JP6125337B2 - 音響校正器 - Google Patents

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本発明は、音響校正器に関する。
従来より、サウンドレベルを測定する計測において、計測する時点の環境における調整は音響校正器のスピーカ等の発生音圧レベルによって行われている。通常、スピーカ等の発生音圧は大気圧、温度、湿度の環境要因により変化する。このため、大気圧の変化に対し、大気圧計を用いて測定した大気圧と、補正表とに基づいて、基準の気圧(1.01325×10Pa)を基に補正して調整を行っている。また、温度の変化に対し、温度特性のよい(温度に対する発生音圧の変動が少ない)スピーカ等を選択して、利用している。さらに、校正精度を低下させないように、音圧波形が歪まないようなスピーカ等を選択している。
これらの調整を補う技術として、特許文献1から3が知られている。
特許文献1は、気圧の変化を気にすることなく、効率よく音響校正を行う音響校正器を開示する。この音響校正器は、圧力形マイクロホンをカプラ内に挿入し、このカプラ内に電磁形イヤホンにより音圧を発生させ、この音圧を圧力形マイクロホンに供給する音響校正器であって、大気圧を検出する大気圧センサの検出値に応じた所定の音圧にカプラ内がなるように電磁形イヤホンを制御する。
特許文献2は、マイクロホンの構造を複雑化することなく、周囲の温度変化に追従して自動的に出力・感度を調整することができ、環境変化に対して精度の高い出力を維持する音響校正器を開示する。この音響校正器は、発音体を内蔵し、かつ発音体付近に出力監視用マイクロホンを配置して、当該出力監視用マイクロホンの出力を常時監視・制御して、常に一定の校正音圧を発生するように構成され、マイクロホンユニット、或いは騒音計を含む被検査対象を装着するカプラ部を備え、当該被検査対象の感度を校正するための音響校正器にあって、温度検出センサによって音響校正器近傍の温度を検出し、出力監視マイクロホン出力を、温度検出センサの検出結果に基づいて補正する。
特許文献3は、校正精度を低下させることなく、高さを低くして、校正作業時に安定性のよい形状とすることにより、使い勝手のよい音響校正器を開示する。この音響校正器は、圧力形マイクロホンを挿入するカプラと、このカプラ内に、スピーカに比べてより小型の電磁形イヤホンを備えている。そして、音響校正器は、正弦波に高調波成分を重ね合わせた波形データを用いて、ひずみ率計によってカプラ内での音圧ひずみを測定し、重ね合わせた高調波成分ごとに音圧ひずみが最小となる振幅及び位相を見つけ出し、見つけ出した高調波成分を重ね合わせた波形データを電磁形イヤホンに供給し、電磁形イヤホンが発する校正音の波形ひずみが最小となるようにする。
特開2001−349773号公報 特開2008−256433号公報 特開2001−352598号公報
しかしながら、特許文献1の音響校正器は、カプラ内の圧力と大気圧が等しくなるように、カプラ内の空洞と外気とが連通する連通孔を設け、大気圧センサによる検出値に応じて、カプラ内が所定の音圧になるように電磁形イヤホンの出力を制御する。このため、連通孔からの漏れ量が変わった場合や、他からの漏れが発生した場合、被校正マイクロホンの装着直後のカプラ内の圧力と大気圧とが等しくない場合、カプラ内の容積が変化した場合には、カプラ内が所定の音圧にならない可能性がある。また、特許文献2の技術は、環境変化のうち温度変化に対して精度の高い出力を維持するための技術である。さらに、特許文献3の技術は、計測する時点の環境ごとに、スピーカや、電磁形イヤホンに最適の波形データを見つけ出す必要がある。このように、いずれの技術も、計測する時点の環境の変化に対して、精度よく校正するための技術としては十分ではない。
本発明は、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を発生させて、精度よく校正するための音響校正器を提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
(1) マイクロホンを挿入するためのカプラを有する音響校正器であって、前記カプラ内に音響を出力する音響出力手段と、前記音響出力手段によって音響が出力されたカプラ内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測する音圧計測手段と、前記音圧計測手段によって計測された音圧に基づいて信号波形の歪みを解析する解析手段と、前記解析手段による解析に基づいて、前記音響出力手段によって出力される音響の信号波形の歪みを補正する歪補正手段と、前記音圧計測手段によって計測された音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように、前記歪補正手段を用いて補正し、前記音響出力手段への出力を制御する制御手段と、を備える音響校正器。
(1)の構成によれば、本発明に係る音響校正器は、カプラ内に音響を出力し、音響が出力されたカプラ内の気圧と大気圧との差により音圧を計測し、計測した音圧に基づいて信号波形の歪みを解析し、解析に基づいて、出力する音響の信号波形の歪みを補正し、計測された音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように補正し、音響出力手段への出力を制御する。
