JP3642983B2 - ディスク装置におけるディスク移動防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のディスクが収納されたマガジンが装填されるディスク装置、または1個のディスクあるいは複数のディスクが筐体内に個別に装填されるディスク装置に係り、特に前記マガジン内のディスクあるいは前記筐体内に挿入されたディスクが不用意に移動するのを防止できるようにしたディスク移動防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のディスク交換式のディスク装置を示す平面図である。
このディスク装置は筐体1内にディスクの設置領域2と、その奥側のディスク駆動領域3とが形成されている。この設置領域2に装填されるマガジン4内には複数枚のディスクDが出入口5から出入り自在に挿入され、またはディスクDを載置した複数のトレイが出入口5から出入り自在に挿入されている。
【0003】
図6に示すものでは、マガジン4が出入口5を前記設置領域2に向けて装填される。筐体1内にマガジン4が装填された状態で、マガジン4内のいずれかのディスクDが選択されて前記駆動領域3に引き出され、あるいはディスクDを載置したトレイが駆動領域3に引き出され、この駆動領域3において選択されたディスクDが駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの種のディスク装置では、筐体1内にマガジン4を装填するとき、あるいは装填した後に、設置領域2に位置するマガジン4の出入口5からディスクDあるいはディスクDを載置したトレイが不用意に突出するおそれがある。特に、図6に示すように、マガジン4がその出入口5を前方に向けて装填されるものでは、その装填方向へのマガジンの移動の慣性力により、マガジン4が装填された瞬間にマガジン4内からディスクDやトレイが突出しやすい。また、車載用の場合には、マガジン4が設置領域2に装填された状態で、車体振動などによりマガジン4内からディスクDやトレイが不用意に突出することもある。
【0005】
マガジン4内からディスクDが不用意に突出すると、ディスクを選択するために移動中の駆動ユニットなどとディスクとが駆動領域3で当たり、動作不良が発生するなどの問題が生じる。
【0006】
上記のディスクDの不用意な突出を防止するために、通常はマガジン4内のディスクDを板ばねなどで強く保持させたり、あるいはトレイをマガジン4内に向けて引っ張りばねにより付勢するなどの対策がとられている。
【0007】
しかし、ディスクDやトレイをマガジン4内に常に強いばね力で保持していると、設置領域2に設置されたマガジン4内から選択されたディスクDやトレイを駆動領域3へ引き出すときの抵抗力が大きくなり、ディスクやトレイの引き出し力の駆動力を大きくしなくてはならない。またディスクやトレイを引き出す引き出し機構の摩耗も顕著になる。
【0008】
また、前記ばねなどを使用せず、あるいはばね力を弱くして、筐体1内に、マガジン4からのディスクやトレイの突出を防止するためのストッパを設けることが考えられる。しかしこのストッパを設けた場合には、ディスクやトレイを駆動領域3へ引き出すときに、ディスクの取出しの邪魔にならない位置へストッパを退避させることが必要になる。この場合、ディスクの取出し領域からストッパを退避させる際のタイミングの設定が難しく、よってストッパを動作させるための個別の駆動源が必要になる。
【0009】
上記問題点は、図6に示すようにマガジン4が出入口5が設置領域2に向けられて装填されるものにおいて顕著である。しかし、マガジン4が装填されるディスク装置以外のものにおいても同様に問題になることがある。例えば、筐体内の設置領域2にMDなどのディスクを個別に挿入し、設置領域2に複数のMDなどを貯えるものの場合には、MDなどを設置領域2に挿入するときの力が大きすぎると、その力でMDなどが駆動領域3へ突出してしまうという問題がある。さらに、1枚のMDなどを筐体内の設置領域2に挿入するものにおいても、その挿入力が大きいと、挿入時に設置領域2から駆動領域3へ突出することが有り得る。
