JP3648757B2 - ロータリジョイント - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、固定側のハウジングと回転側の軸部材とにそれぞれシールリングを取付けて摺動させることにより、ハウジング内の流体通路と回転軸部材内の流体通路との接続部の気密を保持しつつ、固定側のハウジングに対する軸部材の回転を許容するロータリジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ロータリジョイントは、一般に、固定配管に連結されている固定側のハウジングと、このハウジング内に嵌合され、ハウジングとの間に配置されたベアリングによって回転自在に支持された回転軸と、上記ハウジングに設けられた固定側のシールリングと、回転軸に設けられた回転側のシールリングとを備え、両シールリングを摺接させつつハウジングに対して回転軸を回転させ、ハウジング内の流体通路と回転軸内の流体通路との間の気密(または液密)を保持しつつ、固定配管から回転側へ流体を供給するようになっている。
【0003】
上記ロータリジョイントは、従来の構成では、ハウジングに固定したシールリングと、回転軸に固定したシールリングとを当接させた状態で、これらハウジングと回転軸とを一体的に組み付けており、両者の流体通路内を洗浄または殺菌(滅菌)することは容易に行なうことができるが、両シールリング間の摺動面を洗浄するためには、ハウジングと回転軸とを完全に分解しなければならず、作業が煩雑で時間がかかるという問題があった。
【0004】
そこで、本出願人は、固定側のハウジングと回転軸とを分解することなく、簡単な操作で両者のシール部材の摺動面も洗浄することができるロータリジョイントをすでに提供した(特公平2−50353号公報)。この公報に記載されたロータリジョイントは、固定側のハウジングと回転側の部材とを相対的に移動させて上記各シール面を相互に接触又は離隔させる移動手段を設け、また上記ハウジングに囲繞部材を設けるとともに、回転側の部材をその囲繞部材内に軸方向に移動可能にかつ回転自在に嵌合し、ハウジングと回転側の部材との接触時に上記両シール面を摺接させ、かつハウジングと回転側の部材との離隔時に上記両シール部材のシール面間に形成される空間を囲繞部材により液密を保持して囲繞するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載された従来のロータリジョイントの構成では、回転側の部材を軸方向に移動させて、ハウジングとの間を離隔した状態にして、ハウジングと回転側部材の流体通路内に洗浄液を流通させると、囲繞部材に囲まれている両シール部材間の間隙に洗浄液が流れるので、流体通路内だけでなく、固定側のシール部材と回転側のシール部材との摺動部も容易に洗浄することができる。しかしながら、上記従来の構成では、回転側のシール部材を移動させて固定側のシール部材から離隔させるためには、回転側の部材が取付けられている充填機の回転体全体を下降させる必要があり、構造が複雑で大型化するとともに、洗浄時の作業に時間がかかる等の問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点を除くためになされたもので、一方のシールリングだけを移動可能にすることにより、簡単な構造で、しかも、簡単な操作によってシールリング間の摺動面を洗浄または滅菌することができるロータリジョイントを提供することを目的とするものである。
【0007】
また、固定側のシールリングと回転側のシールリングとが摺接している部分の外面側に常時スチームを導入して流通させることにより、シールリングの摺動している部分の外部側から、流体通路の内部にごみ、ほこり等の異物や細菌が侵入することを防止できるようにしたロータリジョイントを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明に係るロータリジョイントは、内部に液通路が形成された固定側のハウジングと、このハウジングの上記液通路に接続される液通路が内部に形成された回転軸と、上記ハウジング側に取付けられた固定側シールリングと、回転軸に取付けられた回転側シールリングとを備えており、上記両シールリングを摺接させつつハウジングに対して回転軸を回転させ、上記両液通路間に液体を流通させるものであって、上記固定側のシールリングを、ハウジングに対して移動可能な連結部材に取付けるとともに、この連結部材を常時回転軸側に付勢する付勢手段と、前記連結部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる移動手段を設け、洗浄または滅菌をする際には、前記移動手段により連結部材を移動させて固定側シールリングを回転側シールリングから離隔させ、両シールリング間にスチームを導入することにより両シールリングの摺動面を滅菌するようにしたものである。
