JP3642670B2 - 画像担持体の製造方法、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像担持体とその製造方法及びその画像担持体を使用する画像形成装置に関するものである。更に詳しくは、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置あるいはそれらの複合機等の画像形成装置に使用される画像担持体であって、円筒体内部に挿入体を固定した構成を有する画像担持体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真式画像形成装置にあっては、感光体としての画像担持体上に形成した静電潜像を現像してトナー像とした上で、このトナー像を転写紙上に転写、定着させることにより画像形成を行っている。感光体ドラム、即ち、円筒状の画像担持体の製造方法としては種々のものが従来から提案されている。
例えば、画像担持体となる中空円筒部材(ドラム)の内周面にフランジを嵌着させることにより円筒部材の両端解放部を支持させる構造を得る場合に、円筒部材の内周面又はフランジの外周面に、速硬化機能を有すると共に完全硬化後弾性を有する接着剤を塗布して両者を嵌合接着させるようにした技術が公知である(特開平6−282204号の公報を参照)。
また、画像担持体となる中空円筒部材の内周面にフランジを嵌合してから接着させることにより円筒部材の両端解放部を支持させる構造を得る場合に、接着部の両側に隣接する溝を設けることにより、フランジを円筒部材内に嵌着する際に接着部に塗布された接着剤のうちの余剰接着剤が隣接する溝により堰き止められるようにして、接着部より周囲に流出した余分な接着剤が挿入時又は使用時に画像担持体等に付着することを防止する技術も公知である(特開平4−84182号の公報を参照)。
しかし、このような従来構造の画像担持体を電子写真複写機等に適用した場合には、電圧が印加された帯電部材を画像担持体に接触させて帯電する工程を含む作像プロセスを実施する際に、帯電動作時に騒音が発生して快適な環境で画像を形成することができないという不具合をもたらしていた。
【0003】
このような不具合を解消する為に、画像担持体の内部に重り部材を弾性部材を介して圧入して保持させることにより、帯電時における画像担持体の振動による騒音の発生を抑制するようにした技術が公知である(特開平5−35166号の公報を参照)。
然し、このような画像担持体と、その製造方法及びそれを使用する画像形成装置にあっては、画像担持体の内部に重り部材をJIS硬度20度乃至70度の弾性部材を介して圧入する作業が難しく、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体にあっては、弾性部材を圧入する作業中における内部圧力により画像担持体が膨らみ変形する。そして、このような画像担持体を画像形成装置に使用すると、困難な圧入作業によりコスト高となり、高品質の画像を得ることも困難であった。
更に、画像担持体の内面にあらかじめ接着剤を塗布したり、又は円筒状の画像担持体の内部に充填する剛体または弾性部材から成る充填物の外面にあらかじめ接着剤を塗布してから、画像担持体の内部に充填物を挿入して接着することにより、像担持体の振動により発生する騒音を抑制するようにした技術も公知である(特開平5−35167号の公報を参照)。
【0004】
然し、この従来例にあっては、画像担持体の内面にあらかじめ接着剤を塗布したり、又は画像担持体の内部に充填する充填物の外面にあらかじめ接着剤を塗布してから、画像担持体の内部に充填物を挿入する作業自体が難しく、余分な接着剤が挿入時又は使用時に充填物の両端面や画像担持体等に付着して不良品となる不具合があった。また、画像担持体の内部に充填物を接着剤を介して圧入する作業も難しかった。
特に、画像担持体の振動を抑制するための挿入体を挿入してエポキシ樹脂系等の接着剤で固定する接着作業には長時間を必要とし、肉厚の薄い材料で製造される画像担持体は、挿入体を圧入する時の内部圧力により膨らみ変形して不良品となる。即ち、このような画像担持体を画像形成装置に使用する場合に、エポキシ樹脂系等のエポキシ2液接着剤で固定する接着作業には30分から数時間かかり、5分硬化型の2液接着剤でも液状から硬化の始まりまでに5分を要し、更に実際に硬化するまでには30分から数時間の長時間を必要となるために全体としてコスト高となり、高品質の画像を得ることも困難であった。
即ち、このような従来例にあっては、画像担持体の内部に画像担持体の振動を抑制するための挿入体を挿入して固定する作業が困難で加工時間も長く必要になるという問題があった。特に、画像担持体の振動を抑制するための挿入体を挿入して固定する接着作業に長時間を必要としたり、肉厚の薄い材料で製造される画像担持体にあっては、画像担持体が挿入体を圧入する作業の内部圧力により膨らみ変形した。このような画像担持体を画像形成装置に使用すると、長時間の接着作業によりコスト高となり、高品質の画像を得ることも困難であると言う不具合が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の画像担持体とその製造方法及びその画像担持体を使用する画像形成装置にあっては、ドラム状画像担持体の内部に画像担持体の振動を抑制するための挿入物を挿入して固定する作業が困難であり、特に画像担持体の振動を抑制するための挿入体を挿入して固定する接着作業に長時間を必要とした。また、肉厚の薄い材料で製造される画像担持体は、挿入体を圧入する作業に伴う内部圧力による膨らみ変形し、このような画像担持体を画像形成装置に使用すると、長時間の接着作業によりコスト高となり、高品質の画像を得ることが困難であると言う問題が生じていた。
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、本発明は振動を抑制する画像担持体と、簡単な作業で画像担持体の内部に挿入体を短時間の接着作業により固定し、肉厚の薄い材料でも膨らみ等の変形を防止する画像担持体とその画像担持体の製造方法と、このような画像担持体を使用することによって短時間の接着作業により低コストで高品質の画像を得ることが出来るだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成する画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、外周表面に画像を形成する中空の円筒体と、上記円筒体の内部に挿入されて上記円筒体の振動を抑制する挿入体と、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面とで形成される隙間に浸透して上記円筒体の内周面と上記挿入体の上記外周面を接着して固定する嫌気性接着剤とを有した、画像形成装置に使用する画像担持体の製造方法において、直立した状態に保持した上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に隙間を形成して上記円筒体内に上記挿入体を直立状態で支持部材によって支持する支持工程と、上記円筒体の上記内周面と上記挿入体の上記外周面との間に形成された上記隙間内に、上記嫌気性接着剤を、上方の上記挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて上記外周面の全周に回り込んで成る接着幅を形成する嫌気性接着剤浸透工程と、上記嫌気性接着剤で上記円筒体と上記挿入体を接着することによって上記円筒体内に上記挿入体を固定する接着工程と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が10cp乃至400cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至100μmである上記隙間内に、粘度が10cp乃至100cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された150μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が200cp乃至300cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された200μm乃至250μmである上記隙間内に、粘度が300cp乃至400cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が100cp乃至200cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする。 請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5、又は6に記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された上記隙間内に上記嫌気性接着剤を浸透させた後に、上記円筒体の内部に窒素ガスを封入することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、又は6に記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された上記隙間内に上記嫌気性接着剤を浸透させた後に、上記円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を蓋で押し広げて上記隙間に導くか、又は上記他方の端面上に硬化させることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8記載の画像担持体の製造方法において、上記蓋は、上記嫌気性接着剤に対して離型性を有する材質からなることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項8又は9記載の画像担持体の製造方法において、上記蓋は、フッ素系の化合物の混入物質又はフッ素系物質でコーティングされていることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面又は上記円筒体の内部に挿入される上記挿入体の外周面に、上記嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11記載の画像担持体の製造方法において、上記嫌気性接着剤に、紫外線硬化性を付与したことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の画像担持体の製造方法において、上記嫌気性接着剤は、上記挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた後に、紫外線を照射されて硬化を促進されることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の製造方法で製造される画像担持体と、上記画像担持体上を帯電する帯電手段と、上記帯電手段によって帯電された上記画像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、上記露光手段によって形成された静電潜像を顕像化する現像手段とを有していることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項14記載の画像形成装置において、上記帯電手段は、上記画像担持体を構成する円筒体上に接触して帯電する帯電ローラであることを特徴とする。
【0007】
【作用】
上記のように構成された画像担持体とその画像担持体の製造方法及びそれを使用する画像形成装置は、請求項1においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を上方の挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませた接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、接着剤が必要以上に展開する前に浸透と落下を停止させることができる。
このため、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定して振動を抑制し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項2において、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至200μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmの隙間内に、粘度が10cp乃至400cpの嫌気性接着剤を上方の挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んで成る接着幅と接着面を形成することにより、該接着面が最適の範囲となる時期に浸透と落下を停止させた。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定して振動を抑制し、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項3においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至100μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至100μmの隙間内に粘度が10cp乃至100cpの嫌気性接着剤を上方の挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んで成る接着幅と接着面を形成して、この接着幅を最適の範囲にとどめる為に適切な時期に浸透と落下を停止させることができる。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項4においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に150μm乃至200μmの隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された150μm乃至200μmの隙間内に粘度が200cp乃至300cpの嫌気性接着剤を上方の挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面積(全周展開領域)を形成し、しかも該全周展開領域が必要な範囲にとどまるように浸透と落下を停止させることができる。