
ブロモフェノールブルー(3’,3”,5’,5”−テトラブロモフェノールスルホンフタレイン、CAS No.155−39−9)
ブロモクロロフェノールブルー(3’,3”−ジブロモ−5’,5”−ジクロロフェノールスルホンフタレイン、CAS No.102185−52−4)
ブロモクレゾールグリーン(3’,3”,5’,5”−テトラブロモ−m−クレゾールスルホンフタレイン、CAS No.76−60−8)
クロロフェノールレッド(3’,3”−ジクロロフェノールスルホンフタレイン、CAS No.4430−20−0)
ブロモクゾールパープル(5’,5”−ジブロモ−o−クレゾールスルホンフタレイン、CAS No.115−40−2)
アリザリンコンプレキソン二水和物((3,4−ジヒドロキシ−2−アントラキノリル)メチルイミノ−二酢酸、CAS No.3952−78−1)
アリザリンレッドS一水和物(3,4−ジヒドロキシ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスルホン酸,ナトリウム塩、CAS No.130−22−3)
ブロモチモールブルー(3’,3”−ジブロモチモールスルホンフタレイン、CAS No.76−59−5)
ブリリアントイエロー(CAS No.3051−11−4)
フェノールレッド(フェノールスルホンフタレイン、CAS No.34487−61−1)
クレゾールレッド(3’,3”−ジメチルフェノールスルホンフタレイン、CAS No.1733−12−6)
m−クレゾールパープル(2’,2”−ジメチルフェノールスルホンフタレイン、CAS No.2303−01−7)
チモールブルー(2’,2”−ジメチル−3’、3”−ジイソプロピルフェノールスルホンフタレイン、CAS No.76−61−9)
ニトラジンイエロー(2−(2,4−ジニトロフェニルアゾ)ナフトール−3,6−ジスルホン酸,二ナトリウム塩、CAS No.5423−07−4)
こらの指示薬は、全て商業的供給者から容易に入手できる。好ましい指示薬は、ブロモフェノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモクレゾールパープル、ブロモチモールブルー、フリリアントイエローおよびニトラジンイエローである。
【0022】
前記ポリマー中の第四級アンモニウム基は、試示薬の陰電荷の基とイオン結合を形成するのに十分な正の電荷を主張できるいずれの基でもよい。好ましい第四級アンモニウム基は、アルキル基がC1〜C4アルキル基である低級アルキルアンモニウム基である。トリメチルアンモニウム基が特に好ましい。これらの第四級アンモニウム基は、前記イオン化可能なフェノール基の脱ブロトン化を容易に行わせて、その脱ブロトン化を、したがって色変化を、より低いpHで、そしてpHが高くなるにつれてより急峻に(すなわち、より狭い転移領域で)起こすを考えられる。
【0023】
ポリマー配合物中の第四級アンモニウム基の量は、色の転移点をどの程度低くするかおよび転移に所望の鋭敏度をどの程度にするかによって、大幅に変わり得る。この発明の多くの応用において、第四級アンモニウム基の量を選択して、指示薬の中央範囲の転移点を、約1.0〜約3.0pH単位で、好ましくは約1.5〜約2.5pH単位で、さらに好ましくは約2.0pH単位で、低下させる。また、第四級アンモニウム基の量は、得られたポリマーのアルカリ値によって表すこともできる。この値は、乾燥ポリマー1gが含有している第四級アンモニウム基の塩基性度と当量のKOHのmg値を表す。この発明を実施する大部分の場合、そのアルカリ値は約5〜約50の範囲内にあり、約15〜約40の範囲内の値が好ましい。
【0024】
好ましい実施態様においては、これら第四級アンモニウム基は、多孔質(さもなければ、透水性)でかつ親水性であることにより水性液体の試料に対して透過性であるポリマーに結合されている。このポリマーが親水性であるのは、そのポリマー構造に、第四級アンモニウム基または他の基が存在していることによる。そのポリマー自体は、被検試料の成分に対して不活性で、固体であって、そして薄い層、コーティングまたは薄層に成形できるポリマーであれば、如何なるポリマーでもよい。このポリマーは、一般的に水性媒体に不溶性でなければらず、そして膣液検査用に設計されているこの発明の実施態様については、膣液に不溶性でなければならない。適切なポリマーの例は、透明なポリマーであり、例えば、アクリル酸ポリマー類、特にアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルのコポリマーおよびジエチルアミノエチルセルロースがある。商業的供給者から容易に入手できる現時点で好ましい二つのポリマーは、EUDRAGIT(登録商標)RL POとEUDRAGIT(登録商標)RS POのアンモニオメタクリレートコポリマー類であり、これらは、塩酸塩としての、アクリル酸とメタクリル酸のメチル、エチルおよびトリメチルアンモニオエチルエステル類のコポリマーである。その第四級アンモニウム基は、これらのポリマーの10.4重量%(RLPO)または5.6重量%(RS PO)を構成するメタクリレート単位のトリメチルアンモニオエチルエステルとして、これらポリマーに存在している。そのアルカリ値は、それぞれ28.1と15.2である。これらのポリマーは、米国、マサチューセッツ州メイドン所在の Rohm Tech Inc.社から入手できる。
【0025】