また、請求項2に記載された発明に係るロータリジョイントは、内部に液通路が形成された固定側のハウジングと、このハウジングの上記液通路に接続される液通路が内部に形成された回転軸と、上記ハウジング側に取付けられた固定側シールリングと、回転軸に取付けられた回転側シールリングとを備えており、上記両シールリングを摺接させつつハウジングに対して回転軸を回転させ、上記両液通路間に液体を流通させるものであって、上記ハウジングに、液通路を有する小径筒部と、この小径筒部よりも大径の筒部を設け、この大径筒部内に、上記回転軸の一端を挿入して上記小径筒部と大径筒部との間の段部に対して間隙を隔てて配置し、ハウジングに対して移動可能な連結部材に上記固定側シールリングを取付けてこの間隙内に挿入し、かつ、この連結部材を常時回転軸側に付勢する付勢手段と、前記連結部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる移動手段を設け、洗浄または滅菌をする際には、前記移動手段により連結部材を移動させて固定側シールリングを回転側シールリングから離隔させ、両シールリング間にスチームを導入することにより両シールリングの摺動面を滅菌するようにしたものである。
【0009】
【作用】
上記構成に係るロータリジョイントでは、ハウジングと別体の連結部材に固定側のシールリングを取付け、この連結部材を移動させることにより、回転側シールリングと固定側シールリングとを離隔させることができるので、両シールリング間の摺動面の洗浄あるいは滅菌を容易に行なうことができる。
【0010】
【実施例】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係るロータリジョイントの一部を断面とした正面図である。このロータリジョイント(全体として符号1で示す)は、充填液タンクと回転式充填装置に設けられている多数の充填ノズルとの間を接続して充填液の供給を行なうために用いられるもので、固定側の配管(図示せず)に連結される固定ハウジング2と、このハウジング2内に一端部が挿入され、他端側(図の下方)が、多数の充填ノズルが設けられた回転式充填装置(図示せず)の回転体に連結される回転軸4と、固定ハウジング2側に取付けられた固定側(非回転側)のシールリング6と、回転軸4に固定されて一体的に回転する回転側のシールリング8等を備えており、これら両シールリング6,8を摺接させつつ回転軸4をハウジング2内で回転させて、両シールリング6,8間の液密を保持しつつハウジング2側の液通路2aから回転軸4内の液通路4aへ充填液の供給を行なうようになっている。
【0011】
ハウジング2は、固定側の配管に接続される小径筒部2bと、その下部に設けられた大径の筒部2cとを備えている。一方、回転軸4は、上記ハウジング2の小径筒部2bの内径とほぼ等しい内径を有する円筒状をしており、その一端部(上方側端部)がハウジング2の大径筒部2c内に挿入されている。ハウジング2の大径筒部2cの開口端2dには、回転軸4の周囲を囲んで、環状のプレートから成る外蓋10が固定されている。この外蓋10の、ハウジング2の内部側に位置する部分の上面と、ハウジング2内に挿入されている回転軸4の外周面に形成された小段部4bとの間に、上下一対のボールベアリング12,14が介装されており、これら両ボールベアリング12,14によって、回転軸4がハウジング2内で回転自在に支持されている。
【0012】
ハウジング2の小径筒部2bと大径筒部2cとの間をつなぐ段部2eの内面と、ハウジング2内に挿入されている回転軸4の先端面とは、軸方向(図1の上下方向)に間隔を隔てて配置されており、これらハウジング2の段部2eの内面と回転軸4の先端面との間の空間内に、ハウジング2の大径筒部2cの内径とほぼ一致する外径を有する環状の可動フランジ16が挿入されている。この可動フランジ16の内周面の回転軸4側(下面側)には、超硬合金等の素材から成る固定側のシールリング6が取付けられている。また、可動フランジ16の外周寄りの部分には、上記ハウジング2の段部2eを上下に貫通してハウジング2外から挿通されたガイドピン20の先端が固定されている。このガイドピン20は、ハウジング2の段部2eの貫通孔内で上下動可能になっており、その外周に嵌合されたスプリング22によって、可動フランジ16とともに常時下方へ付勢されている。