すなわち、本発明に係る音響校正器は、カプラ内に発生させた音圧を、カプラ内の気圧と大気圧との差により計測し、計測した音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように、音響出力手段への出力を制御する。
したがって、本発明に係る音響校正器は、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を発生させて、精度よく校正できるようにすることができる。
(2) 前記音圧計測手段は、一端がカプラ内に通じ、他端が大気圧に開放された状態で、前記音響出力手段によって音響が出力されたカプラ内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測する、(1)に記載の音響校正器。
したがって、(2)に係る音響校正器は、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を確実に発生させて、さらに精度よく校正できるようにすることができる。
(3) 前記音圧計測手段によって計測された音圧から発生音圧信号の周波数の音圧レベルを抽出するための演算を行う演算手段をさらに備え、前記制御手段は、前記演算手段によって演算された値を用いて、前記音響出力手段への出力を制御する、(1)又は(2)に記載の音響校正器。
したがって、(3)に係る音響校正器は、音圧レベルを用いて、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を確実に発生させて、より精度よく校正できるようにすることができる。
(4) 前記演算手段は、FFT又はDFT演算を行い、前記制御手段は、前記FFT又は前記DFT演算の値を用いて、フィードバックを行う、(3)に記載の音響校正器。
したがって、(4)に係る音響校正器は、音圧レベルの演算結果をフィードバックさせて、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を確実に発生させて、より精度よく校正できるようにすることができる。
(5) 前記音圧計測手段に沿って配置され、気体の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段によって計測された温度に基づいて、前記音圧計測手段によって計測された音圧を補正する温度補正手段と、をさらに備える、(1)から(4)のいずれかに記載の音響校正器。
したがって、本発明に係る音響校正器は、計測された音圧を温度補正し、大気圧及び温度の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を確実に発生させて、より精度よく校正できるようにすることができる。
本発明によれば、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を発生させて、精度よく校正するための音響校正器を提供することができる。
さらに、本発明によれば、信号波形の歪み補正や、大気圧補正、カプラ容積補正、温度補正を別途行う必要がなく、自動的に行って発生音圧を一定に保つと共に信号波形の歪みが少ない音響校正器を提供することができる。これらの補正を自動的に行うために用いるセンサの自己ノイズや、オフセットの影響を軽減した音響校正器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る音響校正器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る音響校正器の処理内容を示すフローチャートである。 図2に続くフローチャートである。 図3に続くフローチャートである。 図4に続くフローチャートである。 図5に続くフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る音響校正器が出力する信号の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る音響校正器10の構成を示すブロック図である。音響校正器10は、音響出力手段としてのスピーカ11と、音圧計測手段としてのゲージ圧センサ12と、制御手段13と、演算手段14と、温度計測手段としての温度センサ15と、温度補正手段16と、解析手段17と、歪補正手段18とを備える。また、音響校正器10は、例えば、バッテリ検知器136、DC−DCコンバータ137を備えたバッテリで作動し、制御手段13により電源がON/OFFが制御される。以下、各部について詳述する。
スピーカ11は、カプラ21内に音響を出力する。具体的には、スピーカ11は、カプラ21に取り付けられ、カプラ21内に音圧を発生させる。カプラ21は、例えば、被校正体であるマイクロホン31を挿入することができるように開口部211を備え、マイクロホン31が開口部211に挿入されると、密閉された空間となる。
スピーカ11は、電流駆動で制御され、例えば、正弦波の電気信号に応じて振動板(ダイアフラム)が振動し、音波を放射する。音波として正弦波がスピーカ11からでていると仮定すると、カプラ21内の気圧の変化は大気圧を中心とした正弦波になる。スピーカ11の振動板(ダイアフラム)の移動量が同じでも、大気圧の影響によりカプラ内の気圧は変化する。すなわち、スピーカ11の発生音圧を一定に保つようにするには、スピーカ11への正弦波の電気信号の振幅を変化させる必要がある。
