JP3647381B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクシステムの光源などに用いられる埋め込みリッジ型の半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
AlGaInP系赤色半導体レーザ(λ=660nm)は、DVD−ROM、DVD−RAM、DVDプレーヤーの光ピックアップ光源などに用いられている。一般的にこのレーザはリッジ型ストライプ構造を用いている。この場合、電流ブロック層に用いているn型GaAsの光の吸収を利用して横モードの制御を行なっている。
【0003】
n型GaAs電流ブロック層は光を吸収し、このレーザの構造では導波損失が発生しロスが生じる。このため、閾値電流が増加し、外部微分量子効率が低減するため動作電流が大きくなり、その結果レーザの信頼性の低下をもたらす。従って、高信頼性のレーザを作製するためには、導波損失をなくして動作電流を低減させる必要がある。導波損失をなくすためには、活性層よりバンドギャップが大きく且つクラッド層より屈折率の小さいAlInP、AlGaInP、AlGaAsをGaAsの代わりに電流ブロック層に用いた、実屈折率導波型レーザを作製することが有効である。
【0004】
一般的な実屈折率導波型レーザの構造図を図8に示す。図8に示すレーザは、多重量量子井戸活性層805をn型AlGaInPクラッド層803とp型AlGaInPクラッド層807で挟み込んだダブルへテロ構造を用いている。p型AlGaInPクラッド層807の両サイドにn型AlInP電流ブロック層809を設けている。なお、図8において、801はn型GaAs基板、802はn型GaAsバッファ層、804はノンドープAlGaInP光ガイド層、806はノンドープAlGaInP光ガイド層、808はp型GaInPヘテロバッファ層、810はp型GaAsコンタクト層、811はn側電極、812はp側電極である。
【0005】
しかしながら、AlInP、AlGaInPは格子定数のAl組成依存性が大きく、リッジストライプ型レーザの電流ブロック層に用いた場合、(111)面で構成されるリッジ斜面部A(図9)と、(001)面で構成される平坦部B(図9)でAl、Ga、Inの取り込まれる率がそれぞれ異なるため成長層の組成が異なる。
【0006】
通常、電流ブロック層の格子定数は基板と同じ面方位を持つ平坦部(001)面に一致する条件で結晶成長するため、リッジ斜面部(111)面からの成長は格子不整が発生し、界面で歪みが発生する。リッジ斜面部は平坦部から成長したAlInPよりAl組成が約10%高く、格子不整は−0.7%と非常に大きい。ここで、格子不整は((AlInPの格子定数−GaAs基板の格子定数)/GaAs基板の格子定数×100)と定義する。この歪みによる転位が活性層まで影響を及ぼし、レーザの信頼性を低下させることになる。従って、高信頼性のレーザを作製するためリッジ斜面部の転位の低減は必須である。従来、これに関しては以下のようなことが知られている。
【0007】
第1の従来例として特開平8−321656号公報には、電流ブロック層にAlInPを用いた実屈折率導波型半導体レーザは、そのAlInP膜厚を0.5μm以下にすることで、転位の発生を抑制し、作製したレーザは、雰囲気温度50℃、光出力5mWの条件で駆動すると、推定寿命は10000時間に達したとの記載がある。
【0008】
第2の従来例として特開平9−148674号公報には、電流ブロック層であるAlInPの格子定数をリッジ斜面部(111)面に一致する条件で結晶成長させることにより、リッジ斜面部のAlInPの転位の発生を抑制し、信頼性を向上したとの記載がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光出力が50mW級の高出力レーザは、低出力レーザと比較すると高動作電流であるため、レーザ発振部に近いリッジ斜面部は高温になる。この高温雰囲気中では転位が発生しやすく、リッジ斜面部のAlInPの転位が活性層まではしるためレーザの信頼性が低下するという問題がある。
【0010】
前記第1の従来例では、AlInP膜厚を0.5μm以下にすることで転位の発生を抑制しているが、高出力動作に対しては転位の抑制が不十分であるため信頼性の低下が生じる。また、前記第2の従来例では、リッジ斜面部の結晶性は改善されるが、その反面、平坦部(001)面から成長したAlInPは格子整合条件とずれるため転位が発生し信頼性の低下が生じる。