【0013】
一方、回転軸4のハウジング2内に挿入されている先端面の内周側には、上記固定側シールリング6と同様に、超硬合金等の素材から成る回転側のシールリング8が取付けられており、上記ガイドピン20の周囲に配置されたスプリング22によって可動フランジ16が下方へ向けて付勢されることにより、この可動フランジ16のシールリング(固定側シールリング)6が回転軸4のシールリング8に常時圧接されている。上記ハウジング2の段部2eの内周面(液通路2a側)と可動フランジ16の内周面との間には、ベローズ26が嵌着されており、上記ハウジング2および回転軸4の内部の液通路2a,4a側と、それらの外部側の、ハウジング2内の空間との間の液密を保持している。
【0014】
回転軸4の、ハウジング2の内部に挿入されている先端部よりやや下方に、環状の突出部4cが形成されている。この環状突出部4cの外径は、ハウジング2の大径筒部2cの内径よりも僅かに小さく、環状突出部4cの外周面とハウジング2の大径筒部2cの内周面との間には、僅かなクリアランスが設けられている。環状突出部4cの下面と、上記一対のボールベアリング12,14のうちの上方側のボールベアリング12のアウターレース12aとの間に、スペーサ28が配置されている。このスペーサ28は、下部28aが大径になっており、一方、ハウジング2の大径筒部2cは、開口部2d寄りの下部が上部よりもやや拡大された径を有しており、これら上部と下部との間に小段部2fが形成されている。そして、上記スペーサ28の大径の下部28aが、ハウジング2の大径筒部2cの中央部付近に形成された小段部2fの内面側に係止している。また、スペーサ28の上部28bは、回転軸4の環状突出部4cの外径とほぼ一致する外径を有しており、上記環状突出部4cと同様に、ハウジング2の大径筒部2cの内周面に対して僅かなクリアランスが設けられている。なお、スペーサ28の大径下部28aの外周面には、Oリング30,32が嵌着されてハウジング2の内周面との間の液密を保持している。
【0015】
また、スペーサ28の内周面のボールベアリング12側(下部側)端面には、環状の凹陥部28cが形成され、この環状凹陥部28c内にオイルシール34が装着されている。さらに、ハウジング2の下端開口部2dに固定されている上記外蓋10の内周面と回転軸4の外周面との間にも、オイルシール36が装着されており、これら両オイルシール34,36によって、ハウジング2と回転軸4との間に介装された一対のボールベアリング12,14の内部を密封している。ハウジング2の2個のボールベアリング12,14が装着されている部分の中間には、グリースニップル38が取付けられており、このグリースニップル38を介して、上下2つのオイルシール34,36によって密封されているボールベアリング12,14を収容した室の内部にベアリング用無菌グリスまたは抗菌グリスを注入できるようになっている。
【0016】
上記回転軸4の先端部付近に形成されている環状突出部4cの外周面の下部側には、超硬合金製の第2の回転側シールリング40が取付けられている。一方、この環状突出部4cの下面側に配置されているスペーサ28の外周面の上端側には、超硬合金製の第2の固定側(非回転側)シールリング42が取付けられている。これら両シールリング40,42は常時当接しており、回転軸4がハウジング2内で回転するときには両シールリング40,42が摺動して、ハウジング2の内面との間のクリアランス側(後に説明するスチーム室44側)の雰囲気と、スペーサ28の下方に配置されたボールベアリング12,14内の雰囲気とを遮断するようになっている。
【0017】
上記ハウジング2の大径筒部2cの小段部2fよりも上方部分の内面と、その内部に配置されているベローズ26、可動フランジ16、可動フランジ16に取付けられた第1の固定側シールリング6、回転軸4、回転軸4に取付けられた第1の回転側シールリング8、回転軸4に固定された第2の回転側シールリング40、スペーサ28およびスペーサ28に取付けられた第2の固定側シールリング42等とによって、ハウジング2と回転軸4の内部側に設けられている液通路2a,4a側、および外部の大気側の両者から遮断された空間(スチーム室)44が形成されている。
【0018】