一例をあげれば、ニトラジンイエローを指示薬として使用し、かつEUDRAGIT RL POのトリメチルアンモニオエチルエステル類を使用することが有用である。第四級アンモニウム基がない場合のニトラジンイエローの転移点は、約6.6のpHである。ニトラジンイエローとこの特定のポリマーの相対量を変えることによって、転移点を、選択した値だけ下げることができる。前記ポリマー指示薬混合物を、ポリマーが25.0重量%を構成しそして前記指示薬が0.1〜0.6重量%の範囲で変化する量を構成する液体溶液として塗布すると、その指示薬の転移点は、ニトラジンイエローの濃度が0.2%と0.34%のときpH4.7まで下がり、ニトラジンイエローの濃度が0.36%のときpH4.4まで、0.4%のときpH4.3まで、そして0.6%のときpH4.2まで下がる。
【0026】
一般に、最良の結果は、指示薬と第四級アンモニウム基の比率が特定の範囲において得られることが多い。ニトラジンイエローとEUDRAGIT RL POの場合、ポリマー中のKOH当量のニトラジンイエローに対する重量比として表される比率は、好ましい範囲が約1.0〜約6.0であり、より好ましい範囲が約1.5〜約3.5である。EUDRAGIT RL POの場合、ポリマーのニトラジンイエローに対する重量比の好ましい範囲は、約50〜約250であり、より好ましくは約75〜約125である。基礎薄層に塗布される同ポリマーと指示薬の液体溶液については、その溶液中のポリマーの好ましい範囲は約12〜約35重量%であり、ニトラジンイエローの好ましい範囲は約0.05〜約1.0重量%である。
【0027】
この発明による検査器具において、ポリマーと指示薬は、固体の薄い、そして好ましくは均一で透明な、透水性の層(pH指示薬薄層と称し得る)を形成しており、この層は、水性液体で飽和されたとき、固体で無傷の(すなわち、溶解したり崩壊して粉末になったりしない)まま留まる。このpH指示薬薄層、またはその薄層が形成されている組成物中に、種々の目的のために、追加の成分を任意に含有させてもよい。そのような成分の例は、前記薄層の成分を表面に広げたり塗布したりするのに用いるビヒクル、乾燥剤、浸透剤、ポリマーを試料に濡れやすくする薬剤、および前記混合物を固体支持体の表面に堆積または付着しやすくする薬剤である。さらにその他の任意成分とそれを含有させる理由は、当業技術者にとっていとも明白なことであろう。これら添加成分として典型的なものは、低分子量のアルコール類、浸透剤類および界面活性剤類である。ソルビトールが適切な浸透剤の一例である。
【0028】
上記に提案したように、pH指示薬の薄層は、その薄層を安定させるためおよび製造をし易くするために、支持基体または基礎薄層の表面をおおって形成することができる。代表的な例は、MYLAR(商標登録)(米国デラウェア州ウィルミントン所在の Du Pont de Nemours & Co.社)のようなポリエチレンテレフタレートフィルムであり、これは、pH指示薬薄層の成分の固体支持体への付着を改善するため、エチルセルロースまたは類似のコーティングでコートしてもよい。
【0029】
この発明の好ましい検査器具にあっては、所望の転移点で変色するように改変された指示薬が検査器具の一つの幾何学的(幾何学図形をなす)領域を占め、別の幾何学的領域の指示薬が前記第一の領域のpH指示薬より少なくとも約0.7pH単位だけ低いpHで変色する。この第二の領域が、二つの領域の転移点の間にあるpHの液体に接触して変色すると、第二領域の指示薬が機能する状態にあることを使用者に知らせ、この情報は、器具中の両指示薬について論理的に拡張される。このように、第二領域は、試料によって活性化される正の対照の薄層として、すなわち、試料のpHが検査領域の転移点より高いか低いかに拘わらず、試料が付くと変色を示す領域として働く。したがって、この正の対象領域の変色は、試料のpHがその転移点を超えて十分に高くても検査領域(すなわち、pH指示薬薄層)内の指示薬が変色を呈するということと、十分な試料が付けられて検査器具の表面を濡らしているということを示すことになる。
【0030】
転移点をpH4.7に調整したニトラジンイエローを含有するpH指示薬薄層と膣液を一例として使用する場合、正の対照薄層は、好ましくは、4.7より0.7pH単位以上(等しいか、より大きい)低いpHの転移点を有する指示薬、より好ましくは、その転移点が4.0以下のpHである指示薬、そして最も好ましくは、3.5以下のpHの指示薬を含有している。その変色は、pH4.7で変色する指示薬が行う変色と同じかまたは類似していることが特に好ましい。
【0031】
pH指示薬薄層の転移点が4.7であるときに正の対照用に有用な指示薬の例は、ニトラジンイエローとブロモクレゾールグリーンの混合物である。このような混合物中のニトラジンイエローとブロモクレゾールグリーンの重量比は変えることができ、そして異なる比率によって異なる転移点が作られる。しかし、一般に、重量比(ブロモクレゾールグリーン対ニトラジンイエロー)が約0.05〜約20.0で、そして好ましくは、約0.5〜約5.0で最良の結果が得られる。この指示薬または指示薬の組合せは、同様に、透水性ポリマーに固定化され、そしてpH4.7の指示薬を含浸されたのと同じポリマーをより低いpH指示薬用にも用いることができるが、この発明は、両領域に同じポリマーを使用する検査器具に限定されない。ポリマーと指示薬が液体溶液として塗布される場合、その溶液中の指示薬の好ましい量は、約0.05重量%〜約1.0重量%である。
【0032】
これら指示薬(すなわち、pH指示薬薄層と正対照薄層)は、二つの変色が独立して目視できるように、検査器具に配置することが好ましく、さらに、その器具に第三の指示薬領域を設け、その領域は、目視可能なままであるが、試料自体の塗布によってその指示薬が変色しないように試料から保護されているようにすることが好ましい。このようにして、この非変色領域は、負のバックグランド対照として働く。というのは、その元の色からの色ずれは、その指示薬自体が分解したか、またはその検査中にその有効性に悪影響を与える別の化学的転化を受けたか、または製造段階で指示薬に欠陥が入り込んだか、または不適当な量の試料が塗布されたことを示すからである。
