JP3642836B2 - 炭化珪素ハニカム構造体及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素ハニカム構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば排気ガスなどから煤等の可燃性微粒子を捕集し、捕集した可燃性微粒子を加熱焼却して再生する導電性ハニカム構造体に関し、特にディーゼルエンジンから排出される可燃性微粒子を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ用ハニカム構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排気ガスから煤などの有害物質とされる可燃性微粒子を捕集するフィルタ、例えば、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる可燃性微粒子を捕集するフィルタは、コーディエライトや炭化珪素を主成分とする多孔質壁からなるハニカム構造体が適用されている。その構造は入口端面と出口端面との間で長手方向に多孔質壁を介して蜂の巣状に連なる復数の貫通孔を有し、貫通孔の入口端面と出口端面は交互に封止され、入口端面が開放された貫通孔は出口端面で封止され、入口端面が封止された貫通孔は出口端面で開放されている。また、このフィルタは、ディーゼル機関の排気ガス系統の一部として取り付けられ、開放された入口端面の貫通孔から流入する排気ガスは、多孔質壁を通過し、可燃性微粒子が捕集され、可燃性微粒子を含まない排気ガスが出口端面の開放された貫通孔から流出する。従って、多孔質壁は可燃性微粒子を含む排気ガスが容易に通過することができ、可燃性微粒子の殆どまたは全てを捕集するのに適した気孔径及び気孔率を有する必要がある。
【0003】
そこで特公平 5ー77442号公報では、ハニカム構造体の多孔質壁において、オープンポロシティの容積及びオープンポロシティを形成する気孔の平均直径が、座標上において点1-G-5-2-3-4(但し、点1;オープンポロシティ58.5%,平均気孔径1 μm 、点G;オープンポロシティ46.8%,平均気孔径12μm 、点5;オープンポロシティ39.5%,平均気孔径15μm 、点2;オープンポロシティ33.0%,平均気孔径15μm 、点3;オープンポロシティ52.5%,平均気孔径20μm 、点4;オープンポロシティ90.0%,平均気孔径 1μm を有する) を結ぶ境界線によって限定される帯域内にあるディーゼル機関排気ガス系用粒状物濾過器を開示している。
【0004】
また、特開昭61-83689号公報は、薄い隔壁を隔てて軸方向に多数の貫通孔が隣接している炭化珪素質ハニカム構造体において、該隔壁が平均アスペクト比 2〜50の範囲の板状結晶を主体として構成される三次元網目構造を有する多孔質体からなることを開示している。
【0005】
このようにハニカム構造体は、捕集面積が大きく、多孔質壁の気孔径及び気孔率を適宜、選定することによって優れた捕集性能を有する。しかし、ある一定量の可燃性微粒子を捕集すると、多孔質壁が目詰まりし、通気抵抗が増大するため、定期的に捕集した可燃性微粒子を焼却、再生する必要がある。この再生は、主にバーナの燃焼ガスをフィルタに噴射し焼却する方法やニクロム線ヒータ等の発熱金属層を組み合わせて加熱焼却する方法等が用いられている。しかしながら、外部からフィルタを加熱し再生する方法は、可燃性微粒子の燃焼による局所的な発熱によってフィルタの溶損や、温度勾配による熱応力割れが発生する問題がある。
【0006】
また、従来のハニカム構造体の多孔質壁は、ほとんどが50μm 以下の微細気孔で構成され、可燃性微粒子が目詰まりしやすく、排気ガスの通気抵抗が短時間で上昇するため、加熱焼却による再生を頻繁に繰り返す必要がある。また、捕集時間を長くするため、フィルタが大型化し再生時の温度分布がより不均一となる。
【0007】