上記ハウジング2の大径筒部2cのほぼ中間に形成されている小段部2fに、内外を半径方向に貫通して上記スチーム室44内に連通するスチーム供給口46が形成されている。また、ハウジング2の大径筒部2cの上部側には、上記スチーム室44内の、回転軸4の先端部と可動フランジ16とが対向している部分(すなわち、第1の固定側のシールリング6と第1の回転側のシールリング8の外面側)を外部に連通するスチーム排出口48が形成されており、上記スチーム供給口46からスチーム室44内にスチームを導入し、スチーム排出口48から排出することにより、上記第2の固定側シールリング42と回転側のシールリング40との摺動部、および第1の固定側シールリング6と回転側のシールリング8との摺動部の外周面にスチームを流通させることができる。
【0019】
次に、上記ハウジング2の段部2eを上下に貫通して、先端部が可動フランジ16に固定されているガイドピン20を、上方へ引き上げて、第1の固定側シールリング6を第1の回転側シールリング8から離隔させるための移動手段(請求項1および請求項2に記載の「連結部材を移動させる移動手段」であり、全体として符号50で示す)について図2ないし図5により説明する。なお、この移動手段50は、図1では記載を省略してある。ハウジング2の小径筒部2bと大径筒部2cとの間の段部2eの上面(外側面)の、上記ガイドピン20を挟んだ両側に、2枚の水平なプレート52,54が上記ハウジング2の中心を通る線Cの両側に平行して固定されている。この2枚の平行な水平プレート52,54の間に、ガイドピン20を引き上げるレバー56が配置されている。この引き上げレバー56は、両水平プレート52,54間に挿通された支点ピン58によって、ハウジング2の中心O寄りの端部56aが回転自在に支持されており、自由端(外方側端部)56bがこの支点ピン58を中心に上下方向に回転できるようになっている。引き上げレバー56の支点ピン58よりもやや外方寄りの部分には、上記ガイドピン20が上下に貫通しており、レバー56を上方へ向けて回転させると、このガイドピン20の頭部20aがレバー56の上面に係合して上方へ引き上げられるようになっている。
【0020】
また、2枚の水平プレート52,54の中央部上面に、これらの水平プレート52,54を横断し、かつ、一端が水平プレート54の側方に張り出した取付けプレート60が固定されている。この取付けプレート60の水平プレート54から張出している端部に、直立したシリンダ支持プレート62を介してエアシリンダ64が垂直に固定されている。
【0021】
上記2枚の水平プレート52,54の下面側には、各水平ブロック52,54と同方向に延びる支持ブロック66,68がそれぞれ固定され、これら2つの支持ブロック66,68を横方向に貫通して1本のロッド70が回転自在に支持されている。この回転ロッド70の一端部(図3の左方)は、支持ブロック68の側方へ延びており、この延長端部に、L字状の連結片74の一端部が固定されている。このL字状の連結片74の他端部は、上記エアシリンダ64のピストンロッド64aにナックルジョイント72を介して連結されており、エアシリンダ64の作動によって、L字状の連結片74は、この回転ロッド70とともに約90度の範囲で往復回転する。
【0022】
回転ロッド70の両支持ブロック66,68間の外周面には、偏心スリーブ76が嵌合固定され、さらに、この偏心スリーブ76の外周面の中央部にリング部材78が嵌着されている。2本の水平プレート52,54間に配置された引き上げレバー56の自由端56bの下面が、このリング部材78の外面に上方から当接している。従って、エアシリンダ64のピストンロッド64aを図3および図4の状態から下方へ向けて伸張させると、L字状の連結片74が上記回転ロッド70を中心に図4の時計回り方向に回転し、この回転ロッド70も一体的に回転する。回転ロッド70の外周面には、偏心スリーブ76およびリング部材78が嵌着されており、回転ロッド70の回転によって、これら偏心スリーブ76およびリング部材78がともに回転して、リング部材78は図5の想像線に示す位置に回転移動する。その結果、上記引き上げレバー56の自由端56bが上方へ押し上げられ、レバー56の上面がガイドピン20の頭部20aに係合して、このガイドピン20を持ち上げ、上記可動フランジ16およびこの可動フランジ16に取付けられている第1の固定側シールリング6を引き上げることにより、この固定側シールリング6と回転側シールリング8とを離隔させる。なお、2枚の水平プレート52,54および取付けプレート60の外方側には、シリンダ56のピストンロッド56aの先端部、回転ロッド70およびその周囲に嵌合された偏心スリーブ76とリング部材78等の可動部分を囲む、平面形状がコ字状の枠体80が固定されている。