【0011】
そこで、本発明は前記従来の問題を解決するため、AlInP又はAlGaInPなどAlを含み且つ組成によって格子定数が変化する半導体を電流ブロック層に用いたレーザにおいて、信頼性の高いレーザを歩留まりよく提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の半導体レーザは、第1導電型クラッド層と、活性層と、リッジ形状を有する第2導電型クラッド層と、前記第2導電型クラッド層より屈折率の小さい第1導電型のAlを含む半導体からなる電流ブロック層とを有する半導体レーザであって、前記電流ブロック層が、リッジ斜面部に格子整合する第1のAlInP層と、平坦部に格子整合し、かつ前記第1のAlInP層と組成の異なる第2のAlInP層とを交互に積層してなる構造であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の半導体レーザは、前記電流ブロック層を構成する各層の膜厚が、15nm以下であることが好ましいが、より好ましくは10nm以下である。但し、界面の急峻性の理由から2nm以上であることが必要である。
【0019】
また、本発明の半導体レーザは、第1導電型クラッド層と、活性層と、リッジ形状を有する第2導電型クラッド層と、前記第2導電型クラッド層より屈折率の小さい第1導電型のAlを含む半導体からなる電流ブロック層とを有する半導体レーザであって、前記電流ブロック層が、Alの組成が、リッジ斜面部に格子整合するAlの組成と、平坦部に格子整合するAlの組成との間で連続的且つ周期的に変化するAlInPからなることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1を示すAlGaInP系レーザの断面図である。同図に示されるように、本実施形態の半導体レーザは、Siドープのn型GaAs基板101上に、Siドープのn型GaAsバッファ層102(Si濃度:n=2×1018cm-3、膜厚:t=0.5μm)、第1導電型クラッド層としてSiドープのn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層103(n=1×1018cm-3、t=1.5μm)、ノンドープの(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層104(t=20nm)、活性層105としてノンドープの(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pウェル(t=5nm:2層)とノンドープのGa0.5In0.5Pウェル(t=5nm:3層)からなる多重量子井戸層、ノンドープの(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層106(t=20nm)、第2導電型クラッド層としてZnドープのp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層107(Zn濃度:p=5×1017cm-3、t=0.2μm)、Znドープのp型Ga0.5In0.5Pヘテロバッファ層108(p=1×1018cm-3、t=50nm)、SiドープのAl0.5In0.5PとAl0.6Ga0.4Asのn型電流ブロック層109(n=1×1018cm-3、t=0.3μm)、Siドープのn型GaAsキャップ層110、Znドープのp型GaAsコンタクト層111を有し、さらに基板裏面にn側電極112、p型GaAsコンタクト層111上にp側電極113を有する埋め込み型ダブルへテロ構造となっている。
【0023】
次に、図1に示した本実施形態の半導体レーザの製造方法について説明する。図2(a)、(b)は本実施形態の半導体レーザの製造方法を説明するための工程断面図である。結晶成長には縦型MOCVD装置を用いた。原料ガスとしてAlGaInP、AlInP、GaInP、GaAsを結晶成長させる際には、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルインジウム(TMIn)、ホスフィン(PH3)、アルシン(AsH3)を用いた。p、n型ドーピングを行なう際には、それぞれジエチル亜鉛(DEZn)、シラン(SiH4)を用いた。基板の熱源としては抵抗加熱式ヒータを用いた。成長温度は660℃、成長雰囲気圧力は4.7kPaとした。また、成長速度は2μm/hである。