そこで、捕集した可燃性微粒子を均一に焼却する方法として、通電による自己発熱型フィルタが検討され、炭化珪素、珪化モリブデン、炭化チタニウムあるいはランタンクロマイトを主成分とした導電性セラミックス(特開昭58-119317 号公報 ,特開平2-42112 号公報)を用いる技術が開示されている。
【0008】
しかしながら、ランタンクロマイトのような酸化物系セラミックは、耐熱性が低く、熱膨張率が高いため熱応力割れが発生しやすい。また、珪化モリブデン、炭化チタニウム等の非酸化物系セラミックは気孔率、気孔径が大きくなると容易に酸化し導電性が失われる。また、炭化珪素は、所望の導電性を得るためにTi,Zr のような周期律表 IVa 族元素あるいはV,NbのようなVa 族元素の炭化物、窒化物、ホウ化物を添加し、連続的な導電相を形成させることによって導電性を付与するが、これら導電性物質の添加によって耐酸化性が低下する。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の状況に鑑みてなされたもので、多孔質壁の目詰りを抑制し、可燃性微粒子を多量に捕集できるためフィルタのコンパクト化が可能で、優れた導電性及び耐酸化性を有するため、通電加熱によって捕集した可燃性微粒子を均一に焼却し再生することができる炭化珪素ハニカム構造体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の特徴は、可燃性微粒子を多孔質壁で捕集し、捕集した可燃性微粒子を通電加熱によって焼却し、再生する導電性ハニカム構造体フィルタであって、炭化珪素からなる多孔質壁の室温比抵抗が 10 -1〜101 Ω・ cm、全気孔容積に対して壁厚の20〜 50%に相当する径の気孔が20〜50体積%含まれる。特に平均気孔径が10〜40μmで、貫通孔の軸方向に対する圧縮強度が1MPa 以上であり、且つ大気中1000℃の雰囲気で 100 hr 以上暴露した後の室温比抵抗が暴露前の室温比抵抗の 1.5以下であることが好ましい。
そして本発明の炭化珪素の製造方法の特徴は、炭化珪素粉末20〜60重量% と窒化珪素中の珪素成分とカーボンのモル比( Si/C ) が0.5 〜1.5 である窒化珪素粉末及び炭素質物質の混合物 80 〜 40 重量% との配合物100 体積部に対し、ハニカム構造体の多孔質壁の厚さの20〜50% に相当する粒度の黒鉛粉末を10〜30体積部添加し成形し、1600〜2500℃の非酸化性雰囲気で一次焼成した後、酸化性雰囲気で加熱処理して残存する黒鉛を脱炭し、次いで1600〜2500℃の非酸化性雰囲気で二次焼成することである。また、本発明の特徴は上記の炭化珪素ハニカム構造体からなるディーゼルパティキュレートフィルタである。
【0011】
以下、さらに本発明について詳しく説明する。
【0012】
本発明のハニカム構造体は、例えばディーゼルエンジンなどの排気ガス中に含まれる可燃性微粒子を捕集し、捕集した可燃性微粒子を通電加熱によって焼却し、再生する導電性ハニカム構造体フィルタにおいて、炭化珪素からなる多孔質壁の室温比抵抗が 10 -1〜101 Ω・ cm、全気孔容積に対して多孔質壁の厚みの20〜50% に相当する径の気孔を20〜50体積%含むものである。
【0013】
材質が炭化珪素である理由は、高い熱伝導性及び耐熱性を有し、更にその気孔構造が、結晶粒子の間隙で気孔を形成し、それぞれの粒子が複雑な状態で絡み合った構造で、相対的な気孔数が多く、通気抵抗が小さいため、ハニカム構造体フィルタとして好適に使用することができる。
【0014】
更に、その気孔特性において、壁厚の20〜 50%に相当する径の気孔を全気孔容積に対して20〜50体積%含ませことによって、可燃性微粒子の目詰まりを抑制し、可燃性微粒子の捕集量を向上することができる。従って、壁厚の 20%未満に相当する径の気孔は、可燃性微粒子の捕集効率が高いが、容易に目詰まりし通気抵抗が上昇し、50% より大きい気孔径は、多孔質壁の機械的強度を低下させる。また、多孔質壁に含まれる、前記、気孔の割合は、全気孔容積の20〜50体積%で、20体積%未満では通気抵抗の上昇を抑制するのに不十分で、50体積%を越えると機械的強度が低下する。
【0015】