【0023】
次に、上記構成に係るロータリジョイント1の作用について説明する。この実施例のロータリジョイント1を用いた回転式充填装置で通常の充填運転を行なう場合には、移動手段50のエアシリンダ64を図3および図4に示す非作動状態にしておく。この状態では、回転ロッド70に固定されている偏心スリーブ76およびリング部材78は、図5に示す位置にあり、引き上げレバー56は下降しているので、ガイドピン20およびこのガイドピン20の下端部に固定されている可動フランジ16は、ガイドピン20の周囲に配置されているスプリング22によって下方へ向けて付勢され、可動フランジ16に取付けられている第1の固定側シールリング6が回転軸4に取付けられている第1の回転側シールリング8に圧接されている。また、回転軸4に取付けられている第2の回転側シールリング40は、スペーサ28に取付けられている第2の固定側シールリング42に常時当接している。
【0024】
上記状態で回転軸4を回転させつつ、図示しない充填液タンクから回転式充填装置の充填ノズルへ充填液を供給する。回転軸4を回転する際には、第1の回転側シールリング8が第1の固定側シールリング6に摺接して、ハウジング2および回転軸4の内部側の液通路2a,4aとその外部側との液密を保持する。また、この充填運転中には、スチーム供給口46からスチーム室44内にスチームを導入し、スチーム排出口48から排出するようにして、このスチーム室44内、すなわち、第1の回転側および固定側シールリング6,8と、第2の回転側および固定側シールリング40,42の外面側に常時スチームを流通させておく。その結果、2組のシールリング6,8および40,42の摺動部の外面側を常時滅菌しておくことができるので、摺動面から液通路2a,4a内にごみや細菌等が侵入することを防止できる。また、ボールベアリング12,14が収容されている室内への異物等の侵入も防止することができる。
【0025】
上記ロータリジョイント1を用いた充填装置を洗浄または滅菌する場合には、移動装置50のエアシリンダ64を作動させてピストンロッド64aを下方へ伸張させる。すると、L字状の連結片74が回転ロッド70を中心して図4および図5の時計回り方向に約90度回転する。L字状の連結片74および回転ロッド70の回転によって、回転ロッド70に固定されている偏心スリーブ76およびリング部材78が一体的に回転し、リング部材78の回転ロッド70から最も遠い部分が上方を向き、引き上げレバー56の自由端56b側を押し上げる。この引き上げレバー56が上方へ押し上げられることによって、上記ガイドロッド20が引き上げられ、可動フランジ16もともに上昇するため、この可動フランジ16に取付けられている第1の固定側シールリング6が、回転軸4に取付けられている第1の回転側シールリング8から離隔する。
【0026】
上記のように、固定側シールリング6を回転側シールリング8から離した状態にして、一定の時間、固定配管からハウジング2の液通路2aにスチームを供給し、回転軸4の液通路4aを通して各充填ノズルを殺菌するとともに、液通路2aからのスチームがシールリング6,8間を通ってスチーム室44内に供給される。これにより従来は困難であった固定側と回転側のシールリング6,8間の摺動面の洗浄・滅菌等を簡単な操作で容易に、しかも、短時間で行なうことができる。なお、上記実施例では、ガイドピン20を引き上げるための移動手段50として、エアシリンダ64、偏心スリーブ76、回転リング78および引き上げレバー56等を用いた構成のものを示したが、この構成に限定されるものではなく、一定の時間ガイドピン20を引き上げておくことができるものであれば、どのような手段を用いても良い。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、固定のハウジングに設けられる固定側(非回転側)のシールリングを、上記ハウジングに対して移動可能な連結部材に取付けるとともに、この連結部材を常時回転軸側に付勢する付勢手段と、前記連結部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる移動手段を設けたことにより、固定側のシールリングと回転側のシールリングとを簡単な操作で離隔させることができるので、両シールリング間の摺動面の洗浄・滅菌を極めて容易にしかも確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るロータリジョイントの一部を断面とした正面図である。
