JP3646416B2 - 楽曲編集装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は楽曲編集装置に関し、特に自動演奏により演奏される楽曲を編集することができる楽曲編集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動演奏装置は、例えばフロッピディスクに記憶されている楽音データ(演奏データ)を読み出し、当該楽音データに応じた楽音信号を生成し、自動演奏を行う。楽曲編集装置は、自動演奏装置により演奏される楽曲を編集する。楽曲の編集は、楽曲のテンポを変えたり、楽曲の音量を変えることである。操作者は、楽曲編集装置に備えられたスイッチを操作することにより、楽曲全体の音量やテンポを変えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
自動演奏装置は、オーケストラを模倣した演奏を行うことができる。すなわち、ピアノやバイオリン等の複数の演奏パート(以下、パートと呼ぶ)を含む楽曲を演奏することができる。オーケストラを指揮する指揮者は、ピアノやバイオリン等の各パートの演奏方法を任意に修正するための指示をすることができる。
【0004】
自動演奏装置により演奏される楽曲についても、指揮者のような感覚で編集を行いたいとの要求がある。しかし、楽曲編集装置は、操作者がスイッチを操作することにより、楽曲全体の音量やテンポを変えることができるだけであり、各パートについて各々音量を修正することができない。
【0005】
また、指揮者のように自分の好みに合わせて、楽曲をリアルタイムで編集したい場合には、楽団員を集めて指揮をしなければならない。しかし、楽団員をその場に集めることは困難または煩雑である。
【0006】
本発明の目的は、自動演奏される楽曲を1または複数のパートを含むグループ毎にリアルタイムで編集することができる楽曲編集装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、楽団員がいなくても指揮者の気分で楽曲を編集することができる楽曲編集装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の楽曲編集装置は、グループ分けされた複数の演奏パートを含む楽音データを読み出すための読み出し手段と、各グループに対応して設けられ、各々が編集信号を受信できる複数の受信手段と、前記複数の受信手段で受信された編集信号に基づいて、どのグループが指定されたかを認識するグループ指定手段と、前記読み出し手段により読み出される楽音データのうち、前記グループ指定手段により指定されたグループの中の少なくとも1つの演奏パートの楽音データを、前記編集信号に応じてリアルタイムで編集する編集手段とを有する。
【0009】
楽音データは複数の演奏パートを含む。楽音データを演奏パート単位で分け、複数のグループを設定する。1つのグループは、1または複数の演奏パートを有する。複数の受信手段は、それぞれ複数のグループに対応して設けられ、各々が編集信号を受信することができる。当該複数の受信手段で受信された編集信号に基づいて、どのグループが指定されたかを認識することができる。さらに、当該編集信号に応じて、指定されたグループの中の少なくとも1つの演奏パートの楽音データをリアルタイムで編集することができる。所望のグループのみをリアルタイムで編集することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施例による楽曲編集装置の外観図である。
【0011】
指揮者1は、頭にヘッドバンド2を装着し、手に指揮棒3を持つ。ヘッドバンド2は、指揮者1の目線方向に赤外線を放射する。指揮棒3は、指揮棒3の動きに応じた信号および指揮棒3に備えられたスイッチの状態に応じた信号を電波として送出する。
【0012】
図2(A)は、ヘッドバンド2の構成を示す図である。ヘッドバンド2は、正面方向に赤外線を放射するための赤外線発信機11を有する。
【0013】
図2(B)は、指揮棒3の構成を示す図である。指揮棒3は、指揮棒3の電源である電池12と、指揮棒3の加速度および動きの方向を検知するジャイロセンサ14と、操作用スイッチ15と、ジャイロセンサ14のセンサ信号およびスイッチ15のスイッチ状態を電波として送信するための送信機13を有する。
