JPH09232603A - 赤外線検出器の製造方法 - Google Patents

赤外線検出器の製造方法

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JPH09232603A
JPH09232603A JP8032436A JP3243696A JPH09232603A JP H09232603 A JPH09232603 A JP H09232603A JP 8032436 A JP8032436 A JP 8032436A JP 3243696 A JP3243696 A JP 3243696A JP H09232603 A JPH09232603 A JP H09232603A
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JP
Japan
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infrared detector
crystal
protective film
manufacturing
hgcdte
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Application number
JP8032436A
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English (en)
Inventor
Akira Ajisawa
昭 味澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種基板上のHgCdTe結晶を用いた赤外
線検出器の製造工程において、転位低減に必要な熱サイ
クルアニール工程の工数を削減し、再現性,歩留りの向
上を図る。 【解決手段】 Si基板上にCdTeバッファ層2を5
μm,Agドープp−HgCdTe層3を12μm,M
BE法により順次結晶成長する。その後Hg抜け防止の
ためのZnS保護膜4を1μm程度堆積し、次に前記結
晶をアンプルに入れ窒素を導入し封じ切った後、熱サイ
クルアニール処理を行う。アンプルから結晶を取り出し
た後、一旦ZnS保護膜4を剥離し、Bのイオン注入に
よりn−HgCdTe領域6を形成し、さらにZnS保
護膜4,電極7を形成することにより赤外線検出器を製
作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は禁制帯幅の狭い半導
体、特にHgを含む化合物半導体を用いた赤外線検出器
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に赤外線検出器においては、禁制帯
幅の狭い半導体を用いたものが高感度であることが知ら
れている。特に検出部分にpn接合を有する光起電力型
素子、即ちフォトダイオードを二次元に配列した構成を
もつ配列型赤外線検出器は、暗視カメラ等の赤外線撮像
装置に適用でき有効である。その代表的なものとして、
HgCdTe結晶を用いた赤外線検出器があり、検出器
製造の大面積化・低価格化を図り実用化するために、近
年GaAsやSi等の異種基板上にエピタキシャル成長
したHgCdTeが多く用いられている。
【0003】高感度な赤外線検出器を得るためには、H
gCdTe結晶が良質のものであることが必要であり、
上述したように異種基板上にエピタキシャル成長したH
gCdTe結晶を用いる場合は、基板との格子不整合に
よる転位を十分に下げる必要がある。
【0004】従って従来の異種基板上のHgCdTe結
晶を用いた赤外線検出器の製造方法においては、MBE
等でSi基板1上にノンドープHgCdTe層8を結晶
成長後、図2に示すようにHg雰囲気中9で熱サイクル
アニールを行い低転位化を図り、続いてキャリア濃度制
御のアニールを行い、転位,キャリア濃度の点でデバイ
スに適用可能な所望の結晶を得て、その結晶を用いデバ
イスプロセスを施していた。図2中、2はCdTeバッ
ファ層である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、ドーピング技術
が確立するに従いキャリア濃度制御のアニールは不要と
なってきたが、異種基板を用いている限り、転位に関し
ては十分に下げることは困難であり、良質の結晶を得る
ためには熱サイクルアニールが必要である。
【0006】従来の熱サイクルアニールの方法によれ
ば、前述したようにHg雰囲気中でHgCdTe結晶中
のHgの出し入れを伴いながら処理しているため、コン
トロールするパラメータとして、アニール温度,雰囲気
中のHg蒸気圧等があり、条件設定が複雑でその許容度
が小さく、設定に多大な工数を必要としていた。そのた
め再現性,歩留りの点でも満足のいくものではなかっ
た。更にHg雰囲気中でアニールしているため、環境へ
の問題も懸念されていた。
【0007】本発明の目的はこの点を除き、条件設定が
簡単で再現性,歩留りの点でも優れ、環境への問題もな
い熱サイクルアニール工程を含む赤外線検出器の製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る赤外線検出器の製造方法は、エピタキ
シャル成長工程と、保護膜形成工程と、アニール工程
と、pn接合形成工程とを少なくとも含む赤外線検出器
の製造方法であって、エピタキシャル工程は、CdTe
またはCdZnTeとは異なる半導体基板上にCdTe
バッファ層と、比較的禁制帯幅が狭くp型又はn型にド
ーピングされたHgCdTe層を順次エピタキシャル成
長する処理であり、保護膜形成工程は、前記エピタキシ
ャル成長された結晶上に保護膜を形成する処理であり、
アニール工程は、前記保護膜を形成した結晶を不活性ガ
ス雰囲気中で熱サイクルアニールを行う処理であり、p
n接合形成工程は、前記HgCdTe結晶中にpn接合
を形成する処理である。
【0009】また前記保護膜がCdTeである。
【0010】また前記保護膜がZnSである。
【0011】また前記不活性ガスが窒素である。
【0012】また前記不活性ガスがアルゴンである。
【0013】
【作用】本発明の赤外線検出器の製造方法は、Si等の
異種基板上にCdTeバッファ層を介しドーピングによ
りキャリア濃度が制御されたHgCdTe結晶を成長
後、表面保護膜を堆積し不活性ガス雰囲気中で熱サイク
ルアニールを行う。このようにして低転位化を行った後
に、通常のプロセスにより赤外線検出器を形成する。
【0014】従って本発明の製造方法によれば、熱サイ
クルアニールの主な条件設定パラメータは温度のみに限
られ、従来のようにHg蒸気圧という不確定性の多いパ
ラメータが除かれているため、条件設定に要する工数が
削減でき、更に再現性の確保や歩留りの向上が図れる。
またHgを直接用いていないために環境に悪い影響を与
えることもない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る赤外線検出器
の製造方法を図1を用いて具体的に説明する。図1
(a)において、Si基板1上にCdTeバッファ層2
を5μm,Agをドーピングしたp−HgCdTe層3
を12μm,MBE法により順次結晶成長させる。p−
HgCdTe層3のCd組成xは赤外光に感度をもつよ
うにx=0.23とし、キャリア濃度は1×1016cm
-3とする。その後Hg抜け防止のためのZnS保護膜4
を1μm程度堆積する。
【0016】次に図1(b)に示すように前記結晶をア
ンプル10に入れ窒素を導入し封じ切った後、窒素雰囲
気中5中で前記結晶に対して熱サイクルアニール処理を
行う。ここで結晶は窒素雰囲気中5中で熱処理を受ける
が、ZnS保護膜4があるためにp−HgCdTe層3
からHgが抜けることはなく、キャリア濃度はそのまま
保たれアニールによるキャリア濃度の変化はない。また
熱サイクルアニールは、480℃から300℃の間で3
回繰り返すことでp−HgCdTe層3中の転位密度を
デバイスレベルの値(<2×106cm-2)まで低減す
る。
【0017】次に図1(c)に示すようにアンプル10
から結晶を取り出した後、一旦ZnS保護膜4を剥離
し、Bのイオン注入によりn−HgCdTe領域6を形
成し、さらにZnS保護膜4,電極7を形成することに
より、赤外線検出器を製作する。
【0018】以上のようにして製作された赤外線検出器
は、転位密度も低く、キャリア濃度も最適化されている
ため、その特性は優れているものである。
【0019】本発明の製造方法によれば、熱サイクルア
ニールの際に表面保護膜4を付けてp−HgCdTe層
3からのHgの出し入れを防止している。従って窒素雰
囲気中でのアニールができるため、条件設定のパラメー
タはアニール温度だけで良く、アンプル中に導入するH
gの量やHg蒸気圧の調整等複雑な条件出しが不要とな
り、アニール条件設定のための工数が削減でき、更に再
現性の確保や歩留りの向上が図れる。また外部にHgが
漏れることもないため、装置自体も簡易なもので良く環
境に悪い影響を与えることもない。
【0020】本実施形態ではSi基板を用いた場合につ
いて示したが、これがGaAs基板であっても、得られ
る効果は全く同様である。またHgCdTe層の組成や
電気的極性に関しても本実施形態のものに限るものでは
なく、p−HgCdTe層3のドーピングがAsやCu
等の他の材料であってもよく、またIn等のn型のドー
ピングでもイオン注入によりp−HgCdTeを形成す
る方法を導入すれば適用可能である。
【0021】また保護膜4に関してもZnSを用いた例
を示したが、これがCdTeであってもよい。さらに熱
サイクルアニールにはアンプルに窒素を封じ込めた場合
を示したが、雰囲気が不活性ガスであれば窒素に限ら
ず、アルゴン等でも良く、またアンプルで封じ切る必要
もない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る赤外線
検出器の製造方法によれば、GaAsやSi等の異種基
板上のHgCdTe結晶を用いる場合に必要とする熱サ
イクルアニールの工数を削減することができ、再現性の
確保や歩留りの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る赤外線検出器の製造方法の一実施
形態を工程順に示す断面図である。
【図2】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 CdTeバッファ層 3 Agドープp−HgCdTe層 4 ZnS保護膜 5 窒素雰囲気 6 n−HgCdTe領域 7 電極 8 ノンドープHgCdTe層 9 Hg雰囲気