【0010】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、マガジンやディスクを筐体内に挿入した時点で、ディスクあるいはトレイが筐体内の設置領域から不用意に突出することがなく、または車体振動などでディスクやトレイが設置領域から不用意に突出することがないディスク装置におけるディスク移動防止装置を提供することを目的としている。
【0011】
また本発明は、設置領域からのディスクやトレイの移動を防止するストッパを、ディスクの駆動を開始するタイミングに合わせて退避位置へ移動させることを可能としたディスク装置におけるディスク移動防止装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク装置におけるディスク移動防止装置は、
筐体内に、複数のディスクが並ぶ設置領域と、
前記ディスクの並び方向へ案内されて、設置領域から出た選択ディスクを駆動する駆動位置と、前記選択ディスクから離れる待機位置との間で移動する駆動ユニットと、
前記駆動ユニットをディスクの並び方向に沿って前記待機位置から駆動位置へ移動させる選択駆動部材、およびこの選択駆動部材を動作させるモータを備えた駆動ユニット移送手段と、
前記設置部からのディスクの移動を阻止する阻止姿勢と、前記設置部からのディスクの移動を許容する退避姿勢との間で回動するストッパと、
前記モータの動力を前記ストッパに伝達させて、前記モータの一方向の回転力で前記ストッパを前記阻止姿勢から前記退避姿勢へ回動させ、他方向の回転力で前記退避姿勢から前記阻止姿勢へ回動させるストッパ駆動手段とを有し、
前記駆動ユニットが前記待機位置から前記駆動位置へ移動させられるときに、前記ストッパが、前記阻止姿勢から前記退避姿勢へ移動することを特徴とするものである。
【0013】
上記本発明では、筐体内の設置領域にディスクが設置されている状態で、ストッパが阻止姿勢に位置しており、設置領域内のディスクが不用意に設置領域から飛び出すことがない。よって、ディスクを収納したマガジンを前記設置領域に挿入するときに、マガジン内からディスクやトレイが不用意に飛び出すことがない。また前記設置領域に複数枚のディスクを挿入するディスク装置において、ディスクを挿入したときに、その挿入力でディスクが設置領域から飛び出すことがない。また車載用の場合に、マガジンやディスクが装填されている状態で、車体振動が作用したときも、設置領域からのディスクの不用意な突出を防止できる。
【0014】
しかも、設置領域からディスクが引き出される前あるいは引き出された後において、駆動ユニットが待機位置からディスクを駆動する駆動位置へ移動するときのタイミングに合わせてストッパが退避姿勢に移動するため、ディスクを駆動するときにのみ前記ストッパを外すことができる。
【0015】
なお、本発明でのディスクは、CD、DVDなどのようにディスクがそのまま使用されるもの、あるいはMDなどのカートリッジ内に収納されているものなどである。
【0018】
さらに、前記阻止姿勢に移動した前記ストッパにより、前記マガジン内のディスクおよびマガジン内でディスクを載置したトレイの双方の突出移動が阻止されるものであってもよい。
【0019】
特に本発明は、前記マガジンが、ディスクおよび/またはトレイの出入口が前記設置領域に向けられて装着されるものである場合に有効である。
【0021】
さらにストッパが回動式の場合に、前記阻止位置にあるストッパとディスクとの接触点Sにおけるディスク外周円の接線をH、ディスクの移動力Fの前記接線Hに垂直な垂直分力をFv、ストッパの回転中心Oと前記接触点Sを結ぶ線をrとしたときに、前記垂直分力Fvが、前記線rよりも退避姿勢への回動側と逆側に向けられて、前記ディスクの移動力Fにより前記ストッパに対して前記退避姿勢への回動側と逆向きのモーメントm1が与えられるものが好ましい。
【0022】