【0014】
図1に戻り、3つのグループ装置G1,G2,G3は、それぞれが楽器群(楽団員)に相当し、1または複数のパートを有する。例えば、グループ装置G1は弦楽器のグループであり、グループ装置G2は管楽器のグループであり、グループ装置G3はその他のグループである。
【0015】
グループ装置Gは、3つに限定されず、3以上でも3以下でもよい。以下、グループ装置が3つの場合を例に説明する。
【0016】
グループ装置G1,G2,G3の各位置は、各楽器群(楽団員)の位置に相当する。指揮者1から見て、グループ装置G1は左に位置し、グループ装置G2は中央に位置し、グループ装置G3は右に位置する。各グループ装置の位置で対応するパートの楽音が発音されるので、指揮者1は臨場感を味わうことができる。
【0017】
グループ装置G1は、自己のグループに含まれるパート(例えば楽器種類)を表示するための表示パネルGC1と、自己のグループに含まれるパートの楽音を発音するためのスピーカGD1と、赤外線および電波を受信するための受信機GA1と、自己のグループの演奏状態または指揮者1の指示状態を表示するための表示ランプGB1を有する。
【0018】
表示パネルGC1は、例えば「弦楽器」と表示したり、弦楽器の画像を表示したりする。例えば、ブラウン管を表示パネルGC1として用いれば、画像を表示することができる。
【0019】
スピーカGD1は、自己のグループに含まれるパートの楽音を発音する。例えば、グループ装置G1が弦楽器のグループであれば、スピーカGD1は弦楽器のパートの楽音を発音する。
【0020】
グループ装置G1は、スピーカGD1の他、音源を有する。音源は、複数の発音チャンネルを有し、例えばフロッピディスクから読み出された楽音データを基に楽音信号を生成する。グループに含まれるパートは、当該発音チャンネルに割り当てられる。スピーカGD1は、当該楽音信号を基に発音を行う。
【0021】
受信機GA1は、ヘッドバンド2から発せられる赤外線を受信するための受信機と、指揮棒3から発せられる電波を受信するための受信機を含む。
【0022】
表示ランプGB1は、例えばLEDであり、レッドランプとグリーンランプとイエロランプを有する。レッドランプは、あるフレーズの先頭であることを示し、自己のグループが演奏(発音)開始準備状態であることを示す。グリーンランプは、自己のグループの中で発音中のパートがあることを示す。イエロランプは、ヘッドバンド2が発する赤外線を受信機GA1が受信したことを示す。指揮者1が所定のグループ装置Gの方向を向くと、当該グループ装置Gはイエロランプを点灯する。
【0023】
グループ装置G2とG3は、グループ装置G1に対し、グループを構成するパートのみが異なり、構成は同じである。グループ装置G2は、表示パネルGC2とスピーカGD2と受信機GA2と表示ランプGB2を有する。グループ装置G3は、表示パネルGC3とスピーカGD3と受信機GA3と表示ランプGB3を有する。
【0024】
グループ装置Gが発音開始準備状態になると、そのグループ装置GのレッドランプGBが点灯する。指揮者1は、レッドランプGBが点灯したことを確認し、その後所望のタイミングで指揮棒3を振ることにより、当該グループ装置Gの演奏開始を指示することができる。グループ装置Gが演奏を開始すると、そのグループ装置のグリーンランプGBが点灯する。
【0025】
つまり、グループ装置Gは、指揮者1により演奏開始が指示されるまでは待機状態であり(レッドランプ点灯)、指揮棒3が振られることにより演奏開始が指示されると演奏状態になる(グリーンランプ点灯)。
【0026】
グループ装置Gが演奏中において、指揮者1が、所望のグループ装置Gの方向を向くと、イエロランプが点灯し、そのグループ装置が指定される。その後、指揮者1が、指揮棒3を振ることにより、そのグループ装置Gの演奏の音量やテンポを所望のものに修正することができる。
【0027】
例えば、指揮棒3を周期的に所定の速度で振ると、その速度に応じたテンポに演奏を修正することができる。また、指揮棒を上方または下方に振ることにより、音量を上げたり下げたりすることができる。
【0028】
指揮棒3には、リセットスイッチが設けられている。リセットスイッチを押すと、これまでの指揮情報がリセットされる。すなわち、音量およびテンポは標準値に設定され、読み出された楽音データがそのまま発音される。