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体 の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項5においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に200μm乃至250μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された200μm乃至250μmの隙間に粘度が300cp乃至400cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面(全周展開領域)を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項6においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至200μmの隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmの隙間に粘度が100cp乃至200cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項7においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された間隙に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成する。更に、円筒体の内部に窒素ガスを封入して、接着剤が挿入体の下側の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた。
このため、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項8において、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、上記間隙内に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成する。
更に、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を蓋で押し広げて隙間内に導くか又は同端面上に硬化させ、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させるので、上記各形態例の効果に加えて、他方の端面上等に付着した余分な嫌 気性接着剤を除去する作業を不要としたり、挿入体の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止することができる。
更に、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項9においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、上記間隙内に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成する。
更に、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を離型性を有する蓋で押し広げて隙間内に導くか又は同端面上に硬化させ、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させる。つまり、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を離型性を有する蓋で押し広げるので、該端面上の接着剤を間隙内に導き又は他方の端面上にて硬化させることができる。従って、端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を除去したり、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。
更に、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項10においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成する際に、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤をフッ素系の化合物の混入物質又はフッ素系物質でコーティングして離型性を有する蓋で押し広げて隙間に導き又は他方の端面上に硬化した。このため、再使用できる蓋によって他方の端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を除去したり、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。
更に、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項11においては、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布した円筒体の内周面と嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布した挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成した。
このため、接着剤が下側の端面に到達する前に浸透と落下を停止させることができた。 また、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し簡単な作業で画像担持体の内部にさらに短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項12においては、上記各形態例に於て用いる嫌気性接着剤に紫外線硬化性を付与した。即ち、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、嫌気性接着剤の硬化を促進する紫外線硬化性を付与された硬化剤を塗布した円筒体の内周面と嫌気性接着剤の硬化を促進する上記紫外線硬化型硬化剤を塗布した挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成した。
このため、剤を円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に挿入体の上方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の下側の端面に到達する前に浸透と落下を停止させることにより、振動の抑制、上端面等に付着した余分な嫌気性接着剤の短時間での硬化促進、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な嫌気性接着剤の落下や飛散の防止を実現できる。