この場合に、前記モーメントm1を受けたストッパが前記退避姿勢から動かないように、前記モーメントm1方向へのストッパの回動を阻止する規制部を設けることが好ましい。
【0023】
上記のようにストッパとディスクとの関係を設定すると、設置部からディスクが移動しようとしたときの力でストッパが不用意に退避姿勢へ回動するのを防止でき、前記ストッパでディスクまたはトレイの移動を確実に阻止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態として車載用のディスク選択型のディスク装置を示す側面図、図2は平面図である。図3と図4は、図1のIII矢視の部分底面図を動作別に示したものである。図5はストッパとディスクとの位置関係の好ましい例を示す説明図である。
【0025】
図1および図2に示すように、筐体10は平面形状が長方形の立方体形状である。筐体10の前部には化粧部となるノーズ11が設けられて、ノーズ11にマガジン挿入口が開口しており、マガジンMは、前記挿入口から筐体10の長辺方向へ向けて挿入される。マガジンMは筐体10内の前方へ突出した状態で保持される。よって筐体10の内部での前方部分がマガジン設置領域(ディスク設置領域)(ア)であり、筐体10内の奥側が選択駆動領域(イ)である。
【0026】
マガジンMは、図示左側(装置奥側;X1側)に出入口M1が形成された箱体であり、その内部には複数枚のトレイTが前記出入口M1から引出し自在に収納されている。図2に示すように、マガジンMの底板M2の、前記出入口M1に対向する前縁部M2aは、マガジンM内に入り込む円弧形状である。
【0027】
図2に示すように個々のトレイの平面形状は、前記出入口M1に向く前縁部に凹部T1が形成されている。また幅方向(Y方向)の両側部には、保持溝T3,T3が形成されている。
【0028】
トレイTにディスクDが載置された状態では、ディスクDの幅方向(Y方向)の縁部が前記保持溝T3,T3に差し込まれている。なお、前記少なくとも一方の保持溝T3内には板ばねが設けられ、この板ばねでディスクDが保持溝T3,T3内で容易に動かないように保持されている。またディスクDの中心穴は前記凹部T1の部分に現れる。
【0029】
このディスク装置では、トレイTが選択駆動領域(イ)へ引き出されてディスクDの中心がディスク駆動ユニットに駆動可能にクランプされた状態で、トレイTのみが空の状態でマガジンM内に戻される。このとき、図2に示すように、選択駆動領域(イ)で駆動中のディスクD1のX2側の後端部は、マガジンM内に位置しているトレイTの凹部T1に対向し、回転駆動中のディスクD1とマガジンM内に戻されたトレイTとが重ならないようになる。
【0030】
トレイTのX2側の端部には突部T4が一体に形成されている。前記マガジンM内のX2側の内部には保持板ばねSPが取り付けられており、マガジンM内に収納されたトレイTの前記突部T4が前記保持板ばねSPに保持されて、トレイTの抜け止めがなされる。このマガジンMでは、出入口M1からトレイTがX1方向へ引き出されるときに、その初期に前記保持板ばねSPによる保持弾性力の抵抗を受けるが、突部T4が前記保持板ばねSPを離脱した後は、トレイTを抵抗を受けることなくX1方向へ引き出すことが可能である。
また、トレイTのX1側の先部で且つY1側の側部には、掛止凹部T5が設けられている。
【0031】
筐体10内の選択駆動領域(イ)内には、ディスク駆動ユニット20が設けられている。図1に示すように、ディスク駆動ユニット20を構成する昇降シャーシ21の両側部には、ガイドピン22,22が固定されている。図1に示すように、筐体10の両側板には、縦方向に延びる昇降案内溝10a,10aが形成されており、前記ガイドピン22,22が昇降案内溝10a,10aに挿入され、選択駆動領域(イ)では、前記昇降シャーシ21が上下方向へ昇降動作自在である。
【0032】
図1に示すように、筐体10の一方の側板の外側には選択駆動板(選択駆動部材)23が設けられ、X1−X2方向へ摺動自在に支持されている。筐体10の他方の側板の外側にも同様に選択駆動板が設けられている。
