JP3645794B2 - 音響校正器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力形マイクロホンを備える騒音計等の音響測定器の感度を校正する音響校正器に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロホンを使用する騒音計等の音響測定器の精度を維持するためには、定期的にマイクロホンの音響校正を行う必要があり、そのため一般に音響校正器が用いられている。
【0003】
従来の音響校正器は、図4に示すように、直径2インチ、高さ4インチ程度の円筒状のケース100を形成してなり、ケース100の内部に校正対象となるマイクロホンを挿入するためのカプラ101、カプラ101内に音圧を発生させるスピーカ102、スピーカ102に所定の周波数及び所定の振幅の正弦波信号を供給する電子部品を実装したプリント基板103、プリント基板103の電源となる電池を保持する電池ホルダ104などを備えている。
【0004】
しかしながら、図4に示す音響校正器を用いて騒音計の音響校正をする場合、直径に比して高さが高いため、騒音計のマイクロホンに上方向から音響校正器を被せ、手を離した場合に、十分な安定性が得られず、音響校正を行い難いという問題があった。直径に比して高さが高い理由の一つとして、比較的全高が高いスピーカ102を内蔵していることが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決するために、スピーカに比べてより小型の電磁形イヤホンを電気音響変換器とすることが考えられる。
しかし、小型の電磁形イヤホンはダイナミックレンジが狭く、94dBSPL程度の音圧を発生させようとすると、その出力音圧波形が歪んでしまい、校正精度が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、校正精度を低下させることなく、高さを低くして、校正作業時に安定性のよい形状とすることにより、使い勝手のよい音響校正器を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明は、圧力形マイクロホンをカプラ内に挿入し、このカプラ内に電気音響変換手段により校正音を発生させて前記圧力形マイクロホンの感度を校正する音響校正器において、前記電気音響変換手段に供給する信号を正弦波にその高調波を重ね合わせた信号とし、前記電気音響変換手段が発する校正音の波形ひずみが最小となるようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る音響校正器の構成図、図2は波形データテーブルに記憶する波形データを得るためのシステム構成図である。
【0009】
本発明に係る音響校正器は、図1に示すように、記憶部1、制御部2、D/A変換器3、ローパスフィルタ4、増幅器5、電磁形イヤホン6、カプラ7などを備えてなる。なお、8は校正対象となる圧力形マイクロホンである。
【0010】
記憶部1は、波形データテーブルを備え、予め波形データテーブルに所定周波数の正弦波でない波形データを格納している。
制御部2は、記憶部1が備える波形データテーブルから正弦波でない波形データを取り出して出力する。
【0011】
D/A変換器3は、制御部2が出力した正弦波でない波形データをD/A変換してアナログ信号とする。
ローパスフィルタ4は、D/A変換器3が出力したアナログ信号のうち、サンプリング周波数の半分の周波数より高い周波数成分を遮断する。
【0012】
増幅器5は、ローパスフィルタ4が出力した信号を所定のレベルに増幅する。
電磁形イヤホン6は、増幅器5が出力した信号を入力して、カプラ7内に校正音を発生する。
【0013】
先ず、正弦波でない波形データを記憶部1に記憶する理由を以下に説明する。
電磁形イヤホン6に正弦波を入力した場合、電磁形イヤホン6はその特性から高調波成分を含んだ校正音をカプラ7内に発生させる。この高調波成分が、即ち校正音のひずみの要素となる。
【0014】
そこで、電磁形イヤホン6の入力波形として、予め正弦波でない波形を用意し、それを電磁形イヤホン6に供給することにより、結果として高調波成分の少ない、即ち波形ひずみの少ない校正音をカプラ7内に発生させようとするものである。
【0015】
正弦波でない波形データを得るためのシステムは、図2に示すように、シンセサイザ10、ローパスフィルタ4、増幅器5、ひずみ測定用電磁形イヤホン11、カプラ7、マイクロホン12、増幅器13、ひずみ率計14からなる。
【0016】
ひずみ測定用電磁形イヤホン11は、音響校正器に使用するものと同じ型式の電磁形イヤホンである。なお、図1と符号の一致するものは、音響校正器に用いる構成要素と同様のものである。
【0017】
正弦波でない波形データを得るためのシステムの動作について説明する。シンセサイザ10より出力された信号は、ローパスフィルタ4、増幅器5により、音響校正器と同じ処理が施され、ひずみ測定用電磁形イヤホン11に入力される。
すると、ひずみ測定用電磁型イヤホン11が、カプラ7内に音圧を発生させ、この音圧波形をマイクロホン12が電気信号に変換し、それを増幅器13が増幅した後、そのひずみ率をひずみ率計14が測定する。
【0018】
正弦波でない波形データは、正弦波に、その第2調波、第3調波を重ね合わせ、それを標本化・量子化することにより、作成される。以下に、正弦波でない波形データを得るための手順(1)〜(10)を説明する。
(1)音響校正器に使用するものと同じ型式の電磁形イヤホンを複数(例えば10個)用意する。
【0019】
(2)用意した全ての電磁形イヤホンそれぞれについて、以下の手順(3)〜(8)を用いて、正弦波に重ねるべき第2調波成分の位相と振幅及び第3調波成分の位相と振幅を決定する。
