JP3644011B2 - 化合物半導体結晶のドーピング方法 - Google Patents

化合物半導体結晶のドーピング方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は化合物半導体結晶のドーピング方法に関するものであり、特に、赤外線センサに用いるHgCdTe結晶中におけるキャリアのライフタイムを長くするための化合物半導体結晶のドーピング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、10μm帯近傍の赤外線を検知する赤外線検出装置としては、Cd組成比が0.2近傍のHgCdTe層に形成したpn接合ダイオードをフォトダイオードとしたものを用い、このフォトダイオードを一次元アレイ状或いは二次元アレイ状に配置すると共に、読出回路との電気的なコンタクトをとるために、フォトダイオードアレイ基板及び読出回路基板を、双方に形成したIn等の金属のバンプで貼り合わせる構造が採用されている。
【0003】
しかし、HgCdTe層としてノン・ドープのp型HgCdTeを用いた赤外線検出装置の場合には、フォトダイオードの量子効率が0.2〜0.5であり、検出感度が低いという問題があるため、ノン・ドープのp型HgCdTe層中における少数キャリアの寿命(ライフタイム)が長くするために、Ag等のI族元素をドープすることにより、p型不純物として活性化させることが提案されているので、このAgをドープしたp型HgCdTe層を用いた従来の赤外線検出装置の製造工程の一例(必要ならば、例えば、特開平10−135244号公報参照)を図4を参照して説明する。
【0004】
図4(a)参照
まず、閉管チッピング法を用いて、Teリッチの融液中でCdTe基板31上にCd組成比が、例えば、0.22のノン・ドープのp型HgCdTe層32を液相エピタキシャル成長させたのち、Hg蒸気中での熱処理により、Hg空孔の一部をHg原子で埋めるp処理によって、p型HgCdTe層32の正孔濃度を0.5〜5×1016cm-3、例えば、2.0×1016cm-3に制御し、次いで、表面平坦化、及び、厚みの均一化のためにアルミナ研磨を行なって、p型HgCdTe層32の厚さを15〜25μm、例えば、20μmに薄層化する。
【0005】
次いで、Brメタノール(ブロムメタノール)を用いてp型HgCdTe層32を軽くエッチングすることによって、p型HgCdTe層32の表面に形成されている自然酸化膜等を除去して、表面を清浄化する。
この表面清浄化工程において、次の工程におけるAgの拡散に対するバリアとなる自然酸化膜等が除去されるので、Agのドーピングがスムーズに行なわれる。
【0006】
次いで、過酸化水素水(H2 2 )と水(H2 O)との容量比、即ち、H2 2 /(H2 2 +H2 O)が5〜90%、例えば、50%となる水溶液中に、Ag濃度が1〜100ppm、例えば、10ppmになるように硝酸銀(AgNO3 )を加えてAgを含む水溶液34を作り、常温において、超音波振動をかけながら、このAgを含む水溶液34中にp型HgCdTe層32を10〜90分、例えば、30分浸析させたのち、流水中で超音波洗浄等の洗浄を行い、p型HgCdTe層32の表面に付着した余分なAgを除去する。
【0007】
次いで、結晶表面の清浄化のために、Brメタノールによってp型HgCdTe層32の表面を1〜2μm程度エッチング除去したのち、Bイオンを選択的にイオン注入してn+ 型領域37を形成してフォトダイオードとする。
この表面清浄化のためのBrメタノール処理によって、除去部36とともに表面の高不純物濃度層35が除去されるため、フォトダイオードの耐圧が低下することがなく、特性の良好なフォトダイオードを形成することができる。
【0008】
次いで、陽極硫化膜38及びZnS膜39を設けたのち、コンタクトホールを介してn側電極となるIn電極40を設け、このIn電極40を利用して読出回路基板(図示せず)と貼り合わせて赤外線検出装置を構成していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のAgドーピングを行ったp型HgCdTe層を用いた赤外線検出装置において、表面清浄化のためのBrメタノール処理によって、表面の高不純物濃度層35を除去しているにも拘わらず、フォトダイオードの一部に特性不良の素子が形成されるという問題があるので、この事情を図5を参照して説明する。