【0033】
上記に示したように、これら指示薬の好ましい配置形態は、プラス記号を形成する二つの交差バーである。図1、2および3は、この配置形態を有する積層体を示す。基礎薄層11は、pH指示薬薄層12(その転移点は、pH4.7である)を、検査器具の下面に向けて支持している。中間薄層すなわち液体チャンネリング薄層13がpH4.7の指示薬薄層の上に付けられ(塗布され)、その液体チャンネリング薄層は、透明で液体を透過しないが、液体が通過することができかつ前記プラス記号の垂直バーを形成する垂直バー形の細長い間隙14を中央部に備えている。次いで、正の対照薄層15(より低いpH指示薬を含有している)が、プラス記号の水平部分として働くバーの形で、中間薄層の上に付けられ(塗布され)る。
【0034】
したがって、器具の上面全体に付けられ(塗布され)た試料は、正の対照薄層全体を濡らし、それとその周りを通過して、前記間隙を通ってしか貫通させない中間薄層に至り、その結果、その下側に位置するpH4.7指示薬薄層に前記間隙の下側の領域16のところに到達する。pH4.7指示薬の変色は、前記間隙の下の垂直バー16領域に限定される。pH4.7指示薬層17の残りの部分(プラス記号を囲む領域)は、試料から保護されているため、変色しない。pHが4.7より低い膣液試料は、器具にマイナス記号を生じ(正の対照の指示薬バー15だけが見える)、一方、pHが4.7以上(等しいか、より大きい)の試料は、プラス記号(バー15とバー16が見える)を生じる。
【0035】
この発明の最も基礎的で基本的な概念を使用することによって、試料に濡れたときに指示薬が移行しないように指示薬を器具に固定化し、かつ指示薬が比較的鋭敏なpH範囲内で転移をするように指示薬を改質しながら、器具の画定された幾何学的領域の変色によって、水性液体試料のpHが選択された域値を越えているかどうかを測定できるpH検査器具が用意される。その域値は、第一に、指示薬を選択することによって、第二に、マトリックス中に第四級アンモニウム基を組み込むことにより指示薬の転移点を調整することによって選択される。この器具で検査できる水性液体としては、連続相が水または水溶液である懸濁液と乳濁液はもとより水溶液が含まれる。いかなるソースからの水性液体でも使用できるが、この発明の第一の関心対象は生物液であり、尿、唾液、血液及び膣液などである。膣液の場合、上記に示したように、この発明を使用する第一の例は、細菌性膣症の検出である。膣液は、例えば羊膜破裂に伴うpHの変化(4.5から7.0以上まで上昇)の検査のような、他の目的のためにも、この発明により検査できる。この発明は、ヒトの体液のみならず、家畜やペットのような動物由来の液体の検査も関心対象である。一つの例は、牛乳のpHが約6.8という域値に到達したかまたはそれを越えたかどうかを測定することにより、畜牛の乳房炎の検出をすることである。
【0036】
<アミン検査>
この発明のpH検査器具と同様に、アミン検査器具または両方の検査を組み合わせた検査器具のアミン検査部分は、積層構造体である。その構造体の個々の薄層は、別個の相補的機能を果たし、これらの薄層は、集合的に協働して、検査結果全体が目視可能な表示で読みとられる正確でかつ再現性のある検査法を提供する。二つの主要薄層は、液体試料に直ちに接触可能な固体の気体放出薄層と、気体透過性でありかつ水性液体試料自体または気体の形態でない試料の成分を透過しない気体透過性の指示薬薄層である。その気体放出薄層は、試料中のアミン塩と反応してアミン塩を揮発性アミンに転化するアルカリの固体薄層である。その揮発したアミンは、次いで前記気体透過性指示薬薄層を透過し、その薄層で指示薬の変色を起こさせる。
【0037】
用語「揮発性アミン」および「揮発したアミン」には、十分に揮発性で、大気中にかなりの速度で流入するアミンのみならず、ごく僅かに揮発性であるにすぎないアミンも含まれる。ごく僅かに揮発性のアミンは、大気中に有意な量が拡散することなく液面に気体のごく薄い層を形成するのみのアミンである。しかし、この気体の薄い層は、前記気体透過性指示薬薄層を透過するのに十分である。
【0038】
気体放出薄層のための固体アルカリの選択は、微妙ではなく、変えることができる。一般に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のアルミン酸塩類、炭酸塩類および水酸化物類を使用できる。最良の結果は、アルミン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化マグネシウムを使用したとき得られることが最も多い。アルミン酸ナトリウムが特に好ましい。
【0039】
気体透過性指示薬薄層の気体だけ透過する性能は、試料の性質に応じて、各種の方法で達成することができる。水性試料に対して便利な方法は、多孔質の疎水性ポリマーを使用することである。適切性ポリマーは、固体で、水性体液、特に膣液に不溶性であり、そして、それら体液と接触したときに、溶解したり、分散して粒子形になったり、または別の具合に崩壊したりすることがない層やコーティングや薄層に容易に形成できるポリマーである。そのようなポリマーの例は、エチルセルロース、酢酸セルロースおよび硝酸セルロースである。エチルセルロースが特に好ましい。あるいは、指示薬は、親水性の透水性ポリマー中に入れて、疎水性薄層で被覆してもよい。