ゲージ圧センサ12は、一端121がカプラ21内に通じ、他端122が大気圧に開放された状態で、スピーカ11によって音響が出力されたカプラ21内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測する。
すなわち、ゲージ圧センサ12は、音響校正器10のカプラ21内のゲージ圧(大気圧を0Paとした圧力)を計測できるように、一端121がカプラ21内に通じ、大気圧に開放された他端122の大気開放口がカプラ21の外になるように配置される。
カプラ内の圧力は大気圧を0Paとした正負圧となるため、ゲージ圧センサ12は、正負圧が計測できる連成形ゲージ圧センサを使用することが望ましい。
ゲージ圧センサ12の調整は次のように行う。
まず、カプラ21へマイクロホン31を挿入しない状態、すなわち、大気圧開放状態にてゲージ圧センサ12のゼロ調整を行う。その後、カプラ21へマイクロホン31を挿入し、スピーカ11から正弦波の音を発生させる。ゲージ圧センサ12に示される値が10Paになるまでスピーカ11の発生音圧を変化させる。このとき、正負のゲージ圧を測定し、実効値(最大値に対し1/√2倍)が10Paになるようにする。なお、114dBを発生させた場合10Pa、94dBの場合は1Paに調整する。
このような方式により、校正時の気圧に応じてカプラ21内音圧の調整を行うことが可能になる。
なお、後述するFFT演算の発生音圧周波数成分を用いる場合、ゼロ調整を行わなくてもよい。
ゲージ圧センサ12は、ゲージ圧センサ12を用いることにより、スピーカ11の発生音圧の変化量をリアルタイムに計測することができる。音圧は大気圧に対してプラス/マイナスに振れるため、ゲージ圧センサ12の信号を、交流信号として扱うことができる。なお、ゲージ圧センサ12は、ゲージ圧センサ12以外に、差圧センサを用いて大気圧に対する相対圧を計測してもよい。
校正時のゲージ圧センサ12による計測について説明する。
カプラ21内にマイクロホン31を挿入した初期状態では、スピーカ11が動作していないので、カプラ21内は大気圧と同じ圧力Pで容積Vである。スピーカ11へアンプ135を使用して正弦波を供給すると、振動板が動き、カプラ21は開放状態ではないので容積がΔVだけ変化し、圧力も容積の変化量ΔVに応じて変化する。
すなわち、圧力の変化量ΔPv(Pa)は、V;容積(mm)、ΔV;スピーカ11による容積の変化量(mm)、P;基準の大気圧(kPa)、ΔP;大気圧の変化量(kPa)、γ;空気の比熱比とすると、
ΔPv=(ΔV/V×(P+ΔP)×1000)γとなる。
ゲージ圧センサ12は、このΔPvを計測する。
解析手段17は、ゲージ圧センサ12によって計測された音圧に基づいて信号波形の歪みを解析する。具体的には、解析手段17は、計測された音圧に基づいて、FFT(Fast Fourier Transform)解析を行う。解析手段17によって、高調波が求められる。
歪補正手段18は、解析手段17による解析に基づいて、スピーカ11によって出力される音響の信号波形の歪みを補正する。
基本波を0dBVrms(実効値)とし、各高調波をレベル化する。すなわち、音圧の1kHzにおけるFFT結果を基準として0dBVrmsとする。高調波は基準に対してどのくらい小さいレベルなのかを算出することをレベル化といい、歪の量を算出する。単純にFFTの結果からは信号成分レベルが求められるので、基本波に対しての歪は、基本波信号レベル−高調波信号レベルを計算する。
Figure 0006125337
表1は、FFT演算のOVERALL、すなわち、分析周波数レンジまでのパワーの総和(オーバーオール)を示している。理想的な正弦波の場合には基本波のレベルとオーバーオールは一致し、オーバーオールは入力時間信号の2乗平均値と等しくなる。
例えば、歪が大きい場合、まったく歪のない場合と同じように基本波レベルで10Paに調整してしまうと、実際の発生音圧は歪が大きい方がカプラ内の音圧が高くなる。実際には歪が30dB以上、基本波に対して小さければ影響がないと考えられる。30dBの場合0.004dBの影響がある。
上記の場合では、2次高調波を小さくする場合には、基本波の係数に対して40dB小さい係数を用いるようにし、例えば、2次高調波係数(k2)は基本波の係数kの0.01倍とする(k2=0.01k)。
歪補正手段18は、各高調波の位相について、0から359°の位相をずらしながら高調波歪が最小になる位相を求める。歪補正手段18は、高調波歪が最小になる位相を求めると、係数を小さくして、さらに歪が小さくなるレベルを求める。
制御手段13は、ゲージ圧センサ12によって計測された音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように、スピーカ11への出力を制御する。具体的には、制御手段13は、正弦波テーブル133に基づく基本波正弦波によってスピーカ11を駆動してカプラ21内に音圧を発生させ、発生させた音圧がゲージ圧センサ12によって計測され、計測されたデータをアンプ131とデルタ・シグマA/Dコンバータ132とを介してデジタル値に変換し、音圧データを得る。