【0033】
図1に示すように、選択駆動板23には、傾斜し且つ階段状に形成された選択穴23a,23aが形成されており、前記昇降シャーシ21に設けられた前記ガイドピン22,22はこの選択穴23a,23a内に挿入されている。
【0034】
図1において選択駆動板23がX1方向へ移動すると、前記選択穴23a,23aの移動に案内されてディスク駆動ユニット20が下降し、選択駆動板23がX2方向へ移動すると、ディスク駆動ユニット20が上昇する。ガイドピン22,22が前記選択穴23a,23aの階段部分に位置しているときに、ディスク駆動ユニット20が、マガジンM内のいずれかのトレイを選択且つ駆動できる駆動位置(選択駆動位置)に停止する。
【0035】
また、図1において選択駆動板23がX1方向へ最も移動し、前記ガイドピン22,22が前記選択穴23a,23aの最下段23a1,23a1に至ると、ディスク駆動ユニット20が最も下へ移動して待機位置となる。この待機位置は、ディスク駆動ユニット20がいずれのディスクDも選択しない位置である。
【0036】
図3は、図1に示す筐体10の底部をIII矢視方向から見た部分底面図である。図3に示すように、前記マガジン設置領域(ア)の底部には筐体10の底板12が設けられている。この底板12の下面に、前記選択駆動板23を動作させる機構が設けられている。前記選択駆動板23と、前記底板12の下面に設けられた機構とで、ディスク駆動ユニット20を昇降移動させる駆動ユニット移送手段(ウ)が構成されている。
【0037】
底板12の下面には、底板12に固定された支持軸32を支点として揺動動作する移送レバー31が設けられており、この移送レバー31のY2側の端部には、移送溝33が形成されている。図1に示すように、前記選択駆動板23の下端部分には直角に折り曲げられた連結片23bが一体に形成されており、この連結片23bは、筐体10の側板に開口した長穴10b内を経て、前記底板12の下面側に延びている。そして図3に示すように、前記連結片23bに固定されたピン34が前記移送溝33内に挿入されている。
【0038】
前記移送レバー31には、前記支持軸32を曲率中心とする円弧状の円弧歯35が一体に形成されている。底板12には軸36によりピニオン歯車37が回転自在に支持されており、このピニオン歯車37が前記円弧歯35と噛み合っている。
【0039】
前記ピニオン歯車37には、大径の平歯車38が一体に形成されている。この平歯車38の側方では、底板12に設けられた軸40に回転自在に設けられた中間歯車39が設けられ、この中間歯車39が前記平歯車38に噛み合っている。前記中間歯車39にはやや大径の歯車41が一体に形成されている。底板12にはモータ42が固定されており、このモータ42の出力軸に設けられたウオーム歯車43が前記歯車41に噛み合っている。
【0040】
前記モータ42が始動すると、その回転力はウオーム歯車43から歯車41に伝達され、さらに中間歯車39から平歯車38に伝達される。そしてピニオン歯車37から円弧歯35に伝達されて、移送レバー31が支持軸32を支点として回動させられる。
【0041】
図3に示すように、移送レバー31が時計方向へ回動させられると、前記移送溝33により、選択駆動板23がX2方向へ移動させられる。よって図1に示すように、選択穴23a,23aによりディスク駆動ユニット20が上昇させられる。なお、図3に示す移送レバー31の回動角度を検出し、所定の検出値が得られたときにモータ42を停止させると、選択駆動板23が停止し、ガイドピン22,22が選択穴23a,23aのいずれかの階段部分に位置して、ディスク駆動ユニット20がマガジンM内のいずれかのディスクDおよびトレイTを選択できる駆動位置で停止する。
【0042】
また、前記モータ42の動力により、移送レバー31が図4に示すように反時計方向へ回動した状態で停止させると、選択駆動板23がX1方向へ最も移動する。このときガイドピン22,22が選択穴23a,23aの最下段23a1,23a1に移動して、ディスク駆動ユニット20が待機位置へ下降する。