更に、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項13においては、上記紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤を円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成し、かつ接着剤が挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた後に、紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤に紫外線を照射して円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制し、他方の端面等に付着した余分な紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤を短時間で硬化して挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な嫌気性接着剤の落下や飛散を防止することができる。
更に、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定することにより振動を抑制し挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができるようにする。
請求項14においては、外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面を、挿入体の少なくとも一方の端面の内側にあって、挿入体の他方の端面側から外周面の全周に回り込んでいる接着幅を形成するように、嫌気性接着剤によって接着して固定した画像担持体上を帯電手段で帯電して画像を形成するようにしたので、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく、帯電動作時の騒音の発生を抑制して、快適な環境で画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
請求項15においては、嫌気性接着剤によって外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面を、挿入体の少なくとも一方の端面の内側 にあって、挿入体の他方の端面側から外周面の全周に回り込んでいる接着幅を形成するように、嫌気性接着剤によって接着して固定した画像担持体上を帯電ローラで帯電して画像を形成するようにしたので、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく、帯電ローラによる帯電動作時の画像担持体による騒音の発生を抑制して、快適な環境で画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を適用して製造される画像担持体の構成図、図2はこの画像担持体を用いた画像形成部の構成略図である。本発明の画像担持体10は、電子写真方式を用いた電子写真複写機等の画像形成装置の帯電、露光、現像、転写等の作像プロセスに使用されるものであって、外周表面に画像を形成する中空円筒体1と、円筒体1の内部に挿入される挿入体2とを有し、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成される50μm乃至200μmの隙間(d)内に嫌気性接着剤3を浸透させることにより、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aを接着して固定するものである。
円筒体1は、円筒状に加工した、例えば、外径30mm、長さ340mmのアルミニュウム製の肉厚が薄肉(0.75mm)の外周表面に導電層や感光層等をコーティングして、この円筒体1を図示しない支持部材に回転可能に支持することにより画像形成装置の作像プロセスに使用される。
挿入体2は、例えば、長さ(L)60mmの円柱状に加工したアルミニュウム、又は真鍮材等であって、重さやコスト等を考慮して適宜選択され、円筒体1の一方の端面1bと他方の端面1cの中間位置に固定されて、画像担持体10の振動を抑制する重り部材である。挿入体2の外周面より一方の端面2b又は他方の端面2cのうちの少なくとも一方には、夫々連続的又は段階的に径が細くなる傾斜面2dが設けられている。この傾斜面2dは、例えば挿入体2の角部を全周に渡って、1辺が1mm以上の2辺からなる直角三角形状に切欠くことにより形成する(図3参照)。傾斜面2dを設けるメリットは、円筒体内部に対する挿入体の挿入が容易化することと、後述するように嫌気性接着剤の注入作業が容易化する点にある。この傾斜面2dは、挿入体の角部の全周に渡って均一に設けられているので、挿入体の端部は切頭円錐状となっている。
【0016】
上記嫌気性接着剤3は、硬化に至るまでの所要時間が1分以下と短く、その粘度としては10cp乃至400cpが使用可能領域であり、好ましくは100cp乃至200cpと低いものを用いる。また、浸透性の良い接着剤であることも必要である。具体的には、市販されているスリーボンド株式会社製の1303N(商品名)、ロックタイト株式会社製の290(商品名)を入手して使用することができる。
上記嫌気性接着剤3は、挿入体2の外周面の少なくとも一方の端面2bの内側にあって、上記挿入体2の他方の端面2c側から上記外周面2aの全周に回り込んでいる。即ち、この嫌気性接着剤3は、一方の端面2bの軸方向内側にあって所定の接着幅(l)を有した接着面(m)として展開しており、この接着面(m)は、挿入体2の他方の端面2c側において外周面2aの全周に回り込んでいる。m1は接着面(m)から軸方向へ延びた張り出し部分である。なお、全周に回り込んでいる接着面を、「全周展開領域」と称する。
【0017】
図2において、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aを嫌気性接着剤3で接着して固定した画像担持体10は、帯電手段11としての帯電ローラ11aで外周面を接触帯電されて、帯電された画像担持体10の外周面を露光手段12で露光して形成された静電潜像を、現像手段13で顕像化した後に、顕像化したトナー像を記録紙(P)上に転写手段14で転写して、定着手段15で定着を行って画像を形成するようになっている。なお、帯電手段としては、通常のコロナ放電器等でもよいが、上記のごとき帯電ローラであってもよい。
【0018】
図3は挿入体の挿入固定方法の一例を示す斜視図であり、軸方向に貫通した孔を有した中空円筒状の画像担持体10は、嫌気性接着剤3を予め円筒体1の内周面1a又は挿入体2の外周面2aに塗布してから、円筒体1の内部に挿入体2を図示の矢印A方向に挿入することにより挿入体の組み付けが行われる。この時、挿入体2の少なくとも一方の端面2bの内側にあって、上記挿入体の他方の端面2c側から上記外周面2aの全周に回り込んでなる接着幅(l)と接着面(m)を形成して、上記円筒体1と上記挿入体とが固定する方法で製造することも可能である。
然し、このような方法で画像担持体10に対する挿入体2の組付けを行うと、上記挿入体2の上記一方の端面2b、又は他方の端面2c、又は円筒体の内周面等に余分な嫌気性接着剤3が付着し易くなり、この接着剤の除去が必要となる。また、挿入体2の一方の端面2b又は他方の端面2cや、円筒体1の内周面1aに付着した余分な未硬化の嫌気性接着剤3の落下や飛散を防止する作業も必要になるという不具合がある。これらの未硬化接着剤は画質の低下等の不具合をもたらす原因となる。
【0019】