【0029】
図3は、音量やテンポの修正を行いたいグループを指定する方法を示す図である。発音中の楽音を編集する場合を考える。指揮者1が装着するヘッドバンド2からは赤外線IRが放射される。指揮者1は、グリーンランプが点灯しているグループ装置Gの方向を向くことにより、そのグループ装置Gを指定することができる。当該グループ装置の受信機GAは赤外線IRを受信することにより、イエロランプGBを点灯する。その後、指揮棒3を振ることにより、音量やテンポを変えることができる。
【0030】
図4(A)は、本実施例による楽曲編集装置の第1の構成例を示す図である。
頭部信号発信機を含むヘッドバンド2は、指揮者の頭部に装着され、赤外線IRを発信する。指揮棒信号発信機を含む指揮棒3は、指揮者の手に握られ電波WVを発信する。
【0031】
グループ装置G1,G2,G3は、バス26に接続される。指揮棒3が発信する電波WVは四方に広がるので、全てのグループ装置G1,G2,G3が電波WVを受信する。ヘッドバンド2が発信する赤外線IRは方向性を持つので、3つのグループ装置G1,G2,G3のうちの指定されたもののみが赤外線IRを受信する。
【0032】
図4(B)は、グループ装置G1の構成を示す図である。グループ装置G1,G2,G3は、同じ構成であり、代表して、グループ装置G1の構成を示す。
【0033】
グループ装置G1は、赤外線IRを受信するための頭部信号受信機31と、電波WVを受信するための指揮棒信号受信機32と、赤色と緑色と黄色のランプを点灯するための表示装置33と、楽音信号を生成するための音源34と、アナログの楽音信号を生成するためのサウンドシステム35と、楽音信号を発音するためのスピーカ36を有する。
【0034】
頭部信号受信機31は、ヘッドバンド2が発する赤外線IRを受信すると、その旨の信号をバス26へ出力する。指揮棒受信機32は、指揮棒3が発する電波WVを受信すると、その電波WVに応じた信号をバス26へ出力する。
【0035】
表示装置33は、バス26から表示信号を受け取り、当該表示信号に応じて赤色、緑色または黄色のランプを点灯する。
【0036】
音源34は、バス26から楽音パラメータを受け取り、当該楽音パラメータに応じた楽音信号を生成する。音源34は、対応するグループに含まれるパートの全ての楽音信号を生成する。1つのパートに1つの発音チャンネルを割り当ててもよい。ただし、パートと発音チャンネルの数は必ずしも同じでなくてよい。
【0037】
サウンドシステム35は、D/A変換器およびアンプを有し、デジタル形式の楽音信号をアナログ形式の楽音信号に変換し、当該アナログ形式の楽音信号を増幅する。スピーカ36は、アナログ形式の楽音信号の発音を行う。
【0038】
バス26には、グループ装置G1,G2,G3の他、ROM21、RAM22、CPU23、操作子24、および楽音データ読み出し機器25が接続される。
【0039】
ROM21は、コンピュータプログラムおよび各種パラメータを記憶する。RAM22は、レジスタおよびバッファを含むCPU23のワーキングエリアである。CPU23は、ROM21に記憶されているコンピュータプログラムに応じて、処理を行い、またバス26を介してその他の装置の制御を行う。
【0040】
楽音データ読み出し機器25は、例えばフロッピディスク、ハードディスク、またはCD−ROMに記憶されている楽音データを読み出す。CPU23は、当該楽音データを基に楽音パラメータを生成し、グループ装置G1、G2またはG3に供給する。例えば、弦楽器のパートについての楽音パラメータはグループ装置G1に供給し、管楽器のパートについての楽音パラメータはグループ装置G2に供給する。
【0041】
操作子24は、楽曲編集装置の設定を行うための操作子である。指揮者は、操作子24を操作することにより、楽曲全体の演奏開始を指示したり、グループ装置G1,G2,G3のそれぞれに含まれるパートを設定または修正することができる。
【0042】
なお、実施例では、グループ装置それぞれが音源34、サウンドシステム35、スピーカ36を別個に有していたが、このような構成に限らず、別の形態でもよい。例えば、複数のグループで音源、サウンドシステム、スピーカを共有してもよいし、音源をグループ毎に設け、サウンドシステムとスピーカを共有してもよい。