【0043】
なお、図3と図4に示すのと逆側の筐体10の側板には、図1に示す選択駆動板23と対称な形状の選択駆動板が設けられ、この選択駆動板も前記移送レバー31によりX1−X2方向へ駆動される。すなわち筐体10の両側板に設けられた一対の選択駆動板が互いに対称に動作することにより、ディスク駆動ユニット20が待機位置と駆動位置とへ移動させられる。
【0044】
図1および図3、図4に示すように、前記底板12の上面には、軸45を支点としてストッパ46が回動自在に支持されている。このストッパ46には立ち上がり片47が一体に折り曲げ形成されており、図1に示すように、この立ち上がり片47は前記底板12から上方に延びている。
【0045】
図2に示すように、前記ストッパ46は、退避姿勢(i)と阻止姿勢(ii)との間で回動可能である。阻止姿勢(ii)に回動したときに、ストッパ46の立ち上がり片47が、マガジンM内の全てのトレイT上のディスクDに対して、X1側に対向する。またストッパ46が退避姿勢(i)に回動すると、マガジンM内のトレイTおよびディスクDが出入口M1からX1方向へ移動可能となる。
【0046】
なお図2に示すように、マガジンMの底板M2の前縁部M2aはX2方向へ入り込む凹部形状であり、前記ストッパ46の立ち上がり片47は、前記前縁部M2aの前方で回動する。
【0047】
前記ストッパ46は、図3と図4に示すストッパ駆動手段(エ)により回動駆動される。そしてこのストッパ駆動手段(エ)は、前記駆動ユニット移送手段(ウ)の動作力により動作させられる。
【0048】
前記ストッパ駆動手段(エ)では、前記ストッパ46に小歯車48が一体に固定されており、この小歯車48はストッパ46と共に前記軸45に回動自在に支持されている。底板12には軸51により歯車52が回転自在に支持されており、この歯車52と前記小歯車48とが噛み合っている。
【0049】
底板12の下面には軸53により駆動アーム54が回動自在に支持されている。この駆動アーム54の一方の腕部は、前記軸53を中心とした円弧歯54aを有する扇ギヤであり、前記円弧歯54aは前記歯車52に常に噛み合っている。また前記駆動アーム54では軸53の側方に摺動ピン55が固定されている。
【0050】
前記移送レバー31には制御溝56が形成されており、前記摺動ピン55はこの制御溝56内に摺動自在に挿入されている。前記制御溝56は、支持軸32からの半径がR1の円弧部56aと、前記支持軸32からの半径がR2(R1<R2)の円弧部56bと、両円弧部56aと56bの境界部での駆動変曲部56cとが一体に連続しているものである。
【0051】
前記移送レバー31が回動して、前記摺動ピン55が、前記円弧部56aから駆動変曲部56c内に入ると、図3の状態から駆動アーム54が反時計方向へ駆動され、歯車52が時計方向へ回動させられ、ストッパ46が反時計方向へ回動して、ストッパ46が図3に示す退避姿勢(i)から図4に示す阻止姿勢(ii)へ移動する。
【0052】
また、前記円弧部56aまたは円弧部56b内を前記摺動ピン55が摺動しているときは、移送レバー31が回動しても、駆動アーム54は回動せず、ストッパ46は退避姿勢(i)または阻止姿勢(ii)に回動した位置で停止している。
【0053】
次に、前記選択駆動板23により昇降させられる昇降シャーシ21上には、回転テーブル61およびこの回転テーブル61を回転駆動するスピンドルモータが搭載されている。また昇降シャーシ21には、光ヘッドとこの光ヘッドを、ディスクD1の記録面に沿って移動させるスレット機構が搭載されている。
【0054】
図1に示すように、昇降シャーシ21にはクランプアーム62が設けられている。クランプアーム62の基端部は、回動支点64により回動自在に支持されている。またクランプアーム62の先端部にはクランパ63が回転自在に支持されている。
【0055】
