JP3642668B2 - 自動変速機のダウンシフト制御装置 - Google Patents

自動変速機のダウンシフト制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機におけるダウンシフト制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用の自動変速機においては、駆動系にエンジンからの駆動力を車輪側へ伝達する加速時に作動し、車輪側からの逆駆動力に対しては空転するワンウエイクラッチが設けられ、回転変動による駆動系のショックや異音を防止するようになっている。一方、車輪側からの逆駆動力が発生したとき空転するワンウエイクラッチにより車輪側とエンジン側の接続が遮断された状態ではエンジンブレーキ作用が得られないので、ワンウエイクラッチと並列にエンジンブレーキ用の油圧クラッチを設け、とくにエンジンブレーキ作用が求められるときにはこのエンジンブレーキ用の油圧クラッチを締結させることにより車輪側とエンジン側を接続して車輪側からエンジンを駆動可能としている。
【0003】
自動変速機では、アクセルペダルの操作量によるエンジン出力に対応するスロットル開度と車速で決定される変速線(変速点)に基づいて変速段のシフトが行われる。
ところで、ワンウエイクラッチ使用状態において、アクセルペダルから足を離した状態(コースト)で減速する際には所定の車速でダウンシフトしていくことになるが、このコーストダウンシフト時に駆動系のガタ打ち音やショックが発生している。これは、ダウンシフト完了時点でエンジン側の出力軸トルクが大きい(ドライブ状態)ときワンウエイクラッチが急激に締結状態となるために発生するためと考えられる。
【0004】
このため、本出願人は特願平8−184902号において、ワンウエイクラッチ使用でのダウンシフトにおいてはその変速点をダウンシフト後の変速段での出力軸トルクが正となる車速よりも高速側に設定するようにしたダウンシフト制御装置を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案の装置でもいまだ次の点が解決されていない。
すなわち、(1)変速判断時に、車両減速度の影響ですでに変速ショックや異音が発生する状況にあったときには、それらの変速ショックや異音等を回避することができない。(2)またワンウエイクラッチ使用でなく油圧クラッチを作動させたエンジンブレーキ時には、コーストダウンシフトにより変速開始直前ドライブから変速中コースト、あるいは変速中コーストから変速終了直後ドライブのように駆動力が変化するときに発生する駆動系のバックラッシュによるショックや異音を防止できない。(3)さらに上記の装置では、ダウンシフトの変速線をエンジン回転数や車両減速度のばらつきを考慮した高速側に設定するので、これに対応してアップシフトの変速線も高速側に設定せざるを得ず、低速段での走行領域が広くなり燃料消費特性の向上が困難となる。
したがって本発明は、これらの問題点を解消し、さらに改良された自動変速機のダウンシフト制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の自動変速機のダウンシフト制御装置は、駆動系にエンジンからの駆動力を車輪側へ伝達し車輪側からの逆駆動力に対しては空転するワンウエイクラッチと該ワンウエイクラッチと並列の油圧クラッチとを備え、車速に基づいて変速段を決定する自動変速機のダウンシフト制御装置であって、アイドル時のエンジン回転数に基づいて、コーストダウンシフトを禁止する車速領域を求める禁止領域決定手段と、変速終了時の車速を予測する変速終了時車速予測手段と、コーストダウンシフトの変速終了時の車速が前記コーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるか否かを判断する変速状態判断手段とを有し、変速終了時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止する制御を行なうものとした。
【0007】
コースト状態で低速段へのダウンシフトの変速指令が出ると、変速終了時車速予測手段で予測した変速終了時の車速がアイドル時のエンジン回転数を基に禁止領域決定手段が定めたコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、その次の低速段への変速指令まで当該コーストダウンシフトが禁止される。これにより、例えば変速終了時の駆動力がドライブ状態となるような車速範囲を上記禁止領域とすることによって変速終了時付近でのショックや異音が防止される。