図4(a) (b) 及び(c) は本発明の一形態例の画像担持体の製造手順(挿入体の嵌合手順)を示す図であり、(a) は嫌気性接着剤3が挿入体2の少なくとも一方の端面2bの内側にあって、所定の接着幅(l)と接着面(m)で上記円筒体と上記挿入体2を固定する上記画像担持体10の製造方法の支持工程である。図4(a) の支持工程では、断面が凸形状の支持部材4の上面に挿入体2を直立姿勢(傾斜面2dを有した側を上向きにする)で支持すると共に、挿入体2の外周面に円筒体1が嵌合するように、移動部材16によって円筒体1を図示の矢印B方向に挟持しながら移動させる。この移動の過程で円筒体1の内周面1aは、支持部材4の案内部4a(円筒状)に案内されつつ挿入体を嵌合し、円筒体1の下端縁が支持部材4のフランジ部4b上面に着座した時には、挿入体2の外周面2aとの間に所定の隙間(d)を保持した状態で直立するようになっている。案内部4aの軸方向長は、この着座状態において挿入体2が円筒体1の軸方向長中間部に位置するように予め設定する。
【0020】
次の接着剤浸透工程(b)は、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された隙間(d)内に、上方の上記他方の端面2c側から、ディスペンサー17によって嫌気性接着剤3を図示の矢印C方向から注入する工程である。挿入体2の軸方向両端部には傾斜面2d(図3の直角三角形の分の間隙)が形成されており、この傾斜面2dに対応する位置では円筒体の内壁との間の間隙が大きくなっているので、接着剤の注入、浸透が容易となっているばかりでなく、この広い間隙の存在により周方向への接着剤の展開が効率よく行われる。この注入作業においては、嫌気性接着剤3は、浸透圧により間隙内に浸透して落下することにより、最終的に接着幅(l)に渡って外周面2aの全周に回り込む接着面(m)を形成する。
次の接着工程(c)では、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された隙間(d)内に嫌気性接着剤3を浸透させて落下させた後に、嫌気性接着剤3が1分以内の短時間で硬化して、挿入体2の一方の端面2bに到達する前に浸透と落下が停止する。その結果、嫌気性接着剤3で円筒体1と挿入体2を接着して固定する。
【0021】
なお、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとで形成される50μm乃至200μmの幅の隙間(d)に嫌気性接着剤3を浸透させる以前に、予め、円筒体1の内周面1a又は円筒体1の内部に挿入される挿入体2の外周面2aに嫌気性接着剤3を硬化促進する硬化剤7(硬化促進剤)を塗布しておくことによって、嫌気性接着剤3の、硬化に至るまでの所要時間をさらに短くすることができる。この硬化剤7は、以下に示す他の全ての形態例の画像担持体、製造方法及び画像形成装置においても使用可能である。
また、図4の工程により得られた画像担持体と、この画像担持体を用いた電子写真式の画像形成装置は、本発明の範囲に含まれるものである。このことは以下の全ての形態例により得られた画像担持体を用いた画像形成装置にも当てはまるものである。
次に、図5は円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成される間隙と嫌気性接着剤の粘度との特性を示すグラフ図であり、図4の接着剤浸透工程(b)において、隙間(d)=(円筒体1の内周面1aの内径−挿入体2の外周面2aの外径)/2 が広過ぎ、かつ嫌気性接着剤3の粘度が低く過ぎる場合には、嫌気性接着剤3が該間隙内を浸透しながら落下して、挿入体2の一方の端面2bよりも下方に流れ出して、挿入体2の一方の端面2bに付着する為に、余分な嫌気性接着剤3を除去したり、挿入体2の一方の端面2bに付着し易くなる。このため、余分な嫌気性接着剤3を除去したり、挿入体2の一方の端面2bや円筒体1の内周面1aに付着した余分な嫌気性接着剤3の落下や飛散を防止する作業が必要になる、という不具合をもたらす。
【0022】
逆に、隙間(d)が狭過ぎ、かつ嫌気性接着剤3の粘度が高過ぎる場合には、嫌気性接着剤3が挿入体2の外周面2aの全周に回り込むことができなくなり浸透せず、嫌気性接着剤3で円筒体1と挿入体2を接着して固定することができなくなる。
そこで、嫌気性接着剤3が間隙内を浸透圧で浸透しながら落下することにより、挿入体2の外周面2aの全周に回り込んでなる接着幅(l)の接着面(m)(=全周展開領域)を形成させて接着良好状態にするためは、円筒体の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成される50μm乃至200μmの隙間(d)に対して、粘度が10cp乃至400cpの使用可能領域内のものを使用することが好ましく、具体的には粘度が100cp乃至200cpの範囲のものが最適である。
然し、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された50μm乃至100μmの隙間(d)内に、粘度が10cp乃至100cpの範囲の嫌気性接着剤3を注入した場合、又は150μm乃至200μmの範囲の上記隙間(d)内に、粘度が200cp乃至300cpの範囲の嫌気性接着剤3を注入した場合、又は200μm乃至250のμmの範囲の上記間隙(d)内に粘度が300cp乃至400cpの嫌気性接着剤3を注入し、浸透させた場合であっても、嫌気性接着剤3は浸透圧で浸透しながら間隙内を落下して、挿入体2の外周面2aの全周に回り込んでなる接着幅(l)の接着面(m)を形成し、良好な接着状態になった。なお、ここに示した間隙(d)の寸法と、嫌気性接着剤の粘度との関係(最適値)は、図4の形態例のみならず、図6、図7、図8に示した全ての形態例に対しても同様に当てはまるものである。
【0023】
次に、図6は本発明の他の形態例の説明図であり、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された隙間(d)内に嫌気性接着剤3を浸透させた後に、円筒体1の内部に窒素ガス5を封入することにより、上記隙間(d)に浸透しないで挿入体2の他方の端面2c等に付着した嫌気性接着剤3を空気から遮断して硬化させるようにしている。このため、他方の端面2c等に付着した余分な嫌気性接着剤3を除去したり、挿入体2の他方の端面2cや円筒体1の内周面1aに付着した余分な嫌気性接着剤3の落下や飛散を防止することができるようになっている。
間隙(d)内に浸透した嫌気性接着剤3は、空気が存在しない為に速やかに硬化するが、端面2c等に付着した嫌気性接着剤3は空気に触れている為に硬化しない。端面上の未硬化接着剤を残したまま画像担持体を機械に組み込むと接着剤が感光体面等に付着して画質の低下をもたらすので、端面上に付着した接着剤は除去せずに硬化させることが好ましい。そこで、本形態例では窒素ガス5を円筒体1と端面2cとの間の空間内に注入してから封止することにより、抜気と端面上の接着剤の固化を促進している。
また、図6の方法により得られた画像担持体と、この画像担持体を用いた電子写真式の画像形成装置は、本発明の範囲に含まれるものである。
【0024】