次に、制御手段13は、音圧データと規定値とに基づいて、一定の音圧となるように基本波正弦波に対する係数kを決定すると共に、歪補正手段18によって求められた係数及び位相の高調波成分を、基本波正弦波に加算した正弦波をデルタ・シグマD/Aコンバータ134とアンプ135とを介して出力し、スピーカ11を駆動する。
すなわち、制御手段13は、係数kを乗じた基本波正弦波+係数k2を乗じた2次高調波正弦波+係数k3を乗じた3次高調波正弦波+…を算出する。実際には無限に処理が出来ないので、フローチャート(後述する図2〜図6)では5次高調波としている。基本波正弦波に加算する高調波は歪補正手段18によって求められた各高調波の位相に合わせ基本波正弦波に同期させ加算する。
正弦波テーブル133には、周波数に対応して基本波及び高調波の正弦波を構成するデータが記憶されている。
スピーカ11に出力される値Vは、V=係数kを乗じた基本波正弦波+係数kxを乗じた位相補正したx次高調波正弦波(すなわち、k×sin(ωt)+kx×sin(ωt+φx))となり、係数kの範囲は1>k>0、φnは整数で359>φn>0とし、位相φxは2π×φn/360(rad)、kのデフォルトは適宜選択されてよい。
さらに、演算手段14は、ゲージ圧センサ12によって計測された音圧から発生音圧信号の周波数のレベルを抽出するための演算を行う。制御手段13は、演算手段14によって演算された値を用いて、スピーカ11への出力を制御する。
演算手段14は、交流信号としての音圧データに対し、FFT(Fast Fourier Transform)又はDFT(Discrete Fourier Transform)演算を行うことによりスピーカ11から発生している発生音圧信号の周波数のみ抽出し圧力(レベル)を計算する。FFT又はDFT演算によりセンサの自己ノイズ、オフセットの影響を少なくすることができ、発生している周波数の音圧精度を上げることが可能となる。
制御手段13は、演算値(例えば、FFT又はDFT演算の値)に基づいて、フィードバックを行い、例えば、調整値の10Paになるように、基本波正弦波の振幅を変化させてスピーカ11の振動板の移動により、ΔVを大きくしたり小さくしたりして制御を行う。
例えば、114dBの音圧は10Paの圧力変化となるため、発生させた周波数の演算結果が10Paになるようにアンプレベルを可変してスピーカ11を制御する。このことにより事前にスピーカ11の特性を知らなくてもよい。また、固定の周波数だけではなく、スピーカ11より114dBの音圧を発生させることが可能で、かつ、ゲージ圧センサ12の応答が演算条件(発生周波数の2倍以上の応答が必要、例えば、1kHzの5次高調波まで求める場合には10kHzを超える応答速度が必要)を満たせば任意の周波数で校正が行える。ただし、スピーカ11の発生音圧(音量)を上げると歪が大きくなるため、FFT演算を行うことにより高調波を監視し、制御しながら音圧を発生することが可能となる(この場合は、高調波の2倍以上の応答が必要)。
温度センサ15は、ゲージ圧センサ12に沿って配置され、気体の温度を計測する。具体的には、温度センサ15は、ゲージ圧センサ12に沿って配置され、気体の温度を測定するように設置される。
温度補正手段16は、温度センサ15によって計測された温度に基づいて、ゲージ圧センサ12によって計測された音圧を補正する。例えば、ゲージ圧センサ12の温度特性が、0度から50度までは一定だが、0度以下の場合、又は50度以上の場合に変化するものとする。このようなゲージ圧センサ12の温度特性に基づいて、温度補正手段16は、温度センサ15によって計測された温度に基づいて、計測された音圧を補正する。
このように、温度センサ15はゲージ圧センサ12の計測値を補正するために使用するもので、音響校正器10の使用温度範囲(例えば、JIS C 1515では、−10℃〜50℃までが規定されている。)に対してゲージ圧センサ12の温度範囲が十分に広く、補正が必要ない場合には省くことができる。すなわち、ゲージ圧センサ12の温度補正係数はゲージ圧センサ12の仕様で決まり、必要な場合にはその補正が用いられる。
図2〜図6は、本発明の一実施形態に係る音響校正器10の処理内容を示すフローチャートである。音響校正器10は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成され、以下の処理は、音響校正器10の制御部(例えば、CPU)が所定のソフトウェアに従い実行する処理である。
ステップS101において、CPUは、発生音圧(例えば、音圧が114.0dB)の周波数を設定する。より具体的には、CPUは、発生音圧の周波数を1kHzの初期値に設定する。さらに、CPUは、係数kの初期値(例えば、0.5)、歪率の初期値(例えば、0%)、最小歪率の初期値(例えば、100%)、開始アドレスの初期値(例えば、0度)を設定する。その後、CPUは、処理をステップS102に移す。
ステップS102において、CPUは、周波数の設定を変更するか否かを判断する。より具体的には、CPUは、周波数の設定を変更するための指示がされている(例えば、周波数の変更を示すスイッチが押下されている)か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS103に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS106に移す。