【0040】
アミン類に、そして好ましくはさもなくば酸性を呈するであろう体液試料中のアミン類に暴露されたときに変色するいかなる指示薬でも用いることができる。ブロモクレゾールグリーンが一例であり、pH検査はもちろん、ここのアミン検査にも使用できる。他の例は、ブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールパープル、ブロモクロロフェノールブルー、ニトラジンイエローおよび先に列挙した中の他の各種指示薬である。
【0041】
気体放出薄層と気体透過性指示薬薄層は、気体放出薄層中のアルカリと気体透過性薄層中の指示薬が、体液試料が存在しないときには接触することがないように、検査器具内に配置される。その配置は、使用者が最初に気体放出薄層を試料と接触させ(好ましくは、綿棒を用いて)、次に気体透過性指示薬薄層を同じ試薬に接触させ、その結果、試料中に存在する気体が気体指示薬薄層を透過するような配置である。
【0042】
したがって、気体透過性指示薬薄層は、上記器具の最も下方に位置する薄層で、試料が塗布される表面から最も離れていて、試料の作用を受ける最後の薄層であってもい。この薄層は、pH指示薬薄層におけるように、基礎薄層すなわち支持薄層の上に覆って任意選択的に塗布する(付ける)ことができる。しかしながら、薄層マトリックスとしてエチルセルロースのようなポリマーを使用することによって、その薄層は、裏打ち用の基礎薄層を使用することなしに、構造が安定し、かつ性能の信頼性が高くなる。
【0043】
これら二つの薄層の相互の配置に加えて、変色が起こる幾何学的領域を画定する役割も果たすことのできる介在薄層を使用することによって、この器具による揮発性アミンの発生およびこれらアミンの指示薬への浸透が促進されるとともに、pH検査によって提供されたの同じタイプの情報が得られる。
【0044】
pH検査の場合と同様に、アミン検査における変色は、平素は見えない特定の幾何学的しるしを現れさせるような具合に配置することが好ましい。これを達成する一つの手法は、揮発性アミンが、気体透過性指示薬薄層中の画定された幾何学的領域中に近づくのを制限し、その薄層の残りの領域が依然として見えるようにすることである。これは、気体チャネリング薄層を気体透過性薄層の上に直接付け(塗布し)、気体チャネリング薄層は光透過性または透明であり、その境界部分の内の開口部または流路部以外が気体不透過性材料製であることによって達成される。そうすることにより、揮発性アミンは、その開口部を通してチャネリングを行うので、変色を示す気体透過性指示薬薄層の唯一の部分は、その開口部の直下の領域である。気体を透過しない光透過性の材料の例としては、種々のポリマーがあり、特にポリアミド類、ポリアクリレート類、セラック類およびワニス類である。
【0045】
気体透過性薄層中の指示薬を液体のアミン類からさらに保護するため、気体を透過するが液体を透過しない薄層を、気体チャネリング薄層の上に直接配置してもよい。便宜上、この保護薄層は、気体透過性指示薬薄層に用いるのと同じポリマーで作ってもよい。この場合も、エチルセルロースが好ましい。
【0046】
試料中に、揮発性もしくは揮発させることが可能なアミンが存在しているかまたは存在していないかに拘わらず、試料の存在に応答するように、第二の指示薬領域をアミン検査器具に設けてもよい。pH検査の場合と同様に、この第二の指示薬領域は、試料によって活性化される正の対照として働き、正の対照の薄層と呼ばれる別の薄層として塗布できる。この薄層中の指示薬は、体液試料が透過可能なマトリックス中に固定化してもよく、そして指示薬自体は、試料を塗布したときに変色する指示薬であれば如何なるものでもよい。その変色が起こる原因は、試料中の非揮発性アミンか、またはアルカリをアプリケーターの綿棒を使って試料中に入れるときの気体放出薄層中の固体アルカリである。固定化マトリックスは親水性ポリマーでよく、そして卓越した例は、pH検査のpH指示薬薄層に使用することが好ましいと先に引用したのと同じポリマーである。指示薬は、気体透過性指示薬薄層に使用するのと同じ指示薬でよいが、試料と接触したときに変色するいずれの指示薬も使用できる。
【0047】
pH検査の場合と同様に、前記二つの指示薬(すなわち、揮発させられたアミン類だけが近づき得る指示薬および正の対照の薄層の指示薬でアルカリ処理された試料はもちろん揮発させられたアミン類と揮発させられないアミン類の両者が近づき得る指示薬)は、これら二つの変色が独立して目視可能であるように配置される。この検査器具は、目視可能のままではあるが、如何なる環境下でも変色しないように試料から保護されている第三の指示薬領域を有しているのがさらに好ましい。かくして、この非変色領域は、pH検査における負の対照の場合と同じ理由で、負のバックグランド対照の役を果たす。
【0048】
この場合も、これら指示薬の好ましい配置形態はプラス記号を形成する二つの交差バーである。図4、5および6を参照して、これは、下部薄層としての気体透過性指示薬薄層21と、その層の上に直接付けられ(塗布され)た透明の気体チャネリング薄層22によって達成することができる。気体チャネリング薄層中の細長い間隙23がこの薄層を二つの分離した領域に分割する。この間隙は、揮発させられたアミンを通過させ、前記プラス記号の垂直バーを形成する。液体バリヤーの保護薄層24(透明)が、ガスチャネリング薄層22を覆っており、間隙23も覆っている。次いで、正対照の薄層25(液体試料が透過可能)を液体バリヤー薄層24の上に付ける(塗布する)。その正対照薄層は、プラス記号の水平部分を形成するバーの形をしている。最後に、気体放出薄層26を、この器具の別個の層として、保護液体バリヤー24の上側か、薄層全部の外側に付ける(塗布する)。図面に示す配置構造の気体放出薄層は、正対照薄層の水平バーを囲み、好ましくは、そのバーに接触しないリングを形成している。そのリングとバーの間の小さな間隙によって、そのバーの時期尚早の変色が防止される。