【0010】
図5(a)参照
一般に、HgCdTe層には転位等の多数の結晶欠陥41がブロック状欠陥となって存在するが、結晶欠陥41の近傍における不純物の拡散速度は正常な部分に比べて速いため、この結晶欠陥41の周辺においては、高不純物濃度層35が正常な部分に比べて深くまで存在することになる。
【0011】
図5(b)及び(c)参照
したがって、上述のように、表面清浄化のためのBrメタノール処理によって、表面の高不純物濃度層35を除去した場合にも、結晶欠陥41の周辺部においては、高不純物濃度領域42が除去されず、この高不純物濃度領域42にフォトダイオード(図において、左側のフォトダイオード)を形成した場合、この領域にp+ /n+ 接合が形成されて耐圧が低下し、表面でのリーク電流が増大して画素欠陥が発生するという問題がある。
【0012】
したがって、本発明は、結晶欠陥が存在する場合にも、再現性良く特性の良好な赤外線検出装置を製造することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
(1)本発明は、化合物半導体結晶のドーピング方法において、ノン・ドープのHgCdTe結晶にHg空孔濃度の制御のための熱処理を行ってp型HgCdTe結晶1としたのち、p型HgCdTe結晶1をIb族元素イオンを含む溶液中に浸析することによって、p型HgCdTe結晶1中にIb族元素のドーピングを行ない、次いで、Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1の表面を5μm以上除去することを特徴とする。
【0014】
この様に、Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1の表面を5μm以上、より好適には10μm以上除去することによって、ダイオード特性に影響を与える結晶欠陥3の周辺部を含む高不純物濃度層2を除去することができる。
なお、20μm以上除去しても、ダイオード特性に影響を与える高不純物濃度層2の除去に関しては意味がないので、現実的には、5〜20μm、好適には、10〜20μmの範囲で除去することが望ましい。
【0015】
なお、このIb族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1を、室温〜150℃の温度において、1〜24時間放置することによって、Ib族元素を分布をより均一にすることができ、それによって、表面から深い部分にダイオード特性に影響を与える高不純物濃度層2が存在しにくくなるので、赤外線検出装置の特性をより向上することが可能になる。
【0016】
(2)また、本発明は、化合物半導体結晶のドーピング方法において、ノン・ドープのHgCdTe結晶をIb族元素イオンを含む溶液中に浸析することによって、HgCdTe結晶中にIb族元素のドーピングを行ったのち、Hg空孔濃度の制御のための熱処理を行ってp型HgCdTe結晶1とし、次いで、Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1の表面を5μm以上除去することを特徴とする。
【0017】
この様に、Hg空孔濃度の制御のための熱処理は、Ib族元素のドーピング後に行っても良いものであり、この場合も、Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1の表面を5μm以上、より好適には10μm以上除去することによって、ダイオード特性に影響を与える結晶欠陥3の周辺部を含む高不純物濃度層2を除去することができる。
【0018】
なお、上記の(1)また(2)におけるIb族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶1の表面の除去は、ウェット・エッチング法または研磨法の少なくとも一方を用いて行えば良く、特に、除去のためのウェット・エッチング、表面平坦化のための研磨、さらには、研磨後の表面のダメージを除去するためのウェット・エッチングを組み合わせて行うことが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここで、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。