図2に示すように、昇降シャーシ21上には、Y1方向の側部においてX1−X2方向へ回動可能な移送部材65が設けられている。昇降シャーシ21上には引き出しアーム66が設けられている。この引き出しアーム66の一端は軸67により回動自在に支持されているとともに、その他端が連結ピン68により前記移送部材65に連結されている。
【0056】
昇降シャーシ21の上には、軸74により回転自在に支持された駆動歯車73が設けられている。昇降シャーシ21に搭載されたモータ71の回転力は減速歯車列72に減速されて前記駆動歯車73に伝達される、この駆動歯車73にはカム穴75が形成されており、前記引き出しアーム66に固定された制御ピン76が前記カム穴75内に挿入されている。
【0057】
ディスク駆動ユニット20の昇降シャーシ21が、マガジンM内の選択されたトレイTに対向した状態で、前記モータ71により前記駆動歯車73が駆動されると、前記カム穴75により引き出しアーム66が反時計方向へ回動する。このとき前記移送部材65がトレイTの掛止凹部T5に掛止され、トレイTがマガジンM内からX1方向へ引き出される。
【0058】
次に動作について説明する。
マガジンMの装填を待機しているとき、図4に示すように、駆動ユニット移送手段(ウ)では、モータ42により移送レバー31が反時計方向へ回動させられており、移送レバー31の移送溝33により選択駆動板23がX1方向へ移動させられて停止している。よって選択駆動板23の選択穴23a,23aにより、ガイドピン22,22が下降させられ、ガイドピン22,22は選択穴23a,23aの最下段23a1,23a1に位置している。よって筐体10内の選択駆動領域(イ)では、ディスク駆動ユニット20は、最下段の待機位置で停止している。
【0059】
このとき図4に示すように、ストッパ駆動手段(エ)では、駆動アーム54に設けられた摺動ピン55が、移送レバー31の制御溝56の半径R2の円弧部56b内に位置している。よって駆動アーム54は反時計方向へ回動させられており、これにより歯車52は時計方向へ回動させられている。よって歯車52により小歯車48が反時計方向へ回動させられ、ストッパ46は、阻止姿勢(ii)に回動して停止している。
【0060】
この状態でマガジンMがノーズ11の開口部からX1方向へ装着され、マガジン設置領域(ア)に装填されると、マガジンM内の全てのディスクDの前方の直近に前記ストッパ46の立ち上がり片47が対向する。
【0061】
図2に示すように、マガジンM内にはトレイTを収納状態で保持する保持板ばねSPが設けられており、通常はマガジンMの出入口M1からトレイTが勝手に飛び出すことがない。しかし、筐体10内のマガジン設置領域(ア)に向けてマガジンMを勢いよく装着すると、その装着移動力の慣性により、トレイT上のディスクDが保持溝T3内の板ばねの保持力に打ち勝って出入口M1から飛び出るおそれがある。あるいは、ディスクDを載置したトレイTが前記保持板ばねSPから外れて、出入口M1からX1方向へ飛び出すことも有り得る。しかし、前記のようにマガジン設置領域(ア)にマガジンMを装着した時点で、全てのディスクDの前方の直近に前記ストッパ46の立ち上がり片47が対向するため、マガジンM内からのトレイTの突出を防止できる。
【0062】
なお、図4に示す状態で、移送レバー31をさらに反時計方向へ回動させると、移送レバー31の移動力により、マガジンMをマガジン設置領域(ア)内に留めているロック機構が外れ、さらにばねなどでマガジンMがX2方向へ排出させられる。このとき、駆動アーム54に設けられた摺動ピン55は、移送レバー31の制御溝56の円弧部56b内を移動するため、駆動アーム54は動作せず、ストッパ46は阻止姿勢(ii)に停止したままである。
【0063】
このように、マガジンMを筐体10内のマガジン設置領域(ア)に装填するとき、またマガジン設置領域(ア)からマガジンMを排出するときには、ストッパ46は常に図4に示す阻止姿勢(ii)で停止している。
【0064】