【0049】
上記パラグラフに記載されている配置形態を有するアミン検査器具を使うには、膣液で濡らした綿棒を気体放出リング26にこすりつけ、次にそのリングの内側の円形領域全体に亘ってこすりつけて、正対照の水平バー25とその上下の領域とに接触させる。水平バー25は、試料と接触すると変色し、そして綿棒と気体放出リングの接触によって放出された如何なる揮発性アミンも、液体バリヤー薄層24を透過し、そして気体チャネリング薄層の垂直バーの間隙23を通過して、気体透過性指示薬薄層21に至る。指示薬薄層21の変色は、垂直バー27の領域に限定され、一方、気体透過性薄層(プラス記号を囲む領域28)中の残りの指示薬は、試料から保護されていて、変色しない。したがって、揮発化可能なアミンを含有しない膣液試料は、器具にマイナス記号を生じ(水平バー25にのみ変色を起こすことによって)、他方、揮発化可能なアミンを含有する試料は、プラス記号を生じる(水平バー25と垂直バー27の両方で変色を起こすことによって)。
【0050】
pH検査とアミン検査の両者に関連して上述した指示薬は、可視指示薬であり、肉眼で検出可能な色変化を生じる。別のやり方として、この発明は、さらに、機械で読取り可能な指示薬または励起されると検出可能になる指示薬、例えば蛍光読取り可能な指示薬を企図している。
【0051】
この発明の好ましい実施態様では、上記二つの検査が図7、8に示す単一の検査カード30上に組み合わされている。これら二つの検査は、上記カードの一つの表面上に別個の領域31、32として設けられる。各々は、使用者によく見えるように、暗色の円33、34で縁取ることができる。アミン検査領域を囲む暗色円34は、アミン検査を実施するのに必要な気体放出薄層を含んでいるので、より幅広にすることができる。このカードは、使用するための情報と指示を同定するような印を含むことができる。このカードの上面35は、貯蔵中と輸送中に保護するために保護シートで覆ってもよく、しかし使用する直前に容易に取り外すことができるものとする。単一の生物試料を上記カード上の両検査領域へ塗布するには、試料を保持してそれを表面に塗布できるような、綿を先端につけたスティックまたは如何なる綿棒によっても容易に達成できる。この発明の典型的な検査カードは、ほぼクレジットカードの大きさ、つまり約2インチ(5.1cm)×3インチ(7.6cm)であり、検査領域は円形で、直径が約0.25インチ(0.635cm)である。
【0052】
【実施例】
以下の実施例は、例解のみを目的として提示するものである。これらの実施例では、諸図に示した配置形態を有するこの発明の検査要素(エレメント)を使用した。pH検査要素において、その薄層は、図1の参照番号を使用して説明すると、以下のとおりである。
【0053】
基礎薄層11:n−プロパノールに15重量%のエチルセルロースを溶解した溶液として塗布したエチルセルロースコーティングを有するMylarの支持体であり、
pH指示薬薄層12:以下の組成、すなわち、25.0重量%のEUDRAGIT RL PO、0.34重量%のニトラジンイエロー、8.6重量%のソルビトール(湿潤透過剤、70重量%水溶液)、10.0重量%の2−エトキシエタノール、12.4重量%の脱イオン水、43.66重量%の1−プロパノールを有する水溶液として塗布したEUDRAGIT RL POとニトラジンイエローであり、
液体チャネリングバリヤー薄層13:30重量%n−プロパノールに溶解した15重量%溶液として塗布したエチルセルロースであり、但し、間隙14が設けられており、
正の対照薄層15:以下の組成、すなわち、22.8重量%のn−プロパノール、12.40重量%の脱イオン水、30.00重量%の2−エトキシエタノール、8.60重量%のソルビトール(70重量%の水溶液)、25.0重量%のEUDRAGIT RL PO、0.17重量%のニトラジンイエロー、0.30重量%のブロモクレゾールグリーンおよび0.65重量%の無水2−スルホ安息香酸(防湿性を得るため)を有する溶液として塗布した、ニトラジンイエローとブロモクレゾールグリーンを含有するEUDRAGIT RL POである。
【0054】
アミン検査要素において、その薄層は、図4の参照番号を使用して説明すると、以下のとおりである。
【0055】
気体透過性指示薬薄層21:下記組成、すなわち、1.8重量%のブロモクロゾールグリーン、12重量%のエチルセルロースおよび86.2重量%のn−プロパノールを有する溶液で形成したブロモクゾールクリーンを含有エチルセルロースであり、
気体チャネリング薄層22:20重量%のポリアミド樹脂、50重量%の酢酸n−プロピルおよび30重量%のn−プロパノールの溶液として塗布した透明なポリアミドであり、
液体バリャー24:n−プロピルアルコールに10重量%のエチルセルロースを溶解した溶液として塗布したエチルセルロースであり、
正対照薄層25:以下の組成、すなわち、25.0重量%のEUDRAGITRL PO、0.1重量%のブロモクレゾールグリーン、30.0重量%の2−エトキシエタノール、6.0重量%の脱イオン水、36.9重量%の1−プロパノール、2.0重量%の無水スルホ安息香酸を有する溶液として塗布したEUDRAGIT RL POとブロモクゾールクリーンであり、