【0008】
請求項4の発明は、アイドル時のエンジン回転数に基づいて、コーストダウンシフトを禁止する車速領域を求める禁止領域決定手段と、油圧クラッチが締結状態での変速において変速開始時の車速を予測する変速開始時車速予測手段と、コーストダウンシフトの変速開始時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるか否かを判断する変速状態判断手段とを有し、変速開始時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止する制御を行なうものとした。
【0009】
油圧クラッチが締結されたいわゆるワンウエイクラッチレス変速でかつコースト状態でのダウンシフトにおいて、変速開始時車速予測手段で予測した変速開始時の車速がアイドル時のエンジン回転数を基に禁止領域決定手段が定めたコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、その次の低速段への変速指令まで当該コーストダウンシフトが禁止される。これにより、変速開始時の駆動力が正から負へ急激に変化するような車速範囲を上記禁止領域とすることによって変速開始時のショックが防止される。
【0010】
禁止領域決定手段は、アイドル時のエンジン回転数として例えば空調機のオン、オフなど補機の負荷に応じて異なる値を用いてコーストダウンシフトを禁止する車速領域を求めるのが好ましい。
【0011】
また、請求項8の装置は、上記請求項1の構成と請求項2の構成の両者を備える装置としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は実施例が適用される自動変速機にかかわる制御系統図である。エンジン1にはエンジン制御装置3が接続され、自動変速機2には自動変速機制御装置4が接続されている。
エンジン制御装置3には、エンジン回転センサ5、スロットルセンサ6、車速センサ7、ならびに補機等負荷センサ8が接続され、エンジン回転数、スロットル開度、車速ならびに補機負荷信号等の入力信号に基づいてエンジンの燃料噴射量や点火時期等を制御する。補機負荷信号は、例えば空調機が作動状態か否かを示す信号である。
【0013】
内部にコンピュータを備える自動変速機制御装置4も同様に、エンジン回転センサ5、スロットルセンサ6、車速センサ7、ならびに補機等負荷センサ8からの各信号を入力するとともに、自動変速機の現在の変速段検知部9からの現在変速段信号を入力して、入力情報の演算処理に基づいて自動変速機2の変速段切り替えを制御する。
【0014】
図2は、自動変速機2の前進4速後退1段の典型的な動力伝達機構を示す。
エンジン出力軸Eの回転力はトルクコンバータT/Cを介して入力軸INへ伝達されるとともに、ロックアップクラッチL/Uにより直接入力軸INへ伝達も可能となっている。
第1プラネタリギアPL1はサンギアS1とリングギアR1と両ギアに噛み合うピニオンギヤP1を支持するキャリアPC1とから構成され、第2プラネタリギアPL2はサンギアS2とリングギアR2と両ギアに噛み合うピニオンギヤP2を指示するキャリアPC2とから構成されている。第1プラネタリギアPL1のキャリアPC1はハイクラッチH/Cを介して入力軸INと連結可能であり、サンギアS1はリバースクラッチR/Cを介して入力軸INと連結可能である。
【0015】
キャリアPC1はまたフォワードクラッチF/Cとこれに直列に接続されたフォワードワンウエイクラッチF/OWCを介して第2プラネタリギアPL2のリングギアR2と連結可能となっている。
さらに、フォワードクラッチF/CとフォワードワンウエイクラッチF/OWCとに並列にオーバランニングクラッチORCが設けられ、キャリアPC1はこのオーバランニングクラッチを介してもリングギアR2と連結可能となっている。
【0016】
第2プラネタリギアのサンギアS2は入力軸INと常時結合され、第1プラネタリギアのリングギアR1と第2プラネタリギアのキャリアPC2は出力軸OUTに常時結合されている。第1プラネタリギアのキャリアPC1にはローアンドリバースブレーキL&R/BとローワンウエイクラッチL/OWCとが付設されている。ローワンウエイクラッチL/OWCはキャリアPC1のエンジン出力軸Eと同方向の正転は許すが、その逆転は阻止する。また、第1プラネタリギアのサンギアS1には2&4ブレーキ2&4/Bが付設されている。
【0017】