マガジンMが装着されている状態で、いずれかのディスクの選択指令が出されると、モータ42により移送レバー31が時計方向へ回動させられる。移送レバー31が時計方向へ回動した直後に、移送レバー31の制御溝56の駆動変曲部56cにより摺動ピン55が案内され、駆動アーム54が時計方向へ回動させられる。この駆動アーム54の円弧歯54aにより歯車52が反時計方向へ回動させられ、さらに歯車52により小歯車48が時計方向へ回動させられて、図3に示すようにストッパ46が退避姿勢(i)へ移動する。
【0065】
ストッパ46が退避姿勢(i)に位置しているときには、マガジンM内のトレイTおよびディスクDは、マガジンMの出入口M1から選択駆動領域(イ)へ移動可能である。
【0066】
ディスク選択動作中は、選択駆動板23がX1方向へまたはX2方向へ駆動され、選択駆動板23に形成された選択穴23a,23aによって、ガイドピン22,22が上下に案内される。移送レバー31の回動位置は図示しない検出手段により検出されており、この検出出力によりディスク駆動ユニット20がどの高さに移動しているのかが認識可能である。
【0067】
ディスク駆動ユニット20のガイドピン22,22が選択穴23a,23aのいずれかの階段部分に至った状態で、移送レバー31の回動を停止させると、ディスク駆動ユニット20が選択されたトレイTの前方で停止し、昇降シャーシ21に取り付けられている前記移送部材65のフック部分が選択されたトレイTの掛止凹部T5に掛止可能に対向する。
【0068】
そして、図2に示す昇降シャーシ21上のモータ71により駆動歯車73が回転させられ、引き出しアーム66が反時計方向へ回動し、選択されたディスクDが載置されたトレイTが移送部材65によりX1方向へ引き出される。引き出されたディスクD1の中心部は、回転テーブル61とクランパ63とでクランプされる。その後に引き出しアーム66が時計方向へ駆動され、ディスクD1が回転テーブル61上にクランプされた状態で、空になったトレイTがマガジンM内に戻される。
この状態で、駆動位置にあるディスク駆動ユニット20内でディスクが回転駆動され、ディスクD1に対する再生動作または記録動作が行われる。
【0069】
図5は、マガジンM内のディスクDと、その前方において阻止姿勢(ii)となっているストッパ46との好ましい位置関係を示すものであり、図2と同様に筐体10を上方から見たときの平面図である。
【0070】
図5では、マガジンMがマガジン設置領域(ア)に装填されるときの慣性力などで飛び出そうとするディスクDの移動力をFで示している。またストッパ46の立ち上がり片47とディスクDとの当接点をS、ディスクDの半径をR、前記当接点SにおけるディスクDの外周円の接線をH、ストッパ46の回動中心と前記当接点Sを結ぶ線をrで示している。
【0071】
図5の下部に記載されているように、前記当接点Sにおいてストッパ46に対して作用する垂直分力Fv(接線Hと直交する方向へ向う前記力Fの分力)が、図5において前記線rよりも時計側(退避姿勢(i)方向への回動方向と逆の方向)に位置していると、ストッパ46には前記時計方向へ回動させようとするモーメントm1が作用する。よって、図5に示すように、阻止姿勢(ii)に位置しているストッパ46がさらに時計方向へ回動するのを規制する規制部80を設けておくと、ディスクDの飛び出し力Fによりストッパ46に対して退避姿勢(i)への回動力が作用せず、ストッパ46が阻止姿勢(ii)で安定する。
【0072】
上記のように、ストッパ46が阻止姿勢(ii)で安定するための条件は、前記垂直分力Fvがストッパ46を時計方向へ回動させようとするモーメントをm1(=L・Fv)、当接点Sにおいてストッパ46に対して与えられる摩擦力μ・Fv(ただしμは静摩擦係数)がストッパ46を反時計方向へ回動させようとするモーメントをm2としたときに、m1>m2である。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明では、設置領域からのディスクの移動を防止するストッパが設けられているため、設置部からディスクが不用意に突出することが無い。また駆動ユニットが駆動位置へ移動するときに、ストッパが阻止姿勢から退避姿勢へ回動するため、ディスクを駆動するときには、必ずストッパが解除されることになる。またストッパを動作させるための別個の駆動手段が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク移動防止装置を備えたディスク選択型のディスク装置の側面図、