図2(a)参照
まず、従来と同様に、閉管チッピング法を用いて、Teリッチの融液中でCdZnTe基板11上にCd組成比が、例えば、0.22で、厚さが、例えば、35μmのノン・ドープのp型HgCdTe層12を液相エピタキシャル成長させたのち、少量のHgとともに石英ガラスアンプル中に封入してHg蒸気中での熱処理により、Hg空孔の一部をHg原子で埋めるp処理を行うことによって、p型HgCdTe層12の正孔濃度を0.5〜5×1016cm-3に制御する。
【0020】
この場合、例えば、Hg部分の温度を225℃とし、基板を配置した部分の温度を370℃に設定し、この温度条件で、16時間熱処理することによって正孔濃度を3.0×1016cm-3に制御することができ、熱処理後、アンプルを炉から取り出して、水で急冷する。
【0021】
次いで、Brメタノールを用いてp型HgCdTe層12を軽くエッチングすることによって、p型HgCdTe層12の表面に形成されている自然酸化膜等を除去して、表面を清浄化したのち、過酸化水素水(H2 2 )と水(H2 O)との容量比、即ち、H2 2 /(H2 2 +H2 O)が5〜90%、例えば、50%となる水溶液中に、Ag濃度が1〜100ppm、例えば、10ppmになるように硝酸銀(AgNO3 )を加えてAgを含む水溶液14を作り、常温において、超音波振動をかけながら、このAgを含む水溶液14中にp型HgCdTe層12を10〜90分、例えば、60分浸析させ、次いで、流水中で超音波洗浄等の洗浄を、例えば、60分間行い、p型HgCdTe層12の表面に付着した余分なAgを除去する。
【0022】
この工程において、ライフタイムを長くするのに十分で、且つ、フォトダイオードの特性に悪影響を与えない程度の濃度のAgをドープすることができるが、その表面部分にはAgが高濃度にドープされた高不純物濃度層15が形成されることになる。この場合、転位等の多数の結晶欠陥13がブロック状欠陥となって存在する近傍における不純物の拡散速度は正常な部分に比べて速いため、この結晶欠陥13の周辺においては、高不純物濃度層15が正常な部分に比べて深くまで存在する。
【0023】
次いで、このAgをドープしたp型HgCdTe層12を室温〜150℃の温度、例えば、80℃の温度において、1〜24時間、例えば、3時間放置する。
【0024】
図2(b)参照
次いで、Brメタノールを用いて、p型HgCdTe層12の表面を、例えば、10μmエッチング除去したのち、表面平坦化のための研磨を行って、例えば、2μm研磨し、次いで、研磨工程に伴うダメージ等を除去するために、Brメタノールを用いてさらに3μmエッチング除去する。
【0025】
この一連の工程により、除去部16の厚さは15μmとなり、除去部16と共に、結晶欠陥13の近傍を含めた高不純物濃度層15が除去されることになる。
なお、この工程におけるエッチング量は、FTIRによるエピ厚測定によりモニタを行うものであり、また、研磨工程において、研磨治具等からのAgの汚染がないように注意する必要がある。
【0026】
次いで、p型HgCdTe層12の水洗を行い、アセトン等の有機溶剤で洗浄して水分を除去したのち、乾燥させることによって、本発明の第1の実施の形態の化合物半導体結晶のドーピング工程が完了する。
【0027】
図2(c)参照
それ以降は、従来と同様に、p型HgCdTe層12にBイオンを選択的にイオン注入してn+ 型領域17を形成してフォトダイオードとし、次いで、陽極硫化膜18及びZnS膜19を設けたのち、コンタクトホールを介してn側電極となるIn電極20を設け、このIn電極20を利用して読出回路基板と貼り合わせて赤外線検出装置を構成する。
【0028】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、Agドープを行ったのち、結晶欠陥13の近傍を含む高不純物濃度層15を完全に除去するように、表面をウェット・エッチング及び研磨によって除去しているので、フォトダイオードを構成するn+ 型領域17が高不純物濃度層15にかかることがなく、それによって、特性不良のない赤外線検出装置を再現性良く製造することができる。