上記クラッチやブレーキを種々の組み合わせで作動させることにより、第1、第2プラネタリギアの各要素の回転状態を変え、入力軸INに対する出力軸OUTの回転速度が変化させる。
図3は前進4速後退1段のギア比を得るための各クラッチおよびブレーキの締結、解放の組み合わせを示す。図中、○印が締結状態を示している。
フォワードワンウエイクラッチF/OWCが発明のワンウエイクラッチに該当し、エンジンからの駆動力を車輪側へ伝達する加速時に作動し、車輪側からの逆駆動力に対しては空転する。また、オーバーランニングクラッチORCがエンジンブレーキ作用が求められるとき使用される油圧クラッチに該当する。
オーバーランニングクラッチORCを締結しないで行なうフォワードワンウエイクラッチF/OWC有効の変速と、オーバーランニングクラッチORCを締結してフォワードワンウエイクラッチF/OWCを無効とした変速とが可能である。
【0018】
次に図4は、自動変速機制御装置におけるコーストダウンシフト制御にかかるダウンシフト制御部の機能構成を示すブロック図である。
まず、ダウンシフト制御部10には、スロットルセンサ6に接続されるコースト判断部11が設けられ、スロットル開度信号から不図示のアクセルペダルから足を離した(アクセルオフ)コースト状態であるかどうかを判断する。
コースト判断部11が接続されたアイドル時エンジン回転数設定部12には、さらに補機等負荷センサ8からの補機負荷信号とエンジン回転センサ5からのエンジン回転数信号が入力される。
【0019】
アイドル時エンジン回転数設定部12は、空調機などの補機の負荷がないときのエンジンアイドル回転数をあらかじめエンジン回転センサ5から内部メモリに記憶しており、コースト状態の場合、補機の負荷がないときはその記憶しているアイドル回転数を、補機を作動させているときは上記記憶しているアイドル回転数に当該補機に対応した所定の回転数を加算した回転数を、それぞれアイドル時エンジン回転数として設定する。 これにより、例えば図5に示すようなエンジン回転数となる。
アイドル時エンジン回転数設定部12の出力は境界車速演算部13に入力される。
【0020】
境界車速演算部13では、変速終了時のコースト/ドライブ領域判断のための変速終了時境界車速を、アイドル時エンジン回転数に変速後の変速段のギア比と所定の係数を乗じて求める。
境界車速演算部13はさらに、変速開始時のコースト/ドライブ領域判断のための変速開始時境界車速を、アイドル時エンジン回転数に現在の変速段のギア比と所定の係数を乗じて求める。
【0021】
一方、現在の変速段検知部9に接続された変速終了までの時間算出部14と車速センサ7に接続された減速度演算部15とが設けられ、それぞれ変速終了までの減速幅推定部16に接続されている。
現在の変速段検知部9はまた、変速開始遅れ時間算出部17にも接続され、これと車速センサ7に変速開始までの減速幅推定部18が接続されている。
変速終了までの減速幅推定部16は変速終了時の車速推定部19に接続され、変速開始までの減速幅推定部18は変速開始時の車速推定部20に接続されて、さらにこれら両車速推定部19、20にはそれぞれ車速センサ7が接続されている。
【0022】
変速終了までの時間算出部14は、フォワードワンウエイクラッチF/OWC有効の場合、現在の変速段と変速後の変速段とに基づいて図6のようにあらかじめ設定されているマップより変速指令から変速終了までの時間を求める。また、減速度演算部15は、所定の短い間隔で車速センサから読み込んだパルス数にそれぞれ定数を乗じて算出した前回車速と現在車速の差に基づいて、車両の減速度を求める。そして、変速終了までの減速幅推定部16は、減速度に上記変速終了までの時間を乗じて減速する車速幅を求める。このあと、変速終了時の車速推定部19は、現在車速から変速終了までに減速する車速幅を減じて変速終了時の車速を求める。
【0023】
変速開始遅れ時間算出部17は、フォワードワンウエイクラッチF/OWC無効すなわちエンジンブレーキ有効の場合、現在の変速段と変速後の変速段とに基づいて図7のようにあらかじめ設定されているマップり変速指令から変速開始までの遅れ時間を求める。そして、変速開始までの減速幅推定部18は、減速度演算部15からの減速度に上記変速開始までの時間を乗じて、変速開始までに減速する車速幅を求める。このあと、変速開始時の車速推定部20は、現在車速から変速開始までに減速する車速幅を減じて変速開始時の車速を求める。
【0024】