(3)測定に用いる電磁型イヤホンを、図2に示すひずみ測定用電磁形イヤホン11と同じ位置に設置する。
【0020】
(4)音響校正器で用いる周波数の正弦波(例えば1kHz)に、適当な振幅の第2調波成分を重ねた信号を、重ねる第2調波成分の位相をずらしながら、シンセサイザ10から出力し、カプラ7内に発生した音圧のひずみを、ひずみ率計14を用いて測定する。
そして、音圧ひずみが最小となる第2調波成分の位相を見つけ出す。
【0021】
(5)次に、音響校正器で用いる周波数の正弦波に、適当な振幅の第2調波成分を、手順(4)で見つけた位相で重ねる。そして、重ねる第2調波成分の振幅をずらしながら、その信号をシンセサイザ10から出力し、カプラ7内に発生した音圧のひずみを、ひずみ率計14を用いて測定する。
そして、音圧ひずみが最小となる第2調波成分の振幅を見つけ出す。
【0022】
(6)次に、音響校正器で用いる周波数の正弦波に、手順(4),(5)で見つけた振幅及び位相の第2調波成分を重ねた波形を用意する。これに、適当な振幅の第3調波成分を重ねた信号を、重ねる第3調波成分の位相をずらしながら、シンセサイザ10から出力し、カプラ7内に発生した音圧のひずみを、ひずみ率計14を用いて測定する。
そして、音圧ひずみが最小となる第3調波成分の位相を見つけ出す。
【0023】
(7)次に、音響校正器で用いる周波数の正弦波に、手順(4),(5)で見つけた振幅および位相の第2調波成分を重ねた波形を用意する。これに、適当な振幅の第3調波成分を、手順(6)で見つけた位相で重ねる。そして、重ねる第3調波成分の振幅をずらしながら、その信号をシンセサイザ10から出力し、カプラ7内に発生した音圧のひずみを、ひずみ率計14を用いて測定する。
そして、音圧ひずみが最小となる第3調波成分の振幅を見つけ出す。
【0024】
(8)音圧ひずみが最小となる、第2調波成分の振幅、第2調波成分の位相、第3調波成分の振幅、第3調波成分の位相の値を記録する。
(9)これら4つの値、即ち音圧ひずみが最小となる第2調波成分の振幅、第2調波成分の位相、第3調波成分の振幅、第3調波成分の位相について、用意したすべてのイヤホンで平均する。
【0025】
(10)第2調波成分の振幅、第2調波成分の位相、第3調波成分の振幅、第3調波成分の位相の平均値を用いて、波形を計算し、それを標本化・量子化して波形データを得る。
【0026】
以上の手順によって、波形ひずみの少ない音圧をカプラ7内に発生させるための正弦波でない波形データが得られる。
次いで、得られた正弦波でない波形データの1波長分の振幅値を表すデジタルデータ列を記憶部1の波形データテーブルに書き込む。
【0027】
正弦波でない波形データの1波長分の例を図3に示す。実線が正弦波であり、ドットが正弦波でない波形データの例である。
正弦波でない波形データは、図3に示すように、その波形形状は正弦波に比べて尖っており、負の領域の先端より正の領域の先端の方がより尖っているという特徴を有している。なお、図3に示す波形データは、説明上誇張して描いている。
【0028】
正弦波でない波形データを用いる本発明に係る音響校正器の動作について説明する。
先ず、制御部2が、所定の時間毎に記憶部1の波形データテーブルに書き込まれている正弦波でない波形データの1波長分の振幅値を表すデジタルデータ列から離散値信号を読み込んで、それを所定の時間毎にD/A変換器3に出力する。
【0029】
D/A変換器3は、入力した離散値信号を連続データに変換して、ローパスフィルタ4に出力する。ローパスフィルタ4は、入力した信号のうち、サンプリング周波数の半分の周波数より高い周波数成分を遮断して、増幅器5に出力する。これにより、増幅器5の入力信号はスムーズになる。
そして、増幅器5は、入力した信号を増幅して、電磁形イヤホン6に出力する。すると、電磁形イヤホン6は、カプラ7内にひずみの少ない校正音を発生する。
【0030】
なお、上述の発明の実施の形態においては、電気音響変換器として、バランス型電磁形イヤホン6を用いた場合について説明したが、小型のものであれば、その他の動電形、圧電形等の電気音響変換器を使用してもよい。
【0031】
また、正弦波でない波形データを得るための手順において、第3調波まで説明したが、同様にしてより高次の高調波まで適用してもよい。
また、正弦波でない波形データを得るための手順において、複数の電磁形イヤホンの振幅と位相を平均化した場合について説明したが、平均化せずに個々のイヤホン毎にその特性に応じた波形データを作成してもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、比較的ダイナミックレンジの小さい小型の電気音響変換器を使用できるので、音響校正器を小型軽量にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響校正器の構成図
【図2】波形データテーブルに記憶する波形データを得るためのシステム構成図
【図3】正弦波でない波形データの例
【図4】従来の音響校正器の構成図
【符号の説明】
1…記憶部、2…制御部、3…D/A変換器、4…ローパスフィルタ、5…増幅器、6…電磁形イヤホン、7…カプラ、8…圧力形マイクロホン、10…シンセサイザ、11…ひずみ測定用電磁形イヤホン、12…マイクロホン、13…増幅器、14…ひずみ率計。

Claims (1)

  1. 圧力形マイクロホンをカプラ内に挿入し、このカプラ内に電気音響変換手段により校正音を発生させて前記圧力形マイクロホンの感度を校正する音響校正器において、前記電気音響変換手段に供給する信号を正弦波にその高調波を重ね合わせた信号とし、前記電気音響変換手段が発する校正音の波形ひずみが最小となるようにしたことを特徴とする音響校正器。
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