JP3647914B2 - 環式アミノ酸誘導体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野及び従来技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明は、アンギオテンシン(angiotensin) 変換酵素(ACE) 阻害剤として及び中性エンドペプチダーゼ(NEP, EC 3.4.24.11) 阻害剤として有用な以下に記載する新規のアミノ酸誘導体に向けられる。本発明の化合物は、ACE 及びNEP 阻害に応答性の症状、特に、心臓血管失調、例えば、高血圧、( 浮腫及び塩減少を含む) 腎臓不全、肺浮腫、鬱血心不全及びアテローム性動脈硬化症の治療に、特に有用である。本発明の化合物は、哺乳動物における上昇コレステロール血漿レベルの減少にも有用である。
【0002】
それらの中性エンドペプチダーゼの阻害のために、本発明の化合物は、痛み、鬱病、特定の精神症状、及び認識失調(cognitive disorders) にも有用であることができる。他の有用な兆候は、アンギナ(angina)、月経前症候群(premenstrual syndrome) 、Meniere's 病、アルドステロン症(hyperaldosteronism)、カルシウム尿症(hypercalciuria)、腹水症(ascites) 、緑内障(glaucoma)、喘息(asthma)及び胃腸失調、例えば、下痢(diarrhea)、過敏腸症候群(irritable bowel syndrome)及び胃酸過多(gastric hyperacidity)の治療を含む。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の式(I):
【0004】
【化14】
【0005】
{式中、
R が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル又はシクロアルキル- 低級アルキルを表し;
R 1 が、水素、低級アルキル、シクロアルキル、炭素環式アリール又は複素環式アリール、又はビアリールを表し;
R 3 が、水素又はアシルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル- 低級アルキル、ビアリール又はビアリール- 低級アルキルを表し;
R 5 が、水素又は低級アルキルを表し; 又はR 4 及びR 5 が、それらが付着する炭素原子と一緒に、シクロアルキリデン又はベンゾ- 融合シクロアルキリデンを表し;
A が、それが付着する炭素原子と一緒に、3 〜10員のシクロアルキリデン又は5 〜10員のシクロアルケニリデン・ラジカルであって低級アルキル又はアリール- 低級アルキルにより置換されることができ又は飽和又は不飽和炭素環式5-7 員環に融合されることができるものを表し; 又はA が、それが付着される炭素と一緒に、5 又は6 員オキサシクロアルキリデン、チアシクロアルキリデン又はアザシクロアルキリデンであって場合により低級アルキル又はアリール- 低級アルキルにより置換されたものを表し; 又はA が、それが付着される炭素原子と一緒に、2,2-ノルボルニリデンを表し;
m が、0 、1 、2 又は3 であり; そして
COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表す。}
により表される環式アミノ酸誘導体; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; あるいは医薬として許容されるそれらの塩に関する。
【0006】
本発明は、上記化合物を含んで成る医薬組成物; 上記化合物の製造方法; 中間体; 及びACE 及びNEP 阻害に応答性である哺乳動物における失調の治療方法であってこのような治療の必要な哺乳動物に上記化合物を投与することによるものにも、向けられている。
医薬として許容されるエステルは、好ましくは、プロドラッグ・エステル誘導体、例えば、ソルボリシスにより又は生理学的条件下で式(I) の遊離のカルボン酸に変換されるものである。
【0007】
本発明には、遊離カルボキシル、スルフヒドリル又はヒドロキシ基をもつ本発明の化合物のいずれかのプロドラッグ誘導体であってソルボリシスにより又は生理学的条件下でその遊離のカルボキシル、スルフヒドリル及び/ 又はヒドロキシ化合物に変換されるものが、包含される。プロドラッグ誘導体は、例えば、チオール、アルコール又はフェノールの遊離カルボン酸のエステル並びにS-アシル及びO-アシル誘導体であってアシルが本明細書中で定義する意味をもつものである。
【0008】
医薬として許容されるプロドラッグは、好ましくは、例えば、低級アルキル・エステル、シクロアルキル・エステル、低級アルケニル・エステル、アリール- 低級アルキル・エステル、α- ( 低級アルカノイルオキシ)-低級アルキル・エステル、例えば、ピバロイルオキシ- メチル・エステル、及びα- ( 低級アルコキシカルボニル- 若しくはジ- 低級アルキルアミノ・カルボニル-)- 低級アルキル・エステルである。
【0009】
特に好ましい医薬として許容される遊離カルボン酸のプロドラッグ・エステルは、例えば、低級アルキル・エステル、C 5 -C7 - シクロアルキル・エステル、低級アルケニル・エステル、フェニル- 低級アルキル・エステル、例えば、ベンンジル・エステル、又はピリジル- 低級アルキル・エステル、例えば、ピリジルメチルエステルである。
【0010】
医薬として許容される塩は、本発明のいずれかの酸性化合物、例えば、COO R 2 がカルボキシルを表すようなものについて医薬として許容される塩基から得られた塩である。このようなものは、例えば、アルカリ金属塩( 例えば、ナトリウム、カリウム塩) 、アルカリ土類金属塩( 例えば、マグネシウム、カルシウム塩) 、アミン塩( 例えば、トロメタミン塩) である。
【0011】
式(I) の化合物は、その置換の性質に依存して、2 以上の不斉炭素原子を有する。得られたジアステレオマー及び光学対掌体が本発明に包含される。好ましい配置は、以下の式(Ia):
【0012】
【化15】
【0013】
{式中、置換基-(CH2 ) m R 1 及び- R 4 をもつ不斉炭素が、一般的にS-配置をもち、そしてR 、R 1 - R 5 、m 及びA が、先に定義したような意味をもつ。}により示される。
【0014】
好ましいのは、式中、m が、1 であり; R 及びR 5 が、水素を表し; R 1 が、( モノ環式又はビ環式)-炭素環式アリール又は複素環式アリール、又はビアリールを表し; R 3 が、水素又はカルボン酸から誘導されたアシルを表し; R 4 が、水素、低級アルキル又は炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキルを表し; A が、場合により低級アルキルにより置換されたC 2 -C6 - 直鎖アルキレン、又は1,2-フェニレンにより又は1,2-C 5 - 若しくはC 6 - シクロアルキレンにより割り込まれたC 2 -C4 - 直鎖アルキレン、又は酸素により、硫黄により又はNR6 ( ここで、R 6 が水素、アリール- 低級アルキル又は低級アルキルである。) により割り込まれたC 3 - 若しくはC 4 - 直鎖アルキレンを表し; COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表す。}により表される式(I) 及び(Ia)の化合物; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0015】
さらに好ましいのは、以下の式(II):
【0016】
【化16】
【0017】
{式中、
R 1 が、低級アルキル、C 5 - 若しくはC 6 - シクロアルキル、炭素環式又は複素環式モノ環式又はビ環式アリールを表し; R 3 が、水素又はカルボキシル誘導アシルを表し; R 4 が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル- 低級アルキル、ビアリール又はビアリール- 低級アルキルを表し; COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表し; n が2 〜6 、好ましくは、2 、4 又は5 を表す。}により表されるS,S-配置をもつ化合物; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0018】
さらに好ましいのは、式中、
R 1 が、低級アルキル、シクロアルキル、炭素環式モノ環式アリール、複素環式モノ環式アリール、炭素環式ビ環式アリール、複素環式ビ環式アリール又はビアリールを表し; R 3 が、水素、アリール- 低級アルカノイル、低級アルカノイル、低級アルコキシ- 低級アルカノイル又は複素環環式又は炭素環式アロイルを表し; R 4 が、水素、低級アルキル又は炭素環式アリール- 低級アルキルを表し; COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルコキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表し; n が、2 、4 又は5 である。}により表される上記式(II)の化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0019】
特に好ましいのは、式中、
R 1 が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、低級アルコキシカルボニルオキシ、チエニルカルボニルオキシ、ピリジルカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ又は低級アルカノイルオキシであって低級アルコキシ、低級アルオキシカルボニル又は低級アルカノイルチオにより置換されたものにより置換されたフェニルを表し、あるいは、チエニル、ピリジル、インドールイルであって非置換の又はヒドロキシ又はビフェニルイルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、低級アルケニルオキシカルボニル、フェニル- 低級アルコキシカルボニル、ピリジル- 低級アルコキシカルボニル、又はC 5 -C7 - シクロアルキルオキシ- カルボニルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、低級アルカノイルであって低級アルコキシ、モルフォリノ、ピペリジノ又はジ- 低級アルキルアミノにより置換されたものを表し、あるいは、C 5 -C7 - シクロアルキルカルボニル、ベンゾイル、又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル又はフェニル- 低級アルキルを表し;
R 5 が、水素を表し; 又は
R 4 及びR 5 が、それが付着される炭素原子と一緒に、C 5 -C7 - シクロアルキリデンを表し;
A が、C 2 -C6 - 直鎖アルキレン、1,2-フェニレンにより割り込まれたC 2 -C4 - 直鎖アルキレン又は-NH-により割り込まれたC 3 - 若しくはC 4 - 直鎖アルキレンを表し;
m が、1 又は2 を表す、
式(I) の化合物及び式(Ia)のS,S-配置をもつ化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0020】
特に好ましいのは、式中、
R 1 が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、低級アルコキシカルボニルオキシ、チエニルカルボニルオキシ、ピリジルカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ又は低級アルカノイルオキシであって低級アルコキシ、低級アルオキシカルボニル又は低級アルカノイルチオにより置換されたものにより置換されたフェニルを表し、あるいは、チエニル、ピリジル、インドールイルであって非置換の又はヒドロキシ又はビフェニルイルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、低級アルケニルオキシカルボニル、フェニル- 低級アルコキシカルボニル、ピリジル- 低級アルコキシカルボニル、又はC 5 -C7 - シクロアルキルオキシ- カルボニルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、低級アルカノイルであって低級アルコキシ、モルフォリノ、ピペリジノ又はジ- 低級アルキルアミノにより置換されたものを表し、あるいは、C 5 -C7 - シクロアルキルカルボニル、ベンゾイル、又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル又はフェニル- 低級アルキルを表し;
n が、2 、4 又は5 を表す、式(II)のS,S-配置をもつ化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0021】
特に好ましいのは、以下の式(III):
【0022】
【化17】
【0023】
及び以下の式(IIIa):
【0024】
【化18】
【0025】
{式中、
R 1 が、シクロヘキシル、フェニル、フェニルであってヒドロキシ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル又はハロにより置換されたものを表し、又はR 1 が、ビフェニル、チアゾールイル、ピリジル、チエニル、ベンゾチアゾールイル、又はインドールイルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、メトキシ- 低級アルカノイル、ベンゾイル又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、アシルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表されるS,S-配置をもつ化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0026】
本発明のさらなる態様は、以下の式(IIIb):
【0027】
【化19】
【0028】
{式中、
Y が、CH2 、O 、S 又はNR6 ( ここで、R 6 が水素、低級アルキル又はアリール- 低級アルキルである。) を表し;
R 1 が、シクロヘキシル、フェニル、フェニルであってヒドロキシ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル又はハロにより置換されたものを表し、又はR 1 が、ビフェニル、チアゾールイル、ピリジル、チエニル、ベンゾチアゾールイル、又はインドールイルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、メトキシ- 低級アルカノイル、ベンゾイル又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、アシルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表されるS,S-配置をもつ化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩に関する。
【0029】