境界車速演算部13と変速終了時の車速推定部19の出力は変速終了時のコースト/ドライブ判断部21に入力され、ここで変速終了時の車速が変速終了時境界車速と比較され、エンジン出力軸側がコースト状態かドライブ状態かが判断される。変速終了時の車速が境界車速より大きいときは変速終了時コースト、境界車速以下のときは変速終了時ドライブと判断される。
また境界車速演算部13と変速開始時の車速推定部20の出力は変速開始時のコースト/ドライブ判断部22に入力される。上と同様に、変速開始時の車速が変速開始時境界車速と比較され、変速開始時の車速が境界車速より大きいときは変速開始時コースト、境界車速以下のときは変速開始時ドライブと判断される。
【0025】
つぎに、上記ダウンシフト制御部10におけるコーストダウンシフト制御の流れについて説明する。図8のフローチャートは制御の概略の流れを示す。
まず自動変速機制御装置4内において、通常の変速制御として、スロットル開度と車速で表される走行状態が変速点特性図の変速線を横切ることによってダウンシフトの変速指令が発せられると、ステップ101で、コースト判断部11がスロットル開度に基づいてアクセルオフによるコースト状態であるかどうかを判断する。スロットル開度が例えば1/8以下であるときはコーストと判断する。
【0026】
コースト状態であるときは、ステップ102に進み、エンジン出力軸側が変速終了時コースト状態であるかどうかが判断される。変速終了時コーストであれば、ステップ103でフォワードワンウエイクラッチF/OWC有効の変速(OWC変速)であるかどうかがチェックされる。このチェックは、図9に示すようなマップに基づいて行われる。
【0027】
OWC変速の場合には、ステップ105で変速許可領域に入るものと判断され、ステップ106で当該ダウンシフトの変速が実行される。
一方、フォワードワンウエイクラッチF/OWC無効の変速(OWC−Less変速)の場合には、ステップ104に進み、エンジン出力軸側が変速開始時コースト状態であるかどうかが判断される。変速開始時コーストであれば、ステップ105に進む。
【0028】
ステップ104での判断が変速開始時コーストでないときは、ステップ107で変速禁止領域に入るものと判断され、ステップ108で当該ダウンシフトの変速は禁止される。これにより、変速指令が例えば第3速から第2速へのダウンシフトであったとすれば、これが禁止される結果、次に第3速から第1速へのダウンシフトの変速指令が発せられることになる。
なお、ステップ102で変速終了時コーストでないと判断されたときは、ステップ107に進む。 また、ステップ101のチェックでアクセルオフのコースト状態でない場合には、そのままステップ106に進んで当該ダウンシフトの変速が実行される。
【0029】
図10は、上記ステップ102における変速終了時コースト判断の詳細を示す。
まずステップ201において、ダウンシフト制御部10にスロットル開度、補機負荷、エンジン回転数、車速ならびに現在の変速段の各信号が読み込まれる。次にステップ202では、変速終了までの時間算出部14が図6のマップから現在の変速段に基づいて変速終了までの時間を求め、ステップ203では、車速の変化から減速度を演算する。
ステップ204では、変速終了までの減速幅推定部16が、変速終了までの時間と減速度を用いて減速幅を求めるとともに、その減速幅と現在の車速とから変速終了時の車速推定部19が変速終了時の車速を演算する。
【0030】
一方、ステップ205で、コースト判断部11がスロットル開度からコースト状態を認定すると、アイドル時エンジン回転数設定部12が補機負荷の状態に基づいてアイドル時エンジン回転数を図5のマップから求める。そして、ステップ206において、境界車速演算部13が当該アイドル時エンジン回転数を基にコースト/ドライブの変速終了時境界車速を演算する。
このあとステップ207で、変速終了時のコースト/ドライブ判断部21が変速終了時の車速を変速終了時境界車速と比較して、エンジン出力軸側がコースト状態かドライブ状態かを判断する。
【0031】
ステップ104における変速開始時コースト判断も、図11に示すように、上述の変速終了時コースト判断と同様である。
まずステップ301において、ダウンシフト制御部10にスロットル開度、補機負荷、エンジン回転数、車速ならびに現在の変速段の各信号が読み込まれる。次にステップ302では、変速開始遅れ時間算出部17が図7のマップから変速指令から変速開始までの遅れ時間を求め、ステップ303では、車速の変化から減速度を演算する。
ステップ304では、変速開始までの減速幅推定部17が、変速開始までの遅れ時間と減速度を用いて減速幅を求めるとともに、その減速幅と現在の車速とから変速開始時の車速推定部20が変速開始時の車速を演算する。