【0024】
先ず、n型GaAs基板101をMOCVD反応炉に設置し、n型GaAsバッファ層102、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層103、ノンドープの(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層104、多重量子井戸活性層105、ノンドープの(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層106、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層107、p型Ga0.5In0.5Pヘテロバッファ層108、p型GaAsキャップ層114を順次成長させ、図2(a)に示すヘテロ構造基板を作製する。
【0025】
MOCVD反応炉から取り出した後、大気圧熱CVD法(370℃)を用いて酸化シリコン膜を0.3μm堆積する。次に、この酸化シリコン膜をフォトリソグラフィーとドライエッチング技術により、幅1.5μmのストライプ状の酸化シリコンマスク115を形成する。その酸化シリコンをマスクとして、硫酸系エッチャントを用いてp型GaAsキャップ層114を、塩酸系エッチャントを用いてp型GaInPヘテロバッファ層108を、硫酸系又は塩酸系エッチング液を用いてp型AlGaInPクラッド層107を、それぞれ選択的にエッチングして図2(b)に示されるようにヘテロ構造基板にメサ構造を形成する。
【0026】
この基板を再びMOCVD反応炉に設置し、酸化シリコンマスク115を用いて、n型電流ブロック層109(0.3μm)、n型GaAsキャップ層110(0.1μm)を選択成長させる。n型電流ブロック層109の詳細な構造は後ほど述べる。
【0027】
その後、MOCVD反応炉から取り出して酸化シリコンマスク115をバッファード弗酸を用いて除去し、再びMOCVD反応炉に設置してp型GaAsコンタクト層111を成長させた。最後に、基板裏面にAu、Ge、Niからなるn側電極112を、基板表面にCr/Au/Ptからなるp側電極113を形成して、図1の構造を持つ半導体レーザを得た。
【0028】
次に、本発明の半導体レーザの特徴について述べる。図3は図1の電流ブロック層の要部断面図である。なお、図3において、307はp型AlGaInPクラッド層、309はn型電流ブロック層、310はn型GaAsキャップ層である。
【0029】
n型電流ブロック層309をAl0.5In0.5PとAl0.6Ga0.4Asを交互に成長させることにより、リッジ斜面部のAl0.5In0.5Pの歪みを格子整合系であるAl0.6Ga0.4Asで緩和させる。AlInPは前述したとおり、平坦部とリッジ斜面部で組成が10%異なるため格子不整は−0.7%あり、リッジ斜面部に歪みが発生して転位が生じやすい環境にある。Al0.6Ga0.4Asは格子整合系であるので、平坦部とリッジ斜面部のAl組成が10%異なっても格子不整は−0.014%とAlInPと比較すると50分の1であり、歪みが小さいため転位の発生を抑制することができる。
【0030】
図4に歪みによりリッジ斜面部に加わる応力と電流ブロック層を占めるAlGaAs層の割合の依存性を示す。電流ブロック層が全てAlInPの場合にリッジ斜面部に加わる応力を1とする。この図4から、AlGaAs層の割合が多いほどリッジ斜面部に加わる応力が小さくなることがわかる。十分にリッジ斜面部に加わる応力を低減するためには、AlGaAs層の割合が30%以上必要である。しかし、AlGaAs層の割合が多いとリッジ内外の実効屈折率差が小さくなり、水平拡がり角の制御が困難になることからAlGaAs層の割合は70%以下が望ましい。この2点を考慮するとAlGaAs層の割合は30%〜70%が適当である。
【0031】
また、全体の電流ブロック層の膜厚は一定で、AlInP、AlGaAsそれぞれ1層の膜厚を薄くし、全体の層数を多くすることにより、さらに転位の発生を抑制することができる。しかし、AlInP/AlGaAsの界面の急峻性を考慮すると、1層当たりの膜厚は2〜15nmが適当である。今回試作したレーザは、AlGaAs層の割合を50%とした。具体的には、それぞれ10nmを1セットとし、15セット成長させ、電流ブロック層厚は300nmとした。最終的には、AlInPとAlGaAsの膜厚、膜厚比は、水平拡がり角の制御性と転位を抑制できる最適な値に設計すればよい。