さらに好ましいのは、式中、R 1 が、フェニル又はフェニルであってヒドロキシにより置換されたもの、アシルオキシであってカルボン酸、ハロ又は低級アルコキシから誘導されたものを表し; R 3 が、水素、メトキシ- 低級アルカノイル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し; COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す、式(III) 、(IIIa)又は(IIIb)の化合物; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0030】
特に好ましい態様は、式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-アシルオキシフェニル、4-フルオロフェニル又は4-メトキシフェニルを表し; R 3 が、水素、メトキシアセチル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表す、先の式のいずれかの化合物に関する。
【0031】
特に興味のあるのは、式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-メトキシフェニル、4-( チエニルカルボニルオキシ) フェニル、4-( ピリジルカルボニルオキシ) フェニル、4-( 低級アルコキシアセチルオキシ) フェニル、4-低級アルカノイルオキシフェニル又は4-( 低級アルコキシカルボニルオキシ) フェニルを表し; R 3 が、低級アルカノイル又はメトキシアセチルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、低級アルコキシカルボニルを表す、上記化合物である。
【0032】
特に好ましいのは、式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル又は4-メトキシフェニルを表し; R 3 が、水素を表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、カルボキシルを表す、式(II)、(III) 、(IIIa)及び(IIIb)の化合物; それらのエステル、S-アシル及びO-アシルのプロドラッグ; 及び医薬として許容されるそれらの塩である。
【0033】
それ自体又は組み合わせにおける定義は、本明細書中で使用するとき、特にことわらない限り、本発明の範囲内で以下の意味をもつ。
アリールは、モノ環式又はビ環式のいずれかの、炭素環式又は複素環式アリールを表す。
モノ環式炭素環式アリールは、場合により置換されたフェニルを表し、好ましくは、フェニル又はフェニルであって1 〜3 置換基、有利には、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル-(チオ、スルフィニル又はスルホニル) 、低級アルコキシカルボニル、モノ- 若しくはジ- 低級アルキルカルバモイル、又はモノ- 若しくはジ- 低級アルキルアミノであるようなものにより置換されたものである。
【0034】
ビ環式炭素環式アリールは、1-若しくは2-ナフチル又は1-若しくは2-ナフチルであって好ましくは低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものを表す。
モノ環式複素環環式アリールは、好ましくは場合により置換されたチアゾールイル、チエニル、フラニル又はピリジルを表す。
【0035】
場合により置換されたフラニルは、2-若しくは3-フラニル又は2-若しくは3-フラニルであって好ましくは低級アルキルにより置換されたものを表す。
場合により置換されたピリジルは、2-、3-若しくは4-ピリジル又は2-、3-若しくは4-ピリジルであって好ましくは低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたものを表す。
【0036】
場合により置換されたチエニルは、2-若しくは3-チエニル又は2-若しくは3-チエニルであって好ましくは低級アルキルにより置換されたものを表す。
場合により置換されたチアゾールイルは、例えば、4-チアゾールイル、又は4-チアゾールイルであって好ましくは低級アルキルにより置換されたものを表す。
ビ環式複素環式アリールは、好ましくは、インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたもの、有利には、3-インドールイル又は2-ベンゾチアゾールイルを表す。
【0037】
アリール- 低級アルキル内のアリールは、好ましくは、フェニル又はフェニルであって1 以上の低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、低級アルキルアミノ又は低級アルコキシカルボニルにより置換されたもの; また、場合により置換ナフチルを表す。
【0038】
アリール- 低級アルキルは、有利には、ベンジル又は1-若しくは2-フェネチルであって場合によりフェニル上で1 以上の低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、ハロゲン又はトリフルオロメチルにより置換されているものである。
有機基又は化合物に関して本明細書中でいう用語" 低級" は、それぞれ、7 以下の、好ましくは4 以下の、そして有利には1 又は2 の炭素原子をもつものを定める。このようなものは、直鎖又は分枝であることができる。
【0039】
低級アルキル基は、好ましくは、1 〜4 炭素原子を含み、そして例えば、エチル、プロピル、ブチル又は有利には、メチルを表す。
低級アルコキシ基は、好ましくは、1 〜4 炭素原子を含み、そして例えば、メトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又は有利には、エトキシを表す。
シクロアルキルは、飽和環式炭化水素基であって好ましくは5 〜7 環炭素を含むもの、好ましくは、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表す。
【0040】
用語シクロアルキル( 低級) アルキルは、好ましくは、1-若しくは2-( シクロペンチル又はシクロヘキシル) エチル、1-、2-若しくは3-( シクロペンチル又はシクロヘキシル) プロピル、又は1-、2-、3-若しくは4-( シクロペンチル又はシクロヘキシル)-ブチルを表す。
低級アルコキシカルボニル基は、好ましくは、1 〜4 炭素原子をそのエルコキシ部分内に含み、そして例えば、メトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル又は有利にはエトキシカルボニルを表す。
【0041】
シクロアルキリデンは、3 〜10員、好ましくは、3 、5 若しくは6-員であり、そしてシクロアルカン結合基、例えば、シクロプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン又はシクロオクチリデンであってその2 つの付着基がそのシクロアルカン環の同一炭素に付着しているものを表す。
【0042】
シクロアルケニリデンは、5 〜10員、好ましくは5 又は6-員であり、そしてシクロアルケン結合基であってその2 つの付着基がそのシクロアルケン環の同一炭素に付着しているものを表す。
【0043】
飽和炭素環式環に融合したシクロアルキリデンは、例えば、パーヒドロナフチリデンを表す。
不飽和炭素環式環に融合したシクロアルキリデンは、例えば、1,1-若しくは2,2-テトラリニリデン又は1,1-若しくは2,2-インダニリデンを表す。
5 若しくは6 員オキサシクロアルキリデンは、好ましくは、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロピラン結合基、例えば、テトラヒドロフラニリデン又はテトラヒドロピラニリデンであって、その2 つの付着基がその3 又は4 位においてその対応する環の同一炭素原子に付着しているものを表す。
【0044】
5 若しくは6 員チアシクロアルキリデンは、好ましくは、テトラヒドロチオフェン又はテトラヒドロチオピラン結合基であって、その2 つの付着基がその3 又は4 位においてその対応する環の同一炭素原子に付着しているものを表す。
5 若しくは6 員アザシクロアルキリデンは、好ましくは、ピロリジン又はピペリジン結合基であって、その2 つの付着基がその3 又は4 位においてその対応する環の同一炭素原子に付着しており、そしてその窒素が低級アルキル、例えば、メチル、又はアリール- 低級アルキル、例えば、ベンジルにより置換されることができるものを表す。
【0045】
ハロゲン( ハロ) は、好ましくは、フルオロ又はクロロを表すが、ブロモ又はヨードであってもよい。
アシルは、カルボン酸から誘導され、そして好ましくは場合により置換された低級アルカノイル、シクロアルキルカルボニル、炭素環式アリール- 低級アルカノイル、アロイル、低級アルコキシカルボニル又はアリール- 低級アルコキシカルボニル、有利には場合により置換された低級アルカノイル、又はアロイルを表す。
【0046】
低級アルカノイルは、好ましくは、アセチル、プロピオニル、ブチリル、又はピバロイルである。
【0047】
例えば、場合により置換された低級アルカノイルは、低級アルカノイル又は低級アルカノイルであって低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイルオキシ、低級アルカノイルチオ、低級アルコキシ、又は低級アルキルチオにより置換されたもの; また、低級アルカノイルであって、例えば、ヒドロキシ、ジ- 低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、モルフォリノ、ピペリジノ、ピロリジノ又は1-低級アルキルピペラジノにより置換されたものを表す。
【0048】
アロイルは、炭素環式又は複素環式アロイル、好ましくは、モノ環式炭素環式又はモノ環式複素環式アロイルである。
モノ環式炭素環式アロイルは、好ましくは、ベンゾイル又はベンゾイルであって低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン又はトリフルオロメチルにより置換されたものである。
【0049】
モノ環式複素環式アロイルは、好ましくは、ピリジルカルボニル又はチエニルカルボニルである。
アシルオキシは、好ましくは、場合により置換された低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシカルボニルオキシ、モノ環式炭素環式アロイルオキシ又はモノ環式複素環式アロイルオキシ; また、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルカノイルオキシである。
【0050】
場合により置換された低級アルカノイルオキシは、好ましくは、低級アルカノイルオキシ、例えば、場合により置換されたアルカノイルの下で先に示されたいずれかの基により置換されたアセチルオキシである。
アリール- 低級アルコキシカルボニルは、好ましくは、モノ環式炭素環式- 低級アルコキシカルボニル、有利には、ベンジルオキシカルボニルである。
【0051】
ビアリールは、モノ環式炭素環式又はモノ環式複素環式アリールにより置換されたモノ炭素環式アリールを表し、そして好ましくは、ビフェニルイル、有利には、4-ビフェニルイルであって場合により1 又は両方のベンゼン環上で低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表す。
【0052】
ビアリール- 低級アルキルは、好ましくは、4-ビフェニル- 低級アルキル、有利には、4-ビフェニルイル- メチルである。
【0053】
本発明の新規化合物は、アンギオテンシンI のその昇圧物質アンギオテンシンIIへの変換を阻害するアンギオテンシン変換酵素(ACE) 阻害剤であり、そしてそれ故哺乳動物における血圧を減少させる。そのうえ、本発明の化合物は、中性エンドペプチダーゼ(NEP) の阻害を示し、そしてそれ故、心房ナトリウム排泄増加性因子(atrial natriuretic factors(ANF)) の心臓血管の( 例えば、利尿の及びナトリウム排泄増加性の) 効果を増強する。上記結合効果は、哺乳動物における心臓血管失調の治療、特に高血圧及び心臓症状、例えば、鬱血心不全の治療に有益である。
【0054】
前述の性質は、有利には哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル又はそれらの単離された臓器、組織及び調製物を使用してインビボ及びインビトロにおいて示される。上記化合物は、インビトロにおいては溶液、例えば、好ましくは水溶液の形態で、そしてインビボにおいては経腸的に、非経腸的に、有利には、経口的に又は静脈中のいずれかに、例えば、懸濁液として又は水溶液中で、適用されることができる。インビトロにおける投与量は、約10-6モルと10-9モル濃度の間のレンジにあることができ。インビボにおける投与量は、その投与経路に依存して、約0.01と50mg/kg との間の、有利には約0.1 と25mg/kg との間のレンジにあることができる。
【0055】
インビトロにおけるテストは、本発明の遊離カルボン酸に最も適当である。このテスト化合物は、ジメチル・スルホキシド、エタノール、又は0.25 M 重炭酸ナトリウム溶液中に溶解し、そしてこの溶液は所望の濃度までバッファーにより希釈される。
本発明の化合物によるアンギオテンシン- 変換酵素(ACE) のインビトロにおける阻害は、Biochem. Pharmacol.20:1637,1971 中に与えられるものと類似の方法により証明されることができる。この反応は、150 μl の容量において酵素及び薬物を含むチューブに100 μl のヒピューリル- ヒスチジル- ロイシン(2mg/ml)を添加することにより開始され、そしてチューブは、37℃において30分間インキュベートされる。この反応は、0.75ml 0.6N NaOHの添加により停止される。100 μl の新たに調製されたO-フタールデヒド溶液( メタノール中2mg/ml) を、上記チューブに添加し、その内容物を混合し、そして室温において放置する。10分後、100 μl の6N HClを添加する。チューブを遠心分離し、そして上澄を吸光度を360nm において読む。結果を薬物濃度に対してプロットし、IC50、すなわち、薬物を全く含まない対照サンプルの活性の半分を与える薬物濃度を決定する。
【0056】
本発明の例示、実施例2a及び実施例2iの化合物は、インビトロ検定におけるそのACE において、それぞれ、約7 nM及び約19 nM のIC50を示す。
アンギオテンシン変換酵素の阻害は、正常血圧ラットにおけるアンギオテンシンI 誘導昇圧応答の阻害を測定することによりインビボにおいて経口又は静脈内投与に対して証明されることができる。
【0057】
静脈内に投与された化合物についてのインビボにおけるテストは、ナトリウム・メトファンにより麻酔された雄の正常血圧のラットにより行われる。大腿動脈及び大腿静脈に、それぞれ、アンギオテンシンI の静脈内投与及び本発明の化合物の静脈内又は経口投与に対する直接血圧測定のために、カニューレ挿入する。基底血圧を安定させた後、15分間隔における300 ng/kg アンギオテンシンI 静脈内の3 チャレンジに対する昇圧応答を得る。このような昇圧応答は、普通には、15、30、60及び90分目において、そしてその後、テストされるべき化合物の静脈内又は経口投与後6 時間目まで1 時間毎に、再び得られ、そしてその最初の応答と比較される。上記昇圧応答の観察される減少のいずれかが、アンギオテンシンI 変換酵素阻害の兆候である。
【0058】
本発明の例示である、実施例1(b)の化合物は、10 mg/Kg経口の投与量において6 時間にわたりアンギオテンシンI 誘導昇圧応答を阻害する。