【0032】
ステップ305では、先のステップ205と同じく、コースト判断部11がスロットル開度からコースト状態を認定すると、アイドル時エンジン回転数設定部12がアイドル時エンジン回転数を図5のマップから求める。そして、ステップ306において、境界車速演算部13は当該アイドル時エンジン回転数を基にコースト/ドライブの変速開始時境界車速を演算する。
このあとステップ307で、変速開始時のコースト/ドライブ判断部22が変速開始時の車速を変速開始時境界車速と比較して、エンジン出力軸側がコースト状態かドライブ状態かを判断する。
【0033】
上記のコースト判断部11、アイドル時エンジン回転数設定部12および境界車速演算部13が発明の禁止領域決定手段を構成している。また、変速終了までの時間算出部14、減速度演算部15、変速終了までの減速幅推定部16および変速終了時の車速推定部19で変速終了時車速予測手段が構成されるとともに、減速度演算部15、変速開始遅れ時間算出部17、変速開始までの減速幅推定部18および変速開始時の車速推定部20で変速開始時車速予測手段が構成されている。
さらに、変速終了時のコースト/ドライブ判断部21と変速開始時のコースト/ドライブ判断部22とがそれぞれ変速状態判断手段を構成している。
【0034】
本実施例は以上のように構成されているので、ショックや異音のないダウンシフトが得られる。
すなわち、図12は例えば第4速から第3速へのOWC−Less変速の場合の作用を示すもので、図の(a)に示すように、変速終了時にドライブ状態となるときには駆動力の変化の傾きが大きく、駆動力が負から正へ変わる点Pでバックラッシュによるショックが発生する。この場合本実施例では、図の(b)のように、例えば第4速から第3速への変速を禁止し、第2速への変速指令を待つ。この結果、第4速から第2速へのダウンシフトで駆動力が負の間に変速が終了すれば、駆動力の急激な変化によるショックはなくなる。なお、第2速へのダウンシフトでもその変速終了時の駆動力が正でドライブ状態となるときには、さらにその変速を禁止して第1速への変速指令を待つこととなる。
【0035】
また、OWC−Less変速の場合に、図13の(a)に示すように、例えば第3速から第2速への変速指令において、変速開始時ドライブ状態となるときには駆動力の変化の傾きが大きく、駆動力が正から負へ変わる点Rでバックラッシュによるショックが発生する。このようなとき本実施例では第3速から第2速への変速を禁止し、第1速への変速指令を待つ。第3速から第1速の変速はOWC変速のため、図の(b)に示すように駆動力が負にならないので、正から負へ変わることによるショックの発生がなくなる。
【0036】
なお、上述の図12、図13の例では最初の変速指令によるダウンシフトがOWC−Less変速であるが、開始段階のダウンシフトがOWC変速である自動変速機の場合について図14に示す。
従来、減速度が小さい場合には、図の(a)のように変速開始で駆動力の伝達が遮断された後変速終了時にはまだフォワードワンウエイクラッチF/OWCによる空転で駆動力0の状態であり、ショックの発生はない。しかし、減速度が大きい場合に、図の(b)のように変速終了時点Pで駆動力がすでに正(ドライブ状態)となっており、しかもその立ち上がりも急であるときには、大きなショックが発生する。
【0037】
これに対して本実施例の適用によれば、例えば第3速から第2速への変速指令において変速終了時点でドライブ状態が想定されるときには、図14の(c)のように、第3速から第2速への変速を禁止する。その結果時間経過により次の変速線に至って第1速への変速指令に移行する。これにより、変速開始が遅れるとともに駆動力の立ち上がりも遅れ、まだ駆動力0の状態の間に第1速への変速が終了する。したがって、減速度が大きい場合でもショックや異音のないダウンシフトが得られる。
【0038】
また、本実施例では、ダウンシフト禁止の領域の判断にあたって、アイドル時エンジン回転数を基にして境界車速を求めるので、従来の高速側での変速に比べて燃料消費を増大させることがない。
【0039】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明は、コースト状態でのダウンシフト変速において、アイドル時のエンジン回転数を基に例えば変速終了時の駆動力がドライブ状態となるような車速範囲をコーストダウンシフトを禁止する車速領域として定め、変速終了時車速予測手段で変速終了時の車速を予測し、その車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止してその次の低速段への変速指令まで待つものとしたので、変速終了時付近でのショックや異音が防止される。