【0043】
図5は、CPUが処理するメインルーチンの処理を示すフローチャートである。
【0044】
ステップSA1では、レジスタやバッファ等を初期化し、楽曲編集装置の初期設定を行う。
【0045】
ステップSA2では、自動演奏の各種設定を行う。例えば、楽曲を構成するパートのグループ分けを行う。例えば、グループ1には、弦楽器を指定したり、または第1および第2バイオリンを指定することができる。指揮者がスタートスイッチを押すと、以下の処理へ進み、自動演奏を行う。
【0046】
ステップSA3では、楽音データの読み出しを行う。楽音データは、例えばフロッピディスクから順次読み出される。
【0047】
ステップSA4では、新規楽音の発音を指示するグループがあるか否かをチェックする。すなわち、読み出した楽音データが、あるグループにおいて演奏の単位であるフレーズの先頭であるか否かをチェックする。フレーズの先頭であるときには、ステップSA12へ進む。
【0048】
ステップSA12では、当該グループに対応するレッドランプを点灯し、指揮者に当該グループが演奏開始の待機状態にあることを知らせる。
【0049】
ステップSA13では、指揮棒を振ることにより発生する検出信号を受信したか否かをチェックする。指揮者は、指揮棒を振ることにより、待機状態にあるグループの演奏開始を指示することができる。
【0050】
当該検出信号を受信しないときには、演奏開始を指示されていないので、ステップSA4、SA12、SA13の処理をループし、待機状態を維持する。当該検出信号を受信すると、ステップSA7へ進み、読み出した楽音データに応じた楽音信号の発音処理を行う。その後、ステップSA3へ戻り、次の楽音データの読み出しを行う。
【0051】
ステップSA4において、読み出した楽音データがフレーズの頭でなくフレーズの途中であると判断されると、ステップSA5へ進む。
【0052】
ステップSA5では、発音中のグループがあるか否かをチェックする。グループの中の1部のパートのみが発音中である場合も発音中であると判断される。発音中のグループがあるときにはステップSA8へ進み、発音中のグループがないときにはステップSA8をバイパスしてステップSA6へ進む。
【0053】
ステップSA8では、該グループに対応するグリーンランプを点灯し、指揮者に該グループが発音中であることを知らせる。その後、ステップSA6へ進む。
【0054】
ステップSA6では、グループの指定があるか否かをチェックする。グループの指定は、指揮者が所望のグループ装置の方向に向くことにより行う。当該グループ装置には、指揮者の頭部に設けられたヘッドバンドから発信される赤外線が照射される。グループ装置は赤外線を受信することにより、自己が指定されたことを認識する。
【0055】
グループ指定がないときには、ステップSA7へ進み、読み出した楽音データそのものを基に楽音信号を生成し、発音処理を行う。グループ指定がなければ、指揮者からの指示がないことを意味するので、楽音データを加工することなく発音処理を行う。
【0056】
グループ指定があるときには、ステップSA14へ進む。ステップSA14では、該グループに対応するイエロランプを点灯し、指揮者にグループ指定が行われたことを知らせる。
【0057】
ステップSA9では、指揮棒を操作することにより検出される検出信号があるか否かをチェックする。例えば、指揮棒を振ったり、指揮棒に設けられているスイッチを操作すると、指揮棒は電波を発信する。グループ装置は、当該電波を受信することにより検出信号を認識する。
【0058】
検出信号がないときには、指揮棒が操作されていないことを意味するので、読み出した楽音データそのものを基に楽音信号を生成し、発音処理を行う。指揮棒が操作されなければ、指揮者からの指示がないことを意味するので、楽音データを加工することなく発音処理を行う。
【0059】
検出信号があるときには、指揮棒が操作されたことを意味するので、ステップSA10へ進む。ステップSA10では、検出信号の種類を判別する。検出信号の種類は、例えば指揮棒を振ることにより生成される信号や指揮棒に設けられたスイッチを操作することにより生成される信号等である。この処理の詳細は、後に図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】