【0059】
中性エンドペプチダーゼ(NEP、EC 3.4.24.11) のインビトロにおける阻害は以下のように測定されることができる:
中性エンンドペプチダーゼ3.4.24.11 活性は、Orlowski and Wilk(1981) の修飾手順を使用して、基質、グルタリル-Ala-Ala-Phe-2- ナフチルアミド(GAAP)の加水分解により測定される。このインキュベーション混合物( 全容量125 μl)は、4.2 μg のタンパク質(Maeda et al, 1983の方法により調製されたラット腎皮質膜) 、50mM Tris バッファー、pH 7.4 25 ℃、500 μM 基質( 最終濃度) 、及びロイシン・アミノペプチダーゼM (2.5μg)を含む。混合物を25℃において10分間インキュベートし、そして100 μl のfast garnet(250 μg fast garnet/ 1M 酢酸ナトリウム、pH 4.2中の10% Tween 20の ml)を添加する。酵素活性を、540nm において分光学的に測定する。1 ユニットのNEP 24.11 活性をpH 7.4において25℃において1 分間当たりに放出される2-ナフチルアミンの1nモルとして定義する。IC50値、すなわち、2-ナフチルアミンの放出の50% 阻害に必要なテスト化合物の濃度を、測定する。
【0060】
中性エンドプチダーゼ活性を基質としてANF を使用して測定することもできる。心房ナトリウム排泄増加性因子破壊因子を、3 分間の逆相-HPLC 分離を使用してラット-ANF(r-ANF) の消失を測定することにより測定する。50mM Tris HCl バッファー、pH 7.4中の酵素のアリコットを、37℃において2 分間前インキュベートし、そして反応を、全容量50μl 中のr-ANF の4nモルの添加により開始させ、そしてその反応を、30μl の0.27% トリフルオロ酢酸(TFA) の添加により4 分後に終了させる。1 ユニットの活性を、pH 7.4における37℃において1 分間当たり1nモルのr-ANF の加水分解として定義する。IC50値を、すなわち、ANF の加水分解の50% 阻害に必要なテスト化合物の濃度を、測定する。
【0061】
本発明の例示として、実施例2a及び実施例2iの化合物は、GAAPインビトロ検定中で、それぞれ約2nM 及び約2.2nM のIC50を示す。
ラット血漿ANF 濃度に対する本発明の化合物の効果を、以下のように測定することができる:
雄の Sprague-Dawley(275-390g) を、ケターミン(150mg/kg)/ アセプロマジン(10%) により麻酔し、そして大腿動脈及び静脈内にカテーテルにより機器装備し、そしてそれぞれ血液サンプルを得て、そしてANF を注入する。ラットを、旋回系により束縛し、そして意識的な非束縛状態において研究される前24時間にわたり回復させる。
【0062】
本検定においては、血漿ANF レベルを、NEP 阻害の存在及び非存在において測定する。研究の日において、すべてのラットに、実験の全5 時間にわたり450ng/kg/ 分静脈においてANF を連続して注入する。注入の開始後60分後、ベースラインANF 測定のための血液サンプルを、得て( 時刻0)、そして次にラットを、テスト化合物又は媒質により処理した群にランダムに分割する。追加の血液サンプルをテスト化合物の投与後30、60、120 、180 及び240 分目に採取する。
【0063】
血漿ANF 濃度を、特異的ラジオイムノアッセイにより測定する。血漿を、50mM Tris(pH 6.8) 、154mM NaCl、0.3%ウシ血清アルブミン、0.01% EDTAを含むバッファー中で希釈する(12.5 倍、25倍及び50倍) 。100 マイクロリッターの標準[rANF(99-126)]又はサンプルを、100 μl のウサギ抗-rANF 血清に添加し、そして4 ℃において16時間インキュベートする。10,000cpm の[ 125 I]rANFを次に反応混合物に添加し、これをさらに24時間4 ℃においてインキュベートする。常磁性粒子に結合させたヤギ抗- ウサギIgG 血清をその反応混合に添加し、そして結合した[ 125 I]rANFを、吸引磁気ラックにその混合物を晒すことによりペレット化合物する。上澄をデカントし、そしてペレットをガンマ・カウンター内でカウントする。すべての測定を、2 連で行う。血漿ANF レベルを、ANF 単独を受け取る媒質処理動物(450ng/kg/分静脈) において測定されたもののパーセントとして表す。
【0064】
抗高血圧活性を、例えば、自発性高血圧ラット及びDOSA塩高血圧ラットにおいて、例えば、Trapani et al, J. Cardiovasc. Pharmacol.14,419-424(1989)に従って測定することができる。
抗高血圧効果を、以下のようにデスオキシコルチコステロン・アセテート(DOCA)塩高血圧ラットにおいて測定することができる:
DOCA塩高血圧ラット(280-380g)を標準的な方法により調製する。ラットを片側腎摘出を経験させ、そして1 週間後、100mg/DOCA kg を含むシラスティック(silastic 商標) ペレットを移植する。ラットを、持続性高血圧が確立されるまで3 〜5 週間1% NaCl/0.2% KCl飲み水で飼養する。抗高血圧活性をこの時に評価する。
【0065】
実験の2 日前に、ラットをメトキシフルランにより麻酔し、そして動脈血圧を測定するために大腿動脈内にカテーテルを機器装備する。48時間後、ベースライン動脈圧及び心拍数を1 時間にわたり記録する。テスト化合物又は媒質を次に投与し、そして同一の心臓血管パラメーターをさらに5 時間モニターする。
抗高血圧効果を、収縮期圧の直接測定により自発性高血圧ラットにおいて測定することもできる。意識性ラットをわずかに温めた室内の束縛檻内に別個に入れる。ゴムの脈センサーをそれぞれのラットの尻尾の上の膨張性閉塞帯の遠方に置く。この帯を、周期的に膨張させ、その尻尾の動脈を閉塞させ、そして収縮期圧を、最初の識別可能な脈が減衰換算圧力曲線に沿って生じ点として記録する。血圧及び心拍数の制御値を得た後、テスト化合物を4 連続日にわたり1 日に1 回経口投与する。追加の血圧測定を普通にはそれぞれの日々の投与の後2.0 、4.0 及び23.5時間目において行い、そして応答を処理媒質を投与されたラットのものと比較する。
【0066】
利尿( 塩排泄尿) 活性を、例えば、"New Antihypertensive Drugs", Spectrum Publications, 1976, pages 307-321中に記載されているような標準的な利尿スクリーンにおいて、又はラットにおける心房ナトリウム排泄増加因子誘導のナトリウム尿症及び利尿症の能力を測定することにより、測定することができる。
ANF のナトリウム排泄増加の能力を以下のように測定することができる:
雄のSprague-Dawley(280-360g)を、イナクチン(100mg/kg 腹腔内) により麻酔し、そして大腿動脈、大腿静脈及び膀胱内にカテーテルにより機器装備し、それぞれ、動脈圧を測定し、ANF を投与し、そして尿を採取する。 正常生理食塩水の連続注入(33 μl/分) を本実験の間じゅう維持し、利尿及びナトリウム排泄を促進させる。実験のプロトコールは、最初の15分間の採取期間( 前調節という) 、その後の3 つの追加の採取期間から成る。前調節期間の直後、テスト化合物又は媒質を投与し; 次の45分間には何も行わない。次に、血圧及び腎臓測定を、第二採取期間( 対照という;15 分間) の間に得る。この期間の終点において、ANF をすべての動物に投与し(1μg/kg静脈ボーラス) 、そして動脈圧及び腎臓パラメーターを2 つの連続する15分間の採取期間にわたり測定する。平均動脈圧、尿流及び尿のナトリウム排泄をすべての採取期間にわたり測定する。血圧をGould p50 圧力変換機により測定し、尿流を重力計により測定し、ナトリウム濃度を炎色分析により測定し、そして尿のナトリウム排泄を尿流及び尿のナトリウム濃度の生成物として計算する。
【0067】
本発明の化合物を、例えば、
(a) 以下の式(IV):
【0068】
【化20】
【0069】
{式中、記号、m 、A 、R 及びR 1 が、先に定義したものと同じ意味をもち、そしてCOO R 2 が、エステル化されたカルボキシルを表す。}により表される化合物を、以下の式(V):
【0070】
【化21】
【0071】
{式中、R 4 及びR 5 が、先に定義したものと同じ意味をもち、R 3 ' が、不安定なS-保護基、例えば、アシル、t-ブチル又は場合により置換ベンジルを表す。}により表されるカルボン酸又はそれらの反応性官能性誘導体と、縮合させ; 又は
(b) 以下の式(VI):
【0072】
【化22】
【0073】
{式中、記号、A 、R 3 ' 、R 4 及びR 5 が、先に定義したものと同じ意味をもつ。}により表される化合物又はそれらの反応性官能性誘導体を、以下の式(VII):
【0074】
【化23】
【0075】
{式中、m 、R 及びR 1 が、先に定義したものと同じ意味をもち、そしてCOO R 2 が、エステル化されたカルボキシルを表す。}により表されるアミノ酸エステルと、縮合させ; 又は
(c) 塩基性条件下、以下の式(VIII):
【0076】
【化24】
【0077】
{式中、記号、A 、R 、R 1 、R 2 、R 4 、R 5 及びm が、先に定義したものと同じ意味をもち、そしてX が、脱離基としての反応性エステル化ヒドロキシ基( 例えば、クロロ又はブロモ) を表す。}により表される化合物を、以下の式(IX):
【0078】
【化25】
【0079】
{式中、R 3 ' が、不安定なS-保護基、例えば、アシル、t-ブチル又は場合により置換ベンジルを表す。}により表される化合物と、縮合させ; そして
R 3 ' が場合により置換ベンジルである得られた生成物をR 3 が水素である式(I) の化合物に変換し; そして上記方法において、いずれかの妨害性の反応基を一時的に保護する場合には、その保護基を除去し、そしてその後、得られた本発明の化合物を単離し; そして所望により、いずれかの得られた本発明の化合物を他の本発明の化合物に変換し; 及び/ 又は、所望により、遊離のカルボン酸官能基を医薬として許容されるエステル誘導体に変換し、又は得られたエステルを遊離の酸又は他のエステル誘導体に変換し; 及び/ 又は、所望により、得られた遊離の化合物を塩に変換し又は得られた塩をその遊離の化合物又は他の塩に変換し、及び/ 又は、所望により、得られた異性体又はラセミ体の混合物をその単一の異性体又はラセミ体に分割し、及び/ 又は、所望により、得られたラセミ体をその光学対掌体に分割することにより製造されることができる。
【0080】
本明細書中に記載されるようなやり方で本発明の化合物に変換される出発化合物及び中間体中では、存在する官能基、例えば、チオール、カルボキシル、アミノ及びヒドロキシ基が、場合により、合成有機化学において一般的な慣用の保護基により保護される。保護されたチオール、カルボキシル、アミノ及びヒドロキシ基は、他の不所望の副反応を生じさせずに温和な条件下で、遊離のチオール、カルボキシル、アミノ及びヒドロキシ基に変換されることができるものである。
【0081】
保護基導入の目的は、反応成分との不所望の反応から、そして所望の化学転換を行うために使用される条件下でその官能基を保護することである。特定の反応についての保護基の必要性及び選択は、当業者に知られており、そして保護されるべき官能基( チオール、カルボキシル、アミノ基、等) の性質、その置換基が一部分である分子の構造及び安定性、及び反応条件に依存する。
【0082】
これらの条件及びこれらの導入及び除去に適合するよく知られた保護基は、例えば、J.F.W.McOmie, "Protective Groups in Organic Chemistry", Plenum Press, London, N.Y. 1973 、 T.W.Greene and P.G.M. Woots, "Protective Groups in Organic Synthesis",Wiley, N.Y.1991、及びまた"The Peptides",Vol.I,Schroeder and Luebke, Academic Press,London,N.Y.,1965中に記載されている。
【0083】
式(IV)のアミンと、式(V) の酸又はそれらの官能性反応性誘導体との縮合を含む方法に従う本発明の化合物の製造は、ペプチド合成のためによく知られた方法論により行われる。
【0084】
式(IV)のアミノ・エステルと式(V) の遊離のカルボン酸との方法に従う縮合は、有利には、縮合剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド又はN-(3- ジメチルアミノプロピル)-N'- エチルカルボジイミド及びヒドロキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-7- アザベンゾトリアゾール、クロロジメトキシ・トリアジン又はベンゾトリアゾール-1- イルオキシtris( ジメチルアミノ) ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬) 、及びトリエチルアミン又はN-メチルモルフォリンの存在中で、不活性極性溶媒、例えば、塩化メチレンのジメチルホルムアミド中で、好ましくは室温において行われる。
【0085】
式(IV)のアミノ・エステルと酸ハライド、有利には酸クロライド、又は混合無水物の形態の式(V) の酸の反応性官能性誘導体との縮合は、不活性溶媒、例えば、トルエン又は塩化メチレン中で、有利には塩基、例えば、無機塩基、例えば、炭酸カリウム又は有機塩基、例えば、トリメチルアミン、N-メチルモルフォリン又はピリジン、の存在中、好ましくは室温において行われる。
【0086】
式(V) のカルボン酸の反応性官能性誘導体は、好ましくは、酸ハライド( 例えば、酸クロライド) 及び混合無水物、例えば、ピバロイル又はイソブチル- オキシカルボニル無水物、又は活性エステル、例えば、ベンゾトリアゾール、7-アザベンソトリアゾール又はヘキサフルオロフェニル・エステルである。
【0087】
式(IV)の出発物質を本明細書中に記載される方法に従って製造し、そして実施例中で説明する。
式(IV)の出発材料の製造は、以下の式(X):
【0088】
【化26】
【0089】
{式中、m 、R 及びR 1 が、先に定義した意味をもち、そしてCOOR 2が、エステル化カルボキシル( 例えば、R 2 が低級アルキル又はベンジルである。) を表す。}により表されるアミノ酸のエステルを、以下の式(XI):
【0090】
【化27】
【0091】
{式中、A が、先に定義した意味をもち、そしてR 7 が不安定なアミノ保護基、例えば、t-ブトキシカルボニルである。}により表される適当にN-保護された環式アミノ酸( 又は反応性官能性誘導体) によりアシル化することを含む。
式(X) の化合物と式(XI)の化合物との縮合は、式(IV)の化合物と式(V) の化合物との縮合について先に記載されたような、例えば、ペプチド合成においてよく知られた方法論により行われる。N-保護基は、上記分野においてよく知られた方法に従って除去され、例えば、t-ブトキシカルボニルは、無水酸、例えば、トリフルオロ酢酸により除去される。
【0092】
式(X) 及び(XI)の化合物の出発アミノ酸及びエステルは、いずれも、上記分野においてよく知られており、又は新たなものの場合には、上記分野においてよく知られた方法に従って、例えば、その対応するアルデヒド又はケトンから合成されることができる。式(X) のアミノ酸は、好ましくは、その-S- エナンチオマーとして得られる。