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピタキシャル成長工程と、保護膜形成
    工程と、アニール工程と、pn接合形成工程とを少なく
    とも含む赤外線検出器の製造方法であって、 エピタキシャル工程は、CdTeまたはCdZnTeと
    は異なる半導体基板上にCdTeバッファ層と、比較的
    禁制帯幅が狭くp型又はn型にドーピングされたHgC
    dTe層を順次エピタキシャル成長する処理であり、 保護膜形成工程は、前記エピタキシャル成長された結晶
    上に保護膜を形成する処理であり、 アニール工程は、前記保護膜を形成した結晶を不活性ガ
    ス雰囲気中で熱サイクルアニールを行う処理であり、 pn接合形成工程は、前記HgCdTe結晶中にpn接
    合を形成する処理であることを特徴とする赤外線検出器
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記保護膜がCdTeであることを特徴
    とする請求項1に記載の赤外線検出器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記保護膜がZnSであることを特徴と
    する請求項1に記載の赤外線検出器の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記不活性ガスが窒素であることを特徴
    とする請求項1に記載の赤外線検出器の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記不活性ガスがアルゴンであることを
    特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器の製造方法。
JP8032436A 1996-02-20 1996-02-20 赤外線検出器の製造方法 Pending JPH09232603A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003063251A1 (en) * 2002-01-17 2003-07-31 The University Of Western Australia Automatically passivated n-p junction and a method for making it
CN102420270A (zh) * 2011-11-10 2012-04-18 中国科学院上海技术物理研究所 一种用于光伏型碲镉汞探测器的延展电极及制备方法
CN110911520A (zh) * 2019-11-13 2020-03-24 中国电子科技集团公司第十一研究所 碲镉汞红外探测器混成芯片及其制备方法

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WO2003063251A1 (en) * 2002-01-17 2003-07-31 The University Of Western Australia Automatically passivated n-p junction and a method for making it
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