気体放出薄層26:28重量%のアルミン酸ナトリウム、18重量%のポリエチレン、3重量%のモルトデキストリンおよび51重量%の脱イオン水の溶液として塗布したアルミン酸ナトリウムである。
【0056】
これらの検査要素を従来技術の要素および手順と比較するため、以下の二つの手順を使用した。一つの手順では、内科医師用に現在販売されている、米国ニュージャージー州ギブズタウン所在のEM Science 社製のCOLORPHAST(登録商標)pH検査ストリップを使用した。もう一つの手順は、前記の発明の背景の項で述べた臭気検査、すなわち、試料の一部を顕微鏡のスライドガラスに塗布し、10%KOH水溶液を1滴塗布し、次いで臭覚測定を行う検査であった。
【0057】
<実施例1>
607個の膣液試料についてpH検査施して、この発明のpH検査要素を、COLORPHAST pH検査ストリップと比較した。
【0058】
607個の試料のうち、298個がCOLORPHAST検査ストリップによって陰性(pH<4.7)であり、そしてこれら298個の試料のうち258個がこの発明の検査要素によって陰性であった。この結果は、陰性が86.6%一致していることを表し、標準偏差は2.0%で、片側95%の信頼区間は83.3%であった。
【0059】
COLORPHASTの検査ストリップで陽性(pH≧4.7)であった試料は、309の数に及び、これら309個の試料のうち263個が、この発明の検査要素によっても同様に陽性であった。この結果は、陽性が85.1%一致したことを示し、標準偏差が2.0%で、片側95%の信頼区間は81.8%であった。
【0060】
全体は、85.8%一致し、標準偏差が1.4%で、信頼区間は83.5%であった。
【0061】
<実施例2>
この実施例では、アムセルの判断基準を使用して、実施例1で実施した検査で一致しなかった試料の矛盾解消を計った。四つのアムセルの基準は、上昇したpH、臭気検査によるアミンの存在、膣液の均一性およびクルー細胞の存在である。この検査の裏付けになっている理論は、膣液のpHが膣の感染症のために上昇したのであれば、細菌性膣症(BV)の臨床診断と一致して、残りの三つのアムセルの基準のうち少なくとも二つは陽性になるであろうという理論である。
【0062】
検査結果が一致しなかった86個の試料(一方のpH検査が陽性を示し、他方のpH検査が陰性を示した試料)を、残りの3種のアムセルの基準の検査に付した。COLORPHAST検査ストリップによる検査結果が陰性でこの発明の検査ストリップによる検査結果が陽性であった40個の試料のうち、2個だけが、アムセルの基準によって臨床上、BVについて陽性であった。COLORPHAST検査ストリップによって陽性の検査結果を示し、この発明の検査ストリップによって陰性であった46個の試料のうち、42個がアムセルの基準によってBVについて臨床上陰性であった。これは、不一致の検査結果をアムセルの基準を用いて調整(確認修正)した結果、陽性について98.5%一致し、陰性について88.8%一致し、全体で93.1%一致したことを示している。
【0063】
<実施例3>
この実施例では、この発明のアミン検査要素を臭気検査と比較する。両検査を、合計617個の膣液試料で実施した。
【0064】
検査した試料の全数のうち196個が臭気検査で陽性であり、その196個の試料のうち166個がこの発明の検査要素でも陽性であった。この結果は、陽性について84.7%一致していることを表し、標準偏差は2.5%で、片側95%信頼区間は80.5%であった。
【0065】
検査した試料全数のうち421個は臭気検査結果が陰性であり、その421個の試料のうち385個がこの発明の検査要素でも陰性であった。この結果は、陰性が91.4%一致したことを表し、標準偏差は1.4%で、片側95%の信頼区間は89.2%であった。
【0066】
全体では89.3%一致し、標準偏差が1.2%で、片側95%信頼区間は87.3%であった。
【0067】
<実施例4>
アミン検査で一致しなかった試料の矛盾解消を計るために、再びアムセルの基準を使用した。この場合も同様に、膣の感染症のためアミンが検出されたのであれば、残りの三つのアムセルの基準のうち少なくとも二つが陽性であると見込まれよう。
【0068】
検査結果が一致しなかったアミン検査試料66個を、残りの三つのアムセル基準の検査に付した。陽性の一致度は91.2%まで上昇し、陰性の一致度は91.7%まで上昇し、全体の一致度は91.6%まで上昇した。
【0069】
<実施例5>
この実施例では、この発明のpH検査およびアミン検査を組み合わせた結果と、COLORPHASTpH検査ストリップおよび標準の臭気検査(参照検査)を組み合わせた結果とを比較する。この検査の場合、この発明を用いて得た結果は、pH検査とアミン検査の両者の検査が陽性であったときのみ陽性とみなし、それ以外の場合、すなわちpH検査とアミン検査のいずれか一方または両方が陰性であったときは全て陰性とみなした。上記参照検査も同じ要領で表現した。すなわち、両者が陽性のときは陽性とみなし、そして一方または両者が陰性のときは陰性とみなした。
【0070】
604個の膣液試料のうち、184個の試料が参照検査で陽性であり、175個がこの発明の検査で陽性であった。また、420個の試料が参照検査で陰性であり、429の試料がこの発明の検査で陰性であった。不一致は、僅か45個の試料で起こった。このことは、陽性が85.3%一致し、標準偏差が2.6%で、片側95%信頼区間が81.0%であることを表し、陰性が95.7%一致し、標準偏差が1.0%で、片側95%信頼区間が94.1%であることを表し、そして全体で92.5%一致し、標準偏差が1.1%で、片側95%信頼区間が90.8%であることを表している。