【0093】
式(V) の出発材料は公知であり、又は新たなものの場合には慣用の方法に従って合成されることができる。出発物質は、例えば、1993年1 月27日に公表された欧州特許出願第524,553 号中に説明されるように、塩基性条件下、例えば、それらのそのα- ブロモ誘導体への変換、その後のそれらのその適当なチオ酸又は場合により置換されたベンジルチオによる置換により、その対応するラセミ又は場合により活性なα- アミノ酸から、合成される。得られた最終生成物のS-脱ベンジル化は、例えば、エタノール中のRaney ニッケルによる還元的解裂により行われる。S-脱アシル化は、例えば、希釈水性水酸化ナトリウム又はメタノール中の水酸化ナトリウムによる塩基触媒加水分解により行われる。式(V) の環式出発材料は、強塩基、例えば、リチウム・ジエチルアミドの存在中の硫黄による環式カルボン酸( 例えば、シクロペンタンカルボン酸) の処理により合成されることができる。
【0094】
式(IV)の酸の式(VII) のアミノ酸エステルとの縮合を含む方法(b) に従う本発明の化合物の合成は、方法(a) に類似のやり方で行われる。同様に、式(VI)の出発材料は、式(V) の酸と、式(XI) (式中R 7 が水素である。) の環式アミノ酸に対応するエステルとの、先に記載したものと類似の条件下での縮合、その後のそのカルボキシル保護基の除去により合成される。
【0095】
式(VIII)の化合物中の脱離基X の、スルフヒドリル誘導体R 3 '-SHによる置換を含む方法(c) に従う発明の化合物の合成は、本分野においてよく知られた方法に従って行われる。
X により表される反応性エステル化ヒドロキシル基は、強無機又は有機酸によりエステル化されたヒドロキシル基である。対応するX 基は、特に、ハロ、例えば、クロロ、ブロモ又はヨード、また、スルホニル基、例えば、低級アルキル- 又はアリールスルホニルオキシ基、例えば、( メタン- 、エタン- 、ベンゼン- 又はトルエン-)スルホニルオキシ基、またトロフルオロメチルスルホニルオキシ基である。
【0096】
置換は、不活性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレン中で、塩基、例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルフォリン、等の存在中、室温又は昇温において、行われる。
同様に、式(VIII)の出発材料は、式(IV)のジペプチド誘導体と、以下の式(XII) :
【0097】
【化28】
【0098】
{式中、R 4 及びR 5 及びX が、先に定義した意味をもつ。}により表される酸とを、方法(a) について記載した条件下で反応させることにより合成されることができる。
本発明の特定の化合物及び中間体は、本分野においてよく知られた一般的な反応に従って互いに変換されることができる。
【0099】
有利のメルカプタンは、( 式(I) 中、アシルであるR 3 に対応する) カルボン酸の反応誘導体、例えば、酸無水物又はその塩化物と、好ましくは、不活性溶媒、例えば、アセトニトリル又は塩化メチレン中の塩化コバルト(CoCl 2 ) の存在中で、反応させえることにより、そのS-アシル誘導体に変換されることができる。
【0100】
遊離のアルコール及びフェノールは、例えば、その対応する酸クロライドとの、塩基、例えば、トリエチルアミンの存在中での反応により、その対応するアシル誘導体に変換されることができる。
【0101】
R 3 が水素を表す遊離のメルカプタンは、例えば、空気酸化による、又は温和な酸化剤、例えば、アルコール性溶液中にヨウ素の使用により、その対応するジスルフィドに酸化されることができる。反対に、ジスルフィドは、例えば、還元剤、例えば、ナトリウム・ボロヒドリド、亜鉛及び酢酸又はトリブチルホスフィンにより、その対応するメルカプタンに還元されることができる。
【0102】
カルボン酸エステルは、本分野においてよく知られた方法に従って、例えば、塩基の存在中R 2 -OH に対応するハライドとの、又は酸触媒の存在中過剰のアルコールとの縮合により、カルボン酸から合成されることができる。
カルボン酸エステル及びS-アシル誘導体は、例えば、水性アルカリ、例えば、アルカリ金属カーボネート又はヒドロキシドにより、加水分解されることができる。
【0103】
ステレオ異性体( 例えば、ジアステレオマー) の混合物が得られる場合、公知の手順、例えば、分別結晶及びクロマトグラフィー( 例えば、薄層、カラム、フラッシュ・クロマトグラフィー) により分離されることができる。ラセミ遊離酸は、d-又は1-( α- メチルベンジルアミン、シンコニジン、シンコニン、キニン、キニジン、デヒドロアビエチルアミン、ブルシン又はストリキニン) の分別結晶によりその光学的対掌体に分割されることができる。ラセミ生成物が、ジアステレオアイソマーでない場合には、( エステルを作るための光学活性アルコールにような) 光学活性剤によりジアステレオアイソマーに最初に変換され、これを次に、先に記載したように分割され、そして例えば、個々のエナチオマーに加水分解されることができる。また、ラセミ生成物は、キラル吸収剤を使用してキラル・クロマトグラフィー、例えば、高圧液体クロマトグラフィーにより; また、例えば、アルカラーゼによるエステルの酵素分割により、分割されることができる。
【0104】
前述の反応は、標準的な方法に従って、希釈剤、好ましくは、例えば、試薬に不活性であり、かつその溶媒であるものの、触媒、それぞれアルカリ又は酸性の縮合又はその他の剤、及び/ 又は不活性雰囲気の存在又は非存在中、低温、室温又は昇温、好ましくは、使用される溶媒の沸点付近において、大気圧又は過圧において、行われる。
【0105】
本発明は、さらに、方法のいずれかの段階において得られる中間生成物を、出発材料として使用し、そしていずれかの残りの段階を行い、又は方法をそれらのいずれかの段階において中断し、又は、出発材料を反応条件下で形成し、又は反応成分をそれらの塩又は光学的に純粋な対掌体の形態で使用する上記方法のいずれかの変法を含む。主に、好ましいものとして先に示した化合物の形成を導く出発材料を上記反応において使用すべきである。
【0106】
本発明は、さらに、例えば、心臓血管失調、例えば、高血圧、浮腫、塩鬱滞及び鬱血心不全の治療のための、アンギオテンシン変換酵素(ACE) 及び中性エンドペプチダーゼ(NEP) の阻害のための薬物として、本発明の化合物及びそれらの医薬として許容される非毒性の酸添加塩、又はそれらの医薬組成物の哺乳動物における使用に関する。
【0107】
また、本発明は、医薬組成物、特にアンギオテンシン変換酵素及び中性エンドペプチダーゼ阻害活性、及び例えば、抗高血圧活性を有する医薬組成物の製造のための、本発明の化合物の使用に関する。
本発明に係る医薬組成物は、心臓血管失調、例えば、高血圧の治療のための、ヒトを含む哺乳動物への経腸、例えば、経口又は直腸、経皮及び非経口的投与に好適なものであって、単独又は1 以上の医薬として許容される担体との組み合わせにおいて、医薬として活性な本発明の化合物、あたは医薬として許容されるそれらの塩の有効量を含んで成るものに関する。
【0108】
本発明の医薬として活性な化合物は、経腸又は非経口的な適用のいずれかに好適な賦形剤又は担体との結合又は混合におけるそれらの有効量を含んで成る医薬組成物の製造において有用である。好ましいには、錠剤及びゼラチン・カプセルであって、その活性成分を、a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、シュクロース、マニチトール、ソルビトール、セルロース及び/ 又はグリシン;b) 滑沢剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム又はカルシウム塩及び/ 又はポリエチレングリコール; また錠剤のためのc)バインダー、例えば、マグネシウム・アルミニウム・シリケート、澱粉ペースト、ゼラチン、トラガカンス、メチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース及び/ 又はポリビニルピロリドン; 所望によりd)崩壊剤、例えば、澱粉、寒天、アルギン酸又はそのナトリウム塩、又は発泡混合物; 及び/ 又はe)吸収剤、着色剤、芳香剤及び甘味料と一緒に、含んで成るものである。注射可能な組成物は、好ましくは、水性等張性溶液又は懸濁液であり、そして座剤が有利に、脂肪エマルジョン又は懸濁液から製造される。この組成物は、滅菌されることができ、及び/ 又はアジュバント、例えば、保存、安定、水和又は乳化剤、溶液促進剤、浸透圧調節のための塩及び/ 又はバッファーを含むことができる。さらに、本組成物は、治療的に貴重な他の物質を含むこともできる。この組成物は、それぞれ、慣用の混合、粒化又はコーティング方法に従って製造され、そして活性成分の約0.1 〜75% 、好ましくは約1 〜50% を含む。
【0109】
経皮適用に好適な配合物は、本発明の化合物の有効量を担体と共に含む。有利な担体は、宿主の皮膚を通しての通過を支援する吸収性の薬理学的に許容される溶媒を含む。特徴的には、経皮装置は、裏材メンバー、化合物、場合により担体をもつものを含むリザーバー、場合により、比較的長時間にわたり制御されかつ所定の速度で宿主の皮膚に化合物を配達するための速度制御バリアー、並びにその装置を皮膚に固定する手段を含んで成る包帯の形態にある。
【0110】
約50kg〜70kgの哺乳類のための単位投与量は、活性成分の約1 と50mgとの間を含むことができる。活性化合物の投与量は、温血動物( 哺乳動物) の種、体重、年齢及び個々の状態、並びに投与形態に依存する。
以下の実施例は、本発明を説明することを意図し、そしてそれに基づき限定されるものとして構築されたものではない。温度を摂氏で与える。特にことわらない限り、すべての蒸発を、好ましくは約15と100mmHg との間の減圧下で行う。偏光を、589nm(ナトリウムD 線) において室温において測定し、又は他の波長を実施例中で特定する。
【0111】
接頭辞R 及びS は、それぞれの、不斉中心における絶対配置を示すために使用される。本明細書中で使用されるときL-アミノ酸は、S-配置に一致する。
【0112】
【実施例】
実施例 1
(a) ジクロロメタン(50mL)中のN-[[(1- アミノ(1- シクロペンチル)]カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル・ヒドロクロリド(1.36g, 3.97mmol) の溶液に、トリエチルアミン(0.55mL, 3.97mmol)を添加する。混合物を5 分間攪拌し、そして次に(S)-2-アセチルチオ-3- メチルブタン酸(0.70g, 3.97mmol) 、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.83g, 3.97mmol) 及び1-ヒドロキシ-7- アザベンゾトリアゾール(0.54g, 3.97mmol) を添加する。混合物を16時間攪拌し、そして次に固体沈殿物を濾別する。有機相を重炭酸ナトリウムの飽和溶液、ブライン、により洗浄し、MgSO4 上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮し、白色泡を得る。泡をヘキサン- 酢酸エチル(1:1) により溶出するシリカ・ゲル上のフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製する。純粋な画分を濃縮し、そして得られた泡を酢酸エチル- ヘキサンから結晶化し、白色固体として、N-{[(2(S)- アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル、融点157-158 ℃、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルである式(III) の化合物を得る。
【0113】
【化29】
【0114】
出発材料を以下のように合成する:
ジオキサン(50mL)及び1N NaOH(65.8mL, 65.8mmol) 中の1-アミノ- シクロペンタンカルボン酸(8.50g,65.8mmol)の攪拌溶液に、di-tert-ブチル・ジカーボネート(14.34g,65.8mmol) を添加する。混合物を5 時間攪拌し、そして次に減圧下で濃縮する。残渣を水(50mL)中に溶解し、そして酢酸エチル(2 x 15mL)により洗浄する。水相を1N HClによりpH 2に酸性化し、そして次に酢酸エチル(3 x 50mL)により抽出する。併合有機相をブラインにより洗浄し、MgSO4 上で乾燥させ、濾過し、そして溶媒を除去し、白色泡として1-[N-[(1,1- ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ] シクロペンタンカルボン酸を得る。
【0115】
ジクロロメタン(100mL) 及びトリエチルアミン(3.52mL, 25.3mmol)中のL-チロシン・メチル・エステル・ヒドロクロリド(5.84g,25.3 mmol) 及びN-[(1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ- シクロペンタンカルボン酸(5.80g,25.3mmol)の攪拌溶液に、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(5.22g,25.3mmol)及び1-ヒドロキシベンソトリアゾール(3.42g,25.3mmol)を添加する。混合物を16時間攪拌し、そして次に固体沈殿物を濾別する。有機相を重炭酸ナトリウムの飽和溶液(30mL)、ブライン、により洗浄し、MgSO4 上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮し、白色泡を得る。泡をヘキサン- 酢酸エチル(1:1) により溶出するシリカ・ゲル上のフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製する。純粋な画分を濃縮し、そして得られた泡を酢酸エチル- ヘキサンから結晶化し、N-[[11-[[(1,1-ジメトキシエトキシ) カルボニル]-アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル、融点170-171 ℃、[ α]D=+6.45( メタノール、c 7.41) を得る。
【0116】
ジクロロメタン(60mL)及び酢酸エチル(10mL)中のN-[[1-[[(1,1- ジメトキシエトキシ) カルボニル]-アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル(3.50g,8.6mmol) を、15分間乾燥HCl ガスで泡立てる。溶媒を次に減圧下除去し、泡としてN-[[1-アミノ(1- シクロペンチル)]カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル・ヒドロクロリドを得る。
【0117】
(b) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が148-149 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(c) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がベンジルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が66-67 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0118】