ステップS103において、CPUは、周波数の設定をする。より具体的には、CPUは、周波数の設定を変更するための指示がされたときの周波数を入力し、記憶部に記憶する。その後、CPUは、処理をステップS104に移す。
ステップS104において、CPUは、間引き量を計算する。より具体的には、CPUは、周波数と基本波及び高調波の正弦波のデジタル値とが対応付けられた正弦波テーブル133に基づいて、入力された周波数に対応する基本波正弦波のデジタル値からアナログ値に変換する際の間引き量を計算する。その後、CPUは、処理をステップS105に移す。
ステップS105において、CPUは、サンプルクロックを設定する。より具体的には、CPUは、発生させる基本波正弦波の周波数に相当するサンプルクロックを設定する。その後、CPUは、処理をステップS106に移す。
ステップS106において、CPUは、基本波正弦波を読み出す。より具体的には、CPUは、正弦波テーブル133に基づいて、ステップS104で計算した間引き量に従って設定された周波数に対応する基本波正弦波のデジタル値を正弦波テーブル133から読み出す。その後、CPUは、処理をステップS107に移す。
ステップS107において、CPUは、読み出した正弦波データを基本波テーブルに保存する。より具体的には、CPUは、読み出した正弦波データを基本波テーブルに記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS108に移す。
ステップS108において、CPUは、保存した基本波正弦波に係数kを乗算する。より具体的には、CPUは、ステップS107で記憶させた基本波テーブルのデータに係数k(1>k>0)を乗算する。出力V=テーブル値×k、すなわち、k×sin(ωt)を算出する。その後、CPUは、処理をステップS109に移す。
ステップS109において、CPUは、2次高調波から5次高調波までの処理を行うために、高調波の次数xを2に初期セットする。その後、CPUは、処理をステップS110に移す。
ステップS110において、CPUは、x次高調波の補正が必要か否かを判断する。より具体的には、CPUは、後述のステップS144〜146で作成されるx次高調波テーブルに記憶させたx次高調波成分が有るか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS111に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS115に移す
ステップS111において、CPUは、位相が2π(rad)以上か否かを判断する。より具体的には、CPUは、0〜2π(rad)の範囲において最もx次高調波成分が小さくなる位相を検出し、後述するステップS148で記憶させるために2π(rad)の範囲まで繰り返したか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS117に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS112に移す。
ステップS112において、CPUは、x次高調波テーブルの開始アドレスをΦx(rad)遅らせる。その後、CPUは、処理をステップS113に移す。
ステップS113において、CPUは、x次高調波成分に係数kxを乗算する。より具体的には、CPUは、kx×sin(ωt−Φx)を計算する。その後、CPUは、処理をステップS114に移す。
ステップS114において、CPUは、x次高調波成分を保存させる。より具体的には、CPUは、x次高調波成分kx×sin(ωt−Φx)の計算値をx次成分テーブルに記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS115に移す。
ステップS115において、CPUは、5次高調波か否かを判断する。より具体的には、CPUは、高調波の次数xが5以上か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS120に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS116に移す。
ステップS116において、CPUは、高調波の次数xを1増加させ、処理をステップS110に移す。すなわち、CPUは、2次高調波から5次高調波までS110からS114のステップを実行する。
ステップS117において、CPUは、x次高調波成分を記憶した最小位相テーブルからx次高調波成分をロードする。より具体的には、CPUは、後述するステップS149で記憶させた最小位相テーブルからx次高調波成分をロードする。その後、CPUは、処理をステップS118に移す。
ステップS118において、CPUは、x次高調波係数kxが所定の値より小さいか否かを判断する。より具体的には、CPUは、x次高調波係数kxが10dBの減衰量より小さいか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS119に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS113に移す。減衰量の最小値は適宜調整されてよい。