【0040】
また、いわゆるワンウエイクラッチレス変速でのコーストダウンシフトにおいては、例えば変速開始時の駆動力が正から負へ急激に変化するような車速範囲をコーストダウンシフトを禁止する車速領域として定め、変速開始時車速予測手段で予測した変速開始時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるとき、当該コーストダウンシフトを禁止してその次の低速段への変速指令まで待つものとしたので、これにより、変速開始時のショックが防止される。
【0041】
さらにコーストダウンシフトを禁止する車速領域を定める判断にあたっては、アイドル時エンジン回転数を基にしているので、従来の変速点を高速側に設定するものに比べて燃料消費が低減されるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用される自動変速機にかかわる制御系統図である。
【図2】自動変速機の動力伝達機構を示すスケルトン図である。
【図3】動力伝達機構におけるクラッチおよびブレーキの締結、解放の組み合わせを示す図である。
【図4】自動変速機制御装置におけるダウンシフト制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】アイドル時エンジン回転数を設定するマップを示す図である。
【図6】変速指令から変速終了までの時間を算出するマップを示す図である。
【図7】変速指令から変速開始までの遅れ時間を算出するマップを示す図である。
【図8】コーストダウンシフト制御の流れの概略を示すフローチャートである。
【図9】ワンウエイクラッチ有効無効の変速種別を示すマップである。
【図10】変速終了時コースト判断の詳細を示すフローチャートである。
【図11】変速開始時コースト判断の詳細を示すフローチャートである。
【図12】ワンウエイクラッチ有効の変速における変速終了時付近の駆動力の変化を従来例と比較して示す図である。
【図13】ワンウエイクラッチ無効の変速における変速終了時付近の駆動力の変化を従来例と比較して示す図である。
【図14】ワンウエイクラッチ無効の変速における変速開始時の駆動力の変化を従来例と比較して示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
3 エンジン制御装置
4 自動変速機制御装置
5 エンジン回転センサ
6 スロットルセンサ
7 車速センサ
8 補機等負荷センサ
9 現在の変速段検知部
10 ダウンシフト制御部
11 コースト判断部
12 アイドル時エンジン回転数設定部
13 境界車速演算部
14 変速終了までの時間算出部
15 減速度演算部
16 変速終了までの減速幅推定部
17 変速開始遅れ時間算出部
18 変速開始までの減速幅推定部
19 変速終了時の車速推定部
20 変速開始時の車速推定部
21 変速終了時のコースト/ドライブ判断部
22 変速開始時のコースト/ドライブ判断部
E エンジン出力軸
T/C トルクコンバータ
IN 入力軸
L/U ロックアップクラッチ
PL1 第1プラネタリギア
PL2 第2プラネタリギア
S1、S2 サンギア
R1、R2 リングギア
PC1、PC2 キャリア
P1、P2 ピニオンギヤ
H/C ハイクラッチ
R/C リバースクラッチ
F/C フォワードクラッチ
F/OWC フォワードワンウエイクラッチ
ORC オーバランニングクラッチ
OUT 出力軸
L&R/B ローアンドリバースブレーキ
L/OWC ローワンウエイクラッチ
2&4/B 2&4ブレーキ

Claims (8)

  1. 駆動系にエンジンからの駆動力を車輪側へ伝達し車輪側からの逆駆動力に対しては空転するワンウエイクラッチと該ワンウエイクラッチと並列の油圧クラッチとを備え、車速に基づいて変速段を決定する自動変速機のダウンシフト制御装置であって、
    アイドル時のエンジン回転数に基づいて、コーストダウンシフトを禁止する車速領域を求める禁止領域決定手段と、
    変速終了時の車速を予測する変速終了時車速予測手段と、
    コーストダウンシフトの変速終了時の車速が前記コーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるか否かを判断する変速状態判断手段とを有し、