【0071】
<実施例6>
個々の検査要素の場合と同様に、この発明の組合せ検査と組合せ参照検査との間で相違する検査結果を、アムセル基準を用いて矛盾解消して、推定でBVを診断した。組合せ参照検査で陰性であったがこの発明の組合せ検査では陽性であった18個の試料のうち、アムセル基準によって2個だけがBVについて臨床上陽性であった。参照検査で陽性であったがこの発明の検査で陰性であった27個の試料のうち、10個がアムセル基準によってBVについて臨床上陰性であった。このように、アムセル基準を使って前記の相違する検査結果を調整した結果、陽性の一致度は90.3%まで上昇し、標準偏差が2.2%で、片側95%信頼区間が86.7%であった。また、陰性の一致度は96.3%まで上昇し、標準偏差が0.9%で、片側95%信頼区間が94.8%であった。そして、全体での一致度は94.5%まで上昇し、標準偏差が0.9%で、片側95%信頼区間が93.0%であった。
【0072】
<実施例7>
この実施例は、細菌性膣症(BV)の存在の有無を決定するのに、この発明を二つの追加のアムセル基準と併せて用いて使用した場合を例解する。上記に示したように、アムセル法を用いる診断は、四つの基準、すなわち(1)pHの測定、(2)揮発性アミン類の臭気検査、(3)膣液の均一性の検査、および(4)クルー細胞の存在についての膣液の顕微鏡検査に基づいている。検査結果を評価する伝統的方法によれば、前記四つの基準のうち少なくとも三つを満たしている女性はBV陽性とされる。第一に、検査グループの全女性を、pH検査にCOLORPHASTpH検査ストリップを用いそしてアミン類については臭気検査を用いて、四つの基準全てについて検査した。次いで、同じグループの女性について、同じ四つの基準を用いて分析を繰り返したが、前記COLORPHAST検査と臭気検査の代わりにこの発明のpH検査とアミン検査を使用した。
【0073】
この検査グループは、604名の女性由来の膣液試料で構成されている。pHとアミンの測定のためCOLORPHASTと臭気検査を用いるアムセル基準に基づいて、前記女性のうち161名(26.6%)がBV陽性と分類され、443名(73.4%) がBV陰性と分類された。陽性であった前記161名中、153名は、この発明のpH検査とアミン検査を用いて前記基準の検査を再び行ったところ、やはり陽性と分類された。陰性であった前記443名中、433名は、この発明のpH検査とアミン検査を用いて前記基準の検査を再び行ったところ、やはり陰性と分類された。これは、陽性について、95.0%が一致し、標準偏差が1.7%で、片側95%信頼区間が92.2%であることを表す。また、陰性の一致度は97.7%で、標準偏差が0.7%で、片側95%信頼区間が96.6%であった。全体での一致度は97.0%であり、標準偏差が0.7%で、片側95%信頼区間が95.9%であった。そして、カッパ係数は0.92であり、標準偏差が0.02で、片側95%信頼区間が0.90であった。
【0074】
前記18個の相違する検査結果を、BV診断の独立した手段としてのグラム(Gram)染色検査によって矛盾解消した。この場合、グラム染色法での採点が7以上のときBV陽性とした。COLORPHASTと臭気検査を用いたときアムセル基準でBV陰性であってこの発明のpH検査とアミン検査を用いたときアムセル基準でBV陽性であった10個の試料のうち、8個の試料がグラム染色検査で臨床上BV陽性であった。逆に、COLORPHAST検査と臭気検査を用いたときアムセル基準でBV陽性であってこの発明のpH検査とアミン検査を用いたときBV陽性であった8個の試料のうち、1個の試料がグラム染色検査で臨床上陰性であった。このように、相違する検査結果を、グラム染色検査で調整することによって、陽性の一致度は95.8%まで上昇し、陰性の一致度は99.5%まで上昇し、そして全体での一致度は98.5%まで上昇した。そして、カッパ係数は0.96%であり、標準偏差が0.01%で、片側95%信頼区間は0.94であった。
【0075】
<実施例8>
この実施例は、BVの検査基準として、この発明のpH検査とアミン検査自体を使用する場合を例解する。アムセル基準(pH検査にCOLORPHASTストリップを、アミン検査に臭気検査を使用)に対して比較を行い、そして不一致の検査結果を調整するために、ここでもグラム染色検査法を使用した。なお、グラム染色の採点が7以上のものをBV陽性とした。この発明のpH検査とアミン検査については、両方の検査結果が陽性であったときのみ陽性であると診断した。一方または両方の検査結果が陰性であったときは、陰性であると診断した。
【0076】
検査した607個の膣液試料のうち、162個がアムセルの基準で陽性であった。これら162個の試料のうち、139個がこの発明のpH検査とアミン検査でも陽性であった(85.8%の一致度、標準偏差2.7%、片側95%信頼区間81.3%)。上記アムセル基準で陰性と評価された試料は445個であり、これら445個のうち、408(91.7%の一致度、標準偏差1.3%、片側95%信頼区間89.5%)がこの発明のpH検査とアミン検査でも陰性であった。このことは、陽性の予測値が79.0%であり、標準偏差が3.1%で、片側95%信頼区間が73.9%であることを示し、陰性の予測値が94.7%であり、標準偏差が1.1%で、片側95%信頼区間が92.9%であることを示し、そして効率(efficiency)は90.1%であり、標準偏差が1.2%で、片側95%信頼区間が88.1%であることを示す。
【0077】