ステップS119において、CPUは、x次高調波係数kxを所定の値だけ小さくする。より具体的には、CPUは、x次高調波係数kxから0.1dBを減算する。その後、CPUは、処理をステップS113に移す。
ステップS120において、CPUは、基本波正弦波に、保存したx次高調波成分を加算する。より具体的には、CPUは、ステップS107で記憶させた基本波テーブルのデータに、ステップS114で記憶させたx次高調波テーブルのデータを加算する。すなわち、下記の数1を演算する。その後、CPUは、処理をステップS121に移す。
Figure 0006125337
ステップS121において、CPUは、デジタル値をスピーカ11駆動用のアナログ値に変換し、スピーカ11を駆動する。より具体的には、CPUは、デルタ・シグマD/Aコンバータ134(例えば、ΔΣ16BitD/Aコンバータ)を用いて、ステップS120で加算したデジタル値をアナログ値に変換し、アンプ135を介してスピーカ11に出力する。その後、CPUは、処理をステップS122に移す。
ステップS122において、CPUは、カプラ21内の発生音圧を計測する。より具体的には、CPUは、ゲージ圧センサ12を用いて、カプラ21内の発生音圧として、大気圧とカプラ21内の気圧との差を計測する。その後、CPUは、処理をステップS123に移す。
ステップS123において、CPUは、気体温度を計測する。より具体的には、CPUは、ゲージ圧センサ12に沿って配置された温度センサを用いて、気体の温度を計測する。その後、CPUは、処理をステップS124に移す。
ステップS124において、CPUは、計測した発生音圧及び気体温度をデジタル値に変換する。より具体的には、CPUは、アンプ131を介してデルタ・シグマA/Dコンバータ132(例えば、ΔΣ16BitA/Dコンバータ)を用いて、発生音圧及び気体温度のアナログ値をデジタル値に変換する。その後、CPUは、処理をステップS125に移す。
ステップS125において、CPUは、温度補正値と発生音圧とを算出する。より具体的には、CPUは、ゲージ圧センサ12の温度特性に基づいて、測定した気体温度に対応するゲージ圧センサ12の温度補正値を算出する。次に、CPUは、発生音圧ΔPvに対し、FFT演算又はDFT演算を行い、音圧演算値を算出する。その後、CPUは、処理をステップS126に移す。
ステップS126において、CPUは、センサ温度補正をするか否かを判断する。より具体的には、CPUは、算出した温度補正値が所定の範囲値を超えたか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS127に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS128に移す。
ステップS127において、CPUは、温度補正をする。より具体的には、CPUは、算出した温度補正値によって発生音圧ΔPvの補正をする。その後、CPUは、処理をステップS128に移す。
ステップS128において、CPUは、音圧演算値が所定の最大値と最小値との範囲内か否かを判断する。より具体的には、CPUは、音圧演算値が所定の最大値(例えば、10.31Pa)と所定の最小値(例えば、9.74Pa)との範囲内か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS129に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS130に移す。
ステップS129において、CPUは、基本波正弦波に対する補正係数kを維持し、処理をステップS134に移す。
ステップS130において、CPUは、音圧演算値が所定の最大値以上か否かを判断する。より具体的には、CPUは、音圧演算値が所定の最大値(例えば、10.31Pa)以上か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS131に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS132に移す。
ステップS131において、CPUは、基本波正弦波に対する補正係数kを小さくする。より具体的には、CPUは、補正係数kから所定値(例えば、0.01)を減算し、補正係数kを小さくする。その後、CPUは、処理をステップS134に移す。
ステップS132において、CPUは、基本波正弦波に対する補正係数kを大きくする。より具体的には、CPUは、補正係数kに所定値(例えば、0.01)を加算し、補正係数kを大きくする。その後、CPUは、処理をステップS133に移す。
ステップS133において、CPUは、補正係数kが規定値を超えたか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS152に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS134に移す。
ステップS134において、CPUは、歪補正完了か否かを判断する。より具体的には、CPUは、歪率が0.25%(−52dB)より小さいか、又は位相差が2π(rad)まで行われ、かつ、x次高調波係数kxが10dB減衰したか、を判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS108に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS135に移す。