次に、図7は本発明の他の形態例の説明図であり、この形態例では、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された隙間(d)に、嫌気性接着剤3を浸透させた後に、上記円筒体1の内部に挿入された上記挿入体2の上記他方の端面2c上にはみでた嫌気性接着剤3を、離型性のある表面材質を有した平坦な板状の蓋6により押えて押し広げることにより強制的に間隙(d)内に導くか、或は蓋6によって空気との接触を排除することにより硬化を促進させる。蓋6としては、例えばアルミ製又はフッ素系の化合物の混入物質若しくはフッ素系物質でコーティング等を施した離型性の良好な円盤を用い、円筒体内への挿入、離脱を容易化させる。なお、蓋の離型性を高めることにより、取り出した蓋6に接着剤が付着しないので、再使用が可能となり、経済性を高めることができる。このように、この形態例では、隙間(d)に浸透しないで、挿入体2の他方の端面2c等に付着した嫌気性接着剤3を空気から遮断して硬化するようにしてあるから、他方の端面2c等に付着した余分な嫌気性接着剤3を除去したり、挿入体2の他方の端面2cや円筒体1の内周面1aに付着した余分な嫌気性接着剤3の落下や飛散を防止することができる。
また、図7の方法により得られた画像担持体と、この画像担持体を用いた電子写真式の画像形成装置は、本発明の範囲に含まれるものである。
【0025】
図8は本発明の他の形態例の説明図であり、この形態例は、円筒体1の内周面1aと挿入体2の外周面2aとの間に形成された隙間(d)に、紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤3を浸透させた後に、円筒体1の内部に挿入された挿入体2の他方の端面2c上にはみ出た紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤3に対して、紫外線照射装置18により紫外線8を照射するようにした点が特徴的である。このように端面2c上の接着剤に対して紫外線を照射するだけで、上記隙間(d)内に浸透しないで、挿入体2の他方の端面2c等に付着した嫌気性接着剤3を硬化できるので、他方の端面2c等に付着した余分な嫌気性接着剤3を除去したり、挿入体2の他方の端面2cや円筒体1の内周面1aに付着した余分な嫌気性接着剤3の落下や飛散を防止することができる。
また、図8の方法により得られた画像担持体と、この画像担持体を用いた電子写真式の画像形成装置は、本発明の範囲に含まれるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至200μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmの隙間に粘度が10cp乃至400cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項3の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至100μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至100μmの範囲の隙間内に粘度が10cp乃至100cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供する。
請求項4の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に150μm乃至200μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された150μm乃至200μmの範囲の隙間に粘度が200cp乃至300cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面積を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項5の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に200μm乃至2 50μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された200μm乃至250μmの範囲の隙間に粘度が300cp乃至400cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面積を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項6の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に50μm乃至200μmの範囲の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmの範囲の隙間に粘度が100cp乃至200cpの嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面積を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で嫌気性接着剤の流れ出し又は浸透不良の発生を確実に防止して、画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項7の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された間隙に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成してから、円筒体の内部に窒素ガスを封入して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項8の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された間隙に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成して、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を蓋で押し広げて隙間に導き又は他方の端面上に硬化して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、他方の端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を除去したり、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項9の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持 