ステップSA11では、指定されたグループに上記の検出信号に応じた効果を付与する。効果の付与は、例えば音量の設定やテンポの設定である。この処理の詳細は、後に図7を参照しながら説明する。
【0061】
その後、ステップSA7へ進み、効果を付与した楽音データを基に楽音信号を生成し、発音処理を行う。指揮者は、指揮したいグループ装置の方向を向いて、指揮棒を操作することにより、当該グループに対して所望の効果を付与した楽音を発音させることができる。
【0062】
図6は、図5のステップSA10における信号種類判別処理の詳細を示すフローチャートである。
【0063】
ステップSB1では、指揮棒が発した信号の解析を行う。ステップSB2では、当該信号が指揮棒を周期的かつ連続的に振ったことにより生成される信号であるか否かをチェックする。
【0064】
周期的かつ連続的な信号であれば、ステップSB5へ進む。ステップSB5では、当該周期をリズムに換算し、テンポ信号を生成する。その後、ステップSB7において、当該テンポ信号に応じたテンポを指定グループに設定するため、当該テンポ信号を効果付与処理部に出力し、図5のフローチャートの処理へ戻る。効果付与処理部は、例えばCPU23の処理によって楽音に効果を付与する処理ブロックであり、図7に示すフローチャートの処理を行う。図7のフローチャートは、後に説明する。
【0065】
周期的かつ連続的な信号でないときには、ステップSB3へ進む。ステップSB3では、当該信号が指揮棒を単発的かつ上方または下方へ振ったことにより生成される信号であるか否かをチェックする。そのような信号であるときには、ステップSB6へ進む。
【0066】
ステップSB6では、指揮棒の振りの速度(信号の強さ)と指揮棒の振りの上下方向を基に音量の加減量に換算し、音量信号を生成する。その後、ステップSB7において、当該音量信号に応じた音量を指定グループに設定するため、当該音量信号を効果付与処理部に出力し、図5のフローチャートの処理へ戻る。効果付与処理部において、音量を設定する処理については後に図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0067】
当該信号が周期的な振りでもなく単発的な振りでもないときには、ステップSB4へ進む。ステップSB4では、当該信号がリセット信号であるか否かをチェックする。リセット信号は、指揮棒に設けられているリセットスイッチを押すことにより生成される。
【0068】
当該信号がリセット信号であるときには、ステップSB7へ進み、今まで指示した効果を全て解除するため、当該リセット信号を効果付与処理部に出力し、図5のフローチャートの処理へ戻る。効果付与処理部において、リセットを行う処理については後に図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0069】
ステップSB4においてリセット信号でないと判断されたときには、指揮棒が無意味に操作されたことを意味するので、何も信号を出力せずに、図5のフローチャートの処理へ戻る。
【0070】
図7は、図5のステップSA11において指定グループに効果を付与する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0071】
ステップSC2では、テンポ信号の入力があるか否かをチェックする。テンポ信号は、指揮者が周期的に指揮棒を振ることにより入力される。
【0072】
テンポ信号の入力があるときには、ステップSC6へ進む。ステップSC6では、当該テンポ信号に従って対象グループのテンポの増減を設定する。指揮者が指揮棒を速く振ればテンポが速くなり、指揮棒を遅く振ればテンポが遅くなる。その後、図5のフローチャートの処理へ戻る。
【0073】
フレーズの終わりにおいてテンポを遅くするように指示すれば、フレーズの終わりを自由に引き延ばすことができる。
【0074】
なお、対象グループが演奏するフレーズが短い場合には、対象グループのみテンポを変えてもよいが、フレーズが長い場合に対象グループのみテンポを変えると、時間の経過と共に対象グループとその他のグループとのタイミングのずれが大きくなってしまい好ましくない。テンポの増減を設定する場合には、対象グループのみではなく、全てのグループについてテンポを増減するようにしてもよい。
【0075】