【図2】ディスク装置の平面図、
【図3】図1のIII矢視の部分底面図、
【図4】ストッパが阻止姿勢へ回動したときの部分底面図、
【図5】マガジン内のディスクとストッパとの位置関係の好ましい例を示す平面図、
【図6】従来のディスク装置の平面図、
【符号の説明】
10 筐体
10a 昇降案内溝
12 底板
20 ディスク駆動ユニット
22ガイドピン
23 選択駆動板
23a 選択穴
31 移送レバー
35 円弧歯
37 ピニオン歯車
42 モータ
46 ストッパ
47 立ち上がり片
48 小歯車
54 駆動アーム
54a 円弧歯
65 移送部材
D ディスク
M マガジン
(ア) 設置領域
(イ) 選択駆動領域
(ウ) 駆動ユニット移送手段
(エ) ストッパ駆動手段
(i) 退避姿勢
(ii) 阻止姿勢
Claims (6)
- 筐体内に、複数のディスクが並ぶ設置領域と、
前記ディスクの並び方向へ案内されて、設置領域から出た選択ディスクを駆動する駆動位置と、前記選択ディスクから離れる待機位置との間で移動する駆動ユニットと、
前記駆動ユニットをディスクの並び方向に沿って前記待機位置から駆動位置へ移動させる選択駆動部材、およびこの選択駆動部材を動作させるモータを備えた駆動ユニット移送手段と、
前記設置部からのディスクの移動を阻止する阻止姿勢と、前記設置部からのディスクの移動を許容する退避姿勢との間で回動するストッパと、
前記モータの動力を前記ストッパに伝達させて、前記モータの一方向の回転力で前記ストッパを前記阻止姿勢から前記退避姿勢へ回動させ、他方向の回転力で前記退避姿勢から前記阻止姿勢へ回動させるストッパ駆動手段とを有し、
前記駆動ユニットが前記待機位置から前記駆動位置へ移動させられるときに、前記ストッパが、前記阻止姿勢から前記退避姿勢へ移動することを特徴とするディスク移動防止装置。 - 前記駆動ユニット移送手段には、前記モータの回転力を前記選択駆動部材に伝達する移送部材と、前記移送部材の移動力を前記ストッパに伝達する駆動部材とが設けられている請求項1記載のディスク移動防止装置。
- 複数のディスクを収納したマガジンが前記設置領域に着脱自在に装着可能とされ、
前記移送部材と前記駆動部材とが制御部を介して連結されており、
前記駆動ユニットが前記待機位置にあるときに、前記移送部材の動作によって前記マガジンの排出動作が行われ、このとき前記制御部によって前記ストッパが前記阻止姿勢から動かないように前記駆動部材が制御される請求項2記載のディスク移動防止装置。 - 前記阻止姿勢に移動した前記ストッパにより、前記マガジン内のディスクおよびマガジン内でディスクを載置したトレイの双方の突出移動が阻止される請求項3記載のディスク移動防止装置。
- 前記トレイの前方に凹部が形成されて、トレイに載置されたディスクの一部が前記凹部に露出しており、
前記ストッパは、前記凹部の前方で回動する請求項4記載のディスク移動防止装置。 - 前記阻止姿勢にあるストッパとディスクとの接触点Sにおけるディスク外周円の接線をH、ディスクの移動力Fの前記接線Hに垂直な垂直分力をFv、ストッパの回転中心Oと前記接触点Sを結ぶ線をrとしたときに、前記垂直分力Fvが、前記線rよりも退避姿勢への回動側と逆側に向けられて、前記ディスクの移動力Fにより前記ストッパに対して前記退避姿勢への回動側と逆向きのモーメントm1が与えられる請求項1ないし5のいずれかに記載のディスク移動防止装置。
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