    変速終了時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止する制御を行なうことを特徴とする自動変速機のダウンシフト制御装置。
  2. 前記禁止領域決定手段は、変速終了時の駆動力がドライブ状態である車速を前記コーストダウンシフトを禁止する車速領域とするものであることを特徴とする請求項1記載の自動変速機のダウンシフト制御装置。
  3. 前記変速終了時車速予測手段は、
    車両の減速度を求める減速度演算部と、
    前記コーストダウンシフトの変速指令から変速終了までの時間を求める変速終了までの時間算出部とを含み、
    前記減速度と変速指令から変速終了までの時間とから変速終了時の車速を予測するものであることを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機のダウンシフト制御装置。
  4. 駆動系にエンジンからの駆動力を車輪側へ伝達し車輪側からの逆駆動力に対しては空転するワンウエイクラッチと該ワンウエイクラッチと並列の油圧クラッチとを備え、車速に基づいて変速段を決定する自動変速機のダウンシフト制御装置であって、
    アイドル時のエンジン回転数に基づいて、コーストダウンシフトを禁止する車速領域を求める禁止領域決定手段と、
    前記油圧クラッチが締結状態での変速において変速開始時の車速を予測する変速開始時車速予測手段と、
    コーストダウンシフトの変速開始時の車速が前記コーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるか否かを判断する変速状態判断手段とを有し、
    変速開始時の車速がコーストダウンシフトを禁止する車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止する制御を行なうことを特徴とする自動変速機のダウンシフト制御装置。
  5. 前記変速開始時車速予測手段は、
    車両の減速度を求める減速度演算部と、
    前記コーストダウンシフトの変速指令から変速開始までの時間を求める変速開始遅れ時間算出部とを含み、
    前記減速度と変速指令から変速開始までの時間とから変速開始時の車速を予測するものであることを特徴とする請求項4記載の自動変速機のダウンシフト制御装置。
  6. 前記禁止領域決定手段は、補機の負荷に応じて異なるアイドル時のエンジン回転数に基づいて前記コーストダウンシフトを禁止する車速領域を求めるものであることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の自動変速機のダウンシフト制御装置。
  7. 前記補機が空調機であって、前記禁止領域決定手段はアイドル時のエンジン回転数として空調機のオン、オフに応じて異なる値を用いることを特徴とする請求項6記載の自動変速機のダウンシフト制御装置。
  8. 駆動系にエンジンからの駆動力を車輪側へ伝達し車輪側からの逆駆動力に対しては空転するワンウエイクラッチと該ワンウエイクラッチと並列の油圧クラッチとを備え、車速に基づいて変速段を決定する自動変速機のダウンシフト制御装置であって、
    アイドル時のエンジン回転数に基づいて、コーストダウンシフトを禁止する変速終了時の第1の車速領域を求める第1の禁止領域決定手段と、
    変速終了時の車速を予測する変速終了時車速予測手段と、
    コーストダウンシフトの変速終了時の車速が前記コーストダウンシフトを禁止する第1の車速領域にあるか否かを判断する第1の変速状態判断手段と、
    アイドル時のエンジン回転数に基づいて、前記油圧クラッチが締結状態でのコーストダウンシフトを禁止する変速開始時の第2の車速領域を求める第2の禁止領域決定手段と、
    前記油圧クラッチが締結状態での変速において変速開始時の車速を予測する変速開始時車速予測手段と、
    コーストダウンシフトの変速開始時の車速が前記コーストダウンシフトを禁止する第2の車速領域にあるか否かを判断する第2の変速状態判断手段とを有し、
    変速終了時の車速がコーストダウンシフトを禁止する第1の車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止するとともに、
    油圧クラッチが締結状態での変速において変速開始時の車速がコーストダウンシフトを禁止する第2の車速領域にあるときは、当該コーストダウンシフトを禁止する制御を行なうことを特徴とする自動変速機のダウンシフト制御装置。
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