また、指定されたグループだけではなく、それに付随するグループまたはパートについてもテンポを増減してもよい。
【0076】
ステップSC2においてテンポ信号の入力がないときには、ステップSC3へ進む。ステップSC3では、音量信号の入力があるか否かをチェックする。音量信号は、指揮者が指揮棒を単発的に上方または下方に振ることにより入力される。
【0077】
音量信号の入力があるときには、ステップSC5へ進む。ステップSC5では、当該音量信号に従って対象グループの音量の増減を設定する。指揮者が指揮棒を上方に振れば音量が大きくなり、指揮棒を下方に振れば音量が小さくなる。音量は、指揮者が指定したグループのみが変化する。その後、図5のフローチャートの処理へ戻る。
【0078】
ステップSC3においてテンポ信号の入力も音量信号の入力もないと判断されたときには、ステップSC8へ進む。ステップSC8では、リセット信号の入力があるか否かをチェックする。リセット信号は、指揮者が指揮棒に設けられたリセット信号を押すことにより入力される。
【0079】
リセット信号の入力があるときには、ステップSC4へ進む。ステップSC4では、対象グループの楽音発音を標準値に設定する。すなわち、テンポおよび音量等の効果を何も付与しない状態に戻す。例えば、以前の指揮者の操作により音量が大きめに設定されている場合には、指揮者がリセットボタンを押すことにより、音量を標準の値に戻すことができる。スピーカからは、読み出した楽音データそのものに基づき生成された楽音が発音される。その後、図5のフローチャートの処理へ戻る。
【0080】
ステップSC8においてテンポ信号、音量信号、リセット信号のいずれの入力もないと判断されたときには、無意味な信号が入力されたことを意味するので、何の処理もせずに図5のフローチャートへ戻る。
【0081】
以上のように、指揮者が指揮棒を操作することにより、指定したグループのテンポまたは音量等の修正を指示することができる。また、リセットボタンを押すことにより、当該修正を解除することができる。
【0082】
なお、指揮棒を操作することにより制御するパラメータはテンポや音量に限定されない。例えば、リバーブ等の効果を制御するようにしてもよい。
【0083】
以上は、指揮者が指揮棒を操作することにより、楽音の編集を行う場合を説明したが、指揮棒を用いる場合に限定されない。指揮棒以外の操作子を用いて、楽音の編集を行うこともできる。次に、指揮棒に代わる操作子の例を示す。
【0084】
図8は、本発明の他の実施例による操作子の外観図である。
エルボセンサ51Rは、角速度センサb1とb2を有し、指揮者1の右肘に装着され、指揮者1の右肘の動作を検出する。角速度センサb1は、前腕部の角速度を検出し、角速度センサb2は上腕部の角速度を検出する。
【0085】
エルボセンサ51Lは、角速度センサb3とb4を有し、指揮者1の左肘に装着され、指揮者1の左肘の動作を検出する。角速度センサb3は前腕部の角速度を検出し、角速度センサb4は上腕部の角速度を検出する。
【0086】
グリップ型操作子52Rは、指揮者1の右手により把持され、各指により押圧される圧力センサSR1〜SR8を有する。
【0087】
ウエストベルトBLは、指揮者1のウエストに装着され、操作子信号発信機MCを有する。発信機MCは、ケーブルcを介して、エルボセンサ51Rと51Lおよびグリップ型操作子52Rに接続され、各センサ値に応じた電波を発信する。
【0088】
上記の操作子の他、3軸ジャイロセンサを用いて、背中の曲げ角度または頭部や腰の動きを検出するためのセンサ等が設けられる。指揮者1の体の各所に操作子を取り付けることにより(いわゆるミブリ)、指揮者1の細かな姿勢を電波として、グループ装置に向けて発信することができる。グループ装置は当該電波を受信し、グループを指定したり、楽曲の編集を行う。次に、指揮者の動きとそれに対応する編集の例を説明する。
【0089】
指揮者は、体の向きを変えることによりグループを指定することができる。グループ装置は、指揮者の姿勢の経過を基に楽曲の編集を行う。例えば、指揮者が腕を反復動作すると、テンポが指定される。腕の反復動作の周期がテンポの速さに相当する。
【0090】
指揮者の体に多数のセンサを装着することにより、指揮者の細かな姿勢を検出することができる。指揮者は、多種類の姿勢をとることにより、1度の動作で多数の楽音パラメータを制御することができる。