また、気孔率は40%以上が好ましく、より好ましくは50〜70%の範囲で、40%より低いと通気抵抗が高く、70%を越えると機械的強度が低下する。また、平均気孔径は10〜40μmが好ましく、10μmより小さいと容易に可燃性微粒子が目詰まりし、40μmを越えると機械的強度が低下する。ここでいう気孔径とは、実施例にその測定方法を詳細に述べるが水銀圧入法により求めたものを言う。
また、可燃性微粒子などを補集するフィルタとして使用するためには、炭化珪素ハニカム構造体の機械的強度が貫通孔の軸方向に対する圧縮強度で、1.0MPa以上が好ましく、1.0MPaより低いと耐久性が低下する。
【0016】
そして、多孔質壁の室温比抵抗が10-1〜10Ω・ cmの範囲で、10Ω・ cmより高いと、例えば、ディーゼルパティキュレートフィルターとして通電加熱を行う場合、通常、ディーゼル車等に登載される24V 程度のバッテリー容量では、可燃性微粒子が燃焼する 600℃以上の温度まで昇温することが困難になり、10-1Ω・ cm未満では電流が高く、システム的な制御が難しくなる。
【0017】
また、酸化性雰囲気において可燃性微粒子を通電加熱によって焼却し、再生する場合、可燃性微粒子の自己燃焼等によって、1000℃以上になる可能性があるため、繰り返し再生を行うためには 1000 ℃の酸化性雰囲気においても、酸化等によって炭化珪素ハニカム構造体の室温比抵抗が初期の室温比抵抗に対して大きく増加しないことが必要となる。すなわち、大気中 1000 ℃、100 hrの暴露に対して、その室温比抵抗の変化が初期の室温比抵抗の 50%以内、より好ましくは 30%以内、さらに好ましくは 10%以内である。大気中 1000 ℃、100 hrの暴露後の室温比抵抗が 50%以上の場合でも 1000 ℃以下の低温では使用可能である。
【0018】
上記、ハニカム構造体はディーゼルパティキュレートフィルタとして、特定の割合で粗気孔を含み、且つ、適当な平均気孔径及び気孔率を有するため、可燃性微粒子の目詰まりによる通気抵抗の上昇を抑制する。また、導電性を有し直接通電することによって加熱し、捕集した可燃性微粒子を均一に焼却することができる。従って、可燃性微粒子の捕集時間が長くコンパクトで、しかも、均一に加熱し再生することができるディーゼルパティキュレートフィルタ用ハニカム構造体が得られる。
【0019】
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法に関して説明する。
【0020】
上記、炭化珪素ハニカム構造体を得るための製造方法として、出発原料となる炭化珪素粉末の平均粒径は50μm以下、好ましくは10〜50μm で、10μm より小さいと、平均気孔径が小さくなり、50μm を越えると強度が低下する。また、窒化珪素粉末の粒径は、炭化反応を促進するために 100μm 以下が好ましく、より好ましくは50μm 以下である。一方、炭素質物質として、カーボンブラック、アセチレンブラック等の固体カーボン粉末を使用する場合は、炭化反応を促進させるためには、その平均粒径は10μm 以下で、より好ましくは 1μm 以下である。この他、炭素質物質として、フェノール、フラン、ポリイミド等の熱分解し炭素源となる有機系樹脂等も使用することができる。
【0021】
出発原料の配合は、主原料として炭化珪素粉末20〜60重量%に、窒化珪素中の珪素成分とカーボンのモル比( Si/C ) が0.5 〜1.5 である窒化珪素粉末及び炭素質物質の混合物 80 〜 40 重量% を配合する。出発原料となる炭化珪素は、反応焼結において骨材となるもので、20重量% より少ないと焼結体の強度が低下し、60重量% より多いと反応生成する炭化珪素の生成量が少ないため、目的とする比抵抗が得られなくなる。すなわち、窒化珪素の炭化によって生成した炭化珪素が主たる導電相となるため、窒化珪素とカーボンの配合比において、窒化珪素中の珪素成分とカーボンのモル比( Si/C ) が 0.5より小さいと、生成する炭化珪素の結晶成長が阻害され、導電相の耐酸化性が低下し、1.5 より多いと炭化珪素の生成が不十分で目的とする比抵抗が得られなくなる。
【0022】