ステップS135において、CPUは、2次高調波から5次高調波までの処理を行うために、高調波の次数xを2に初期セットして、処理をステップS136に移す。
ステップS136において、CPUは、x次高調波成分のレベルの読み込みを行う。より具体的には、CPUは、x次高調波成分のレベル化された値を読み込む。その後、CPUは、処理をステップS137に移す。
ステップS137において、CPUは、位相が0(rad)か否かを判断する。より具体的には、CPUは、x次高調波成分の位相が0(rad)か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS138に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS139に移す。
ステップS138において、補正を行なわない状態における初期x次高調波係数kxを算出する。より具体的には、CPUは、例えば音圧の1kHzにおけるFFT結果を基準として0dBVrmsとする。高調波は基準に対してどのくらい小さいレベルなのかを計算する(例えば、高調波信号レベル−基本波信号レベルを計算する)。この値は相対減衰量として扱える。このレベルをx次高調波の係数kxとしてステップS113の計算式に用いる。その後、CPUは、処理をステップS139に移す。
ステップS139において、CPUは、x次高調波成分の歪率を算出する。より具体的には、CPUは、ステップS125の演算結果からx次高調波成分のレベルと基本波成分のレベルとのレベル差(歪率)を算出する。その後、CPUは、処理をステップS140に移す。なお、基本波FFT結果レベルを0dBとし、x次高調波FFT結果レベルが基本波FFT結果レベルに対してどのくらい減衰しているか算出し、この値が歪率となる。
ステップS140において、CPUは、x次高調波成分の歪率を記憶させる。より具体的には、CPUは、算出したx次高調波成分の歪率を高調波の次数に対応付けて記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS141に移す。
ステップS141において、CPUは、x次高調波成分の歪率と、最小歪率とを比較する。より具体的には、CPUは、記憶させたx次高調波成分の歪率と、x次高調波成分の最小歪率(デフォルトは100%)とを比較する。その後、CPUは、処理をステップS142に移す。
ステップS142において、CPUは、x次高調波成分の歪率が最小歪率より小さいか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS143に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS150に移す。
ステップS143において、CPUは、x次成分テーブルが作成されているか否かを判断する。この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS144に移し、この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS147に移す。

ステップS144において、CPUは、x次高調波補正の歪率が所定の値より大きいか否かを判断する。より具体的には、CPUは、ステップS140で記憶させたx次高調波成分の歪率が0.25%(−52dB)より大きいか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS145に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS147に移す。
ステップS145において、CPUは、x次高調波成分の読み出しを行う。より具体的には、CPUは、正弦波テーブルからx次高調波成分の正弦波データの読み出しを行う。その後、CPUは、処理をステップS146に移す。
ステップS146において、CPUは、読み出したx次高調波成分を保存する。より具体的には、CPUは、読み出したx次高調波成分をx次高調波テーブルに記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS147に移す。
ステップS147において、CPUは、x次高調波成分の歪率をx次高調波成分の最小歪率として記憶させる。すなわち、遅れ位相φxのステップS139で求めた歪率を記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS148に移す。
ステップS148において、CPUは、x次高調波係数kx及び位相Φxを記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS149に移す。
ステップS149において、CPUは、x次高調波成分を、最小歪の位相としてx次高調波テーブルに、高調波の次数に対応付けて記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS150に移す。