(d) 同様に、R 1 が4-アセトキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が94-95 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(e) 同様に、R 1 が4-( ベンゾイルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が121-122 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0119】
(f) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がベンジルであり; 融点が137-138 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(g) 同様に、R 1 が4-フルオロフェニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が123-124 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0120】
(h) 同様に、R 1 が2-チエニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が123-124 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0121】
(i) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 が水素であり; 融点が91-92 ℃( 分解) である、式(III) の化合物を合成する。
(j) 同様に、R 1 が3-チエニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が110-112 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0122】
(k) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 が2,2-ジメチルプロパノイルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が132-133 ℃である、式(IIIa)の化合物を合成する。
(l) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 が2,2-ジメチルプロパノイルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が150-151 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0123】
(m) 同様に、n が5 であり、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が172-173 ℃である、式(II)の化合物を合成する。
(n) 同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が104-105 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0124】
(o) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が119-120 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(p) 同様に、R 1 が4-ビフェニルイルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が128-129 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0125】
(q) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり、そしてY がO であり; 融点が74-77 ℃である、式(IIIb)の化合物を合成する。
(r) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-プロピルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が119-120 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0126】
(s) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がイソプロピルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が155-156 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(t) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がイソブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が148-149 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0127】
(u) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がイソペンチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が94-95 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(v) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が112-113 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0128】
(W) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が111-112 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(x) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ヘキシルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が65-66 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0129】
(y) 同様に、R 1 がベンジルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が101-103 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0130】
(z) 同様に、R 1 が3-ピリジルであり、R 2 がメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が122-124 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(aa)同様に、R 1 が5-ヒドロキシ-3- インドールイルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が189-190 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0131】
(bb)同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が114-115 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(cc)同様に、R 1 が3,4-ジヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が79℃分解である、式(III) の化合物を合成する。
【0132】
(dd)同様に、R 1 が3-チエニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が114.5-116 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0133】
(ee)同様に、R 1 が3-チエニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が108-109.6 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(ff)同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がアリルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が119-120 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0134】
(gg)同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がn-ブタノイルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が105 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(hh)同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が103-104 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0135】
(ii)同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がシクロペンチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が133-135 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0136】
(jj)同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がベンジルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が151-152 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(kk)同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がプロピオニルであり、そしてR 4 がイソプロピルである、式(III) の化合物を合成する。
【0137】
(ll)同様に、R 1 がベンジルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が82.3-83.1 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(mm)同様に、R 1 がベンジルであり、R 2 がベンジルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が145.7-146.3 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0138】
(nn)同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 が3-ピリジルメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が94-96 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(oo)同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 が3-ピリジルメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が107-109 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0139】
(pp)同様に、R 1 がベンジルであり、R 2 が3-ピリジルメチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が128-129 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(qq)同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がベンジルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が110-111 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0140】
(rr)同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が105-106 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0141】
実施例 2
(a) 室温において窒素下メタノール(50mL)中のN-[[1-[(2(S)- アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソ- ブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル(0.55g, 1.19mmol) の攪拌脱気溶液に、脱気1N NaOH(4.74mL,4.74mmol)を添加する。溶液を6 時間攪拌し、そして次に真空中で濃縮する。水(25mL)を残渣に添加し、そして水相を酢酸エチル(3 x 50mL)により洗浄する。この水相を1N HClによりpH 1に酸性化し、そして酢酸エチル(3 x 50mL)により抽出する。併合有機相をブラインにより洗浄し、MgSO4 上で乾燥させ、濾過し、そして次に減圧下で濃縮し、白色泡(0.38g) を得る。生成物を酢酸エチル(5mL) から結晶化し、そして40℃において16時間真空下で乾燥させ、N-[[1-[2(S)-メルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン、融点209-210 ℃; [ α]D-51.69°( メタノール, c 1.07) 、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルである式(III) の化合物を得る。
【0142】
(b) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 がベンジルであり; 融点が187-189 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(c) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 が水素であり; 融点が118-119 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0143】