次ぎに、適当な粗気孔を適当な量形成させるために、造孔剤として黒鉛粉末を使用するが、その配合量は、前記、混合粉末 100体積部に対して、ハニカム構造体の多孔質壁の厚みの20〜50% に相当する粒度に調整した黒鉛粉末を10〜30体積部添加する。造孔剤として黒鉛粉末を使用するのが好ましい理由は、上記本発明に適する粗気孔を安定に形成するためで、炭化反応が生じる温度1400℃以下で消失する造孔剤では、その部分に反応生成した炭化珪素の結晶が成長し粗気孔が消失する。また、造孔剤の粒度がハニカム構造体の多孔質壁の厚みの20% より小さいと壁厚に対する粗気孔の径が小さく、粒度が壁厚の 50%を越えると、気孔径が大きくなるため強度が低下する。さらに、造孔剤の添加量は混合粉末100 体積部に対して、10〜30体積部の範囲であり、10体積部未満では粗気孔量が少なく、30体積部を越えると粗気孔量が多く強度が低下する。
【0023】
これら原料粉末の混合は、乾式、湿式混合等の均一に混合できる方法であれば何れの方法でも可能で、混合原料の押出成形するために、水とメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の有機バインダーを添加し、所望の形状のハニカム構造体に成形する。
【0024】
焼成は、窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気、1600〜2500℃で一次焼成した後、酸化性雰囲気で残存する黒鉛を脱炭する。次いで、非酸化性雰囲気で一次焼成温度以上の1600〜2500℃で二次焼成する。一次焼成は原料粉末の窒化珪素を炭化し炭化珪素を生成させるためで、1600℃未満では、炭化珪素の生成が不十分で、その結晶粒子が微細であることから、脱炭において容易に酸化され崩壊する。一方、2500℃を越えると炭化珪素の結晶転移により比抵抗が高くなる。次ぎに、脱炭は、残存する造孔剤の黒鉛を除去し、粗気孔を形成させるためで、黒鉛が酸化除去できる 600〜1300℃の酸化性雰囲気が好ましく、600 ℃未満では脱炭が不十分で、1300℃を越えると炭化珪素の酸化が進行する。焼結強度は一次焼成の段階でも得られるが、脱炭後二次焼成することにより、より高い強度のものが得られる。特に好ましくは一次焼成と同じ温度以上で処理するのがよい。粒成長によって微粒子を消失せるためで、これによって優れた耐酸化性及び目的とする平均気孔径が得られるが、脱炭が不十分であると、残存する黒鉛によって焼成時の焼結が阻害され、強度、耐酸化性及び平均気孔径等の特性が低下する。また、二次焼成の温度は1600〜2500℃がよい。二次焼成の温度が1600℃未満では、焼結及び粒成長が不十分で、2500℃を越えると結晶転移により比抵抗が高くなる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例、比較例を挙げてさらに具体的に本発明を説明する。
【0026】
(実施例 1〜11、比較例 1〜7 )
出発原料は表1 に示すように平均粒径10μm の炭化珪素粉末、平均粒径 25 μm の窒化珪素粉末及び平均粒径 80 nmのカーボンブラックの所定量を混合し100 体積部とし、造孔剤として黒鉛及びスチレンビーズを振動篩い機にて粒度を調整し必要量を添加した。そして、水20重量部、バインダーとしてメチルセルロース8.0 重量部を配合した後、ヘンシェル混合機で10分間混合し、ニーダ式混練機を用いて30分混練した。混練物は真空押出成形機を用いて、実施例 1〜 9及び比較例 1〜 7については外径寸法□100mm 、セル寸法2.0mm 、壁厚0.4mm のハニカム構造体を、実施例10〜11については外径寸法□100mm 、セル寸法1.5mm 、壁厚0.3mm のハニカム構造体を押出成形した。得られた成形体は、乾燥、脱脂を行った後、表2 に示すような条件で、窒素雰囲気中で30分間の一次焼成を行い、続いて1000℃×1Hr 、大気中で酸化処理した。そして、窒素雰囲気中で30分間、二次焼成を行った。尚、比較例 1〜 2については、二次焼成は行わなかった結果を示す。
【0027】