ステップS150において、CPUは、5次高調波か否かを判断する。より具体的には、CPUは、高調波の次数xが5以上か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS108に移し、この判断がNOの場合、CPUは、処理をステップS151に移す。
ステップS151において、CPUは、高調波の次数xを1増加させ、処理をステップS136に移す。すなわち、CPUは、2次高調波から5次高調波までS136からS149のステップを実行する。
ステップS152において、CPUは、マイクロホン31が差し込まれていないと判断して音響校正器10の電源をOFFにする。その後、CPUは、処理を終了する。
図7は、本発明の一実施形態に係る音響校正器10が出力する信号の例を示す図である。図7に示す例は、基本信号に基づいて、スピーカ11によって出力される音響の信号波形の歪みを減少させるように、高調波成分を加えた合成信号の例である。
本実施形態によれば、音響校正器10は、スピーカ11によりカプラ21内に音響を出力し、音響が出力されたカプラ21内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測し、計測した音圧に基づいて信号波形の歪みを解析し、解析に基づいて、出力する音響の信号波形の歪みを補正し、計測された音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように補正し、スピーカ11への出力を制御する。すなわち、音響校正器10は、計測した発生音圧をFFT演算し、発生している高調波を打ち消すために、位相とゲインを調整し加算した信号でスピーカ11を駆動する。
さらに、音響校正器10は、ゲージ圧センサ12によって、一端がカプラ21内に通じ、他端が大気圧に開放された状態で、スピーカ11によって音響が出力されたカプラ21内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測し、計測した音圧から発生音圧信号の周波数の音圧レベルを抽出するためのFFT又はDFT演算を行い、温度センサ15によって計測された温度に基づいて、ゲージ圧センサ12によって計測された音圧を補正する。
したがって、音響校正器10は、大気圧の変化の影響を受けずに、一定の音圧であると共に信号波形の歪みが少ない音響を発生させて、精度よく校正できるようにすることができる。さらに、スピーカ11の周波数特性、温度特性に関係なく発生音圧を一定に保ち、信号波形の歪みが少ない音響を発生させ、精度よく校正できるようにする。さらに、音響校正器10は、発生音圧の周波数をFFT又はDFT演算することによりセンサのオフセットや、ノイズの影響を受けずに精度を上げることが可能になる。
また、ステップS152のように、音響校正器10は、カプラ21にマイクロホン31が挿入されているか否かを判断して、音響校正器10自身の電源を切ることができ、校正が終了し校正器からマイクロホン31を抜いた時に電源を切らなくても自動的に電源をOFFする制御も可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 音響校正器
11 スピーカ
12 ゲージ圧センサ
13 制御手段
14 演算手段
15 温度センサ
16 温度補正手段
17 解析手段
18 歪補正手段
21 カプラ
31 マイクロホン

Claims (4)

  1. マイクロホンを挿入するためのカプラを有する音響校正器であって、
    前記カプラ内に音響を出力する音響出力手段と、
    前記音響出力手段によって音響が出力されたカプラ内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測する音圧計測手段と、
    前記音圧計測手段によって計測された音圧に基づいて信号波形の歪みを解析する解析手段と、
    前記解析手段による解析に基づいて、前記音響出力手段によって出力される音響の信号波形の歪みを補正する歪補正手段と、
    前記音圧計測手段によって計測された音圧が一定の音圧になると共に、信号波形の歪みが減少するように、前記歪補正手段を用いて補正し、前記音響出力手段への出力を制御する制御手段と、
    前記音圧計測手段によって計測された音圧から発生音圧信号の周波数の音圧レベルを抽出するための演算を行う演算手段を備え、
    前記制御手段は、前記演算手段によって演算された値を用いて、前記音響出力手段への出力を制御する、音響校正器。
  2. 前記音圧計測手段は、一端がカプラ内に通じ、他端が大気圧に開放された状態で、前記音響出力手段によって音響が出力されたカプラ内の気圧と、大気圧との差により音圧を計測する、請求項1に記載の音響校正器。
  3. 前記演算手段は、FFT又はDFT演算を行い、
    前記制御手段は、前記FFT又は前記DFT演算の値を用いて、フィードバックを行う、
    請求項1又は2に記載の音響校正器。
  4. 前記音圧計測手段に沿って配置され、気体の温度を計測する温度計測手段と、
    前記温度計測手段によって計測された温度に基づいて、前記音圧計測手段によって計測された音圧を補正する温度補正手段と、
    をさらに備える、請求項1からのいずれかに記載の音響校正器。

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