【0032】
上記で作製した半導体レーザの寿命試験を行なった。寿命は、雰囲気温度70℃、一定光出力80mWの条件で駆動させ、動作電流が初期値の±20%変化するまでの推定時間とした。作製したレーザの寿命時間は10000時間に達し、信頼性の高い半導体レーザを作製することができた。
【0033】
この実施形態によれば、リッジ斜面部のAlInPに加わる歪みを緩和することで、リッジ斜面部の転位は抑制されレーザの信頼性は向上する。
【0034】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2に関する半導体レーザの電流ブロック層の要部断面図である。図5において、507はp型AlGaInPクラッド層、509はn型電流ブロック層、510はn型GaAsキャップ層、αはリッジ斜面部に格子整合するAlInP層、βは平坦部に格子整合するAlInP層である。電流ブロック層の構成のみが実施の形態1と異なるのでそれ以外の構成の詳細な説明は省略する。本発明の特徴は、n型電流ブロック層509が(111)面に格子整合させたAlInPと、(001)面に格子整合させたAlInP層で構成されていることである。具体的には、本成長条件ではTMAlの流量を、(111)面に格子整合させる場合には(001)面に格子整合させる場合より10%減少させた。前記実施の形態1では、電流ブロック層に用いているAlGaAsとAlInPは屈折率が大きく異なるため、デバイス時の特性、特に水平拡がり角に影響を及ぼし歩留まりの低下を招く。一方、本実施の形態2では電流ブロック層に同じAlInPを用いるため、屈折率がほぼ同じであり水平拡がり角の制御が容易なことから、高歩留まりで赤色レーザを作製することができる。(111)面に格子整合させたAlInPと、(001)面に格子整合させたAlInP層の膜厚を制御することで、従来リッジ斜面部のみに加わっていた歪みをリッジ斜面部と平坦部に所望の割合で振り分けることができる。
【0035】
図6にリッジ斜面部と平坦部に加わる応力の(111)面に格子整合させたAlInPと、(001)面に格子整合させたAlInP層の割合依存性を示す。横軸は電流ブロック層を占める(111)面に格子整合させたAlInP層の割合である。今回作製した半導体レーザは、転位が最も抑制されると思われるリッジ斜面部と平坦部に均等に応力が加わる構造を採用した。具体的には、それぞれの膜厚を10nmを1セットとし、15セット成長させ、電流ブロック層厚を300nmとした。
【0036】
上記で作製した半導体レーザの寿命試験を行なった。寿命は、雰囲気温度70℃、一定光出力80mWの条件で駆動させ、動作電流が初期値の±20%変化するまでの推定時間とした。作製したレーザの寿命時間は10000時間に達し、信頼性の高い半導体レーザを作製することができた。
【0037】
この実施形態によれば、リッジ斜面部のAlInPに加わる歪みを緩和することで、リッジ斜面部の転位は抑制されレーザの信頼性は向上する。
【0038】
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3に関する半導体レーザの電流ブロック層の要部断面図、及び電流ブロック層のAlInP膜厚とAlxIn1-xPのAlの組成との関係を示す図である。図7において、707はp型AlGaInPクラッド層、709はn型電流ブロック層、710はn型GaAsキャップ層、αはAlInPでAl組成が変化する1周期分の層である。
電流ブロック層の構成のみが実施の形態1と異なるのでそれ以外の構成の詳細な説明は省略する。本発明の特徴は、AlInP電流ブロック層のAl組成を(111)面と(001)面に格子整合したときのそれぞれのAl組成の間で連続的且つ周期的に変化させる。このようにしてAlInP電流ブロック層のAl組成の平均値を制御することにより、従来リッジ斜面部のみに加わっていた歪みをリッジ斜面部と平坦部に所望の割合で振り分けることができる。前記実施の形態2では、異なる組成のAlInPの界面で応力が集中するため転位が発生しやすい。本実施の形態3では、組成の界面が存在しないようにAlInPの組成を連続的に変化させることにより転位の発生を抑制できる。
【0039】
具体的には、AlInPを1周期10nmで30周期成長させ、電流ブロック層の膜厚を300nmとした。また、Alの組成を連続的に変化させることによって、応力が集中しやすい界面を形成しない。
【0040】