得られたハニカム構造体は以下の特性を測定し、その結果を表 3、表 4に示した。
(1) 気孔率:アルキメデス法。
(2) 気孔径:水銀圧入法により、気孔が円筒形であると仮定して気孔径分布を、全気孔容積を気孔比表面積によって割算して気孔径の平均値(平均気孔径)を求め、また全気孔容積におけるハニカム壁厚の20〜50% に相当する径の気孔の占める容積割合を求めた。
(3) 圧力損失と微粒子捕集性能:ハニカム構造体から多孔質壁の一部 (□ 20 × 0.4mmt ) を切り出し、2L/minの空気を通過させ圧力損失を測定した。また、微粒子捕集性能は、固形分濃度 5% のカーボンスラリーを多孔質壁に塗布し、乾燥後、2L/minの空気を通過させ圧力損失が200mmHg に到達するまでのカーボン堆積量を求めた。
(4) 室温比抵抗:ハニカム構造体を□10×50mmL に切断し、電極として銀ペーストを塗布し4端子法で測定した。
(5) 耐酸化性:大気中、1000℃×100 時間、処理し比抵抗の変化を測定した。
(6) 機械的強度:ハニカム構造体を□10×10mmL に切断し、押出方向における圧縮強度を測定した。
【0028】
【表1】
Figure 0003642836
【0029】
【表2】
Figure 0003642836
【0030】
【表3】
Figure 0003642836
【0031】
【表4】
Figure 0003642836
【0032】
表 1〜 4に示すように、本発明のハニカム構造体は、微粒子捕集量が多く通気抵抗の上昇が時間が長く、優れた捕集性能を有する。また、導電性付与材を添加することなく、優れた導電性及び耐酸化性を有するため、捕集した可燃性微粒子の通電加熱による焼却、再生が可能で、特にディーゼルパティキュレートフィルタ用ハニカム構造体として優れた特性を有することが示された。
【0033】
【発明の効果】
本発明のハニカム構造体は、多孔質壁の可燃性微粒子の捕集量が多く、排気ガスの通気抵抗が上昇しにくいため、再生を頻繁に繰り返す必要がない。また、優れた導電性及び耐酸化性を有し直接通電による加熱が可能でコンパクトで均一に加熱することができるため、フィルタの溶損やヒートサイクルによる熱応力割れが発生しにくい。従って、各種、排気ガス用フィルタとして優れ、特にディーゼルパティキュレートフィルタ用ハニカム構造体として好適に使用することができる。また、発熱面積が大きく熱効率を高められる点から、ダクトヒーター、大型ドライヤーの熱源等に使用される熱風発生機用ヒーターとして、また、暖房機器、調理機器、乾燥機器、焼成炉等に使用されるヒーターとしても適している。

Claims (4)

  1. 可燃性微粒子を多孔質壁で捕集し、捕集した可燃性微粒子を通電加熱によって焼却し、再生可能な導電性ハニカム構造体であって、その室温比抵抗が10-1〜10Ω・ cmであり、壁厚の20〜50% に相当する径の気孔が全気孔容積に対して20〜50体積% であることを特徴とする炭化珪素ハニカム構造体。
  2. 平均気孔径が10〜40μmで、貫通孔の軸方向に対する圧縮強度が1MPa 以上であり、且つ大気中1000℃の雰囲気で 100 hr 以上暴露した後の室温比抵抗が暴露前の室温比抵抗の 1.5以下であることを特徴とする請求項1記載の炭化珪素ハニカム構造体。
  3. 炭化珪素粉末20〜60重量% と、窒化珪素中の珪素成分とカーボンのモル比( Si/C ) が0.5 〜1.5 である窒化珪素粉末及び炭素質物質の混合物 80 〜 40 重量% との配合物100 体積部に対し、ハニカム構造体の多孔質壁の厚さの20〜50% に相当する粒度の黒鉛粉末を10〜30体積部添加し成形し、1600〜2500℃の非酸化性雰囲気で一次焼成した後、酸化性雰囲気で加熱処理して残存する黒鉛を脱炭し、次いで1600〜2500℃の非酸化性雰囲気で二次焼成することを特徴とする炭化珪素ハニカム構造体の製造方法。
  4. 請求項1又は請求項2記載の炭化珪素ハニカム構造体からなるディーゼルパティキュレートフィルタ。
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