(d) 同様に、R 1 が4-フルオロフェニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が168-169 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(e) 同様に、R 1 が2-チエニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が175-176 ℃( 分解) である、式(III) の化合物を合成する。
【0144】
(f) 同様に、n が5 であり、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が水素であり、R 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が112-114 ℃である、式(II)の化合物を合成する。
【0145】
(g) 同様に、R 1 が3-チエニルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が182-184 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(h) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が91-92 ℃である、式(IIIa)の化合物を合成する。
【0146】
(i) 同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が171-172 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(j) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が145-146 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0147】
(k) 同様に、R 1 が4-ビフェニルイルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が180-181 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(l) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、Y がO であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が221 ℃分解である、式(IIIb)の化合物を合成する。
【0148】
(m) 同様に、R 1 がベンジルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が203-204 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(n) 同様に、R 1 が2-ピリジルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が175-176 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0149】
(o) 同様に、R 1 が3-ピリジルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が218-219 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(p) 同様に、R 1 が5-ヒドロキシ-3- インドールイルであり、R 2 及びR 3 が水素であり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が105 ℃分解である、式(III) の化合物を合成する。
【0150】
実施例 3
(a) 5mL の塩化メチレン中のN-[[1-[(2(S)- アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル(0.11g, 0.23mmol) の溶液に、トリエチルアミン(0.032mL,0.23mmol)その後2-チオフェンカルボニル・クロライド(0.034g,0.23mmol) を添加する。溶液混合物を室温において1 時間攪拌する。水を添加し、塩化メチレン層を分離させ、水により洗浄し、MgSO4 上で乾燥させ、そして蒸発乾固させる。得られた固体をエーテルから結晶化し、R 1 が4-(2- チエニルカルボニルオキシ)-フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が125-126 ℃である式(III) の化合物を得る。
【0151】
(b) 同様に、R 1 が4-[2-(エトキシカルボニル)-アセチルオキシ] フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が71-72 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(c) 同様に、R 1 が4-(2- メチルプロピオニルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が118-119 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0152】
(d) 同様に、R 1 が4-[2-(アセチルチオ)-アセチルオキシ] フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 が水素であり; 融点が65-67 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(e) 同様に、R 1 が4-(4- ピリジルカルボニルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が85-86 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0153】
(f) 同様に、R 1 が4-(2- メトキシアセチルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が80-81 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(g) 同様に、R 1 が4-( エトキシカルボニルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が94-95 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0154】
(h) 同様に、R 1 が4-( プロピオニルオキシ) フェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が102-103 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
(i) 同様に、R 1 が4-ニコチノイルオキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がアセチルであり、そしてR 4 がイソプロピルであり; 融点が67-68 ℃である、式(III) の化合物を合成する。
【0155】
実施例 4
ジクロロメタン(50mL)及びトリエチルアミン(0.63mL)中の1-メルカプト-1- シクロペンタンカルボン酸(1.74g,4.54mmol)の攪拌溶液に、[(1-アミノ-(1-シクロペンチル) カルボニル]-L-チロシン・ブチル・エステル・ヒドロクロライド(0.66g) を添加する。この溶液に、1-ヒドロキシ-7- アザベンゾトリアゾール(0.68g,4.55mmol)及び1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.03g,4.99mmol)を添加する。混合物を14時間攪拌し、そして固体沈殿物を濾過により除去する。有機相を重炭酸ナトリウムの飽和溶液(10mL)、ブライン(10mL)により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして溶媒を除去し、透明な油状物を得る。この油をフラッシ・クロマトグラフィー(SiO2 , ヘキサン/ 酢酸エチル,6:4) により精製し、透明な泡を得る。この泡を酢酸エチルから結晶化し、N-[[1-[[(1- メルカプト-1- シクロペンチル) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・ブチル・エエステル、融点106-107 ℃を得る。
【0156】
【化30】
【0157】
実施例 5
脱気メタノール中のN-[[1-[[(1- メルカプト-1- シクロペンチル) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・ブチル・エエステル(0.47g,0.99mmol)の攪拌溶液に1N水酸化ナトリウム(3.00mL,3.00mmol) を添加する。混合物を17時間攪拌する。溶媒を真空中で留去し、そして水(30mL)を残渣に添加する。水相を酢酸エチル(10mL)により洗浄し、そして次に1N塩酸によりpH 1に酸性化する。水相を酢酸エチル(3 x 50mL)により抽出し、ブラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥させる。溶媒を真空中で除去し、泡を得て、これを、ヘキサン/ 酢酸エチルから結晶化し、N-[[1-[[(1- メルカプト-1- シクロペンチル) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン、融点90℃を得る。
【0158】
実施例 6
0 ℃におけるメタノール中のN-[[1-[(2-(S)-アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・n-ブチル・エエステル(2.4g,4.74mmol) の脱気溶液に1N水酸化ナトリウム(4.74mL,4.74mmol) を滴下する。混合物を30分間攪拌し、1N塩酸によりpH 3に中和し、そして蒸発乾固させる。残渣を水及び酢酸エチルの混合物中に溶解させる。有機相を分離し、ブラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発乾固させ、N-[[1-[[(2-(S)- メルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・n-ブチル・エステル、融点182-183 ℃を得る。
【0159】
同様に、例えば、対応するエチル、ペンチル及びベンジル・エステルを合成する。
【0160】
実施例 7
(a) 塩化メチレン(30ml)中のN-[[1-[(2-(S)-メルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロ- ペンチル]-カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル(0.32g,0.73mmol)、シクロペンタンカルボン酸(0.083g,0.73mmol) 、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.15g,0.73mmol)、1-ヒドロキシ-7- アザベンゾトリアゾール(0.10g,0.73mmol)、及びトリエチルアミン(0.10ml,0.73mmol) の混合物を室温において一夜攪拌する。得られた混合物を濾過し、重炭酸ナトリウム溶液次にブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発乾固させる。残渣をヘキサン酢酸エチル溶出のシリカ・ゲル上のフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製する。純粋な画分を濃縮し、そして残渣をジエチル・エーテルから結晶化し、N-[[1-[(2-(S)-シクロペンチルカルボニルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル、融点130-131 ℃、R 4 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がシクロペンチルカルボニルであり、そしてR 4 がイソプロピルである、式(III) の化合物を得る。
【0161】
(b) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がシクロペンチルカルボニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が140 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(c) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がシクロヘキシルカルボニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が110 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0162】
(d) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がプロピオニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が102 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(e) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がモルフォリノ- アセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が165-168 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0163】
(f) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ペンチルであり、R 3 が2-メチルプロピオニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が116 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(g) 同様に、R 1 が3-インドールイルであり、R 2 がエチルであり、R 3 が2-メトキシアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が93-95 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0164】
(h) 同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 が2-メトキシアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が95-100℃である式(III) の化合物を合成する。
(i) 同様に、R 1 が4-メトキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がプロピオニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が99-102℃である式(III) の化合物を合成する。