【0091】
例えば、指揮者が前のめりで視線を前に落とし、小さな動きをしたときには、絶対的に音量を小さくし、高い音は相対的に大きくし、音の長さを短くしアクセントを強くする。
【0092】
また、指揮者が背筋を立て、大きく腕を動かしたときに、音量を大きくし、テンポを速くし、管楽器の音を割れるような音にする。さらに、低音の出だしをやや早めにしてもよい。
【0093】
以上のように、指揮者がヘッドバンド、指揮棒、その他の操作子を操作することにより、グループを指定し、所望の編集を行うことができる。グループは、1または複数のパート(発音チャンネル)を有する。楽曲に含まれるパートをグループ分けすることにより、所望のグループのみをリアルタイムで編集することができる。
【0094】
また、グループ装置が楽団員に相当するので、実際に楽団員がその場にいなくても、指揮者の気分を味わうことができる。
【0095】
使用者は、指揮者の感覚で指揮棒または体を動かすことにより、楽曲を編集することができるので、自分の好みに合わせた微妙な編集が可能である。
【0096】
なお、指揮棒やヘッドバンド等は、電波や赤外線によりグループ装置に信号を伝える場合を説明したが、ケーブルで両者を接続して電気信号により信号を伝えてもよい。
【0097】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、グループを指定し、グループ単位で楽音データをリアルタイムで編集することができる。また、編集信号に応じて楽音データを編集することができるので、自分の好みに合わせた微妙な編集が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による楽曲編集装置の外観図である。
【図2】 図2(A)はヘッドバンドの構成を示す図であり、図2(B)は指揮棒の構成を示す図である。
【図3】 音量やテンポの修正を行いたいグループを指定する方法を示す図である。
【図4】 図4(A)は本実施例による楽曲編集装置の第1の構成例を示す図であり、図4(B)はグループ装置の構成を示す図である。
【図5】 CPUが処理するメインルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図6】 図5のステップSA10における信号種類判別処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】 図5のステップSA11において指定グループに効果を付与する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の他の実施例による操作子の外観図である。
【符号の説明】
1 指揮者、 2 ヘッドバンド、 3 指揮棒、 G グループ装置、 GA 受信機、 GB 表示ランプ、 GC 表示パネル、 GDスピーカ、 11 赤外線発信機、 12 電池、 13 送信機、 14 ジャイロセンサ、 15 操作用スイッチ、 21 ROM、 22 RAM、 23 CPU、 24 操作子、 25 楽音データ読み出し機器、 26 バス、 31 頭部信号受信機、 32 指揮棒信号受信機、 33 表示装置、 34 音源、 35 サウンドシステム、 36 スピーカ、 51 エルボセンサ、 52 グリップ型操作子、 BL ウエストベルト、 MC 発信機
Claims (2)
- グループ分けされた複数の演奏パートを含む楽音データを読み出すための読み出し手段と、
各グループに対応して設けられ、各々が編集信号を受信できる複数の受信手段と、
前記複数の受信手段で受信された編集信号に基づいて、どのグループが指定されたかを認識するグループ指定手段と、
前記読み出し手段により読み出される楽音データのうち、前記グループ指定手段により指定されたグループの中の少なくとも1つの演奏パートの楽音データを、前記編集信号に応じてリアルタイムで編集する編集手段と
を有する楽曲編集装置。 - 前記編集手段は、対象の楽音データが発音中のデータであるときには、前記編集信号に応じて該楽音データに効果を付与し、対象の楽音データが発音前のデータであるときには、前記編集信号に応じて該楽音データの発音開始を指示する請求項1記載の楽曲編集装置。
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