上記で作製した半導体レーザの寿命試験を行なった。寿命は、雰囲気温度80℃、一定光出力80mWの条件で駆動させ、動作電流が初期値の±20%変化するまでの推定時間とした。作製したレーザの寿命時間は10000時間に達し、信頼性の高い半導体レーザを作製することができた。
【0041】
この実施形態によれば、リッジ斜面部のAlInPに加わる歪みを緩和することで、リッジ斜面部の転位は抑制されレーザの信頼性は向上する。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、実施の形態1では、リッジ斜面部のAlInPに加わる歪みを緩和させることによって、AlInPの結晶性を向上させることができる。
【0043】
実施の形態2では、リッジ斜面部と平坦部に所望の割合で歪みを振り分けることによって、リッジ斜面部に加わる歪みを緩和し、AlInPの結晶性を向上させることができる。
【0044】
実施の形態3では、リッジ斜面部と平坦部に所望の割合で歪みを振り分け、応力の集中しやすい界面を形成しないことで、リッジ斜面部に加わる歪みを緩和し、AlInPの結晶性を向上させることができる。
【0045】
以上のように本発明の半導体レーザによれば、リッジから発生する転位が抑制され、信頼性の高い実屈折率導波型半導体レーザを高歩留まりで製造できる顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の半導体レーザの構造を示す断面図である。
【図2】実施の形態1の半導体レーザの製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3】実施の形態1の電流ブロック層の要部断面図である。
【図4】リッジ斜面部に加わる応力と電流ブロック層を占めるAlGaAs層の割合の関係を示す図である。
【図5】実施の形態2の電流ブロック層の要部断面図である。
【図6】リッジ斜面部と平坦部に加わる応力と(111)面に格子整合させたAlInPと(001)面に格子整合させたAlInP層の割合の関係を示す図である。
【図7】実施の形態3に関する半導体レーザの電流ブロック層の要部断面図、及び電流ブロック層のAlInP膜厚と平坦部のAlxIn1-xPのAlの組成との関係を示す図である。
【図8】従来の半導体レーザの構造を示す断面図である。
【図9】リッジ付近の断面図である。
【符号の説明】
101、801 n型GaAs基板
102、802 n型GaAsバッファ層
103、803 n型AlGaInPクラッド層
104、804 ノンドープAlGaInP光ガイド層
105、805 多重量子井戸活性層
106、806 ノンドープAlGaInP光ガイド層
107、307、507、707、807 p型AlGaInPクラッド層
108、808 p型GaInPヘテロバッファ層
109、309、509、709、809 n型電流ブロック層
110、310、510、710 n型GaAsキャップ層
111、810 p型GaAsコンタクト層
112、811 n側電極
113、812 p側電極
114 p型GaAsキャップ層
115 酸化シリコンマスク

Claims (3)

  1. 第1導電型クラッド層と、活性層と、リッジ形状を有する第2導電型クラッド層と、前記第2導電型クラッド層より屈折率の小さい第1導電型のAlを含む半導体からなる電流ブロック層とを有する半導体レーザであって、
    前記電流ブロック層が、リッジ斜面部に格子整合する第1のAlInP層と、平坦部に格子整合し、かつ前記第1のAlInP層と組成の異なる第2のAlInP層とを交互に積層してなる構造であることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 前記電流ブロック層を構成する各層の膜厚が、15nm以下である請求項に記載の半導体レーザ。
  3. 第1導電型クラッド層と、活性層と、リッジ形状を有する第2導電型クラッド層と、前記第2導電型クラッド層より屈折率の小さい第1導電型のAlを含む半導体からなる電流ブロック層とを有する半導体レーザであって、
    前記電流ブロック層が、Alの組成が、リッジ斜面部に格子整合するAlの組成と、平坦部に格子整合するAlの組成との間で連続的且つ周期的に変化するAlInPからなることを特徴とする半導体レーザ。
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