【0165】
(j) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 が2-メチルプロパノイルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が125 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(k) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がモルフォリノアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が143-144 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0166】
(l) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がモルフォリノアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が130-131 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(m) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がn-ブチルであり、R 3 がメトキシアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が110-111 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0167】
(n) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がモルフォリノアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が147-148 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(o) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がメトキシアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が129-130 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0168】
(p) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 がジメチルアミノアセチルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が136-137 ℃である式(III) の化合物を合成する。
(q) 同様に、R 1 が4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 がエチルであり、R 3 が2-ピリジルカルボニルであり、R 4 がイソプロピルであり; 融点が154-155 ℃である式(III) の化合物を合成する。
【0169】
実施例 8
同様に先の実施例中の方法に従って以下のものを合成する:
(a) N−[[2−[(2−(S)−アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-2-インダニル]-カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル、融点145-146 ℃;
(b) N−[[2−[(2−(S)−メルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-2-インダニル]-カルボニル]-L-チロシン、融点186-187 ℃;
(c) N−[[2−[(2−(S)−アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-2-ノルボルニル]-カルボニル]-L-チロシン・メチル・エステル、融点74-77 ℃;
(d) N−[[2−[(2−(S)−メルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-2-ノルボルニル]-カルボニル]-L-チロシン、融点105 ℃分解;
(e) N−[[1−[(2−(S)−アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-D-チロシン・n-ブチル・エステル、融点134-135 ℃;
(f) N−[[1−[(2−(R)−アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-D-チロシン・n-ブチル・エステル、融点102-103 ℃;
(g) N−[[1−[(2−(R)−アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-L-チロシン・n-ブチル・エステル、融点139-140 ℃; 及び
(h) N-[[1-[(2-(R)-アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・エチル・エステル、融点97-98 ℃;
【0170】
実施例 9
(a) N-[[1-[2(S)-ブロモ-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステル(0.41g,0.268mmol) をテトラヒドロフラン(2.0mL) 中に溶解させる。これに、室温においてチオール酢酸(38.0mg,0.480mmol)、その後無水粉末炭酸カリウム(325メッシュ,40.0mg,0.290mmol)を窒素雰囲気下で添加する。周囲温度において2 時間後、混合物を濾過し、そして濾液を酢酸エチルにより希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液、1N塩酸、50% ブライン及びブラインにより洗浄し、無水物硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして濾過する。濾液を真空中(40 トール) で蒸発させ粗生成物を得る。これをエタノール/ 水から結晶化し、N-[[1-[(2-(S)-アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステルの白色針状物、実施例1(bb) の化合物を得ることができる。
【0171】
出発材料を以下のように合成する:
N-[[1-[[1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステル(1.96g,4.24mmol)を酢酸エチル(20mL)中に懸濁させる。この混合物中に飽和が生じるまで( 〜3 分間) 無水塩化水素を導入する。室温において1.5 時間放置した後、反応を完結させ、そして溶媒を真空中でストリップし、ガム状固体として粗N-[(1-アミノ-1- シクロペンチル) カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステル・モノヒドロクロライドを得る。この粗固形物を次の段階においてそのまま使用する。
【0172】
(R)-2-ブロモ-3- メチルブチル酸(230mg,0.635mmol) のジイソプロピルアミン塩を、テトラヒドロフラン(5.0mL) 中に懸濁させ、そして混合物を-9℃まで冷却する。これに、固体としてのクロロジメトキシトリアジン(112mg,0.625mmol) を添加する。この懸濁液を<-5 ℃において4 時間攪拌し、このとき、N-メチルモルフォリン(65.0mg,0.640mmol)を含むテトラヒドロフラン(2.0mL) 中N-[(1-アミノ-1- シクロペンチル)-カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステル・モノヒドロクロライドの溶液(244mg,0.606mmol) を滴下する。これに、酢酸エチル(15mL)及び水(8mL) を添加する。層を分離させ、そして有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液、1N塩酸、水及びブラインにより洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させる。濾過により固体を分離した後、濾液を真空中で蒸発させ、白色固体として粗生成物を得て、これをメタノール/ 水から再結晶させ、N-[[1-[2(S)-ブロモ-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・n-ブチル・エステル、融点126-127 ℃を得ることができる。
【0173】
N-[[1-[[1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・ブチル・エステルを以下に記載するようなエチル・エステルと同様に合成する。
L-チロシン(1.00kg,5.52mol)を2B無水エタノール(5.0L)中に懸濁させる。無水物塩化水素をこの懸濁液中に最初に周囲温度において2.5 時間導入し、このとき、温度を56℃まで上昇させる。得られた透明溶液を塩化水素の遅い流れの連続導入により5 時間還流する。溶液を一夜冷却し、そして生成物の沈降の完結をt-ブチル・メチル・エーテル(12.0L) の添加により誘導する。結晶を濾過により回収し、そして濾液をさらにt-ブチル・メチル・エーテル(2 x 500mL) により洗浄する。固形物を最初に風乾し、そして次に36時間(40 ℃,3トール) 真空乾燥し、L-チロシン・エチル・エステル・モノヒドロクロライド、融点165-166 ℃を得る。
【0174】
水(1.8L)中の1-アミノシクロペンタンカルボン酸( シクロロイシン,85%,600g,3.95mol)の溶液に、周囲温度において固体水酸化ナトリウム(166g,4.15mol)を添加する。中和反応は発熱性であり、そして5 分後に、温度は39℃まで上昇し、そして完全溶液が達成される。得られた黄色溶液をテトラヒドロフラン(4.3L)により希釈し、そして次に55℃まで加熱する。この溶液にテトラヒドロフラン(500mL) 中に溶解したdi-t- ブチル・ジカーボネート(1.32 kg,5.93mol) の溶液を1.5 時間にわたり添加する。この温度において18.5時間加熱した後、混合物を水(1.4L)により希釈し、そして溶媒を真空中(40 トール) 中でストリップする。残渣水溶液を最初にt-ブチル・メチル・エーテル(1 x 500mL) により洗浄し、次に酢酸エチル(750mL) と混合する。2 相混合物を重硫酸アンモニウム溶液(4.6N,955mL)により注意してpH 3に酸性とする。この層を分離し、そして水層をさらに酢酸エチル(2 x 750mL) により抽出する。併合有機層を重硫酸カリウム溶液(1.0N,1 x 500mL)、水( 1 x 500mL)及びブライン(2 x 300mL) により洗浄し、無水硫酸マグネシウム(60g) 上で乾燥させる。濾過後、溶液を真空中(40 トール) 中で濃縮し、ほとんど蒸発乾固させる。残渣を攪拌しながらヘプタン(2.0L)に注ぎ、そして次に追加のヘプタン(2.0L)により希釈する。5 ℃において一夜放置した後、生成物を濾過し、そしてヘプタン(1.0L)により洗浄する。一夜乾燥(40 ℃,2トール) 後、N-[(1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル]-シクロロイシン、融点128-130 ℃を得る。
【0175】
N-[(1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル] ッシクロロイシン(100g,0.436mol) をテトラヒドロフラン(1.0L)中に溶解し、そして溶液を-9℃まで氷/ 塩浴内で冷却する。これに、10分間にわたりトリエチルアミン(44.0g,0.436mol)を一滴ずつ添加する。この後、15分間にわたりイソブチリル・クロロホルメート(59.6g,0.436mol)を添加し、このとき、温度は-5℃まで上昇する。30分間攪拌した後、温度は-13 ℃まで低下し、そしてこのとき粉砕したL-チロシン・エチル・エステル・モノヒドロクロライド(107g,0.436mol) を部分において固体として添加する。この懸濁液に、追加のトリエチルアミン(44.0g,0.436mol)を15分間にわたり添加し、そして温度は-3℃まで上昇する。次に混合物を一夜室温において攪拌する。次に混合物を濾過し、そして濾過ケーキをテトラヒドロフラン(1 x 150mL) により洗浄する。次に濾液を真空中(50 ℃,40 トール) で約410gまで濃縮し、そしてこれに転移目的のためにテトラヒドロフラン(150mL) を添加する。この濃縮溶液にヘプタン(800mL) を添加し、そして混合物を周囲温度において一夜攪拌し、そして濾過により回収する。濾過ケーキをt-ブチル・メチル・エーテル(1 x 450mL) により洗浄し、そして周囲温度において真空(2トール) 中で乾燥させ、N-[[1-[[1,1-ジ- メチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル、融点162-165 ℃を得る。
【0176】
N-[[1-[[1,1-ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステル(2.00g,4.76mmol)を、アセトン(20mL)中に懸濁させ、そしてこれに無水の粉末炭酸カリウム(325メッシュ,1.31g,9.52mmol)を添加する。この懸濁物を周囲温度において15分間攪拌し、そして次に硫酸ジメチル(0.600g,4.76mmol) を一滴ずつ添加する。この懸濁物を5 時間還流し、室温まで冷却し、そして濾過する。この濾過ケーキをジクロロメタン(5mL) により洗浄し、そして併合濾液を蒸発させ、そして残渣はジクロロメタンと水との間に層を成した。この層を分離させ、そしてその有機層を水及びブラインにより洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空中で蒸発させ、粗材料を得て、これを酢酸エチル/ ヘプタン(1:1,20mL)から結晶化し、白色固体としてN-[[1-[[(1,1- ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・エチル・エステル、融点143-146 ℃を得る。
【0177】
(b) 同様に、先に記載したN-[[1-[[(1,1- ジメチルエトキシ) カルボニル] アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル]-O-メチル-L- チロシン・エチル・エステルから出発して、N-[[1-[2(S)-アセチルメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル)-アミノ]-1-シクロペンチル] カルボニル-O- メチル-L- チロシン・エチル・エステル、実施例1(hh) の化合物を合成する。
【0178】
実施例 10
10mgの活性成分、例えば、N-[[1-[2-(S)- アセチメルカプト-3- メチル-1- オクソブチル) アミノ]-1-シクロペンチル]-カルボニル]-L-チロシン・エチル・エステルを含む3000カプセルの調製。
活性成分 30.00g
ラクトース 750.00g
微晶質セルロース 300.00g
ポリビニルピロリドン 30.00g
精製水 q.s.