【0029】
次に、図3を参照して、本発明の第2の実施の形態の製造工程を説明するが、この第2の実施の形態は、p処理工程とAgドープ工程の順序を入れ換えただけで、他の構成は上記の第1の実施の形態と実質的に同様である。
図3(a)参照
まず、従来と同様に、閉管チッピング法を用いて、Teリッチの融液中でCdZnTe基板11上にCd組成比が、例えば、0.22で、厚さが、例えば、35μmのノン・ドープのp型HgCdTe層21を液相エピタキシャル成長させたのち、Brメタノールを用いてノン・ドープのp型HgCdTe層21を軽くエッチングすることによって、表面に形成されている自然酸化膜等を除去して表面を清浄化する。
【0030】
次いで、過酸化水素水(H2 2 )と水(H2 O)との容量比、即ち、H2 2 /(H2 2 +H2 O)が5〜90%、例えば、50%となる水溶液中に、Ag濃度が1〜100ppm、例えば、10ppmになるように硝酸銀(AgNO3 )を加えてAgを含む水溶液14を作り、常温において、超音波振動をかけながら、このAgを含む水溶液14中にノン・ドープのp型HgCdTe層21を10〜90分、例えば、60分浸析させ、次いで、流水中で超音波洗浄等の洗浄を、例えば、60分間行い、ノン・ドープのp型HgCdTe層21の表面に付着した余分なAgを除去する。
【0031】
この工程において、ライフタイムを長くするのに十分で、且つ、フォトダイオードの特性に悪影響を与えない程度の濃度のAgをドープすることができるが、その表面部分にはAgが高濃度にドープされた高不純物濃度層15が形成されることになる。この場合、転位等の多数の結晶欠陥13がブロック状欠陥となって存在する近傍における不純物の拡散速度は正常な部分に比べて速いため、この結晶欠陥13の周辺においては、高不純物濃度層15が正常な部分に比べて深くまで存在する。
【0032】
図3(b)参照
次いで、少量のHgとともに石英ガラスアンプル中に封入してHg蒸気22中での熱処理により、Hg空孔の一部をHg原子で埋めるp処理を行うことによって、ノン・ドープのp型HgCdTe層21を正孔濃度が0.5〜5×1016cm-3のp型HgCdTe層12とする。
【0033】
この場合、例えば、Hg部分の温度を225℃とし、基板を配置した部分の温度を370℃に設定し、この温度条件で、16時間熱処理することによって正孔濃度が3.0×1016cm-3に制御することができ、熱処理後、アンプルを炉から取り出して、水で急冷する。
【0034】
図3(c)参照
次いで、上記の第1の実施の形態と同様に、Brメタノールを用いて、p型HgCdTe層12の表面を、例えば、10μmエッチング除去したのち、表面平坦化のための研磨を行って、例えば、2μm研磨し、次いで、研磨工程に伴うダメージ等を除去するために、Brメタノールを用いてさらに3μmエッチング除去する。
【0035】
この一連の工程により、除去部16の厚さは15μmとなり、除去部16と共に、結晶欠陥13の近傍を含めた高不純物濃度層15が除去されることになる。なお、この工程におけるエッチング量も、FTIRによるエピ厚測定によりモニタを行うものであり、また、研磨工程において、研磨治具等からのAgの汚染がないように注意する必要がある。
【0036】
次いで、p型HgCdTe層12の水洗を行い、アセトン等の有機溶剤で洗浄して水分を除去したのち、乾燥させることによって、本発明の第2の実施の形態の化合物半導体結晶のドーピング工程が完了する。
【0037】
それ以降は、図示を省略するものの、上記の第1の実施の形態と全く同様な工程によって、高不純物濃度層15を除去したp型HgCdTe層12にBイオンを選択的にイオン注入してn+ 型領域を形成してフォトダイオードとし、次いで、陽極硫化膜及びZnS膜を設けたのち、コンタクトホールを介してn側電極となるIn電極を設け、このIn電極を利用して読出回路基板と貼り合わせて赤外線検出装置を構成する。
【0038】
この様に、本発明の第2の実施の形態においては、Agドープを行ったのち、高不純物濃度層を完全に除去するように、表面をウェット・エッチング及び研磨によって除去しているので、フォトダイオードを構成するn+ 型領域が高不純物濃度層15にかかることがなく、それによって、特性不良のない赤外線検出装置を再現性良く製造することができる。