次いで、上記60個の相違する検査結果をグラム染色検査で調整した。アムセル基準でBV陰性であって、この発明の両検査で陽性であった37個のうち、24個がグラム染色検査で臨床上陽性であった。アムセル基準でBV陽性であって、この発明の両検査で陰性であった23個のうち、4個がグラム染色法によって臨床上陰性であった。
【0078】
このように、相違する検査結果をグラム染色検査法で調整することによって、182個の試料が、グラム染色法で調整したアムセル基準でBV陽性であり、これら182個の試料のうち、163個はこの発明の二つの検査でも陽性であった。同様に、425個がグラム染色法で調整したアムセル基準で陰性であり、これら425個のうち、412個はこの発明の二つの検査でも陰性であった。その結果、陽性の一致度は89.6%まで上昇し、標準偏差が2.3%で、片側95%信頼区間が85.8%であり、そして陰性の一致度は96.9%まで上昇し、標準偏差が0.8%で、片側95%信頼限界が95.6%であった。これらの検査結果は、陽性の予測値が92.6%であり、標準偏差が2.0%で、片側95%信頼区間が89.4%であること、陰性の予測値が95.6%であり、標準偏差が1.0%で、片側95%信頼区間が94.0%であること、そして効率が94.7%であり、標準偏差が0.9%で、片側95%信頼区間が93.2%であることを示している。
【0079】
<実施例9>
この実施例は、クルー細胞の検査法としてこの発明のアミン検査を使用した場合を例解する。クルー細胞の顕微鏡による検出法に対して比較し、相違する検査結果をグラム染色検査を用いて調整した。クルー細胞の顕微鏡検査は、クルー細胞が、膣液試料中に存在する膣上皮細胞の20%を越えたとき陽性と判断した。前実施例と同様に、この発明を代表するアミン検査は、アミン検査要素が青色のプラス記号を生じたとき、陽性と判断した。代わりに、この発明を代表するアミン検査は、アミン検査要素が青色のマイナス記号を生じたとき、陰性と判断した。
【0080】
検査した625個の膣液試料のうち、167個が顕微鏡法によってクルー細胞について陽性と判定された。これら167個のクルー細胞陽性試料のうち、135個はこの発明のアミン検査でも陽性であった(一致度80.8%)。顕微鏡法でクルー細胞について陰性であった試料は、数にして458個であった。これら458個のうち、388個はこの発明のアミン検査で陰性であった(一致度84.7%)。この検査結果は、陽性の一致度が80.8%であり、陰性の一致度が84.7%であり、そして効率が83.7%であることを示している。
【0081】
上記102個の相違する検査結果を、次いでグラム染色検査で調整した。顕微鏡法でクルー細胞陰性であってこの発明のアミン検査で陽性であった70個の試料のうち、36個がグラム染色分析法によって臨床上BV陽性であった。このように、前記70個の相違するクルー細胞陰性の検査結果を、グラム染色法で調整することによって、194個の試料が、グラム染色法で調整した顕微鏡法判断基準によってクルー細胞陽性であり、これら194個の試料のうち171個がこの発明のアミン検査でも陽性であった。
【0082】
同様に、顕微鏡法の基準で陽性であってこの発明のアミン検査で陰性であった32個の試料のうち、9個の試料がグラム染色検査によって臨床上BV陽性であった。このように、前記32個の相違する32個のクルー細胞陽性の検査結果を、グラム染色法で調整することによって、431個の試料がグラム染色法で調整された顕微鏡法基準によってクルー細胞陰性であり、そしてこれら431個の試料のうち、397個がこの発明のアミン検査でも陰性であった。
【0083】
この結果、陽性の一致度は88.1%まで上昇し、陰性の一致度は92.1%まで上昇し、そして全体での一致度は90.9%まで上昇した。
【0084】
【付言】
以上は、主として例解を目的として提供するものである。この発明の配置形態、寸法、試薬その他の物質、手順ステップおよび他のパラメータは、この発明の精神と範囲から逸脱することなく、種々のやり方で、さらに変形または置換することができることは、当業技術者にとって難なく明白であろう。また、以上の各実施例により説明したこの発明のうち、この出願において、特許を受けようとする発明は、特許請求の範囲の記載によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に関連して使用するpH検査器具の一実施例における数枚の薄層の各々を示す平面図であり、各薄層はそれらが付けられる順に離して示してある。
【図2】 図1の諸薄層から形成した積層体の平面図である。
【図3】 図2に示す各種薄層のB−B線に沿った断面図である。
【図4】 この発明に使用するアミン検査要素の一実施例における数枚の薄層の各々を示す平面図であり、各薄層はそれらが付けられる順に離して示してある。
【図5】 図4の諸薄層から形成した積層体の平面図である。
【図6】 図5に示す各種薄層のB−B線に沿った断面図である。
【図7】 前記諸図に示すpH検査要素とアミン検査要素の両者を組み込んだ検査カードの平面図である。
【図8】 図7に示す検査カードの各種薄層の断面図である。

Claims (1)

  1. クルー細胞の存在について、膣液の試料を分析する方法であって、
    固体アルカリと、気体に対して透過性であるが水性液体に対して非透過性である材料でできていてアミンと接触すると検出可能な変移を行う指示薬を含浸させた気体透過性指示薬薄層とに、前記試料を付ける段階を含んでなり、
    前記気体透過性指示薬薄層中への前記アミンの浸透が前記試料内にクルー細胞が存在していることを示すと判断する
    ことを特徴とする方法。
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