【図2】上記ロータリジョイントのガイドピンを引き上げる移動手段の平面図である。
【図3】図2に示す移動手段の回転ロッドに沿った断面図である。
【図4】図2のA方向矢視図である。
【図5】上記移動手段の、ハウジングの中心を通る断面図である。
【符号の説明】
1 ロータリジョイント
2 ハウジング
2a ハウジングの液通路
2b ハウジングの小径筒部
2c ハウジングの大径筒部
2e ハウジングの段部
4 回転軸
4a 回転軸の液通路
6 固定側(非回転側)シールリング
8 回転側シールリング
16 連結部材(可動フランジ)
50 移動手段
Claims (4)
- 内部に液通路が形成された固定側のハウジングと、このハウジングの上記液通路に接続される液通路が内部に形成された回転軸と、上記ハウジング側に取付けられた固定側シールリングと、回転軸に取付けられた回転側シールリングとを備え、上記両シールリングを摺接させつつハウジングに対して回転軸を回転させ、上記両液通路間に液体を流通させるロータリジョイントにおいて、上記固定側のシールリングを、ハウジングに対して移動可能な連結部材に取付けるとともに、この連結部材を常時回転軸側に付勢する付勢手段と、前記連結部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる移動手段を設け、洗浄または滅菌をする際には、前記移動手段により連結部材を移動させて固定側シールリングを回転側シールリングから離隔させ、両シールリング間にスチームを導入することにより両シールリングの摺動面を滅菌することを特徴とするロータリジョイント。
- 内部に液通路が形成された固定側のハウジングと、このハウジングの上記液通路に接続される液通路が内部に形成された回転軸と、上記ハウジング側に取付けられた固定側シールリングと、回転軸に取付けられた回転側シールリングとを備え、上記両シールリングを摺接させつつハウジングに対して回転軸を回転させ、上記両液通路間に液体を流通させるロータリジョイントにおいて、上記ハウジングに、液通路を有する小径筒部と、この小径筒部よりも大径の筒部を設け、この大径筒部内に、上記回転軸の一端を挿入して上記小径筒部と大径筒部との間の段部に対して間隙を隔てて配置し、ハウジングに対して移動可能な連結部材に上記固定側シールリングを取付けてこの間隙内に挿入し、かつ、この連結部材を常時回転軸側に付勢する付勢手段と、前記連結部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる移動手段を設け、洗浄または滅菌をする際には、前記移動手段により連結部材を移動させて固定側シールリングを回転側シールリングから離隔させ、両シールリング間にスチームを導入することにより両シールリングの摺動面を滅菌することを特徴とするロータリジョイント。
- 上記ハウジングの内周面と連結部材の内周面との間に、ベローズを装着して、ハウジングに対する連結部材の移動を許容するとともに、両者間の液密を保持することを特徴とする請求項2に記載のロータリージョイント。
- ハウジングの大径部内の、両シールリングの外周側に大気から遮断した空間を形成するとともに、ハウジングにスチーム供給口とスチーム排出口を形成し、この空間内にスチームを導入可能にしたことを特徴とする請求項2に記載のロータリジョイント。
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1994
- 1994-03-28 JP JP08086294A patent/JP3648757B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014123370A1 (en) * | 2013-02-07 | 2014-08-14 | Sebo Tech Co., Ltd | Swivel joint for flare system of offshore plant |
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JPH08145258A (ja) | 1996-06-07 |
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