して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成してから、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を離型性を有する蓋で押し広げて隙間に導き又は他方の端面上に硬化して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、再使用できる蓋によって他方の端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を除去したり、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項10の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込ませてなる接着幅と接着面を形成して、円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤をフッ素系の化合物の混入物質又はフッ素系物質でコーテイングして離型性を付与した蓋により押し広げて隙間に導き又は他方の端面上に硬化して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、再使用できる蓋によって他方の端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を除去したり、挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な上記嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部に短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項11の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布した円筒体の内周面と嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布した挿入体の外周面との間に形成された隙間に嫌気性接着剤を挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、簡単な作業で画像担持体の内部にさらに短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項12の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤を円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させて、嫌気性接着剤で円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、他方の端面等に付着した余分な嫌気性接着剤を短時間で硬化して挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部にさらに短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用す ることによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項13の発明によれば、円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に所定の隙間を保持して直立する円筒体内に挿入体を直立するように支持部材によって支持しながら、紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤を円筒体の内周面と挿入体の外周面との間に形成された隙間に挿入体の上方の他方の端面側から浸透させながら落下させて外周面の全周に回り込んでなる接着幅と接着面を形成して、挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた後に、紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤に紫外線を照射して円筒体の内部に挿入体を固定するようにしたので、振動を抑制する画像担持体を、他方の端面等に付着した余分な紫外線硬化性を付与した嫌気性接着剤を短時間で硬化して挿入体の他方の端面や円筒体の内周面に付着した余分な嫌気性接着剤の落下や飛散を防止し、簡単な作業で画像担持体の内部にさらに短時間に挿入体を確実に固定し、特に肉厚の薄い材料で製造される画像担持体であっても膨らみ等の変形を防止し、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することができる画像担持体の製造方法を提供することができる。
請求項14の発明によれば、外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面を、挿入体の外周面の少なくとも上側の端縁から所定幅で延在する嫌気性接着剤の全周展開領域により接着して固定した画像担持体上を、帯電手段で帯電して画像を形成するようにしたので、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく、帯電動作時の騒音の発生を抑制して、快適な環境で画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
請求項15の発明によれば、嫌気性接着剤によって外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面を、挿入体の外周面の少なくとも上側の端縁から所定幅で延在する嫌気性接着剤の全周展開領域によって接着して固定した画像担持体上を、帯電ローラで帯電して画像を形成するようにしたので、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく、帯電ローラによる帯電動作時の画像担持体による騒音の発生を抑制して、快適な環境で画像を形成することができる画像形成装置を提供することができるようになった。
【0027】
請求項4の発明によれば、外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面との隙間(d)50μm乃至200μmに浸透して接着して固定した嫌気性接着剤は、挿入体の外周面の少なくとも上側の端縁から下方へ延在しかつ所定の軸方向幅で外周面の全周に十分に回り込んでいる接着幅(全周展開領域)を形成するようにしたので、振動を抑制することができるし、粘度が100cp乃至200cpの嫌気性接着剤を注入する簡単な作業で内部に挿入体を短時間かつ確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される場合であっても膨らみ等の変形を防止することもできるし、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することもできる画像担持体を提供することができるようになった。
請求項5の発明によれば、外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面との隙間(d)50μm乃至100μmに浸透して接着して固定した嫌気性接着剤は、挿入体の外周面の少なくとも上側の端縁から下方へ延在しかつ所定の軸方向幅で外周面の全周に十分に回り込んでいる接着幅(全周展開領域)を形成するようにしたので、振動を抑制することができるし、粘度が10cp乃至100cpの嫌気性接着剤を注入する簡単な作業で内部に挿入体を短時間かつ確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される場合であっても膨らみ等の変形を防止することもできるし、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することもできる。