なお、この第2の実施の形態においては、Agのドープ後にp処理を行っているので、Agのドープ後に、室温〜150℃の温度において、1〜24時間放置する工程は不要となる。
【0039】
以上、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明は上記の各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、結晶欠陥の近傍を含む高不純物濃度層を除去するために、合計15μm除去しているが、5μm以上除去すれば良いものであり、より好適には10μm以上除去すれば良いものである。
但し、あまり厚く除去しても結晶欠陥の近傍を含む高不純物濃度層を除去するためには意味がないので、無駄を省くために20μmを越えないことが望ましい。
【0040】
また、上記の各実施の形態においては、高不純物濃度層の除去をウェット・エッチング→研磨→ウェット・エッチングの一連の工程で行っているが、ウェット・エッチング或いは研磨のみによって行っても良いものである。
【0041】
また、上記の各実施の形態においては、p型HgCdTe層にドープする元素として、フォトダイオード特性に悪影響を与えないAgを用いているが、Agに限られるものではなく、同じIb族に属するAu或いはCuを用いても良いものである。
【0042】
また、上記の各実施の形態においては、フォトダイオードを形成するための半導体としてHg0.78Cd0.22Teを用いて説明したが、Hg0.78Cd0.22Teに限られるものではなく、他の組成比のHgCdTeを用いても良いものであり、例えば、Cd組成比を0.60程度にすることによってAPD(アバランシェ・フォトダイオード)を形成しても良いものである。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、ライフタイムを長くするためにIb族元素をHgCdTe結晶にドープしたのち、高不純物濃度層を完全に除去しているので、正常なダイオード特性を示し、且つ、高い量子効率のフォトダイオードを再現性良く形成することができ、それによって、画素欠陥のない高解像度の赤外線センサの実用化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図4】従来の赤外線検出装置の製造工程の説明図である。
【図5】従来の赤外線検出装置における問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 p型HgCdTe結晶
2 高不純物濃度層
3 結晶欠陥
4 除去部
11 CdZnTe基板
12 p型HgCdTe層
13 結晶欠陥
14 Agを含む水溶液
15 高不純物濃度層
16 除去部
17 n+ 型領域
18 陽極硫化膜
19 ZnS膜
20 In電極
21 ノン・ドープのp型HgCdTe層
22 Hg雰囲気
31 CdTe基板
32 p型HgCdTe層
33 除去部
34 Agを含む水溶液
35 高不純物濃度層
36 除去部
37 n+ 型領域
38 陽極硫化膜
39 ZnS膜
40 In電極
41 結晶欠陥
42 高不純物濃度領域

Claims (2)

  1. ノン・ドープのHgCdTe結晶にHg空孔濃度の制御のための熱処理を行ってp型HgCdTe結晶としたのち、前記p型HgCdTe結晶をIb族元素イオンを含む溶液中に浸析することによって、p型HgCdTe結晶中にIb族元素のドーピングを行ない、次いで、前記Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶の表面を5μm以上除去することを特徴とする化合物半導体結晶のドーピング方法。
  2. ノン・ドープのHgCdTe結晶をIb族元素イオンを含む溶液中に浸析することによって、HgCdTe結晶中にIb族元素のドーピングを行ったのち、Hg空孔濃度の制御のための熱処理を行ってp型HgCdTe結晶とし、次いで、前記Ib族元素をドーピングしたp型HgCdTe結晶の表面を5μm以上除去することを特徴とする化合物半導体結晶のドーピング方法。
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