ステアリン酸マグネシウム 9.0g
活性成分をNo.30 ハンド・スクリーンに通過させる。
【0179】
活性成分、ラクトース、セルロース及びポリビニルピロリドンをミキサー内で15分間ブレンドする。このブレンドを十分な水( 約500mL)により粒状化し、35℃においてオーブン内で乾燥させ、そしてNo.20 スクリーンに通過させる。
ステアリン酸マグネシウムをNo.20 スクリーンに通過させ、上記粒状混合物を添加し、そして混合物をミキサー内で5 分間ブレンドする。このブレンドを、それぞれが10mgの活性成分に等価な上記ブレンドの量を含むNo.0ハード・ゼラチン・カプセル内に包む。
Claims (26)
- 以下の式(I):
R が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル又はシクロアルキル- 低級アルキルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;
R 1 が、シクロアルキル、炭素環式アリール又は複素環式アリール、又はビアリールを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;
R 3 が、水素又はアシルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル- 低級アルキル、ビアリール又はビアリール- 低級アルキルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;
R 5 が、水素又は低級アルキルを表し; 又はR 4 及びR 5 が、それらが付着する炭素原子と一緒に、シクロアルキリデン又はベンゾ- 融合シクロアルキリデンを表し;
A が、それが付着する炭素原子と一緒に、3 〜10員のシクロアルキリデン又は5 〜10員のシクロアルケニリデン基であって低級アルキル又はアリール- 低級アルキルにより置換されることができ又は飽和又は不飽和炭素環式5-7 員環に縮合することができるものを表し; 又はA が、それが付着される炭素と一緒に、5 又は6 員オキサシクロアルキリデン、チアシクロアルキリデン又はアザシクロアルキリデンであって場合により低級アルキル又はアリール- 低級アルキルにより置換されたものを表し; 又はA が、それが付着される炭素原子と一緒に、2,2-ノルボルニリデンを表し;
m が、0 、1 、2 又は3 であり; そして
COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表す。}
により表される化合物; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 式中、m が、1 であり; R 及びR 5 が、水素を表し; R 1 が、( モノ環式又はビ環式)-炭素環式アリール又は複素環式アリール、又はビアリールを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;R 3 が、水素又はカルボン酸から誘導されたアシルを表し;R 4 が、水素、低級アルキル又は炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;A が、場合により低級アルキルにより置換されたC 2 -C6 - 直鎖アルキレン、又は1,2-フェニレンにより又は1,2-C 5 - 若しくはC 6 - シクロアルキレンにより割り込まれたC 2 -C4 - 直鎖アルキレン、又は酸素により、硫黄により又はNR6 ( ここで、R 6 が水素、アリール- 低級アルキル又は低級アルキルである。) により割り込まれたC 3 - 若しくはC 4 - 直鎖アルキレンを、表し; COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表す。}により表される請求項1又は2に記載の化合物; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 以下の式(II):
R 1 が、C 5 - 若しくはC 6 - シクロアルキル、炭素環式又は複素環式モノ環式又はビ環式アリールを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;R 3 が、水素又はカルボキシル誘導アシルを表し; R 4 が、水素、低級アルキル、炭素環式又は複素環式アリール、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル- 低級アルキル、ビアリール又はビアリール- 低級アルキルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;COO R 2 が、カルボキシル又は医薬として許容されるエステルの形態に誘導体化されたカルボキシルを表し; n が、2 〜6 を表す。}により表されるS,S-配置の請求項2に記載の化合物; R 3 が水素である上記化合物から誘導されたジスルフィド誘導体; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 式中、
R 1 が、シクロアルキル、炭素環式モノ環式アリール、複素環式モノ環式アリール、炭素環式ビ環式アリール、複素環式ビ環式アリール又はビアリールを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;R 3 が、水素、アリール- 低級アルカノイル、低級アルカノイル、低級アルコキシ- 低級アルカノイル又は複素環環式又は炭素環式アロイルを表し; R 4 が、水素、低級アルキル又は炭素環式アリール- 低級アルキルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、炭素環式又は複素環式アリール- 低級アルコキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表し、ここで、当該炭素環式アリールは、フェニル又はフェニルであって、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキル−(チオ、スルフィニル又はスルホニル)、低級アルコキシ・カルボニル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノであることができる1〜3個の置換基により置換されたフェニル;1−若しくは2−ナフチル又は1−若しくは2−ナフチルであって、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換された1−若しくは2−ナフチルであることができ;そして当該複素環式アリールは、4−チアゾールイル又は4−チアゾールイルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−チエニル又は2−若しくは3−チエニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−若しくは3−フラニル又は2−若しくは3−フラニルであって低級アルキルにより置換されたもの;2−,3−若しくは4−ピリジル又は2−,3−若しくは4−ピリジルであって低級アルキル、ハロゲン又はシアノにより置換されたもの;インドールイル又はベンゾチアゾールイルであって3−インドールイル又は2−ベンゾチアゾールイルを含むものあるいはインドールイル又はベンゾチアゾールイルであってヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換されたものであることができ;n が、2 、4 又は5 である。}により表される式(II)の請求項4に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 式中、
R 1 が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、低級アルコキシカルボニルオキシ、チエニルカルボニルオキシ、ピリジルカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ又は低級アルカノイルオキシであって低級アルコキシ、低級アルオキシカルボニル又は低級アルカノイルチオにより置換されたものにより、置換されたフェニルを表し、あるいは、チエニル、ピリジル、インドールイルであって非置換の又はヒドロキシ又はビフェニルイルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、低級アルケニルオキシカルボニル、フェニル- 低級アルコキシカルボニル、ピリジル- 低級アルコキシカルボニル、又はC 5 -C7 - シクロアルキルオキシ- カルボニルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、低級アルカノイルであって低級アルコキシ、モルフォリノ、ピペリジノ又はジ- 低級アルキルアミノにより置換されたものを表し、あるいは、C 5 -C7 - シクロアルキルカルボニル、ベンゾイル、又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル又はフェニル- 低級アルキルを表し;
R 5 が、水素を表し; 又は
R 4 及びR 5 が、それが付着される炭素原子と一緒に、C 5 -C7 - シクロアルキリデンを表し;
A が、C 2 -C6 - 直鎖アルキレン、1,2-フェニレンにより割り込まれたC 2 -C4 - 直鎖アルキレン又は-NH-により割り込まれたC 3 - 若しくはC 4 - 直鎖アルキレンを表し;
m が、1 又は2 を表す、
式(Ia)のS,S-配置の請求項2に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 以下の式(III):
R 1 が、シクロヘキシル、フェニル、フェニルであってヒドロキシ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル又はハロにより置換されたものを表し、又はR 1 が、ビフェニル、チアゾールイル、ピリジル、チエニル、ベンゾチアゾールイル、又はインドールイルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、メトキシ- 低級アルカノイル、ベンゾイル又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、アシルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 又はα- 低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表されるS,S-配置の請求項4に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 以下の式(IIIa):
R 1 が、シクロヘキシル、フェニル、フェニルであってヒドロキシ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル又はハロにより置換されたものを表し、又はR 1 が、ビフェニル、チアゾールイル、ピリジル、チエニル、ベンゾチアゾールイル、又はインドールイルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、メトキシ- 低級アルカノイル、ベンゾイル又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、アシルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表されるS,S-配置の請求項4に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 以下の式(IIIb):
Y が、CH2 、O 、S 又はNR6 ( ここで、R 6 が水素、低級アルキル又はアリール- 低級アルキルである。) を表し;
R 1 が、シクロヘキシル、フェニル、フェニルであってヒドロキシ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル又はハロにより置換されたものを表し、又はR 1 が、ビフェニル、チアゾールイル、ピリジル、チエニル、ベンゾチアゾールイル、又はインドールイルを表し;
R 3 が、水素、低級アルカノイル、メトキシ- 低級アルカノイル、ベンゾイル又はピリジルカルボニルを表し;
R 4 が、水素、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、アシルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し;
COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表されるS,S-配置の請求項4に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。 - 式中、R 1 が、フェニル又はフェニルであってヒドロキシにより置換されたもの、アシルオキシであってカルボン酸、ハロ又は低級アルコキシから誘導されたものを表し; R 3 が、水素、メトキシ- 低級アルカノイル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し; COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)低級アルコキシカルボニルを表す。}により表される請求項7に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、フェニル又はフェニルであってヒドロキシにより置換されたもの、アシルオキシであってカルボン酸、ハロ又は低級アルコキシから誘導されたものを表し; R 3 が、水素、メトキシ- 低級アルカノイル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し; COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)メトキシカルボニルを表す。}により表される請求項8に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、フェニル又はフェニルであってヒドロキシにより置換されたもの、アシルオキシであってカルボン酸、ハロ又は低級アルコキシから誘導されたものを表し; R 3 が、水素、メトキシ- 低級アルカノイル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、低級アルキル、ベンジル又はベンジルであってヒドロキシ、ハロ、低級アルキル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ又はトリフルオロメチルにより置換されたものを表し; COO R 2 が、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピリジルメトキシカルボニル、α-(低級アルカノイルオキシ- 、低級アルコキシカルボニル- 又はジ- 低級アルキルアミノカルボニル-)メトキシカルボニルを表す。}により表される請求項9に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-アシルオキシフェニル、4-フルオロフェニル又は4-メトキシフェニルを表し; R 3 が、水素、メトキシアセチル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表す、請求項7に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-アシルオキシフェニル、4-フルオロフェニル又は4-メトキシフェニルを表し; R 3 が、水素、メトキシアセチル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表す、請求項8に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-アシルオキシフェニル、4-フルオロフェニル又は4-メトキシフェニルを表し; R 3 が、水素、メトキシアセチル又は低級アルカノイルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表す、請求項9に記載の化合物; あるいは医薬として許容されるそれらの塩。
- 式中、R 1 が、4-ヒドロキシフェニル、4-メトキシフェニル、4-( チエニルカルボニルオキシ) フェニル、4-( ピリジルカルボニルオキシ) フェニル、4-( 低級アルコキシアセチルオキシ) フェニル、4-低級アルカノイルオキシフェニル又は4-( 低級アルコキシカルボニルオキシ) フェニルを表し; R 3 が、低級アルカノイルを表し; R 4 が、イソプロピルを表し; そしてCOO R 2 が、低級アルコキシカルボニルを表す、請求項13に記載の化合物。
- R 1 が、4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が、エチルであり、R 3 が、アセチルであり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(III) の請求項7に記載の化合物。
- R 1 が、4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 が、水素であり、R 3 が、水素であり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(III) の請求項7に記載の化合物。
- R 1 が、4-(2- メトキシアセチルオキシ) フェニルであり、R 2 が、エチルであり、R 3 が、アセチルであり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(III) の請求項7に記載の化合物。
- R 1 が、4-ヒドロキシフェニルであり、R 2 及びR 3 が、水素であり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(IIIa)の請求項8に記載の化合物; 又は医薬として許容されるそれらの塩。
- R 1 が、4-メトキシフェニルであり、R 2 が、エチルであり、R 3 が、アセチルであり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(III) の請求項7に記載の化合物。
- R 1 が、4-メトキシフェニルであり、R 2 及びR 3 が、水素であり、そしてR 4 が、イソプロピルである、式(III) の請求項7に記載の化合物; 又は医薬として許容されるそれらの塩。
- 心臓血管障害の治療のための医薬組成物であって、1以上の医薬として許容される担体とともに、有効量の請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物を含む、前記医薬組成物。
- 高血圧、浮腫、塩鬱滞、アテローム性動脈硬化症、及び鬱血心不全を含む心臓血管障害の治療のための、請求項24に記載の医薬組成物。
- 1以上の医薬として許容される担体とともに、有効量の請求項23に記載の化合物を含む、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
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