請求項6の発明によれば、外周表面に画像を形成する円筒体の内周面と円筒体の内部に挿入される挿入体の外周面との隙間(d)であって幅が150μm乃至250μmの範囲の間隙内に浸透して接着固定した嫌気性接着剤は、挿入体の外周面の少なくとも一方の端面の内側にあって、挿入体の他方の端面側から外周面の全周に十分に回り込んでいる接着幅(全周展開領域)を形成するようにしたので、振動を抑制することができるし、粘度が200cp乃至400cpの嫌気性接着剤を注入する簡単な作業で内部に挿入体を短時間かつ確実に固定することができる。特に肉厚の薄い材料で製造される場合であっても膨らみ等の変形を防止することもできるし、画像形成装置に使用することによって、低コストで、高品質の画像を得ることができるだけでなく帯電動作時の騒音の発生を抑制して快適な環境で画像を形成することもできる画像担持体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の画像担持体を説明する斜視図。
【図2】図1の画像担持体を用いた画像形成装置の概略を説明する図。
【図3】本発明の画像担持体の製造方法の一例を説明する図。
【図4】 (a) (b) 及び(c) は本発明の一つの実施の形態例の画像担持体の製造方法を説明する図。
【図5】本発明の実施の形態例の画像担持体の製造方法における円筒体の内周面と挿入体の外周面とで形成される隙間と嫌気性接着剤の粘度との特性を説明する図。
【図6】本発明の実施の形態例の画像担持体の他の製造方法を説明する図。
【図7】本発明の実施の形態例の画像担持体の他の製造方法を説明する図。
【図8】本発明の実施の形態例の画像担持体の他の製造方法を説明する図。
【符号の説明】
1 円筒体、1a 内周面、1b 一方の端面、1c 他方の端面、
2 挿入体、2a 外周面、2b 一方の端面、2c 他方の端面、
2d 傾斜面、3 嫌気性接着剤、4 支持部材、 4a 案内部、5 窒素ガス、6 蓋、7 硬化剤、8 紫外線、10 画像担持体、11 帯電手段、11a 帯電ローラ、12 露光手段、13 現像手段、14 転写手段、15
定着手段、16 移動部材、17 ディスペンサー、18 紫外線照射装置
Claims (15)
- 外周表面に画像を形成する中空の円筒体と、上記円筒体の内部に挿入されて上記円筒体の振動を抑制する挿入体と、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面とで形成される隙間に浸透して上記円筒体の内周面と上記挿入体の上記外周面を接着して固定する嫌気性接着剤とを有した、画像形成装置に使用する画像担持体の製造方法において、直立した状態に保持した上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に隙間を形成して上記円筒体内に上記挿入体を直立状態で支持部材によって支持する支持工程と、上記円筒体の上記内周面と上記挿入体の上記外周面との間に形成された上記隙間内に、上記嫌気性接着剤を、上方の上記挿入体の他方の端面側から浸透させながら落下させて上記外周面の全周に回り込んで成る接着幅を形成する嫌気性接着剤浸透工程と、上記嫌気性接着剤で上記円筒体と上記挿入体を接着することによって上記円筒体内に上記挿入体を固定する接着工程と、を有することを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が10cp乃至400cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至100μmである上記隙間内に、粘度が10cp乃至100cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された150μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が200cp乃至300cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された200μm乃至250μmである上記隙間内に、粘度が300cp乃至400cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された50μm乃至200μmである上記隙間内に、粘度が100cp乃至200cpの上記嫌気性接着剤を浸透させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、又は6に記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された上記隙間内に上記嫌気性接着剤を浸透させた後に、上記円筒体の内部に窒素ガスを封入することを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、又は6に記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面と上記挿入体の外周面との間に形成された上記隙間内に上記嫌気性接着剤を浸透させた後に、上記円筒体の内部に挿入された挿入体の他方の端面上の嫌気性接着剤を蓋で押し広げて上記隙間に導くか、又は上記他方の端面上に硬化させることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項8記載の画像担持体の製造方法において、上記蓋は、上記嫌気性接着剤に対して離型性を有する材質からなることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項8又は9記載の画像担持体の製造方法において、上記蓋は、フッ素系の化合物の混入物質又はフッ素系物質でコーティングされていることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10記載の画像担持体の製造方法において、上記円筒体の内周面又は上記円筒体の内部に挿入される上記挿入体の外周面に、上記嫌気性接着剤の硬化を促進する硬化剤を塗布することを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11記載の画像担持体の製造方法において、上記嫌気性接着剤に、紫外線硬化性を付与したことを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の画像担持体の製造方法において、上記嫌気性接着剤は、上記挿入体の一方の端面に到達する前に浸透と落下を停止させた後に、紫外線を照射されて硬化を促進されることを特徴とする画像担持体の製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の製造方法で製造される画像担持体と、上記画像担持体上を帯電する帯電手段と、上記帯電手段によって帯電された上記画像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、上記露光手段によって形成された静電潜像を顕像化する現像手段とを有していることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項14記載の画像形成装置において、上記帯電手段は、上記画像担持体を構成する円筒体上に接触して帯電する帯電ローラであることを特徴とする画像形成装置。
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