JP3648835B2 - レバースイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に使用されるレバースイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のレバースイッチを図5の分解斜視図及び図6の断面図に示す。
【0003】
同図において、1は絶縁樹脂からなる箱形のケースで、底面内側に端子と一体になった固定接点2と固定接点3がインサート成形固定され、側壁上方に円形孔1A、1Bを有し、内部に後記する可動接点4のコイル部4Aを保持するU溝1Cを有している。4はばね性を有する導電線材からなる可動接点で、ねじりコイルばねの一方のアームにU曲げ部4Cとその先端の接点部4Bとを有し、他方のアームに接点部4Dを有している。
【0004】
5は成形樹脂からなるレバーで、一端の回転軸5A,5Bを前記ケース1の孔1A、1Bに回転可能なように支持されると共に、前記ケース1のU溝1Cに保持された可動接点4のコイル部4Aを位置決めし、更に他端の上部に操作部5Cを有し、その下面を上記可動接点4のU曲げ部4Cにより押し上げられている。
【0005】
このような構成のレバースイッチの動作について説明すると、図6の状態においてレバー5の操作部5Cを押し下げると可動接点4のU曲げ部4Cが押され、接点部4Bが固定接点2の平面部2Aに押し当てられ図7の状態となる。このとき可動接点4の接点部4Dは前記固定接点3の平面部3Aに弾接されているので固定接点2と固定接点3の間は導通する。そして図7の状態から押し下げ力を除くと、可動接点4の弾性復帰力によりレバー5は押し戻され、図6の状態に戻る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のレバースイッチでは、ケース1内における可動接点4の位置決めをケース1とレバー5の二部品で行っているため、可動接点4の位置を安定させるには二部品の寸法管理が必要であり、又、ねじりコイルばねを接点としているが、これは巻線機加工となるために加工の寸法バラツキが大きく、更に、レバー5は単品であるためにパーツフィーダで組立設備に供給する必要があるため、設備が複雑でかつ、部品の変形・傷が発生しやすいという課題があり、接点ON位置の変動及び、設備停止多発などの多大なロスを発生させていた。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、可動接点の位置及び寸法を安定させると共に組立設備への部品供給を簡単にし、品質レベルを安定させることができるレバースイッチを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のレバースイッチは、弾性を有する金属薄板を略U字状に曲げ加工して可動接点を形成し、その一端を弾性接点として他端をレバーの操作部下方の突部にインサート成形固定することによってレバーと可動接点を一体化した構成とするものである。
【0009】
この本発明により、可動接点位置の安定化が容易となり、組立設備への供給も簡単にできて品質レベルを安定させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、上方が開口部となった成形樹脂製の箱形で、底面内部に一対の固定接点がインサート成形固定されたケースと、略T字状を傾けて上記ケース内の上部に収容された成形樹脂体で、一端の回転軸がケース端部上方に回転可能に支持され、他端が操作部としてケースから突出し、その下方突部に可動接点をインサート成形により固定したレバーと、弾性を有する金属薄板から成るU字形で、U曲げ部が上記レバーの回転軸側となるように一端がレバー端部に固定されると共に、他端が上記ケース底面の固定接点に弾接した可動接点から成る構成としたものであり、可動接点を金属薄板で形成しレバーと一体化したため、可動接点の加工はプレス金型でできて加工時の寸法バラツキは小さいため、可動接点の位置はレバーの寸法精度のみで決定できると共に、可動接点をフープ状にして組立設備へ供給することができるという作用を有する。
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について、図1から図5を用いて説明する。
図1は同実施の形態によるレバースイッチの分解斜視図、図2は同断面図であり、同図において11は上方が開口部となった箱形の成形樹脂製のケースで、その底面内側には端子と一体になった平板状の短寸の固定接点12及び長寸の固定接点13がインサート成形により固定されている。
【0012】
そして、14は略T字状の成形樹脂製のレバーで、その一端両面の回転軸14A,14Bを上記ケース11の端部上方の対向した円形孔11A,11Bにより回転可能なように支持されてケース11内の上部に収納されており、他端はケース11から上方に突出した操作部14C及びその下方の可動接点取付け用の突部14Dとなっている。
【0013】
また、可動接点15は弾性を有する帯状の金属薄板を略U字状に折り曲げた形状であり、その一端15Aを上記レバー14の下方突部14Dにインサート成形により片持ち状態で連結固定されると共に、ここから回転軸14A,14B側に伸ばされた部分がU曲げ部15Bとなり折り返して更に伸ばされた他端部に二つの弾性接点15C,15Dを有している。
【0014】
そして一方の弾性接点15Cは上記ケース底面内側の短寸の固定接点12の平面部12Aの延長線上のケース底面に、他方の弾性接点15Dは長寸の固定接点13の平面部13Aに各々弾接しており、この可動接点15のばね弾性力によりレバー14は上方に押し上げられて、その回転軸14A,14B側部のストッパー14Eがケース11の側壁部先端11Cに当接して図に示す位置に停止している。
【0015】
次に、以上のように構成される本発明のレバースイッチの動作について説明する。
【0016】
通常状態である図2の状態において、レバー14の操作部14Cを押し下げると、レバー14は回転軸14A、14Bを中心として回転し、その突部14Dにインサート成形により連結固定された可動接点15の一端15Aが押し下げられて撓み、これに伴って弾性接点15C及び15Dのケース底面及び固定接点平面部13Aに対する弾性力が上がると共に弾性接点15C及び15Dが図3に矢印×で示すようにスライドしていき、弾性接点15Cが短寸の固定接点12の平面部12Aに接触して、固定接点12と固定接点13の間は導通する。
【0017】
そして、図3の状態から操作部14Cに対する押し下げ力を除くと可動接点15の弾性復元力によりレバー14は押し戻されて、元の図2の状態に戻る。
【0018】
尚、図4は可動接点15をフープ状に連結して製作したものを、連続してレバー14にインサート成形加工した状態を示し、この状態で組立設備に供給してケース11と組み合わせる時に可動接点15の一端15Aの連結部を切断することにより簡単にレバースイッチを組み立てることができるものである。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、可動接点を金属薄板で形成し、レバーと一体化したことにより、可動接点はプレス金型で加工できて寸法バラツキが小さいためにレバーの寸法精度のみで可動接点の位置が決まり、かつ、接点ON位置の精度及び組立時の品質レベルが向上できると共に、可動接点及びレバーをフープ化して供給できることによって組み込みが容易となるため、設備の停止などによるロスを削減できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるレバースイッチの分解斜視図
【図2】同断面図
【図3】同操作部を押した状態の断面図
【図4】同主要部品である可動接点とレバーを一体化したフープの斜視図
【図5】従来のレバースイッチの分解斜視図
【図6】同断面図
【図7】同操作部を押した状態の断面図
【符号の説明】
11 ケース
11A,11B 円形孔
11C 側壁部先端
12,13 固定接点
12A,13A 平面部
14 レバー
14A,14B 回転軸
14C 操作部
14D 突部
14E ストッパー部
15 可動接点
15A 一端
15B U曲げ部
15C,15D 弾性接点
Claims (1)
- 上方が開口部となった成形樹脂製の箱形で、底面内部に一対の固定接点がインサート成形固定されたケースと、略T字状を傾けて上記ケース内の上部に収容された成形樹脂体で、一端の回転軸がケース端部上方に回転可能に支持され、他端が操作部としてケースから突出し、その下方突部に可動接点をインサート成形により固定したレバーと、弾性を有する金属薄板から成るU字形で、U曲げ部が上記レバーの回転軸側となるように一端がレバー端部に固定されると共に、他端が上記ケース底面の固定接点に弾接した可動接点から成るレバースイッチ。
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JP09822496A JP3648835B2 (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | レバースイッチ |
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Families Citing this family (2)
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1996
- 1996-04-19 JP JP09822496A patent/JP3648835B2/ja not_active Expired - Fee Related
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